JP2010280049A - スリッター装置のクランプ機構 - Google Patents

スリッター装置のクランプ機構 Download PDF

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Abstract

【課題】刃物およびスペーサの固定を自動に行なうことにより、稼働性が向上するとともに、品質が向上した帯状素材を形成することが可能なスリッター装置のクランプ機構を提供するものである。
【解決手段】軸線方向に移動自在に設け、外周に傾斜面20を形成したガイドブロック12と、ガイドブロック12を上記軸線方向に往復移動させる油圧シリンダー16と、ガイドブロック12の外周部に、上記軸線方向および径方向に移動自在に設けたクランプブロック14と、クランプブロック14を傾斜面20に当接させる方向に付勢するスプリング15とを備えてなり、且つガイドブロック12の端部に、油圧シリンダー16によって当該ガイドブロック12がスペーサ6側に移動することにより、クランプブロック14の対向面25が刃物4またはスペーサ6に臨む位置まで径方向の外方に移動した際に、クランプブロック14の他端面27と当接するストッパーブロック13を一体に形成して成る。
【選択図】図1

Description

本発明は、被切断材料を所定幅の帯状素材に切断するスリッター装置に設けられた上下一対の軸に、刃物およびスペーサを固定するスリッター装置のクランプ機構に関するものである。
一般的に、従来のスリッター装置として、図5に示すように、基盤1上に固定された第1および第2のスタンド本体2、3と、これら間に回転自在に支持され、リング状の刃物4をそれぞれ複数取り付けた上下一対の円柱状の軸5によって概略構成されたものが知られている。
ここで、上記第1のスタンド本体2は、基盤1上に設けられたレール架台8によって、軸線方向に移動可能に設けられている。
また、第1及び第2のスタンド本体2、3には、上下方向に間隔をおいて2つの貫通孔9が形成されており、当該貫通孔9内には。上下一対の軸5をそれぞれ回転自在に支承する軸受10が固定されている
一方、上記軸5の外周部には、刃物4がスペーサ6を間に介して軸線方向に取り付けられており、軸5の第1のスタンド本体2側の一端部には、図6に示すように、上記刃物4およびスペーサ6を固定する締付けナット7からなるクランプ機構が設けられている。
そして、この締付けナット7は、軸5の上記一端部に形成された雄螺子部と歯合させて締付けることにより、刃物4およびスペーサ6を押圧して、刃物4およびスペーサ6を軸5に固定するものである。
ところで、上記従来のスリッター装置は、帯状素材の幅寸法が変わる毎に、刃物4の間隔、即ちスペーサ6の幅を変更する必要があるために、その都度、締付けナット7を取外し・取付けする必要があった。
そして、従来のスリッター装置のクランプ機構である締付けナット7の作用は、先ず、レール架台8によって、第1のスタンド本体2を図中矢印方向に移動し、第1のスタンド本体2から軸5を取り外す。
次いで、軸5の上記一端部と雄・雌螺子部によって歯合している締付けナット7を、専用治具を用いて手動で回転させることにより、軸5の上記一端部から取外す。
そして、軸5の上記一端部から刃物4およびスペーサ6を取外した後に、再度、軸5に刃物4および被切断材料の切断幅に対応した幅寸法のスペーサ6を取付ける。
次いで、軸5の上記一端部に締付けナット7を取り付けた後に、締付けナット7を上記専用治具を用いて手動で回転させると、雄・雌螺子部によって、この回転力が刃物4およびスペーサ6を押圧する押圧力となり、締付けナット7が刃物4およびスペーサ6を軸線方向に押圧し、刃物4およびスペーサ6が軸5に固定される。
ところが、上記従来のスリッター装置のクランプ機構においては、刃物4およびスペーサ6が重量物であり、当該刃物4およびスペーサ6を軸線方向に押圧するには、強い押圧力を要するために、当該刃物4およびスペーサ6の交換作業を、上記専用治具を用いて手動で行なうのは、非常に困難であり、稼働性が悪いという問題点があった。
さらに、作業者によって、刃物4およびスペーサ6への押圧力が異なるために、上記被切断材料の切断幅にばらつきが生じ、上記帯状素材の品質が不安定になる可能性があるという問題点があった。
本発明は、従来技術の問題点を解決すべくなされたもので、上記刃物およびスペーサの固定を自動に行なうことにより、作業者の作業負担を軽減し、稼働性が向上するとともに、上記刃物およびスペーサへの押圧力を一定にすることにより、上記被切断材料の切断幅を均一にし、品質が向上した上記帯状素材を形成することが可能なスリッター装置のクランプ機構を提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の本発明は、基盤上に固定された一対のスタンド本体と、これらスタンド本体に回転自在に支持されるとともに、外周部に複数のリング状の刃物がスペーサを間に介して軸線方向に取り付けられた上下一対の軸を備えたスリッター装置の、少なくとも一方の上記軸の端部に設けられ、上記刃物およびスペーサを固定するスリッター装置のクランプ機構において、上記軸線方向に移動自在に設けられ、外周に、上記刃物およびスペーサから離間するに従って、漸次径方向の外方に傾斜する傾斜面が形成されたガイドブロックと、このガイドブロックを上記軸線方向に往復移動させる駆動手段と、上記ガイドブロックの外周部に、内周面が上記傾斜面と当接可能に、且つ上記軸線方向および径方向に移動自在に設けられたクランプブロックと、当該クランプブロックを上記傾斜面に当接させる方向に付勢する付勢手段とを備えてなり、且つ上記ガイドブロックの端部には、上記駆動手段によって当該ガイドブロックを上記スペーサ側に移動させることにより、上記クランプブロックの上記スペーサとの対向面が上記刃物またはスペーサに臨む位置まで上記径方向の外方に移動した際に、当該クランプブロックの他端面と当接するストッパーブロックが一体に形成されてなることを特徴とするものである。
そして、請求項2に記載の本発明は、上記ガイドブロックの外周部には、上記クランプブロックが、上記軸の軸回り方向に沿って等間隔に複数設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の本発明は、上記ガイドブロックは、多角柱または円柱状に形成されており、上記ガイドブロックの外周部には、上記軸線方向に延在する溝が、上記軸回り方向に沿って、等間隔に複数形成され、この溝に上記傾斜面が形成されるとともに、上記クランプブロックが設けられることを特徴とするものである。
さらに、請求項4に記載の本発明は、上記クランプブロックの外周面は、上記駆動手段によって上記ガイドブロックが上記刃物およびスペーサから離間することにより、上記クランプブロックが上記径方向の上記軸線側に移動した際に、上記ガイドブロックの外周面と面一となることを特徴とするものである。
そして、請求項5に記載の本発明は、上記軸内には、上記軸線方向に貫通するロッドが軸線方向に移動自在に設けられており、当該ロッドの一端部に上記ガイドブロックが、他端部に上記駆動手段が配置されていることを特徴とするものである。
また、請求項6に記載の本発明は、上記ガイドブロックの傾斜面またはクランプブロックの内周面のどちらか一方に、上記軸線方向に延在するあり溝が、他方に上記あり溝と係合する係合部凸が形成されていることを特徴とするものである。
さらに、請求項7に記載の本発明は、上記付勢手段が、スプリングであるとともに、上記軸の端面における上記クランプブロックの端面との対向位置に、一つの上記クランプブロックに対して、少なくとも2つの上記スプリングが、上記軸回り方向に等間隔に設けられていることを特徴とするものである。
請求項1〜請求項7のいずれかに記載の本発明によれば、駆動手段によって上記ガイドブロックを上記スペーサ側に移動させると、上記付勢手段が上記クランプブロックを上記ガイドブロックの傾斜面に当接させる方向に向けて付勢していることから、上記クランプブロックが上記傾斜面に沿って径方向の外方に移動する。
そして、上記クランプブロックの上記スペーサとの対向面が上記刃物またはスペーサに臨む位置まで上記径方向の外方に移動すると、上記ストッパーブロックがクランプブロックの他端面に当接し、さらに、駆動手段によって上記ガイドブロックを上記スペーサ側に移動させることにより、上記ガイドブロックと一体に形成されているストッパーブロックがスペーサ側に移動し、それに伴い、上記クランプブロックも上記スペーサ側に移動する。
すると、上記クランプブロックの上記対向面によって、上記スペーサまたは刃物が軸線方向に押圧され、上記スペーサおよび刃物が上記軸に固定される。この結果、上記駆動手段によって、上記ガイドブロックを軸線方向に移動することにより、上記クランプブロックによって上記スペーサおよび刃物の上記軸への固定および取外しを行なうことができる。これにより、作業者の作業負担を軽減して稼働性が向上するとともに、上記刃物およびスペーサへの押圧力が均一となるために、上記被切断材料の切断幅にばらつきが無くなり、上記帯状素材の品質が向上する。
そして、請求項2に記載の本発明によれば、上記ガイドブロックの外周部に、上記クランプブロックを、上記軸の軸回り方向に沿って等間隔に複数設けているために、上記クランプブロックが、上記刃物およびスペーサに、均一に押圧力を掛けることが可能となる。これにより、より一層上記被切断材料の切断幅にばらつきが無くなり、上記帯状素材の品質が向上する。
また、請求項3に記載の本発明によれば、上記ガイドブロックを、多角柱または円柱状に形成し、上記ガイドブロックの外周部に、上記軸線方向に延在する溝を上記軸回り方向に沿って等間隔に複数形成し、この溝に上記傾斜面を形成するとともに、上記クランプブロックを設けているために、上記溝の壁面が上記クランプブロックの軸回り方向の動きを抑止する。これにより、上記クランプブロックを、上記壁面に沿って、確実に軸線方向および径方向へと移動させることが可能となる。
さらに、請求項4に記載の本発明によれば、上記クランプブロックの外周面が、上記駆動手段によって上記ガイドブロックを上記刃物およびスペーサから離間することにより、上記クランプブロックが径方向の上記軸線側に移動した際に、上記ガイドブロックの外周面と面一となるために、上記刃物およびスペーサを取付け・取外しを行なう際に、上記ガイドブロック、クランプブロック、ストッパーブロックを上記軸の端部に設けた状態であっても、クランプブロックと干渉することがなく、容易に上記刃物およびスペーサを固定および取外しすることが可能である。これにより、作業員の作業負担を軽減して作業性を向上することが可能である。
そして、請求項5に記載の本発明によれば、上記軸内に、上記軸線方向に貫通するロッドを上記軸線方向に移動自在に設けており、当該ロッドの一端部に上記ガイドブロック一体に設け、他端部に上記駆動手段を一体に取り付けしているために、他端部に設けられた駆動手段からの上記ガイドブロックを軸線方向にさせるための駆動力が、ロッドを介して、一端部に設けられたガイドブロックに確実に伝達される。
また、請求項6に記載の本発明によれば、上記ガイドブロックの傾斜面またはクランプブロックの内周面のどちらか一方に、上記軸線方向に延在するあり溝を、他方に上記あり溝と係合する係合部を形成しているために、上記クランプブロックが上記軸回り方向に動くことを抑止し、確実に上記クランプブロックを上記ガイドブロックの傾斜面に沿って軸線方向および径方向に移動させることが可能となる。
さらに請求項7に記載の本発明によれば、上記付勢手段が、スプリングであるとともに、上記軸の端面における上記クランプブロックの端面との対向位置に、一つの上記クランプブロックに対して、少なくとも2つの上記スプリングを、上記軸回り方向に等間隔に設けているために、上記クランプブロックが、上記ガイドブロックの傾斜面を、がたつくことなく移動することが可能となる。
本発明に掛かるスリッター装置のクランプ機構の一実施形態を示す縦断面図である。 図1の(a)A−A線視断面図であり、(b)B−B線視断面図である。 図1が刃物およびスペーサを固定している状態を示す縦断面図と、図1のクランプ専用スペーサを示す拡大断面図である。 図1の使用方法を示す説明図である。 従来のスリッター装置を示す縦断面図である。 図5のVI部に設けられたクランプ機構を示す拡大図である。
以下、本実施形態のスリッター装置のクランプ機構を図1〜3を用いて説明するとともに、本実施形態のスリッター装置のクランプ機構の作用を図4を用いて説明する。なお、スリッター装置の構成など従来技術と同一構成については、同一符号を用いることにより、説明を省略する。
先ず、上記スリッター装置のクランプ機構は、図1に示すように、軸11の第1のスタンド本体2側の一端部に設けられたガイドブロック12、ストッパーブロック13、クランプブロック14、およびスプリング15(付勢手段)と、軸11の第2のスタンド本体3側の他端部に設けられた油圧シリンダー16(駆動手段)によって概略構成されている。
ここで、軸11は、円筒状に形成され、その外周にスペーサ6を間に介してリング状の刃物4が複数取り付けられるとともに、第1のスタンド本体2側の端部の外周にリング状のクランプ専用スペーサ28が取り付けられており、その内部中心に軸線方向に貫通する貫通孔17が穿設されている。そして、この貫通孔17には、円柱状のロッド18が軸線方向に移動自在設けられ、当該ロッド18の一端部にガイドブロック12が一体に設けられているとともに、他端部に油圧シリンダー16が一体に取り付けられている。
そして、ガイドブロック12は軸11に比べて小径の円柱状に形成されており、その外周には、上記軸線方向に延在する凹状の溝部19が、上記軸回り方向に等間隔に複数(本実施形態では3条)形成されている。
各々の溝部19の底部には、軸11から離間するに連れて、径方向の外方に傾斜する傾斜面20が形成され、且つ当該傾斜面20の両側には、図2(a)に示すように、軸線方向に延在するあり溝21が形成されている。
また、図3に示すように、クランプ専用スペーサ28の内周におけるガイドブロック12の溝部19との対向位置には、軸線方向に延在する凹状の溝部29が形成されている。そして、この溝部29は、幅が溝部19の壁面同士の幅寸法と同幅寸法に形成され、且つ当該溝部29の底部に、当該底部に平行に延在する段部30が形成されており、段部30と外周との間には、端面31が形成されている。
一方、クランプブロック14は、幅が溝部19の壁面の間の幅寸法と同幅寸法の角柱状に形成されるとともに、内周面がガイドブロック12の傾斜面20と当接する傾斜面23によって形成されている。そして、当該クランプブロック14の傾斜面23の両側には、軸線方向に延在する係合凸部22が形成されており、当該係合凸部22と傾斜面20のあり溝21とが係合することにより、クランプブロック14は、溝部19内において上記軸線方向および径方向に移動自在に設けられている。
そして、クランプブロック14の外周面には、端面26側が上記軸線に向けて落ち込んだ段部24が形成されており、それにより、クランプブロック14の外周面と段部24との間には、クランプ専用スペーサ28の端面31と対向する対向面25が形成されている。
さらに、クランプブロック14の高さ寸法は、ガイドブロック12が刃物4およびスペーサ6から離間し、当該クランプブロック14が傾斜面20の下端に位置する状態において、溝部19に収納され、且つガイドブロック12がスペーサ6側に位置し、クランプブロック14が傾斜面20の上端に位置する状態において、クランプブロック14の対向面25がクランプ専用スペーサ28の端面31に臨む位置まで、ガイドブロック12の外周面より外方に突出する寸法に形成されている。
他方、ストッパーブロック13は、ガイドブロック12の上記一端部に一体に形成されており、ガイドブロック12の傾斜面20の上端側におけるあり溝21の底部より径方向の外方に突出する大きさの径を有するとともに、軸11の径より小さい径を有する円板状に形成されている。
また、油圧シリンダー16は、作動油の供給と排出との切り換えでピストンロッド(図示せず)を進退させるように構成されており、上記ピストンロッドの進退によって、ロッド18およびガイドブロック12が軸線方向に往復移動するように構成されている。
そして、スプリング15は、図2(b)および図3に示すように、軸11の一端面におけるクランプブロック14の端面26との対向位置に、一つのクランプブロック14に対して、2つのスプリング15が上記軸回り方向に間隔をおいて設けられている。
次に、本実施形態のスリッター装置のクランプ機構の作用を説明する。
刃物4およびスペーサ6を固定している状態においては、図3に示すように、ロッド18に一体に形成されたガイドブロック12がクランプ専用スペーサ28側に位置し、刃物4およびスペーサ6が、クランプ専用スペーサ28を介して、クランプブロック14の対向面25によって軸線方向に押圧され、軸11に固定されている。
そして、当該クランプ機構の刃物4およびスペーサ6を交換して、当該刃物4およびスペーサ6を軸11に固定するには、先ず、上記ルート架台8によって、第1のスタンド本体2を図5に示す矢印方向に向けて移動することにより、軸11を第1のスタンド本体2から取り外す。
次いで、油圧シリンダー16を作動させて、図4(a)に示すように、ロッド18を第1のスタンド本体2側に移動させ、これと一体となったガイドブロック12を刃物4から離間する方向に移動させる。これにより、クランプブロック14が傾斜面20に沿って上記軸線側に移動し、傾斜面20の下端まで移動して、溝部19内に収納される。
そして、クランプ専用スペーサ28を取り外し、刃物4およびスペーサ6を軸11から取り外した後に、再度、刃物4と被切断材料の切断幅に対応した幅寸法のスペーサ6を軸11に取り付け、クランプ専用スペーサ28を取り付ける。
次いで、図4(b)に示すように、油圧シリンダー16を作動させて、ロッド18を第2のスタンド本体3側に移動させ、ガイドブロック12をクランプ専用スペーサ28側に移動させると、クランプブロック14の端面26と当接しているスプリング15がクランプブロック14の傾斜面23をガイドブロック12の傾斜面20に当接させる方向に向けて付勢することから、クランプブロック14が傾斜面20に沿って径方向の外方に移動する。
その後、クランプブロック14が傾斜面20の上端まで移動し、クランプブロック14の対向面25がクランプ専用スペーサ28の端面31に臨む位置まで移動すると、ストッパーブロック13がクランプブロック14の他端面27に当接するとともに、クランプブロックの段部24とクランプ専用スペーサ28の段部30とが当接する。
さらに、図4(c)に示すように、油圧シリンダー16によって、ロッド18を第2のスタンド本体3側に移動させて、ガイドブロック12をクランプ専用スペーサ28側に移動させることにより、ガイドブロック12と一体に形成されたストッパーブロック13がクランプ専用スペーサ28側に移動し、これに伴い、クランプブロック14もクランプ専用スペーサ28側に移動する。
この結果、クランプブロック14の対向面25とクランプ専用スペーサ28の端面31とが当接し、クランプブロック14の対向面25によって、クランプ専用スペーサ28を介して、刃物4およびスペーサ6が軸線方向に押圧され、刃物4およびスペーサ6が軸11に固定される。
以上の構成からなるスリッター装置のクランプ機構によれば、油圧シリンダー16によってロッド18を往復移動し、ガイドブロック12を軸線方向に移動することにより、クランプブロック14によって刃物4およびスペーサ6の軸11への固定および取外しを行なうことができる。これにより、作業者の作業負担を軽減して稼働性が向上するとともに、刃物4およびスペーサ6への押圧力が均一となるために、上記被切断材料の切断幅にばらつきが無くなり、上記帯状素材の品質が向上する。
そして、ガイドブロック12の外周部に、クランプブロック14を軸11の軸回り方向に沿って等間隔に3つ設けているために、クランプブロック14が、刃物4およびスペーサ6に、均一に押圧力を掛けることが可能となる。これにより、より一層上記被切断材料の切断幅にばらつきが無くなり、上記帯状素材の品質が向上する。
また、ガイドブロック12を、円柱状に形成し、ガイドブロック12の外周部に、上記軸線方向に延在する溝部19を上記軸回り方向に沿って等間隔に3つ形成し、この溝部19に傾斜面20を形成するとともに、溝部19の壁面同士の幅寸法と同幅寸法のクランプブロック14を設けているために、溝部19の壁面がクランプブロック14の軸回り方向の動きを抑止する。この結果、クランプブロック14を上記壁面に沿って確実に軸線方向および径方向へと移動させることが可能となる。
さらに、クランプブロック14の高さ寸法を、ガイドブロック12が刃物4およびスペーサ6から離間し、当該クランプブロック14が傾斜面20の下端に位置する状態において、溝部19に収納され、且つガイドブロック12がクランプ専用スペーサ28側に位置し、クランプブロック14が傾斜面20の上端に位置する状態において、クランプブロック14の対向面25が、クランプ専用スペーサ28の端面31に臨む位置まで、ガイドブロック12の外周面より外方に突出する寸法に形成しているために、刃物4およびスペーサ6を取付け・取外しを行なう際に、ガイドブロック12、クランプブロック14、ストッパーブロック13を軸11の端部に設けた状態であっても、クランプブロック14と干渉することがなく、容易に刃物4およびスペーサ6を取付け・取外しすることが可能である。これにより、作業員の作業負担を軽減して作業性を向上することが可能である。
そして、軸11内に、上記軸線方向に貫通するロッド18を上記軸線方向に移動自在に設けており、当該ロッド18の一端部にガイドブロック12を一体に設け、他端部に油圧シリンダー16を一体に取り付けしているために、他端部に設けられた油圧シリンダー16からのガイドブロック12を軸線方向にさせるための駆動力が、ロッド18を介して、一端部に設けられたガイドブロック12に確実に伝達される。
また、ガイドブロック12の傾斜面20に上記軸線方向に延在するあり溝21を形成し、クランプブロック14の傾斜面23にあり溝21と係合する係合凸部22を形成しているために、クランプブロック14が上記軸回り方向に動くことを抑止し、確実にクランプブロック14をガイドブロック12の傾斜面20に沿って軸線方向および径方向に移動させることが可能となる。
さらに、軸11の端面におけるクランプブロック14の端面26との対向位置に、一つのクランプブロック14に対して2つのスプリング15を、上記軸回り方向に間隔をおいて設けているために、クランプブロック14の傾斜面23とガイドブロック12の傾斜面20とが確実に当接する。これにより、クランプブロック14をガイドブロック12の傾斜面20に沿って、がたつくことなく径方向に移動させることが可能である。
そして、クランプ専用スペーサ28の内周のガイドブロック12の溝部19との対向位置に、溝部19の壁面同士の幅寸法と同幅寸法の凹状の溝部29を形成し、当該溝部29の底部に平行に延在する段部30を形成しているために、ガイドブロック12の外周面よりクランプブロック14の対向面25が外方に突出すると、クランプブロック14の外周面側が溝部29の壁部同士の間に嵌合する。これにより、ガイドブロック12の外周面よりクランプブロック14の対向面25が外方に突出しても、クランプブロック14に上記軸回り方向のがたつきが生じることが無くなり、クランプブロック14をロックする際に、クランプブロック14が倒れることを抑止することが可能である。
1 基盤
2 第1のスタンド本体
3 第2のスタンド本体
4 刃物
6 スペーサ
11 軸
12 ガイドブロック
13 ストッパーブロック
14 クランプブロック
15 スプリング(付勢手段)
16 油圧シリンダー(駆動手段)
18 ロッド
19 溝
20 傾斜面(ガイドブロックの傾斜面)
21 あり溝
22 係合部
25 対向面
26 端面(クランプガイドの端面)

Claims (7)

  1. 基盤上に固定された一対のスタンド本体と、これらスタンド本体に回転自在に支持されるとともに、外周部に複数のリング状の刃物がスペーサを間に介して軸線方向に取り付けられた上下一対の軸を備えたスリッター装置の、少なくとも一方の上記軸の端部に設けられ、上記刃物およびスペーサを固定するスリッター装置のクランプ機構において、
    上記軸線方向に移動自在に設けられ、外周に、上記刃物およびスペーサから離間するに従って、漸次径方向の外方に傾斜する傾斜面が形成されたガイドブロックと、このガイドブロックを上記軸線方向に往復移動させる駆動手段と、上記ガイドブロックの外周部に、内周面が上記傾斜面と当接可能に、且つ上記軸線方向および径方向に移動自在に設けられたクランプブロックと、当該クランプブロックを上記傾斜面に当接させる方向に付勢する付勢手段とを備えてなり、
    且つ上記ガイドブロックの端部には、上記駆動手段によって当該ガイドブロックを上記スペーサ側に移動させることにより、上記クランプブロックの上記スペーサとの対向面が上記刃物またはスペーサに臨む位置まで上記径方向の外方に移動した際に、当該クランプブロックの他端面と当接するストッパーブロックが一体に形成されて成ることを特徴とするスリッター装置のクランプ機構。
  2. 上記ガイドブロックの外周部には、上記クランプブロックが、上記軸の軸回り方向に沿って等間隔に複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスリッター装置のクランプ機構。
  3. 上記ガイドブロックは、多角柱または円柱状に形成されており、上記ガイドブロックの外周部には、上記軸線方向に延在する溝が、上記軸回り方向に等間隔に複数形成され、この溝に上記傾斜面が形成されるとともに、上記クランプブロックが設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスリッター装置のクランプ機構。
  4. 上記クランプブロックの外周面は、上記駆動手段によって上記ガイドブロックが上記刃物およびスペーサから離間することにより、上記クランプブロックが径方向の上記軸線側に移動した際に、上記ガイドブロックの外周面と面一となることを特徴とする請求項3に記載のスリッター装置のクランプ機構。
  5. 上記軸内には、上記軸線方向に貫通するロッドが軸線方向に移動自在に設けられており、当該ロッドの一端部に上記ガイドブロックが一体に形成され、他端部に上記駆動手段が一体に取り付けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のスリッター装置のクランプ機構。
  6. 上記ガイドブロックの傾斜面またはクランプブロックの内周面のどちらか一方に、上記軸線方向に延在するあり溝が形成され、他方に上記あり溝と係合する係合凸部が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のスリッター装置のクランプ機構。
  7. 上記付勢手段は、スプリングであるとともに、上記軸の端面における上記クランプブロックの端面との対向位置に、一つの上記クランプブロックに対して、少なくとも2つの上記スプリングが上記軸回り方向に等間隔に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のスリッター装置のクランプ機構。
JP2009137129A 2009-06-08 2009-06-08 スリッター装置のクランプ機構 Active JP4985712B2 (ja)

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