JP2010501648A - ポリ(アリーレンエーテル)組成物、方法および物品 - Google Patents
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Abstract
組成物は、特定の特性を有するポリ(アリーレンエーテル)およびラジアルブロックコポリマーを含有する。この組成物は改良された延性および光学透明度のバランスを示し、このため特に包装用途に有用である。
Description
発明の背景
ポリ(アリーレンエーテル)およびスチレンブロックコポリマーを含有する組成物は既知であり、それらの特性がいずれかの樹脂タイプ単独と比較して改良されているため有用である。たとえばU.S.Patent No.3,660,531(Lauchlan)には、ポリフェニレンエーテルとスチレン−ブタジエンブロックコポリマーのブレンドが記載され、そのブレンドは未改質ポリエチレンエーテルがもつ望ましい加熱撓み温度および曲げ弾性率を犠牲にすることなく改良された溶融加工適性および耐衝撃性を示すことが教示されている。他の例として、U.S.Patent No.5,234,994(Shirakiら)には、ポリフェニレンエーテル、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンのブロックコポリマー、およびポリスチレンのブレンドが記載されている。そのブレンドは改良された透明度、耐衝撃性、表面硬度、耐熱性および光沢をもたらすと記載されている。さらに他の例として、U.S.Patent No.6,274,670(Adedejiら)には、ポリフェニレンエーテル樹脂、非弾性スチレン樹脂、および不飽和弾性スチレンブロックコポリマーを含む組成物が記載されている。非弾性スチレン樹脂が少なくとも50重量%のスチレンを含むスチレン−ブタジエンブロックコポリマーである場合、これらの組成物は半透明であり、高い加工適性を示す。
ポリ(アリーレンエーテル)およびスチレンブロックコポリマーを含有する組成物は既知であり、それらの特性がいずれかの樹脂タイプ単独と比較して改良されているため有用である。たとえばU.S.Patent No.3,660,531(Lauchlan)には、ポリフェニレンエーテルとスチレン−ブタジエンブロックコポリマーのブレンドが記載され、そのブレンドは未改質ポリエチレンエーテルがもつ望ましい加熱撓み温度および曲げ弾性率を犠牲にすることなく改良された溶融加工適性および耐衝撃性を示すことが教示されている。他の例として、U.S.Patent No.5,234,994(Shirakiら)には、ポリフェニレンエーテル、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンのブロックコポリマー、およびポリスチレンのブレンドが記載されている。そのブレンドは改良された透明度、耐衝撃性、表面硬度、耐熱性および光沢をもたらすと記載されている。さらに他の例として、U.S.Patent No.6,274,670(Adedejiら)には、ポリフェニレンエーテル樹脂、非弾性スチレン樹脂、および不飽和弾性スチレンブロックコポリマーを含む組成物が記載されている。非弾性スチレン樹脂が少なくとも50重量%のスチレンを含むスチレン−ブタジエンブロックコポリマーである場合、これらの組成物は半透明であり、高い加工適性を示す。
このように、ポリ(アリーレンエーテル)とスチレン系樹脂の半透明ブレンドは幾つか知られているが、それらの延性が比較的低いことにより、これらの樹脂の利用は現在では限られている。したがって、包装およびヘルスケア業界では特に、改良された光学的透明度および延性のバランスを示す組成物が求められている。
発明の簡単な記述
1態様は、改良された光学特性および延性のバランスを示す熱可塑性組成物である。本発明組成物は、ポリ(アリーレンエーテル)、およびアルケニル芳香族モノマーと共役ジエンのラジアルブロックコポリマーを含み;ラジアルブロックコポリマーはアルケニル芳香族モノマーから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;ラジアルブロックコポリマーは約70,000原子質量単位以下の数平均分子量を有し;ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して少なくとも200ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する;組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して少なくとも45パーセントの透過率パーセント、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して30パーセント以下の曇り度パーセント、ならびにASTM D 256に従って23℃で測定して少なくとも50ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを示す。
1態様は、改良された光学特性および延性のバランスを示す熱可塑性組成物である。本発明組成物は、ポリ(アリーレンエーテル)、およびアルケニル芳香族モノマーと共役ジエンのラジアルブロックコポリマーを含み;ラジアルブロックコポリマーはアルケニル芳香族モノマーから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;ラジアルブロックコポリマーは約70,000原子質量単位以下の数平均分子量を有し;ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して少なくとも200ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する;組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して少なくとも45パーセントの透過率パーセント、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して30パーセント以下の曇り度パーセント、ならびにASTM D 256に従って23℃で測定して少なくとも50ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを示す。
他の態様は、下記のものからなる組成物である:ポリ(アリーレンエーテル)、およびアルケニル芳香族モノマーと共役ジエンのラジアルブロックコポリマー;ラジアルブロックコポリマーはアルケニル芳香族モノマーから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;ラジアルブロックコポリマーは約50,000〜約70,000原子質量単位の数平均分子量を有し;ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して少なくとも200ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する;場合により、ホモポリスチレン;場合により、アルファ−ヒドロキシケトン類、置換されていないかまたは置換された亜リン酸トリヒドロカルビル類、ならびに式(I)、(II)または(III)のカルボン酸化合物
ならびにそれらの水和物および無水物(式中:R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は、それぞれ独立して、水素、ならびに場合によりヒドロキシ、ケトン、エーテル性酸素およびカルボン酸から選択される1以上の置換基で置換されたC1−C12ヒドロカルビルよりなる群から選択される)よりなる群から選択される少なくとも1種類の光学特性増強用添加剤;ならびに場合により、安定剤、離型剤、加工助剤、難燃剤、防滴剤(drip retardant)、成核剤、UV遮断剤、色素、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、発泡剤、鉱油、カーボンブラック、金属奪活剤、粘着防止剤、およびその組合わせよりなる群から選択される添加剤;組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して少なくとも45パーセントの透過率パーセント、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して30パーセント以下の曇り度パーセント、ならびにASTM D 256に従って23℃で測定して少なくとも50ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを示す。
他の態様は、下記のものを含む組成物である:25℃でクロロホルム中において測定して約0.3〜約0.6デシリットル/グラムの固有粘度を有し、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位、2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位またはその組合わせを含むポリ(アリーレンエーテル);およびスチレンとブタジエンの非水素化ラジアルブロックコポリマー;この非水素化ラジアルブロックコポリマーはスチレンから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;この非水素化ラジアルブロックコポリマーは約50,000〜約70,000原子質量単位の数平均分子量を有し;この非水素化ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して約200〜約410ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する;組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約45〜約75パーセントの透過率パーセント、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約4〜約27パーセントの曇り度パーセント、ならびにASTM D 256に従って23℃で測定して約50〜約180ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを示す。
他の態様は、下記のものからなる組成物である:25℃でクロロホルム中において測定して約0.3〜約0.6デシリットル/グラムの固有粘度を有し、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位、2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位またはその組合わせを含むポリ(アリーレンエーテル);スチレンとブタジエンの非水素化ラジアルブロックコポリマー;この非水素化ラジアルブロックコポリマーはスチレンから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;この非水素化ラジアルブロックコポリマーは約50,000〜約70,000原子質量単位の数平均分子量を有し;この非水素化ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して約200〜約410ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する;場合により、ホモポリスチレン;場合により、ベンゾイン、亜リン酸トリデシルおよびクエン酸よりなる群から選択される少なくとも1種類の光学特性増強用添加剤;ならびに場合により、安定剤、離型剤、加工助剤、難燃剤、防滴剤、成核剤、UV遮断剤、色素、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、発泡剤、鉱油、カーボンブラック、金属奪活剤、粘着防止剤、およびその組合わせよりなる群から選択される添加剤;組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約45〜約75パーセントの透過率パーセント、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約4〜約27パーセントの曇り度パーセント、ならびにASTM D 256に従って23℃で測定して約50〜約180ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを示す。
他の態様は、下記のものを含む組成物である:25℃でクロロホルム中において測定して約0.3〜約0.6デシリットル/グラムの固有粘度を有し、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位、2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位またはその組合わせを含むポリ(アリーレンエーテル)約80〜約95重量%;およびスチレンとブタジエンの非水素化ラジアルブロックコポリマー約5〜約20重量%;この非水素化ラジアルブロックコポリマーはスチレンから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;この非水素化ラジアルブロックコポリマーは約50,000〜約70,000原子質量単位の数平均分子量を有し;この非水素化ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して約200〜約410ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有し;その際、すべての重量%が組成物の全重量を基準とする;組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約45〜約75パーセントの透過率パーセント、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約4〜約27パーセントの曇り度パーセント、ならびにASTM D 256に従って23℃で測定して約50〜約180ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを示す。
他の態様は、下記のものからなる組成物である:25℃でクロロホルム中において測定して約0.3〜約0.6デシリットル/グラムの固有粘度を有し、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位、2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位またはその組合わせを含むポリ(アリーレンエーテル)約80〜約95重量%;スチレンとブタジエンの非水素化ラジアルブロックコポリマー約5〜約20重量%;この非水素化ラジアルブロックコポリマーはスチレンから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;この非水素化ラジアルブロックコポリマーは約50,000〜約70,000原子質量単位の数平均分子量を有し;この非水素化ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して約200〜約410ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する;場合により、ホモポリスチレン約2〜約15重量%;場合により、ベンゾイン、亜リン酸トリデシルおよびクエン酸よりなる群から選択される少なくとも1種類の光学特性増強用添加剤約0.2〜約5重量%;ならびに場合により、安定剤、離型剤、加工助剤、難燃剤、防滴剤、成核剤、UV遮断剤、色素、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、発泡剤、鉱油、カーボンブラック、金属奪活剤、粘着防止剤、およびその組合わせよりなる群から選択される添加剤約0.1〜約10重量%を含み;その際、すべての重量%が組成物の全重量を基準とする;組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約45〜約75パーセントの透過率パーセント、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約4〜約27パーセントの曇り度パーセント、ならびにASTM D 256に従って23℃で測定して約50〜約180ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを示す。
他の態様は、ポリ(アリーレンエーテル)、およびアルケニル芳香族モノマーと共役ジエンのラジアルブロックコポリマーを溶融混練することを含む、熱可塑性組成物の製造方法である;その際、ラジアルブロックコポリマーはアルケニル芳香族モノマーから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;ラジアルブロックコポリマーは約50,000〜約70,000原子質量単位の数平均分子量を有し;ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して少なくとも200ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する;組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して少なくとも45パーセントの透過率パーセント、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して30パーセント以下の曇り度パーセント、ならびにASTM D 256に従って23℃で測定して少なくとも50ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを示す。
他の態様は、ポリ(アリーレンエーテル)を溶融して溶融ポリ(アリーレンエーテル)を調製し;この溶融ポリ(アリーレンエーテル)をアルケニル芳香族モノマーと共役ジエンのラジアルブロックコポリマーと共に溶融混練することを含む、熱可塑性組成物の製造方法である;その際、ラジアルブロックコポリマーはアルケニル芳香族モノマーから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;ラジアルブロックコポリマーは約50,000〜約70,000原子質量単位の数平均分子量を有し;ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して約200〜約410ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する;組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約45〜約75パーセントの透過率パーセント、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約4〜約27パーセントの曇り度パーセント、ならびにASTM D 256に従って23℃で測定して約50〜約180ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを示す。
本発明組成物を含む物品を含めた他の態様を以下に詳細に記述する。
発明の詳細な記述
1態様は、ポリ(アリーレンエーテル)、およびアルケニル芳香族モノマーと共役ジエンのラジアルブロックコポリマーを含む、組成物である;ラジアルブロックコポリマーはアルケニル芳香族モノマーから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;ラジアルブロックコポリマーは約70,000原子質量単位以下の数平均分子量を有し;ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して少なくとも200ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する;組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して少なくとも45パーセントの透過率パーセント、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して30以下の曇り度パーセント、ならびにASTM D 256に従って23℃で測定して少なくとも50ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを示す。本発明者らは、この組成物が既存のポリ(アリーレンエーテル)組成物と比較して著しく改良された光学的透明度および延性のバランスを示すことを見いだした。
1態様は、ポリ(アリーレンエーテル)、およびアルケニル芳香族モノマーと共役ジエンのラジアルブロックコポリマーを含む、組成物である;ラジアルブロックコポリマーはアルケニル芳香族モノマーから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;ラジアルブロックコポリマーは約70,000原子質量単位以下の数平均分子量を有し;ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して少なくとも200ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する;組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して少なくとも45パーセントの透過率パーセント、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して30以下の曇り度パーセント、ならびにASTM D 256に従って23℃で測定して少なくとも50ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを示す。本発明者らは、この組成物が既存のポリ(アリーレンエーテル)組成物と比較して著しく改良された光学的透明度および延性のバランスを示すことを見いだした。
全組成物に関して、透過率パーセントは少なくとも約50パーセント、または少なくとも約60パーセント、または少なくとも約70パーセントであってもよい。少なくとも75パーセントという高い透過率パーセント値が観察された。曇り度パーセント値は、約25パーセント未満、または約20パーセント未満、または約15パーセント未満、または約10パーセント未満であってもよい。少なくとも4パーセントという低い曇り度パーセント値が観察された。ノッチ付きアイゾット衝撃強さは、少なくとも約65ジュール/メートル、または少なくとも約75ジュール/メートルであってもよい。少なくとも125ジュール/メートルという高いノッチ付きアイゾット衝撃強さ値が観察された。
本発明組成物はポリ(アリーレンエーテル)を含む。ある態様において、ポリ(アリーレンエーテル)は、式を有する繰返し構造単位を含む:
式中:各構造単位について、各Z1は独立して、ハロゲン、置換されていないかまたは置換されたC1−C12ヒドロカルビル(ただし、ヒドロカルビル基は第三級ヒドロカルビルではない)、C1−C12ヒドロカルビルチオ、C1−C12ヒドロカルビルオキシ、またはC2−C12ハロヒドロカルビルオキシ(ハロゲン原子と酸素原子とが少なくとも2つの炭素原子で隔てられている)であり;各Z2は独立して、水素、ハロゲン、置換されていないかまたは置換されたC1−C12ヒドロカルビル(ただし、ヒドロカルビル基は第三級ヒドロカルビルではない)、C1−C12ヒドロカルビルチオ、C1−C12ヒドロカルビルオキシ、またはC2−C12ハロヒドロカルビルオキシ(ハロゲン原子と酸素原子とが少なくとも2つの炭素原子で隔てられている)である。本明細書中で用いる用語”ヒドロカルビル”は、それ自体で用いる場合、または他の用語の接頭辞、添字もしくは一部として用いる場合のいずれであっても、炭素と水素のみを含有する残基を表わす。この残基は、脂肪族または芳香族、直鎖、環式、二環式、分枝鎖、飽和または不飽和であってもよい。それは脂肪族、芳香族、直鎖、環式、二環式、分枝鎖、飽和および不飽和炭化水素部分の組合わせを含むこともできる。しかし、ヒドロカルビル残基が”置換された”と記載されている場合、置換残基の炭素と水素のメンバー上に,又は渡ってヘテロ原子を含むことができる。したがって、置換されたと具体的に記載した場合、そのヒドロカルビル残基はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、カルボニル基、カルボン酸基、エステル基、アミノ基、アミド基、スルホニル基、スルホキシ基、スルホンアミド基、スルファモイル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基などをも含有することができ、ヒドロカルビル残基の主鎖内にヘテロ原子を含むこともできる。
ある態様において、ポリ(アリーレンエーテル)は、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位、2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位またはその組合わせを含む。
ポリ(アリーレンエーテル)には、一般にヒドロキシ基に対してオルトの位置にあるアミノアルキル含有末端基(1以上)をもつ分子を含めることができる。同様にしばしば存在するのはテトラメチルジフェノキノン(TMDQ)末端基であり、これは一般にテトラメチルジフェノキノン副生物が存在する反応混合物から得ることができる。ポリ(アリーレンエーテル)はホモポリマー、コポリマー、グラフトコポリマー、イオノマーまたはブロックコポリマー、およびその組合わせの形であってもよい。
1態様において、本発明組成物は実質的に酸−または酸無水物−官能化ポリ(アリーレンエーテル)を含まない。本明細書中で用いるように、組成物がある成分を”実質的に含まない”と記載した場合、この”実質的に含まない”という用語は、組成物が0.5重量%未満のその特定成分を含有することを意味する。より具体的に、組成物は0.1重量%未満のその特定成分を含有することはでき、あるいはその特定成分を意図的に全く添加することはできない。他の態様において、本発明組成物は酸−または酸無水物−官能化ポリ(アリーレンエーテル)、たとえば無水マレイン酸官能化ポリ(アリーレンエーテル)を含むが、その酸−または酸無水物−官能化ポリ(アリーレンエーテル)の量は組成物の加工適性を実質的に妨げないのに十分なほど少ない。
ポリ(アリーレンエーテル)の分子量または分子量分布には特別な制限はない。1態様において、ポリ(アリーレンエーテル)は25℃でクロロホルム中において測定して約0.05〜約1.0デシリットル/グラムの固有粘度をもつ。この約0.05〜約1.0デシリットル/グラムの範囲内で、ポリ(アリーレンエーテル)は少なくとも約0.1デシリットル/グラム、または少なくとも約0.2デシリットル/グラム、または少なくとも約0.3デシリットル/グラムの固有粘度をもつことができる。同様にこの範囲内で、ポリ(アリーレンエーテル)は最高で約0.8デシリットル/グラム、または最高で約0.6デシリットル/グラムの固有粘度をもつことができる。
本発明組成物は、ポリ(アリーレンエーテル)のほかに、アルケニル芳香族モノマーと共役ジエンのラジアルブロックコポリマーを含み、ラジアルブロックコポリマーはアルケニル芳香族モノマーから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し、ラジアルブロックコポリマーは約70,000原子質量単位以下の数平均分子量を有し、ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して少なくとも200ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する。本明細書中で用いる用語”ラジアルブロックコポリマー”は、ポリ(共役ジエン)ブロック、ポリ(アルケニル芳香族)ブロック、およびラジアルブロックコポリマーの分枝点または半径として作用する結合剤の残基を含む、分枝ポリマーを表わす。より具体的には、ラジアルブロックコポリマー構造においては、複数のポリ(共役ジエン)ポリマー鎖(通常は3以上)がそれぞれ一端で結合剤の残基に共有結合し、他端でポリ(アルケニル芳香族)ブロックに共有結合している。ある態様において、ラジアルブロックコポリマーはポリ(共役ジエン)ブロック、ポリ(アルケニル芳香族)ブロック、および結合剤の残基からなる。たとえば、ラジアルブロックコポリマーは他の重合性モノマーから誘導された残基を含まないことができる。
ラジアルブロックコポリマーを形成するために用いるアルケニル芳香族モノマーは、下記の構造をもつことができる:
式中:R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、C1−C8アルキル基またはC2−C8アルケニル基を表わし;R3およびR7は、それぞれ独立して、水素原子、C1−C8アルキル基、塩素原子または臭素原子を表わし;R4〜R6は、それぞれ独立して、水素原子、C1−C8アルキル基またはC2−C8アルケニル基を表わし;あるいはR3とR4は中心の芳香環と一緒になってナフチル基を形成しており、あるいはR4とR5は中心の芳香環と一緒になってナフチル基を形成している。適切なアルケニル芳香族モノマーには、たとえばスチレン、クロロスチレン、たとえばp−クロロスチレン、メチルスチレン、たとえばアルファ−メチルスチレンおよびp−メチルスチレン、ならびにその組合わせが含まれる。ある態様において、アルケニル芳香族モノマーはスチレンである。
ラジアルブロックコポリマーを形成するために用いる共役ジエンは、たとえば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、およびその組合わせであってもよい。ある態様において、共役ジエンは1,3−ブタジエンである。ある態様において、共役ジエンは2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)である。
結合剤は、少なくとも3つのブロックコポリマーを連結することができるいずれかの化合物であってよい。そのような化合物の例は、マルチビニル芳香族化合物;マルチエポキシド化合物(エポキシ化大豆油が含まれる);マルチイソシアネート化合物;マルチイミン化合物;マルチアルデヒド化合物;マルチケトン化合物;マルチハロゲン化物;マルチアンハイドライド化合物;およびマルチエステル化合物である。結合剤の量は、一般に全組成物の重量を基準として約0.1〜約1重量%である。
ラジアルブロックコポリマーはアルケニル芳香族モノマーから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を含む。この範囲内で、ラジアルブロックコポリマーのアルケニル芳香族の含量は少なくとも約60重量%、または少なくとも約65重量%であってもよい。同様にこの範囲内で、アルケニル芳香族の含量は最高で約70重量%であってもよい。
ラジアルブロックコポリマー数は、約70,000原子質量単位以下の数平均分子量をもつ。ある態様において、この数平均分子量は約50,000〜約70,000原子質量単位である。この範囲内で、数平均分子量は65,000原子質量単位以下、または60,000原子質量単位以下であってもよい。ラジアルブロックコポリマーの数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーによりポリスチレン標準品を用いて測定できる。
前記のように、ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して少なくとも200ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さをもつ。この70:30ブレンドのノッチ付きアイゾット値は、少なくとも約300ジュール/メートル、または少なくとも約350ジュール/メートル、または少なくとも約400ジュール/メートルであってもよい。本発明者らは、ある市販のラジアルブロックコポリマーがこれらの基準を満たさず、それらから調製した組成物は延性、光学特性または両方において劣ることを観察した。
ある態様において、ラジアルブロックコポリマーは水素化されていない(”非水素化”)。具体的には、共役ジエンの重合から生じるポリ(共役ジエン)ブロック中に残存する脂肪族不飽和が水素化により還元されていない。
ある態様において、ラジアルブロックコポリマーの架橋度は、ラジアルブロックコポリマー中の脂肪族炭素−炭素二重結合の総数を基準として5パーセント未満である。具体的には、ラジアルブロックコポリマーは、異なるラジアルブロックコポリマー分子のポリ(共役ジエン)ブロック間に共役架橋を形成しうる放射線または化学物質で処理することによって意図的に架橋されることはない。
ラジアルブロックコポリマーの製造方法は当技術分野で既知であり、たとえばU.S.Patent Nos.3,281,383(Zelinskiら)、3,639,517(Kitchenら)、4,180,530(Biら)、および6,127,487(Ahmedら)に記載された方法を含む。適切なラジアルブロックコポリマーはたとえばK−Resin KK38としてChevron Phillips Chemical Companyから販売もされている。
組成物中のポリ(アリーレンエーテル)およびラジアルブロックコポリマーの量は広範に変更できる。たとえば、ある態様において組成物は、組成物の全重量を基準として約10〜約99重量%のポリ(アリーレンエーテル)および約1〜約90重量%のラジアルブロックコポリマーを含む。ある態様において組成物は、組成物の全重量を基準として約50〜約99重量%のポリ(アリーレンエーテル)および約1〜約50重量%のラジアルブロックコポリマーを含む。
ある態様において組成物は、組成物の全重量を基準として約80〜約99重量%のポリ(アリーレンエーテル)および約1〜約20重量%のラジアルブロックコポリマーを含む。この範囲内で、ポリ(アリーレンエーテル)量は少なくとも約85重量%、または少なくとも約90重量%であってもよい;それは最高で約95重量%であってもよい。同様にこの範囲内で、ラジアルブロックコポリマー量は少なくとも約5重量%であってもよい;それは最高で約15重量%、または最高で約10重量%であってもよい。
本発明組成物は、場合によりさらにアルケニル芳香族モノマーのホモポリマーを含むことができる。適切なホモポリマーには、アタクチックおよびシンジオタクチックホモポリスチレンが含まれる。アルケニル芳香族モノマーのホモポリマーが存在する場合、それは組成物の全重量を基準として約2〜約15重量%の量で使用できる。
ポリ(アリーレンエーテル)およびラジアルブロックコポリマーを含む組成物は本来良好な光学的透明度を示すが、本発明者らは特定の添加剤の添加によって本発明組成物の光学特性をさらに向上させうることを見いだした。たとえば、本発明組成物は場合により、アルファ−ヒドロキシケトン類、置換されていないかまたは置換された亜リン酸トリヒドロカルビル類、ならびに式(I)、(II)または(III)のカルボン酸化合物
ならびにそれらの水和物および無水物(式中:R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は、それぞれ独立して、水素、ならびに場合によりヒドロキシ(−OH)、ケトン(−C(=O)−)、エーテル性酸素(−O−)およびカルボン酸(−CO2H)から選択される1以上の置換基で置換されたC1−C12ヒドロカルビルよりなる群から選択される)よりなる群から選択される少なくとも1種類の光学特性増強用添加剤を含むことができる。場合により、二価のケトン及びエーテル性酸素置換基が、式(I)、(II)または(III)のカルボン酸化合物の主鎖(バックボーン)又は置換基に組み込まれていてもよい。
アルファ−ヒドロキシケトン類は下記の一般式をもつ:
式中:R9は、場合によりヒドロキシ基またはケトン基で置換されたC1−C12ヒドロカルビルであり;R10は、水素、または場合によりヒドロキシ基もしくはケトン基で置換されたC1−C12ヒドロカルビルである。適切なアルファ−ヒドロキシケトン類には、たとえばヒドロキシアセトン(l−ヒドロキシ−2−プロパノン;Chemical Abstracts Service(CAS) Reg.No.116−09−6)、アセトイン(3−ヒドロキシ−2−ブタノン;CAS Reg.No.513−86−0)、2−ヒドロキシアセトフェノン(CAS Reg.No.528−24−1)、ベンゾイン(2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトフェノン=CAS Reg.No.119−53−9)、2−ヒドロキシ−l−フェニル−2−p−トリル−エタノン(CAS Reg.No.2431−02−9)など、およびその組合わせが含まれる。
亜リン酸トリヒドロカルビル類は一般式P(OR11)3をもち、式中のR11は、それぞれの場合、独立してC1−C18ヒドロカルビルである。ある態様において、各R11は独立してC6−C18アルキルである。適切な亜リン酸トリヒドロカルビル類には、たとえば亜リン酸トリオクチル、亜リン酸トリデシル、亜リン酸トリドデシル、亜リン酸ジデシルフェニル、亜リン酸ジフェニルデシル、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸トリトリルなど、およびその組合わせが含まれる。適切な亜リン酸トリヒドロカルビル類には、さらにスピロジホスファイト類、たとえば3,9−ビス[2,4−ビス(l,l−ジメチルエチル)フェノキシ]−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン(CAS Reg.No.26741−53−7;Cibaから商品名IRGAFOS 126で販売)が含まれる。
前記のように、カルボン酸化合物には式(I)、(II)または(III)をもつもの:
ならびにそれらの水和物および無水物(式中:R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は、それぞれ独立して、水素、ならびに場合によりヒドロキシ、ケトン、エーテル性酸素およびカルボン酸から選択される1以上の置換基で置換されたC1−C12ヒドロカルビルよりなる群から選択される)が含まれる。適切なカルボン酸化合物には、たとえばアコニット酸(CAS Reg.No.499−12−7)、アガリン酸(CAS Reg.No.666−99−9)、クエン酸(CAS Reg.No.77−92−9)、シトラコン酸(CAS Reg.No.498−23−7)、フマル酸(CAS Reg.No.110−17−8)、無水イタコン酸(CAS Reg.No.2170−03−8)、リンゴ酸(CAS Reg.No.6915−15−7)、マレイン酸(CAS Reg.No.110−16−7)など、およびその組合わせが含まれる。
ある態様において、本発明組成物はベンゾイン、クエン酸および亜リン酸トリデシルのうち少なくとも1つを含む。ある態様において、本発明組成物はベンゾイン、クエン酸および亜リン酸トリデシルを含む。
ある態様において、1種類以上の光学特性増強用添加剤を含む組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約45〜約75パーセントの透過率パーセント、ならびにASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約4〜約27パーセントの曇り度パーセントを示す。前記の範囲内で、透過率パーセントは少なくとも約50パーセント、または少なくとも約60パーセント、または少なくとも約70パーセントであってもよい。前記の範囲内で、曇り度パーセントは20パーセント以下、または15パーセント以下、または10パーセント以下であってもよい。
組成物はさらに1種類以上の添加剤を含むことができる。そのような添加剤には、たとえば安定剤、離型剤、加工助剤、難燃剤、防滴剤、成核剤、UV遮断剤、色素、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、発泡剤、鉱油、金属奪活剤、粘着防止剤など、およびその組合わせが含まれる。添加剤は、組成物の望ましい物理的特性を許容できないほど損なうことのない量で添加できる。たとえば組成物は、組成物の全重量を基準として約0.1〜約10重量%の添加剤を含むことができる。
ある態様において、組成物はさらに充填剤を含む。充填剤は、好ましくは組成物の望ましい光学的特性を損なわないものである。したがって、ある態様において組成物は、いずれかの寸法が200ナノメートルより大きい粒子の含量が5重量%未満である充填剤を含む。充填剤は、いずれかの寸法が200ナノメートルより大きい粒子を実質的に含有しない場合がある。そのような充填剤には、たとえばナノ粒子、ヒュームドシリカおよびナノクレーが含まれる。
ある態様において、組成物は前記に特定したもの以外のポリマー成分を含まない。たとえば、本発明組成物はポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ラジアルブロックコポリマー以外のブロックコポリマー、エポキシ置換ポリマー(エポキシ置換ポリ(アリーレンエーテル)を含めて)、および水溶性ポリマー(たとえば欧州特許出願No.1,512,725 Al,Itoに記載のもの)を含まない場合がある。
他の態様は、下記のものからなる組成物である:ポリ(アリーレンエーテル);アルケニル芳香族モノマーと共役ジエンのラジアルブロックコポリマー;ラジアルブロックコポリマーはアルケニル芳香族モノマーから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;ラジアルブロックコポリマーは約50,000〜約70,000原子質量単位の数平均分子量を有し;ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して少なくとも200ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する;場合により、ホモポリスチレン;場合により、アルファ−ヒドロキシケトン類、置換されていないかまたは置換された亜リン酸トリヒドロカルビル類、ならびに式(I)、(II)または(III)のカルボン酸化合物
ならびにそれらの水和物および無水物(式中:R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は、それぞれ独立して、水素、ならびに場合によりヒドロキシ、ケトン、エーテル性酸素およびカルボン酸から選択される1以上の置換基で置換されたC1−C12ヒドロカルビルよりなる群から選択される)よりなる群から選択される少なくとも1種類の光学特性増強用添加剤;ならびに場合により、安定剤、離型剤、加工助剤、難燃剤、防滴剤、成核剤、UV遮断剤、色素、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、発泡剤、鉱油、カーボンブラック、金属奪活剤、粘着防止剤、およびその組合わせよりなる群から選択される添加剤;組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して少なくとも45パーセントの透過率パーセント、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して30パーセント以下の曇り度パーセント、ならびにASTM D 256に従って23℃で測定して少なくとも50ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを示す。
1態様は、下記のものを含む組成物である:25℃でクロロホルム中において測定して約0.3〜約0.6デシリットル/グラムの固有粘度を有し、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位、2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位またはその組合わせを含むポリ(アリーレンエーテル);およびスチレンとブタジエンの非水素化ラジアルブロックコポリマー;この非水素化ラジアルブロックコポリマーはスチレンから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;この非水素化ラジアルブロックコポリマーは約50,000〜約70,000原子質量単位の数平均分子量を有し;この非水素化ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して約200〜約410ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する;組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約45〜約75パーセントの透過率パーセント、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約4〜約27パーセントの曇り度パーセント、ならびにASTM D 256に従って23℃で測定して約50〜約180ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを示す。ある態様において本発明組成物はさらに、ベンゾイン、亜リン酸トリデシルおよびクエン酸よりなる群から選択される少なくとも1種類の光学特性増強用添加剤を約0.2〜約5重量%含む。
1態様は、下記のものからなる組成物である:25℃でクロロホルム中において測定して約0.3〜約0.6デシリットル/グラムの固有粘度を有し、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位、2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位またはその組合わせを含むポリ(アリーレンエーテル);およびスチレンとブタジエンの非水素化ラジアルブロックコポリマー;この非水素化ラジアルブロックコポリマーはスチレンから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;この非水素化ラジアルブロックコポリマーは約50,000〜約70,000原子質量単位の数平均分子量を有し;この非水素化ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して約200〜約410ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する;場合により、ホモポリスチレン;場合により、ベンゾイン、亜リン酸トリデシルおよびクエン酸よりなる群から選択される少なくとも1種類の光学特性増強用添加剤;ならびに場合により、安定剤、離型剤、加工助剤、難燃剤、防滴剤、成核剤、UV遮断剤、色素、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、発泡剤、鉱油、カーボンブラック、金属奪活剤、粘着防止剤、およびその組合わせよりなる群から選択される添加剤;組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約45〜約75パーセントの透過率パーセント、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約4〜約27パーセントの曇り度パーセント、ならびにASTM D 256に従って23℃で測定して約50〜約180ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを示す。
1態様は、下記のものを含む組成物である:25℃でクロロホルム中において測定して約0.3〜約0.6デシリットル/グラムの固有粘度を有し、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位、2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位またはその組合わせを含むポリ(アリーレンエーテル)約80〜約95重量%;およびスチレンとブタジエンの非水素化ラジアルブロックコポリマー約5〜約20重量%;この非水素化ラジアルブロックコポリマーはスチレンから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;この非水素化ラジアルブロックコポリマーは約50,000〜約70,000原子質量単位の数平均分子量を有し;この非水素化ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して約200〜約410ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有し;その際、すべての重量%が組成物の全重量を基準とする;組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約45〜約75パーセントの透過率パーセント、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約4〜約27パーセントの曇り度パーセント、ならびにASTM D 256に従って23℃で測定して約50〜約180ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを示す。ある態様において本発明組成物はさらに、ベンゾイン、亜リン酸トリデシルおよびクエン酸よりなる群から選択される少なくとも1種類の光学特性増強用添加剤を約0.2〜約5重量%含む。
1態様は、下記のものからなる組成物である:25℃でクロロホルム中において測定して約0.3〜約0.6デシリットル/グラムの固有粘度を有し、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位、2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位またはその組合わせを含むポリ(アリーレンエーテル)約80〜約95重量%;スチレンとブタジエンの非水素化ラジアルブロックコポリマー約5〜約20重量%;この非水素化ラジアルブロックコポリマーはスチレンから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;この非水素化ラジアルブロックコポリマーは約50,000〜約70,000原子質量単位の数平均分子量を有し;この非水素化ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して約200〜約410ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する;場合により、ホモポリスチレン約2〜約50重量%;場合により、ベンゾイン、亜リン酸トリデシルおよびクエン酸よりなる群から選択される少なくとも1種類の光学特性増強用添加剤約0.2〜約5重量%;ならびに場合により、安定剤、離型剤、加工助剤、難燃剤、防滴剤、成核剤、UV遮断剤、色素、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、発泡剤、鉱油、カーボンブラック、金属奪活剤、粘着防止剤、およびその組合わせよりなる群から選択される添加剤約0.1〜約10重量%を含み;その際、すべての重量%が組成物の全重量を基準とする;組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約45〜約75パーセントの透過率パーセント、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約4〜約27パーセントの曇り度パーセント、ならびにASTM D 256に従って23℃で測定して約50〜約180ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを示す。
他の態様は、ポリ(アリーレンエーテル)、およびアルケニル芳香族モノマーと共役ジエンのラジアルブロックコポリマーを溶融混練することを含む、熱可塑性組成物の製造方法である;その際、ラジアルブロックコポリマーはアルケニル芳香族モノマーから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;ラジアルブロックコポリマーは約50,000〜約70,000原子質量単位の数平均分子量を有し;ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して少なくとも200ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する;組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して少なくとも45パーセントの透過率パーセント、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して30パーセント以下の曇り度パーセント、ならびにASTM D 256に従って23℃で測定して少なくとも50ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを示す。ある態様において、ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して約200〜約410ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さをもつ。
溶融混練によって均質ブレンドを調製するのに適切な装置には、たとえば二本ロールミル、バンバリーミキサー、および一軸スクリューまたは二軸スクリュー押出機が含まれる。ある態様において、溶融混練は二軸スクリュー押出機の使用を含む。
他の態様は、ポリ(アリーレンエーテル)を溶融して溶融ポリ(アリーレンエーテル)を調製し;この溶融ポリ(アリーレンエーテル)をアルケニル芳香族モノマーと共役ジエンのラジアルブロックコポリマーと共に溶融混練することを含む、熱可塑性組成物の製造方法である;その際、ラジアルブロックコポリマーはアルケニル芳香族モノマーから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;ラジアルブロックコポリマーは約50,000〜約70,000原子質量単位の数平均分子量を有し;ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して約200〜約410ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する;組成物は、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約45〜約75パーセントの透過率パーセント、ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約4〜約27パーセントの曇り度パーセント、ならびにASTM D 256に従って23℃で測定して約50〜約180ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを示す。
他の態様には、前記のいずれかの組成物から形成された物品が含まれる。本発明組成物は、たとえば動物用ケージ、食品包装、シート、フィルム、インクカートリッジ、トレー、チューブおよびパイプを含めた製品に有用である。
本発明を以下の限定ではない実施例によってさらに説明する。
ラジアルブロックコポリマーのNMR特性分析
この例は、プロトン核磁気共鳴スペクトル法(1H NMR)および炭素−13核磁気共鳴スペクトル法(13C NMR)による2種類のラジアルブロックコポリマーの特性分析を記載する。第1のラジアルブロックコポリマーは、K−Resin KK38としてChevron Phillips Chemical Companyから入手され、その製造業者によれば200℃および5キログラムの負荷で測定して10分当たり9.0グラムのメルトフローレート(溶融流量)をもつ。第2のラジアルブロックコポリマーは、K−Resin KR05としてChevron Phillips Chemical Companyから入手され、その製造業者によれば200℃および5キログラムの負荷で測定して10分当たり7.5グラムのメルトフローレートをもつ。1H NMRスペクトルを各ブロックコポリマーについて重水素化クロロホルム中で得た。ポリ(共役ジエン)ブロックおよびポリ(アルケニル芳香族)ブロックに関する1H NMR共鳴の積分は、各ブロックコポリマーの全重量を基準として、KK38が68重量%のポリスチレンブロックを含有し、KR05が73重量%のポリスチレンブロックを含有することを示す。
この例は、プロトン核磁気共鳴スペクトル法(1H NMR)および炭素−13核磁気共鳴スペクトル法(13C NMR)による2種類のラジアルブロックコポリマーの特性分析を記載する。第1のラジアルブロックコポリマーは、K−Resin KK38としてChevron Phillips Chemical Companyから入手され、その製造業者によれば200℃および5キログラムの負荷で測定して10分当たり9.0グラムのメルトフローレート(溶融流量)をもつ。第2のラジアルブロックコポリマーは、K−Resin KR05としてChevron Phillips Chemical Companyから入手され、その製造業者によれば200℃および5キログラムの負荷で測定して10分当たり7.5グラムのメルトフローレートをもつ。1H NMRスペクトルを各ブロックコポリマーについて重水素化クロロホルム中で得た。ポリ(共役ジエン)ブロックおよびポリ(アルケニル芳香族)ブロックに関する1H NMR共鳴の積分は、各ブロックコポリマーの全重量を基準として、KK38が68重量%のポリスチレンブロックを含有し、KR05が73重量%のポリスチレンブロックを含有することを示す。
実施例1〜4、比較例1〜6
これらの例は、特定のラジアルブロックコポリマーを含む本発明組成物が、他のブロックコポリマーを含む組成物と比較して改良された衝撃強さを示すことを説明する。成分および量を表1に提示する。すべての量を重量%で示す。ポリ(アリーレンエーテル)は、固有粘度約0.46デシリットル/グラムをもつポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)であり、GE Plasticsから入手された(表1中の”PPE”)。酸化防止剤ペンタエリトリトールテトラキス(3−ドデシルチオプロピオネート)は、SEENOX 412SとしてShipro Kasei Kaishaから入手された(表1中の”酸化防止剤”)。スチレン含量68重量%をもち、200℃および5キログラムの負荷で測定して10分当たり9.0グラムのメルトフローレートをもつラジアルブロックコポリマーは、K−Resin KK38としてChevron Phillips Chemical Companyから入手された(表1中の”KK38”)。製造業者が”マルチアームド(multiarmed)”と記載し、スチレン含量75重量%をもち、200℃および5キログラムの負荷で測定して10分当たり11.4グラムのメルトフローレートをもつスチレン−ブタジエンブロックコポリマーは、KRATON(登録商標)D 1493としてKraton Polymersから入手された(表1中の”D1493”)。製造業者が”マルチアームド”と記載し、スチレン含量75重量%をもち、200℃および5キログラムの負荷で測定して10分当たり11グラムのメルトフローレートをもつスチレン−ブタジエンブロックコポリマーは、KRATON(登録商標)MD6459としてKraton Polymersから入手された(表1中の”MD6459”)。
これらの例は、特定のラジアルブロックコポリマーを含む本発明組成物が、他のブロックコポリマーを含む組成物と比較して改良された衝撃強さを示すことを説明する。成分および量を表1に提示する。すべての量を重量%で示す。ポリ(アリーレンエーテル)は、固有粘度約0.46デシリットル/グラムをもつポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)であり、GE Plasticsから入手された(表1中の”PPE”)。酸化防止剤ペンタエリトリトールテトラキス(3−ドデシルチオプロピオネート)は、SEENOX 412SとしてShipro Kasei Kaishaから入手された(表1中の”酸化防止剤”)。スチレン含量68重量%をもち、200℃および5キログラムの負荷で測定して10分当たり9.0グラムのメルトフローレートをもつラジアルブロックコポリマーは、K−Resin KK38としてChevron Phillips Chemical Companyから入手された(表1中の”KK38”)。製造業者が”マルチアームド(multiarmed)”と記載し、スチレン含量75重量%をもち、200℃および5キログラムの負荷で測定して10分当たり11.4グラムのメルトフローレートをもつスチレン−ブタジエンブロックコポリマーは、KRATON(登録商標)D 1493としてKraton Polymersから入手された(表1中の”D1493”)。製造業者が”マルチアームド”と記載し、スチレン含量75重量%をもち、200℃および5キログラムの負荷で測定して10分当たり11グラムのメルトフローレートをもつスチレン−ブタジエンブロックコポリマーは、KRATON(登録商標)MD6459としてKraton Polymersから入手された(表1中の”MD6459”)。
各組成物について、ブロックコポリマー以外のすべての成分をドライブレンドし、二軸スクリュー押出機の供給口に添加した。ブロックコポリマーをサイドスタッファーにより10バレル押出機のバレル7に添加した。ブロックコポリマーを供給口添加ではなく下流添加すると得られる組成物の衝撃強さが改良されることが認められている。供給口からダイまでのバレル温度は、最初の2つのバレルにおいてそれぞれ250および290℃、残りのバレルおよびダイにおいて300℃である。押出機を毎分約350回で作動させ、供給速度は約16キログラム/時(約35ポンド/時)であった。押出機はバレル10に吸引孔を備え、水20〜25インチの真空が付与された。スクリュー設計は、バレル2〜4ではかなり強い混合、サイドスタッファーの下流のバレル9では比較的穏やかな混合を備えていた。
各組成物についての特性値を表1に示す。ノッチ付きアイゾット衝撃強さは、ASTM D 256方法Aに従って23℃で、0.907キログラム(2.00ポンド)のハンマー、および当初の1.27センチメートル(0.5インチ)のうち少なくとも1.02センチメートル(0.4インチ)の深さがノッチ下に残るノッチ付き試験片を用いて測定された;試験片をノッチ形成後に23℃で24時間コンディショニングした。Instron Dynatup Model 8250を用いて、Dynatupによる最大負荷までのエネルギー、破損までのエネルギー、全エネルギー、および最大負荷を、ASTM D 3763に従って23℃で測定した。すべてのDynatupエネルギー値をジュール(J)で表わし、Dynatup最大負荷値をニュートン(N)で表わす。各特性値に関する標準偏差は、試験当たり3つの試料の評価を表わす。表1、”破壊様式”の列において、”B”は脆性破損を示し(試験試料は少なくとも2つの断片に粉砕された)、”D”は延性破壊を示し(試験試料は滑らかに破壊された)、”DB”は延性−脆性破壊を示す(試験試料は若干の亀裂を伴って破壊された)。これらの結果は、本発明の実施例1〜3が対応する比較例と比較して実質的に改良された衝撃強さを呈することを示す。実施例4は対応する比較例がないが、これも卓越した衝撃強さを呈する。
実施例5〜12、比較例7〜10
これらの例は、アルファ−ヒドロキシケトン類、亜リン酸トリヒドロカルビル類およびカルボン酸化合物の組合わせを含む本発明組成物が、これらの曇り度低下用添加剤を含まない対応する組成物と比較して改良された(低下した)曇り度パーセントを示すことを説明する。成分および量を表2に提示する。すべての量を重量%で示す。ポリ(アリーレンエーテル)、KK38ラジアルブロックコポリマー、およびSEENOX酸化防止剤は、実施例1〜4について記載したものと同一であった。ベンゾインは、製品no.04−666としてAceto Chemicalから入手された。亜リン酸トリデシルは、Dover Chemical Companyから入手された(表1中の”TDP”)。無水クエン酸はCargillから入手された(表1中の”CA”)。
これらの例は、アルファ−ヒドロキシケトン類、亜リン酸トリヒドロカルビル類およびカルボン酸化合物の組合わせを含む本発明組成物が、これらの曇り度低下用添加剤を含まない対応する組成物と比較して改良された(低下した)曇り度パーセントを示すことを説明する。成分および量を表2に提示する。すべての量を重量%で示す。ポリ(アリーレンエーテル)、KK38ラジアルブロックコポリマー、およびSEENOX酸化防止剤は、実施例1〜4について記載したものと同一であった。ベンゾインは、製品no.04−666としてAceto Chemicalから入手された。亜リン酸トリデシルは、Dover Chemical Companyから入手された(表1中の”TDP”)。無水クエン酸はCargillから入手された(表1中の”CA”)。
組成物を実施例1〜4について記載したと同様に配合した。
曇り度パーセントは、ASTM D 1003−00に従って23℃および厚さ3.200ミリメートルで測定された。各組成物に関する曇り度パーセント値を表2に示す。これらの結果は、本発明の曇り低下用添加剤が、それらの添加剤を含まない対応する比較例と比較して、すべての本発明実施例について曇り度パーセントの実質的低下をもたらすことを示す。曇り度パーセントは、光学的透明度という主特性と相関する客観的特性である。
実施例13〜22
これらの例は、アルファ−ヒドロキシケトン類、亜リン酸トリヒドロカルビル類およびカルボン酸化合物が、ポリ(アリーレンエーテル)およびラジアルブロックコポリマーを含む組成物の曇り度を低下させ、かつ透過率パーセントを増大させるのに有効であることを説明する。3対の反復試験片(実施例9と12、実施例13と17、実施例16と18)を含む10種類の組成物を調製した。成分のタイプおよび量(重量部)を表3にまとめる。
これらの例は、アルファ−ヒドロキシケトン類、亜リン酸トリヒドロカルビル類およびカルボン酸化合物が、ポリ(アリーレンエーテル)およびラジアルブロックコポリマーを含む組成物の曇り度を低下させ、かつ透過率パーセントを増大させるのに有効であることを説明する。3対の反復試験片(実施例9と12、実施例13と17、実施例16と18)を含む10種類の組成物を調製した。成分のタイプおよび量(重量部)を表3にまとめる。
曇り度パーセントを前記に従って測定した。透過率パーセントは、ASTM D 1003に従って厚さ3.2ミリメートルで測定された。表3に提示する結果は、最低(最も望ましい)曇り値がベンゾインのみ(実施例21)、またはベンゾインとクエン酸の組合わせ(実施例15)の添加と関連していたことを示す。最高(最も望ましい)透過率パーセント値はベンゾインと亜リン酸トリデシルの組合わせ(実施例19)と関連していた。
実施例23〜30、比較例11〜14
これらの例は、比較的高い割合のラジアルブロックコポリマー成分を含むブレンドを含めた他の本発明ブレンドを示す。本発明組成物に用いるラジアルブロックコポリマーの1以上の基準に適合しないラジアルブロックコポリマーを用いる比較的も含まれる。
これらの例は、比較的高い割合のラジアルブロックコポリマー成分を含むブレンドを含めた他の本発明ブレンドを示す。本発明組成物に用いるラジアルブロックコポリマーの1以上の基準に適合しないラジアルブロックコポリマーを用いる比較的も含まれる。
ポリ(アリーレンエーテル)、KK38ラジアルブロックコポリマー、ベンゾインおよび亜リン酸トリデシルは、実施例1〜4で用いたものと同一である。スチレン含量75重量%をもち、200℃および5キログラムの負荷で測定して10分当たり7.5グラムのメルトフローレートをもつラジアルブロックコポリマーは、K−Resin KR05としてChevron Phillips Chemical Companyから入手された(表4中の”KR05”)。ヒンダードフェノール酸化防止剤は、IRGANOX 1010としてCiba Geigyから入手された(表4中の”酸化防止剤”)。成分のタイプおよび量(重量部)を表4にまとめる。組成物を実施例1〜4について記載したと同様に配合した。ジュール/メートル(J/m)で表わすノッチ付きアイゾット衝撃強さは、ASTM D 256、方法Aに従って23℃で測定された。ノッチ付きアイゾット値の不確定度は、組成物当たり3つの試料についての測定値を反映する。
実施例23〜25(ラジアルブロックコポリマーとしてKK38を含有する)についての結果と比較例11〜13(ラジアルブロックコポリマーとしてKR05を含有する)についての結果の比較は、KK38を含む試料の方が実質的に予想外に大きな衝撃強さを呈することを示す。
実施例27〜30についての結果は、比較例低い濃度のKK38ラジアルブロックコポリマー(組成物の全重量を基準として20重量%未満)についてすら衝撃強さの実質的改良がみられることを示す。
本明細書では本発明を開示するために、かつ当業者が本発明を実施および利用できるために、最良の形態を含む例を用いる。本発明の特許性のある範囲は特許請求の範囲により定められ、当業者に自明である他の例も含むことができる。そのような他の例は、それらが特許請求の範囲の記載と異ならない構造要素をもつ場合には、またはそれらが特許請求の範囲の記載と実質的に異ならない均等な構造要素を含む場合には、本発明の範囲に含まれるものとする。
引用した特許、特許出願、および他の参考文献の全体を本明細書に参照することにより組み入れる。ただし、本明細書中の用語が引用した参考文献中の用語と対立または矛盾する場合、引用した参考文献による対立用語より本明細書による用語が優先する。
本明細書に開示するすべての範囲が端点を含み、それらの端点は互いに独立して組み合わせることができる。
本発明の記述に関して(特に下記の特許請求の範囲に関して)単数形の使用は、そうではないと本明細書に明記しない限り、または内容からみて明らかに相反しない限り、単数と複数の両方を含むものとする。さらに、本明細書中の”第1”、”第2”などの用語は何らかの順序、量または重要性を表わすものではなく、むしろある要素を他の要素から区別するために用いられる。量に関して用いる修飾語”約”は、記載した数値を含み、内容により支配される意味をもつ(たとえば、それは特定の量の測定値に伴うある程度の誤差を含む)。
Claims (40)
- ポリ(アリーレンエーテル);および
アルケニル芳香族モノマーと共役ジエンのラジアルブロックコポリマー
を含む、組成物であって:
ラジアルブロックコポリマーはアルケニル芳香族モノマーから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;
ラジアルブロックコポリマーは70,000原子質量単位以下の数平均分子量を有し;
ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して少なくとも200ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有し;
該組成物は
ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して少なくとも45パーセントの透過率パーセント、
ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して30パーセント以下の曇り度パーセント、ならびに
ASTM D 256に従って23℃で測定して少なくとも50ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さ
を示す。 - ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約45〜約80パーセントの透過率パーセント、
ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約4〜約27パーセントの曇り度パーセント、ならびに
ASTM D 256に従って23℃で測定して約50〜約180ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さ
を示す、請求項1または2記載の組成物。 - ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドが、ASTM D 256に従って25℃で測定して約200〜約410ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する、請求項1〜3のいずれか1項記載の組成物。
- ポリ(アリーレンエーテル)が、式
- ポリ(アリーレンエーテル)が、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位、2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位またはその組合わせを含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物。
- アルケニル芳香族モノマーがスチレンである、請求項1〜7のいずれか1項記載の組成物。
- 共役ジエンが1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、およびその組合わせよりなる群から選択される、請求項1〜8のいずれか1項記載の組成物。
- 共役ジエンが1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、またはその組合わせである、請求項1〜9のいずれか1項記載の組成物。
- ラジアルブロックコポリマーが65,000原子質量単位以下の数平均分子量を有する、請求項1〜10のいずれか1項記載の組成物。
- ラジアルブロックコポリマーが非水素化ラジアルブロックコポリマーである、請求項1〜11のいずれか1項記載の組成物。
- ラジアルブロックコポリマーの架橋度が5パーセント未満である、請求項1〜12のいずれか1項記載の組成物。
- 約80〜約99重量%のポリ(アリーレンエーテル)および約1〜約20重量%のラジアルブロックコポリマーを含み、その際、すべての重量%が組成物の全重量を基準とする、請求項1〜13のいずれか1項記載の組成物。
- さらにホモポリスチレンを含む、請求項1〜14のいずれか1項記載の組成物。
- さらに、ベンゾイン、亜リン酸トリデシルおよびクエン酸よりなる群から選択される少なくとも1種類の光学特性増強用添加剤を含む、請求項1〜15のいずれか1項記載の組成物。
- さらに、安定剤、離型剤、加工助剤、難燃剤、防滴剤、成核剤、UV遮断剤、色素、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、発泡剤、鉱油、カーボンブラック、金属奪活剤、粘着防止剤、およびその組合わせよりなる群から選択される添加剤を含む、請求項1〜16のいずれか1項記載の組成物。
- さらに、いずれかの寸法が200ナノメートルより大きい粒子の含量が5重量%未満である充填剤を含む、請求項1〜17のいずれか1項記載の組成物。
- ポリ(アリーレンエーテル)が約80〜約99重量%の量で存在し;
ポリ(アリーレンエーテル)は25℃でクロロホルム中において測定して約0.3〜約0.6デシリットル/グラムの固有粘度を有し、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位、2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位またはその組合わせを含み;
ラジアルブロックコポリマーが約1〜約20重量%の量で存在し;
ラジアルブロックコポリマーはスチレンとブタジエンの非水素化ラジアルブロックコポリマーであり;
この非水素化ラジアルブロックコポリマーはスチレンから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;
この非水素化ラジアルブロックコポリマーは約50,000〜約70,000原子質量単位の数平均分子量を有し;
この非水素化ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して約200〜約410ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有し;
その際、すべての重量%が組成物の全重量を基準とし;
組成物は
ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約45〜約75パーセントの透過率パーセント、
ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約4〜約27パーセントの曇り度パーセント、ならびに
ASTM D 256に従って23℃で測定して約50〜約180ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さ
を示す、請求項1〜18のいずれか1項記載の組成物。 - 請求項1〜19のいずれか1項記載の熱可塑性組成物を溶融混練することを含む、熱可塑性組成物の製造方法。
- 請求項1〜19のいずれか1項記載の熱可塑性組成物から作製された物品。
- ポリ(アリーレンエーテル);および
アルケニル芳香族モノマーと共役ジエンのラジアルブロックコポリマー
を溶融混練することを含む、熱可塑性組成物の製造方法であって:
ラジアルブロックコポリマーはアルケニル芳香族モノマーから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;
ラジアルブロックコポリマーは約50,000〜約70,000原子質量単位の数平均分子量を有し;
ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して少なくとも200ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有し;
該組成物は
ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して少なくとも45パーセントの透過率パーセント、
ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して30以下の曇り度パーセント、ならびに
ASTM D 256に従って23℃で測定して少なくとも50ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さ
を示す。 - ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約45〜約80パーセントの透過率パーセント、
ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約4〜約27パーセントの曇り度パーセント、ならびに
ASTM D 256に従って23℃で測定して約50〜約180ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さ
を示す、請求項22または23記載の方法。 - ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドが、ASTM D 256に従って25℃で測定して約200〜約410ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有する、請求項22〜24のいずれか1項記載の方法。
- ポリ(アリーレンエーテル)が、式
- ポリ(アリーレンエーテル)が、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位、2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位またはその組合わせを含む、請求項22〜26のいずれか1項記載の方法。
- アルケニル芳香族モノマーがスチレンである、請求項22〜28のいずれか1項記載の方法。
- 共役ジエンが1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、およびその組合わせよりなる群から選択される、請求項22〜29のいずれか1項記載の方法。
- 共役ジエンが1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、またはその組合わせである、請求項22〜30のいずれか1項記載の方法。
- ラジアルブロックコポリマーが65,000原子質量単位以下の数平均分子量を有する、請求項22〜31のいずれか1項記載の方法。
- ラジアルブロックコポリマーが非水素化ラジアルブロックコポリマーである、請求項22〜32のいずれか1項記載の方法。
- ラジアルブロックコポリマーの架橋度が5パーセント未満である、請求項22〜33のいずれか1項記載の方法。
- 約80〜約99重量%のポリ(アリーレンエーテル)および約1〜約20重量%のラジアルブロックコポリマーを含み、その際、すべての重量%が組成物の全重量を基準とする、請求項22〜34のいずれか1項記載の方法。
- さらにホモポリスチレンを含む、請求項22〜35のいずれか1項記載の方法。
- さらに、ベンゾイン、亜リン酸トリデシルおよびクエン酸よりなる群から選択される少なくとも1種類の光学特性増強用添加剤を含む、請求項22〜36のいずれか1項記載の方法。
- さらに、安定剤、離型剤、加工助剤、難燃剤、防滴剤、成核剤、UV遮断剤、色素、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、発泡剤、鉱油、カーボンブラック、金属奪活剤、粘着防止剤、およびその組合わせよりなる群から選択される添加剤を含む、請求項22〜37のいずれか1項記載の方法。
- さらに、いずれかの寸法が200ナノメートルより大きい粒子の含量が5重量%未満である充填剤を含む、請求項22〜38のいずれか1項記載の方法。
- ポリ(アリーレンエーテル)が約80〜約99重量%の量で存在し;
ポリ(アリーレンエーテル)は25℃でクロロホルム中において測定して約0.3〜約0.6デシリットル/グラムの固有粘度を有し、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位、2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位またはその組合わせを含み;
ラジアルブロックコポリマーが約1〜約20重量%の量で存在し;
ラジアルブロックコポリマーはスチレンとブタジエンの非水素化ラジアルブロックコポリマーであり;
この非水素化ラジアルブロックコポリマーはスチレンから誘導された繰返し単位50〜約75重量%を有し;
この非水素化ラジアルブロックコポリマーは約50,000〜約70,000原子質量単位の数平均分子量を有し;
この非水素化ラジアルブロックコポリマーと固有粘度0.46デシリットル/グラムのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)との70:30重量/重量の均質ブレンドは、ASTM D 256に従って25℃で測定して約200〜約410ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さを有し;
その際、すべての重量%が組成物の全重量を基準とし;
該組成物は
ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約45〜約75パーセントの透過率パーセント、
ASTM D 1003に従って23℃および厚さ3.2ミリメートルで測定して約4〜約27パーセントの曇り度パーセント、ならびに
ASTM D 256に従って23℃で測定して約50〜約180ジュール/メートルのノッチ付きアイゾット衝撃強さ
を示す、請求項22〜39のいずれか1項の方法。
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