JP2010287501A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトな構造で、燃料電池における発電セルの電極面積が十分に確保されると共に、酸化剤ガス又は燃料ガスが効率良く加熱されることによって、稼動コストを抑えつつ発電効率の向上が図られる、新規な構造の燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池12の発電セル52に対して燃料ガス又は酸化剤ガスを供給するガス流路92と、燃料電池12を積層方向に締結する締結機構100,106を挿通する貫通孔92とは、互いに少なくとも開口部103を共有しており、燃料ガス又は酸化剤ガスをガス流路92に導入する外部連通路111が該開口部103を介してガス流路92と連通され、締結機構100,106のうち少なくとも貫通孔92の開口近辺部分は、燃料電池12の排熱を回収して燃料電池12に導入される前の燃料ガス又は酸化剤ガスを加熱する予熱手段100,106,112として構成されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、発電セルが積層されてなる燃料電池に対して燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給することにより電気エネルギーを得る燃料電池システムに関するものである。
水素やメタノール等の燃料が有する化学エネルギーを電気エネルギーに変換する燃料電池システムは、一般に、電解質層をその両側から多孔質の燃料極(アノード)と空気極(カソード)で挟み込むように配してなる発電セルが複数積層された燃料電池を備えている。また、燃料電池の積層内部には、純水素や炭化水素系燃料を改質した水素含有ガスからなる燃料ガスを燃料極に供給したり、酸素や空気等の酸化剤ガスを空気極に供給したりするガス通路が設けられている(特許文献1参照)。
このような燃料電池システムにおいては、所定の温度のもとで、空気極側に供給された酸化剤ガス中の酸素が、空気極乃至は空気極と電解質層の境界部分でイオン化されて、電解質層を介して燃料極に向かって移動し、かかる酸素イオンが燃料極の燃料ガスと電極反応(発電反応)する。この発電反応により生じた電子が起電力として取り出される。
特開2008−204946号公報
しかしながら、特許文献1に記載の燃料電池システムでは、複数積層された発電セルの固定に際して、複数の発電セルの積層方向の両端に該発電セルよりも大形の締付板が重ね合わされると共に、発電セルの周囲で積層方向に沿って延びるボルトが両締付板に挿通されて、ボルトの挿通端がナットで締結されることにより、複数の発電セルが積層方向に締め付け固定されている。また、燃料ガスや酸化剤ガスを各発電セルに供給するガス通路の一部(特許文献1ではガスマニホールド)が、燃料電池において複数の発電セルの積層方向に貫通形成されている。
そのため、発電効率を向上させる目的で、例えば発電セルにおける燃料極や空気極等の電極面積を大きくすると、発電セルが、ボルト及びナットを含む締結機構やガス通路等に接触してしまい、電気的短絡やガスの圧損が高くなる問題があった。
そこで、このような問題に対処するために、例えば、締結機構やガス通路をセル本体から大きく離して配置することが考えられるが、それでは、燃料電池自体が大型になって、燃料電池の設置対象が制限されたり、作動温度を高温に保つことが難しくなって、稼動コストの上昇や発電効率の低下等の問題が生じたりするおそれがあった。
また、燃料電池の発電反応を効率良く生じさせて、発電効率を上げるためには、高温の酸化剤ガスや燃料ガスを燃料電池に対して効率的に供給することが必要であるが、特許文献1に示される如き燃料電池システムでは、上述の締結機構やガス通路に加えて、別途ガスを加熱するための手段を設けると、装置のコンパクト化が達成され難くなったり、稼動コストが上昇したりする問題があった。
本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、コンパクトな構造で、燃料電池における発電セルの電極面積が十分に確保されると共に、酸化剤ガス又は燃料ガスが効率良く加熱されることによって、稼動コストを抑えつつ発電効率の向上が図られる、新規な構造の燃料電池システムを提供することにある。
(1)かかる課題を解決するためになされた請求項1の発明は、略平板形状を有する電解質層と電極層とからなる発電セルを積層してなる燃料電池と、該燃料電池の積層方向に貫通する貫通孔と、該貫通孔に挿入されて該燃料電池を積層方向に締結する締結機構とを有する燃料電池システムであって、前記燃料電池には、少なくとも前記貫通孔と開口部を共有し前記発電セルに対して燃料ガス又は酸化剤ガスを供給するガス流路が設けられ、前記燃料電池の外部には、前記開口部を介して前記ガス流路に連通され、外部から該ガス流路に前記燃料ガス又は前記酸化剤ガスを導入する外部連通路が設けられ、前記締結機構のうち少なくとも前記貫通孔の開口近辺部分は、該燃料電池の排熱を回収して該燃料電池に導入される前の前記燃料ガス又は前記酸化剤ガスを加熱する予熱手段として構成されていることを特徴とすることを特徴とする。
このような本発明の燃料電池システムにおいては、燃料電池の排熱を利用して燃料電池供給前の燃料ガス又は酸化剤ガスを加熱する予熱手段が設けられていることによって、ガスを加熱する際の稼動コストを抑えつつ、高温の燃料ガス又は酸化剤ガスを燃料電池に供給して、燃料電池の発電反応を効率良く生じさせることが可能となる。
また、予熱手段は締結機構の一部として構成されていると共に、燃料電池のガス流路と締結機構を挿入する貫通孔が少なくとも開口部を共有していることから、燃料電池ひいては燃料電池システムがコンパクトになることに加え、このようにコンパクトとされつつも、燃料電池システムにおいて締結機構やガス流路、予熱手段における何れか二つの配設スペースが削減される分だけ、発電セルの電極面積が大きく確保される。
それ故、本発明の燃料電池システムによれば、コンパクトな構造で、稼動コストを抑えつつ、発電性能が有効に発揮される。
なお、本発明において、上記電解質層や電極層の略平板形状には、平坦な板状を含む他、小さな凹凸や曲線部分などを有するが平坦な板状と同一の作用、効果を奏するものと考えられる概ね平坦な板状を含む。
(2)請求項2の発明は、前記締結機構は、前記貫通孔に挿通されて前記燃料電池から突出した部分に雄ネジ部が設けられた固定部材と、該固定部材の先端部分と所定の隙間をもって該雄ネジ部に螺合される有底筒状の固定ナットとからなり、前記締結機構に含まれる前記予熱手段は、該固定部材の先端部分と該固定ナットとを含んで構成されていることを特徴とする。
これにより、予熱手段が簡単な構造で実現される。また、例えば、予熱手段を設計変更する場合には、形状や大きさ、構造等の形態が異なる固定ナットを交換することで、容易に対応可能となる。
(3)請求項3の発明は、前記固定ナットは内部開口を備え、前記ガス流路と前記外部連通路は該内部開口を介して接続されていることを特徴とする。
つまり、本発明では、外部連通路の少なくとも一部において加熱された燃料ガス又は酸化剤ガスが、内部開口においても加熱されてガス流路に導入されることから、ガスの加熱を途切らすことなく、高温のガスをガス流路に安定して導き入れることが出来て、発電効率の更なる向上が図られる。また、内部開口の形成位置を設定変更することによって、ガス流路に対する外部連通路の接続態様を容易に変更することが出来る。
(4)請求項4の発明は、前記内部開口は、前記燃料電池における前記積層方向と平行に広がる面に開口していることを特徴とする。
これにより、少なくとも外部連通路における内部開口との接続部分が、燃料電池の積層方向に対して直交する方向に配されることとなり、外部連通路において燃料電池から排熱を受ける受熱面積が大きく確保され易くなる。その結果、燃料ガス又は酸化剤ガスが一層効率良く加熱される。
(5)請求項5の発明は、前記外部連通路は、前記燃料電池における前記積層方向に直交する方向に配置されていることを特徴とする。
これにより、外部連通路における燃料電池から排熱を受ける受熱面積が確実に大きく確保されて、燃料ガス又は酸化剤ガスが一層効率良く加熱される。
(6)請求項6の発明は、前記燃料電池の発電を補助するための発電補助部材を備え、該発電補助部材が該燃料電池と電気的に絶縁された状態で隣り合うように配置されていることを特徴とする。
このような本発明の燃料電池システムにおいては、燃料電池の発電を補助する発電補助部材が設けられていることによって、発電効率が一層向上される。
ここで、燃料電池の発電を補助するとは、燃料ガスおよび酸化剤ガスの発電セルへの供給による発電反応を効率良く生じさせるために、燃料電池や燃料ガス、酸化剤ガスを加熱したり、それらの放熱を抑えたりすることをいう。即ち、発電補助部材には、例えば、酸化剤ガスを加熱する熱交換器、発電に用いられる水素含有ガスを水蒸気改質で生成するために必要な水蒸気を発生させる気化器、改質ガスを生成する改質器、放熱を抑える断熱部材等が採用される。
つまり、本発明の燃料電池システムでは、発電補助部材が燃料電池と隣り合うように配置されていることから、燃料電池の排熱を積極的に利用して発電補助部材ひいては発電補助部材を流動する燃料ガス又は酸化剤ガスを加熱したり、或いは燃料電池の排熱の拡散を抑えたりすることが有効に実現され、その結果、発電効率の更なる向上が図られる。
本発明の一実施形態としての燃料電池システムを概略的に示す説明モデル図。 同燃料電池システムの一部を構成する固体酸化物形燃料電池の正面図。 同固体酸化物形燃料電池の平面図。 同固体酸化物形燃料電池の一要部を示す斜視図。 同固体酸化物形燃料電池の一部を構成する単セルを概略的に示す縦断面説明図。 同固体酸化物形燃料電池を概略的に示す縦断面説明図。 同燃料電池システムの一部を構成する固定ナットを拡大して示す斜視図。 同燃料電池システムの一要部を拡大して示す縦断面図。 図8のIX−IX断面図。 本発明の別の一実施形態としての燃料電池システムにおける固体酸化物形燃料電池を概略的に示す縦断面説明図。
以下に、本発明を具体化した実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、図1には、本発明の一実施形態としての燃料電池システム10が概略的に示されている。この燃料電池システム10は、燃料電池としての固体酸化物形燃料電池12や、燃料ガス供給部材、酸化剤ガス供給部材、加熱部材、発電補助部材14、パワーコンディショナ16等を含んで構成されている。
固体酸化物形燃料電池12の詳細な構造については後述するが、固体酸化物形燃料電池12は、図2,3にも示されているように、略矩形ブロック状を有しており、燃料電池システム10の一部を構成する断熱材からなる断熱容器18に収容配置される。また、断熱容器18には、加熱バーナ20が収容配置されており、断熱容器18の外部から加熱バーナ20に空気と燃料を送って、比例弁22や電磁弁24、エアブロワ26を用いて固体酸化物形燃料電池12の加熱効率に最適な空気量を調整しつつ、固体酸化物形燃料電池12を断熱容器18内で加熱するようになっている。要するに、加熱部材が、加熱バーナ20や比例弁22、電磁弁24、エアブロワ26を含んで構成されている。
特に本実施形態では、固体酸化物形燃料電池12における断熱容器18への収容に際して、固体酸化物形燃料電池12の外周部分を覆うようにして、気化器28と熱交換器30が固体酸化物形燃料電池12に固設されており、これら気化器28や熱交換器30も断熱容器18に収容される。
気化器28は、固体酸化物形燃料電池12の周壁部の一部分に沿うような形状を有するハウジング構造とされている。
また、気化器28と、断熱容器18の外部に設けられた純水タンク32及び供給ポンプ34とが、水供給管路36を介して接続されており、純水タンク32の水が供給ポンプ34を用いて水供給管路36を通じて気化器28の内部に送られる。そして、加熱バーナ20により加熱された気化器28内部において、水が加熱されて水蒸気になる。
さらに、気化器28と、断熱容器18の外部に設けられた図示しない原料ガスタンクや電磁弁38、昇圧ポンプ40とが、原料ガス供給管路42を通じて接続されており、電磁弁38や昇圧ポンプ40を用いて、原料ガスの気化器28内部への吐出量を調節しつつ、原料ガスが気化器28内部に送られる。本実施形態の原料ガスは、例えば、メタンなどの炭化水素を含む都市ガスやLPG等とされる。
更にまた、気化器28の外壁部には燃料ガス供給管路44が設けられ、固体酸化物形燃料電池12に連結されている。
これにより、原料ガスと水蒸気が気化器28内部で混合されて燃料ガスを生成し、かかる燃料ガスが、燃料ガス供給管路44を通じて後述の改質層90において水素含有ガスに改質されてから、固体酸化物形燃料電池12に供給される。つまり、燃料電池システム10の燃料ガス供給部材が、気化器28や改質層90、純水タンク32、供給ポンプ34、水供給管路36、電磁弁38、昇圧ポンプ40、原料ガス供給管路42、燃料ガス供給管路44を含んで構成されている。
一方、熱交換器30は、固体酸化物形燃料電池12の周壁部の一部分に沿うように配置される第一熱交換器30aと、固体酸化物形燃料電池12の上方に配置される第二熱交換器30bを含んで構成されている。また、熱交換器30は、酸化剤ガス供給管路46の内側又は周囲に取り付けられている。この酸化剤ガス供給管路46の一方の端部がエアブロワ48に接続されていると共に、酸化剤ガス供給管路46の他方の端部が固体酸化物形燃料電池12に連結されている。
これにより、酸素や空気等の酸化剤ガスが、熱交換器30で加熱されつつ、エアブロワ48を用いて固体酸化物形燃料電池12に供給される。即ち、燃料電池システム10の酸化剤ガス供給部材が、熱交換器30や酸化剤ガス供給管路46、エアブロワ48を含んで構成されている。
従って、固体酸化物形燃料電池12が断熱容器18内で加熱バーナ20により加熱されて、中温から高温の状態のもとで、固体酸化物形燃料電池12に対して燃料ガス供給管路44から燃料ガスが、酸化剤ガス供給管路46から酸化剤ガスが、それぞれ供給されて、固体酸化物形燃料電池12に発電反応が生じることとなり、この発電反応により生じた電子が、パワーコンディショナ16を介して変圧したり交流電流に変換したりして起電力として外部に取り出されるようになっている。
また、本実施形態の燃料電池システム10では、排気ガス管路50が、後述の固定ナット106bを介して固体酸化物形燃料電池12に連結されていると共に、排気ガス管路50の開口端部が、燃料電池システム10の断熱容器18の外部に開口している。これにより、固体酸化物形燃料電池12への酸化剤ガスおよび燃料ガスの供給に伴い生じた排気ガスが、第一熱交換器30aで加熱されつつ、排気ガス管路50を通じて、断熱容器18の外部に排出されるようになっている。
本実施形態の固体酸化物形燃料電池12においては、発電セルとしての単セル52(以下、単に「セル52」ともいう。)が板厚方向(図2,4中、上下)に複数積層されてなる発電スタック54を含んで構成されている。
セル52は、図5に概略的に示されるように、全体として略平板形状を有しており、電解質層としての固体電解質体56を挟んだ両側に一方の電極層としての空気極(カソード)58と他方の電極層としての燃料極(アノード)60とが固着されたセル本体62を備えている。固体電解質体56としては、例えば、YSZやScSZ、SDC、GDC、ペロブスカイト系酸化物等が採用される。また、例えば、空気極58としては、ペロブスカイト系酸化物や各種貴金属、貴金属とセラミックとのサーメット等が用いられると共に、燃料極60としては、Ni及びNiとセラミックとのサーメット等が用いられる。
また、固体電解質体56における空気極58が固着された面には、空気極58の周りを囲うようにしてセパレータ64が接合されている。
さらに、セル本体62およびセパレータ64を挟んだ両側に略平板形状を有する一対のインターコネクタ66a,66bが対向配置されている。
また、空気極58の周囲におけるセパレータ64の外周部分と一方のインターコネクタ66aの外周部分の間には、空気極フレーム68と絶縁フレーム70が重ね合わされた形態で介装されている。更に、燃料極60の周囲におけるセパレータ64の外周部分と他方のインターコネクタ66bの外周部分の間には、燃料極フレーム72が介装されている。
これらセパレータ64やインターコネクタ66、空気極フレーム68、絶縁フレーム70、燃料極フレーム72は、燃料ガスや酸化剤ガスの不透過性を有する金属材料やセラミック材料等を用いて形成されている。更に、セラミック製の絶縁材からなる絶縁フレーム70が一対のインターコネクタ66a,66b間に設けられていることによって、それらインターコネクタ66a,66bの間が絶縁されている。
すなわち、セル本体62およびセパレータ64と一方のインターコネクタ66aとの対向面間には、セパレータ64やインターコネクタ66a、空気極フレーム68、絶縁フレーム70で仕切られた酸化剤ガス供給経路74が設けられている。一方、セル本体62およびセパレータ64と他方のインターコネクタ66bとの対向面間には、セパレータ64やインターコネクタ66b、燃料極フレーム72で仕切られた燃料ガス供給経路76が設けられている。
また、インターコネクタ36aの酸化剤ガス供給経路74に露呈する面に、LSCFやLSM等のセラミック多孔体やニッケルフェルト等の金属フェルト等からなる導電性の集電体78が固設されている。集電体78がセル本体62の空気極58に当接されていることによって、空気極58と一方のインターコネクタ66aが、集電体78を介して電気的に接続されている。
また、他方のインターコネクタ66bと燃料極60が直接に当接されていることによって、他方のインターコネクタ66bと燃料極60が電気的に接続されている。
このようなセル52は、図6に概略的に示されるように、板厚方向(図5,6中、上下)に複数積層配置されている。かかる積層方向で隣り合うセル52,52においては、インターコネクタ36が共用されても良いし、それぞれ独立して用いられて、互いに重ね合わされても良い。なお、図5,6は、本発明の内容を理解し易くするために、セル52の断面形状を概略的に示す図面であって、実際の断面形状を表す図面でない。また、後述する固定ナット106の配置等に関して、図6は、図2〜4と対応する図面でない。
複数のセル52の積層方向の両端部には、電極板80が重ね合わされている。電極板80は、各セル52のインターコネクタ66を介して集電体78と電気的に接続されていると共に、セル52の外部に設けられたリードフレーム82を介してパワーコンディショナ16に接続されている。
また、本実施形態の燃料電池システム10では、発電スタック54における各電極板80の外方端面において、オフガス燃焼層84,88が積層されている。オフガス燃焼層84,88は、発電後の排気ガス中のCOや水素の酸化を行う燃焼触媒などを含んで構成されており、積層方向一方(図6中、上)のオフガス燃焼層84は、積層方向他方(図6中、下)のオフガス燃焼層88で処理しきれなかったCOや水素の酸化を行うようになっている。このオフガス燃焼層84の積層方向外方における略矩形状を有する端壁部86が、発電スタック54の積層方向端の壁部とされている。
さらに、オフガス燃焼層88の外方端面には、改質層90が積層されている。改質層90は、燃料ガスに含まれた水素源となる炭化水素原料を水蒸気改質する触媒等を含んで構成されている。
また、ガス流路92が、オフガス燃焼層84や各セル52におけるインターコネクタ66や空気極フレーム68、絶縁フレーム70、セパレータ64、燃料極フレーム72、更にオフガス燃焼層88や改質層90の積層方向に貫通形成されている。ガス流路92は、略一定の円形断面で発電スタック54の積層方向に延びている。
特に本実施形態では、燃料ガス又は酸化剤ガスを燃料電池12に供給する5つのガス流路92に、排気ガスを燃焼電池12から排出する2つのガス流路92を加えた合計7つのガス流路92が、発電スタック54の各セル52のセル本体62周りの外周部分において周方向にそれぞれ所定距離を隔てて設けられている。つまり、これら7つのガス流路92のうちの2つが、酸化剤ガスを流通するための第一酸化剤ガス流路92aと第二酸化剤ガス流路92dとされている。また、7つのガス流路92のうちの別の3つが、燃料ガスを流通するための第一燃料ガス流路92gと第二燃料ガス流路92fと第三燃料ガス流路92eとされている。更に、7つのガス流路92のうちのまた別の2つが、排気ガスを流通するための第一排気ガス流路92cと第二排気ガス流路92bとされている。
なお、各ガス流路92と略同じ径寸法で、且つ平行に延びる挿通孔93が、ガス流路92と同様に、オフガス燃焼層84や各セル52におけるインターコネクタ66や空気極フレーム68、絶縁フレーム70、セパレータ64、燃料極フレーム72、オフガス燃焼層88、改質層90の積層方向に貫通形成されている。
第一及び第二酸化剤ガス流路92a,92dには、各セル52の空気極フレーム68を貫通して酸化剤ガス供給経路74に開口するガス通孔94と、オフガス燃焼層88に開口するガス通孔とが設けられている。
第一燃料ガス流路92gには、改質層90に開口するガス通孔が設けられている。また、第二燃料ガス流路92fと第三燃料ガス流路92eには、改質層90に開口するガス通孔と、各セル52の燃料極フレーム72を貫通して燃料ガス供給経路76に開口するガス通孔96とが設けられている。
第一及び第二排気ガス流路92b,92cには、各セル52の空気極フレーム68と燃料極フレーム72をそれぞれ貫通して酸化剤ガス供給経路74と燃料ガス供給経路76に開口するガス通孔98a,98bが設けられている。また、第一排気ガス流路92cには両オフガス燃焼層84,88に、第二排気ガス流路92bには、オフガス燃焼層84に開口するガス通孔がそれぞれ設けられている。
これら7つの各ガス流路92と挿通孔93には、固定部材としての固定ロッド100が挿通されている。固定ロッド100は、ガス流路92や挿通孔93よりも軸方向寸法が大きく且つ径寸法が小さい略円柱形状を呈していると共に、金属材料を用いて形成されている。また、固定ロッド100の軸方向両端部には、雄ネジ部102が設けられている。
各固定ロッド100における発電スタック54の積層方向両端からオフガス燃焼層84や改質層90を貫通して外部に突出した各雄ネジ部102に対して、固定ナット106が螺合されている。即ち、固定ナット106は、略カップ状を呈しており、内周面に螺刻された雌ネジ部に対して雄ネジ部102が螺着されている。
これにより、発電スタック54の各セル52や電極板80、オフガス燃焼層84,88、改質層90が積層方向両側から締め付け固定されている。要するに、本実施形態における複数のセル52を積層方向両側から締め付け固定する締結機構が、固定ロッド100や固定ナット106を含んで構成されている。
また、固体酸化物形燃料電池12に対して固定ロッド100を挿入するための貫通孔が、挿通孔93の全てに加え、ガス流路92における積層方向両側の開口部103だけでなく、ガス流路92の全てを含んで構成されている。更に、各ガス流路92の開口部103や挿通孔93の開口部が、各固定ナット106で覆蓋されている。
特に本実施形態では、固定ロッド100の雄ネジ部102と固定ナット106の螺合状態で、固定ナット72の内側において固定ナット106の底部と固定ロッド100の先端部が軸方向に離隔配置されていることによって、それら底部と先端部の対向面間に隙間110が形成されている。
また、各固定ロッド100における軸方向両側の外周面には、複数の切欠き104が周方向に離隔して設けられている。切欠き104は、固定ロッド100の軸方向端部から雄ネジ部102を通じて発電スタック54のガス流路92に至る軸方向長さを有しており、固定ロッド100の先端部(軸方向端部)と固定ナット106の底部との間の隙間110とガス流路92に開口している。これにより、隙間110とガス流路92が切欠き104を通じて連通されている。換言すると、隙間110や切欠き104は、ガス流路92の一部として構成されている。
また、第一酸化剤ガス流路92aと第一燃料ガス流路92gと第二排気ガス流路92bに挿通された各固定ロッド100において、積層方向一方(図6中、上)の雄ネジ部102に固定される固定ナット106a,106b,106gの周壁部には、略円孔形状の内部開口108が貫設されている。
ここで、内部開口108は、固定ナット106において発電スタック54の積層方向と平行に広がる周壁部(面)に貫設されていることから、発電スタック54の積層方向と直交する軸直角方向(図6中、左右)に開口している。また、内部開口108は、発電スタック54における複数のセル52の積層方向端に位置する端壁部86の外周縁部分よりも軸直角方向中央側に位置している。
さらに、各固定ナット106a,106b,106gの周壁部における内部開口108の周りには、図7〜9にも示されるように、軸直角方向外方に向かって略円筒形状の連結筒部112が突設されている。この連結筒部112の内孔によって、外部連通路111が構成されており、内部開口108を通じて隙間110と連通されている。このことからも明らかなように、外部連通路111は、発電スタック54の積層方向に直交する方向に配置されている。
第一酸化剤ガス流路92aに挿通固定された固定ナット106aの連結筒部112が、燃料電池システム10における酸化剤ガス供給管路46の熱交換器30から固体酸化物形燃料電池12に向かう開口端部と、配管用継手(例えば、スウェージロック社製など)を用いて連結されている。
これにより、酸素や空気等の酸化剤ガスが、熱交換器30で加熱されつつ、酸化剤ガス供給管路46から連結筒部112内の外部連通路111、固定ナット106aの内部開口108、隙間110、切欠き104を通じて第一酸化剤ガス流路92aに流入され、更に各空気極フレーム68のガス通孔94を通じて各酸化剤ガス供給経路74に導き入れられる。
また、第一燃料ガス流路92gに挿通固定された固定ナット106gの連結筒部112が、燃料電池システム10における気化器28から突設された燃料ガス供給管路44の開口端部と、配管用継手を用いて連結されている。
これにより、気化器28内部で原料ガスと水蒸気が混合されてなる燃料ガスが、燃料ガス供給管路44から連結筒部112内の外部連通路111、固定ナット106gの内部開口108、隙間110、切欠き104を通じて第一燃料ガス流路92gに流入され、更に改質層90に流入される。そして、加熱バーナ20等で加熱された改質層90上で炭化水素原料主体の燃料ガスが改質反応(水蒸気改質)し、水素を主体とした燃料ガスに変換される。かかる水素主体の燃料ガスは、第二燃料ガス流路92fや第三燃料ガス流路92eに流入されて、各燃料極フレーム72のガス通孔96を通じて各燃料ガス供給経路76に導き入れられる。
従って、酸化剤ガス供給経路74における酸化剤ガス中の酸素が、空気極58若しくは空気極58と固体電解質体56の境界部分でイオン化されて酸素イオンとなり、固体電解質体56を介して燃料極60に向かって移動する。かかる酸素イオンが燃料極60の燃料ガス中の水素と電極反応(発電反応)して電子が生じ、電子を集電体78からインターコネクタ66、電極板80、リードフレーム82を介してパワーコンディショナ16に直流電流として流すと共に、変圧したり交流電流に変換したりして、図示しない外部負荷に電力として供される。
また、第一及び第二酸化剤ガス流路92a,92dにおいて、各空気極フレーム68のガス通孔94から各酸化剤ガス供給経路74に導入された残りの酸化剤ガスは、排気ガスとしてオフガス燃焼層88に流入される。更に、酸化剤ガス供給経路74と燃料ガス供給経路76のそれぞれにおいて発電反応に用いられた残りの酸化剤ガスと燃料ガスは、排気ガスとしてガス通孔98a,98bから第一及び第二排気ガス流路92b,92cを通じて、オフガス燃焼層88に流入される。
オフガス燃焼層88における排気ガス中のCOは、オフガス燃焼層88内に収容された燃焼触媒によってCO2に変換される。
第二排気ガス流路92bに挿通固定された固定ナット106bの連結筒部112が、燃料電池システム10における排気ガス管路50の開口端部と、配管用継手を用いて連結されている。それによって、オフガス燃焼層88におけるCO2主体の排気ガスが、第二排気ガス流路92bから連結筒部112内の外部連通路111、固定ナット106bの内部開口108、隙間110、切欠き104を通じて排気ガス管路50に流入され、更に断熱容器18の外部に排出される。
特に本実施形態では、排気ガス管路50を流れる排気ガスが、発電スタック54に固設された第一熱交換器30aを介して排出されることによって、排熱効果が高められる。このような排熱は、例えば、酸化剤又は燃料ガス供給管路44,46等の加熱に用いられたり、家庭用の給湯システムの熱源に利用されたりしても良い。或いは、排熱が、ガスタービンや蒸気タービンによる発電に供される、所謂ボトミングサイクルに利用されても良い。
上述の如き構造とされた燃料電池システム10においては、酸化剤ガスと燃料ガスが、何れもガス流路92に流入される前に、外部連通路111や内部開口108、隙間110に導き入れられる。これら外部連通路111や内部開口108、隙間110を構成する連結筒部112や固定ナット106、固定ロッド100の先端部は、発電スタック54の積層方向の端壁部86上に配置されており、固体酸化物形燃料電池12からの排熱を受ける。
特に本実施形態では、連結筒部112が端壁部86上で積層方向に直交する軸直角方向に延びるように配置されていることよって、連結筒部112の全長に亘って固体酸化物形燃料電池12からの排熱を受けることが出来る。
従って、酸化剤ガスと燃料ガスは、ガス流路92に流入される前に、外部連通路111や内部開口108、隙間110において効果的に加熱されることとなり、その結果、高温の酸化剤ガスと燃料ガスが切欠き104やガス流路92を通じて各セル52に供給されることによって、燃料電池12の発電反応が効率良く生じて、優れた発電性能が得られるのである。
上記説明からも明らかなように、外部連通路111の少なくとも一部を構成し、ガス流路92の開口部103の周り(開口近辺部分)に設けられることで燃料電池12の排熱を回収して燃料電池12に導入される前の燃料ガス又は酸化剤ガスを加熱する予熱手段は、連結筒部112と固定ナット106と固定ロッド100の先端部を含んで構成されている。
つまり、かかる予熱手段は、固定ナット106と固定ロッド100からなる締結機構の一部を含んで構成されていることから、予熱手段を締結機構と別の箇所に配置する必要がない。
加えて、本実施形態では、固定ロッド100を挿入する貫通孔の全てが、燃料ガスや酸化剤ガス、排気ガスが流動するガス流路92として機能することから、燃料電池12における貫通孔とガス流路92の何れか一方の配設スペースが実質的に削減されて、かかる削減分だけセル52の電極面積を大きく確保することも出来る。
また、本実施形態では、気化器28や熱交換器30が、固体酸化物形燃料電池12の周壁部に沿うようにして、換言すれば固体酸化物形燃料電池12と伝熱可能に且つ電気的に絶縁された状態で隣り合うようにして設けられていることによって、気化器28で生成される燃料ガスや熱交換器30を介して燃料電池12に供給される酸化剤ガスが、燃料電池12の排熱を利用して、効率良く加熱される。このことからも明らかなように、燃料電池システム10において固体酸化物形燃料電池12と隣り合うように設けられて発電を補助する発電補助部材14が、気化器28や熱交換器30等を含んで構成されている。
それ故、本実施形態の燃料電池システム10においては、コンパクトな構造で、酸化剤ガス又は燃料ガスが効率良く加熱される結果、稼動コストを抑えつつ発電効率が極めて有利に向上する。
なお、本実施形態では、排気ガスが、ガス流路92から切欠き104を通じて隙間110や内部開口108、外部連通路111に導き入れられた後に、外部に排出されるようになっていることから、燃料ガスや酸化剤ガスと同様に、隙間110や内部開口108、外部連通路111において、燃料電池12の排熱を利用して、排気ガスを加熱することが出来る。それ故、排気ガスの熱利用が一層有利になる。
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、かかる実施形態における具体的な記載によって、本発明は、何等限定されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様で実施可能である。また、そのような実施態様が本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
・例えば、前記実施形態では、内部開口108が、固定ナット106の周壁部に貫設されて、発電スタック54の積層方向の端壁部86上で当該積層方向に直交する方向に開口していると共に、連結筒部112が積層方向に直交する方向に延びるように配置されていたが、これに限定されるものでなく、内部開口を固定ナットの底部に貫設する等して、積層方向に開口させると共に、連結筒部を積層方向と平行に延びるように配置しても良い。
このように連結筒部を積層方向と平行に延びるように配置したものでも、固定ナットの内側において固定ナットの底部と固定ロッドの先端部の間に形成される隙間が、燃料電池の排熱により温められることで、燃料ガス又は酸化剤ガスに予熱を与えることが出来る。
要するに、外部連通路を構成する連結筒部は、酸化剤又は燃料ガス供給管路の配設形態や該管路の加熱形態等の要求される形態に応じて適宜に設計されるのであって、例示の如き発電スタックの積層方向に直交する方向に延びているものに限らず、積層方向に対して所定の角度で傾斜していたり、積層方向と平行に延びたりしていても良い。
・前記実施形態においては、連結筒部112が発電スタック54の積層方向の端壁部86上に配置されていることによって、酸化剤又は燃料ガスの予熱手段が、連結筒部112内の外部連通路111の全てを含んで構成されていたが、例えば連結筒部が発電スタックの積層方向の端壁部上から大きく外方に延び出している場合には、連結筒部における積層方向の端壁部上に位置する部分内の外部連通路、即ち外部連通路の一部を含んで構成しても良い。
・前記実施形態では、発電スタック54にオフガス燃焼層84,88や改質層90が積層されていたが、かかる形態に限定されるものでない。
つまり、オフガス燃焼層84,88等の発電補助部材は必須の構成要件でなく、例えば、発電スタック54の積層方向一方の壁部にオフガス燃焼層84だけを設けても良く、或いは図10に示されるように、オフガス燃焼層84,88を発電スタック54に設けなくても良い。
・第一及び第二酸化剤ガス流路92a,92dや第一、第二及び第三燃料ガス流路92e,92f,92g、第一及び第二排気ガス流路92b,92cにおける形状や大きさ、数、構造、配置等の形態は、要求される酸化剤ガスと燃料ガスの流入比や、排気ガスの排気効率、発電スタック54の製作性等に応じて適宜に設計変更されるものであり、例えば、ガス流路92の形状や大きさ等をそれぞれ異ならせたり、前記実施形態と異なる数や配置で、酸化剤ガス流路92、燃料ガス流路92および排気ガス流路92が設けられたりしても良い(図10等参照。)
より具体的には、前記実施形態のガス流路92は、締結機構の固定ロッド100を挿入する貫通孔と全てを共有することによって、実質的に貫通孔として機能していたが、例えばガス流路と貫通孔は開口部だけを共有させて、それ以外の部位は、それぞれ独立して発電スタックの内部に形成したり、開口部とそれ以外の部位を部分的に共有させたりすることも可能である。
・前記実施形態では、ガス流路92が貫通孔と全てを共有することで、ガス流路92の両端が燃料電池12の積層方向両側に開口していたが、ガス流路において貫通孔と開口部を共有しない端部を燃料電池の内部に位置させることによって、ガス流路を燃料電池の積層方向に非貫通の形態で形成することも可能である。
・前記実施形態では、原料ガスとして都市ガスやLPG等に含まれる炭化水素原料が用いられ、かかる原料ガスと水蒸気からなる燃料ガスを改質層90に通して水蒸気改質することによって、固体酸化物形燃料電池12の発電反応に必要な水素が得られるようになっていたが、例えば、予め原料ガスに水素が採用される場合には、図10に示されるように、気化器28やオフガス燃焼層84,88、改質層90を設ける必要はない。
・前記実施形態では、酸化剤ガスや燃料ガスが各セル52にそれぞれ供給された後に生じる各排気ガスが、第一及び第二排気ガス流路92b,92cにおいてまとめて外部に排出されるようになっていたが、例えば図10に示されるように、酸化剤ガスの排気用として第一排気ガス流路92b’を用い、燃料ガス(水素ガス)の排気用として第二排気ガス流路92b’’を用いることによって、酸化剤ガスの排気と燃料ガスの排気とが個別に行われるようにしても良い。
なお、図10に示される別の実施形態において、前記実施形態と実質的に同一の構造とされた部材および部位については、前記実施形態と同一の符号を付することによって、それらの詳細な説明を省略する。
・加えて、前記実施形態の燃料電池システムにおいては、燃料電池として固体酸化物形燃料電池12を採用していたが、固体高分子形燃料電池(PEFC)やリン酸形燃料電池(PAFC)、溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)などを採用することも勿論可能である。
10…燃料電池システム、12…固体酸化物形燃料電池、52…単セル、54…発電スタック、92a…第一酸化剤ガス流路、92b…第二排気ガス流路、92c…第一排気ガス流路、92d…第二酸化ガス流路、92e…第三燃料ガス流路、92f…第二燃料ガス流路、92g…第一燃料ガス流路、100…固定ロッド、103…開口部、106…固定ナット、111…外部連通路

Claims (6)

  1. 略平板形状を有する電解質層と電極層とからなる発電セルを積層してなる燃料電池と、該燃料電池の積層方向に貫通する貫通孔と、該貫通孔に挿入されて該燃料電池を積層方向に締結する締結機構とを有する燃料電池システムであって、
    前記燃料電池には、少なくとも前記貫通孔と開口部を共有し前記発電セルに対して燃料ガス又は酸化剤ガスを供給するガス流路が設けられ、
    前記燃料電池の外部には、前記開口部を介して前記ガス流路に連通され、外部から該ガス流路に前記燃料ガス又は前記酸化剤ガスを導入する外部連通路が設けられ、
    前記締結機構のうち少なくとも前記貫通孔の開口近辺部分は、該燃料電池の排熱を回収して該燃料電池に導入される前の前記燃料ガス又は前記酸化剤ガスを加熱する予熱手段として構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記締結機構は、前記貫通孔に挿通されて前記燃料電池から突出した部分に雄ネジ部が設けられた固定部材と、該固定部材の先端部分と所定の隙間をもって該雄ネジ部に螺合される有底筒状の固定ナットとからなり、
    前記締結機構に含まれる前記予熱手段は、該固定部材の先端部分と該固定ナットとを含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記固定ナットは内部開口を備え、前記ガス流路と前記外部連通路は該内部開口を介して接続されていることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記内部開口は、前記燃料電池における前記積層方向と平行に広がる面に開口していることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記外部連通路は、前記燃料電池における前記積層方向に直交する方向に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記燃料電池の発電を補助するための発電補助部材を備え、該発電補助部材が該燃料電池と電気的に絶縁された状態で隣り合うように配置されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の燃料電池システム。
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