JP2010287517A - 電池及びその発電要素の作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 巻芯10近傍において正極活物質塗工部3と負極活物質塗工部7とが必ず対向する配置構造とすることにより、電気構造的なアンバランスを解消し、その結果、容量劣化を効果的に抑えることができる電池を提供する。
【解決手段】 それぞれ電極集電体2,6の表面に電極活物質3,7が塗工された正極1及び負極5を、その間にセパレータ15,15を介在させつつ、巻芯10の周囲に巻回した発電要素を備え、最内周に位置する正極1又は負極5の何れかと極性が異なる電極活物質13が巻芯10の外表面に塗工され、且つ、最内周に位置する正極1又は負極5の何れかと巻芯10の外表面との間にセパレータ15を介在させるようにした。これにより、電池全体の発電容量を上げることができるようにもなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、それぞれ電極集電体の表面に電極活物質が塗工された正極及び負極を巻芯の周囲に巻回した発電要素を備える巻回型の電池及びその発電要素の作製方法に関し、特に、電子機器用の電源として用いられる電池として大容量であるリチウムイオン二次電池等の非水電解液電池に適している。
この種の電池として、帯状の正極集電体の表面に正極活物質を塗工して作製した正極と、帯状の負極集電体の表面に負極活物質を塗工して作製した負極とを、その間にセパレータを介在させつつ、複数回巻回して発電要素を作製し、この発電要素を円筒型のパッケージ内に収納した円筒型電池や、発電要素を直方体等の円筒型以外の形状のパッケージ内に収納した角型電池が広く知られている。
図5は、上記従来の発電要素の一例を説明する図である。正極1は、導電性を有する帯状の正極集電体2の表面両面に、正極活物質を塗工して正極活物質塗工部3を形成し、一方、負極5は、導電性を有する帯状の負極集電体6の表面両面に、負極活物質を塗工して負極活物質塗工部7を形成している。
正極1及び負極5を巻回する巻回機には、図示は省略するが、比較的径の大きな巻軸が用いられる。まず、導電性を有しない例えば樹脂シートといった帯状の基材11を巻軸の周囲に少なくとも一周巻回し、この基材11の端部に例えば粘着テープといった止着部材12を貼り付けて巻芯10を作製する。そして、正極1及び負極5を、その間にセパレータ15を介在させつつ、巻芯10の周囲に所定回数巻回して発電要素を作製する(特許文献1を参照)。尚、図では、巻回の様子を分かりやすくするために、正極1及び負極5の巻回回数を少なく示しているが、実際にはさらに多数の回数を密にして巻回する。
特開2003−242970号公報
しかしながら、上記従来例では、リチウムイオン電池を例に説明すると、セパレータ15を介して対向する正極活物質塗工部3が存在しない巻芯10近傍の負極5にリチウムイオンが拡散して電池の容量低下が引き起こされるという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、巻芯近傍において正極活物質塗工部と負極活物質塗工部とが必ず対向する配置構造とすることにより、電気構造的なアンバランスを解消し、その結果、容量劣化を効果的に抑えることができる電池及びその発電要素の作製方法を提供することを課題とする。
本発明に係る電池は、上記課題を解決すべく構成されたもので、それぞれ電極集電体の表面に電極活物質が担持された正極及び負極を、その間にセパレータを介在させつつ、巻芯の周囲に巻回した発電要素を備える巻回型の電池において、最内周に位置する正極又は負極の何れかと極性が異なる電極活物質が導電性を有する基材から構成される巻芯の外表面に担持され、且つ、最内周に位置する正極又は負極の何れかと巻芯の外表面との間にセパレータを介在させると共に、極性が巻芯と同じ正極又は負極の何れかと巻芯とが電気的に接続されることを特徴とする。
かかる構成によれば、巻芯近傍において、正極又は負極における正極集電体又は負極集電体の内面側に担持された正極活物質又は負極活物質が巻芯の外表面に担持された負極活物質又は正極活物質と対向すると共に、極性が巻芯と同じ正極又は負極の何れかと巻芯とが電気的に接続されるので、電気構造的にバランスが取れた配置構造となる。また、極性が巻芯と同じ正極又は負極の何れかと巻芯との間で発電が行われることになる。
また、本発明に係る電池においては、正極は、電極集電体の表面両面に電極活物質が塗工され、負極は、電極集電体の表面両面に電極活物質が塗工され、巻芯は、導電性を有する基材から構成されると共に、外表面に電極活物質が塗工され、極性が巻芯と同じ正極又は負極の何れかと電気的に接続される構成を採用することができる。
本発明に係る電池によれば、巻芯近傍において、正極又は負極における正極集電体又は負極集電体の内面側に形成された正極活物質塗工部又は負極活物質塗工部が巻芯の外表面に形成された負極活物質塗工部又は正極活物質塗工部と対向すると共に、極性が巻芯と同じ正極又は負極の何れかと巻芯とが電気的に接続されるので、電気構造的にバランスが取れた配置構造となる。また、極性が巻芯と同じ正極又は負極の何れかと巻芯との間で発電が行われることになる。
また、本発明に係る電池の発電要素の一形態として、それぞれ電極集電体の表面両面に電極活物質が塗工された正極及び負極を用いる発電要素の作製方法は、正極用又は負極用の何れか一方の電極集電体の表面片面に電極活物質を塗工し、この一部を切断してこの切断した一部を塗工面が表となるように巻回して巻芯を作製すると共に、電極集電体の反対面に電極活物質を塗工して正極又は負極の何れか一方の電極を作製し、また、正極用又は負極用の何れか他方の電極集電体の表面両面に電極活物質を塗工して正極又は負極の何れか他方の電極を作製し、内側から、セパレータ、正極又は負極の何れか他方の電極、セパレータ、正極又は負極の何れか一方の電極の順となるよう、これらを巻芯の周囲に巻回して発電要素を作製することを特徴とする。
かかる方法によれば、正極又は負極の何れか一方と巻芯を同じ電極集電体から得ることができ、しかも、連続塗工を可能とすることで、生産性を向上することができる。
以上の如く、本発明によれば、巻芯の外表面に電極活物質が担持されることで、巻芯近傍における電気構造的なアンバランスを解消することができ、これにより、電池の容量劣化を効果的に抑制することが可能となる。
また、本発明によれば、巻芯の外表面に電極活物質が担持されることで、電気構造的にバランスが取れるばかりでなく、そこが発電を行うようになるため、電池の発電容量を向上させることが可能となる。
本実施形態に係る電池の発電要素の概念図を示す。 図1のA−A線断面図を示す。 同発電要素における正極及び巻芯の製造工程の概念図を示す。 他実施形態に係る発電要素の概念図を示す。 従来の発電要素の概念図を示す。
以下、本発明に係る電池の一実施形態として、小型大容量の非水電解液電池であるリチウムイオン電池について、図面を参酌しつつ説明する。尚、参酌する図において、図5に示した従来例と同様の機能を有する構成部材には同一の符号を付している。
図1に示す如く、本実施形態に係る発電要素も、従来例と同様、正極1及び負極5をセパレータ15,15を介して巻芯10の周囲に円筒形に巻回した後、より詳しくは、内側から、セパレータ15、負極5、セパレータ15、正極1の順となるよう、これらを積層したものを巻芯10の周囲に円筒形に巻回した後、この円筒形の側面を両側から圧迫することにより、長円筒形に押し潰して変形させている。尚、図では、従来例と同様、巻回の様子を分かりやすくするために、正極1及び負極5の巻回回数を少なく示しているが、実際にはさらに多数の回数を密にして巻回する。
正極1は、帯状のアルミニウム箔からなる正極集電体2の表面片面に、LixMOy(Mは、少なくとも一種の遷移金属を表す)である複合酸化物(LixCoO2、LixNiO2、LixMn24、LixMnO3、LixNiyCo(1−y)O2等)あるいはLiMePO4(Meは、例えばFe、Mn、Co、Cr)で表されるオリビン構造の化合物と、カーボンブラック等の導電性物質、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の結着剤とを、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶剤で分散混練して調製した正極活物質塗料を塗工し、乾燥させた後、正極集電体2の反対面に同じく正極活物質塗料を塗工し、乾燥させることにより、正極集電体2の表面両面に正極活物質塗工部3を備える。
負極5は、帯状の銅箔からなる負極集電体6の表面片面に、リチウムをドープ及び脱ドープ可能な、熱分解炭素類、ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス等のコークス類、グラファイト類、ガラス状炭素類、フェノール樹脂、フラン樹脂等を焼成した有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭等の炭素質材料、ポリアセチレン、ポリピロール等の導電性高分子材料と、カーボンブラック等の導電性物質、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の結着剤とを、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶剤とで分散混練して調製した負極活物質塗料を塗工し、乾燥させた後、負極集電体6の反対面に同じく負極活物質塗料を塗工し、乾燥させることにより、負極集電体6の表面両面に負極活物質塗工部7を備える。
巻芯10の基材11は、導電性を有する材質であれば材質は限定されないが、後述する理由により、正極集電体2と同じ材質のもの(即ち、アルミニウム箔)が用いられる。帯状の基材11を少なくとも一周巻回して巻芯10を中空とするのは、巻芯10自体の重量を軽減させるためであり、また、電池の充放電に伴って発生する電極内部の熱を外部に放散させるためである。従って、このような配慮を必要としない場合は、敢えて中空とする必要はなく、中実であってもよい。また、基材11の内周側に、強度向上を目的として例えば他の金属や樹脂を材料とした巻芯支持体を配してもよい。
また、巻芯10(の基材11)は、基材11の表面片面に、LixMOy(Mは、少なくとも一種の遷移金属を表す)である複合酸化物(LixCoO2、LixNiO2、LixMn24、LixMnO3、LixNiyCo(1−y)O2等)あるいはLiMePO4(Meは、例えばFe、Mn、Co、Cr)で表されるオリビン構造の化合物と、カーボンブラック等の導電性物質、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の結着剤とを、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶剤で分散混練して調製した正極活物質塗料を塗工し、乾燥させることにより、基材11の表面片面に正極活物質塗工部13を備える。
セパレータ15は、正極1及び負極5を物理的に隔離し、電解液を保持する役割を果たすもので、厚さ20〜40μm程度のポリエチレン、ポリプロピレン等の微多孔質膜が用いられる。
次に、図2を参酌しつつ、本実施形態に係る発電要素をより詳しく説明する。
正極1は、正極集電体2の幅方向(図では、上下方向)における一端部(図では、下端部)を除いた表面両面に正極活物質塗工部3を備える一方、負極5は、負極集電体6の幅方向(図では、上下方向)における他端部(図では、上端部)を除いた表面両面に負極活物質塗工部7を備える。これら正極1及び負極5は、それぞれ電極活物質の未塗工部4,8側に寄せて幅方向に少しずつずらして巻回することにより、発電要素の一端部側には、正極1の正極集電体2(アルミニウム箔)が露出した部分(未塗工部4)が突出する一方、発電要素の他端部側には、負極5の負極集電体6(銅箔)が露出した部分(未塗工部8)が突出するようになっている。
また、正極1と同様、巻芯10も、基材11の幅方向(図では、上下方向)における一端部(図では、下端部)を除いた表面片面に正極活物質塗工部13を備える。そして、正極1を巻芯10に対して幅方向にずらさずに巻回することにより、発電要素の一端部側には、巻芯10の基材11(アルミニウム箔)が露出した部分(未塗工部14)が、正極1の正極集電体2(アルミニウム箔)が露出した部分(未塗工部4)と共に、突出するようになっている。
尚、負極5の負極活物質塗工部7は、デンドライトの析出等を考慮して、正極1の正極活物質塗工部3及び巻芯10の正極活物質塗工部13よりも幅広に塗工される。また、セパレータ15は、絶縁を担保するため、正極1の正極活物質塗工部3、負極5の負極活物質塗工部7及び巻芯10の正極活物質塗工部13よりも幅広であり、但し、幅方向に突出した正極1の正極集電体2、負極5の負極集電体6及び巻芯10の基材11を覆わないような幅とされる。
このような発電要素は、長円筒形の一端部側に突出する正極1の正極集電体2及び巻芯10の基材11(未塗工部4,14)が互いに接合された上で、例えばアルミニウムからなる正極集電端子が接続されると共に、他端部側に突出する負極5の負極集電体6(未塗工部8)が互いに接合された上で、例えば銅からなる負極集電端子が接続される。尚、接合の方法は、超音波接合、抵抗溶接、レーザ溶接、カシメ等様々な手段によって行うことができる。但し、電極活物質塗工部3,7,13への熱影響、スパッタ、接合部における通電抵抗、作業性等を総合的に考慮すれば、超音波接合によって行うのが望ましい。
ここで、正極1、負極5及び巻芯10の電極活物質塗工部3,7,13を形成する工程は、種々の方法によって行うことができるが、連続的な塗工が可能なコータと呼ばれる塗工機を用いて行うのが好ましい。図3に、その塗工機の概念図を示す。
まず、正極1及び巻芯10について説明する。正極1の正極集電体2と巻芯10の基材11は同じ材質であり、同じ幅サイズであること、正極1の正極活物質塗工部3と巻芯10の外表面に設けられる正極活物質塗工部13は同じ材質であり、同じ幅サイズであることは上述のとおりであるが、それは同じ原反から得られるからである。
即ち、同図(a)に示す如く、正極集電体2、基材11に共通するアルミニウム箔の原反16を用意し、この原反16からアルミニウム箔を引き出して搬送する過程で、このアルミニウム箔の表面片面に対し、第一の塗工ローラ17によって正極活物質塗料を連続的に塗工していく。
次に、同図(b)に示す如く、片面塗工を終えたものの一部を切断し、分離する。この分離されたものを巻回すれば、外表面に正極活物質が塗工された巻芯10となる。
しかる後、同図(c)に示す如く、片面塗工を終えて乾燥させたもの(再びロール状にされる)を搬送し、アルミニウム箔の反対面に対し、第二の塗工ローラ18によって正極活物質塗料を連続的に塗工していく。もちろん、第一の塗工ローラ17による正極活物質塗料の塗工も継続されているので、その結果、アルミニウム箔の表面両面に正極活物質が塗工された正極1となる。
このように、正極1及び巻芯10を同じ原反から得る製法方法を採用することにより、生産性を向上することができる。つまり、特開2002−8709号公報に記載された方法のように、電極集電体の表面に長手方向において未塗工部を間欠的に設ける方法であれば、塗工が間欠となり、その分、搬送速度が低下するため、生産性が悪くなるが、本実施形態によれば、連続塗工とすることで、生産性を向上することができる。
以上で本実施形態に係る発電要素の構成に関する説明を終えるが、この発電要素は、円筒型のパッケージや、直方体等の円筒型以外の形状のパッケージ内に収納され、上記した正極集電端子及び負極集電端子が電池のパッケージに取り付けられる正極端子及び負極端子にそれぞれ接続固定された状態にすることで、円筒型電池や角型電池が完成する。
そして、かかる電池によれば、巻芯10近傍において、負極5における負極集電体6の内面側に形成された負極活物質塗工部7が巻芯10の外表面に形成された正極活物質塗工部13と対向し、電気構造的にバランスが取れた配置構造となるため、電気の容量低下を効果的に抑制することができ、長寿命化を図ることができる。
具体的に検証結果を行ったので、それを説明しておく。本実施形態に係る電池を実施例とし、図5(a)に示される上記従来例の電池を比較例とし、充電率(SOC)を100%とした実施例及び比較例を65℃の高温下で30日間放置した結果、比較例では、電池容量が85%まで落ちたのに対し、実施例では、92%までしか落ちなかった。従って、本実施形態に係る電気が長寿化を図れることが確認できた。
また、本実施形態に係る電池によれば、巻芯10の外表面に正極活物質塗工部13を設けることにより、電気構造的にバランスが取れるばかりでなく、そこが発電を行うようになるため、発電容量が向上する結果となった。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、内側から、セパレータ15、負極5、セパレータ15、正極1の順で巻芯10の周囲に巻回する場合について説明したが、この逆、即ち、正極1が負極5の内側に配置されるようにしてもよい。この場合、巻芯10の外表面に形成されるのは、負極活物質塗工部ということになる。
また、上記実施形態においては、正極1及び巻芯10を同じ原反から作製する方法を採用したが(正極1を負極5の内側に配置するパターンであれば、負極5及び巻芯10を同じ原反から作製することになる)、正極1及び負極5とは別にして、導電性を有する長尺な基材に対して電極活物質を片面塗工したものを作製し、これを所定長さに切断してそれぞれから巻芯を作製するようにしてもよい。この方法によっても、間欠塗工する必要がなくなり、その分、生産性を向上することができる。
また、上記実施形態においては、正極1及び負極5のそれぞれ電極集電体2,6を幅方向に露出状態(未塗工状態)で突出させ、ここに集電端子を接続することにより、電気を取り出す場合について説明したが、突出部分を設ける代わりに、特開2002−8709号公報に記載された発電要素のように、正極1及び負極5のそれぞれ長手方向所定箇所に幅方向に延びる未塗工部を設け、ここに集電端子を接続するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、正極1、負極5ともに、電極集電体の表面両面に全面的に電極活物質を塗工する場合について説明したが、例えば、図4に示す如く、正極1及び/又は負極5のうち、最外周に位置する部位の外表面側には、電極活物質塗工部を設けず(即ち、電極活物質塗料を塗工せず)、未塗工部としてもよい。
また、上記実施形態においては、巻芯10として、正極1と同じものを用いる場合について説明したが、導電性を有する材質であれば材質は限定されず、また、巻芯10の内周側に、ある程度の弾性を有する合成樹脂等からなるシート材(例えば、PPシートやPETシート)を配してもよい。また、上記実施形態においては、巻芯10の基材11を一周巻回する場合について説明したが、一周以上巻回するのであれば、巻回数は限定されないが、その場合は、巻芯の最外周のみに電極活物質が担持されるようにする。
また、上記実施形態においては、電極集電体の表面や巻芯の基材の表面に電極活物質を担持させる方法として、塗工を用いたが、これ以外に、例えば吹き付けや浸漬によっても担持させることができる。
また、上記実施形態においては、円筒形に巻回した発電要素を圧迫して押し潰すことにより長円筒形に変形させる場合について説明したが、巻回時に長円筒形に巻回した発電要素であってもよい。
また、上記実施形態においては、大容量の非水電解液電池に用いられる発電要素について説明したが、本発明は、巻回型の発電要素を備えた電池であれば、どのような種類の電池にも実施可能である。
1…正極、2…正極集電体、3…正極活物質塗工部、4…未塗工部、5…負極、6…負極集電体、7…負極活物質塗工部、8…未塗工部、10…巻芯、11…基材、12…止着部材、13…正極活物質塗工部、14…未塗工部、15…セパレータ、16…原反、17…第一の塗工ローラ、18…第二の塗工ローラ

Claims (3)

  1. それぞれ電極集電体の表面に電極活物質が担持された正極及び負極を、その間にセパレータを介在させつつ、巻芯の周囲に巻回した発電要素を備える巻回型の電池において、最内周に位置する正極又は負極の何れかと極性が異なる電極活物質が導電性を有する基材から構成される巻芯の外表面に担持され、且つ、最内周に位置する正極又は負極の何れかと巻芯の外表面との間にセパレータを介在させると共に、極性が巻芯と同じ正極又は負極の何れかと巻芯とが電気的に接続されることを特徴とする電池。
  2. 正極は、電極集電体の表面両面に電極活物質が塗工され、負極は、電極集電体の表面両面に電極活物質が塗工され、巻芯は、導電性を有する基材から構成されると共に、外表面に電極活物質が塗工され、極性が巻芯と同じ正極又は負極の何れかと電気的に接続される請求項1に記載の電池。
  3. 正極用又は負極用の何れか一方の電極集電体の表面片面に電極活物質を塗工し、この一部を切断してこの切断した一部を塗工面が表となるように巻回して巻芯を作製すると共に、電極集電体の反対面に電極活物質を塗工して正極又は負極の何れか一方の電極を作製し、また、正極用又は負極用の何れか他方の電極集電体の表面両面に電極活物質を塗工して正極又は負極の何れか他方の電極を作製し、内側から、セパレータ、正極又は負極の何れか他方の電極、セパレータ、正極又は負極の何れか一方の電極の順となるよう、これらを巻芯の周囲に巻回して発電要素を作製することを特徴とする発電要素の作製方法。
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