JP2010500456A - 混合された帯電共重合体およびヒドロゲル - Google Patents

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Abstract

正に帯電した繰り返し単位または潜在的な正に帯電した繰り返し単位と、負に帯電した単位または潜在的な正に帯電した単位とを含む非付着性の共重合体およびヒドロゲル。一態様では、本発明は、(a)負に帯電した繰り返し単位、および反応して負に帯電した基を提供する潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位から独立に選ばれた複数の繰り返し単位、および(b)正に帯電した繰り返し単位、および反応して正に帯電した基を提供する潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位から独立に選ばれた複数の繰り返し単位を含む共重合体を提供する。

Description

(関連出願の引用)
本願は、2006年8月7日に出願された、米国仮特許出願番号60/821,685の利益を主張し、この米国仮特許出願は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
(政府認可の権利の陳述)
本発明は、Office of Naval Researchにより授与された、契約番号N000140410409の下、政府支援により行われた。合衆国政府は、本発明に一定の権利を有する。
(発明の背景)
生体適合材料の分野における大きな難問は、表面上の非特異的蛋白質吸着の防止である。表面上の非特異的蛋白質吸着にはさまざまな悪影響がある。例えば、非特異的蛋白質吸着は表面利用診断デバイスの性能を悪化させ、インプラント化生体適合材料の治癒プロセスを遅れさせる。
非付着性材料または低付着性材料を用いて表面上の非特異的蛋白質吸着に対処することができる。例えば、複雑な媒質からの非特異的吸着を防止するバイオセンサープラットホームにPEG化バックグラウンドが適用された。船舶への生物付着を防止する既存の有毒なトリブチルスズ(TBT)被覆物を置き換える船舶被覆物用にも非付着性材料を用いることができる。
実際の利用のためのさまざまな難しい課題を満たすことができる有効な非付着性材料は限られた数しかない。2つの非付着性材料すなわちポリエチレングリコール(PEG)およびホスホリルコリン(PC)系材料が広く研究されてきた。しかし、PEGは酸化されやすい、2‐メタクリロイルオキシルエチルホスホリルコリン(MPC)モノマーは簡単に入手できないなど、これらの材料には欠点がある。さらに、PEGおよびPCの類には多くの用途で必要なリガンド固定化に利用できる官能基がない。PEGに追加の官能基を導入すると非付着特性が変化することがある。
従って、酸化の制約を回避し、さまざまな容易に入手可能な化合物から形成することができる非付着性材料への求めがある。本発明はこれらの求めを満たすことを目的とし、さらに関連する利点を提供する。
(発明の要旨)
本発明は、非付着性の共重合体およびヒドロゲルを提供する。
一態様では、本発明は、
(a)負に帯電した繰り返し単位、および反応して負に帯電した基を提供する潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位から独立に選ばれた複数の繰り返し単位、および
(b)正に帯電した繰り返し単位、および反応して正に帯電した基を提供する潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位から独立に選ばれた複数の繰り返し単位
を含む共重合体を提供する。
一実施態様では、共重合体は架橋されてヒドロゲルを提供する。一実施態様では、共重合体は、疎水性ペンダント(pendant)基を有する複数の繰り返し単位をさらに含んでよい。一実施態様では、共重合体は原子移動ラジカル重合によって表面の上に合成される。
一実施態様では、本発明の共重合体およびヒドロゲルに帯電した繰り返し単位の少なくとも一部は、帯電したペンダント基を有する繰り返し単位を含む。一実施態様では、本発明の共重合体およびヒドロゲルに帯電した繰り返し単位の少なくとも一部は、帯電したモノマー主鎖(backbone)基を有する繰り返し単位を含む。一実施態様では、本発明の共重合体およびヒドロゲルの主鎖は、負電荷と正電荷との両方を含む。
一実施態様では、本発明の共重合体およびヒドロゲルは、正に帯電したペンダント基を有する複数の正に帯電した繰り返し単位を含む。代表的な正に帯電したペンダント基は、第四アンモニウム基、第一アミン基、第二アミン基、第三アミン基、第四ホスホニウム基、第三ホスホニウム基、アミド基、ヘテロ芳香族窒素基、およびスルホニウム基を含む。一実施態様では、本発明の共重合体およびヒドロゲルは、負に帯電したペンダント基を有する複数の負に帯電した繰り返し単位を含む。代表的な負に帯電したペンダント基は、硫酸基、カルボン酸基、リン酸基、硝酸基、フェノール基、およびスルホンアミド基を含む。
一実施態様では、本発明の共重合体およびヒドロゲルは、潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位を含む。潜在的な負に帯電した基は、硫酸エステル基、カルボン酸エステル基、リン酸エステル基、スルホン基、スルフィド基、ジスルフィド基、オルトエステル基、無水物基、およびβ‐ケトスルホン基からなる群から選ばれる。一実施態様では、本発明の共重合体およびヒドロゲルは、潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位を含む。潜在的な正に帯電した基は、イミド基およびオキシイミノ基からなる群から選ばれる。
本発明の共重合体およびヒドロゲル中の潜在的な負に帯電した基および潜在的な正に帯電した基は、酸化剤、還元剤、熱、光、酸、塩基、酵素または電磁場に暴露することによって帯電した基へ変換することができる。
重合することができる任意のモノマーを本発明のために用いてよい。本発明において有用な代表的なモノマーは、アクリレート、スチレン、アクリルアミド、ビニル化合物、エポキシド、およびそれらの混合物を含む。一実施態様では、負に帯電した繰り返し単位、潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位、正に帯電した繰り返し単位、または潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位の少なくとも1つは、アミノ酸系のモノマーから誘導される。
一実施態様では、正に帯電した繰り返し単位または潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位の数に対する負に帯電した繰り返し単位または潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位の数の比は、約1:1.1から約1:0.5である。一実施態様では、正に帯電した繰り返し単位または潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位の数に対する負に帯電した繰り返し単位または潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位の数の比は、約1:1.1から約1:0.7である。一実施態様では、正に帯電した繰り返し単位または潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位の数に対する負に帯電した繰り返し単位または潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位の数の比は、約1:1.1から約1:0.9である。
一実施態様では、本発明は、複数の負に帯電した繰り返し単位と、複数の正に帯電した繰り返し単位とを含む共重合体を提供する。
一実施態様では、本発明は、反応して負に帯電した基を提供する潜在的な負に帯電した基を有する複数の繰り返し単位と、複数の正に帯電した繰り返し単位とを含む共重合体を提供する。共重合体は、潜在的な負に帯電した基が負に帯電した基へ変換されると、実質的に電子的に中性である。
一実施態様では、本発明は、複数の負に帯電した繰り返し単位と、反応して正に帯電した基を提供する潜在的な正に帯電した基を有する複数の繰り返し単位とを含む共重合体を提供する。共重合体は、潜在的な正に帯電した基が正に帯電した基へ変換されると、実質的に電子的に中性である。
一実施態様では、本発明は、反応して負に帯電した基を提供する潜在的な負に帯電した基を有する複数の繰り返し単位と、反応して正に帯電した基を提供する潜在的な正に帯電した基を有する複数の繰り返し単位とを含む共重合体を提供する。共重合体は、潜在的な負に帯電した基が負に帯電した基へ変換され、潜在的な正に帯電した基が正に帯電した基へ変換されると、実質的に電子的に中性である。
本発明の上記態様および多くの付随する利点は、以下の詳細な説明を添付の図面とともに参照してこれらの態様および利点をよりよく理解するにつれて、さらに明らかになる。
さまざまなヒドロゲルのHRP共役抗フィブリノーゲン吸着を比較する。 共役抗フィブリノーゲン(Fg)HRPによって検出されたpH7.4、150mMのPBS緩衝液からの選ばれたヒドロゲルへのFg吸着を比較する。 2mM、pH7.4のPBSからのヒドロゲルへのHRP共役抗フィブリノーゲン吸着を比較する。 10mM、pH5のPBSからのヒドロゲルへのHRP共役抗フィブリノーゲン吸着を比較する。 150mM、pH7.4のPBSからのヒドロゲル上のHRP共役抗フィブリノーゲン吸着を比較する。C12/DM0.7/SA0.4は、重合溶液中のC12、DMおよびSAの1:0.7:0.4のモル比を表す。 X線光電子分光法によって測定されたSBMA、C12/DM0.7/SA0.4およびC12/DM0.4/SA0.4被覆物中の窒素に対する硫黄の比(S/N)を比較する。結果によると双性イオンSBMAのS/N比は約1:1であり、共重合体中ではSA成分が優先的に重合する。 グルタミン酸から誘導された負に帯電した繰り返し単位と、リシンから誘導された正に帯電した繰り返し単位とを有する代表的な共重合体の合成の概略図である。 本発明の代表的な非付着性共重合体で被覆した機能蛋白質の概略図である。 潜在的な正に帯電した基をカルボキシレート基として、潜在的な負に帯電した基をイミド基として有する代表的な共重合体の概略図である。 潜在的な負に帯電した基を無水物基として有する代表的な共重合体の概略図である。 潜在的な負に帯電した基をβ‐ケトスルホン基として、潜在的な正に帯電した基をオキシイミノ基として有する代表的な共重合体の概略図である。 ATRPによって基板表面の上にグラフトされた代表的な混合帯電重合体の上のウシ血清アルブミン(BSA)、リゾチーム(LYZ)、およびフィブロノーゲン(FG)の1mg/mL蛋白質溶液の結合を示す蛋白質吸着のSPR分光図を比較する。 代表的なアミノ酸系共重合体で被覆されたビーズ上の相対IgG吸着を比較する。データは、ポリスチレン(PS)の上の抗フィブロノーゲンを100%MLとして規格化された。 被覆された試料を25℃でさまざまな時間間隔にわたって加水分解した後のELISAからのTCPSに対する代表的なヒドロゲルGL/DM(1:1)の上の相対抗フィブロノーゲン吸着を比較する。 被覆された試料を25℃でさまざまな時間間隔にわたって加水分解した後のELISAからのTCPSに対する代表的ヒドロゲルC12/GL/DM/Me(1:1:1:1)の上の相対抗フィブリノーゲン吸着を比較する。 被覆された試料を37℃でさまざまな時間間隔にわたって加水分解した後のELISAからのTCPSに対する2つの代表的なヒドロゲルIB/DMおよびTFE/DMの上の相対抗フィブリノーゲン吸着を比較する。データは、TCPSの上の抗フィブリノーゲンを100%MLとして規格化された)。
(発明の詳細な説明)
本発明は、正に帯電した単位または潜在的な正に帯電した単位と、負に帯電した単位または潜在的な正に帯電した単位との両方を含む共重合体およびヒドロゲルを提供する。本発明の共重合体およびヒドロゲルは、さまざまな設計された官能基の結果としての固有の特性を有する低付着性または非付着性材料である。
本明細書中で用いられる「高分子両性電解質」は、正に帯電した基と負に帯電した基との両方を有する重合体である。
本明細書中で用いられる「潜在的な正に帯電した基」は、適切な環境刺激に曝露されて正に帯電した基に変換することができる官能基である。
本明細書中で用いられる「潜在的な負に帯電した基」は、適切な環境刺激に曝露されて負に帯電した基に変換することができる官能基である。
本明細書中で用いられる「繰り返し単位」は、本発明の重合体またはヒドロゲルを形成するために用いられる負に帯電したモノマーまたは正に帯電したモノマーから誘導された単位を意味する。
略語および正式名称
AIBN アゾビスイソブチロニトリル
C12 メタクリル酸ラウリル
CA アクリル酸2‐カルボキシエチル
DE メタクリル酸2‐(ジエチルアミノ)エチル
DM メタクリル酸2‐(ジメチルアミノ)エチル
DMF ジメチルホルムアミド
E グルタミン酸
EDT 1,2‐エタンジチオール
ELISA 酵素免疫吸着測定法
GL メタクリル酸エチルグリコレート
IB メタクリル酸イソブチル
K リシン
Me メタクリル酸メチル
NH2 メタクリル酸2‐アミノエチル塩酸塩
PEG メタクリル酸ポリ(エチレングリコール)
SP メタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩
TCPS 組織培養ポリスチレン
TFA トリフルオロ酢酸
TFE メタクリル酸2,2,2‐トリフルオロエチル
TM [2‐(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリド。
本発明は、非付着性共重合体およびヒドロゲルを提供する。
一態様では、本発明は、
(a)負に帯電した繰り返し単位、および反応して負に帯電した基を提供する潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位から独立に選ばれた複数の繰り返し単位、および
(b)正に帯電した繰り返し単位、および反応して正に帯電した基を提供する潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位から独立に選ばれた複数の繰り返し単位
を含む共重合体を提供する。
一実施態様では、共重合体は架橋されてヒドロゲルを提供する。一実施態様では、共重合体は、疎水性ペンダント基を有する複数の繰り返し単位をさらに含んでよい。一実施態様では、共重合体は、原子移動ラジカル重合によって表面の上に合成される。
一実施態様では、本発明の共重合体およびヒドロゲルは、帯電した繰り返し単位の少なくとも一部が、帯電したペンダント基を有する繰り返し単位を含む。一実施態様では、本発明の共重合体およびヒドロゲルは、帯電した繰り返し単位の少なくとも一部が、帯電したモノマー主鎖基を有する繰り返し単位を含む。一実施態様では、本発明の共重合体およびヒドロゲルの主鎖は負電荷と正電荷との両方を含む。
一実施態様では、本発明の共重合体およびヒドロゲルは、正に帯電したペンダント基を有する複数の正に帯電した繰り返し単位を含む。一実施態様では、本発明の共重合体およびヒドロゲルは、負に帯電したペンダント基を有する複数の負に帯電した繰り返し単位を含む。
一実施態様では、本発明の共重合体およびヒドロゲルの帯電した繰り返し単位の少なくとも一部は、潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位を含む。潜在的な負に帯電した基は、硫酸エステル基、カルボン酸エステル基、リン酸エステル基、スルホン基、スルフィド基、ジスルフィド基、オルトエステル基、無水物基、およびβ‐ケトスルホン基からなる群から選ばれる。一実施態様では、本発明の共重合体およびヒドロゲルの帯電した繰り返し単位の少なくとも一部は、潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位を含む。潜在的な正に帯電した基はイミド基およびオキシイミノ基からなる群から選ばれる。
本発明の共重合体およびヒドロゲル中の潜在的な負に帯電した基および潜在的な正に帯電した基は、酸化剤、還元剤、熱、光、酸、塩基、酵素、または電磁場へ暴露することによって帯電した基に変換することができる。
重合することができる任意のモノマーを本発明のために用いてよい。本発明において有用な代表的なモノマーは、アクリレート、スチレン、アクリルアミド、ビニル化合物、エポキシド、およびそれらの混合物を含む。一実施態様では、負に帯電した繰り返し単位、潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位、正に帯電した繰り返し単位、または潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位の少なくとも1つは、アミノ酸系モノマーから誘導される。
一実施態様では、正に帯電した繰り返し単位または潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位の数に対する負に帯電した繰り返し単位または潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位の数の比は、約1:1.1から約1:0.5である。一実施態様では、正に帯電した繰り返し単位または潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位の数に対する負に帯電した繰り返し単位または潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位の数の比は、約1:1.1から約1:0.7である。一実施態様では、正に帯電した繰り返し単位または潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位の数に対する負に帯電した繰り返し単位または潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位の数の比は、約1:1.1から約1:0.9である。
負に帯電した基および正に帯電した基を有する共重合体およびヒドロゲル
一実施態様では、本発明は、
(a)複数の負に帯電した繰り返し単位、および
(b)複数の正に帯電した繰り返し単位
を含み、実質的に電子的に中性な共重合体を提供する。
本明細書中で用いられる用語「実質的に電子的に中性」は、正に帯電した繰り返し単位の数と負に帯電した繰り返し単位の数とが実質的に等しく、ナノメートル規模において混合された帯電基の一様な分布があることを意味する。
本発明の共重合体およびヒドロゲル中で、一方の電荷は反対電荷によって囲まれ、2つの相反する電荷の間の溶媒和層または電気二重層は接触している。
一実施態様では、共重合体は架橋されてヒドロゲルを提供する。
本発明の共重合体およびヒドロゲルはブロック共重合体でない。本発明の共重合体およびヒドロゲルにおいては、これらの重合体の中に10を超える同じ符号に帯電した連続する単位が続くことはなく、負に帯電した繰り返し単位と正に帯電した繰り返し単位とは実質的に均衡している。一実施態様では、正に帯電した繰り返し単位の数に対する負に帯電した繰り返し単位の数の比は、約1:1.1から約1:0.5である。一実施態様では、正に帯電した繰り返し単位の数に対する負に帯電した繰り返し単位の数の割り当ては、約1:1.1から約1:0.7である。一実施態様では、正に帯電した繰り返し単位の数に対する負に帯電した繰り返し単位の数の割り当ては、約1:1.1から約1:0.9である。一実施態様では、共重合体およびヒドロゲルは、交互の電荷分布を有する。すなわち、負に帯電した単位のそれぞれが正に帯電した単位とつながっている。
負に帯電した繰り返し単位は、負に帯電したペンダント基を有する繰り返し単位、またはそのモノマー主鎖構造中に負電荷を有する繰り返し単位であってよい。負に帯電したペンダント基は、負電荷を有する任意の基であってよい。代表的な負に帯電したペンダント基は、硫酸基、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、フェノール基、およびスルホンアミド基を含む。
負に帯電した繰り返し単位は、負に帯電したペンダント基または負に帯電した主鎖を有するモノマーから誘導してよい。本発明の共重合体およびヒドロゲルの負に帯電した繰り返し単位共重合体およびヒドロゲルを誘導するために用いてよい代表的なモノマーは、アクリル酸2‐カルボキシエチル、メタクリル酸3‐スルホプロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2,2,2‐トリフルロエチル、およびメタクリル酸ポリ(エチレングリコール)、およびD‐グルクロン酸を含む。
正に帯電した繰り返し単位は、正に帯電したペンダント基を有する繰り返し単位、またはそのモノマー主鎖構造上に正電荷を有する繰り返し単位であってよい。正に帯電したペンダント基は、正電荷を有する任意の基であってよい。代表的な正に帯電したペンダント基は、第四アンモニウム基、第一アミン基、第二アミン基、第三アミン基、第四ホスホニウム基、第三ホスホニウム基、アミド基、ヘテロ芳香族窒素基、スルホニウム基、および金属有機酸を含む。
正に帯電した繰り返し単位は、正に帯電したペンダント基または正に帯電した主鎖を有するモノマーから誘導してよい。本発明の共重合体およびヒドロゲル中の正に帯電した繰り返し単位を誘導するために用いてよい代表的なモノマーは、メタクリル酸2‐(ジメチルアミノ)エチル、メタクリル酸2‐(ジエチルアミノ)エチル、[2‐(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリド、およびN‐アセチルグルコサミンを含む。
本発明においては、繰り返し単位は、重合し、重合体を形成することができる任意のモノマーから誘導してよい。代表的なモノマーは、メタクリレート、アクリレート、スチレン、アクリルアミド、ビニル化合物、エポキシド、およびそれらの混合物を含む。
一実施態様では、負に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SP)から誘導され、正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジメチルアミノ)エチル(DM)から誘導される。一実施態様では、負に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SP)から誘導され、正に帯電した繰り返し単位は[2‐(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリド(TM)から誘導される。一実施態様では、負に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸イソブチル(IB)から誘導され、正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジメチルアミノ)エチル(DM)から誘導される。一実施態様では、負に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2,2,2‐トリフルオロエチル(TFE)から誘導され、正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジメチルアミノ)エチル(DM)から誘導される。
本発明の代表的な共重合体およびヒドロゲルは、メタクリル酸アミノエチル塩酸塩(NH2)、メタクリル酸(2‐(ジメチルアミノ)エチル(DM)、メタクリル酸2‐(ジエチルアミノ)エチル(DE)、および2‐(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド(TM)を含む正に帯電した化合物と、アクリル酸2‐カルボキシエチル(CA)およびメタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SA)を含む負に帯電した化合物とから調製された。
一実施態様では、ヒドロゲルNH2/CAは、アクリル酸2‐カルボキシエチル(CA)から誘導された負に帯電した繰り返し単位と、メタクリル酸2‐アミノエチル塩酸塩(NH2)から誘導された正に帯電した繰り返し単位とを有する。
一実施態様では、ヒドロゲルDM/CAは、アクリル酸2‐カルボキシエチル(CA)から誘導された負に帯電した繰り返し単位と、メタクリル酸2‐(ジメチルアミノ)エチル(DM)から誘導された正に帯電した繰り返し単位とを有する。
一実施態様では、ヒドロゲルDE/CAは、アクリル酸2‐カルボキシエチル(CA)から誘導される負に帯電した繰り返し単位と、メタクリル酸2‐(ジエチルアミノ)エチル(DE)から誘導された正に帯電した繰り返し単位とを有する。
一実施態様では、ヒドロゲルTM/CAは、アクリル酸2‐カルボキシエチル(CA)から誘導された負に帯電した繰り返し単位と、[2‐(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニミウムクロリド(TM)から誘導された正に帯電した繰り返し単位とを有する。
一実施態様では、ヒドロゲルNH2/SAは、11‐メルカプトウンデシルスルホン酸(SA)から誘導された負に帯電した繰り返し単位と、メタクリル酸2‐アミノエチル塩酸塩(NH2)から誘導された正に帯電した繰り返し単位とを有する。
一実施態様では、ヒドロゲルDM/SAは、メタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SA)から誘導された負に帯電した繰り返し単位と、メタクリル酸2‐(ジメチルアミノ)エチル(DM)から誘導された正に帯電した繰り返し単位とを有する。
一実施態様では、ヒドロゲルDE/SAは、メタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SA)から誘導された負に帯電した繰り返し単位と、メタクリル酸2‐(ジエチルアミノ)エチル(DE)から誘導された正に帯電した繰り返し単位とを有する。
一実施態様では、ヒドロゲルTM/SAは、メタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SA)から誘導された負に帯電した繰り返し単位と、[2‐(メタクリルオキシ)エチル]トリメチルアンモニミウムクロリド(TM)から誘導された正に帯電した繰り返し単位とを有する。
代表的なヒドロゲルを調製する際、混合溶媒エチレングリコール/エタノール/HO(1.5:1:1.5)中の正に帯電したモノマーと負に帯電したモノマーとを、トリエチレングリコール‐ジメタクリレート(TEGDMA)、過硫酸アンモニウム(APS)およびメタ重亜硫酸ナトリウム(SMS)と混合した。混合物を2つのガラススライドの間に入れ、60℃のオーブンの中へ1時間置き、室温に3時間放置してヒドロゲル膜を準備した。
本発明の共重合体およびヒドロゲルは、低付着特性または非付着特性を有する。理論によって限定されることは望まないが、本発明の共重合体およびヒドロゲル中では、正に帯電したペンダント基と負に帯電したペンダント基とがナノメートル規模において一様な混合帯電状態へ自己組織化し、非付着性の表面を生じると考えられる。
酵素免疫吸着測定法(ELISA)実験を用いて代表的なヒドロゲルの低付着特性または非付着特性を評価した。非付着性の対照物は、メタクリル酸オリゴ(エチレングリコール)(OEG、通常Mn=300)、スルホベタインアクリル酸メチル(SBMA)、およびメタクリル酸2‐ヒドロキシエチル(HEMA)であった。組織培養ポリスチレン(TCPS)を付着性の対基準物として用いた。
混合帯電化合物から調製されたヒドロゲル上のIgG吸着が生理的条件下で非常に低い(図1A)ことがELISA実験から示される。しかし、正に帯電した化合物を含むすべてのヒドロゲル上では顕著なIgG吸着が観測された。これらの表面上の蛋白質吸着は主としてIgGを用いて実行したが、選ばれた表面上でフィブリノーゲン(Fg)吸着も試験した。Fgは通常他の蛋白質より容易に吸着するので、Fgは、表面の非特異的蛋白質吸着を評価するために普通に用いられるモデル蛋白質である。Fg吸着の結果は、生理的条件下のIgG吸着の結果と同様な傾向を示す(図1B)。これらの結果は、非付着性ヒドロゲルをさまざまな官能基から容易に調製することができることを示す。
電荷均衡高分子両性電解質NH2/CAヒドロゲル上の蛋白質吸着は、OEGおよびSBMAと同様に、pHおよびイオン強度が生理的条件から離れているときでも5%未満である(図2Aおよび2B)。これらの表面上の蛋白質吸着は、pHまたはイオン強度の変化にあまり敏感でないことが示される。これは、双性イオン重合体(すなわちSBMAなど、同じ側鎖中の正電荷および負電荷)間の蛋白質吸着と、混合帯電重合体(すなわちNH2/CAヒドロゲルなど、異なる側鎖中の正電荷および負電荷)とに、密接な類似性があることを示す。NH2/CAヒドロゲル中のNH2成分とCA成分とは、幾何学的に十分に近いので、5と7.4との両方のpH値でプロトン化および脱プロトン化をそれぞれ互いに促進すると予測される。従って、NH2/CA混合ヒドロゲルは、双性イオン性SBMAと同じく非付着性挙動を維持する。これらの結果によれば、電荷均衡高分子両性電解質が非特異的蛋白質吸着に対して強い抵抗を示す。
正電荷および負電荷は、本発明の共重合体およびヒドロゲルの主鎖上にあってよい。好ましくは、共重合体およびヒドロゲルの主鎖は、交互の正電荷と負電荷とを有する。例えば、ポリ(オルトエステル)と第三アミンまたは他の低活性有機塩基とから形成された重合体は、重合体の主鎖上に交互の正電荷と負電荷とを有してよい。
潜在的な負に帯電した基と、正に帯電した基とを有する共重合体およびヒドロゲル
一実施態様では、本発明は、
(a)反応して負に帯電した基を提供する潜在的な負に帯電した基を有する複数の繰り返し単位、および
(b)複数の正に帯電した繰り返し単位
を含む共重合体を提供する。共重合体は、潜在的な負に帯電した基が負に帯電した基に変換されると、実質的に電子的に中性である。
共重合体は、架橋されてヒドロゲルを提供してよい。
潜在的な負に帯電した基は、適切な環境刺激に暴露することによって負に帯電した基に変換することができる基である。代表的な環境刺激は、酸化剤、還元剤、熱、光、酸、塩基、酵素、および電磁場を含む。潜在的な負に帯電した基は、エステル、オルトエステル、または無水物であってよい。代表的な潜在的な負に帯電した基は、硫酸エステル基、カルボン酸エステル基、リン酸エステル基、硝酸エステル基、オルトエステル基、無水物基、スルフィド基、ジスルフィド基、およびβ‐ケトスルホン基を含む。
潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位は、潜在的な負に帯電した基を有するモノマーから誘導することができる。代表的なモノマーは、硫酸エステル基、カルボン酸エステル基、リン酸エステル基、硝酸エステル基、スルフィド基、炭水化物モノマー基、およびアミノ酸基を含む。
一実施態様では、図8に示すように、潜在的な負に帯電した基は無水物基であり、正に帯電した基はアミンである。無水物基の加水分解は、負に帯電したカルボン酸基を提供する。
一実施態様では、潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位はメタクリル酸エチルグリコレート(GL)から誘導され、正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジメチアミノ)エチル(DM)から誘導される。
本発明の代表的なGL/DMヒドロゲルは、GLモノマーおよびDMモノマーから調製された。モル比1:1のGLおよびDMをAIBNとともに酢酸エチル中で混合した。溶液を窒素で30分間パージした。溶液は連続的に撹拌し、重合させて共重合体溶液を得た。共重合体溶液による浸漬方法を用いてアルミニウムパネル、またはエポキシ被覆アルミニウム被覆パネルを被覆した。被覆試料表面を3.5%のNaCl溶液(pH8.3)中25℃でさまざまな時間加水分解させた後、ELISAによって蛋白質吸着を評価した。図12の結果は、潜在的な負に帯電した基の加水分解によってヒドロゲル被覆表面上の蛋白質吸着が減少することを示す。
一実施態様では、潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位はメタクリル酸イソブチル(IB)から誘導され、正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジメチアミノ)エチル(DM)から誘導される。
一実施態様では、潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位はメタクリル酸2,2,2‐トリフルオロエチル(TFE)から誘導され、正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジメチアミノ)エチル(DM)から誘導される。
潜在的な負に帯電した基を有する代表的なモノマーであるIBまたはTFEを正に帯電したDMモノマーと混合し、エタノール中でAIBNを混合した。溶液をアルゴンでパージし、アルゴン下でバイアル中に密封した。溶液を連続的に撹拌し、60℃で重合させて共重合体溶液を得た。浸漬法を用いてアルミニウムパネルまたはエポキシ被覆アルミニウム被覆パネルを被覆した。被覆された試料表面を3.5%NaCl溶液(pH8.3)中37℃でさまざまな時間加水分解した後、ELISAによって蛋白質吸着を評価した。図14に示した結果によると、潜在的な負に帯電した基の加水分解によってヒドロゲル被覆表面上の蛋白質吸着は減少する。
本発明の共重合体およびヒドロゲルは、潜在的な負に帯電した基が負に帯電した基に変換されると、実質的に電子的に中性である。従って、潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位の数と正に帯電した繰り返し単位の数とが実質的に等しい。一実施態様では、潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位の数と正に帯電した繰り返し単位の数との比は、約1:1.1から約1:0.5である。
本発明の共重合体およびヒドロゲルは、疎水性ペンダント基を有する複数の繰り返し単位をさらに含んでよい。疎水性の基は、任意の置換または非置換アルキル、アルケニル、アルキニル、フェニルおよびエステル基であってよい。一実施態様では、疎水性の基はメタクリル酸ラウリル(C12)である。
負に帯電した基と潜在的な正に帯電した基とを有する共重合体およびヒドロゲル
一実施態様では、本発明は、
(a)複数の負に帯電した繰り返し単位、および
(b)反応して正に帯電した基を提供する潜在的な正に帯電した基を有する複数の繰り返し単位
を含む共重合体を提供する。共重合体は、潜在的な正に帯電した基が正に帯電した基に変換されると、実質的に電子的に中性である。
共重合体は、架橋されてヒドロゲルを提供してよい。
潜在的な正に帯電した基は、適切な環境刺激に暴露することによって正に帯電した基に変換することができる基である。代表的な環境刺激は、酸化剤、還元剤、熱、光、酸、塩基、酵素、および電磁場を含む。潜在的な正に帯電した基は、適切な刺激に暴露することによって正に帯電したアミン基またはイミン基に変換することができるアミド基、イミド基、およびオキシイミノ基であってよい。代表的な正に帯電したペンダント基は、第四アンモニウム基、第一アミン基、第二アミン基、第三アミン基、第四ホスホニウム基、第三ホスホニウム基、アミド基、ヘテロ芳香族窒素基、およびスルホニウム基からなる群から選ばれる。
潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位は、潜在的な正に帯電した基を有するモノマーから誘導することができる。代表的なモノマーは、イミド基およびオキシイミノ基を含む。
本発明の共重合体およびヒドロゲルは、潜在的な正に帯電した基が正に帯電した基に変換されると、実質的に電子的に中性である。従って、負に帯電した繰り返し単位の数と、潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位の数とが実質的に等しい。一実施態様では、負に帯電した繰り返し単位の数と潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位の数との比は、約1:1.2から約1:0.8である。
潜在的な負に帯電した基と潜在的な正に帯電した基とを有する重合体
一実施態様では、本発明は、
(a)反応して負に帯電した基を提供する潜在的な負に帯電した基を有する複数の繰り返し単位、および
(b)反応して正に帯電した基を提供する潜在的な正に帯電した基を有する複数の繰り返し単位
を含む共重合体を提供する。共重合体は、潜在的な負に帯電した基が負に帯電した基に変換され、潜在的な正に帯電した基が正に帯電した基に変換されると、実質的に電子的に中性である。
共重合体は、架橋されてヒドロゲルを提供してよい。
本発明の共重合体およびヒドロゲルは、潜在的な負に帯電した基が負に帯電した基に変換され、潜在的な正に帯電した基が正に帯電した基に変換されると、実質的に電子的に中性である。従って、潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位の数と潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位の数とが実質的に等しい。一実施態様では、潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位の数と潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位の数との比は約1:1.1から約1:0.5である。
一実施態様では、本発明の共重合体およびヒドロゲルは、図7に示すように、潜在的な負に帯電した基としてエステル基を有する複数の繰り返し単位と、潜在的な正に帯電した基としてイミド基を有する複数の繰り返し単位とを有する。加水分解後、潜在的な負に帯電した基であるエステル基は対応する負に帯電したカルボキシル基に変換され、潜在的な正に帯電した基であるイミド基は対応する正に帯電したアミン基に変換される。
一実施態様では、本発明の共重合体およびヒドロゲルは、図9に示すように、潜在的な負に帯電した基としてβ‐ケトスルホン基を有する複数の繰り返し単位と、潜在的な正に帯電した基としてオキシイミノ基を有する複数の繰り返し単位とを有する。UV放射へ暴露することによって、潜在的な負に帯電した基であるβ‐ケトスルホン基は負に帯電した硫酸基に変換され、潜在的な正に帯電した基であるオキシイミノ基は正に帯電したアミン基に変換される。
追加の他種繰り返し単位を有する共重合体およびヒドロゲル
本発明の共重合体およびヒドロゲルは、他の種類の繰り返し単位をさらに含んでよい。例えば、共重合体は、疎水性ペンダント基を有する複数の繰り返し単位をさらに含んでよい。
代表的な一実施態様では、疎水性ペンダント基を有する繰り返し単位は、メタクリル酸ラウリレート(C12)である。
一実施態様では、混合帯電共重合体DM‐SAの中へC12誘導繰り返し単位を組み込んでC12‐DM‐SA共重合体を得る。一実施態様では、混合帯電共重合体DM‐CAの中へC12誘導繰り返し単位を組み込んでC12‐DM‐CA共重合体を得る。
共重合体の電荷均衡を良好に制御することができるなら、混合帯電化合物を用いて疎水性ペンダント基を含む非付着性共重合体を調製することができる。疎水性ペンダント部分を含む代表的な混合帯電化合物を調製する際、DM,SA,C12、およびAIBNの混合物をエタノールとメタノールとの混合物の中に溶解させた。溶液を窒素でパージし、連続的に撹拌し、24時間重合させて共重合体を得た。浸漬被覆法によってアルミニウムチップまたはエポキシ被覆アルミニウムチップに被覆した。酵素免疫吸着測定法(ELISA)を用いて共重合体上の蛋白質吸着を評価した。X線光電子分光法によって疎水基を含む混合帯電重合体の組成キャラクタリゼーションを行った。
図3に示すように、C12‐DM‐SA共重合体とC12‐DM‐CA共重合体との両方の場合、蛋白質吸着は混合帯電SAMの場合に既に観測したU字形曲線(すなわち、組成の中央範囲で低い蛋白質吸着)を示す。C12‐DM‐SA系の場合、C12/DM0.7/SA0.4(0.7または0.4は合成溶液中のモル組成を表す)上の方がよい結果が得られる。X線光電子分光(XPS)分析(図4)によると、C12/DM0.7/SA0.4から調製された表面はC12/DM0.4/SA0.4から調製された表面より1:1に近いN/S比を有し、より均衡した電荷を示し、結果として低い蛋白質吸着を生じた。溶液組成と表面組成との差異は重合時の優先速度による。C12‐DM‐CA共重合体の場合、C12/DM0.4/CA0.4共重合体被覆物上で非常に低い蛋白質吸着が観測され、この共重合体中では帯電基が良好に混合されていることを示した。
理論によって限定されることは望まないが、C12/DM0.4/CA0.4共重合対被覆が図3に示すようにC12/DM0.7/SA0.4さえ下回る蛋白質吸着を実現した理由は、それぞれの系の中の帯電基の異なる分布の結果出ると考えられる。SAは塩なので、共重合体が形成されると溶解し難い。従って、帯電基の分布は均一でないことがある。最終的なC12‐DM‐SA共重合体は、メタノール/プロパノール溶媒中によく溶解しなかったので、ナノ粒子(または粒子)の形である可能性が高い。C12‐DM‐CA共重合体の場合、DMとCAとの両方が相溶性である。それらは、電荷が少なく、合成において用いられる有機溶媒の中に溶解しやすく、より均一な共重合体を形成しやすい。従って、共重合体を形成するために用いられる溶媒中の各化合物および生成物の溶解性は、結果として得られる材料の非付着特性に大いに影響を及ぼし得る。
一実施態様では、C12誘導繰り返し単位およびMe誘導繰り返し単位を混合帯電共重合体DM‐GLの中へ組み込んでC12‐Me‐DM‐GLヒドロゲルを得る。
1:1:1:1のモル比のC12、GL、MeおよびDMと、AIBNとを酢酸エチル中で混合した。溶液を窒素でパージした。溶液を連続的に撹拌し、窒素下60℃で重合させて共重合体溶液を得た。浸漬、ブラシまたはスプレー法を用いてアルミニウムパネルまたはエポキシ被覆アルミニウム被覆パネルを共重合体溶液で被覆した。被覆された試料表面を3.5%NaCl溶液(pH8.3)中25℃でさまざまな時間加水分解した後、ELISAによって蛋白質吸着を評価した。図13に示した結果によると、潜在的な負に帯電した基の加水分解によって、ヒドロゲル被覆表面上の蛋白質吸着は減少する。
アミノ酸から誘導された共重合体およびヒドロゲル
一実施態様では、本発明の非付着性共重合体およびヒドロゲルは、正に帯電した側鎖基、潜在的な正に帯電した側鎖基、負に帯電した側鎖基、または潜在的な負に帯電した側鎖基を有するアミノ酸モノマーから形成されたペプチドである。潜在的な正または負に帯電した側鎖基は、酸化剤、還元剤、熱、光、酸、塩基、または酵素などの環境刺激に曝露された後、正または負に帯電した基に変換することができる。
本発明にとって有用なアミノ酸モノマーは、天然アミノ酸または合成アミノ酸であってよい。
本発明において有用な負に帯電した基を有する代表的なアミノ酸は、アスパラギン酸、グルタミン酸などのカルボキシル基を含むアミノ酸、またはチロシンなどの芳香環上に酸性ヒドロキシル基を含むアミノ酸を含む。
潜在的な負に帯電した基を有する代表的なアミノ酸は、アスパラギン酸およびグルタミン酸のエステルまたはアミド、およびシステイン、シスチンおよびセリンなどのサルフェート基およびカルボキシル基の前駆体を含む。アスパラギン酸またはグルタミン酸誘導繰り返し単位を含む共重合体およびヒドロゲルの場合、アスパラギン酸またはグルタミン酸誘導単位由来の側鎖カルボキシル基はさらに修飾されていてよい。例えば、カルボン酸基は、エステルまたはアミド結合によって薬物、RGDなどの細胞接着基、または抗生物質に結合してよい。
本発明において有用な正に帯電した基を有する代表的なアミノ酸は、リシンおよびアルギニンなどのアミン側鎖基を有するアミノ酸、ヒスチジンおよびトリプトファンなどの芳香族環の中の窒素原子を有するアミノ酸、およびアスパラギンおよびグルタミンなどのアミド中の窒素原子を有するアミノ酸を含む。
一実施態様では、図5に示すように、負に帯電したペンダント基を有する繰り返し単位はグルタミン酸から誘導され、正に帯電したペンダント基を有する繰り返し単位はリシンから誘導される。グルタミン酸誘導単位とリシン誘導単位とはナノスケールのレベルで混合され、従って正負に帯電した基が重合体全体に一様に分布する。
標準的なFmoc化学を用いてテンタゲル(TentaGel)S NH2樹脂上に代表的な非付着性ペプチドを合成した。DMF中200mL/LピペリジンによるFmoc脱保護の後、カップリング反応を実行した。ペプチドの側鎖を脱保護した。図11にグラフ化した酵素免疫吸着測定法(ELISA)実験の結果によると、中性のKEE(KEKEKEE)は若干正のテンタゲルS NH2樹脂、KE(KEKEKEKE)およびポリスチレンビーズよりFgおよびIgGに対して高い抵抗性を有する。
本発明のペプチドは、二酸などの2つの反応基を有する架橋剤分子によって架橋してよい。代表的なアミノ酸系架橋剤は、ジメチルL‐シスチンおよびN,N′‐ジダンシル‐L‐シスチンを含む。これらの架橋剤をアミノ酸系共重合体と混合し、表面の上にキャストして膜を形成させてよい。
本発明のペプチドを他の部分と結合させてよい。例えば、ペンダント基のあるものを用いてエステルまたはアミド結合によって他の部分と結合させてよい。他の部分は、疎水性基、親水性基、薬物から誘導された部分、細胞接着性部分、または抗生物質から誘導された部分であってよい。
一実施態様では、本発明のアミノ酸系共重合体およびヒドロゲルは、疎水性のペンダント基を有する複数の繰り返し単位をさらに含んでよい。
本発明のアミノ酸系共重合体およびヒドロゲルは、生体適合性であり、最小限の免疫応答を有し、非付着特性を有する。これらの共重合体およびヒドロゲルは、さまざまな用途を有する。
一実施態様では、本発明のアミノ酸系非付着性共重合体およびヒドロゲルは、人工皮膚として用いることができる。これらの材料を用いて創傷部位を被覆し、創傷部位を感染から保護することができる。これらの材料の機械的な特性は、システインを架橋剤として用いることによるなどの架橋によって調節することができる。これらの材料は、高い酸素透過性を有し、生分解性であってよい。
一実施態様では、アミノ酸系非付着性共重合体およびヒドロゲルを用いて核酸、蛋白質またはペプチド、あるいは小分子薬物または診断薬を被覆することができる。例えば、図6に示すように、アミノ酸系非付着性共重合体およびヒドロゲルを機能性蛋白質と共役させることができる。非付着性被覆物は酵素と機能性蛋白質との間の相互作用を減らすことができるので、この修飾によって機能性蛋白質の酵素分解が遅くなり、循環時間が長くなる。
アミノ酸系非付着性材料は優れた血液中の安定性および長い血液中の寿命を有するので、これらの材料は全身送達によく適している。例えば、これらのアミノ酸系非付着性材料は、遺伝子および薬物送達のために用いることができる。遺伝子送達のために用いられるとき、材料が核酸を凝縮させるだけでなく材料の非付着性挙動を維持することもできるように、負のアミノ酸に対する正のアミノ酸の比を調節することができる。
一実施態様では、非付着性共重合体およびヒドロゲルは、ステント、カテーテルおよび代用血管などのインプラントの被覆物として用いることができる。一実施態様では、非付着性共重合体およびヒドロゲルは、医療デバイス用の被覆物のために用いることができる。
本発明において提供されるアミノ酸系非付着性材料は、遺伝子工学的な方法または化学合成を用いて作ることができる。一実施態様では、アミノ酸系非付着性材料は、大腸菌、酵母、または他のインビトロ発現システムを用いて作られる。一実施態様では、アミノ酸系非付着性材料は、逐次的な調製方法、すなわちアミノ酸を1つずつ逐次的な順序に組み合わせることによって作られる。例えば、ペプチド合成機を用いて合成を実行することができる。一実施態様では、アミノ酸系非付着性材料は、図5に示されるN‐カルボキシ無水物などのアミノ酸系モノマーを重合させて正負に帯電した基の一様な分布を有する共重合体を得ることによって合成される。
原子移動ラジカル重合(ATRP)によって表面の上にグラフトされた共重合体
一実施態様では、本発明の共重合体を基板表面の上に直接合成することができる。正負に帯電した基を有するモノマーからの原子移動ラジカル重合(ATRP)によって混合帯電共重合体を表面の上にグラフト化することができる。表面の上にグラフトされた共重合体は、非付着特性を有する実質的に電子的に中性な重合体ブラシを形成することができる。
一実施態様では、負に帯電した繰り返し単位はアクリル酸2‐カルボキシエチル(CA)から誘導され、正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジメチルアミノ)エチル(DM)から誘導される。
一実施態様では、負に帯電した繰り返し単位はアクリル酸2‐カルボキシエチル(CA)から誘導され、正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジエチルアミノ)エチル(DE)から誘導される。
一実施態様では、負に帯電した繰り返し単位はアクリル酸2‐カルボキシエチル(CA)から誘導され、正に帯電した繰り返し単位は[2‐(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニミウムクロリド(TM)から誘導される。
一実施態様では、負に帯電した繰り返し単位はアクリル酸2‐カルボキシエチル(CA)から誘導され、正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐アミノエチル塩酸塩(NH2)から誘導される。
一実施態様では、負に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SP)から誘導され、正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジメチルアミノ)エチル(DM)から誘導される。
一実施態様では、負に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SP)から誘導され、正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジエチルアミノ)エチル(DE)から誘導される。
一実施態様では、負に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SP)から誘導され、正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐アミノエチル塩酸塩(NH2)から誘導される。
一実施態様では、ATRPによって表面の上にグラフトされる共重合体の正に帯電した繰り返し単位は第四アミンモノマーである[2‐(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリド(TM)から誘導され、負に帯電した繰り返し単位はスルホン酸モノマーであるメタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SP)から誘導される。
ATRPによって表面の上にグラフトされた代表的な共重合体の非付着特性を正の重合体および負の重合体と比較した。スルホン酸モノマーであるメタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩に対する第四アミンモノマーである[2‐(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドの2:1のモル比で構成される反応混合物から共重合体を合成した。[2‐(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドの反応混合物から正の重合体を合成した。メタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩の反応混合物から負の重合体を合成した。
銅(I)ブロミドおよび2,2′‐ジピリジル(BPY)の存在下で臭素末端チオール分子を用いてATRP反応を開始させた。モノマーをメタノールと水との1:1の体積混合物10mLの中に溶解させ、BPYをメタノール10mLの中に溶解させた。エタノール中の0.1mM溶液中で一夜かけてチオール自己集合単分子層(SAM)を形成させた。表面プラズモン共鳴(SPR)バイオセンサー上で蛋白質吸着を試験した。ウシ血清アルブミン(BSA)、リゾチーム(LYZ)、およびフィブリノーゲン(FG)の1mg/mL溶液からの吸着を別々のチャネル上で試験した。
図10は、ATRPによってグラフトされた混合帯電重合体上の蛋白質吸着の代表的なSPR分光図を示す。混合帯電共重合体を有する表面は、一方に帯電したモノマーのどちらと比較しても低い蛋白質吸着を有する(表1)ことが分る。それぞれの表面の上の3つの蛋白質の結合に対応する全SPR波長シフトを表1に要約する。このデータは、同時(同じATRP反応)に形成された2つの別個のSPRチップから得られたSPRデータにもとづいている。表1から、正に帯電した表面へのFGおよびBSAの顕著な結合があるが、最小限のLYZの結合しかないことが分る。負に帯電した表面の上では反対の傾向が見られ、明らかなFGの結合およびある程度限定されたBSAの結合とともに顕著なLYZの結合があることが分る。
(表1 ATRPによってグラフトされた混合帯電重合体上の蛋白質吸着の要約(nmの波長シフトで表し、SPRの1nmの波長シフトは吸着蛋白質0.15mg/mに等しい)
Figure 2010500456
材料および方法 メタクリル酸2‐(ジメチルアミノ)エチル(DM)、メタクリル酸2‐(ジエチルアミノ)エチル(DE)、[2‐(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリド(TM)、アクリル酸2‐カルボキシエチル(CA)、アクリル酸(AA)、メタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SA)、メタクリル酸ラウリル(C12)、メタクリル酸オリゴ(エチレングリコール)(OEG、通常Mn=300)、メタクリル酸2‐ヒドロキシエチル(HEMA)はシグマ‐オールドリッチ(Sigma−Aldrich)から購入し、そのまま用いた。メタクリル酸アミノエチル塩酸塩(NH2)およびトリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)はポリサイエンス社(polyscience, Inc.)(ペンシルベニア州ウォリントン(Warrington, PA))から購入した。
酵素免疫吸着測定法(ELISA)による蛋白質吸着の評価。Fg吸着を測定するために、すべての試料を最初に1mg/mlのFgとともに1.5時間インキュベートし、続いてPBS緩衝液で5回洗浄した。次に、試料をセイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP)共役抗フィブリノーゲン(〜10μg/mL)とともに緩衝液中好ましい条件下で1.5時間インキュベートし、続いて同じ緩衝液でさらに5回洗浄した。0.03%の過酸化水素を含む1mg/mlのo‐フェニレンジアミン(OPD)0.1Mクエン酸塩‐リン酸塩pH5.0緩衝液の中の試料を加えた。30分後に等しい体積の2N HSOを加えて酵素活性を停止させた。492nmのミカン色を測定する。抗Fg吸着を測定するために、Fg吸着の測定のための同じ工程に従って試料を10μg/mlのセイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP)共役抗Fgとともに直接インキュベートした。
実施例1
代表的な混合帯電ヒドロゲルの調製
混合帯電ヒドロゲルの調製 エチレングリコール/エタノール/HO(1.5:1:1.5)の混合溶媒0.5ml中1ミリモルの正に帯電したモノマーと1ミリモルの負に帯電したモノマーとを、20μlのTEGDMA、8μlの40%過硫酸アンモニウム(APS)および8μlの15%メタ重亜硫酸ナトリウム(SMS)と混合した。0.38mmの隙間を有する2つのガラススライドの間に混合物を入れ、パラフィルム(parafilm)で密封し、60℃のオーブンの中へ1時間置き、室温で3時間放置した。ゲル調製の場合、APSおよびSMSを開始剤として室温で共重合するとき、いくつかの化合物が反応速度的に他の化合物より好ましいことがあり、ヒドロゲル中の各成分の最終組成は、溶液中における1:1の比から若干変化し、混合帯電ヒドロゲルの不均衡電荷および蛋白質吸着を生じることがある。この問題は、反応温度を60℃に上げることによって大部分解決することができる。ヒドロゲルを取り出し、0.15M、pH7.4のPBSの中に一夜浸し、穿孔して5mmの小さなディスクとし、酵素免疫吸着測定(ELISA)実験の前に新しい0.15MのPBSの中に再び一夜浸した。
酵素免疫吸着測定法(ELISA)によって評価された蛋白質吸着 Fg吸着を測定するために、最初にヒドロゲルディスク、浸漬被覆チップ、および組織培養ポリスチレン(TCPS)基板を含むすべての試料を1mg/mlのFgとともに1.5時間インキュベートし、続いてPBS緩衝液で5回洗浄した。次に、試料をセイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP)共役抗フィブリノーゲン(〜10μg/ml)とともに緩衝液中で好ましい条件下1.5時間間インキュベートし、続いて同じ緩衝液でさらに5回洗浄した。ヒドロゲルディスク、浸漬被覆パネルおよびTCPS基板を取り出し、24ウェルプレートの中に入れた。0.03%過酸化水素を含む1mg/mlのo‐フェニレンジアミン(OPD)0.1Mクエン酸塩‐リン酸塩のpH5.0の緩衝液800μlを加えた。15分後に等しい体積の2N HSOを加えて酵素活性を停止させた。492nmのミカン色を測定する。抗Fg吸着を測定するために、Fg吸着の測定のための同じ工程に従って試料をセイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP)共役抗Fgとともに直接インキュベートした。
実施例2
疎水性の基を含む代表的な混合帯電共重合体の調製
疎水基を含む混合帯電共重合体の調製 DM3.5ミリモル、SA2ミリモル、C125ミリモルおよびAIBN75mgをエタノール22mlおよびメタノール5mlの中で混合した。溶液をNで30分間パージした。溶液を連続的に撹拌し、N下60℃で24時間重合させた。重合後、溶液を室温に冷却した。粘着性の共重合体がフラスコの底に形成され、キシレン中に溶解された。浸漬被覆法によって9mm×9mmのAlチップまたはエポキシ被覆Alチップに被覆した。C12‐DM‐CA共重合体の場合、低重合度であり、より極性の成分を含む溶液中の生成物は、蛋白質吸着を防止する。
1.45mlのC12、1.25mlのGL、0.53mlのMe、0.85mlのDM(モル比1:1:1:1)および100mgのAIBNを25mlの酢酸エチルの中で混合した。溶液をNで30分間パージした。溶液を連続的に撹拌し、N気流下60℃で24時間重合させた。重合後、溶液を室温に冷却した。大部分の溶媒を蒸発させて10mlの粘着性の共重合体溶液を得た。浸漬、ブラシまたはスプレー法を用いてAlパネルまたはエポキシ被覆Al被覆パネルに共重合体溶液を被覆した。被覆された試料表面を図13に示すように3.5%NaCl溶液(pH8.3)中25℃でさまざまな時間加水分解した後、ELISAによって蛋白質吸着を評価した。
163μlのIBまたは142.3μlのTFE、170μlのDMおよび15mgのAIBNを5.4mlのエタノール中で混合した。溶液をArで3分間パージし、Ar下7mlのバイアルの中に密封した。溶液を連続的に撹拌し、60℃で48時間重合させた。重合後、溶液を室温に冷却した。大部分の溶媒を蒸発させて1.5mlの粘着性の共重合体溶液を得た。浸漬法を用いてAlパネルまたはエポキシ被覆Al被覆パネルに被覆した。被覆された試料表面を図14に示すように3.5%NaCl溶液(pH8.3)中37℃でさまざまな時間加水分解した後、ELISAによって蛋白質吸着を評価した。
X線光電子分光による疎水性の基を含む混合帯電重合体の組成キャラクタリゼーション XPSによって分析した浸漬被覆チップを3日間にわたって徹底的に乾燥した。単色Al Kα線源(KE=1486.6eV)、半球型分析器、および多チャネル検出器を備えたサーフェスサイエンスインスツルメント(Surface Science Instrument)X‐プローブ分光分析計(カリフォルニア州マウンテンビュー(Mountain View, CA))を用いてXPS測定を行った。XPSデータはすべて定格光電子発射角度55°で取得した。SSIデータ解析ソフトウェアを用いてピーク面積から元素組成を計算した。
実施例3
アミノ酸から誘導された代表的な共重合体およびヒドロゲルの調製
標準的なFmoc化学を用いてテンタゲルS NH2樹脂(0.3g、150〜200μmおよび0.45ミリモル/グラム置換)上で非付着性ペプチドを合成した。DMF中の200mL/Lのピペリジンによる10分間のFmoc脱保護の後、カップリング反応を1時間実行した。82.5/5/5/2.5のFA/フェノール/水/チオアニソール/EDTによってペプチドの側鎖を4時間脱保護(100mg樹脂/mL)し、続いて脱イオン水で1回洗浄し、DMFで5回洗浄し、脱イオン水で5回洗浄した。図11の酵素免疫吸着測定法(ELISA)実験の結果によると、中性のKEE(KEKEKEE)は、若干正のテンタゲルS NH2樹脂(82.5/5/5/2.5のTFA/フェノール/水/チオアニソール/EDTで4時間処理)、KE(KEKEKEKE)およびポリスチレンビーズ(PS、70〜90メッシュ)より高いFg(12.8%ML)およびIgG(8.7%ML)抵抗を有する。
実施例4
潜在的な負に帯電した基、および正に帯電した基を有する代表的なヒドロゲルの調製 1.25mlのGLおよび0.85mlのDM(モル比1:1)を、50mgのAIBNと一緒に12mlの酢酸エチルの中で混合した。溶液をNで30分間パージした。
溶液を連続的に撹拌し、N気流下60℃で24時間重合させた。重合後、溶液を室温に冷却した。大部分の溶媒を蒸発させて5mlの粘着性の共重合体溶液を得た。浸漬法を用いてAlパネルまたはエポキシ被覆Al被覆パネルを共重合体溶液で被覆した。被覆された試料表面を図14に示すように3.5%NaCl溶液(pH8.3)中37℃でさまざまな時間加水分解した後、ELISAによって蛋白質吸着を評価した。
例示目的の実施態様を例示し説明してきたが、本発明の技術思想および範囲から逸脱することなくさまざまな変化形を本発明において実施することができることは自明である。

Claims (52)

  1. (a)負に帯電した繰り返し単位、および反応して負に帯電した基を提供する潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位から独立に選ばれた複数の繰り返し単位、および
    (b)正に帯電した繰り返し単位、および反応して正に帯電した基を提供する潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位から独立に選ばれた複数の繰り返し単位
    を含む共重合体。
  2. 前記共重合体は架橋されている、請求項1に記載の共重合体。
  3. 前記帯電した繰り返し単位の少なくとも一部は、帯電したペンダント基を有する繰り返し単位を含む、請求項1に記載の共重合体。
  4. 前記帯電した繰り返し単位の少なくとも一部は、帯電したモノマー主鎖基を有する繰り返し単位を含む、請求項1に記載の共重合体。
  5. 複数の負に帯電した繰り返し単位と、複数の正に帯電した繰り返し単位とを含む、請求項1に記載の共重合体。
  6. 反応して負に帯電した基を提供する潜在的な負に帯電した基を有する複数の繰り返し単位と、複数の正に帯電した繰り返し単位とを含み、前記共重合体は、前記潜在的な負に帯電した基が負に帯電した基に変換されると実質的に電子的に中性である、請求項1に記載の共重合体。
  7. 複数の負に帯電した繰り返し単位と、反応して正に帯電した基を提供する潜在的な正に帯電した基を有する複数の繰り返し単位とを含み、前記共重合体は、前記潜在的な正に帯電した基が正に帯電した基に変換されると実質的に電子的に中性である、請求項1に記載の共重合体。
  8. 反応して負に帯電した基を提供する潜在的な負に帯電した基を有する複数の繰り返し端子と、反応して正に帯電した基を提供する潜在的な正に帯電した基を有する複数の繰り返し単位とを含み、前記共重合体は、前記潜在的な負に帯電した基が負に帯電した基に変換され、前記潜在的な正に帯電した基が正に帯電した基に変換されると実質的に電子的に中性である、請求項1に記載の共重合体。
  9. 疎水性ペンダント基を有する複数の繰り返し単位をさらに含む、請求項1に記載の共重合体。
  10. 前記共重合体は、原子移動ラジカル重合によって表面上に合成される、請求項1に記載の共重合体。
  11. 負に帯電したペンダント基を有する複数の負に帯電した繰り返し単位を含む、請求項1に記載の共重合体。
  12. 前記負に帯電したペンダント基は、硫酸基、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、硝酸基、フェノール基、およびスルホンアミド基からなる群から選ばれる、請求項11に記載の共重合体。
  13. D‐グルクロン酸部分である負に帯電した繰り返し単位を含む、請求項1に記載の共重合体。
  14. アクリレート、スチレン、アクリルアミド、ビニル化合物、エポキシドおよびそれらの混合物からなる群から選ばれたモノマーから誘導された負に帯電した繰り返し単位を含む、請求項1に記載の共重合体。
  15. 前記負に帯電した繰り返し単位は、アクリル酸2‐カルボキシエチル、メタクリル酸3‐スルホプロピルおよびアクリル酸からなる群から選ばれたモノマーから誘導される、請求項14に記載の共重合体。
  16. 正に帯電したペンダント基を有する複数の正に帯電した繰り返し単位を含む、請求項1に記載の共重合体。
  17. 前記正に帯電したペンダント基は、第四アンモニウム基、第一アミン基、第二アミン基、第三アミン基、第四ホスホニウム基、第三ホスホニウム基、アミド基、ヘテロ芳香族窒素族およびスルホニウム基からなる群から選ばれる、請求項16に記載の共重合体。
  18. アミン、アミド、金属有機酸、アミノ酸および炭水化物モノマーからなる群から選ばれたモノマーから誘導された正に帯電した繰り返し単位を含む、請求項1に記載の共重合体。
  19. 前記正に帯電した繰り返し単位は、N‐アセチルグルコサミンから誘導される、請求項18に記載の共重合体。
  20. アクリレート、スチレン、アクリルアミド、ビニル化合物、エポキシド、およびそれらの混合物からなる群から選ばれたモノマーから誘導された負に帯電した繰り返し単位または正に帯電した繰り返し単位を含む、請求項1に記載の共重合体。
  21. アクリレート、メタクリレート、スチレン、アクリルアミド、ビニル化合物、エポキシド、およびそれらの混合物からなる群から選ばれたモノマーから誘導された潜在的な負に帯電した基または潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位を含む、請求項1に記載の共重合体。
  22. メタクリル酸2‐(ジメチルアミノ)エチル、メタクリル酸2‐(ジエチルアミノ)エチルおよび[2‐(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドからなる群から選ばれたモノマーから誘導された正に帯電した繰り返し単位を含む、請求項20に記載の共重合体。
  23. 前記正に帯電した繰り返し単位または潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位の数に対する前記負に帯電した繰り返し単位または潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位の数の比は、約1:1.1から約1:0.5である、請求項1に記載の共重合体。
  24. 前記正に帯電した繰り返し単位または潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位の数に対する前記負に帯電した繰り返し単位または潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位の数の比は、約1:1.1から約1:0.7である、請求項1に記載の共重合体。
  25. 前記正に帯電した繰り返し単位または潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位の数に対する前記負に帯電した繰り返し単位または潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位の数の比は、約1:1.1から約1:0.9である、請求項1に記載の共重合体。
  26. 前記負に帯電した繰り返し単位、前記潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位、前記正に帯電した繰り返し単位、および前記潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位の少なくとも1つはアミノ酸ベースのモノマーから誘導される、請求項1に記載の共重合体。
  27. グルタミン酸から誘導された負に帯電した繰り返し単位と、リシンから誘導された正に帯電した繰り返し単位とを含む、請求項26に記載の共重合体。
  28. 前記共重合体の主鎖は負電荷と正電荷との両方を含む、請求項1に記載の共重合体。
  29. 潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位を含み、前記潜在的な負に帯電した基は、硫酸エステル基、カルボン酸エステル基、リン酸エステル基、スルホン基、スルフィド基、ジスルフィド基、オルトエステル基、無水物基、およびβ‐ケトスルホン基からなる群から選ばれる、請求項1に記載の共重合体。
  30. 硫酸エステル、カルボン酸エステル、リン酸エステル、スルホン、スルフィド、炭水化物モノマー、およびアミノ酸からなる群から選ばれたモノマーから誘導された潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位を含む、請求項1に記載の共重合体。
  31. 潜在的な正に帯電した基を有する繰り返し単位を含み、前記潜在的な正に帯電した基はイミド基およびオキシイミノ基からなる群から選ばれる、請求項1に記載の共重合体。
  32. 潜在的な負に帯電した基、潜在的な正に帯電した基、またそれらの混合物を含み、前記潜在的な帯電した基は、酸化剤、還元剤、熱、光、酸、塩基、酵素、または電磁場に暴露されると帯電した基に変換される、請求項1に記載の共重合体。
  33. 前記負に帯電した繰り返し単位はアクリル酸2‐カルボキシエチル(CA)から誘導され、前記正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジメチルアミノ)エチル(DM)から誘導される、請求項5に記載の共重合体。
  34. 前記負に帯電した繰り返し単位はアクリル酸2‐カルボキシエチル(CA)から誘導され、前記正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジエチルアミノ)エチル(DE)から誘導される、請求項5に記載の共重合体。
  35. 前記負に帯電した繰り返し単位はアクリル酸2‐カルボキシエチル(CA)から誘導され、前記正に帯電した繰り返し単位は[2‐(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリド(TM)から誘導される、請求項5に記載の共重合体。
  36. 前記負に帯電した繰り返し単位はアクリル酸2‐カルボキシエチル(CA)から誘導され、前記正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐アミノエチル塩酸塩(NH2)から誘導される、請求項5に記載の共重合体。
  37. 前記負に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SP)から誘導され、前記正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジメチルアミノ)エチル(DM)から誘導される、請求項5に記載の共重合体。
  38. 前記負に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SP)から誘導され、前記正に帯電した繰り返し単位は[2‐(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリド(TM)から誘導される、請求項5に記載の共重合体。
  39. 前記負に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SP)から誘導され、前記正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジエチルアミノ)エチル(DE)から誘導される、請求項5に記載の共重合体。
  40. 前記負に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SP)から誘導され、正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐アミノエチル塩酸塩(NH2)から誘導される、請求項5に記載の共重合体。
  41. 前記負に帯電した繰り返し単位はアクリル酸2‐カルボキシエチル(CA)から誘導され、前記正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジメチルアミノ)エチル(DM)から誘導される、請求項10に記載の共重合体。
  42. 前記負に帯電した繰り返し単位はアクリル酸2‐カルボキシエチル(CA)から誘導され、前記正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジエチルアミノ)エチル(DE)から誘導される、請求項10に記載の共重合体。
  43. 前記負に帯電した繰り返し単位はアクリル酸2‐カルボキシエチル(CA)から誘導され、前記正に帯電した繰り返し単位は[2‐(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリド(TM)から誘導される、請求項10に記載の共重合体。
  44. 前記負に帯電した繰り返し単位はアクリル酸2‐カルボキシエチル(CA)から誘導され、前記正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐アミノエチル塩酸塩(NH2)から誘導される、請求項10に記載の共重合体。
  45. 前記負に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SP)から誘導され、前記正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジメチルアミノ)エチル(DM)から誘導される、請求項10に記載の共重合体。
  46. 前記負に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SP)から誘導され、前記正に帯電した繰り返し単位は[2‐(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリド(TM)から誘導される、請求項10に記載の共重合体。
  47. 前記負に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SP)から誘導され、前記正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジエチルアミノ)エチル(DE)から誘導される、請求項10に記載の共重合体。
  48. 前記負に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸3‐スルホプロピルカリウム塩(SP)から誘導され、前記正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐アミノエチル塩酸塩(NH2)から誘導される、請求項10に記載の共重合体。
  49. 前記潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位はメタクリル酸イソブチルから誘導され、前記正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジメチルアミノ)エチルから誘導される、請求項6に記載の共重合体。
  50. 前記潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位はメタクリル酸2,2,2‐トリフルオロエチルから誘導され、前記正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジメチルアミノ)エチルから誘導される、請求項6に記載の共重合体。
  51. 前記潜在的な負に帯電した基を有する繰り返し単位はメタクリル酸エチルグリコレートから誘導され、前記正に帯電した繰り返し単位はメタクリル酸2‐(ジメチルアミノ)エチルから誘導される、請求項6に記載の共重合体。
  52. メタクリル酸ラウリルから誘導された繰り返し単位およびメタクリル酸メチルから誘導された繰り返し単位をさらに含む、請求項51に記載の共重合体。
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