JP2010285020A - エンジン支持構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピッチ振動を発生させる直列3気筒等のエンジンであっても、アイドル振動の抑制と乗り心地の改善との両立を実現することのできるペンデュラム式エンジン支持構造を提供する。
【解決手段】一対のエンジンマウントの少なくとも一方2を、中心部材21と、筒状部材22と、中心部材の軸線Aを通る1つの対称面Yを有し、これらの部材21、22を連結する弾性部材23とで構成し、かつ、中心部材21の軸線Aがほぼ車両前後方向に向き、対称面Yが軸線A周りに車両上下方向HLに対して所定角度θだけ傾斜するようにする。
【選択図】図4

Description

本発明は、ペンデュラム式のエンジン支持構造に関し、特に、ピッチ方向の振動を発生するエンジンにおけるアイドル振動の抑制と乗り心地との両立を図ることのできるものに関する。
ロール方向慣性主軸の向きが車両の略左右方向となるよう配置されたFF横置きエンジンを、エンジンマウントを介して、ロール方向慣性主軸の上方の、エンジン重心を通る鉛直線を挟んで軸方向に互いに離れた一対の支持点で支持するとともに、エンジンのロール方向の動きを、重心より下方に配置されたトルクロッドにより抑制するよう構成された、いわゆる、ペンデュラム式(ペンデュラム懸架式ともいう)のエンジン支持構造が用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
エンジン支持構造の設計において、アイドル時のエンジンから車体へ振動伝達の抑制と、乗り心地の改善との両立は重要課題であり、上記のようなペンデュラム式のエンジン支持構造は比較的、この両立を実現しやすいため広く用いられるようになってきている。
なお、本発明において、エンジンのロール方向慣性主軸は車両左右方向と略平行に配置されていることを前提としており、本明細書における説明もこのことを前提としている。また、以下の説明に用いるエンジンの振動方向の用語は、図1に模式的に示すところに従うものとする。すなわち、並進3方向として、車両左右方向LR、および、車両前後方向FRの他に、車両上下方向HLを「バウンス」方向と呼ぶものとし、回転3方向として、車両左右方向LRを軸とする回転を「ロール」方向、車両前後方向FRを軸とする回転を「ピッチ」方向、そして、車両上下方向HLを軸とする回転を「ヨー」方向という。なお、図1(a)は、平面視、図1(a)は、車両後から見たときの正面視、そして、図1(a)は、車両側面から見たときの側面視である。
さて、アイドル時の振動を抑える方法については、低周波のエンジン振動において、ロール方向の振動とバウンス方向の振動とが発生するが、平面視において、前記一対の支持点を前記ロール方向慣性主軸のできるだけ近くに配置することにより、ロール方向の、弾性主軸を慣性主軸にできるだけ近づけ、ロール方向成分がバウンス方向成分を誘発しない、すなわち、ロール方向の振動とバウンス方向の振動とを非連成化することができ、ロール方向成分の車体への振動伝達が低く抑え、アイドル時の振動を抑制することができる。
これに対して、乗り心地の改善は、エンジンシェーク、すなわち、エンジンのバウンス方向の振動を抑えることであり、これは、バウンス方向の振動を、他の方向の振動、直列4気筒やV型6気筒のエンジンにあっては、エンジン起振力が基本的にゼロであるピッチ方向の振動と連成させることによって、バウンス方向のピークを抑えるように設計され、これを実現させつため、ペンデュラム式のエンジン支持構造にあっては、左右の支持点に設けられたエンジンマウントの上下方向のバネ定数に基づき設計することが行われている。
特開2005−059806号公報
しかしながら、上記の設計は、ピッチ方向の振動を発生させない直列4気筒やV型6気筒のエンジンについてのものであり、これを、直列の奇数気筒、例えば直列3気筒のエンジンに適用しようとすると、このエンジンはピッチ方向の振動を発生させるため、前記要求特性の両立をすることが難しかった。実際には、エンジンシェークを抑えるために採用していた、バウンス方向の振動とピッチ方向の振動との連成化を断念し、左右のエンジンマウントのバネ定数の比を小さくすることにより、シェーク振動の悪化をある程度容認してでもアイドル時のバウンス−ピッチ間の振動の非連成化をできるだけ図ることによりアイドル振動を抑えたり、アイドル最適化モードとエンジンシェーク最適化モードとを切り換えることのできる、高価な切換式液封式エンジンマウントを採用したりすることによって対策が取られていたが、ピッチ方向の慣性主軸が重心より上方にあることにより、ピッチ振動を十分抑えることは難しかった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ピッチ方向振動を発生させるエンジンであっても、アイドル振動の抑制と乗り心地の改善との両立を実現することのできるペンデュラム式エンジン支持構造を提供することを目的とする。
<1>は、ロール方向慣性主軸の向きが車両の略左右方向となるよう配置されたFF横置きエンジンを、エンジンマウントを介して、ロール方向慣性主軸の上方の、エンジン重心を通る鉛直線を挟んで軸方向に互いに離れた一対の支持点で支持するとともに、エンジンのロール方向の動きを、重心より下方に配置されたトルクロッドにより抑制するよう構成されたペンデュラム式のエンジン支持構造において、
前記一対のエンジンマウントの少なくとも一方を、中心部材と、その外周の外側に配置された筒状部材と、中心部材の軸線を通って略対称な2つの領域に区画する対称面を1つ有するとともに前記両部材を連結する弾性部材とで構成し、かつ、中心部材の軸線がほぼ車両前後方向に向き、前記対称面が車両上下方向に対して所定角度だけ傾斜するように配置したことを特徴とするエンジン支持構造である。
<2>は、<1>において、他方のエンジンマウントを、中心部材と、その外周の外側に配置された筒状部材と、これらの部材を連結する弾性部材とを具え、少なくとも一部を弾性部材で囲まれ内部に液体を収容し中心部材と筒状部材との相対変位に応じて体積を変化させる液室と、液室に接続され液室の体積変化に応じて液室に対して液体を出入れさせるオリフィスとが設けられた液封式のエンジンマウントとしてなるエンジン支持構造である。
<3>は、<1>もしくは<2>において、直列の奇数気筒のエンジンの支持に用いられることを特徴とするエンジン支持構造である。
<4>は、<3>において、気筒数を3とするエンジン支持構造である。
<1>によれば、前記一対のエンジンマウントの少なくとも一方を、中心部材と、その外周の外側に配置された筒状部材と、中心部材の軸線を通って略対称な2つの領域に区画する対称面を1つ有するとともに前記両部材を連結する弾性部材とで構成し、かつ、中心部材の軸線がほぼ車両前後方向に向き、前記対称面が車両上下方向に対して所定角度だけ傾斜するように配置したので、調整によってピッチ方向弾性主軸をできるだけ下げて重心を通る直線に近づけることができ、その結果、ピッチ方向の非連成度を上げることができる。
<2>によれば、他方のエンジンマウントを、前述のように構成された液封式のエンジンマウントとしたので、乗り心地を一層改善することができる。
<3>によれば、直列の奇数気筒のエンジンの支持に用いられるので、<1>の効果を際立たせることができる。
<4>によれば、ピッチ方向の振動が大きい直列3気筒のエンジンの支持に用いられるので、<1>の効果をさらに際立たせることができる。
エンジンの振動の方向を示す模式図である。 本発明の実施形態のエンジン支持点の配置を模式的に示す平面図である。 本発明の実施形態のエンジン支持点の配置を模式的に示す、車両後方から見た正面図である。 LHに設けられたエンジンマウントの取り付け態様を示す平面図および正面図である。 LHに設けられたエンジンマウントの断面図である。 LHに設けられたエンジンマウントとして用いられる液封マウントの断面図である。 RHに設けられたエンジンマウントの取り付け態様を示す平面図および正面図である。 RHに設けられたエンジンマウントの断面図である。 ピッチ方向入力に対する傾斜角度と軸ずれ量との関係を示すグラフである。 ピッチ方向入力に対する傾斜角度と伝達力の周波数依存性との関係を示すグラフである。
本発明の実施形態について図を参照して説明する。図2、図3は、本発明の実施形態のエンジン支持点を模式的に示す、それぞれ平面図および車両後方から見た正面図であり、この発明のエンジン支持構造10において、ロール方向慣性主軸RCの向きが車両の左右方向LRと概ね一致するよう配置されたエンジン1は、その慣性主軸RCの上方の、エンジン重心Gを通る鉛直線GLを挟んで軸方向に互いに離れた一対の支持点RH、LHでエンジンマウントを介して支持されるとともに、ロール方向慣性主軸RC周りのロール方向振動を、重心Gより下方に配置されたトルクロッドTRにより抑制される。図においてPCは、ピッチ方向弾性主軸を示し、この主軸PCをできるだけ重心Gに近づけられるようにして、ピッチ方向の振動の車体への伝達を抑えることが本発明の狙いである。
なお、図2、3において、7は気筒を、TRはトルクロッドを示す。
図4は、LHに設けられたエンジンマウントの取り付け態様を示す図であり、図4(a)は平面視、図4(b)は車両後方から見たときの正面視であり、また、図5は、エンジンマウントの、図4(a)の矢視A−Aに対応する断面における断面図である。エンジンマウント2は、いわゆる円筒型ソリッドマウントであり、中心部材21と、筒状部材22と、これらの部材21、22を連結する弾性部材23とで構成されている。弾性部材23は、中心部材21の軸線Aを通り、弾性部材23を略面対称に区画する1つの対称面Yを有する。対称面Y内の軸線Aに直交する方向を主たる弾性主軸方向Cと呼ぶとき、符号23は、中心部材21、筒状部材22の主たる弾性主軸方向Cに沿った相対変位が所定以上にならないように抑えるストッパである。
ここで、中心部材21は、エンジン1および車体Bのいずれか一方に取り付けられ、また、筒状部材22は、エンジン1および車体Bの他方に取り付けられ、図示の場合、中心部材21がエンジン側のステー25を介してエンジン1(実際は、トランスミッション2)に取り付けられ、筒状部材22は、車体側のステー26を介して車体Bに取り付けられている。
また、弾性部材23は、筒状部材22の内周面上に周方向の一点から、対称面Yを通過して、筒状部材22の内周面上反対側の他点にまで延在するよう構成されていて、この対称面Yを有する構成により弾性主軸方向Cが特定される。
本発明のエンジン支持構造10は、その特徴として、少なくとも、エンジンマウント2、4の少なくとも一方が、円筒型ソリッドマウントであり、中心部材21の軸線がほぼ車両前後方向FRに向き、対称面Yが、中心部材21軸線周りに、車両上下方向HLに対して所定角度θだけ傾斜しており、このことによって、ピッチ方向弾性主軸PCを下げて重心Gを通る直線に近づけることができ、その結果、ピッチ振動の車体への伝達を抑えることができる。
本発明のエンジン支持構造10において、中心部材21と、筒状部材22と、これらの部材21、22を連結する弾性部材23とよりなる円筒型ソリッドマウントに代えて、図6に断面図で例示するような、液封マウント40を用いることもでき、この例の場合、液封マウント40は、中心部材41と筒状部材42と、これらを連結する弾性部材43とよりなり、少なくとも一部が弾性部材43に囲まれ、液体が充満された主液室44と、一部が変形自在な膜部材47で囲まれた副液室46とを設け、これらの液室44、46をこれらをオリフィス45で連通させて構成される。
液封マウント40は、中心部材21の軸線を通る対称面Yに関して対称になる形状を有し、対称面Y内で軸線Aと直交する方向を主たる弾性主軸方向Cとして、方向Cの振動入力に対して、オリフィス45を通過する液体の流路抵抗と共振作用とにより、高い減衰性能と好適なバネ定数を有することができる。
図10において、符号48は、副液室46の容量変化を、弾性部材23の変形をもたらすことのないようにするための補強プレートであり、符号49は、中心部材41の筒状部材42に対する相対変位を、主液室44の容積変化に忠実に反映させるために弾性部材43を補強する補強プレートである。
また、図6において、図6(a)は軸心Aと直交する断面における断面図であり、図6(b)は軸心Aを含む断面における断面図であり、また、図6(a)は、図6(a)のD−D矢視に対応している。
そして、円筒型ソリッドマウント2に代えて液封マウント40を用いた場合には、対称面Yを上下方向HLに対してθだけ傾斜させることによって、円筒マウント2と同様にピッチ方向の振動の車体への伝達を抑えることができることに加えて、円筒型ソリッドマウント2の場合にはピッチ方向の振動抑制のトレードオフとしてやや悪化したシェーク振動について、その改善を図ることができる。
左側の支持点LHに設けられたエンジンマウント2について説明したが、右側の支持点RHのエンジンマウントも、同様に、中心部材21と、筒状部材22と、これらの部材21、22を連結する弾性部材23とで構成される円筒型マウントを用いることもでき、さらに、このエンジンマウントにおいて、対称面Yが、中心部材21の軸線Aの周りに、車両上下方向HLに対して傾斜するようにすることもできる。
しかしながら、支持点LHにおけるエンジンマウント2を上記のように構成して、乗り心地に影響するシェーク振動を問題ないレベルに保ちつつピッチ方向の振動を抑えることができるものの、シェーク振動の抑制に関してはまだ改善の余地があり、これを改善するためには、RHに設けるエンジンマウント4を液封マウントとするのが好ましい。図6にその取り付け態様例を、図7に、これに用いられる液封マウントの例を断面図で示す。
図7において、図7(a)は平面視、図7(b)は車両後方から見たときの正面視であり、また、図8は、右側エンジンマウント4の、図7(a)のB−B矢視に対応する断面図であり、エンジンマウント4は、液封マウントであり、ステー8を介してエンジン1に取り付けられるとともに、ステー9を介して車体に取り付けられている。
エンジンマウント4は、車両の上下方向HLと平行に向けられた軸線C1を有する中心部材31と、中心部材31の半径方向外側に配置された筒状部材32と、これらの部材31、32の間に配設されこれらの部材31、32同士を連結するゴム部材33とを具え、ゴム部材33の軸方向一方側に筒状部材32の内側を軸方向に液密に仕切る仕切り部材34を配設し、この仕切り部材34とゴム部材33との間に液体が充填された主液室36を形成するとともに、主液室36の、仕切り部材34を挟んだ反対側に膜部材35を設けこの膜部材35と仕切り部材34との間に液体が充填されその液圧に応じて拡縮する副液室37を形成し、主液室36と副液室37とを相互に連通させるオリフィス38を設けて構成される。
なお、ゴム部材33は周方向に関して、方向性をもたせることもできるが、本実施形態の場合は、周方向に均一なものとした。
このような構成を有する液封マウント4は、車体11の上下方向の振動に対して、中心部材31と筒状部材32とが軸方向に相対変位し、このとき、オリフィス38を通過して主液室36と副液室37との間を移動する液体の粘性抵抗と共振作用とにより、これを抑制することができる。
以上、本発明に係るペンデュラム式のエンジン支持構造の好ましい例として、車両左側のマウントだけを、その対称面Yが車両前後方向に向いた軸心Aの周りに車両上下方向HLに対して所定角度θだけ傾斜するように配置させたが、これは以下の理由による。
すなわち、ペンデュラム式のエンジン支持構造において、エンジン1は、トランスミッション5との組み立て体であるパワープラント6として吊り下げられて支持されるのが一般的であり、また通常、このようなエンジン支持構造にあっては、エンジン1は、車両右側に配置され、トランスミッション5は車両左側に配置される。そして、振動源であるエンジン1には、高価ではあるが制振機能の高い液封マウントが用いられ、振動の少ないトランスミッション5側には、円筒型マウントのような、液封式ではない安価なマウントが用いられることが多い。このような状況下で、車両左側のマウントの対称面Yだけを傾斜させたのは、第1に、図8に示したような液封マウント4は複雑な構造をしているため、この液封マウント4を、その弾性部材が軸心を通る非対称面を1つもつように構成しこの対称面Yを傾斜させた場合、耐久性の低下等の予期しない問題が生じる可能性があること、第2にパワープラント6としての重心は、重量の大きいエンジン側に偏っており、この場合、重心から遠い左側のエンジンマウントの非対称面Yを傾斜させた方が、同じ傾斜角度であっても、ピッチ方向弾性主軸を重心に近づける効果が大きく、従って、ピッチ方向振動を抑制する効果も大きくなるからである。
しかし、当然のことながら両方のエンジンマウント2、4について、それらの対称面Cを、車両前後方向の軸周りに、車両上下方向に対して傾斜させる方が、ピッチ振動抑制効果が上がるので、このような形態も可能である。
図2〜7に示したエンジン支持構造を有するモデル化されたエンジンについて、左側エンジンマウント2の対称面Yの、車両上下方向HLに対する傾斜角度θを変化させて、ピッチ方向弾性主軸の重心からの軸ずれ量と、車両左右方向LRの、エンジンから車体へ伝達される振動の伝達力の周波数依存性をを計算で求めた。計算結果については、傾斜角度θと軸ずれ量との関係を、図9に、傾斜角度を横軸に、軸ずれ量を縦軸にとって表し、また、傾斜角度と振動伝達力の周波数依存性との関係については、4つの傾斜角度に対して、周波数を横軸に、振動伝達力を縦軸にとって図10に表した。なお、傾斜角度は、車両後方から見て時計回りをプラス方向とした。
なお、図10において、縦軸の伝達力は、力を無次元化したもので表している。
計算の前提条件は以下の通りである。
(1)エンジン質量:100kg
(2)エンジンピッチ方向慣性主軸周り慣性モーメント:10kg・m2
(3)左側、右側マウント2、4の、重心を原点とする座標位置、および、バネ定数:表1による。
なお、表1において、座標は、車両左右方向LRに関しては重心から車両右側をプラスとし、車両上下方向HLに関しては重心から車両上側をプラスとした。また、バネ定数に関して、Kcは、主たる弾性主軸方向Cのバネ定数を、Ksは、方向Cと直交する弾性主軸方向Sのバネ定数をそれぞれ表す。
(4)入力は、車両前後方向FR周りのモーメント(ピッチ方向)だけとした。
Figure 2010285020
図9を見て分かるとおり、ピッチ方向の振動を抑えるに際して、左側マウント2の共振方向の傾斜角度を-30〜-45°とすることにより、特に問題となる車両上下方向HLの軸ずれ量が最も小さくなることがわかる。また、図10から分かるように、左側マウント2の対称面Yを傾斜させない場合には、14Hz付近にピッチングの共振があるが、例えば、この傾斜角度を-30〜-45°とすることによりこの振動の、エンジンから車体への伝達を抑えることができる。
1 エンジン
2、4 エンジンマウント
5 トランスミッション
6 パワープラント
7 気筒
8、9 ステー
10 エンジン支持構造
21 中心部材
22 筒状部材
23 弾性部材
24 ストッパ
25、26 ステー
31 中心部材
32 筒状部材
33 ゴム部材
33 仕切り部材
35 膜部材
36 主液室
37 副液室
38 オリフィス
40 液封マウント
41 中心部材
42 筒状部材
43 弾性部材
44 主液室
45 オリフィス
46 副液室
47 膜部材
48、49 補強プレート
B 車体
C エンジンマウントの主たる弾性主軸方向
LH 左側支持点
RH 右側支持点
FR 車両前後方向
HL 車両上下方向
LR 車両左右方向
PC ピッチ方向弾性主軸
RC 慣性主軸
S エンジンマウントの主たる弾性主軸方向
TR トルクロッド
Y 非対称面

Claims (4)

  1. ロール方向慣性主軸の向きが車両の略左右方向となるよう配置されたFF横置きエンジンを、エンジンマウントを介して、ロール方向慣性主軸の上方の、エンジン重心を通る鉛直線を挟んで軸方向に互いに離れた一対の支持点で支持するとともに、エンジンのロール方向の動きを、重心より下方に配置されたトルクロッドにより抑制するよう構成されたペンデュラム式のエンジン支持構造において、
    前記一対のエンジンマウントの少なくとも一方を、中心部材と、その外周の外側に配置された筒状部材と、中心部材の軸線を通って略対称な2つの領域に区画する対称面を1つ有するとともに前記両部材を連結する弾性部材とで構成し、かつ、中心部材の軸線がほぼ車両前後方向に向き、前記対称面が車両上下方向に対して所定角度だけ傾斜するように配置したことを特徴とするエンジン支持構造。
  2. 他方のエンジンマウントを、中心部材と、その外周の外側に配置された筒状部材と、これらの部材を連結する弾性部材とを具え、少なくとも一部を弾性部材で囲まれ内部に液体を収容し中心部材と筒状部材との相対変位に応じて体積を変化させる液室と、液室に接続され液室の体積変化に応じて液室に対して液体を出入れさせるオリフィスとが設けられた液封式のエンジンマウントとしてなる請求項1に記載のエンジン支持構造。
  3. 直列の奇数気筒のエンジンの支持に用いられることを特徴とする請求項1または2に記載のエンジン支持構造。
  4. 気筒数を3とする請求項3に記載のエンジン支持構造。
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JP2013129413A (ja) * 2011-12-21 2013-07-04 Hyundai Motor Co Ltd 3気筒エンジンの装着構造
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