JP2010287345A - 直接メタノール型燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】シール材と各電極間に生じる隙間を自律的に埋設する自己修復型の機能を有するシール材を備えた直接メタノール型燃料電池を提供する。
【解決手段】メタノール水溶液が燃料として供給されるアノード2、酸化性ガスが供給されるカソード1、アノードとカソードの間に介在される電解質膜3、アノード側に配置され、燃料流路が形成されたアノード用セパレータ4、カソード側に配置され、酸化性ガス流路が形成されたカソード用セパレータ7、アノードとアノード用セパレータの間に燃料流路を囲むように配置されるアノード用枠状シール材6、およびカソードとカソード用セパレータの間に酸化性ガス流路を囲むように配置されるカソード用枠状シール材9、を備え、各シール材は各セパレータに一体的に固定され、かつ各シール材は所定の構造式にて表されるイオン性ポリマーを含むことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】メタノール水溶液が燃料として供給されるアノード2、酸化性ガスが供給されるカソード1、アノードとカソードの間に介在される電解質膜3、アノード側に配置され、燃料流路が形成されたアノード用セパレータ4、カソード側に配置され、酸化性ガス流路が形成されたカソード用セパレータ7、アノードとアノード用セパレータの間に燃料流路を囲むように配置されるアノード用枠状シール材6、およびカソードとカソード用セパレータの間に酸化性ガス流路を囲むように配置されるカソード用枠状シール材9、を備え、各シール材は各セパレータに一体的に固定され、かつ各シール材は所定の構造式にて表されるイオン性ポリマーを含むことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、直接メタノール型燃料電池に関する。
直接メタノール型燃料電池は、メタノール水溶液が燃料として供給されるアノードと、空気のような酸化性ガスが供給されるカソードと、これらの電極間に介在される電解質膜と、各電極表面にそれぞれ配置され、流路溝が形成されたアンード、カソード用のセパレータと、各電極と各セパレータの間にそれぞれ配置されるシール材とを有する単セルを備える。
シール材は、薄膜状のゴムシートを打ち抜いた枠状をなし、アノードとセパレータの間の空間、カソードとセパレータの空間にそれぞれ燃料、酸化性ガスを封止する機能を有する。
シール材は、薄膜状のゴムシートを打ち抜いた枠状をなし、アノードとセパレータの間の空間、カソードとセパレータの空間にそれぞれ燃料、酸化性ガスを封止する機能を有する。
単セルの駆動時には、シール材と各電極の間に微細な隙間を生じる。これは、主に電解質膜の膨張・収縮および単セルへの衝撃に伴って各電極の変形および締め付け圧力の不均一化が生じることに起因する。従来のゴム製のシール材は、各セパレータを各電極に向けてボルトで締め付け、弾力性を持つシール材の変形を利用して各電極の表面に密着させているため、シール材の変形のみで前記シール材と各電極の間の微細な隙間を塞ぐことが困難である。その結果、単セルの駆動時に各セパレータに供給される燃料、酸化性ガスが前記隙間を通して漏洩し、出力が低下する課題を生る。
一方、特許文献1にはアノード、カソードおよび電解質膜で構成される、膜接合電極とセパレータの間にガスケットを介在し、かつガスケットとセパレータの間にタールからなるシーリング部を形成することが記載されている。
また、特許文献2にはアノード、カソードおよび電解質膜で構成される、膜電極とセパレータの間にシール材を配置し、シール材とセパレータの間に水分を吸収して膨潤する膨潤部材を配置し、さらに膨潤部材の膨潤によってシール材を押圧する面圧伝達部材を配置することが記載されている。
しかしながら、特許文献1,2に開示されたシーリング部、膨潤部材では前述したシール材と各電極の間の微細な隙間を塞ぐことが実質的に困難であり、燃料、酸化性ガスの漏洩に伴う出力低下を生じる。
本発明は、前記電解質膜の膨張・収縮および単セルへの衝撃に伴うシール材と各電極間生じる隙間を自律的に埋設する自己修復型の機能を有するシール材を備えた直接メタノール型燃料電池を提供する。
本発明によると、メタノール水溶液が燃料として供給されるアノード;酸化性ガスが供給されるカソード;前記アノードとカソードの間に介在される電解質膜;前記アノード側に配置され、前記アノードと対向する面に燃料流路が形成されたアノード用セパレータ;前記カソード側に配置され、前記カソードと対向する面に酸化性ガス流路が形成されたカソード用セパレータ;前記アノードとアノード用セパレータの間に前記燃料流路を囲むように配置されるアノード用枠状シール材;および前記カソードと前記カソード用セパレータの間に前記酸化性ガス流路を囲むように配置されるカソード用枠状シール材;を備え、前記各シール材は前記各セパレータに一体的に固定され、かつ前記各シール材は下記一般式(I)にて表されるイオン性ポリマーを含むことを特徴とする直接メタノール型燃料電池が提供される。
ただし、式中のR1はCOOH基またはH2PO4基であり、MイオンはMg2+、Ca2+またはAl3+であり、mは1〜30の整数、nは10〜80の整数を示す。
本発明によれば、出力特性および安全性を向上した直接メタノール型燃料電池を提供できる。
以下、本発明の実施形態に係る直接メタノール型燃料電池を詳細に説明する。
実施形態に係る直接メタノール型燃料電池は、メタノール水溶液が燃料として供給されるアノードと、酸化性ガスが供給されるカソードと、これらのアノードとカソードの間に介在される電解質膜とを備える。アノード用セパレータは、アノード側に配置され、アノードと対向する面に燃料流路が形成されている。カソード用セパレータは、カソード側に配置され、カソードと対向する面に酸化性ガス流路が形成されている。アノード用枠状シール材は、アノードとアノード用セパレータの間に燃料流路を囲むように配置されている。カソード用枠状シール材は、カソードとカソード用セパレータの間に酸化性ガス流路を囲むように配置されている。各シール材は、燃料流路が形成されたセパレータの面、酸化性ガス流路が形成されたセパレータの面にそれぞれ一体的に固定されている。
ただし、式中のR1はCOOH基またはH2PO4基であり、MイオンはMg2+、Ca2+またはAl3+であり、mは1〜30の整数、nは10〜80の整数を示す。
すなわち、イオン性ポリマーは一般式(I)に示すように主鎖に金属イオンおよび親水基を持つシクロオクタン基が複数結合した構造を有する。
一般式(I)のmは1〜20であることが好ましい。
実施形態に係る直接メタノール型燃料電池の具体的な構造を図1および図2を参照して説明する。図1は、実施形態に係る燃料電池の単セルを示す断面図、図2は図1の単セルに組み込まれたアノード用セパレータの燃料流路側の面を示す平面図である。
図中の1は、メタノール水溶液が燃料として供給されるアノード、2は酸化性ガスが供給されるカソードである。電解質膜3は、これらのアノード1とカソード2の間に介在されている。アノード1は、電解質膜3に接する触媒層1aと、この触媒層1aに積層されたカーボンペーパのような拡散層1bとから構成されている。カソード2は、電解質膜3に接する触媒層2aと、この触媒層2aに積層されたカーボンペーパのような拡散層2bとから構成されている。
アノード用セパレータ4は、アノード1側に配置され、アノード1と対向する面に例えば蛇行した燃料流路5が形成されている。前記一般式(I)で表されるイオン性ポリマーを含むアノード用枠状シール材6は、アノード1とセパレータ4の間に燃料流路5を囲むように配置されている。燃料流路5は、図2に示すように一端にセパレータ4を貫通して形成された燃料供給口5aと、他端にセパレータ4を貫通して形成された燃料排出口5bを有する。枠状シール材6は、図2に示すように燃料流路5が形成されたセパレータ4の面に一体的に固定されている。このようなアノード1、枠状シール材6およびセパレータ4の積層構造において、枠状シール材6はセパレータ4に一体的に固定され、かつセパレータ4と反対側の枠状シール材6の面がアノード1と機械的に接触される。なお、枠状シール材6は燃料流路5が形成されたセパレータ4の面に後述する一般式(I)で表されるイオン性ポリマーを含む溶液を例えばノズルを用いて塗布し、乾燥することによりセパレータ4の面に一体的に固定される。
カソード用セパレータ7は、カソード2側に配置され、カソード2と対向する面に例えば蛇行した酸化性ガス流路8が形成されている。前記一般式(I)で表されるイオン性ポリマーを含むカソード用枠状シール材9は、カソード2とセパレータ7の間に酸化性ガス流路8を囲むように配置されている。酸化性ガス流路8は、一端にセパレータ7を貫通して形成された酸化性ガス供給口(図示せず)と、他端にセパレータ4を貫通して形成された酸化性ガス出口(図示せず)を有する。枠状シール材9は、酸化性ガス流路8が形成されたセパレータ7の面に一体的に固定されている。このようなカソード2、枠状シール材9およびセパレータ7の積層構造において、枠状シール材7はセパレータ7に一体的に固定され、かつセパレータ7と反対側の枠状シール材9の面はカソード2と機械的に接触される。なお、枠状シール材9は酸化性ガス流路8が形成されたセパレータ7の面に前記一般式(I)で表されるイオン性ポリマーを含む溶液を例えばノズルを用いて塗布し、乾燥することによりセパレータ7の面に一体的に固定される。
なお、アノード用セパレータ4、アノード1、電解質膜、カソード2およびカソード用セパレータ7は図示しないボルトおよびナットで相互に固定されている。
カソード用セパレータ7は、カソード2側に配置され、カソード2と対向する面に例えば蛇行した酸化性ガス流路8が形成されている。前記一般式(I)で表されるイオン性ポリマーを含むカソード用枠状シール材9は、カソード2とセパレータ7の間に酸化性ガス流路8を囲むように配置されている。酸化性ガス流路8は、一端にセパレータ7を貫通して形成された酸化性ガス供給口(図示せず)と、他端にセパレータ4を貫通して形成された酸化性ガス出口(図示せず)を有する。枠状シール材9は、酸化性ガス流路8が形成されたセパレータ7の面に一体的に固定されている。このようなカソード2、枠状シール材9およびセパレータ7の積層構造において、枠状シール材7はセパレータ7に一体的に固定され、かつセパレータ7と反対側の枠状シール材9の面はカソード2と機械的に接触される。なお、枠状シール材9は酸化性ガス流路8が形成されたセパレータ7の面に前記一般式(I)で表されるイオン性ポリマーを含む溶液を例えばノズルを用いて塗布し、乾燥することによりセパレータ7の面に一体的に固定される。
なお、アノード用セパレータ4、アノード1、電解質膜、カソード2およびカソード用セパレータ7は図示しないボルトおよびナットで相互に固定されている。
以上説明した実施形態に係る直接メタノール型燃料電池は、アノード用枠状シール材がアノードとアノード用セパレータの間に燃料流路を囲むように配置され、カソード用枠状シール材がカソードとカソード用セパレータの間に酸化性ガス流路を囲むように配置され、前記各シール材が各セパレータに一体的に固定され、かつ各シール材が前記一般式(I)にて表されるイオン性ポリマーを含む構成を有する。
このような構成の燃料電池において、アノード用セパレータに燃料としてのメタノール水溶液、カソード用セパレータに例えば空気のような酸化性ガスを供給して発電を行う際、アンードとカソードの間に配置される電解質膜が膨張・収縮を繰返すため、アノードとこれに機械的に接触する枠状シール材との間、カソードとこれに機械的に接触する枠状シール材との間に微細な隙間が生じる。また、振動のような衝撃を受けた場合も同様に微細な隙間が生じる。
実施形態の燃料電池に用いられるシール材は、一般式(I)に示すように主鎖に金属イオンおよび親水基を持つシクロオクタン基が複数結合した構造のイオン性ポリマーを含み、シクロオクタン基はメタノール水溶液に対して親和性を示すため、シクロオクタン基は供給されたメタノール水溶液の一部を取り込みながら相互に集合にしてその中にメタノール水溶液を抱き込む。その結果、イオン性ポリマーを含むシール材は体積増加が起こり、アノードとシール材間に発生した微細な隙間を自律的に埋設する自己修復型の機能を発現する。他方、一般式(I)で表されるイオン性ポリマーを含むカソード用枠状シール材においても、クロスオーバにより供給されたメタノール水溶液を抱き込み、ミクロ的な体積増加が起こるため、カソードとシール材間に発生した微細な隙間を自律的に埋設する自己修復型の機能を発現する。
したがって、シール材自体でアノードとシール材間およびカソードとシール材間に発生した微細な隙間を自律的に埋設できるため、アノード用セパレータに供給したメタノール水溶液、カソード用セパレータに供給した酸化性ガスの前記微細な隙間から漏洩するのを防止できるため、出力特性および安全性が向上した直接メタノール型燃料電池を提供できる。
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
(合成例1)
100mLの丸底反応容器にジムロート冷却管、オイルバス、マグネチックスターラーを設置した。反応容器内にアルドリッチ社製ポリエチレン(数平均分子量4000)のペレット20部とN,N−ジメチルホルムアミド50mLを入れ、そこへ塩化チオニル16部をシリンジでゆっくりと加えた。オイルバス温度50℃に加熱して反応容器内の内容物を2時間攪拌した。つづいて、ビーカ中のクラッシュアイス100部に反応容器の内容物を入れた。10本の遠沈管に冷却した内容物10部それぞれ入れ、株式会社クボタ製作所製のテーブルトップ遠心分離機4000型を用いて各遠沈管を3000rpmの条件で10分間、遠心分離して樹脂分を沈殿させた。上澄み液を廃棄した後、各遠沈管に5%濃度のアンモニア水溶液を入れ、さらに各遠沈管内の内容物をスパーツェルで攪拌した。その後、各遠沈管を3000rpm条件で再度遠心分離を行なって塩素化ポリエチレンを得た。
100mLの丸底反応容器にジムロート冷却管、オイルバス、マグネチックスターラーを設置した。反応容器内にアルドリッチ社製ポリエチレン(数平均分子量4000)のペレット20部とN,N−ジメチルホルムアミド50mLを入れ、そこへ塩化チオニル16部をシリンジでゆっくりと加えた。オイルバス温度50℃に加熱して反応容器内の内容物を2時間攪拌した。つづいて、ビーカ中のクラッシュアイス100部に反応容器の内容物を入れた。10本の遠沈管に冷却した内容物10部それぞれ入れ、株式会社クボタ製作所製のテーブルトップ遠心分離機4000型を用いて各遠沈管を3000rpmの条件で10分間、遠心分離して樹脂分を沈殿させた。上澄み液を廃棄した後、各遠沈管に5%濃度のアンモニア水溶液を入れ、さらに各遠沈管内の内容物をスパーツェルで攪拌した。その後、各遠沈管を3000rpm条件で再度遠心分離を行なって塩素化ポリエチレンを得た。
得られた塩素化ポリエチレンの炭素の繰り返し数(前記一般式(I)のnの数)は、元素分析装置で求めた。塩素化ポリエチレンの炭素、水素、の含有率は、パーキンエルマー社製2400IICHNS/O型を用いて求めた。また、塩素化ポリエチレンの塩素含有率は、ヤナコ社製の微量有機ハロゲン・硫黄 分析システム HSU−15を用いて求めた。炭素、水素、塩素の含有率から塩素の平均導入率と主鎖のメチレン基の数(前記一般式(I)のmの数)を求めた。
また、丸底二口フラスコにセプタム、塩化カルシウム乾燥管、攪拌磁子を装着して反応容器を用意した。反応容器に1−クロロ−2,8−ジオール−3,7−ジメタノール−4,6−ジカルボン酸シクロオクタン3部を入れ、マグネチックスターラーで攪拌しながらテトラヒドロフラン50部を加えて溶解させた。反応容器を氷浴させながら、リチウムクロライド3部を添加した。30分間攪拌した後、ヨウ化銅5部を添加し、2時間攪拌することにより銅リチウムとシクロオクタン官能基2量体との金属錯体を得た。
次いで、丸底二口フラスコにセプタム、塩化カルシウム乾燥管、攪拌磁子を装着した反応容器を用意した。反応容器に先に得られた塩素化高分子10部を入れ、テロラヒドロフラン50部を添加し、30分間攪拌した。反応容器に先に得られた金属錯体15部をさらに添加した後、25℃で30分間攪拌した。得られた反応溶液に5%濃度のアンモニア水10部を添加して中和することにより高分子成分を沈殿させた。
10本の遠沈管に得られた高分子成分分散液10部それぞれ入れ、株式会社クボタ製作所製のテーブルトップ遠心分離機4000型を用いて各遠沈管を3000rpmの条件で10分間、遠心分離してポリマーを沈殿させた。得られたポリマーを水30部に溶解させた後、塩化マグネシウム5部を添加することによりポリマー溶液を得た。溶液中のポリマーは、前記一般式(I)のR1にCOOH基が導入され、mが2、nが10で、MイオンとしてMg2+が導入された構造を有するものであった。
(合成例2)
塩化チオニルの添加量を14部とし、塩化マグネシウムの代わりに塩化カルシウムを用いた以外、合成例1と同様な方法でポリマー溶液を得た。溶液中のポリマーは、前記一般式(I)のR1にCOOH基が導入され、mが4、nが30で、MイオンとしてCa2+が導入された構造を有するものであった。
塩化チオニルの添加量を14部とし、塩化マグネシウムの代わりに塩化カルシウムを用いた以外、合成例1と同様な方法でポリマー溶液を得た。溶液中のポリマーは、前記一般式(I)のR1にCOOH基が導入され、mが4、nが30で、MイオンとしてCa2+が導入された構造を有するものであった。
(合成例3)
塩化チオニルの添加量を12部とし、塩化マグネシウムの代わりに塩化アルミニウムを用いた以外、合成例1と同様な方法でポリマー溶液を得た。溶液中のポリマーは、前記一般式(I)のR1にCOOH基が導入され、mが6、nが40で、MイオンとしてAl3+が導入された構造を有するものであった。
塩化チオニルの添加量を12部とし、塩化マグネシウムの代わりに塩化アルミニウムを用いた以外、合成例1と同様な方法でポリマー溶液を得た。溶液中のポリマーは、前記一般式(I)のR1にCOOH基が導入され、mが6、nが40で、MイオンとしてAl3+が導入された構造を有するものであった。
(合成例4)
1−クロロ−2,8−ジオール−3,7−ジメタノール−4,6−ジカルボン酸シクロオクタンの代わりに1−クロロ−2,8−ジオール−3,7−ジメタノール−4,6−リン酸シクロオクタンを同量用い、塩化チオニルの添加量を10部とした以外、合成例1と同様な方法でポリマー溶液を得た。溶液中のポリマーは、前記一般式(I)のR1にH2PO4基が導入され、mが12、nが50で、MイオンとしてMg2+が導入された構造を有するものであった。
1−クロロ−2,8−ジオール−3,7−ジメタノール−4,6−ジカルボン酸シクロオクタンの代わりに1−クロロ−2,8−ジオール−3,7−ジメタノール−4,6−リン酸シクロオクタンを同量用い、塩化チオニルの添加量を10部とした以外、合成例1と同様な方法でポリマー溶液を得た。溶液中のポリマーは、前記一般式(I)のR1にH2PO4基が導入され、mが12、nが50で、MイオンとしてMg2+が導入された構造を有するものであった。
(合成例5)
1−クロロ−2,8−ジオール−3,7−ジメタノール−4,6−ジカルボン酸シクロオクタンの代わりに1−クロロ−2,8−ジオール−3,7−ジメタノール−4,6−リン酸シクロオクタンを同量用い、塩化チオニルの添加量を5部とし、塩化マグネシウムの代わりに塩化カルシウムを用いた以外、合成例1と同様な方法でポリマー溶液を得た。溶液中のポリマーは、前記一般式(I)のR1にH2PO4基が導入され、mが20、nが70で、MイオンとしてCa2+が導入された構造を有するものであった。
1−クロロ−2,8−ジオール−3,7−ジメタノール−4,6−ジカルボン酸シクロオクタンの代わりに1−クロロ−2,8−ジオール−3,7−ジメタノール−4,6−リン酸シクロオクタンを同量用い、塩化チオニルの添加量を5部とし、塩化マグネシウムの代わりに塩化カルシウムを用いた以外、合成例1と同様な方法でポリマー溶液を得た。溶液中のポリマーは、前記一般式(I)のR1にH2PO4基が導入され、mが20、nが70で、MイオンとしてCa2+が導入された構造を有するものであった。
(合成例6)
1−クロロ−2,8−ジオール−3,7−ジメタノール−4,6−ジカルボン酸シクロオクタンの代わりに1−クロロ−2,8−ジオール−3,7−ジメタノール−4,6−リン酸シクロオクタンを同量用い、塩化チオニルの添加量を2部とし、塩化マグネシウムの代わりに塩化アルミニウムを用いた以外、合成例1と同様な方法でポリマー溶液を得た。溶液中のポリマーは、前記一般式(I)のR1にH2PO4基が導入され、mが30、nが80で、MイオンとしてAl3+が導入された構造を有するものであった。
1−クロロ−2,8−ジオール−3,7−ジメタノール−4,6−ジカルボン酸シクロオクタンの代わりに1−クロロ−2,8−ジオール−3,7−ジメタノール−4,6−リン酸シクロオクタンを同量用い、塩化チオニルの添加量を2部とし、塩化マグネシウムの代わりに塩化アルミニウムを用いた以外、合成例1と同様な方法でポリマー溶液を得た。溶液中のポリマーは、前記一般式(I)のR1にH2PO4基が導入され、mが30、nが80で、MイオンとしてAl3+が導入された構造を有するものであった。
[メタノール水溶液の透過性試験]
ミカサ株式会社製のスピンコーターMS−A100に100rpmの条件で回転させながら合成例1〜6で得たポリマー溶液を滴下することによってキャスト膜を形成した。各キャスト膜を2時間風乾後した後、スピンコーターから剥離した。剥離したキャスト膜(厚さ0.2mm)を直径70mmの円形にカットした後、中央部に直径200μmの孔を3つ穿孔して評価膜をそれぞれ作製した。
ミカサ株式会社製のスピンコーターMS−A100に100rpmの条件で回転させながら合成例1〜6で得たポリマー溶液を滴下することによってキャスト膜を形成した。各キャスト膜を2時間風乾後した後、スピンコーターから剥離した。剥離したキャスト膜(厚さ0.2mm)を直径70mmの円形にカットした後、中央部に直径200μmの孔を3つ穿孔して評価膜をそれぞれ作製した。
内径50mm、内側深さ70mmのフランジを有するステンレス製セパラブルフラスコを2個準備した。一方のセパラブルフラスコの側面の穴にポンプを配管を通して接続した。この構造体をA槽とした。他方のセパラブルフラスコの側面の穴にゴム栓を挿入し、このゴム栓にシリンジを装着した。この構造体をB槽とした。B槽は発生するメタノールガスを収集する。A槽を開口部が上に向くように配置し、その槽内に20%濃度のメタノール水溶液を満たした。その後、A槽の開口部に前記評価膜を重ね、さらに評価膜上にB槽の開口部を載せ、ストッパーでA,Bその開口部間の評価膜を固定して評価装置とした。すなわち、評価膜をA,B槽の開口部間に挟んで固定した。このような評価装置をA槽の配管取付け部、B層のゴム栓挿着部が上に向くように横置きした。
評価装置のA槽にポンプで0.11MPaの圧力を加え、10分間後にB槽内のガスをシリンジで収集した。収集したガス中のメタノールガスは、トリメチルシリル化(TMS)剤を用いて誘導体化させ、島津製作所社製のガスクロマトグラフGC2010に導入し、既知濃度の標準物質のピーク面積を用いながら解析ソフトGC−SolutionVer2.0を用いてメタノールガス量を測定した。
比較例1として厚さ0.2mmのブチルゴムシートから同様な評価膜を作製して同様なメタノール水溶液の透過性試験を行なった。
比較例1の評価膜のメタノールの透過量を100としたとき、合成例1〜6の評価膜のメタノールの透過量を相対値として求めた。その結果を下記表1に示す。
[酸素ガスの透過性試験]
ミカサ株式会社製のスピンコーターMS−A100に100rpmの速度で回転させながら合成例1〜6で得たポリマー溶液を滴下することによってキャスト膜を形成した。各キャスト膜を2時間風乾後した後、スピンコーターから剥離した。剥離したキャスト膜(厚さ0.2mm)を直径70mmの円形にカットして評価膜をそれぞれ作製した。
ミカサ株式会社製のスピンコーターMS−A100に100rpmの速度で回転させながら合成例1〜6で得たポリマー溶液を滴下することによってキャスト膜を形成した。各キャスト膜を2時間風乾後した後、スピンコーターから剥離した。剥離したキャスト膜(厚さ0.2mm)を直径70mmの円形にカットして評価膜をそれぞれ作製した。
内径50mm、内側深さ70mmのステンレス製セパラブルフラスコを2個準備した。一方のセパラブルフラスコの側面の穴に酸素ボンベを配管を通して接続した。なお、一方のセパラブルフラスコの開口部外周面にメスねじが切り込まれている。この構造体を第1槽とした。他方のセパラブルフラスコの側面の穴にステンレス製コネクタを介してステンレス配管を接続し、その配管先端に島津製作所社製のガスクロマトグラフGC2010を接続した。なお、他方のセパラブルフラスコの開口部にはオスねじを切り込んだ鍔部が形成されている。この構造体を第2槽とした。第1、第2の槽の開口部端に前記評価膜を配置し、第1槽のメスねじに第2槽の鍔部のオスねじを螺着して評価膜を第1、第2の槽の開口部間に固定して評価装置とした。
第2槽内を予め窒素ガスで置換した。酸素ボンベから酸素ガスを第1槽に0.11MPaの圧力で加圧しながら供給し、10分間後の第2槽中の酸素を島津製作所社製のガスクロマトグラフGC2010に導入し、既知濃度の標準物質のピーク面積を用いながら解析ソフトGC−SolutionVer2.0を用いて酸素ガス透過量を測定した。
比較例1として厚さ0.2mmのブチルゴムシートから同様な評価膜を作製し、同様な酸素ガス透過性試験を行なった。
表1から明らかなように合成例1〜6により得られたポリマーは比較例1のブチルゴムに比べてメタノール水溶液の透過性および酸素ガスの透過性が極めて低い特性を有することがわかる。特に、合成例1〜6により得られたポリマーにおけるメタノール水溶液の低透過性は、穿孔した孔を持つ評価膜がメタノール水溶液と接触したときに体積増大を生じて、その孔を閉塞する自己修復型の機能を有するためである。
(実施例1)
[アノード用セパレータへのシール材の形成]
幅4mm、深さ2mmの燃料流路がサーペンタイン形状に切削加工された厚さ4mmのカーボン製のアノード用セパレータを用意した。つづいて、合成例1で得たポリマー溶液をペンシルノズル式塗布装置に封入し、このノズルからポリマー溶液を燃料流路が形成されたセパレータ面の淵に幅3mmに塗布した。その後、自然乾燥し、さらに2時間真空乾燥することによりポリマーを硬化させ、セパレータに枠状のシール材を形成した。
[アノード用セパレータへのシール材の形成]
幅4mm、深さ2mmの燃料流路がサーペンタイン形状に切削加工された厚さ4mmのカーボン製のアノード用セパレータを用意した。つづいて、合成例1で得たポリマー溶液をペンシルノズル式塗布装置に封入し、このノズルからポリマー溶液を燃料流路が形成されたセパレータ面の淵に幅3mmに塗布した。その後、自然乾燥し、さらに2時間真空乾燥することによりポリマーを硬化させ、セパレータに枠状のシール材を形成した。
[カソード用セパレータへのシール材の形成]
幅4mm、深さ2mmの酸化性ガス流路がサーペンタイン形状に切削加工された厚さ4mmのカーボン製のカソード用セパレータを用意した。つづいて、合成例1で得たのポリマー溶液をペンシルノズル式塗布装置に封入し、このノズルからポリマー溶液を酸化性ガス流路が形成されたセパレータ面の淵に幅3mmに塗布した。その後、自然乾燥し、さらに2時間真空乾燥することによりポリマーを硬化させ、セパレータに枠状のシール材を形成した。
幅4mm、深さ2mmの酸化性ガス流路がサーペンタイン形状に切削加工された厚さ4mmのカーボン製のカソード用セパレータを用意した。つづいて、合成例1で得たのポリマー溶液をペンシルノズル式塗布装置に封入し、このノズルからポリマー溶液を酸化性ガス流路が形成されたセパレータ面の淵に幅3mmに塗布した。その後、自然乾燥し、さらに2時間真空乾燥することによりポリマーを硬化させ、セパレータに枠状のシール材を形成した。
[アノードの作製]
5%パーフルオロアルキルスルホン酸重合体[デュポン社製商標名:ナフィオン(Nafion)]溶液100部と白金ルテニウム担持炭素粉末2部を攪拌してスラリーを調製した。得られたスラリーをカーボンペーパ(東レ社製:TPG−H−030)上にコーターを用いて白金ルテニウムの担持量が1mg/cm2になるよう塗布して触媒層を形成することによってアノードを作製した。
5%パーフルオロアルキルスルホン酸重合体[デュポン社製商標名:ナフィオン(Nafion)]溶液100部と白金ルテニウム担持炭素粉末2部を攪拌してスラリーを調製した。得られたスラリーをカーボンペーパ(東レ社製:TPG−H−030)上にコーターを用いて白金ルテニウムの担持量が1mg/cm2になるよう塗布して触媒層を形成することによってアノードを作製した。
[カソードの作製]
5%パーフルオロアルキルスルホン酸重合体[デュポン社製商標名:ナフィオン(Nafion)]溶液100部と白金担持炭素粉末2部とを攪拌してスラリーを調製した。得られたスラリーをカーボンペーパ(東レ社製:TPG−H−030)上にコーターを用いて白金の担持量が1mg/cm2になるよう塗布してカソードを作製した。
5%パーフルオロアルキルスルホン酸重合体[デュポン社製商標名:ナフィオン(Nafion)]溶液100部と白金担持炭素粉末2部とを攪拌してスラリーを調製した。得られたスラリーをカーボンペーパ(東レ社製:TPG−H−030)上にコーターを用いて白金の担持量が1mg/cm2になるよう塗布してカソードを作製した。
[膜電極の作製]
得られたアノードとカソードとの間に高分子電解質膜(デポンュ社商標登録:Nafion115)をそれらアノード、カソードの触媒層と接するように挿入した。この積層物を2枚のPETシートで挟み込んだ後、2枚のPETシートを持つ積層物をホットプレス機(ミカドテクノス株式会社製:ダイセット型ヒータープレスMKP−150D−WH)で2MPaの荷重を加え、110℃、2分間ホットプレスを行った。さらに、同プレス機で120℃、4MPaの荷重を加え、2分間ホットプレスを行なった。その後、PETシートを剥離し、膜電極を製作した。
得られたアノードとカソードとの間に高分子電解質膜(デポンュ社商標登録:Nafion115)をそれらアノード、カソードの触媒層と接するように挿入した。この積層物を2枚のPETシートで挟み込んだ後、2枚のPETシートを持つ積層物をホットプレス機(ミカドテクノス株式会社製:ダイセット型ヒータープレスMKP−150D−WH)で2MPaの荷重を加え、110℃、2分間ホットプレスを行った。さらに、同プレス機で120℃、4MPaの荷重を加え、2分間ホットプレスを行なった。その後、PETシートを剥離し、膜電極を製作した。
[評価セルへの組み立て]
得られた膜電極(電極面積5cm2)を予め製作したアノード、カソード用のセパレータの間にシール材と対向するように挟み込み、クランプ締めし、評価用単セルを組立てた。
得られた膜電極(電極面積5cm2)を予め製作したアノード、カソード用のセパレータの間にシール材と対向するように挟み込み、クランプ締めし、評価用単セルを組立てた。
(実施例2〜6)
合成例1で得たポリマー溶液の代わりに合成例2〜6で得たポリマー溶液を用いてアノードおよびカソードのセパレータにシール材を形成した以外、実施例1と同様な方法で評価用セルを組み立てた。
合成例1で得たポリマー溶液の代わりに合成例2〜6で得たポリマー溶液を用いてアノードおよびカソードのセパレータにシール材を形成した以外、実施例1と同様な方法で評価用セルを組み立てた。
(比較例2)
アノードおよびカソードのセパレータにブチルゴムシートから打ち抜いたシール材を粘着剤で貼り付けた以外、実施例1と同様な方法で評価用セルを組み立てた。
アノードおよびカソードのセパレータにブチルゴムシートから打ち抜いたシール材を粘着剤で貼り付けた以外、実施例1と同様な方法で評価用セルを組み立てた。
[振動機試験]
株式会社ミツトヨ製の小形動電式振動試験機MES561の振動ステージに実施例1〜6および比較例2の評価用セルを設置し、周波数100Hz、振幅加速度110m/s2にて縦方向に振動させる振動試験を6時間行なった。
株式会社ミツトヨ製の小形動電式振動試験機MES561の振動ステージに実施例1〜6および比較例2の評価用セルを設置し、周波数100Hz、振幅加速度110m/s2にて縦方向に振動させる振動試験を6時間行なった。
次いで、各評価用セルを燃料電池評価装置にそれぞれ接続した。各評価用セルのアノード側のセパレータに3重量%濃度のメタノール水溶液(燃料)を5mL/分の流速で送液し、各単セルのカソード側のセパレータに空気を10mL/分の流速で送気し、70℃の各セルの電流−電圧特性を測定した。その結果を図3に示す。
図3から明らかなように実施例1〜6のセルは、比較例2のセルに比べて高い出力電圧を取り出すことができることがわかる。
また、各評価用セルのアノード側のセパレータに3重量%濃度のメタノール水溶液(燃料)を5mL/分の流速でそれぞれ送液し、各単セルのカソード側のセパレータに空気を10mL/分の流速でそれぞれ送気し、温度50℃にて、電流密度を100mA/cm2に一定に保持しながら1000時間稼動させるときの電位変化を観察した。その結果を図4に示す。
図3から明らかなように実施例1〜6のセルは、比較例2のセルに比べて高い出力電圧を取り出すことができることがわかる。
また、各評価用セルのアノード側のセパレータに3重量%濃度のメタノール水溶液(燃料)を5mL/分の流速でそれぞれ送液し、各単セルのカソード側のセパレータに空気を10mL/分の流速でそれぞれ送気し、温度50℃にて、電流密度を100mA/cm2に一定に保持しながら1000時間稼動させるときの電位変化を観察した。その結果を図4に示す。
図4から明らかなように実施例1〜6のセルは、比較例2のセルに比べて長時間稼動後にも高い電位保持率を示し、信頼性の高い発電を遂行できることがわかる。
1…カソード、2…アノード、3…電解質膜、4,7…セパレータ、5…燃料流路、6,9…枠状シール材、8…酸化性ガス流路。
Claims (2)
- メタノール水溶液が燃料として供給されるアノード;
酸化性ガスが供給されるカソード;
前記アノードとカソードの間に介在される電解質膜;
前記アノード側に配置され、前記アノードと対向する面に燃料流路が形成されたアノード用セパレータ;
前記カソード側に配置され、前記カソードと対向する面に酸化性ガス流路が形成されたカソード用セパレータ;
前記アノードとアノード用セパレータの間に前記燃料流路を囲むように配置され、かつセパレータのるアノード用枠状シール材;および
前記カソードと前記カソード用セパレータの間に前記酸化性ガス流路を囲むように配置されるカソード用枠状シール材;
を備え、
前記各シール材は、前記各セパレータに一体的に固定され、かつ
前記各シール材は、下記一般式(I)にて表されるイオン性ポリマーを含むことを特徴とする直接メタノール型燃料電池。
- 前記アノード用枠状シール材は、前記アノード用セパレータの燃料流路側の面に前記イオン性ポリマーを含む溶液を塗布、乾燥することにより形成され、かつ前記カソード用枠状シール材は前記カソード用セパレータの酸化性ガス流路側の面に前記イオン性ポリマーを含む溶液を塗布、乾燥することにより形成されることを特徴とする請求項1記載の直接メタノール型燃料電池。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009138498A JP2010287345A (ja) | 2009-06-09 | 2009-06-09 | 直接メタノール型燃料電池 |
US12/792,481 US20100310970A1 (en) | 2009-06-09 | 2010-06-02 | Direct-methanol fuel cell |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009138498A JP2010287345A (ja) | 2009-06-09 | 2009-06-09 | 直接メタノール型燃料電池 |
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JP2010287345A true JP2010287345A (ja) | 2010-12-24 |
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JP2009138498A Pending JP2010287345A (ja) | 2009-06-09 | 2009-06-09 | 直接メタノール型燃料電池 |
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2009
- 2009-06-09 JP JP2009138498A patent/JP2010287345A/ja active Pending
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2010
- 2010-06-02 US US12/792,481 patent/US20100310970A1/en not_active Abandoned
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