JP2010280945A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】クリーニングを原因とする腐食を防止することができる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】処理室内に複数の原料を供給して基板の表面に膜を形成する膜形成工程と、前記処理室内にフッ素を含むクリーニングガスを供給して前記処理室内をクリーニングするクリーニング工程と、を有し、前記クリーニング工程は、前記処理室内を第1の温度で所定時間加熱する第1の加熱工程と、前記第1の温度から第2の温度まで昇温する昇温工程と、前記処理室内を前記第2の温度で所定時間加熱する第2の加熱工程と、を含み、前記第1の温度及び前記第2の温度は500℃から700℃のそれぞれ所定温度である。
【選択図】図7

Description

本発明は、基板に対して成膜処理を行う半導体装置の製造方法に関する。
基板処理装置の一例として、半導体製造装置があり、さらに半導体製造装置の一例として、バッチ式縦型成膜装置が知られている。
この種の処理装置では、例えば基板の処理原料の一つとしてアミン類を選択し、その処理ガスを処理容器に供給してその内部で流通させることにより、処理容器内に収容された基板に対し、低温での成膜を実現することが可能である。アミン類としては、TDMAT(テトラキスジメチルアミノチタン)やTEMAH(テトラキスエチルメチルアミノハフニウム)等を使用することができ、TiN(窒化チタン)やHfO(酸化ハフニウム)といった窒化膜や酸化膜等の膜を形成することができる。
一般に、上記処理装置において、基板を処理する間は、基板処理室及び排気管を加熱するバッチ式縦型成膜装置であっても、基板処理室及び排気管のクリーニングが実施されている間は排気管の温度を低下させている。クリーニングガスによる排気管の腐食を抑制するためである。
特許文献1は、加熱手段によって、反応管203内を加熱してウエハ200を処理する基板処理装置であって、NHガスノズル301にNFガスを導入し、少なくともNHガスノズル301に付着した膜の除去を行う構成を開示する。
特開2005−167027号公報
TiNを成膜する場合、反応管に異物が堆積するのを防止するために、三弗化窒素(NF)のような弗素原子(F)を含有したガスを用いたクリーニングが実施されている。このとき、クリーニングと同時に、副生成物としてTiF(四弗化チタン)やF(弗素)が発生してしまう。また、NFでは、温度の低い部分でのエッチング速度が遅く、時間がかかるといった問題がある。また、TiFの昇華温度は常圧下で284℃と高温であるため、副生成物は装置の排気配管に溜まり易い。更に、装置内に残ったTiFは、大気の水分と反応してHFを発生させ、結果として装置の腐食を引き起こす。ここで、例えば反応室を1330Pa(10Torr)程度の圧力にし、排気配管等を150℃程度に加熱すれば付着は抑えられるものの、大量にTiFが発生した場合は濃度が上がる為、付着を防ぐことは困難である。
本発明の目的は、クリーニングを原因とする腐食を防止することができる半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明の一態様によれば、処理室内に複数の原料を供給して基板の表面に膜を形成する膜形成工程と、前記処理室内にフッ素を含むクリーニングガスを供給して前記処理室内をクリーニングするクリーニング工程と、を有し、前記クリーニング工程は、前記処理室内を第1の温度で所定時間加熱する第1の加熱工程と、前記第1の温度から第2の温度まで昇温する昇温工程と、前記処理室内を前記第2の温度で所定時間加熱する第2の加熱工程と、を含み、前記第1の温度及び前記第2の温度は500℃から700℃のそれぞれ所定温度である半導体装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、クリーニングを原因とする腐食を防止することができる半導体装置の製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係るバッチ式縦型成膜装置の処理炉を示す縦断面図である。 本発明の実施形態に係るバッチ式縦型成膜装置の処理炉の概略横断面図である。 本発明の実施形態に係るバッチ式縦型成膜装置を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るバッチ式縦型成膜装置を示す縦断面図である。 処理室温度と反応管下部加熱部温度との関係を示した図である。 クリーニング温度とTiN膜のエッチング速度との関係を示した図である。 クリーニング中の反応管温度の推移を示した図である。
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
本実施形態において、本発明に係る半導体製造装置は、構造による分類に従えばバッチ式縦型成膜装置に構成されており、機能による分類に従えばALD(ATOMIC LAYER DEPOSITION )装置に構成されている。
図1および図2に示されているように、本実施形態に係る半導体製造装置(以下、ALD装置という。)は、処理炉202を備えており、処理炉202は石英製の反応管203を備えている。反応管203は基板であるウエハ200を収容し、処理する反応容器を構成している。反応管203は加熱手段であるヒータ207の内側に設けられている。反応管203は下端開口を蓋体であるシールキャップ219により、気密部材であるOリング220を介して気密に閉塞される。
反応管203およびヒータ207の外側には断熱部材208が設けられている。断熱部材208はヒータ207の上方端を覆うように設けられている。
反応管203の下部の外側には、加熱手段であるヒータ250(反応管下部加熱部)が設けられている。
ヒータ207、断熱部材208、反応管203およびシールキャップ219は、処理炉202を形成している。また、反応管203、シールキャップ219および反応管203内に形成されたバッファ室237は、基板処理室201を形成している。シールキャップ219には基板保持手段であるボート217が石英キャップ218を介して立設されている。石英キャップ218はボート217を保持する保持体を構成している。ボート217は処理炉202に挿入される。ボート217にはバッチ処理される複数のウエハ200が水平姿勢で管軸方向に多段に垂直方向に積載される。ヒータ207は処理炉202に挿入されたウエハ200を所定の温度に加熱する。ヒータ250は低温になり易い反応管203の下部を所定の温度に加熱する。
処理炉202には複数(少なくとも2本)のガス供給管232a、232bが設けられている。2本のガス供給管232a、232bは、互いに反応しあう少なくとも二種類の処理ガスを、交互に処理炉202に供給し、かつそれらの処理ガスが独立して供給される供給管を構成している。
ガス供給管232aは、第一のガス供給源240aから、第一の反応ガスを基板処理室201に、流量制御手段であるマスフローコントローラ241a、開閉弁であるバルブ243aおよび反応管203内に形成されたバッファ室237を介して供給する。
ガス供給管232bは、第二のガス供給源240bから、第二の反応ガスを基板処理室201に、流量制御手段であるマスフローコントローラ241b、開閉弁であるバルブ243bおよびガス供給部249を介して供給する。
また、ガス供給管232bの上流には、ガス供給管331が接続されている。ガス供給管331は、上流側から、第一のパージガス供給源337、流量制御手段であるマスフローコントローラ332および開閉弁であるバルブ333が設けられている。
ガス供給管232aの上流には、ガス供給管334が接続されている。ガス供給管334には、上流側から、第二のパージガス供給源338、流量制御手段であるマスフローコントローラ335および開閉弁であるバルブ336が設けられている。
ガス供給管232aおよびガス供給管232bには、クリーニングガス供給管232cが、バルブ243cおよびバルブ243dの下流側にそれぞれ接続されている。クリーニングガス供給管232cには、第三のガス(クリーニングガス)供給源240c、流量制御手段であるマスフローコントローラ241cおよび開閉弁であるバルブ243c、243dが上流側からこの順に設けられている。
ガス供給管232cはクリーニングガスを基板処理室201に、流量制御手段であるマスフローコントローラ241c、開閉弁であるバルブ243c、バッファ室237およびガス供給部249を介して供給する。
反応副生成物の付着を防ぐために、3本のガス供給管232a、232b、232cには、少なくとも120℃程度まで加熱可能な配管ヒータ(図示せず)が装着されている。
基板処理室201にはガスを排気する排気管であるガス排気管231の一端が接続されている。ガス排気管231の他端は排気手段である真空ポンプ246(排気制御部)にバルブ243dを介して接続されている。ガス排気管231は複数の排気管をつなぎ合わせて一つの排気管としており、つなぎ合わせた箇所にはOリング234が設けられている。基板処理室201内は真空ポンプ246によって排気される。
なお、バルブ243dは弁を開閉して基板処理室201の排気および排気停止を行なうことができ、かつまた、弁開度を調節して圧力を調整することができる開閉弁である。ここでは、真空ポンプ246及びバルブ243dを排気制御部と呼ぶ。
反応副生成物の付着を防ぐために、ガス排気管231には少なくとも150℃以上に加熱可能なヒータ247(排気管加熱部)が装着されている。ヒータ247はコントローラ321によって制御される。
反応管203内壁とウエハ200との間の円弧状の空間には、バッファ室237が設けられている。バッファ室237は反応管203下部より上部の内壁にウエハ200の積載方向に沿って敷設されており、ガス分散空間を形成している。
バッファ室237のウエハ200と隣接する内側壁端部近傍には、ガスを供給する供給孔であるガス供給孔248aが設けられている。ガス供給孔248aは反応管203の中心へ向けて開口している。ガス供給孔248aは、ウエハ200の積載方向に沿って下部から上部に所定の長さにわたってそれぞれ同一の開口面積を有し、同じ開口ピッチで設けられている。
バッファ室237のガス供給孔248aと反対側端部近傍には、ノズル233が反応管203の下部より上部にわたりウエハ200の積載方向に沿って配設されている。ノズル233にはガスを供給する供給孔であるガス供給孔248bが複数設けられている。
複数のガス供給孔248bはガス供給孔248aの場合と同じ所定の長さにわたってウエハ200の積載方向に沿って配設されている。複数のガス供給孔248bと複数のガス供給孔248aとはそれぞれ1対1で対応している。
ガス供給孔248bの開口面積は、バッファ室237と処理炉202の差圧が小さい場合、上流側から下流側まで同一の開口面積で同一の開口ピッチとすることが良い。
しかし、差圧が大きい場合、ガス供給孔248bの開口面積は、上流側から下流側に向かって開口面積を大きくするか、開口ピッチを小さくするとよい。
上流側から下流にかけて、ガス供給孔248bの開口面積や開口ピッチを調節することで、各ガス供給孔248bから噴出されるガスを、略同流量として噴出させることができる。各ガス供給孔248bから噴出するガスをバッファ室237に噴出させて一旦導入し、ガスの流速差の均一化を行うことができる。
すなわち、バッファ室237において、各ガス供給孔248bより噴出したガスはバッファ室237で各ガスの粒子速度が緩和された後、ガス供給孔248aより基板処理室201に噴出する。この間に、各ガス供給孔248bより噴出したガスが各ガス供給孔248aより噴出する際には、均一な流量と流速とを有するガスとすることができる。
バッファ室237には細長い構造を有する棒状電極269および棒状電極270が、上部より下部にわたって電極を保護する保護管である電極保護管275に保護されて配設されている。棒状電極269または棒状電極270のいずれか一方は整合器272を介して高周波電源273に接続され、他方は基準電位であるアースに接続されている。高周波電源にパワーをかけることで、棒状電極269および棒状電極270間のプラズマ生成領域224に供給されたガスがプラズマ化される。
電極保護管275は棒状電極269および棒状電極270をバッファ室237の雰囲気と隔離した状態でバッファ室237にそれぞれ挿入可能な構造となっている。
ところで、電極保護管275の内部は外気(大気)と同一雰囲気であると、電極保護管275にそれぞれ挿入された棒状電極269および棒状電極270は、ヒータ207の加熱によって酸化されてしまう。
そこで、電極保護管275の内部は窒素等の不活性ガスを充填あるいはパージし、酸素濃度を充分低く抑えて棒状電極269または棒状電極270の酸化を防止するための不活性ガスパージ機構が設けられる。
ガス供給孔248aの位置から反応管203の内周を120度程度回った内壁には、ガスを供給するノズル(ガス供給部)233とは独立した構造となるガス供給部249が設けられている。ガス供給部249は、ALD法による成膜において、ウエハ200へ、複数種類のガスを1種類ずつ交互に供給する際に、バッファ室237とガス供給種を分担する供給部である。
ガス供給部249も複数のガス供給孔248cを有する。バッファ室237と同様に、ガス供給孔248cはウエハと隣接する位置に同一ピッチでガスを供給する供給孔である。ガス供給部249の下部にはガス供給管232bが接続されている。
ガス供給孔248cの開口面積は、バッファ室237と基板処理室201の差圧が小さい場合、上流側から下流側まで同一の開口面積で同一の開口ピッチとするとよい。
しかし、差圧が大きい場合、ガス供給孔248cの開口面積を、上流側から下流側に向かって開口面積を大きくするか、開口ピッチを小さくするとよい。
反応管203内の中央部にはボート217が設けられており、ボート217は複数枚のウエハ200を多段に同一間隔で鉛直方向に載置する。ボート217は図3及び4に記載のボートエレベータ機構121により反応管203に出入りできるように構成される。図3、4の説明は、後述する。
処理の均一性を向上するために、ボート217を回転するための回転手段であるボート回転機構267が設けてあり、ボート回転機構267を回転することにより、石英キャップ218に保持されたボート217を回転するようになっている。
制御手段であるコントローラ321は、マスフローコントローラ241a、241b、241c、332、335、バルブ243a、243b、243c、243d、333、336、ヒータ207、247、250、真空ポンプ246、ボート回転機構267、ボートエレベータ121、高周波電源273、整合器272等、各構成に接続されている。
コントローラ321はマスフローコントローラ241a、241b、332、335の流量調整、バルブ243a、243b、333、336の開閉動作、バルブ243dの開閉および圧力調整動作、ヒータ207、247、250の温度調節、真空ポンプ246の起動・停止、ボート回転機構267の回転速度調節、ボートエレベータ121の昇降動作制御、高周波電極273の電力供給制御、整合器272によるインピーダンス制御等、各構成の制御を行なう。
次に、ALD法による成膜方法を、処理ガスであるTDMATおよびNH3 ガスを用いてTiN膜を成膜する例について説明する。ALD法は、互いに反応しあう少なくとも二つの処理ガスを交互に処理室内に供給して、処理室内の基板表面に所望の膜を成膜する方法である。
まず、成膜しようとするウエハ200をボート217に装填し、ボートエレベータ121が、処理炉202に搬入する。搬入後、次のALDステップであるステップ1〜4を順次実行する。
[ステップ1]
ステップ1では、ガス供給管232bに設けたバルブ243bおよびガス排気管231に設けたバルブ243dを共に開けて、ガス供給管232bからマスフローコントローラ241bにより流量調整されたTDMATをガス供給部249のガス供給孔248cから基板処理室201に供給しつつ、ガス排気管231から排気する。
TDMATを流すときは、バルブ243dを適正に調整し、基板処理室201内圧力を20〜65Paとする。マスフローコントローラ241bで制御するTDMAT供給流量は、0.2〜0.4g/min である。TDMATにウエハ200を晒す時間は、10〜60秒間である。このときのヒータ207の温度はウエハが150〜200℃になるよう設定している。
TDMATを流すことにより、ウエハ200表面にTDMATが化学吸着する。
また、TDMATを流す間、ヒータ247(排気管加熱部)は、ガス排気管231及びOリング234を加熱する。例えば、ガス排気管231が120℃程度となるよう、ヒータ247を制御する。Oリング234は、そもそも温度が低いと有機金属材料(ここではTDMAT)と付着しやすい性質を持っている。Oリング234に有機金属材料が付着した場合、後述するステップ2から4において、有機金属材料が反応室に入り込む可能性がり、その結果膜質が悪くなったり、不純物が生成される可能性がある。そこで、有機金属材料により基板を処理している間は、ヒータ247を加熱し、Oリングに有機金属材料が付着しないようにする。例えばTDMATは、120℃未満で付着しやすいので、ヒータ247は、ガス排気管231を120℃以上の温度に加熱する。
その後、バルブ243bを閉じ、バルブ243dを開けたままとして基板処理室201を真空排気し、残留するTDMATの成膜に寄与した後のガスを排気する。
[ステップ2]
ステップ2では、基板処理室201の排気が完了した後、ガス排気管231のバルブ243dは開いたままにし、真空ポンプ246により基板処理室201を排気しつつ、バルブ333を開けて、ガス供給管331から水素(H2 )ガスを供給して基板処理室201内の水素パージを行う。このとき、マスフローコントローラ332で制御するH2 の供給流量は500〜2000sccmである。また、バルブ243dを適正に調整して基板処理室201内圧力を20〜65Paとする。水素パージの時間は10〜60秒間である。
この水素パージにより、下地膜と化学結合していたTDMATの結合手が変化して水素パージ前とは異なる種類の反応サイトを形成する。
その後、ガス排気管231のバルブ243dは開いたままにしガス供給管331のバルブ333を閉じて、真空ポンプ246により、基板処理室201を5〜10Pa以下に排気し、残留水素を基板処理室201から排除する。
[ステップ3]
ステップ3では、基板処理室201の排気が終わったら、ガス排気管231に設けたバルブ243dを開けたままにして、ガス供給管232aに設けたバルブ243aを開けて、ガス供給管232aからマスフローコントローラ241aにより流量調整されたアンモニア(NH3 )ガスをノズル233のガス供給孔248bからバッファ室237へ噴出し、棒状電極269および棒状電極270間に高周波電源273から整合器272を介して高周波電力を印加してアンモニアをプラズマ励起し、活性種として基板処理室201に供給しつつガス排気管231から排気する。
アンモニアガスをプラズマ励起することにより活性種として流すときは、バルブ243dを適正に調整して基板処理室201内圧力を20〜65Paとする。マスフローコントローラ241aで制御するアンモニアの供給流量は3000〜5000sccmである。アンモニアをプラズマ励起することにより得られた活性種にウエハ200を晒す時間は、10〜60秒間である。このときのヒータ207の温度はウエハが150〜200℃になるよう設定してある。
アンモニアガスをプラズマ励起することによる活性種の供給により、TDMATの供給およびその後のH2 パージにより形成された反応サイトにこの活性種が化学吸着し、Ti(チタン原子)−N(窒素原子)の結合を形成する。
その後、ガス供給管232aのバルブ243aを閉めて、アンモニアの供給を止める。ガス排気管231のバルブ243dは開いたままにし、真空ポンプ246により、基板処理室201を5〜10Pa以下に排気し、残留アンモニアを基板処理室201から排気する。
[ステップ4]
ステップ4では、基板処理室201の排気が終わったらガス排気管231のバルブ243dは開いたままにし、真空ポンプ246により基板処理室201を排気しつつ、バルブ336を開けて、ガス供給管334から水素ガスを供給して基板処理室201内の水素パージを行う。このとき、マスフローコントローラ335で制御する水素の供給流量は3000〜7000sccmである。また、バルブ243dを適正に調整して基板処理室201内圧力を20〜65Paとする。水素パージの時間は10〜60秒間である。
その後、ガス排気管231のバルブ243dは開いたままにしガス供給管334のバルブ336を閉じて、真空ポンプ246により、基板処理室201を5〜10Pa以下に排気し、残留水素を基板処理室201から排気する。
上記ステップ1から4を1サイクルとし、このサイクルを複数回繰り返すことにより、ウエハ上に所定膜厚のTiN(窒化チタン)膜を成膜する。
ALDステップの間、即ちステップ1から4においては、ヒータ247(排気管加熱部)は、ガス排気管231が所定の温度以上に維持するよう、連続してガス排気管231を加熱し続けることが望ましい。
ステップ2から3において、ヒータ247を停止し、加熱を停止した場合、一度停止し再度加熱しようとすると再度所定の温度に加熱するには時間がかかり、その結果スループットが低下してしまうためである。
そこで、ステップ1からステップ4の間、常にヒータ247が、ガス排気管231を加熱するよう制御を行なう。
ところで、以上の成膜ステップの実施に際しては、処理炉202の反応ガスとの接触表面にも窒化チタン膜が堆積してしまう。この堆積膜の厚さが一定以上(例えば3000オングストロング)になると、膜剥離が生じるために、ウエハ200上での異物発生の要因となってしまう。
そこで、本実施形態においては、堆積膜が剥離する厚さになる前や、所定のサイクル回数に達する(ステップ1から4の処理が所定の回数に到達)と、クリーニングステップを実施する。
しかしながら、クリーニングにNF(三弗化窒素)を用いた場合に、NFでは温度の低い部分でのエッチング速度が遅く、時間が掛かるといった問題がある。
処理室201内において、温度の低い部分として反応管203の下部が挙げられる。
図5は、処理室201内の温度と反応管下部加熱部であるヒータ250の温度との相関図である。
通常、反応管下部加熱部であるヒータ250は150℃に温度制御されるが、処理室201内の温度を上げることで、余熱によりヒータ250の温度も上昇する。ヒータ250の温度は、例えば処理室201内の温度が500℃のときは約220℃、600℃で約310℃となる。
図6は、クリーニングガスとしてNFガスを用いた場合のクリーニング温度とエッチング速度との関係を示し、クリーニング温度が500℃の場合のエッチング速度を1とした比率を縦軸として示している。
これにより、クリーニング温度である反応管下部の温度が200℃と300℃とでは約20倍の反応速度の違いがあることが分かる。しかし、反応管下部の温度を300℃とするには、処理室201内の温度を600℃とする必要がある。
TiN膜とNFとのクリーニングでは、副生成物としてTiF(四弗化チタン)が発生する。化学反応式は下記のとおりである。
Figure 2010280945
TiFの昇華温度は常圧下で284℃と高温であるため、副生成物は装置の排気配管に溜まり易い。更に、装置内に残ったTiFは、大気中の水分と反応してHFを発生させ、結果として装置の腐食を引き起こす。
すなわち、例えば1330Pa(10Torr)程度の反応室圧力では、排気配管等を150℃程度に加熱すれば付着は抑えられるものの、大量にTiFが発生した場合は濃度があがる為、付着を防ぐことは困難である。
図5及び図6より、反応管下部の反応管内壁に付着したTiN膜の除去には、処理室201内を600℃、反応管下部を300℃まで上げたいところだが、TiFの発生量が反応管温度500℃比で約20倍となる為、TiFの付着を考慮すると反応管温度を600℃で昇温し続けることは困難である。ここで、成膜温度及びクリーニング温度は、ヒータ207を任意の温度で制御することで目的の温度に調整される。本説明ではヒータ207で任意の温度に制御された状態の温度を反応管温度とする。
このTiFの急激な発生を抑制し、装置内部に付着することを防止するために、下記クリーニングステップを実施する。
図7は、本実施の形態であるクリーニングステップにおける反応管温度の推移を示す。
以下に、NF3ガスを処理炉202内に供給し、付着した堆積膜を除去するクリーニングステップについて説明する。
基板処理室201内の温度を例えば100℃の待機時温度からヒータ207によって例えば第1の温度である500℃(低温クリーニング温度)まで昇温する。
処理室内の温度が500℃に達したらクリーニングを開始する。すなわち、バルブ243c、243dを開き、クリーニングガスとしてのNF3をクリーニングガス供給管232cからバッファ室237およびガス供給部249を経由して基板処理室201内に供給する。
処理室内を500℃に保った状態でクリーニングを実施し、しばらくしてから例えば0.1〜30℃/minの昇温速度で例えば第2の温度である700℃(高温クリーニング温度)まで昇温する。昇温はクリーニングガスを供給しながら行うとよい。
処理室内を700℃に保った状態でクリーニングを実施し、クリーニング終了後は、待機時温度まで降温する。
なお、本実施形態においては、低温クリーニング温度を保った状態後に昇温を行っているが、クリーニング開始直後から、例えば1℃〜10℃/minと低速の昇温速度で高温クリーニング温度に昇温してもよい。
以上、処理室内の温度をクリーニング開始時には温度を下げ、クリーニングを実施しながら昇温して目標温度にすることで、TiFの急激的な発生を抑制しながらクリーニングすることができる。
クリーニングステップの所定処理時間が経過したら、クリーニングガス供給を止め、処理炉202内のシーズニングを行ない、 ALDステップ(成膜ステップ)に移行することができる状態に復帰させる。
クリーニングステップは、前述のALDステップに引き続き、ヒータ247、ヒータ250を加熱し続けることが望ましい。
ALDステップの後、ヒータ247、ヒータ250を停止し、加熱を停止した場合、再度所定の温度に加熱しようとすると所定の温度に到達するための時間がかり、その結果スループットが低下してしまうためである。
そこで、ALDステップからクリーニングステップの間、常にヒータ247がガス排気管231を、ヒータ250が反応管203の下部を加熱するよう制御する。
次に、図3、図4を参照して、本実施形態に係るALD装置の基板処理装置を概略的に説明する。
筐体101内部の前面側にはカセットステージ105が設けられている。カセットステージ105は図示しない外部搬送装置との間で基板収納容器としてのカセット100の授受を行う保持具授受部材を構成している。
カセットステージ105の後側には昇降手段としてのカセットエレベータ115が設けられ、カセットエレベータ115には搬送手段としてのカセット移載機114が取りつけられている。
カセットエレベータ115の後側には、カセット100の載置手段としてのカセット棚109が設けられるとともに、カセットステージ105の上方にも予備カセット棚110が設けられている。予備カセット棚110の上方にはクリーンユニット118が設けられている。クリーンユニット118はクリーンエアを筐体101の内部を流通させる。
筐体101の後部上方には処理炉202が設けられ、処理炉202の下方にはボートエレベータ121が設けられている。ボートエレベータ121はウエハ200を水平姿勢で多段に保持する基板保持手段としてのボート217を処理炉202に昇降させる。
ボートエレベータ121には昇降部材122が取り付けられており、昇降部材122の先端部には蓋体としてのシールキャップ219が取り付けられている。シールキャップ219はボート217を垂直に支持している。
ボートエレベータ121とカセット棚109との間には昇降手段としての移載エレベータ113が設けられ、移載エレベータ113には搬送手段としてのウエハ移載機112が取りつけられている。ボートエレベータ121の横には、開閉機構を持ち処理炉202の下側を気密に閉塞する閉塞手段としての炉口シャッタ116が設けられている。
ウエハ200が装填されたカセット100は、図示しない外部搬送装置からカセットステージ105にウエハ200が上向き姿勢で搬入され、ウエハ200が水平姿勢となるようカセットステージ105で90度回転させられる。
さらに、カセット100は、カセットエレベータ115の昇降動作、横行動作およびカセット移載機114の進退動作、回転動作の協働によりカセットステージ105からカセット棚109または予備カセット棚110に搬送される。
カセット棚109にはウエハ移載機112の搬送対象となるカセット100が収納される移載棚123があり、ウエハ200が移載に供されるカセット100はカセットエレベータ115、カセット移載機114により移載棚123に移載される。
カセット100が移載棚123に移載されると、ウエハ移載機112の進退動作、回転動作および移載エレベータ113の昇降動作の協働により移載棚123から降下状態のボート217にウエハ200を移載する。
ボート217に所定枚数のウエハ200が移載されると、ボートエレベータ121によりボート217が処理炉202に挿入され、シールキャップ219により処理炉202が気密に閉塞される。気密に閉塞された処理炉202内ではウエハ200が加熱されると共に、処理ガスが処理炉202内に供給され、ウエハ200に処理がなされる。
ウエハ200への処理が完了すると、ウエハ200は上記した作動の逆の手順により、ボート217から移載棚123のカセット100に移載され、カセット100はカセット移載機114により移載棚123からカセットステージ105に移載され、図示しない外部搬送装置により筐体101の外部に搬出される。
ボート217が降下状態の際に、炉口シャッタ116は処理炉202の下面を気密に閉塞し、外気が処理炉202内に巻き込まれるのを防止している。
なお、カセット移載機114等の搬送動作は、搬送制御手段124により制御される。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能である。
例えば、クリーニングガスとしては、三弗化窒素(NF)ガスを使用するに限らず、Cガス、Cガス、Cガス、COFガス等を使用してもよい。
また、ALD法による成膜方法を、処理ガスであるTDMAT(テトラキス・ジメチルアミノ・チタニウム)およびNH3 ガスを用いてTiN膜を成膜する例について説明したが、これに限らず、Ti原料である例えばTDEAT(テトラキス・ジエチルアミノ・チタニウム)、TEMAT(テトラキス・エチルメチルアミノ)、四塩化チタン(TiCl)とNHガスを用いて成膜する場合にも適用することができる。
また、クリーニング中は、0〜200℃の範囲で炉内温度を変化させる。
また、前記実施形態においては、ALD法を実施するバッチ式縦型成膜装置について説明したが、枚葉型装置等にも適用することができる。
200 ウエハ
201 基板処理室
202 処理炉
203 反応管
207 ヒータ
231 ガス排気管
232a、232b ガス供給管
232c クリーニングガス供給管
233 ノズル
246 真空ポンプ
247 ヒータ(排気管加熱部)
250 ヒータ(反応管下部加熱部)
321 コントローラ

Claims (1)

  1. 処理室内に複数の原料を供給して基板の表面に膜を形成する膜形成工程と、
    前記処理室内にフッ素を含むクリーニングガスを供給して前記処理室内をクリーニングするクリーニング工程と、を有し、
    前記クリーニング工程は、前記処理室内を第1の温度で所定時間加熱する第1の加熱工程と、
    前記第1の温度から第2の温度まで昇温する昇温工程と、
    前記処理室内を前記第2の温度で所定時間加熱する第2の加熱工程と、を含み、
    前記第1の温度及び前記第2の温度は500℃から700℃のそれぞれ所定温度である半導体デバイスの製造方法。
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