JP2010500228A - 通信システムを起動させる方法、通信媒体とそれに接続されている複数の加入者とを有する通信システム及びこの種の通信システムの加入者 - Google Patents

通信システムを起動させる方法、通信媒体とそれに接続されている複数の加入者とを有する通信システム及びこの種の通信システムの加入者 Download PDF

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Abstract

本発明は、通信媒体(2)と当該通信媒体(2)に接続されている少なくとも2つの加入者(3、4)とを有する通信システム(1)に関するものであって、前記通信システム(1)は、時間制御されるプロトコルを用いて通信サイクルの通信フレーム内で前記通信媒体(2)を介して前記加入者(3、4)間でデータが伝送されるように設計されている。本来のデータ伝送に先だって、本発明によれば、通信システム(1)の起動を促進するために、通信システム(1)において、加入者(3、4)の少なくとも1つ、例えばノードAB(3a)の中に通信サイクルごとにかつチャネルごとに少なくとも2つの異なる同期化フレームを発生させる手段が設けられることが提案される。当該手段は、例えば、伝送チャネルごとに2つの分離された通信コントローラ(8、9)として形成される。その代わりに、当該手段は、単純な論理回路、いわゆるアプリケーション固有の標準製品(ASSP、10)として形成されてもよい。通信サイクルごとに少なくとも2つの異なる同期化フレームを発生させるために、加入者は、通信システム(1)のアクティブなスターカプラ(4)として形成されることが提案される。通信システム(1)内の伝送は、好ましくはFlexRayプロトコルに従って行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、請求項1の前文に記載の、通信媒体とそれに接続されている複数の加入者とを有する通信システムに関する。本発明は、さらに、請求項6の前文に記載の、通信システムの通信媒体に接続されている加入者に関する。そして、この特許出願は、請求項11の前文に記載の通信システムを起動させる方法に関する。
通信媒体を有する通信システム又はバスシステムを用いて、制御機器、センサ技術及びアクチュエータ技術をネットワーク化することは、近年において、最近の自動車を建造する場合、あるいはまた機械製作において、特に工作機械領域において、かつ自動化においても、著しく増加している。その場合には、機能を、通信システムの加入者としての複数の制御装置へ分配することによるシナジー効果を得ることができる。その場合に、分散型システムということになる。種々の加入者間の通信は、ますます通信媒体を介して行われている。通信媒体上の通信送受信、アクセスと受信機構及びエラー処理は、プロトコルを介して制御される。そのための既知のプロトコルは、FlexRayプロトコルであって、現在では、プロトコル仕様v2.1が基礎となる。FlexRay通信システムは、特に自動車内で使用するための、高速の、確定的かつフォールトトレラントなバスシステムである。FlexRayプロトコルは、時分割多重アクセス(TDMA)の方法に従って作動し、その場合にノード(従って通信システムの加入者)又は伝送すべきメッセージに固定のタイムスロットが割り当てられ、その中でそれらは通信媒体に排他的なアクセスを有する。その場合に、通信フレームとも称されるタイムスロットは、固定された通信サイクル内で繰り返されるため、バスを介してメッセージが伝送される時点を正確に予測することができ、バスアクセスは確定的に行われる。時間制御される通信システムのための他の例は、タイムトリガードCAN(TTCAN)、タイムトリガードプロトコル(TTP)、メディア指向システムトランスポート(MOST)バス及びローカルインターコネクティッドネットワーク(LIN)バスである。
バスシステム上でメッセージ伝送するための帯域幅を最適に利用するために、FlexRayはサイクルを静的な部分と動的な部分に分割する。その場合に、固定のタイムスロットは、バスサイクルの冒頭の静的な部分に位置する。動的な部分では、タイムスロットは動的に経過する。その中で、排他的なアクセスは、それぞれ短い時間の間だけ、いわゆるミニスロットの期間の間だけ可能とされる。タイムスロットは、ミニスロットの内部でバスアクセスが行われる場合に限り、必要とされる時間だけ延長される。従って、帯域幅は、実際に必要とされる場合にだけ消費される。
FlexRayによれば、2本の物理的に分離された導線を介して、チャネルごとにそれぞれ最大で10Mbit/sのデータレートで通信が行われる。もちろん、FlexRayにおいて、より低いデータレートで駆動することもできる。全体として2チャネル、従って2×2の導線が設けられる。その場合に、2つのチャネルは、特にOSI参照モデル(Open System Interconnection Reference Model)の、物理層に相当する。2つのチャネルは、主として、メッセージを冗長に、従ってエラーを許容し得る形で伝送するために用いられ、即ち2つのチャネル上で同一のデータがパラレルに伝送される。しかし、チャネルは、異なるメッセージを伝送することもでき、その場合にはそれによってデータレートが倍になる。しかしこれは、実際においては、現在ではまだ利用されない。目下、データは、主として2つのチャネルの1つを介してのみ伝送されるので、他のチャネルは、利用されていない。
同期した機能を実現し、かつ2つのメッセージ間の小さい間隔によって帯域幅を最適化するために、通信ネットワーク内に分散するコンポーネントである加入者は、共通の時間基準、いわゆるグローバルタイムを必要とする。時刻同期のために、通信サイクルの静的な部分内で、同期化通知が伝送され、その場合にFlexRay仕様に従って特殊なアルゴリズムを用いて、加入者のローカルな時計が、すべてのローカルな時計が共通のグローバルな時計に同期して進行するように補正される。
FlexRayネットノード又はFlexRay加入者は、加入者プロセッサ、FlexRayコントローラ又は通信コントローラ、及び、バス監視が行われる場合にはバスガーディアンを有する。その場合に、プロセッサはデータを供給及び処理し、当該データがFlexRay通信コントローラを介して伝送される。FlexRayネットワーク内で通信するために、例えば最大254データバイトのメッセージ又はメッセージオブジェクトが構成され得る。
加入者とは、例えば自動車の車輪用のブレーキを制御する所定の機能を実現するための制御装置であってもよい。しかし、本発明の主旨における「加入者」という概念には、通信システム内の各種のノード、例えば通信媒体にスター型のトポロジーを与えるアクティブなスターノード又はスターカプラをも含まれる。例えば、FlexRay通信システムに関しては、スターカプラはFlexRay仕様v2.1から知られている。その構造、機能及び手法は、FlexRay通信システムの特殊な物理層(いわゆるphysical layer)に属する。アクティブなスターカプラは、通信接続又は通信媒体が分岐を有し、従ってスター型のトポロジーを有し、かつデータ信号を通信媒体の複数のブランチに分配する通信ネットネットワーク内の要部である。さらに、複雑なネットワークトポロジーと比較的長い区間を介してのデータ信号の伝送とが問題となる場合には、アクティブなスターカプラが重要な役割を果たす。アクティブなスターカプラは、データ信号を複数のブランチに分配することに加えて、又はその代わりに、信号を増幅することもできるためである。スターカプラの使用によって、エラーはブランチへの伝送の中に限定されて残る。
FlexRay通信システム内で使用するための、当該アクティブなスターカプラ(いわゆるアクティブスター)は、Philips Semiconductors社から供給されている。既知のスターカプラ内には、仕様v2.1に基づくタイプ「SJA2510」のFlexRay通信コントローラとARM9マイクロコントローラが内蔵されている。既知のアクティブなスターカプラには、複数の接続端子が設けられており、その接続端子に通信システムの複数のブランチが接続される。接続端子は、入力されるデータ信号のための入力端子として及び/又は出力されるデータ信号のための出力端子として構成され得る。スターカプラは、各接続端子に、出力されるデータ信号を増幅するためのバスドライバを有している。接続端子の1つを介して入力されるアナログのデータ信号が、スターカプラの中央の処理ロジックへ伝達され、その処理ロジックは、例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、マイクロコントローラ(μC)又はデジタルシグナルプロセッサ(DSP)の形式の計算装置を有している。
Philips社の従来技術から知られているアクティブなスターカプラは、Philips「TJA1080」のタイプのバスドライバを有することができ、それは、FlexRayトランシーバユニット(いわゆるFlexRayノード)のそれに相当する。既知のスターカプラは、複数のトランシーバを1つのストロークとして結合するものである。ストロークは、通信ネットワークの加入者又はノードから通信媒体のブランチを介して入ってくるデータを、通信システムの残りのすべての加入者へ伝達し、同時に伝達すべき信号を増幅する。
通信システムを起動させるために、加入者ノードがオンされ(即ち給電され)、初期化されて、グローバルタイムに同期化される。通信システムの起動は、「スタートアップ」とも称される。通信ネットワークの加入者ノードが「スリープ」状態から立ち上がる、いわゆる「ウェイクアップ」とは異なり、スタートアップの場合には、加入者ノードは、オフにされた状態から立ち上げられて、通信を開始し、即ち第1の通信サイクルが経過して、ノードが同期化される(いわゆるコールドスタート)。通信システムの起動に関与する加入者は、以下においてはコールドスタートノード(Coldstart Nodes)と称される。従来技術においては、通信システムの起動を実施することができるようにするためには、常に少なくとも2つのコールドスタートノードが必要である。
通信システムの起動の際に、コールドスタートノードの1つが、指導的なコールドスタートノードの役割を果たす。普通は、その初期化又はウェイクアップが最初に終了した加入者が、指導的なコールドスタートノードの役割を担う。チャネル上でデータの送受信が行われない場合には、指導的なコールドスタートノードは、いわゆる「衝突回避シンボル(Collision Avoidance Symbol:CAS)」を送信する。このシンボルによって、指導的なコールドスタートノードは、他のコールドスタートノードに自分が指導者の役割を引き受けたことを伝達する。その後、第1の通信サイクルが経過し、その中で指導的なコールドスタートノードがそれぞれ同期化フレーム、いわゆるスタートアップフレームを送信する。FlexRay仕様v2.1によれば、これは、最初の4つの通信サイクルの間である。他のコールドスタートノードが、同時にスタートアップを開始してCASを送信した場合に、それらのノードは、CASを検知して一方のみがスタートアップを続行するように配慮する。最初の4つの通信サイクルの間、他のコールドスタートノードは、指導的なノードに同期し、第5のサイクルにおいて自ら同期化フレームの送信を開始する。そのとき、指導的なコールドスタートノードは、後続の通信サイクルにおいて自らを同期化する可能性を有している。というのは、指導的なコールドスタートノードは、初めて他のノードから通信フレームを受信するからである。FlexRay仕様v2.1によれば、これは、第5と第6の通信サイクルの間に行われる。第5と第6の通信サイクル内で同期化した後に、その後、指導的なコールドスタートノードは、通常のデータ伝送を開始する。指導的なコールドスタートノードの後に初めて初期化を完了した残りのコールドスタートノードは、1サイクル遅れて通常のデータ伝送を開始する。非コールドスタートノードは、最初の8つのサイクルの間に自らを同期化しなければならず、最も早くても第9サイクルにおいてデータ伝送を開始する。
通信システムを起動させるための既知の方法の欠点は、加入者は、ネットワーク上にそもそも少なくとも2つのコールドスタート−/スタートアップ−加入者がいる場合に初めて、データ伝送又は同期化を開始できることにある。従って、加入者のローカルな時計の同期化のためには、少なくとも2つのスタートアップ加入者がオンされて、初期化が完了していることが必要である。もちろん、実際においては、加入者の起動時間、即ち加入者のオンから初期化が終了するまでの期間は、著しい変動にさらされる。起動時間は、典型的には、50−200msの領域にある。それに比較して、FlexRay通信サイクルは、1−16msの領域にある。コールドスタートノードの1つは、50ms後にすでに初期化を完了しているが、次に速いコールドスタートノードが200ms後に初めて初期化を完了する場合には、加入者が同期化されて、データ伝送を開始することができる前に、第1のノードは150ms待機しなければならず、FlexRay通信サイクルが1msである場合に、それは、少なくとも150通信サイクルに相当する。それまでは、通信システムを同期化できない。従って、実際においては、最も速くオンされたノードは、ローカル時計の同期化から数サイクル遅れて本来のデータ伝送を開始できるようになる前に、常にまず、次に早いコールドスタートノードを待たなければならない。その結果、通信システムの起動時に部分的に著しい時間遅延がもたらされる。
他の欠点は、既知の通信システムの各加入者がコールドスタート機能をもたなければならないことによって生じる。即ち、各加入者は、理論的にシステムのスタートアップに参加できなければならないからである(最初の2つのノードの1つとして、初期化を完了している場合)。
上述した従来技術に基づいて、本発明の課題は、時間制御される通信システムの起動、即ち通信システムの加入者のオン、初期化及び同期化を促進し、それによって本来のデータ伝送をより早く開始できるようにすることである。
この課題を解決するために、請求項1の前文に記載の通信システムに基づいて、通信システムが、加入者の少なくとも1つの中に、通信サイクルごとに少なくとも2つの異なる同期化フレームを発生させる手段を有していることが、提案される。この課題を解決するために、さらに、請求項6の前文に記載の加入者が提案され、その加入者は、通信サイクルごとに少なくとも2つの異なる同期化フレームを発生させる手段を有している。そして、この課題を解決するために、請求項11の前文に記載の方法も提案され、その場合に通信システムの加入者がオンされて、初期化され、その後加入者は、同期化のために、通信サイクルごとに少なくとも2つの異なる同期化フレームを送信し、加入者は、2つの同期化フレームの1つに同期化されて、その後データ伝送の準備ができる。
本発明によれば、加入者は、単独で起動及び初期化されることができ、その直後かつ待機時間なしで、FlexRay仕様v2.1によれば少なくとも2つの異なる同期化フレームが必要とされる、同期化プロシージャを終了させることができる、という利点を有している。従って、加入者の同期化のために、他の加入者が初期化を完了しており、かつ同期化のための準備ができていることはもはや必要とされない。2つの異なる同期化フレームは、従来技術においては、2つの別々のコールドスタートノードにより生成されていた。単独の第1の加入者の同期化は、本発明によれば、加入者が通信サイクルごとに2つの異なる同期化フレームを送信することによって可能になる。
加入者は、その初期化に続いて、まず、通信ネットワーク内で指導的なコールドスタートノードの役割を引き受ける。チャネル上でデータ送受信は行われない(唯一のアクティブなノードである)ため、指導的なコールドスタートノードは、衝突回避シンボル(CAS)を送信する。このシンボルによって、この加入者は、他の(存在していない)コールドスタートノードに指導者の役割を引き受けたことを通知する。その後、最初の4つの通信サイクルが経過し、その中で加入者がそれぞれ第1の同期化フレーム(いわゆるスタートアップフレーム)を送信する。他の(存在していない)コールドスタートノードは、最初の4つのサイクルの間、加入者に同期化する可能性を有している。加入者内に他のコールドスタートノードを擬似的に形成する場合には、これを指導的な加入者(第1の同期化フレームを送信した)に同期させてもよい。その代わりに、最初の4つのサイクルは利用されることなく経過してもよく、又は第2の同期化フレームが伝送されてもよく、その場合にはもちろん、後続の同期化フレームの伝送は省略され得る。第1の同期化フレームの伝送に続いて、加入者(又は擬似的なコールドスタートノード)は、次の2つの通信サイクルの間に、第2の同期化フレームを送信する。今や、指導的な加入者(第1の同期化フレームを送信した)は、擬似的なコールドスタートノード又は第2の同期化フレームに同期する可能性を有する。それによって、加入者は、最初の6つのサイクルの間に、ある意味で自分に同期することができ、即ち、第1の同期化フレームを送信した、(指導的な)加入者が、第2の同期化フレームを送信した、(擬似的な)加入者に、又は第2の同期化フレームに同期する。従って、加入者は、グローバルな時間に同期されており、その後、完全に通常のデータ伝送を開始することができる。本発明によれば、擬似的なノードと指導的なノードは、同じ1つの加入者ノードであるので、加入者は、ある意味で、自分自身に同期する。従って、本発明によれば、加入者内で、少なくともスタートアップの期間の間、2つの異なる同期化フレームの送信によって、2つの異なるコールドスタートノード又は同期化に必要なその一部が擬似的に形成される。この実施形態において、通信サイクルごとに2つの異なる同期化フレームを送信する少なくとも1つの加入者は、通信システム内で使用されるプロトコル仕様と完全に両立する。
通信システムのスタートアップのために、少なくとも2つのコールドスタートノード(FlexRay仕様v2.1によれば、クリーク形成(Cliquenbildung)を回避するために、最大で3つのコールドスタートノード)が必要であるが、本発明によれば、通信システムのスタートアップを1つのコールドスタート加入者のみが初期化を完了している場合に実施することができる。それによって、通信システムの起動の際の遅延を防止することができる。それにより、通信システム内で、通信は架空の加入者によって開始されるが、通信が開始されていることが重要である。通信ネットワークの他のすべての加入者は、その後、いわゆるインテグレーティングノードとして第1の加入者に同期する。本発明は、FlexRayプロトコルを用いて説明されているが、起動のために複数の加入者又は複数の加入者の同期化通知が必要な各種の時間制御される通信システムに同様に適用され得る。
本発明を実現する他の可能性として、通信サイクルごとに2つの異なる同期化フレームを送信する少なくとも1つの加入者が、少なくともスタートアップに関して、通信システム内で使用されるプロトコル仕様と両立しない場合もある。これは、例えば、通信システム又は少なくとも1つの加入者がオンされた後に、当該加入者が、即座にスタートアップし、そのスタートアップの直後に既に2つのノードを有する通信ネットワークが存在するかのようにビットパターンを発生させ、そのビットパターンを通信システムを介して送信することにより、実現され得る。この目的のために、それに応じた通知(いわゆるゼロフレーム)と同期化フレーム(いわゆるSync−Frames)が生成され、通信媒体を介して伝送されなければならない。また、通信システム内で、サイクルに依存するチェックサムの生成状態が存在する場合には、通知又は同期化フレームは、この状態を考慮しなければならない。FlexRayの場合には、チェックサムを生成する場合に考慮されなければならない、例えば64の連続するサイクルが存在する。通信システムの他のすべての加入者は、常に「join coldstart」によって、(見かけ上)存在する通信ネットワークに接続することができ、その直後にメッセージの伝送を開始することができる。従って、少なくとも1つの加入者がコールドスタート特性を有しているだけで十分である。残りの加入者は、既に存在する(擬似的な)通信ネットワークに統合できるだけでよく、コールドスタート特性とそれに関連するハードウェア及びソフトウェアコンポーネントを必要としない。
そして、通信システム内のどこかに−必ずしもシステムの加入者のいずれかにではなく−単純な論理回路が設けられており、それが、通信システム又は回路がオンされた後に直接、1通信サイクルごとに2つの異なる同期化フレームを送信することにより、他の加入者をそれに同期可能とすることが考えられる。この論理回路は、比較的簡単かつ安価に作成され得る。この論理回路は、任意の時間制御される通信システム内に配置される。そして、オンされた後の最短の時間内に擬似的なネットワークに立候補した加入者が所定の仕様に基づくスタートアップ又はコールドスタートルーチンを実行することを要することなく、各種の時間制御される通信システムをデータ伝送の準備ができている状態にする可能性を提供する。
従って、本発明は、従来よりも早く同期化する、簡単かつ安価で価値のある方法を提供する。即ち、スタートアップ状態が、省略又は短縮されて通過されるからである。本発明に基づく加入者が、通信システムの立ち上げに関して、FlexRay準拠ではないことも考えられる。しかし、通信システムを介しての本来のデータ伝送に関しては、本発明に基づく加入者は、FlexRay準拠である。その場合にこれは、本発明に基づく加入者は、非FlexRay準拠のプロシージャで立ち上がるが(スタートアップなし、又は短縮されたスタートアップで)、その後は通常通りFlexRay仕様に従って通信を開始することを意味している。もちろん、本発明に基づかない加入者がもはやFlexRay準拠でないことも考えられる。即ち、加入者は、常にいわゆるインテグレーティングノードとして既存の通信に参加するためである;本発明に基づかない加入者が自らコールドスタートを実行する機能はもはや必要とされない。
通信システムの非FlexRay準拠の起動は、例えば、単純な論理回路によって達成することができ、その論理回路は、FlexRayコールドスタートを経由せず、2つの通常のFlexRayノードが既に通常の駆動状態にある場合に(「normal active」)一緒に行動するように振舞う。即ち、単純に2つの同期化フレーム(いわゆるスタートアップフレーム又は同期化フレーム)、特に、いわゆるゼロフレーム(利用可能なデータのないフレーム;可変のゼロフレーム インジケータ=0)が、発生される。これは、極めて単純なシーケンシャルロジックによって達成することができ、従ってそのロジックは、例えば、識別子又はID1と2とを有する2つのゼロフレームを発生させ、それが付加的にスタートアップフレームと称される。その場合に、サイクルカウンタ(いわゆるCycle Counter)とCRC(Cyclic Redundancy Check)のための値は、それぞれサイクルに従って変化し、従って64の異なるシーケンスが発生されなければならず、その後再び最初から開始される。
従属請求項は、本発明の好ましい形態に関する。その特徴と利点は、以下の図面及び説明から詳細に明らかとなるであろう。
好適な実施形態に係る本発明の通信システム内の状態遷移を示している。 従来技術から知られた通信システム内の状態遷移を示している。 本発明に係る通信システムのネットワークトポロジーの例を示している。 第1の好適な実施形態に係る通信システムにおける、本発明に係る加入者を示している。 第2の好適な実施形態に係る通信システムにおける、本発明に係る加入者を示している。 第3の好適な実施形態に係る通信システムにおける、本発明に係る加入者を示している。
本発明は、例えば図3に示したような、全体を参照符号1で示した通信システムに関する。通信システム1は、通信媒体2を有し、その通信媒体は、物理層に相当する。通信媒体2は、1つ又は複数のチャネルと、1つ又は複数の導線又はチャネルごとに他の媒体を有することができる。電気的な導線の代わりに、光学的導線(例えばグラスファイバー)、無線接続又は物理層としての赤外線接続を使用することもできる。通信媒体2には、少なくとも2つの加入者が接続されている。図3に示す通信システム1は、ネットワークノード3とアクティブなスターカプラ4の形式の加入者を有している。図3に示す実施例は、全体として、7つのネットワークノード3と2つのアクティブなスターカプラ4を有している。
通信システム1は、時間制御されるプロトコルにより通信サイクルの通信フレーム内で通信媒体2を介して加入者3、4間でデータが伝送されるように設計されている。適切なプロトコルとして、好ましくは仕様v2.1の、FlexRayプロトコルが適用される。しかし、プロトコルとして、それぞれ通信サイクルの通信フレーム内で通信媒体を介してデータ伝送可能な、他の任意の時間制御されるプロトコルも適用され得る。
通信システム1のノード3の1つ、ノードAB3aは、通信サイクルごとに少なくとも2つの異なる同期化フレームを発生させる手段を有している。好ましくは、少なくとも1つの加入者3aは、通信サイクルごとに正確に2つの異なる同期化フレームを発生させる。本発明に基づく通信システム1は、通信システム1を起動させるために、これまで従来技術におけるように、少なくとも2つのコールドスタートノード3が必要とされるのではなく、通信システム1は、使用されるプロトコル仕様を考慮して、1つのノード3aのみで起動することができる、という利点を有している。その場合に、重要なのは、本来のデータ伝送のための準備としての、通信システムのいわゆるコールドスタート(又はスタートアップ)である。従って、開発フェーズ、シミュレーションフェーズ、テストフェーズ、測定フェーズ及び校正フェーズの間の通信システムではなく、自動車又は建物その他の実装済みの通信システム1が、本発明に基づいて、通常通りの使用(データ伝送)の前に提案するように起動される。これは、本発明が通信システム1を著しく加速させることができる点で重要であって、特に通信システム1を起動させる場合に、通常通りの使用のための準備として効果的である。なぜなら、通信システム1が、より早くデータ伝送のために提供され得るためである。これに対して、開発フェーズ、シミュレーションフェーズ、テストフェーズ、測定フェーズ及び校正フェーズの間は、システムが起動されるまでにより長く待っても問題はない。
本発明について以下に詳細に説明する。まず、図2を参照しながら、従来技術から知られている、加入者の各々が通信サイクルごとに1つの同期化フレームしか発生させることができない、従来のFlexRay通信システムにおけるスタートアップ過程について説明する。図2には、1つのチャネルのみが図示されている。なぜなら、スタートアップ過程は通常2つのチャネル上で同期しているからである。
ノードA(NodeA)とノードB(NodeB)は、既知の通信システムを起動させるために提供される、いわゆるコールドスタートノード(コールドスタートノード)である。コールドスタートノードの1つ(ここではノードA)が、指導的なコールドスタートノードの役割を引き受ける。というのは、それは、オンされた後に最初に初期化が完了しているからである。チャネル上で通信が行われない場合には、ノードAは、いわゆる衝突回避シンボル(CAS)を送信する。このシンボルによって、他のコールドスタートノード(ここではノードB)に、自らが指導者の役割を引き受けたことが通知される。次に、最初の4つの通信サイクル(サイクル0からサイクル3)が経過し、その中でノードAはそれぞれ同期化フレーム(即ち、いわゆるスタートアップフレーム)を送信する。他のノードBが同時にスタートアップを開始して、CASを送信した場合に、これらのノードはそれを確認して、一方のみ(即ちノードA)がスタートアップを続行するようにする。最初の4つのサイクルの間、他のコールドスタートノードBは、指導的なノード(ノードA)に同期化し、第5のサイクル(サイクル4)内で自ら同期化フレームの送信を開始する。このとき、ノードAは、同期化する可能性を有する。というのは、ノードAは、他のノードから初めて同期化フレームを受信するからである。彼は、この同期化を、第5と第6のサイクル(サイクル4とサイクル5)内で行い、その後次のサイクル(サイクル6)内で完全に通常のデータ伝送を開始する。ノードBは、1サイクル遅れて(サイクル7)通常のデータ伝送を開始する。残りの非コールドスタートノード(ここではノードC)は、最初の8つのサイクル(サイクル0からサイクル7)の間に同期化しなければならず、早くても第9のサイクル(サイクル8)においてデータ伝送を開始する。
実際においては、加入者(コールドスタートノードAとB)がFlexRayクラスター(コンピュータの複合体)の内部で同時にはオンされず、及び/又はその初期化が同じ速さで完了しないことが、欠点として明らかにされている。加入者のための起動時間は、典型的に、約50−200msの領域内にある。それに比較して、FlexRayにおける通信サイクルは、約1−16msの領域内にある。図2において第1の加入者(ノードB)が第2の加入者(ノードA)の前に初期化を完了している場合に、第1の加入者は、パートナーを見つけず、幾らかの時間の後にコールドスタートの試みを中止し、さらにパートナーを待つ。その後初めて第2の加入者がオンされて、それ自体、指導的なコールドスタートノードとして立ち上がる。
理論的に、最も効果的な場合において、8つの通信サイクル後に、規定通りのデータ伝送、従って通信システムを介しての通信、を開始することができる(ノードの状態:ノーマルアクティブ)。正確に考察すると、図2においてノードAは、第7のサイクル(サイクル6)内で初めて送信することができ、ノードBは、第8のサイクル(サイクル7)で、そして他のすべてのノードは第9のサイクル(サイクル8)で送信することができる。しかし、重要なことは、そもそも、コールドスタートノードの2番目に速いものが、少なくともネットワーク上のサイクル6(ないしサイクル8)にいて初めて、通信できることである。他のすべての加入者は、パートナー、即ち第2のコールドスタートノードなしでは、それよりも早く準備ができている場合でも、送信も受信もできない。実際において、これは、加入者の同期化において、そしてそれに伴って通信システムの起動において、比較的長い遅延をもたらす。
これを、以下で、図2の例と具体的な数値を用いて詳細に説明する。コールドスタートノードBが、オン後に50msで起動し、コールドスタートノードAはオン後に210msで初めて起動する、と仮定する。サイクル時間は、5msである。
−ノードAは、オン後に、早くても240ms(210ms+6×5ms)で送信することができ、
−ノードBは、オン後に、早くても245ms(210ms+7×5ms)で送信することができ、かつ
−ノードCは、オン後に、早くても250ms(210ms+8×5ms)で送信することができる。
従って、オン後50ms(ノードBの初期化)ではなく、オン後にノードAも初期化が完了した場合に、210msで初めて同期化を開始することができる。これは、この例において、通信システムの起動は、32通信サイクル((210ms−50ms)/5ms)だけ遅延されており、32通信サイクルの遅延をもって初めて、通信システムを介して本来の通信を開始できることを、意味している。
本発明によれば、通信システムの起動は、各場合において、加入者のためのパートナーとして他のコールドスタートノードが提供されない場合でも、加入者のオン後8通信サイクルで終了することが実現される。これは、2つのコールドスタートノードがハードウェア内にまとめられており、それにより同時に起動することによって達成される。1つのハードウェア内に、完全な機能範囲を有する2つの完全なコールドスタートノードをまとめることができる。しかしその代わりに、コールドスタートノードの部分機能性のみを、好ましくはノードの同期化に必要な機能をハードウェア内にまとめることも考えられる。この部分機能性は、アプリケーション固有の標準半導体回路によって実現することもできるが、その半導体回路は、場合によってはそれに応じて適合され、又はプログラミングされなければならない。適切なハードウェア支援によって、加入者のコールドスタートが、各場合においてオン後、又は初期化の終了後すぐに行われることを保証することができる。
本発明に基づく通信システムにおけるスタートアップの経過を、以下で、図1を参照しながら詳細に説明する。1つのコールドスタートノード(ここではノードAB)のみが必要とされ、それが、指導的なコールドスタートノードの役割を引き受けて、チャネル上でデータ送受信が行われない場合には、衝突回避シンボル(CAS)を送信する。ノードABが、通信ネットワーク内の唯一のコールドスタートノードであることが保証されている場合には、代替的に、CASの送信が省略されてもよい。なぜならば、ノードABが指導者の役割を引き受けたことを通知する対象となる他のコールドスタートノードが存在しないからである。その後、最初の4つの通信サイクルが経過し、その中でノードABがそれぞれ第1のスタートアップフレームを送信する。他のノードが同時にスタートアップを開始してCASを送信した場合には、各ノードがCASを確認して、一方のノード、即ちノードABのみがスタートアップを続行する。
最初の4つのサイクルの間に、−他のコールドスタートノードが存在している限りにおいて−これらは、第1の同期フレームに同期する可能性を有している。次に、ノードABが、第5のサイクル内で第2のスタートアップフレームの送信を開始する。ここで、ノードABが、第2の同期フレームに自らを同期させる可能性を有する。というのは、このノードは初めてフレームを受信するからである。従って、この実施形態において、ノードABは、第5と第6のサイクルの間に第2の同期フレームに同期する。
代替的に、ノードABが最初の4つのサイクルの間に第1の同期化フレームに同期することも考えられる。その場合には、第5と第6のサイクルにおいてノードABの同期化は行われない。
従って、ノードABは、異なる同期化フレームを発生させる手段を有している。第2の同期化フレームを発生させる手段により、ノードAB内には、第2のコールドスタートノードが存在している、又は他のコールドスタートノードの他の同期化フレームが存在しているとみなされる。従って、擬似的なノードが唯一のコールドスタートノードAB内に追加的に統合されていることを除き、同期化プロセスは通常通り進行され得る。ノードABの同期化は、第5と第6のサイクル内、又は第1から第4のサイクル内で行われため、その場合にノードABは、第7のサイクル又は第8のサイクル内で通常通りのデータ伝送を開始することができる。残りのすべてのFlexRay通信パートナーノードは、いわゆるインテグレーティングノードであって、ノードABによって設定されたグローバルな時間に同期する。
通信システム1を起動させるための、本発明に基づく方法は、特に、以下の理由から、従来の方法に対して大きな利点を有している。スタートアップノードとして、−それぞれ通信システムの使用領域に応じて−自動車、建物、工作機械などのすべての装置内に存在している加入者のみを使用することができる。特に、通信システムのオプションの装置に相当するだけの加入者は使用されない。コールドスタートノードとして使用し得る自動車内の典型的な機器としては、ブレーキシステム、エンジン制御、又はゲートウェイなどのノードが挙げられる。しかし、これらの機器は、比較的複雑な構成を有し、使用されるプロトコル仕様に基づく本来の通信が開始可能となる前に、セルフテスト及び全体的な初期化のために多くの時間を必要とする。従来技術においては、2番目に速いスタートアップノードが、所定の時間の経過後に通信が可能となる当該時間を定め、場合によっては大きく遅延される可能性がある。ここで、本発明は、同期化を実施するために、本発明に基づく唯一の加入者が存在すれば十分であるように、従ってずっと早期に通信を開始することができるようにするための対策を提供することができる。もはや、2番目に速いノードを待つ必要がなくなる。なぜならば、本発明に基づく加入者と架空の加入者との間の通信は、遅延(使用されるプロトコル仕様に従って必要な、同期化のための時間を超える)なしに、できるだけ早い時点で起動させることができるからである。
以下、具体的な例を用いて、本発明を詳細に説明する。本発明に基づく通信システム1は、オン後50msで起動する少なくとも1つの特別な加入者3a(コールドスタートノードAB)を有する。さらに、サイクル時間が5msであると仮定する。
−ノードABは、オン後最も早くて80ms(50ms+6×5ms)で送信することができる(このノードが、第5と第6のサイクル内で第2の同期化フレームに同期化される場合)。また、
−ノードCは、統合するノードとして、ノードABによって設定された時間基準に同期し、オン後最も早くて90ms(50ms+8×5ms)で送信することができる。
従ってノードCについては、従来技術で記載された数値例に比較して、160ms(250ms−90ms)又は32通信サイクルの時間利得が得られる。
図4から図6には、本発明に基づく加入者の種々の実施形態が示されており、その加入者は、通信サイクルごとに、かつ通信チャネル(チャネルA又はチャネルB)ごとに2つの異なる同期化フレームを発生させて送信する手段を有している。図4によれば、加入者は、ノード3aとして形成されている。ノード3aは、クォーツ発振器(XTAL)と供給電圧(Ubatt)と外部のウェイクアップ信号(WakeUp)のための2つの入力5、6を有している。ノード3aは、さらに、マイクロコントローラ7と2つの別々の通信コントローラ8、9(CC1とCC2)を有している。通信コントローラ8、9の各々は、2つのチャネルA、Bのための、別々の送受信ユニット、いわゆる送受信部(Xcvr1、Xcvr2、Xcvr3又はXcvr4)を有している。ノード3aは、第1の通信コントローラ8を用いて第1の同期化フレームを、第2の通信コントローラ9を用いて第2の同期化フレームを発生させて、それらを同じチャネル(ChanA)上で通信媒体を介して伝送することができる。通信コントローラ8、9は、2つの異なる同期化フレームを発生させることはできないので、図4に示す実施形態においては、「No single point of failure」要請を満たすためには、2つの別々の通信コントローラ8、9が設けられなければならない。
図5に示す実施形態においても、通信サイクルごとに、かつチャネルごとに2つの異なる同期化フレームを送信するための手段を有する、通信システム1の少なくとも1つの加入者が、ネットワークノード3aとして形成されている。もちろん、図5に示す実施形態においては、2つの別々の通信コントローラ8、9の代わりに、いわゆるアプリケーション固有の標準製品(Application Specific Standard Product)(ASSP)10が使用される。これは、一般的に提供可能であって、通信サイクルごとに、かつ通信チャネルごとに少なくとも2つの異なる同期化フレームを発生させて送信する目的のために使用される、標準的な集積回路である。その場合に、集積回路10が、使用されるプロトコル仕様に適合していなくてもよい。もちろん、使用される集積回路10は、使用されるプロトコル仕様に基づく同期化プロセスをサポートしなければならないため、通信システム1内の個々のノード3aの同期化によってエラー通知が作動せず、又は他のコールドスタートノードがその初期化を終了するまで同期化が待たれることはない。
図5に示す集積回路10(ASSP)は、図1にノードABについて示されているように、2つの集積回路(ASSP1とASSP2)に分割されてもよく、又は、図1に示す別々の集積回路(ASSP1、ASSP2)を唯一の集積回路10として形成されてもよい。図5に示す実施形態は、図4に示す実施形態に比較して好適な解決策である。通信コントローラ8、9は使用されず、集積回路10はウェイクアップ及びスタートアッププロセスを実現することしかできないが、もちろん、通信サイクルごとに2つの同期ゼロ信号を発生させることは可能である。従って、加入者3aは、指導的なコールドスタートノード(いわゆる同期マスタ)として用いることができ、同期化を実施して、それによって通信システム(加入者がほぼ存在しない)内で通信を開始することができる。
図6には、本発明に基づく加入者の第3の実施形態が示されている。この場合、加入者として、ネットワークノードではなく、アクティブなスターカプラ4が用いられる。通信チャネルは、複数の物理的なセグメントに分配されている。この目的のために、スターカプラ4は、送受信ユニット、いわゆる送受信部(Xcrv1)を有している。図6に示す実施形態において、スターカプラ4は、通信サイクルごとに2つの異なる同期化フレームを生成する役割を担う、アプリケーション固有の標準製品(ASSP)10を有している。しかし、スターカプラ4は、集積回路10の代わりに、図4に示す実施例と同様に、2つの別々の通信コントローラ(CC1とCC2)を有してもよい。

Claims (12)

  1. 通信媒体(2)と当該通信媒体(2)に接続されている少なくとも2つの加入者(3、4)とを有する通信システム(1)であって、時間制御されるプロトコルを用いて通信サイクルの通信フレーム内で前記通信媒体(2)を介して前記加入者(3、4)間でデータが伝送されるように設計されている前記通信システムにおいて、
    前記加入者(3、4)の少なくとも1つの中に、通信サイクルごとに少なくとも2つの異なる同期化フレームを発生させる手段(8、9;10)を有していることを特徴とする、
    前記通信システム(1)。
  2. 通信サイクルごとに少なくとも2つの異なる同期化フレームを発生させる前記手段は、伝送チャネルごとに少なくとも2つの通信コントローラ(8、9)として形成されることを特徴とする、請求項1に記載の通信システム(1)。
  3. 通信サイクルごとに少なくとも2つの異なる同期化フレームを発生させる前記手段は、通信サイクルごとに少なくとも2つの同期化フレームを発生させるように設計された、ASSPと称される少なくとも1つのアプリケーション固有の標準製品(10)として形成されることを特徴とする、請求項1に記載の通信システム(1)。
  4. 前記加入者のうち少なくとも1つは、前記通信システム(1)のアクティブなスターカプラ(4)として形成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の通信システム(1)。
  5. 前記通信システム(1)において、FlexRayプロトコルを用いて前記加入者(3、4)間でデータが伝送されるように設計されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれに記載の通信システム(1)。
  6. 前記通信システム(1)の前記通信媒体(2)に接続されている前記加入者(3、4)であって、前記通信システム(1)において前記通信媒体(2)に接続されている少なくとも1つの他の加入者(3、4)が存在しており、及び時間制御されるプロトコルを用いて通信サイクルの通信フレーム内で前記通信媒体(2)を介して前記加入者(3、4)間でデータが伝送されるように設計されている前記加入者において、
    当該加入者(3、4)が、通信サイクルごとに少なくとも2つの異なる同期化フレームを発生させる手段(8、9;10)を有していることを特徴とする、前記通信システムの前記通信媒体に接続されている前記加入者。
  7. 通信サイクルごとに少なくとも2つの異なる同期化フレームを発生させる前記手段(8、9;10)は、伝送チャネルごとに少なくとも2つの通信コントローラ(8、9)として形成されることを特徴とする、請求項6に記載の加入者(3、4)。
  8. 通信サイクルごとに少なくとも2つの異なる同期化フレームを発生させる前記手段は、通信サイクルごとに少なくとも2つの異なる同期化フレームを発生させるように設計された、ASSPと称される少なくとも1つのアプリケーション固有の標準製品(10)として形成されることを特徴とする、請求項6に記載の加入者(3、4)。
  9. 少なくとも1つの前記加入者は、前記通信システム(1)のアクティブなスターカプラ(4)として形成されることを特徴とする、請求項6〜8のいずれかに記載の加入者(3、4)。
  10. 前記通信システム(1)は、FlexRayプロトコルを用いて前記加入者(3、4)間でデータが伝送されるように設計されていることを特徴とする、請求項6〜9のいずれかに記載の加入者(3、4)。
  11. 通信媒体(2)と当該通信媒体(2)に接続されている少なくとも2つの加入者(3、4)とを有する通信システム(1)を起動させる方法であって、前記通信システム(1)の起動の際に、前記加入者(3、4)の少なくとも2つがオンされ、初期化されて、同期化され、及び、前記通信システム(1)の起動後に、時間制御されるプロトコルを用いて通信サイクルの通信フレーム内で前記通信媒体(2)を介して前記加入者(3、4)間でデータが伝送されるように設計されている、前記方法において、
    前記通信システム(1)の前記加入者(3、4)は、オンされ、初期化され、その後当該加入者(3、4)の同期化のために通信サイクルごとに少なくとも2つの異なる同期化フレームを送信し、2つの当該同期化フレームのうち1つに同期されることにより、その後データ伝送が可能となることを特徴とする、
    通信システムを起動させる方法。
  12. 加入者(3、4)が、オンされた直後に初期化され、及び同期化されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。

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