JP2010284635A - 液処理用放電ユニット、及び調湿装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液中に放電電極52と対向電極53とが設けられ、電源部60から放電電極と対向電極とに電位差が付与されると、放電電極から対向電極に向かって放電が生起し、この放電に伴い、液中に活性種が生成することによって、液中の溶解物質が分解されるとともに殺菌が行われる。
【選択図】図3
Description
本発明の実施形態1に係る調湿装置(10)は、空気を加湿する加湿運転が可能に構成されている。また、上記調湿装置(10)は、空気を浄化するための種々の空気浄化手段を有している。
図2に示すように、空気浄化手段(20)は、空気通路(14)内を流れる空気を浄化するためのものであり、空気の流れの上流側から下流側に向かって順に、プレフィルタ(21)、イオン化部(22)、プリーツフィルタ(23)を有している。
図2に示すように、加湿ユニット(40)は、液体としての加湿水を貯留する貯留部としての水タンク(41)と、該水タンク(41)内の水を汲み上げるための水車(42)と、該水車(42)によって汲み上げられた水を空気中へ付与するための加湿部としての加湿ロータ(43)と、該加湿ロータ(43)を回転駆動するための駆動モータ(44)とを備えている。また、加湿ユニット(40)は、加湿ロータ(43)を加熱するためのヒータ(48)も備えている。
図2及び図3に示すように、調湿装置(10)は、水タンク(41)内に貯留される水を浄化するための液処理用放電ユニットとしての放電ユニット(50)を備えている。放電ユニット(50)は、水を浄化するための放電が行われる放電部(51)と、この放電部(51)の電源回路を構成する電源部(60)とを有している。
次に調湿装置(10)の運転動作について説明する。調湿装置(10)は、室内空気を浄化すると共に、この室内空気を加湿する加湿運転を行う。また、調湿装置(10)は、この加湿運転時や停止時において、水タンク(41)内の水を浄化する水浄化動作を行う(詳細は後述する)。
加湿運転では、遠心ファン(15)が運転されるとともに、加湿ロータ(43)が駆動モータ(44)によって回転駆動される。また、イオン化部(22)の電極に電圧が印加されるとともに、ヒータ(48)が通電状態となる。
水タンク(41)内に加湿水が長期間に亘って貯留されると、水中でカビや雑菌等が繁殖することにより、水タンク(41)内の加湿水が汚染される場合がある。また、例えば空気通路(14)内を流れる空気中にアンモニア等の物質(有害物質や臭気物質)が含まれている場合、この物質が水中に溶解して水タンク(41)内の加湿水が汚染されることもある。従って、このように汚染された加湿水が上述のようにして室内へ供給されると、室内に雑菌や有害物質等を付与することになり、室内の清浄度を損なう虞がある。そこで、調湿装置(10)では、放電ユニット(50)によって水タンク(41)内の水を浄化する水浄化動作を行うようにしている。
上記実施形態1によれば、放電電極(52)の表面の一部を対向電極(53)に向かって露出させながら、この放電電極(52)を絶縁部材(55)によって覆っている。このため、この絶縁部材(55)によって、放電電極(52)の放電電流が分散してしまうことを防止できる。これにより、放電電極(52)と対向電極(53)との間で電界強度の大きな放電を行うことができ、水タンク(41)内の水中において、高濃度の活性種を多量に生成できる。その結果、液中の溶解物質の分解効率や殺菌効率を向上でき、加湿水の浄化性能を高めることができる。従って、室内へ清浄な加湿水を供給できる調湿装置(10)を提供することができる。
上記実施形態の放電ユニット(50)については、以下のような各変形例の構成としても良い。
図4に示す変形例1では、上記実施形態の放電ユニット(50)において、棒状の放電電極(52)の露出部(52a)の端面が、絶縁部材(55)の開口(56)の端面(即ち、図4に示す平面P)よりも内側に位置している。つまり、棒状の放電電極(52)は、その先端が絶縁部材(55)の開口(56)端面よりも凹むように配設されている。換言すると、放電電極(52)の露出部(52a)は、絶縁部材(55)の開口(56)内部において、対向電極(53)と対峙している。また、放電電極(52)と絶縁部材(55)とは実質的に接触している。変形例1のそれ以外の構成は、上記実施形態1と同様である。
図5に示す変形例2では、上記実施形態の放電ユニット(50)において、棒状の放電電極(52)の露出部(52a)の端面が、絶縁部材(55)の開口(56)の端面(即ち、図5に示す平面P)よりも外側に位置している。つまり、棒状の放電電極(52)は、その先端が絶縁部材(55)の開口(56)の端面から突出するように配設されている。換言すると、放電電極(52)の露出部(52a)は、絶縁部材(55)の開口(56)の外部において、対向電極(53)と対峙している。また、放電電極(52)と絶縁部材(55)とは実質的に接触している。変形例2のそれ以外の構成は、上記実施形態1と同様である。
図6(A)及び(B)に示す変形例3では、棒状の放電電極(52)の外周面が外周被覆部(55a)によって覆われるとともに、この放電電極(52)の先端面が先端被覆部(55b)によって覆われている。つまり、放電電極(52)を覆う絶縁部材(55)は、外周被覆部(55a)と先端被覆部(55b)とを有している。そして、放電電極(52)は、その先端面(先端被覆部(55b))が対向電極(53)を指向するように配設されている。
図7(A)及び(B)に示す変形例4では、棒状の放電電極(52)の外周面が外周被覆部(55a)によって覆われるとともに、この放電電極(52)の端面が先端被覆部(55b)によって覆われている。つまり、放電電極(52)を覆う絶縁部材(55)は、外周被覆部(55a)と先端被覆部(55b)とを有している。そして、放電電極(52)は、棒状の放電電極(52)の外周面の一部が対向電極(53)を向くように配設されている。つまり、変形例4では、棒状の放電電極(52)の軸心と、面状ないし平板状の対向電極(53)とが実質的に平行に配置されている。
図8及び図9に示す放電ユニット(50)は、上記実施形態と放電電極(52)の構成が異なっている。変形例5の放電電極(52)は、基部(52b)と複数の突起部(52c)とを有している。基部(52b)は、平板状に形成されており、対向電極(53)と平行となるように該対向電極(53)と向かい合っている。複数の突起部(52c)は、基部(52b)の厚さ方向の両端面のうち、対向電極(53)側の面に形成されている。各突起部(52c)は、円錐状に形成されており、その頂部が対向電極(53)を指向するように突出している。また、基部(52b)では、各突起部(52c)が高さ方向及び幅方向において、互いに所定の間隔を置くように配列されている(図9を参照)。
図10に示す変形例6の放電ユニット(50)は、上記実施形態と放電電極(52)の構成が異なっている。変形例6の放電電極(52)は、薄板状に形成されている。そして、放電電極(52)の厚さ方向の両端面には、それぞれ薄膜状の絶縁部材(55c,55c)が形成されている。つまり、変形例6では、薄膜状の2枚の絶縁部材(55c,55c)の間に放電電極(52)が挟み込まれている。放電電極(52)と絶縁部材(55c,55c)とは実質的に接触している。なお、板状の放電電極(52)の両面にそれぞれ絶縁部材(55)を形成する方法としては、例えばセラミック等の絶縁部材を放電電極(52)の両面にそれぞれ吹き付けたり、貼り付けたりする方法が挙げられる。また、薄膜状の絶縁部材(55c,55c)の膜厚は、数μm以下であることが好ましい。
図11に示す変形例7の放電ユニット(50)は、上記実施形態と対向電極(53)の構成が異なっている。変形例7の対向電極(53)は、その外形がお椀状ないし略半球状に形成され、且つ複数の孔が外交する網目状ないし格子状に形成されている。対向電極(53)は、棒状の放電電極(52)の長手方向の延長線上において、その中心の頂部が位置するように配設されている。これにより、放電電極(52)の露出部(52a)から対向電極(53)までの距離は、対向電極(53)の内壁全域に亘って概ね等しくなっている。
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
41 水タンク(貯留部)
43 加湿ロータ(加湿部)
50 放電ユニット(液処理用放電ユニット)
52 放電電極
52a 露出部
53 対向電極
55 絶縁部材
55a 外周被覆部
55b 先端被覆部
56 開口
60 電極部
Claims (12)
- 液中に設けられる放電電極(52)及び対向電極(53)と、上記放電電極(52)から上記対向電極(53)に向かって放電を生起するように両者の電極(52,53)に電位差を付与する電源部(60)とを有する液処理用放電ユニットであって、
上記放電電極(52)の一部を覆う絶縁部材(55)を備えていることを特徴とする液処理用放電ユニット。 - 請求項1において、
上記絶縁部材(55)は、上記放電電極(52)と接触しながら該放電電極(52)の一部を覆うように構成されていることを特徴とする液処理用放電ユニット。 - 請求項1又は2において、
上記絶縁部材(55)には、上記放電電極(52)の一部を露出させるための少なくとも1つの開口(56)が形成されていることを特徴とする液処理用放電ユニット。 - 請求項3において、
上記放電電極(52)の露出部(52a)は、上記絶縁部材(55)の上記開口(56)の端面よりも内側に位置していることを特徴とする液処理用放電ユニット。 - 請求項3において、
上記放電電極(52)の露出部(52a)は、上記絶縁部材(55)の上記開口(56)の端面と略同一平面上に位置していることを特徴とする液処理用放電ユニット。 - 請求項3において、
上記放電電極(52)の露出部(52a)は、上記絶縁部材(55)の上記開口(56)の端面よりも外側に位置していることを特徴とする液処理用放電ユニット。 - 請求項1乃至6のいずれか1つにおいて、
上記絶縁部材(55)には、複数の開口(56)が形成されることを特徴とする液処理用放電ユニット。 - 請求項1乃至7のいずれか1つにおいて、
上記放電電極(52)は、棒状ないし線状に形成され、
上記絶縁部材(55)は、上記放電電極(52)の外周面を覆う外周被覆部(55a)と、上記放電電極(52)の先端面を覆うと共に複数の上記開口(56)が形成される先端被覆部(55b)とを有していることを特徴とする液処理用放電ユニット。 - 請求項1乃至7のいずれか1つにおいて、
上記放電電極(52)は、棒状ないし線状に形成され、
上記絶縁部材(55)は、上記放電電極(52)の外周面を覆うと共に複数の上記開口(56)が形成される外周被覆部(55a)と、上記放電電極(52)の先端面を覆う先端被覆部(55b)とを有していることを特徴とする液処理用放電ユニット。 - 請求項1乃至9のいずれか1つにおいて、
上記電源部(60)は、上記放電電極(52)よりも上記対向電極(53)が低電位となるように両者の電極(52,53)に電位差を付与することを特徴とする液処理用放電ユニット。 - 請求項1乃至10のいずれか1つにおいて、
上記放電電極(52)から上記対向電極(53)に向かってストリーマ放電を生起するように構成されていることを特徴とする液処理用放電ユニット。 - 水を貯留する貯留部(41)と、該貯留部(41)の水を空気中へ付与する加湿部(43)と、該貯留部(41)の水を浄化する液処理用放電ユニット(50)とを備えた調湿装置であって、
上記液処理用放電ユニット(50)は、請求項1乃至11のいずれか1つの液処理用放電ユニットで構成されていることを特徴とする調湿装置。
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