JP2010285892A - 廃熱回収装置 - Google Patents

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Toshihisa Sugiyama
敏久 杉山
Kenichi Yamada
賢一 山田
Shusaku Sugamoto
周作 菅本
Takeyoshi Yugeta
武慶 弓削田
Fuminori Kono
文紀 河野
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Abstract

【課題】 冷媒によりエンジン及びエンジンオイルを冷却することができることに加え、エンジンオイルの熱エネルギーを効率よく利用することができる廃熱回収装置を提供する。
【解決手段】 本発明の廃熱回収装置100は、エンジンオイルを蓄えるオイルパン80と、エンジン10を冷却することにより気化した冷媒を凝縮させる凝縮器60と、凝縮器60により凝縮された冷媒が流通して、冷媒とエンジンオイルとの熱交換を行うオイルクーラー90と、オイルクーラー90における熱交換に用いられた冷媒を気体と液体とに分離する気液分離器30と、を備え、気液分離器30において分離された液体をエンジン10へ導入するとともに、気液分離器30において分離された気体を膨張器50へ導入することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、廃熱回収装置に関する。
従来、内燃機関(エンジン)の駆動に伴って発生する廃熱を、ランキンサイクルを利用して回収する廃熱回収装置が知られている。このような廃熱回収装置には、例えば、エンジンの水冷冷却系統を密閉構造とし、エンジンにおける廃熱によって気化した冷却水によって膨張器(タービン)を駆動して、気化した冷却水の持つ熱エネルギーを電気エネルギー等に変換して回収するものがある。
上記のような廃熱回収装置を備え、冷却効率及びエネルギー回収効率を改善したエンジンが、例えば、特許文献1に開示されている。
特開2008−121615号公報
ところで、冷媒の気化潜熱を利用した沸騰冷却エンジンが知られている。冷媒の気化潜熱は顕熱の数十倍以上であるため、沸騰冷却エンジンの冷却効率は高い。沸騰冷却エンジンでは、気化した冷媒の蒸気が発生するため、ランキンサイクルと組み合わせ易い。ところが、沸騰冷却エンジンには、水冷エンジンとは異なり、エンジンオイルを冷却する手段がないため、エンジンオイルが高温になりやすい。このため、エンジンオイルは、気化するおそれがある。気化したエンジンオイルは潤滑や緩衝等の機能を十分果たすことができないため、エンジンオイルの気化を抑制する必要がある。そこで、オイルクーラーを設けて、凝縮器により冷却した冷媒をオイルクーラーに流通させてエンジンオイルを冷却し、その後、エンジンオイルの冷却に使用した冷媒を直接沸騰冷却エンジンの冷却に使用することが考えられる。
しかしながら、エンジンオイルの温度が高いと、冷媒が気化してしまう場合がある。気化した冷媒は顕熱しか利用することができない。そのため、気化した冷媒を沸騰冷却エンジンへ送っても、沸騰冷却エンジンをほとんど冷却できず効率的ではない。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、冷媒によりエンジン及びエンジンオイルを冷却することができることに加え、エンジンオイルの熱エネルギーを効率よく利用することができる廃熱回収装置を提供することを課題とする。
本発明は、エンジンオイルを蓄えるオイルタンクと、エンジンを冷却することにより気化した冷媒を凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器により凝縮された前記冷媒が流通して、前記冷媒と前記エンジンオイルとの熱交換を行うオイルクーラーと、前記オイルクーラーにおける熱交換に用いられた前記冷媒を気体と液体とに分離する気液分離器と、を備え、前記気液分離器において分離された前記液体を前記エンジンへ導入するとともに、前記気液分離器において分離された前記気体を膨張器へ導入することを特徴とする廃熱回収装置である。
これにより、エンジンオイルと熱交換した冷媒を気液分離して、液体の冷媒をエンジンの冷却に使用し、気化した冷媒を膨張器の動力として使用することができる。よって、冷媒によりエンジン及びエンジンオイルを冷却することができることに加え、エンジンオイルの熱エネルギーを効率よく利用することができる。
上記構成において、前記オイルクーラーは、前記オイルタンクの内部に配置される構成とすることができる。
上記構成において、前記オイルクーラーは、前記オイルタンクの外部に配置される構成とすることができる。
本構成によれば、冷媒によりエンジン及びエンジンオイルを冷却することができることに加え、エンジンオイルの熱エネルギーを効率よく利用することができる。
図1は、実施例1に係る廃熱回収装置100の模式図である。 図2は、実施例1に係るオイルクーラー90及びオイルパン80の構成の一例を示す模式図である。 図3は、実施例1に係るオイルクーラー90及びオイルパン80の構成の一例を示す模式図である。
以下に、図面を用いて、本発明の実施例について詳細に説明する。
図1を参照して、実施例1に係る廃熱回収装置100の構造を説明する。図1は廃熱回収装置100の模式図である。
図1に示すように、廃熱回収装置100は、エンジン10と、冷媒通路20と、気液分離器30と、ノズル40と、膨張器50と、凝縮器60と、ポンプ70と、オイルパン80と、オイルクーラー90と、を有する。図1中の冷媒通路20内及び気液分離器30内の斜線は液相の冷媒を示し、オイルパン80内の斜線はエンジンオイルを示す。エンジン10は、冷媒通路20を流通する冷媒がエンジン10の熱により気化するときの気化潜熱によって冷却される沸騰冷却エンジンである。オイルパン80は、エンジン10の下部に組みつけられ、内部にエンジンオイルを蓄える。凝縮器60は、気化した冷媒を冷却して凝縮させる。オイルクーラー90は、凝縮器60により凝縮された冷媒が流通して、冷媒とエンジンオイルとの熱交換を行う。気液分離器30は、オイルクーラーにおける熱交換に使われた冷媒、及び、冷媒通路20においてエンジン10との熱交換に使われた冷媒を、気体と液体とに分離する。ノズル40は、気液分離器30から排出された気体の冷媒の流速を増すための絞り通路である。膨張器50は、内部に動翼を有し、ノズル40により加速された冷媒によって、動翼が回転する。
次に、図1を参照して、冷媒の流通経路に沿って、廃熱回収装置100のランキンサイクルの動作を説明する。図1において、実線矢印は液体の冷媒の流れを示し、破線矢印は気化した冷媒の流れを示している。
まず、エンジン10の熱により、冷媒通路20を流通する冷媒が気化する。エンジン10は、冷媒が気化するときの気化潜熱によって冷却される。冷媒通路20から排出された冷媒は、気液分離器30に送られる。気体の冷媒はノズル40へ送られる。気体から液体に戻った冷媒がある場合、気液分離器30により気体と液体とに分離され、分離された液体の冷媒は気液分離器30に蓄えられる。ノズル40を通って加速された冷媒は、膨張器50の動翼を回転させる。これにより得られた動力は、例えば、電力や直接動力として回収される。膨張器50の動力として使われた冷媒は、凝縮器60により冷却されて凝縮される。
凝縮器60により凝縮された冷媒は、ポンプ70を介して、オイルパン80内のオイルクーラー90に送られる。冷媒が流通するオイルクーラー90において、冷媒とエンジンオイルとの熱交換によりエンジンオイルの熱エネルギーが冷媒に伝達され、オイルパン80内のエンジンオイルが冷却される。このとき、エンジンオイルの温度が高いと、冷媒が気化する場合がある。そのため、オイルクーラー90から排出される冷媒は、気体と液体とが混在する場合がある。
オイルクーラー90から排出された冷媒は、気液分離器30に送られて、気体と液体とに分離される。分離された気体である蒸気はノズル40へ送られ、分離された液体は気液分離器30に蓄えられる。
実施例1によれば、エンジンオイルと熱交換した冷媒を気液分離器30により気液分離して、液体の冷媒をエンジンの冷却に使用することができる。エンジンオイルと熱交換した冷媒はエンジンオイルから得た熱エネルギーにより温度が上昇する。そのため、エンジンオイルと熱交換した冷媒を気液分離器30へ送ることにより、気液分離器30に蓄えられた冷媒と冷媒通路20を流通する冷媒の温度とを上昇させることができる。これにより、冷媒はより早く気化するため、エンジン10をより早く沸騰冷却することができる。
また、実施例1によれば、エンジンオイルと熱交換した冷媒を気液分離器30により気液分離して、気化した冷媒を膨張器50の動力として使用することができるため、膨張器50の動力となる蒸気の発生量を増加させることができる。よって、気化した冷媒の熱エネルギー、すなわち、エンジンオイルの熱エネルギーを効率よく利用することができる。これに対して、エンジンオイルと熱交換した冷媒を気液分離せずに直接エンジン10に送る場合、気体状態の冷媒の顕熱しか利用できないため、気化した冷媒の熱エネルギーを有効に活用することができない。また、膨張器50の動力となる蒸気の発生量を増加させることもできない。
実施例1において、図1に示すように、オイルクーラー90は、オイルパン80の内部に配置される例を説明した。図1におけるオイルクーラー90及びオイルパン80の構成をより詳細に示したのが図2である。図2は、オイルクーラー90及びオイルパン80の構成の一例を示す模式図である。図2のように、オイルクーラー90は、オイルパン80の内部に配置され、オイルクーラー90の周りにエンジンオイルが存在する。図2中の矢印に示すように、凝縮器60から排出された冷媒は、オイルクーラー90を流通して、エンジンオイルと熱交換を行って、気液分離器30に送られる。図2とは逆に、オイルクーラー90は、オイルパン80の外部に配置されてもよい。その構成を詳細に示したのが図3である。図3は、図2と異なるオイルクーラー90及びオイルパン80の構成の一例を示す模式図である。図3のように、オイルクーラー90は、オイルパン80の外部に配置され、エンジンオイルが流れるパイプ92の周りに冷媒が存在する。図3中の矢印に示すように、凝縮器60から排出された冷媒は、オイルクーラー90を流通して、エンジンオイルと熱交換を行って、気液分離器30に送られる。
実施例1において、エンジン10の下部に組みつけられるオイルパン80を説明した。オイルパン80はオイルタンクの一例である。実施例1において、オイルパン80の代わりに、エンジン10と別体のオイルタンクを用いてもよい。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 エンジン
20 冷媒通路
30 気液分離器
40 ノズル
50 膨張器
60 凝縮器
70 ポンプ
80 オイルパン
90 オイルクーラー
100 廃熱回収装置

Claims (3)

  1. エンジンオイルを蓄えるオイルタンクと、
    エンジンを冷却することにより気化した冷媒を凝縮させる凝縮器と、
    前記凝縮器により凝縮された前記冷媒が流通して、前記冷媒と前記エンジンオイルとの熱交換を行うオイルクーラーと、
    前記オイルクーラーにおける熱交換に用いられた前記冷媒を気体と液体とに分離する気液分離器と、
    を備え、前記気液分離器において分離された前記液体を前記エンジンへ導入するとともに、前記気液分離器において分離された前記気体を膨張器へ導入することを特徴とする廃熱回収装置。
  2. 前記オイルクーラーは、前記オイルタンクの内部に配置されることを特徴とする請求項1記載の廃熱回収装置。
  3. 前記オイルクーラーは、前記オイルタンクの外部に配置されることを特徴とする請求項1記載の廃熱回収装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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