JP2010286329A - 2軸検出角速度センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の2軸検出角速度センサは、質量部の質量バランスが取れていない場合であっても、質量部をX軸方向にのみ駆動させることが可能な2軸検出角速度センサを提供することを目的とするものである。
【解決手段】コリオリ力を受けずに第1のY軸方向支持部材32および第2のY軸方向支持部材39に発生する擬似歪を検出回路50で検出して、この擬似歪を相殺する方向に前記質量部21を駆動させるように前記補正駆動手段を制御する補正回路51を設ける構成としたものである。
【選択図】図5

Description

本発明は、特に、Y軸およびZ軸の2軸方向の角速度を検出することが可能な2軸検出角速度センサに関するものである。
従来のこの種の多軸検出角速度センサは、図10、図11に示すように構成されていた。
図10は従来の多軸検出角速度センサの側断面図、図11は同多軸検出角速度センサの上面図である。
図10、図11において、1はSiからなる直方体形状の質量部である。そして、この質量部1は、X軸方向およびY軸方向の共振周波数が略同一になるように構成されている。2は内周および外周が8角形状をなし、かつその全周にわたって延出されたSiからなる支持部材で、この支持部材2は、前記質量部1を外方全周から支持するとともに、上面に複数のPZTからなる外側駆動圧電体3および内側駆動圧電体4を設けている。また、支持部材2の上面には、前記外側駆動圧電体3および内側駆動圧電体4の間に位置して、外側検出圧電体5および内側検出圧電体6を設けている。7はSiからなる四角形筒状の枠体で、この枠体7は前記支持部材2を一体に支持している。
以上のように構成された従来の2軸検出角速度センサについて、次に、その動作を説明する。
支持部材2における外側駆動圧電体3および内側駆動圧電体4に、Z軸方向とY軸方向の位相差が90度である交流電圧を印加すると、質量部1がZ軸方向およびY軸方向の位相差が90度になるように円形状の振動駆動をする。そして、その状態において、質量部1のX軸、Y軸およびZ軸周りに角速度が発生すると、質量部1が振動駆動する方向および角速度が発生する方向の両者と垂直な方向にF=2mV×ωのコリオリ力が発生する。そして、このコリオリ力により外側検出圧電体5および内側検出圧電体6から発生する電荷をIV変換した後、同期検波することにより、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の角速度を検出するものであった。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開平8−145683号公報
しかしながら、上記した従来の構成では、質量部1の質量バランスが取れていない場合には、質量部1をX軸方向にのみ駆動させようとしても、Y軸方向にも移動するため、Z軸方向周りの角速度が発生していない状態であっても、あたかもZ軸方向周りの角速度を検出しているような出力信号が発生してしまうという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、質量部の質量バランスが取れていない場合であっても、質量部をX軸方向にのみ駆動させることが可能な2軸検出角速度センサを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、X軸、Y軸およびZ軸の3軸方向に変位可能な質量部と、この質量部を支持するとともに少なくとも1つの駆動圧電体と少なくとも1つの検出圧電体と少なくとも1つのモニタ圧電体とを設けた支持部材と、前記質量部をX軸方向に振動駆動する駆動回路と、前記質量部にY軸方向またはZ軸方向周りに付加される角速度により、支持部材における検出圧電体にコリオリ力により発生する出力信号を検出する検出回路と、前記質量部をコリオリ力を受けて歪む方向に駆動させる補正駆動手段とを備え、コリオリ力を受けずに支持部材に発生する擬似歪を検出回路で検出して、この擬似歪を相殺する方向に前記質量部を駆動させるように前記補正駆動手段を制御する補正回路を設けたもので、この構成によれば、擬似歪を相殺する方向に前記質量部を駆動させるように前記補正駆動手段を制御する補正回路を設けたため、質量部の質量バランスが取れていない場合であっても、質量部をX軸方向にのみ駆動させることができることとなり、これにより、質量部の駆動により、Y軸方向に移動することがないから、Z軸方向周りの角速度が発生していない状態において、あたかもZ軸方向周りの角速度が発生しているような出力信号が生じることを防止できるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項2に記載の発明は、特に、補正駆動手段を、支持部材におけるY軸方向に設けた補正圧電体により構成したもので、この構成によれば、補正駆動手段を、支持部材におけるY軸方向に設けた補正圧電体により構成したため、X軸方向の駆動により、質量部がY軸方向に移動することを容易に防止できるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項3に記載の発明は、特に、補正回路に記憶手段を設け、この記憶手段に駆動回路におけるAGC回路の増幅率を減衰させる補正定数を格納し、駆動回路からの出力信号の位相を90度遅延させた出力信号に前記AGC回路の増幅率を減衰させた信号を乗算して補正圧電体に入力する構成としたもので、この構成によれば、駆動回路からの出力信号の位相を90度遅延させた出力信号に前記AGC回路の増幅率を減衰させた信号を乗算して補正圧電体に入力する構成としたため、常時、駆動信号の変化に応じて擬似歪を相殺する方向に質量部を駆動させることができるという作用効果を有するものである。
以上のように本発明の2軸検出角速度センサは、X軸、Y軸およびZ軸の3軸方向に変位可能な質量部と、この質量部を支持するとともに少なくとも1つの駆動圧電体と少なくとも1つの検出圧電体と少なくとも1つのモニタ圧電体とを設けた支持部材と、前記質量部をX軸方向に振動駆動する駆動回路と、前記質量部にY軸方向またはZ軸方向周りに付加される角速度により、支持部材における検出圧電体にコリオリ力により発生する出力信号を検出する検出回路と、前記質量部をコリオリ力を受けて歪む方向に駆動させる補正駆動手段とを備え、コリオリ力を受けずに支持部材に発生する擬似歪を検出回路で検出して、この擬似歪を相殺する方向に前記質量部を駆動させるように前記補正駆動手段を制御する補正回路を設けたもので、この構成によれば、擬似歪を相殺する方向に前記質量部を駆動させるように前記補正駆動手段を制御する補正回路を設けたため、質量部の質量バランスが取れていない場合であっても、質量部をX軸方向にのみ駆動させることができることとなり、これにより、質量部の駆動により、Y軸方向に移動することがないから、Z軸方向周りの角速度が発生していない状態において、あたかもZ軸方向周りの角速度が発生しているような出力信号が生じることを防止できる2軸検出角速度センサを提供することができるという効果を有するものである。
本発明の一実施の形態における2軸検出角速度センサの側断面図 同2軸検出角速度センサの上面図 同2軸検出角速度センサにおける第1のX軸方向支持部材の側断面図 同2軸検出角速度センサにおける質量部のX軸方向およびY軸方向の駆動周波数と利得の関係を示す図 同2軸検出角速度センサの回路図 同2軸検出角速度センサをX軸方向に振動駆動させる状態を示す側断面図 同2軸検出角速度センサがY軸方向のコリオリ力により動作する状態を示す側断面図 同2軸検出角速度センサがZ軸方向のコリオリ力により動作する状態を示す側断面図 同2軸検出角速度センサが動作したときの出力信号を示す図 従来の多軸検出角速度センサの側断面図 同多軸検出角速度センサの上面図
以下、本発明の一実施の形態における2軸検出角速度センサについて、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態における2軸検出角速度センサの側断面図、図2は同2軸検出角速度センサの上面図、図3は同2軸検出角速度センサにおける第1のX軸方向支持部材の側断面図、図4は同2軸検出角速度センサにおける質量部のX軸方向およびY軸方向の駆動周波数と利得の関係を示す図、図5は同2軸検出角速度センサの回路図である。
図1〜図5において、21はSiからなる直方体形状の質量部である。22はSiからなる第1のX軸方向支持部材で、この第1のX軸方向支持部材22は、前記質量部21における一側面の上部を支持するとともに、上面の外側に一対のPZTからなる外側駆動圧電体23を設け、さらに上面の内側に一対のPZTからなる内側駆動圧電体24を設けているものである。また、前記第1のX軸方向支持部材22の上面には、前記一対の外側駆動圧電体23の間に位置して、外側モニタ圧電体25を設けており、さらに前記内側駆動圧電体24の間に位置して、内側モニタ圧電体26を設けているものである。
27はSiからなる第2のX軸方向支持部材で、この第2のX軸方向支持部材27は、前記質量部21における前記第1のX軸方向支持部材22を設けた側と反対側の一側面の上部を支持するとともに、上面の外側に一対のPZTからなる外側駆動圧電体28を設け、さらに上面の内側に一対のPZTからなる内側駆動圧電体29を設けているものである。また、前記第2のX軸方向支持部材27の上面には、前記一対の外側駆動圧電体28の間に位置して、外側モニタ圧電体30を設けており、さらに前記内側駆動圧電体29の間に位置して、内側モニタ圧電体31を設けているものである。
32はSiからなる第1のY軸方向支持部材で、この第1のY軸方向支持部材32は、前記質量部21における一側面の上部を支持するとともに、また、前記第1のY軸方向支持部材32の上面には、外側検出圧電体35を設けており、さらに、内側検出圧電体36を設けているものである。そしてまた、前記第1のY軸方向支持部材32の上面には、外側補正圧電体37を設けるとともに、内側に位置して内側補正圧電体38を設けているものである。
39はSiからなる第2のY軸方向支持部材で、この第2のY軸方向支持部材39は、前記質量部21における前記第1のY軸方向支持部材32を設けた側と反対側の一側面の上部を支持している。また、前記第2のY軸方向支持部材39の上面には、外側検出圧電体42を設けており、さらに、内側検出圧電体43を設けているものである。そしてまた、前記第2のY軸方向支持部材39の上面には、一対の外側補正圧電体40および内側補正圧電体70を設けているものである。
また、前記第1のX軸方向支持部材22の上面に位置する外側駆動圧電体23および外側モニタ圧電体25は、図3に示すように、Siからなる第1のX軸方向支持部材22の上面に設けたPtとTiとの合金薄膜からなる共通GND電極44の上面に設けられ、そして、外側駆動圧電体23の上面に駆動電極45を設けるとともに、外側モニタ圧電体25の上面に検出電極46を設けているものである。そしてまた、前記質量部21は、第1のX軸方向支持部材22、第2のX軸方向支持部材27、第1のY軸方向支持部材32および第2のY軸方向支持部材39で支持することにより、図4に示すように、X軸方向の駆動周波数が40kHzになるように、また、Y軸方向の駆動周波数が35kHzになるように構成されているものである。そして、前記第1のX軸方向支持部材22、第2のX軸方向支持部材27、第1のY軸方向支持部材32および第2のY軸方向支持部材39は、図2に示すように、それらの間に4つの孔71を有するとともに、外周側を一体に接続した外周部72を有し、さらに前記外周部72の上面にはICからなる処理回路48を設けているものである。
47はSiからなる四角形筒状の枠体で、この枠体47は前記第1のX軸方向支持部材22、第2のX軸方向支持部材27、第1のY軸方向支持部材32および第2のY軸方向支持部材39と連接された外周部72を支持しているものである。
前記外周部72の上面に設けた処理回路48は、前記外側駆動圧電体23,28、内側駆動圧電体24,29、外側モニタ圧電体25,30、外側検出圧電体35,42および内側モニタ圧電体26,31、内側検出圧電体36,43と回路パターン(図示せず)により電気的に接続しており、さらに、この処理回路48からの出力信号を回路パターン(図示せず)を介して外部回路(図示せず)に出力しているものである。
また、前記処理回路48は、図5に示すように、駆動回路49、検出回路50および補正回路51とで構成されているものである。前記駆動回路49は第1のX軸方向支持部材22における外側モニタ圧電体25および内側モニタ圧電体26と第2のX軸方向支持部材27における外側モニタ圧電体30および内側モニタ圧電体31とからの出力信号の差動値を駆動回路49におけるIV変換器52、バンドパスフィルター53およびAGC回路54を介して生成した駆動信号を外側駆動圧電体23,28、および内側駆動圧電体24,29に入力することにより、質量部21をX軸方向に一定の振幅で振動駆動させているものである。検出回路50は、第1のY軸方向支持部材32における外側検出圧電体35および内側検出圧電体36の出力信号を入力するIV変換器60と、第2のY軸方向支持部材39における外側検出圧電体42および内側検出圧電体43からの出力信号を入力するIV変換器61からの出力信号との差動値を同期検波器62によって、駆動回路49におけるバンドパスフィルタ53からの出力信号を位相シフト回路57により位相を90度遅らせた出力信号を基準として、位相検波した後、ローパスフィルター63により平滑することにより、Y軸周りの角速度を検出するものである。さらに、同様にして、同期検波器68によって、位相検波した後、ローパスフィルター69により平滑することにより、Z軸周りの角速度を検出するものである。そしてまた、前記処理回路48における補正回路51は、前記駆動回路49におけるAGC回路54の減衰率を入力するATT73と、このATT73の減衰率を補正する補正定数を格納するROMからなる記憶手段74と、前記位相シフト回路57からの出力信号をATT73からの出力信号に応じて乗算する乗算器75と、この乗算器75からの出力信号を増幅するとともに互いに180度位相の異なる2つの信号を出力する増幅器76とで構成されている。
以上のように構成された本発明の一実施の形態における2軸検出角速度センサについて、次に、その組立方法を説明する。
まず、予め準備したSiからなる基材(図示せず)の上面に、PtとTiの合金薄膜からなる共通GND電極44を蒸着により形成し、その後、共通GND電極44の上面にPZT薄膜からなる外側駆動圧電体23,28,40、内側駆動圧電体24,29,34,41、外側検出圧電体35,42、内側検出圧電体36,43、外側モニタ圧電体25,30および内側モニタ圧電体26,31を蒸着により形成する。
次に、外側駆動圧電体23,28、内側駆動圧電体24,29、外側モニタ圧電体25,30、外側検出圧電体35,42、内側モニタ圧電体26,31、内側検出圧電体36,43、外側補正圧電体37,40および内側補正圧電体38,70の上面にTiとAuの合金薄膜からなる駆動電極45、検出電極(図示せず)およびモニタ電極46を形成する。
次に、共通GND電極44側に電圧を印加するとともに、駆動電極45、検出電極(図示せず)およびモニタ電極46を接地することにより、外側駆動圧電体23,28、内側駆動圧電体24,29、外側検出圧電体35,42、内側検出圧電体36,43、外側モニタ圧電体25,30、内側モニタ圧電体26,31、外側補正圧電体37,40および内側補正圧電体38,70を分極する。
最後に、基材(図示せず)における不要な箇所を除去することにより、質量部21、第1のX軸方向支持部材22、第2のX軸方向支持部材27、第1のY軸方向支持部材32、第2のY軸方向支持部材39、外周部72および枠体47を形成した後、回路パターン(図示せず)にICからなる処理回路48を半田付けする。
以上のように構成され、かつ組み立てられた本発明の一実施の形態における2軸検出角速度センサについて、次に、その動作を説明する。
まず、最初に質量部21にY軸周りの角速度が付加される場合を説明する。
質量部21はX軸方向に振動駆動している。すなわち、第1のX軸方向支持部材22における外側駆動圧電体23および内側駆動圧電体24に負電圧を印加すると同時に、第2のX軸方向支持部材27における外側駆動圧電体28および内側駆動圧電体29に正電圧を印加すると、外側駆動圧電体23および内側駆動圧電体24は縮むとともに外側駆動圧電体28および内側駆動圧電体29は伸びることになり、その結果、質量部21は、図6に示すように、第2のX軸方向支持部材27に向かって移動する。
次に、第1のX軸方向支持部材22における外側駆動圧電体23および内側駆動圧電体24に正電圧を印加すると同時に、第2のX軸方向支持部材27における外側駆動圧電体28および内側駆動圧電体29に負電圧を印加すると、外側駆動圧電体23および内側駆動圧電体24は伸びるとともに外側駆動圧電体28および内側駆動圧電体29は縮むことになり、その結果、質量部21は第1のX軸方向支持部材22に向かって移動する。すなわち、正弦波からなる交流電圧を外側駆動圧電体23,28、および内側駆動圧電体24,29に印加することにより、質量部21はX軸方向の駆動周波数で速度Vの振動駆動するものである。この質量部21の振動駆動は内側モニタ圧電体26,31および外側モニタ圧電体25,30から発生する出力信号が一定になるように、外側駆動圧電体23、内側駆動圧電体24、外側駆動圧電体28および内側駆動圧電体29に印加する電圧を調整することにより、振動駆動の振幅を制御している。
ここで、まず、質量部21にZ軸周りの角速度が付加される場合を説明する。質量部21がX軸方向に振動駆動をしている状態において、質量部21がZ軸方向の中心軸周りに角速度ωで回転すると、図7に示すように、質量部21にY軸方向のF=2mV×ωのコリオリ力が発生する。
このコリオリ力により、質量部21はY軸方向に振動駆動するため、この振動駆動によって、第1のY軸方向支持部材32における外側検出圧電体35および内側検出圧電体36が伸びることにより正電荷が発生するとともに、第2のY軸方向支持部材39における外側検出圧電体42および内側検出圧電体43が縮むことにより負電荷が発生する。そして、外側検出圧電体35および内側検出圧電体36から発生する電荷をIV変換器64により出力信号に変換するとともに、外側検出圧電体42および内側検出圧電体43から発生する電荷をIV変換器65により出力信号に変換し、両者の差動を取ることにより、Z軸周りの角速度を検出する出力信号が出力される。
次に、質量部21にY軸周りの角速度が付加される場合を説明する。
質量部21がX軸方向に振動駆動をしている状態において、質量部21がY軸方向の中心軸周りに角速度ωで回転すると、質量部21にZ軸方向のF=2mV×ωのコリオリ力が発生する。
このコリオリ力により、質量部21はZ軸方向に振動駆動するため、この振動駆動によって、質量部21が上方に移動するタイミングでは、図8に示すように、第1のY軸方向支持部材32における内側検出圧電体36および第2のY軸方向支持部材39における内側検出圧電体43が伸びることにより正電荷が発生するとともに、第1のY軸方向支持部材32における外側検出圧電体35および第2のY軸方向支持部材39における外側検出圧電体42が縮むことにより負電荷が発生する。そして、内側検出圧電体36および内側検出圧電体43から発生する電荷をIV変換器60により出力信号に変換するとともに、外側検出圧電体35および外側検出圧電体42から発生する電荷をIV変換器65により出力信号に変換し、両者の差動を取ることにより、出力信号が出力される。
ここで、質量部21の重量バランス不釣合いにより、質量部21がX軸方向の駆動振動がY軸方向に偏移して駆動する場合を考える。
Z軸方向のコリオリ力が働かない状態においても、質量部21がY軸方向に移動することになるため、外側検出圧電体35、内側検出圧電体36、外側検出圧電体42および内側検出圧電体43の各々に電荷が発生する。従って、検出回路50におけるIV変換器64およびIV変換器65により変換した出力信号は、同期検波器68およびローパスフィルター69を介して、図9(a)に示す出力信号として出力される。そこで、この不要な信号を除去するために、図9(b)に示す駆動回路49におけるバンドパスフィルター53からの出力信号を位相シフト回路57により90度遅らせた後、記憶手段74に格納した補正定数を基に、AGC回路54の増幅率をATT73により補正し、乗算器75により減衰させて、図9(c)に示す出力信号を生成する。そしてこの出力信号を、増幅器76により、一方は補正出力1として第1のY軸方向支持部材32における外側補正圧電体37および内側補正圧電体38に入力するとともに、他方は補正出力2として反転させた信号を、第2のY軸方向支持部材39における外側補正圧電体40および内側補正圧電体70に入力する。そうすると、検出回路50におけるIV変換器64およびIV変換器65により変換した出力信号は、図9(d)に示すようになり、前述の図9(a)に示す不要な出力信号と合成した出力信号は図9(e)のようになる。すなわち、質量部21はX軸方向の駆動からY軸方向に偏移しないように振動駆動させることができるものである。
本発明に係る2軸検出角速度センサは、質量部の質量バランスが取れていない場合であっても、質量部をX軸方向にのみ駆動させることができるという効果を有するものであり、特にY軸およびZ軸の2軸方向の角速度を検出することが可能な2軸検出角速度センサとして有用なものである。
21 質量部
22,27 X軸方向支持部材
23,24,28,29 駆動圧電体
25,26 モニタ圧電体
32,39 Y軸方向支持部材
35,36,42,43 検出圧電体
37,38,40,70 補正圧電体
49 駆動回路
50 検出回路
51 補正回路
74 記憶手段

Claims (3)

  1. X軸、Y軸およびZ軸の3軸方向に変位可能な質量部と、この質量部を支持するとともに少なくとも1つの駆動圧電体と少なくとも1つの検出圧電体と少なくとも1つのモニタ圧電体とを設けた支持部材と、前記質量部をX軸方向に振動駆動するAGC回路を有する駆動回路と、前記質量部にY軸方向またはZ軸方向周りに付加される角速度により、支持部材における検出圧電体にコリオリ力により発生する出力信号を検出する検出回路と、前記質量部をコリオリ力を受けて歪む方向に駆動させる補正駆動手段とを備え、コリオリ力を受けずに支持部材に発生する擬似歪を検出回路で検出して、この擬似歪を相殺する方向に前記質量部を駆動させるように前記補正駆動手段を制御する補正回路を設けた2軸検出角速度センサ。
  2. 補正駆動手段を、支持部材におけるY軸方向に設けた補正圧電体により構成した請求項1記載の2軸検出角速度センサ。
  3. 補正回路に記憶手段を設け、この記憶手段に駆動回路におけるAGC回路の増幅率を減衰させる補正定数を格納し、駆動回路からの出力信号の位相を90度遅延させた出力信号に前記AGC回路の増幅率を減衰させた信号を乗算して補正圧電体に入力する構成とした請求項2記載の2軸検出角速度センサ。
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