JP2010504491A - コンパクトな多変速比変速装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、コンパクトな多変速比変速装置に関する。本発明にしたがって、三つのプラネタリギヤセット(TP1、TP2、TP3)が選択的連結手段(B1、B2、B3、BR、C4、C5、C6)を使用して、それぞれ、局所的直結駆動及び少なくとも一つの他の伝達比を供給する。前記プラネタリギヤセットは、上流側回転部材(2)と下流側回転部材(4)との間の三つの異なる動力経路(8a、8b、8c)に属する。上流側ギヤトランスファ要素(TR1、TR2)が上流側回転部材(2)と二つの「下流側」プラネタリギヤセット(TP1、TP2)との間に操作可能に取り付けられている。下流側ギヤトランスファ要素(TR3)が第三の「上流側」プラネタリギヤセット(TP3)と下流側回転部材(4)との間に操作可能に取り付けられている。上流側プラネタリギヤセット(TP3)は上流側回転部材(2)の軸(A2)に取り付けられている。本発明は、動力伝達を途切れさせることなく変速比シフトを可能にする、良好な全体性能及び良好な変速比シフトを示すコンパクトで経済的な変速機を製造するための同装置の使用に関する。

Description

本発明は、多変連比変則装置、特に、動力伝達を途切れさせることなくギヤ変更が可能である、常時噛み合い式の多変速比変速装置に関する。本発明は、特に、オートマチック又はシーケンシャルギヤボックスに関する。
従来技術の技術水準
自走車両のためのオートマチック又はシーケンシャルギヤボックスを製造するために、プラネタリギヤセット、たとえばエピサイクリックギヤセットを使用して製造されるギヤボックスが公知である。
EP0434525は、エピサイクリック又はRavigneaux式のダブルプラネタリギヤセット及び五つの連結装置(二つのブレーキ及び三つのクラッチ)を使用して六つの前進ギヤ及び一つの後退ギヤを形成するギヤボックスを記載している。各比は、五つの連結装置のうち二つを共同的にアクティブ化することによって得られる。
しかし、現在特定の数の車両に設置されているこのタイプのギヤボックスには欠点がある。二つの連結装置の共同的アクティブ化はそれらの制御の同期化を必要とする。このタイプの変速機は、気持ちよく「ギヤをとばす」、すなわち、あるギヤからそのギヤのすぐ上又はすぐ下のギヤではない別のギヤにシフトすることができない。この装置は、非常に多くの場合、車両を静止状態から漸進的に推進することを可能にするために、上流側のクラッチ又はトルクコンバータと直列状態で使用される。
WO2005/050060は、二つの平行なレイシャフトに取り付けられた二つのプラネタリギヤセットを含む、五つの前進ギヤ及び一つの後退ギヤを備えた変速装置を記載している。入力シャフト上、一つの駆動トランスファピニオンが、レイシャフト一つにそれぞれ位置し、プラネタリギヤセットの入力要素をそれぞれ駆動する二つの被動トランスファピニオンと噛み合う。
各プラネタリギヤセットは、局所的直結駆動を生じさせるクラッチと、それぞれのブレーキを使用して要素の一つをロックすることによって一つの伝達比をそれぞれが伝える二つのエピサイクリックギヤセットとを含む。一方のプラネタリギヤセットの二つのエピサイクリックギヤセットは、リングギヤとサンホイーイルとの間の二つのプラネットの少なくとも一つのカスケードを含む。換言するならば、一方のプラネットがリングギヤと噛み合い、他方がサンホイーイルと噛み合い、二つのプラネットが互いに噛み合う。このプラネタリギヤセットの一つのギヤは後退ギヤである。したがって、レイシャフトと同じ数の局所的直結駆動が生じ、二つを除く各ギヤに対して一つのエピサイクリックギヤセットが必要である。換言するならば、全部で六つのギヤ(前進4及び後退1)に対して四つのエピサイクリックギヤセットが必要である。局所的直結駆動以外の各ギヤの場合、動力は、一つのエピサイクリックギヤセット及び二つの噛み合いトランスファによって伝達される。
このタイプの装置にも欠点がある。特に、それぞれレイシャフトに取り付けられる二つのプラネタリギヤセットのせいで、装置の所要スペースが大きい。
本発明は、特に、現在公知の変速機と比較して能力及び性能を改善することにより、従来技術の欠点を解消する又は従来技術の利点を強調することを意図する。
本発明は、特に、以下の目的の少なくとも一つを達成しようとする。
―装置によって要求されるスペースを制限する又は減らす、又は装置をその環境に適合させる、
―より多数のギヤを得る、
―製造されるギヤの選択においてより高い設計融通性を得る、
―ギヤの選択及び制御を簡単化し、確実にする、
―操作の信頼性及び融通性を改善する、
―伝達効率を改善する、又は
―製造されるピニオン又はギヤ歯の数を制限する又は減らす。
発明の開示
この目的のために、本発明は、
―フレーム、
―上流側回転要素及び下流側回転要素、
―互いの間にある二つの異なる動力経路に属する、非同軸の下流側プラネタリギヤセット及び上流側プラネタリギヤセット、
―上流側回転要素と下流側プラネタリギヤセットとの間に設けられた上流側噛み合いトランスファ、
―上流側プラネタリギヤセットと下流側回転要素との間に設けられた下流側噛み合いトランスファ、及び
―各プラネタリギヤセットを、局所的直結駆動で、又は少なくとも一つの異なる伝達比にしたがって、選択的に作動させるための選択的連結手段
を含む多変速比変速装置であって、
第二のプラネタリギヤセットが上流側回転要素の軸に取り付けられていることを特徴とする装置を発案する。
プラネタリギヤセットは、対応する噛み合いトランスファ(この場合は「下流側」)よりも上流にある場合には「上流側」と呼ばれ、対応する噛み合いトランスファ(この場合は「上流側」)よりも下流にある場合には「下流側」と呼ばれる。
本発明は、特に、所要スペース及び複雑さを制限しながらも多数の比を得ることを可能にする。事実、二つのプラネタリギヤセットの直結駆動は、異なる伝達比を容易に伝える。本発明はまた、対応する数のレイシャフトを提供することなく、また、後で理解されるように、少なくとも一つの実施態様ではレイシャフトなしでさえも、いくつかの局所的直結駆動を生じさせる可能性を提供する。製造は簡単化され、比較的少ない噛み合いで得られるギヤ比の数が増す。ピニオンの数及びシャフトの数は減る。したがって、重量、所要スペース及びコストもまた減る。本発明の装置は、特に上流側及び下流側回転要素のシャフト方向の長さが特にコンパクトであるギヤボックスを製造することを可能にする。実例として、250Nmのトルクのために設計されたギヤボックスは、EP0434525B1に記載の、等しい数の比を有する標準的なギヤボックスの場合の少なくとも380〜390mmに対し、350mm未満の縦方向所要スペースで製造することができる。
伝達比は、1:1以外の局所比で作動するプラネタリギヤセットによって生じさせることができる。これらの比は、好ましくは、本発明の装置の「低い」又は「短い」と呼ばれる比(すなわち、「高い」又は「長い」と呼ばれる比と比較して、上流側要素の所与の速度に関して下流側要素の速度がより低くなる比)である。これは、後で理解されるように、制御にとって非常に有利である。
空間的配置に関して、トランスファの少なくとも一つをプラネタリギヤセットの少なくとも一つと上流側要素の接続端との間に軸方向に配置することができ、前記接続端は、動力源への上流側要素の機械的接続のためのものである。
二つのトランスファは、上流側回転要素の軸に対して垂直な二つの平面に配設することができ、それら二つの平面の間に二つのプラネタリギヤセットを空間的に収容することができる。
上流側トランスファは、上流側回転要素と一体化した駆動歯車を含むことができ、下流側プラネタリギヤセットは、第一のレイシャフトの軸に取り付けることができる。下流側プラネタリギヤセットの出力要素は第一のレイシャフトと一体化している。
第一の実施態様にしたがって、その場合、下流側トランスファは、第一のレイシャフトと一体化した被動歯車を含む。
第二の実施態様にしたがって、下流側トランスファは、上流側プラネタリギヤセットの出力要素と一体化した駆動歯車を含む。上流側回転要素の軸に取り付けられたこの駆動歯車は、好ましくは中間チェーン又はギヤにより、下流側回転要素と一体化した被動歯車に接続されている。
第三の実施態様にしたがって、下流側プラネタリギヤセットは、もはやレイシャフトには取り付けられておらず、下流側回転要素の軸に取り付けられており、下流側トランスファは、下流側回転要素と一体化した被動歯車を含む。この実施態様はレイシャフトを要しない。
好ましくは、本発明の装置は、上流側回転要素と下流側回転要素との間に、第二の上流側又は下流側プラネタリギヤセットを含み、上記二つのプラネタリギヤセットの軸とは異なる軸を有する、又は逆に、上記二つのプラネタリギヤセットの軸と同じ軸を有する、少なくとも一つの第三の動力経路を含む。このさらなるプラネタリギヤセットは、それ自体の噛み合いトランスファと直列状態で動作的に取り付けられて、局所的直結駆動状態にあるとき、上流側回転要素と下流側回転要素との間に、上記二つの噛み合いトランスファによってそれらのプラネタリギヤセットが局所的直結駆動状態にあるときに画定される伝達比それぞれとは異なる伝達比を画定する。したがって、このさらなるプラネタリギヤセットの局所的直結駆動は、他二つのプラネタリギヤセットの直結駆動によって得られる他二つのギヤ比とは異なる新たな全ギヤ比を伝える。
下流側のプラネタリギヤセットは、第一のレイシャフトの軸に取り付けることができ(第一及び第二の実施態様と同様)、さらなるプラネタリギヤセットは、第二のレイシャフトの軸に取り付けられた下流側プラネタリギヤセットであることができ、第一及び第二のプラネタリギヤセットは、少なくとも間接的に、第一及び第二のレイシャフトにそれぞれ接続され、第一及び第二のレイシャフトは噛み合いによって下流側回転要素に接続されている。特に、第一のレイシャフト及び第二のレイシャフトは、それぞれ、「噛み合いピニオン」と呼ばれるピニオンを支持することができると同時に、それらとともに回転するように接続されている。二つの噛み合いピニオンは一般的に下流側回転要素上の一つの歯車と噛み合う。
第一及び第二の下流側回転ギヤセットにそれぞれ対応する第一及び第二の上流側トランスファは、第一及び第二の下流側プラネタリギヤセットのそれぞれの軸に取り付けられた二つのピニオンと噛み合う共通の歯車を上流側回転要素上に含むことができる。特に、共通の歯車は、二つのピニオンの一方とそれぞれが噛み合う、異なる直径の2セットの歯を含むことができる。したがって、軸に対して垂直方向に所要スペースを減らすことが可能であり、かつ、第一及び第二の上流側トランスファの伝達比及び/又はそれらの伝達比の間隔のより正確なチューニングを施すことが可能である。
トランスファは、上流側回転要素の軸に対して垂直な二つの平面に配設することができ、これら二つの平面の間にプラネタリギヤセットを空間的に収容することができる。
三つのプラネタリギヤセットは、
―その入力がサンホイールに接続されており、その出力がプラネットキャリヤに接続されており、第六のギヤ比を生じさせるために局所的直結駆動が可能であり、第二のギヤ比を生じさせるためにリングギヤをロックすることによるギヤ減速が可能であるプラネタリギヤセット、好ましくは一方の下流側ギヤセット、
―その入力がサンホイールに接続されており、その出力がプラネットキャリヤに接続されており、第四のギヤ比を生じさせるために局所的直結駆動が可能であり、第一のギヤ比を生じさせるためにリングギヤをロックすることによるギヤ減速が可能であるもう一つのプラネタリギヤセット、好ましくは上流側ギヤセット、及び
―その入力がリングギヤに接続されており、その出力がプラネットキャリヤに接続されており、第五のギヤ比を生じさせるために局所的直結駆動が可能であり、第三のギヤ比を生じさせるためにサンホイールをロックすることによるギヤ減速が可能であるさらに別のプラネタリギヤセット、好ましくは他方の下流側ギヤセット
を含むことができ、
ギヤ比は、第一ギヤから第六ギヤまで長さが増大する。
プラネタリギヤセットの一つは、入力に接続されたサンホイール、出力に接続されたリングギヤ及び後退ギヤを生じさせるために選択的にロックされることができるプラネットキャリヤを含むことができる。
本発明のもう一つの特徴にしたがって、プラネタリギヤセットの一つは、共通の入力及び共通の出力を有する少なくとも二つのエピサイクリックギヤセットを含むことができる。その場合、これら二つのエピサイクリックギヤセットは、プラネタリギヤセットの入力と出力との間で機械的に平行である。
一つの実施態様で、
これらのエピサイクリックギヤセットの第一のものは、共通の入力及び共通の出力に対して解放されており、後退ギヤを生じさせるために選択的連結手段の一つによってフレームに対して固定されることができるプラネットキャリヤを含み、
これらのエピサイクリックギヤセットの第二のものは、前記共通の入力及び出力の一方に対して常時接続されたプラネットキャリヤを有する。
このようなプラネタリギヤセットは、後退ギヤに加えて、それぞれがそれぞれの選択的連結手段をアクティブ化することにより、二つの前進ギヤ比を生じさせることができる。好ましくは、プラネタリギヤセットの前記一つは上流側プラネタリギヤセットであり、第一及び第二のエピサイクリックギヤセットは、共通の入力に接続され、上流側回転要素と一体化したサンホイールを有し、第二のエピサイクリックギヤセットのプラネットキャリヤは、共通の出力及び第一のエピサイクリックギヤセットのリングギヤに常時接続されている。
本発明のもう一つの特徴にしたがって、二つのプラネタリギヤセットは、互いに異なり、互いに対して平行であるそれらの軸に対してほぼ垂直に、互いに整列されることができる。
好ましくは、プラネタリギヤセットの少なくとも一つに関して、ギヤセットに対応する選択的連結手段は、ギヤセットの軸を中心にセンタリングされ、すべてが軸からほぼ同じ距離にある。
プラネタリギヤセットの少なくとも一つは、
―上流側及び下流側回転要素の第一のものに少なくとも間接的に常時接続されており、選択的連結手段の一つによって前記上流側及び下流側回転要素の第二のものに少なくとも間接的に選択的に接続されることができ、それによって局所的直結駆動を形成するプラネットキャリヤ、
―一方が前記第二の回転要素に常時接続されており、他方が選択的連結手段の一つによってフレームに選択的に接続されることができるサンホイール及びリングギヤ
を含むエピサイクリックギヤセットを含むことができる。
各伝達比は、一つのプラネタリギヤセットの一つの選択的連結手段を閉じ、変速装置の他の選択的連結手段を開く又は開状態に維持することによって生じさせることができる。
選択的連結手段は、漸進式であることができ、特に選択的連結手段の少なくとも一つによって車を静止状態から推進するために、車両のエンジン回転速度と車速との漸進的な適合を保証することができる。
本発明のもう一つの特徴にしたがって、局所的直結駆動によって得られる最短の比は、フレームとプラネタリギヤセットの要素との選択的連結によって得られる最長の比よりも長い比であることができる。
決して限定的ではない実施態様の詳細な説明及び添付図面から本発明の他の特徴及び利点が明らかになるであろう。
片側だけが示される三つのプラネタリギヤセットを含む、六つのギヤ比及び後退ギヤを提供する本発明の第一の実施態様を示す図である。 図1の第一の実施態様の様々な軸の編成を示す端面図である。 片側だけが示される三つのプラネタリギヤセットを含む、六つのギヤ比及び後退ギヤを提供する本発明の第二の実施態様を示す図である。 図3の第二の実施態様の様々な軸の編成を示す端面図である。 片側だけが示される三つのプラネタリギヤセットを含む、六つのギヤ比及び後退ギヤを提供する本発明の第三の実施態様を示す図である。 図5の実施態様の詳細の軸方向断面図である。
図1及び2の第一の実施態様ならびに図3及び4の第二の実施態様では、本発明の変速装置は、入力シャフトによって形成される上流側回転要素2を含む。一般的に、変速装置が設置される場合、上流側回転要素2は、クラッチ又は他の可変連結装置、たとえばトルクコンバータを間に挿むことなく、動力源6、たとえば自動車エンジン、特に内燃機関に常時接続される。換言するならば、シャフト2とエンジンとの一般的なリンクは、エンジンのドライブシャフトの回転が必然的にシャフト2の回転を伴い、エンジンシャフトが動かない場合のみシャフト2が静止するようなものである。
ここでは出力シャフトによって形成される下流側回転要素4は、差動装置を介して自走車両の駆動輪に接続されることもできるし、それ自体がこの差動装置の入力シャフトを形成することもできる。シャフト4と車両の駆動輪との接続は、一般的には、シャフト4が回転するとき少なくとも一つの駆動輪が回転するようなものである。そのうえ、変速装置は、いずれも上流側回転要素2及び下流側回転要素4の軸A2及びA4に対して平行であるが、それらと同軸にはない第一及び第二の中間軸A31、A32に沿ってそれぞれ延びる第一及び第二のレイシャフト31、32を含む。明確に示すため、図1及び3では、出力シャフト4は上下両方に示され、二つの中間軸A31及びA32は、要素2及び4の軸A2及びA4と同じ平面(すなわち、図1又は図3の平面)で示されている。実際には、軸A2及びA4ならびに二つの中間軸A31及びA32は、図2及び4に示すように、四辺形の四つの頂点に位置する。
装置は、少なくともその「低い」比で作動しているとき、上流側要素2の回転速度を下流側要素4のより低い速度までステップダウン(すなわち減速)して、その結果、伝達されるトルクを増すために使用される。
三つのプラネタリギヤセットTP1、TP2及びTP3がそれぞれ中間軸A31及びA32ならびに軸A2に配設されている。
変速装置は、図1では矢印によって示される三つの動力経路8a、8b及び8cに沿って上流側回転要素2を下流側回転要素4に接続する。経路8a、8b及び8cは、回転要素2及び4の間で動作的に平行である。各経路8a、8b又は8cは、それぞれ、三つのプラネタリギヤセットTP1、TP2及びTP3の一つを通過する。第一の動力経路8aは、上流側回転要素2と第一のプラネタリギヤセットTP1との間で直列状態で動作的に取り付けられた第一の噛み合いトランスファTR1を通過する。第二の動力経路8bは、上流側回転要素2と第二のプラネタリギヤセットTP2との間で直列状態で動作的に取り付けられた第二の噛み合いトランスファTR2を通過する。第三の動力経路8cは、第三のプラネタリギヤセットTP3と下流側回転要素4との間で直列状態で動作的に取り付けられた第三の噛み合いトランスファTR3を通過する。
プラネタリギヤセットTP1、TP2及びTP3は、軸A2、A31、A32、A4に対して垂直な二つの平面の間でほぼ整列されており、それらの平面の一方がトランスファTR1及びTR2を含み、他方がトランスファTR3を含む。各プラネタリギヤセットTP1、TP2、TP3は、三つ合わせて考慮されるギヤセットの軸方向所要スペースがそれぞれ一つの軸方向所要スペースと実質的に同じになるよう、半径方向に他二つの範囲の外に位置している。
トランスファTR1は駆動ピニオンT21を含み、この駆動ピニオンは上流側回転要素2と一体化しており、被動ピニオンT31と噛み合い、この被動ピニオンは、第一の中間軸A31に配設されると同時に、第一のプラネタリギヤセットTP1の入力要素E1と一体化しており、かつレイシャフト31に対して自由に回転する。トランスファTR1は、動力源6からのエネルギーの流れに関し、対応するプラネタリギヤセットTP1よりも上流にあるため、「上流側」と呼ばれる。プラネタリギヤセットTP1は、トランスファTR1よりも下流にあるため、「下流側」と呼ばれる
トランスファTR2は駆動ピニオンT22を含み、この駆動ピニオンは上流側回転要素2と一体化しており、被動ピニオンT32と噛み合い、この被動ピニオンは、第二の中間軸A32に配設されると同時に、第二のプラネタリギヤセットTP2の入力要素E2と一体化しており、かつレイシャフト32に対して自由に回転する。したがって、トランスファTR2及びプラネタリギヤセットTP2は、TR1及びTP1のように、それぞれ上流側トランスファ及び下流側プラネタリギヤセットである。
駆動ピニオンT21及びT22は、共通の歯車に属するが、異なる歯部直径を有する。トランスファTR1の比とトランスファTR2の比は異なる。中間軸A31及びA32は、一般に、入力シャフト2から異なる距離にある。二つの被動ピニオン、たとえばT31及びT32と噛み合う、一つではなく二つの一体化トランスファピニオンを使用することにより、プラネタリギヤセットの半径方向所要スペースを考慮しつつ二つの伝達比の値及びそれら二つの値の間隔を正確に選択する可能性を改善しながらも、各中間軸A31及びA32を可能な限り軸A2に近づけることが可能である。
プラネタリギヤセットTP1、TP2の出力要素それぞれS1、S2は、第一のレイシャフト31又は第二のレイシャフト32への駆動接続を有する。一般的に、図示するように、出力要素S1は第一のレイシャフト31と一体化しており、出力要素S2は第二のレイシャフト32と一体化している。各レイシャフト31、32は、それ自体が出力ピニオンPA1又はPA2それぞれとで回転可能に一体化している。ピニオンPA1及びPA2は、下流側回転要素4と一体化したリングギヤCDiffと噛み合う。この例では、リングギヤCDiffは、車両の駆動輪を駆動するための標準的な差動装置のケージを駆動するリングギヤである。
噛み合いトランスファTR3は、プラネタリギヤセットTP3の出力要素S3と出力シャフト4との間に動作的に取り付けられている。入力シャフト2は、プラネタリギヤセットTP3の入力要素E3とともに回転するように常時接続されている。出力要素S3は、トランスファTR3の駆動ピニオンT23とともに回転するように常時接続されている。駆動トランスファピニオンT23及び出力要素S3は、上流側要素2と同軸にあるが、上流側要素とは異なる速度で回転することができる。トランスファTR3は、対応するプラネタリギヤセットTP3よりも下流にあるため、「下流側」と呼ばれ、したがって、その対応するプラネタリギヤセットは「上流側」と呼ばれる。
図1及び2に示す本発明の第一の実施態様では、駆動ピニオンT23は被動ピニオンT33と噛み合う。被動ピニオンT33は、プラネタリギヤセットTP3がアクティブであるとき、駆動ピニオンT23がレイシャフトA31、ピニオンPA1及びリングギヤCDiffを介して回転動を出力シャフト4に伝達するよう、レイシャフトA31とともに回転するように接続されている。図示する例では、シャフト4は、図1では左側、すなわち、上流側シャフト2を動力源6に接続する端部5と同じ側に位置する方の端部が駆動輪に接続されている。このように、この構造は相当に簡単化されている。第一及び第二のトランスファTR1及びTR2の駆動ピニオンT21及びT22は、一方ではプラネタリギヤセットTP1、TP2及びTP3と、他方では動力源6への上流側要素2の機械的接続を提供する端部5との間で軸A2に沿って軸方向に配置されている。
図1及び2の実施態様との違いのみを説明する、図3及び4に示す本発明の第二の実施態様では、第三のトランスファTR3の被動トランスファピニオンT53は、下流側回転要素4と同軸にあり、下流側回転要素とともに回転するように接続されている。駆動ピニオンT23及び被動ピニオンT53はチェーンホイールである。トランスファTR3はチェーンT63を含み、このチェーンが、選択された伝達比で、駆動ピニオンT23を、シャフト4とともに回転するように接続された被動ピニオンT53に回転可能に接続する。この例では、シャフト4は、図では右側にある、トランスファTR3に隣接し、トランスファTR1及びTR2から離れて位置するその端部が駆動輪に接続されている。上流側シャフト2を動力源6に接続する端部5もまた、右側に、したがって、先の例と同様、下流側要素4と車両の駆動輪との接続と同じ側に位置している。したがって、第三のトランスファTR3の駆動ピニオンT23は、一方ではプラネタリギヤセットTP1、TP2及びTP3と、他方では上流側要素2を動力源6に機械的に接続する端部5との間で軸A2に沿って軸方向に配置されている。
これら二つの実施態様では、一方では駆動ピニオンT21(ギヤセットTP1が直結駆動で作動すると仮定)、T22(ギヤセットTP2が直結駆動で作動すると仮定)又はT23と、他方では下流側回転要素4との間のそれぞれの伝達比は異なる。
より具体的には、これら二つの実施態様では、ピニオンPA1及びPA2は同一の直径を有する。噛み合い比T21/T31及びT22/T32が異なる。第一の実施態様では、噛み合い比T23/T33はT21/T31及びT22/T32とは異なる。第二の実施態様(図3及び4)では、比T23/T53は、PA1/CDiffによって変更されたT21/T31及びPA2/CDiffによって変更されたT22/T32とは異なる。
そのうえ、本発明の第一及び第二の実施態様は、以下さらに詳細に説明する特定の数の選択的連結装置BR、BR1、B2、B3、C4、C5及びC6を含む。設計は、アクティブ化、すなわち選択的連結手段の一つを連結状態に配すること及び非アクティブ化、すなわち他の選択的連結手段すべてを非連結状態に配する又は非連結状態に維持することによって各伝達比が生じるような設計である。回転要素2及び4が互いに独立しているアイドル(「ニュートラル」)状態は、すべての選択的連結手段の非アクティブ化によって得られる。
ここでは、様々な選択的連結手段が湿式多板型の圧縮摩擦機構の形態で製造される。これらの手段は、それらのアクティブ化が可動要素と固定フレーム1又はそれと一体化した部品との連結を生じさせるときには「ブレーキ」と呼ばれる。これらの手段は、それらのアクティブ化が二つの回転要素の相互連結を生じさせて、それらを互いに回転可能に一体化させるときには「クラッチ」と呼ばれる。
各プラネタリギヤセット(それぞれTP1、TP2、TP3)と対応する連結手段(B2及びC6、B3及びC5、BR、BR1及びC4)は、前記プラネタリギヤセットの軸(それぞれA31、A32及びA2)からほぼ同じ距離でセンタリングされている。したがって、本発明の装置のコンパクトさは最適化され、連結手段への給油は簡単化される。
第一のプラネタリギヤセットTP1は、第一の中間軸A31と同軸にある第一のエピサイクリックギヤセットを含む。この第一のエピサイクリックギヤセットはプラネットキャリヤPS1を含み、このプラネットキャリヤ上に、それら自体の軸上でプラネットキャリヤPS1に対して自由に回転することができる偏心プラネット111が取り付けられている。プラネット111は、中央サンホイール112及び周辺リングギヤ113と噛み合う。周辺リングギヤは、サンホイール112、プラネットキャリヤPS1及び軸A31と同軸にある。
中央サンホイール112は、プラネタリギヤセットTP1の入力E1及び被動ピニオンT31と回転可能に一体化しており、したがって、トランスファTR1により、上流側及び下流側回転要素の一方、この場合は上流側回転要素2に常時接続されている。
プラネットキャリヤPS1は、出力S1、ひいては第一のレイシャフト31と回転可能に一体化している。したがって、ピニオンPA1により、上流側及び下流側回転要素の他方、この場合は下流側回転要素4に常時接続されている。
リングギヤ113とフレーム1との間に動作的に取り付けられたブレーキB2が、固定フレーム1に対するリングギヤ113の回転を選択的にロック又は解放することを可能にする。リングギヤ113が固定されると、上流側要素2によって駆動されるサンホイール112が、第一のエピサイクリックギヤセットTP1の幾何学的配列に依存する局所的ギヤ減速でプラネットキャリヤPS1を駆動する。したがって、全ギヤ減速は、この局所的ギヤ減速ならびにトランスファTR1及びPA1とCDiffとの噛み合い比に依存する。このように、ブレーキB2をアクティブ化することにより、全伝達比が生じ、本例における第二のギヤ(2速)が形成される。
特にブレーキB2が閉じているときの第二のギヤの作動の場合、入力E1と第一のプラネタリギヤセットTP1の出力S1との間に動作的に取り付けられたクラッチC6が、クラッチC6が閉じている(アクティブ化している)ときにはギヤセットTP1を局所的直結駆動で選択的に作動させ、クラッチC6が開いている(非アクティブ化されている)ときには入力E1及び出力S1を異なる速度で回転させることを可能にする。第一のプラネタリギヤセットTP1中の局所的直結駆動は、第一のトランスファTR1の比及び比PA1/CDiffによって決定される全体比を伝える。この例では、この全体比が第六のギヤ(6速)である。
第二のプラネタリギヤセットTP2は、第二の中間軸A32と同軸にある第二のエピサイクリックギヤセットを含む。このギヤセットはプラネットキャリヤPS2を含み、このプラネットキャリヤは、プラネットキャリヤPS2に対してそれら自体の軸で自由に回転することができる一つ以上の偏心プラネット121を支持する。プラネット121は、サンホイール112及び周辺リングギヤ123と噛み合う。周辺リングギヤは、中央サンホイール122、プラネットキャリヤPS2及び軸A32と同軸にある。
この第二のエピサイクリックギヤセットでは、リングギヤ123は、入力E2、ひいては被動トランスファピニオンT32と一体化している。したがって、リングギヤ123は、上流側及び下流側回転要素の一方、この場合は上流側回転要素2との駆動接続を常時有する。
このように、プラネットキャリヤPS2は、出力S2、ひいては第二のレイシャフト32と回転可能に一体化している。したがって、プラネットキャリヤPS2は、上流側及び下流側回転要素の他方、すなわち下流側回転要素4との駆動接続を常時有する。
クラッチC5が、サンホイール112とプラネットキャリヤPS3とを、ひいては入力E2と出力S2とを選択的に連結及び連結解除することを可能にする。クラッチC5が連結状態にあるとき、第二のプラネタリギヤセットTP2は、その入力E2とその出力S2との間で局所的直結駆動状態にある。
そして、第二のトランスファTR2及び第二の出力ピニオンPA2の幾何学的配列が、この例では第五のギヤ(5速)に対応する全伝達比を伝える。
サンホイール122とフレーム1との間に動作的に取り付けられたブレーキB3が、固定フレーム1に対するサンホイール122の回転を選択的にロック又は解放することを可能にする。サンホイール122がロックされると、リングギヤ123の回転が、このエピサイクリックギヤセットの幾何学的配列によって決まる局所的ギヤ減速比でプラネットキャリヤPS2を駆動する。
ブレーキB3がロックされると、エピサイクリックギヤセットの幾何学的配列が第二のトランスファTR2及び第二の出力ピニオンPA2の幾何学的配列と組み合わさって、この例では第三のギヤ(3速)に対応する全伝達比を提供する。
第三のプラネタリギヤセットTP3は、互いに同軸にあり、上流側回転要素2の軸A2とも同軸にある第三及び第四のエピサイクリックギヤセットを含む。
これら二つのエピサイクリックギヤセットは、共通の入力E3及び共通の出力S3を有する。共通の入力E3は上流側要素2と一体化している。共通の出力S3は駆動ピニオンT23と一体化している。
第三のエピサイクリックギヤセットはプラネットキャリヤPS3を含み、このプラネットキャリヤは、プラネットキャリヤPS3に対してそれら自体の軸を中心に自由に回転することができる一つ以上の偏心プラネット131を支持する。プラネット131は、一方では中央のサンホイール132と噛み合い、他方では周辺リングギヤ133と噛み合う。周辺リングギヤはサンホイール132及び上流側回転要素2と同軸にある。
第四のエピサイクリックギヤセットはプラネットキャリヤPS4を含み、このプラネットキャリヤは、プラネットキャリヤPS4に対してそれら自体の軸を中心に自由に回転することができる一つ以上の偏心プラネット141を支持する。プラネット141は、一方では中央のサンホイール142と噛み合い、他方では周辺リングギヤ143と噛み合う。周辺リングギヤはサンホイール142、プラネットキャリヤPS4及び上流側回転要素2と同軸にある。
これら第三及び第四のエピサイクリックギヤセットの中央サンホイール132及び142はいずれも、共通の入力E3、ひいては上流側回転要素2と一体化している。
第三のエピサイクリックギヤセットのリングギヤ133及び第四のエピサイクリックギヤセットのプラネットキャリヤPS4は、共通の出力S3、ひいては駆動ピニオンT32と一体化している。したがって、リングギヤ133及びプラネットキャリヤPS4は、トランスファTR3により、上流側及び下流側回転要素の一方、この場合は下流側回転要素4に常時接続されている。
第三のエピサイクリックギヤセット131〜133のプラネットキャリヤPS3は、共通の入力E3及び共通の出力S3に対して自由であり、選択的連結手段の一つ、すなわちブレーキBRによってフレーム1に対して選択的に固定されて後退ギヤを生じさせることができる。
プラネットキャリヤPS3が固定されると、入力E3に接続されたサンホイール132が、それら自体で回転するプラネット131により、リングギヤ133をシフトダウン的に逆方向に駆動する。すると、リングギヤ133は、共通の出力S3、ひいては下流側要素4を駆動して、それにより、後退ギヤ(REV)を生じさせる。
第四のエピサイクリックギヤセットのリングギヤ143は、共通の入力E3及び共通の出力S3に対して自由であり、選択的連結手段の一つ、すなわちブレーキBR1によってフレーム1に対して選択的にロック及び解放されることができる。リングギヤ143が固定されると、入力E3に接続されたサンホイール142が、エピサイクリックギヤセットの幾何学的配列に依存する局所的ギヤ減速にしたがってプラネットキャリヤPS4を駆動する。
このように、ブレーキBR1をアクティブ化し、他の選択的連結手段30を解放することにより、第四のエピサイクリックギヤセット、第三のトランスファTRの幾何学的配列に依存して(また、さらには、第一の実施態様における第一の出力ピニオンPA1の幾何学的配列に依存して)全伝達比が生じる。本例におけるこの全比が第一のギヤ(1速)を形成する。
そのうえ、選択的連結手段の一部を形成するクラッチC4が、入力E3及び出力S3を互いに対して選択的に連結及び連結解除する。クラッチC4がアクティブ化されると、プラネタリギヤセットTP3が局所的直結駆動で作動して、伝達比TR3に依存する(さらには、第一の実施態様における噛み合い比PA1−CDiffにも依存する)伝達比、この場合は第四のギヤ(4速)を提供する。
ここでは示さない変形態様にしたがって、レイシャフト31及び32の出力ピニオンPA1及びPA2は、異なる寸法を有し、異なる比の決定に寄与することができる。
ここで記載する二つの実施態様では、上流側及び下流側回転要素は常時噛み合いによって互いに接続されている。ギヤ変更は、シンクロナイザ又は確動クラッチを作動させることによって実施されるのではなく、動力の伝達を途切れさせることなくギヤ間の滑らかな移行を可能にする湿式クラッチ又はブレーキによって実施される。車両のエンジンと入力要素2との間にクラッチが不要であるため、ギヤ変更の制御は簡単化される。トルクコンバータが不要であるため、トルクコンバータによって効率が低下することはない。
先に詳細に述べたように、各伝達比は、三つのプラネタリギヤセットTP1、TP2、TP3の一つの選択的連結手段を閉じ、伝達装置の他の選択的連結手段を開く又は開状態に維持することによって生じさせる。これは、制御を簡単化し、閉じる過程における選択的連結手段の油圧チャンバの加圧及び開く過程における選択的連結手段の油圧チャンバの減圧の統合的調節を非常に簡単なやり方で可能にする。このような調節は、一方ではサージを防ぎ、他方では変速機を通過する動力の流れの途切れを避ける又は抑えることを可能にする。
現在の連結を解放し、直前のギヤに隣接しない選択ギヤに対応する連結のアクティブ化を直接制御するだけで、一つ以上のギヤをとばすことが可能である。
より具体的には、選択的連結手段BR1、B2、B3、C4、C5、C6及びBRは漸進式であり、車両のエンジン回転速度と車速との漸進的適合を保証することができる。ブレーキBR1及びBRは、車両を第一の前進ギヤ又は後退で静止状態から漸進的に推進するための手段として働くことができる。
このために、入力要素2が車両のエンジンとともに回転し、出力要素4が車両の車輪とともに静止し、すべての連結手段が非アクティブ化されている初期状況がある。車両を始動させるためには、ブレーキBR1又はブレーキBRを望むとおり漸進的に閉じる。
一般的に、各選択的連結手段は湿式多板摩擦装置を含む。連結される二つの要素それぞれが一連のディスクを担持する。一方の要素のディスクが他方の要素のディスクと交互に重なる。アクティブ化の際、これら二つの列のディスクは、油圧チャンバ(図示せず)の加圧によって動かされるスラスト部品(図示せず)によって互いに押し当てられる。記載される実施態様は、プラネタリギヤセットTP1、TP2又はTP3をそれぞれ担持する軸A31、A32又はA2それぞれ一つあたり一つのクラッチC6、C5又はC4しか含まないことに注目すること。これは、シャフトの右又は左側及びシャフトの中心を通過するライン(図示せず)によるクラッチの油圧チャンバへの給油の有意な簡素化を可能にする。ブレーキのための油圧チャンバへは、フレーム1のような固定部品を介して供給することができる。
各プラネタリギヤセットTP1、TP2又はTP3において、もっとも長い前進比は、クラッチをアクティブ化することによって得られ、もっとも短い比は、リングギヤに作用するブレーキ(ブレーキBR1又はB2)又はサンホールに作用するブレーキ(ブレーキB3)をアクティブ化することによって得られる。これらのブレーキによって加えられる制動トルクは、対応する伝達比での作動中にギヤセットの出力S1、S2又はS3に伝達されるトルクよりもずっと低い(約1.5〜2.5倍の低さ)。
好ましくは、局所的直結駆動C4、C5、C6によって得られるギヤ比の大部分は、フレームとプラネタリギヤセット要素との間で作用する選択的連結BR、BR1、B2、B3によって得られるギヤよりも小さいギヤ減速(より長い比に相当する)を有する。
ここで記載する実施態様では、高めのギヤ(4速、5速及び6速)、すなわち、出力要素4に対してもっとも低いトルクを発生させるギヤだけがクラッチ型連結を使用する。低めのギヤ(REV、1速、2速及び3速)はすべてブレーキ型連結を使用する。
ブレーキが、フレームに接続された固定パーツを含むという事実のおかげで、より制御しやすく、より効率的に冷却されるため、製造はより簡単かつよりロバストである。
また、制動要件を選択的連結手段のレベルに制限することにより、油圧抵抗現象ならびにこの抵抗による損失及び温度上昇を抑えることが可能である。また、制御に必要な油圧、ひいてはその油圧を発生させるポンプの出力を抑えることが可能である。
変速装置のギヤをアクティブ化するためには、一つの選択的連結手段のアクティブ化を制御すると同時に他の選択的連結手段を解放するだけで十分である。ニュートラルは、それらすべてをフリーにするだけで得られる。選択的連結手段がアクティブ化されると、その選択的連結手段に対応しないプラネタリギヤセットは、それらの入力及び出力要素を互いに対して自由に回転させる。
ここで記載する実施態様では、様々なブレーキ及びクラッチのアクティブ化が以下のギヤを与える。以下の表には、これらのギヤの値が例として記載され、ギヤごとに、アクティブ化された選択的連結手段を示す列にその値が記載されている。
Figure 2010504491
数多くの公知の装置との比較して、本発明は、特に、ギヤ間隔の選択におけるより大きな融通性を装置の限られた所要スペースとともに可能にする。
WO2005/050060の教示と比較して、本発明は、特に、製造される歯のセット数を減らし、変速装置のコンパクトさ及び所要スペースを改善することを可能にする。
これら様々な実施態様では、さらなるギヤをさらなる局所的直結駆動の形態で加えることが伝達効率を改善する。事実、動力経路内では、局所的直結駆動は噛み合いドライブよりも効率的である。
そのうえ、異なる動力経路8a、8b、8c中で直列に作用するギヤ噛み合いの数を制限することにより、本発明は、伝達損失を抑えることを可能にする。たとえばEP0434525に記載されているような従来の変速機と比較して、約5%〜6%の効率の利得が認められ、それは、エンジン及び車両の性能及び燃費に反映される。
第一の実施態様との違いのみを説明する第三の実施態様では、幾何学軸A3を有する一つのレイシャフト3のみがあり、これが、一つの噛み合いピニオンPAによってリングギヤCDiffへの駆動接続を有する。この実施態様は、わずかに大きめの軸方向長さが許容可能であるが、ギヤボックスのせいで車両最低地上高が減ることを避けるために、半径方向の所要スペース、特に車両の下部方向への所要スペースが限られる用途に好ましい。
下流側プラネタリギヤセットTP1及びTP2は、いずれも軸A3を中心にシャフト3に設置され、この軸に沿って整列している。ギヤセットTP1及びTP2の出力要素S1及びS2は、レイシャフト3とともに回転するように接続されている。
上流側トランスファTR1及びTR2は、上流側回転要素2上でセンタリングされたままである上流側プラネタリギヤセットTP3の各側で軸方向に位置している。プラネタリギヤセットTP1及びTP2は、いずれもトランスファTR1とトランスファTR2との間で軸方向に位置している。
第三の噛み合いトランスファTR3の被動トランスファピニオンT33はレイシャフト3と回転可能に一体化している。一点鎖線71によって示すように、被動トランスファピニオンT33をシャフト3に直接固定することも可能であろう。
しかし、本実施態様の有利な特徴にしたがって、被動トランスファピニオンT33は、レイシャフト3に取り付けられたプラネタリギヤセットTP1、TP2の一方のプラネットキャリヤと一体化しており、このプラネットキャリヤは、当該プラネタリギヤセットTP1又はTP2の出力要素を形成しているため、それ自体がレイシャフト3と一体化している。
図示する例では、被動ピニオンT33は、噛み合いピニオンPAと、レイシャフト3に配設された他方のギヤセットTP1との間で軸方向に位置するギヤセットTP2のプラネットキャリヤPS2と一体化している。
被動トランスファピニオンT33と一体化したプラネットキャリヤPS2のプラネット121は、一方ではレイシャフト3へのプラネットキャリヤPS2の接続と、他方では被動トランスファピニオンT33へのプラネットキャリヤPS2の接続との間で軸方向に位置している。前記トランスファピニオンT33は、それ自体、一方ではプラネット121と、他方ではこのギヤセットに対応する選択的連結手段C5及びB3との間で軸方向に位置している。したがって、トランスファTR2及びTR3は、ギヤボックスの一端で、この例では、動力源6及び噛み合いピニオンPAに隣接する端部で、軸方向に互いに非常に近い。
入力要素2におけるギヤセットTP3の取り付けは、図1のそれと比較して逆である。左側(動力源6の側)から出発して、まず、出力要素S3、次に第四のエピサイクリックギヤセット141、142、143、次に第三のエピサイクリックギヤセット131、132、133がある。選択的連結手段もまた、軸A2に沿って逆の順序である。左から右に、ブレーキBR1、ブレーキBR及びクラッチC4の順である。
ギヤセットTP1の取り付けもまた逆であり、トランスファTR1が右側にあり、選択的連結手段C6、B2が左側にある。
そのうえ、図5に示すように、軸方向長さを抑えるために、各ギヤセットTP1、TP2の選択的連結手段は、軸方向に整列するのではなく、互いの周囲にある。より正確には、各ギヤセットに関して、ブレーキがクラッチを包囲している。すなわち、B3がC5を包囲し、B2がC6を包囲している。プラネタリギヤセット及び連結要素ならびにトランスファTR3はすべてトランスファTR1とトランスファTR2との間で軸方向に収容されている。
軸A2、A3及びA4は、端面(図示せず)から見ると、三角形の頂点にある。
図6は、プラネットキャリヤPS2が、シャフト3のフランジ72及び軸A3を中心に角度的に分布する本質的に軸方向のピラー73によってフランジ72に強固に固定された被動トランスファピニオンT33によって形成されている具体的な実施態様を示す。ピラーは、フランジ72及びピニオンT33に固定されたジャーナル74とで周方向に交互にある。ピニオンT33は、リングギヤ123を収容するために、その中央領域76全体が有意に凹んでいる。したがって、駆動トランスファピニオンT23と噛み合うピニオンT33の外側歯部77が、実質的にプラネタリギヤセットに対する軸方向オフセットなしで、プラネタリギヤセットTP2の周囲に配設される。リングギヤ123は、背面でフランジ72に当接するベアリング78によってレイシャフト3上に回転可能に支持された被動トランスファピニオンT32上の側方カラーによって形成されている。
図5及び6の実施態様の動作は図1及び2の実施態様の動作とほぼ同じである。特に、各ギヤは、図1と同じ選択的連結手段をアクティブ化することによって得られる。ギヤセットTP3がアクティブ化されると(BR1、BR又はC4がアクティブ化される)、プラネットキャリヤPS2及びレイシャフト3を介してトルクが噛み合いピニオンPAに伝達される。したがって、プラネットキャリヤPS2は、被動トランスファピニオンT33とレイシャフト3との間で伝達パーツとして作用する。
当然、本発明は、これまで記載した例に限定されず、本発明の範囲を超えることなく、これらの例に対して数多くの改変を加えることができる。
たとえば、サンホイール及びリングギヤの一方が出力にリンクされ、他方がブレーキにリンクされた状態で少なくとも一つのエピサイクリックギヤセットの入力をそのプラネットキャリヤに接続することにより、そのギヤセットを局所的直結駆動ギヤ又はオーバドライブギヤで作動させることが可能であろう。
そのうえ、第一の実施態様に類似しているが、第二のプラネタリギヤセットTP2を有さず、第二の噛み合いトランスファTR2を有さず、第二のレイシャフト32を有さず、リングギヤCDiffを有さず、出力ピニオンPA1及びPA2を有しない本発明の第四の実施態様を想定することが可能である。その場合、他二つのギヤセットによって伝えられるギヤ比は相応に選択される。したがって、この第四の実施態様では、第一のレイシャフト31は、第一のプラネタリギヤセットTP1が取り付けられるであろう、歯車T33と一体化した下流側回転要素4によって取って代わられる。この実施態様はレイシャフトを要しない。同様に、レイシャフト3がギヤボックスの下流側要素を形成するように第三の実施態様を改変することが可能である。
本発明の装置が他方向でオーバドライブで使用することもできること、及び他の構造では「上流側」と「下流側」とを交換することができることが非常に明らかである。
第二の実施態様では、チェーンT63は、T23及びT53と噛み合う、その場合は噛み合いピニオンであり、もはやチェーンピニオンではない中間ピニオンによって取って代わられることができる。
第三の実施態様では、構造を様々な方法で改変することが可能である。たとえば、ギヤセットTP3を、図1におけるように、出力S3が右側に来るように配設し、プラネットキャリヤPS1、たとえば伝達パーツを被動トランスファピニオンT33とレイシャフト3との間に使用することが可能である。その場合、トランスファTR3は、一方ではトランスファTR1と、他方ではピニオン111、112、113との間で軸方向に位置するであろう。
逆に、ギヤセットTP3を、図5に示すように配設されたままにし、ギヤセットTP1及びTP2を軸A3に沿って逆にして、プラネットキャリヤPS1が、先の変形態様と同様に、T33とシャフト3との間に伝達パーツを形成するようにすることも可能である。
また、二つの上流側プラネタリギヤセットを軸A2に沿って整列させることも可能である。

Claims (27)

  1. フレーム(1)、
    ―上流側回転要素(2)及び下流側回転要素(4)、
    ―非同軸にあり、互いの間の二つの異なる動力経路(8a、8b及び8c)に属する下流側プラネタリギヤセット(TP1、TP2)及び上流側プラネタリギヤセット(TP3)、
    ―上流側回転要素(2)と下流側プラネタリギヤセット(TP1、TP2)との間に設けられた上流側噛み合いトランスファ(TR1、TR2)、
    ―上流側プラネタリギヤセット(TP3)と下流側回転要素(4)との間に設けられた下流側噛み合いトランスファ(TR3)、及び
    ―各プラネタリギヤセットを局所的直結駆動又は少なくとも一つの異なる伝達比で選択的に作動させるための選択的連結手段(BR1〜B3、BR、C4〜C6)
    を含む多変速比変速装置であって、
    上流側プラネタリギヤセット(TP3)が上流側回転要素(2)のシャフト(A2)に取り付けられていることを特徴とする装置。
  2. トランスファ(TR1、TR2)の少なくとも一つが、プラネタリギヤセット(TP1、TP2、TP3)の少なくとも一つと、上流側要素(2)の端部(5)との間で軸方向に配置されており、前記端部が、動力源(6)への上流側要素の機械的接続のためのものである、請求項1記載の装置。
  3. 二つのトランスファが、上流側回転要素の軸(A2)に対して垂直な二つの平面に配設されており、それら二つの平面の間に二つのプラネタリギヤセットが空間的に収容されている、請求項1又は2記載の装置。
  4. 上流側トランスファ(TR2)が、上流側回転要素(2)と一体化した歯車(T22)を含み、下流側プラネタリギヤセット(TP1、TP2)がレイシャフト(31、3)の軸(A31、A3)に取り付けられており、下流側トランスファ(TR3)が、上流側回転要素の軸(A2)に取り付けられ、好ましくはチェーン(T62)又は中間ピニオンにより、下流側回転要素(4)と一体化した歯車(T53)に接続された歯車(T23)を含む、請求項1〜3の何れか1項記載の装置。
  5. 上流側トランスファ(TR2)が、上流側回転要素(2)と回転可能に一体化した駆動歯車(T22)を含み、下流側プラネタリギヤセット(TP1、TP2)がレイシャフト(31、3)の軸(A31、A3)に取り付けられており、下流側トランスファ(TR3)が、レイシャフト(31、3)と回転可能に一体化した被動歯車(T33)を含む、請求項1〜3の何れか1項記載の装置。
  6. シャフトの一つ(2)に取り付けられたプラネタリギヤセットの一つ(TP3)に対応するトランスファ(TR3)の歯車が、シャフトの一つ(3)と回転可能に一体化していると同時に、このシャフト(3)と回転可能に一体化したプラネタリギヤセット(TP2)要素(S2)に固定されている、請求項1〜5の何れか1項記載の装置。
  7. 前記プラネタリギヤセット要素(S2)がプラネットキャリヤ(PS2)であり、そのプラネット(121)が、一方では前記他のシャフト(3)との接続部と、他方ではトランスファ(TR3)の前記歯車との間で軸方向に設置されている、請求項6記載の装置。
  8. プラネットキャリヤ(PS2)が、プラネット(121)を担持するジャーナル(74)と周方向に交互にあるピラー(73)によって前記他のシャフト(3)のフランジ(72)に固定されたトランスファ(TR3)の前記歯車(T33)によって形成される、請求項7記載の装置。
  9. 上流側回転要素(2)と下流側回転要素(4)との間に、下流側(TP2)及び上流側(TP3)の二つのプラネタリギヤセットの一方と軸方向に整列したさらなるプラネタリギヤセット(TP1)を含むさらなる動力経路を含む、請求項1〜8の何れか1項記載の変速装置。
  10. プラネタリギヤセット(TP1、TP2、TP3)が、二つの整列したプラネタリギヤセット(TP1、TP2)に対応する噛み合いトランスファ(TR1、TR2)と、第三のギヤセット(TP3)に対応するトランスファ(TR3)との間で軸方向に取り付けられている、請求項9記載の変速装置。
  11. 前記下流側プラネタリギヤセットが第一の下流側プラネタリギヤセットであり、装置が、上流側回転要素(2)と下流側回転要素(4)との間に、第一の下流側プラネタリギヤセット(TP1)及び上流側プラネタリギヤセット(TP3)の軸(A31、A2)とは異なる軸(A32)を有する、第二の下流側プラネタリギヤセット(TP2)を含む少なくとも一つの第三の動力経路(8c)を含み、第二の下流側プラネタリギヤセット(TP2)が、第二の上流側噛み合いトランスファ(TR2)と直列状態で動作的に取り付けられて、第二の下流側プラネタリギヤセット(TP2)が局所的直結駆動状態にあるとき、上流側回転要素(2)と下流側回転要素(4)との間に、それぞれのプラネタリギヤセット(TP1、TP3)が局所的直結駆動状態にあるとき上記二つの噛み合いトランスファ(TR1、TR3)によって画定される伝達比それぞれとは異なる伝達比を画定する、請求項1〜3の何れか1項記載の変速装置。
  12. 第一の下流側プラネタリギヤセットが第一のレイシャフト(31)の軸(A31)に取り付けられ、第二の下流側プラネタリギヤセット(TP2)が第二のレイシャフト(32)の軸(A32)に取り付けられ、第一及び第二の下流側プラネタリギヤセットが少なくとも間接的に第一及び第二のレイシャフトにそれぞれ接続され、第一及び第二のレイシャフトが噛み合い(PA1、PA2)によって下流側回転要素(4)に接続されている、請求項11記載の装置。
  13. 第一のレイシャフト(31)及び第二のレイシャフト(32)それぞれが、レイシャフト(31、32)の軸(A31、A32)に沿って取り付けられたピニオン(PA1、PA2)を含み、これらのピニオンが下流側回転要素(4)上の一つの歯車(CDiff)と噛み合う、請求項12記載の装置。
  14. 第一の下流側トランスファ(TR1)及び第二の下流側トランスファ(TR2)が上流側回転要素(2)上の共通の歯車(T21、T22)を含み、第一及び第二の下流側プラネタリギヤセット(TP1、TP3)それぞれの軸(A31、A32)に沿ってそれぞれ取り付けられた二つの被動ピニオン(T31、T32)と噛み合う、請求項11〜13の何れか1項記載の装置。
  15. 共通の歯車が、それぞれの被動ピニオン(T31、T32)とそれぞれが噛み合う異なる直径の二つの歯部を含む、請求項14記載の装置。
  16. 第二の下流側トランスファ(TR2)ならびに第一の下流側トランスファ(TR1)及び上流側トランスファ(TR3)の一方が、上流側回転要素の軸(A2)に対して垂直な二つの平面に配設され、これら二つの平面の間に第二の下流側プラネタリギヤセット(TP2)が空間的に収容されている、請求項11〜15の何れか1項記載の装置。
  17. 三つのプラネタリギヤセットが、
    ―その入力(E1)がサンホイール(112)に接続されており、その出力(S1)がプラネットキャリヤ(PS1)に接続されており、第六のギヤを生じさせるために局所的直結駆動が可能であり、第二のギヤを生じさせるためにリングギヤ(113)をロックすることによるギヤ減速が可能であるプラネタリギヤセット(TP1)、好ましくは下流側プラネタリギヤセット、
    ―その入力(E2)がリングギヤ(123)に接続されており、その出力(S2)がプラネットキャリヤ(PS2)に接続されており、第五のギヤ比を生じさせるために局所的直結駆動が可能であり、第三のギヤ比を生じさせるためにサンホイール(122)をロックすることによるギヤ減速が可能であるもう一つのプラネタリギヤセット(TP2)、好ましくは下流側プラネタリギヤセット、及び
    ―その入力(E3)がサンホイール(142)に接続されており、その出力(S3)がプラネットキャリヤ(PS4)に接続されており、第四のギヤを生じさせるために局所的直結駆動が可能であり、第一のギヤを生じさせるためにリングギヤ(143)をロックすることによるギヤ減速が可能である、さらなる好ましくは上流側のプラネタリギヤセット(TP3)
    を含み、
    ギヤ比が、第一のギヤから第六のギヤまで漸進的に長い、請求項9〜16の何れか1項記載の装置。
  18. プラネタリギヤセットの一つ(TP3)が、共通の入力(E3)及び共通の出力(S3)を有する少なくとも二つのエピサイクリックギヤセットを含む、請求項1〜17の何れか1項記載の装置。
  19. これらのエピサイクリックギヤセットの第一のもの(131〜133)が、共通の入力(E3)及び共通の出力(S3)に対して自由であり、後退ギヤを生じさせるために選択的連結手段(BR)の一つによってフレームに対して固定されることができるプラネットキャリヤ(PS3)を有し、
    これらのエピサイクリックギヤセットの第二のもの(141〜143)が、前記共通の入力及び出力の一方(S3)に常時接続されたプラネットキャリヤ(PS4)を有し、
    プラネタリギヤセットの前記一つが、後退ギヤに加えて、それぞれの選択的連結手段(BR1、C4)をアクティブ化することにより、二つの前進ギヤを生じさせることができる、請求項18記載の装置。
  20. プラネタリギヤセットの前記一つが上流側プラネタリギヤセット(TP3)であり、第一及び第二のエピサイクリックギヤセットが、共通の入力(E3)に接続され、上流側回転要素(2)と一体化したサンホイール(132、134)を有し、第二のエピサイクリックギヤセットのプラネットキャリヤ(PS4)が、共通の出力(S3)及び第一のエピサイクリックギヤセットのリングギヤ(133)に常時接続されている、請求項19記載の装置。
  21. プラネタリギヤセットの一つが、入力(E3)に接続されたサンホイール(131)、出力(S3)に接続されたリングギヤ(133)及び後退ギヤを生じさせるために選択的にロックされることができるプラネットキャリヤ(PS3)を含む、請求項1〜18の何れか1項記載の装置。
  22. 二つのプラネタリギヤセットの軸が実質的に平行であり、これら二つのプラネタリギヤセットがそれらの軸に対してほぼ垂直に相互に整列している、請求項1〜21の何れか1項記載の装置。
  23. プラネタリギヤセット(TP1、TP2、TP3)の少なくとも一つが、
    ―上流側及び下流側回転要素の第一のもの(4)に少なくとも間接的に常時接続され、選択的連結手段の一つ(C6、C4、C5)によって前記上流側及び下流側回転要素の第二のもの(2)に少なくとも間接的に選択的に接続されることができ、それによって局所的直結駆動を生じさせるプラネットキャリヤ(PS1、PS4、PS3)、
    一方(112、123、142)が前記第二の回転要素(2)に常時接続されており、他方(113、122、143)が選択的連結手段の一つ(B2、BR1、B3)によってフレーム(1)に選択的に接続されることができるサンホイール(112、122、142)及びリングギヤ(113、123、143)
    を含むエピサイクリックギヤセットを含む、請求項1〜22の何れか1項記載の装置。
  24. 各伝達比が、プラネタリギヤセット(TP1、TP2、TP3)の一つの選択的連結手段を閉じ、変速装置の他の選択的連結手段を開状態に配する又は維持することによって生じる、請求項1〜23の何れか1項記載の装置。
  25. 選択的連結手段(BR1〜B3、C4〜C6、BR)が漸進式であり、特に選択的連結手段の少なくとも一つによって車両を静止状態から推進するために、車両のエンジン回転速度と車速との漸進的適合を保証することができる、請求項1〜24の何れか1項記載の装置。
  26. プラネタリギヤセット(TP1〜TP3)及びトランスファ(TR1〜TR3)が常時噛み合っている、請求項1〜25の何れか1項記載の装置。
  27. 局所的直結駆動(C4、C5、C6)によって得られる最短の比が、フレーム(1)とプラネタリギヤセットの要素との選択的連結(BR、BR1、B2、B3)によって得られる最長の比ものよりも長い、請求項1〜26の何れか1項記載の装置。
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