JP2010279883A - 揮発性有機化合物の浄化装置及びその浄化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は小型化、製造費の低減化ができて取り付け作業が容易にでき、電力等のエネルギー消費量の低減化ができる揮発性有機化合物の浄化装置及びその浄化方法を提供する。
【解決手段】本発明の揮発性有機化合物の浄化装置は、吸着槽には、前記揮発性有機化合物を吸着及び脱着可能な吸着剤を有する吸着部と、吸着されたガスを脱着する脱着部とが設けられており、分解槽には、脱着したガスを分解する触媒を有する触媒部と光を照射する光照射部とが設けられており、前記吸着槽と前記分解槽とが該分解槽から該吸着槽への逆方向の流れを止める逆止弁を介して別体又は一体に連結され、前記分解槽には管路を介して減圧ポンプが連結されており、前記減圧ポンプが分解槽の内部を減圧して前記浄化されたガスを吸引して排出することを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、小型で設置が容易な、揮発性有機化合物に汚染された大気、土壌からその汚染化合物を吸着剤で除去して光触媒で分解する揮発性有機化合物の浄化装置、およびその浄化方法に関する。
浮遊粒子状物質や光化学オキシダントに係る大気汚染の状況はいまだ深刻であり、現在でも、この浮遊粒子状物質や光化学オキシダントによる人の健康への影響が依然として懸念されており、これに緊急に対処することが必要となっている。浮遊粒子状物質及び光化学オキシダントの原因には様々なものがあるが、揮発性有機化合物(VOC(volatile organic compounds)、以下「VOC」という。)もその一つで、VOCとは、揮発性を有し、大気中で気体状となる有機化合物の総称であり、トルエン、キシレン、酢酸エチルなど多種多様な物質が含まれている。例えば、塗装、印刷、洗浄等の様々な分野の工場・施設において大量に使用されている有機溶剤の多くは、VOCを多量に含んでいる。VOCは、それ自身の有害性もさることながら、光化学オキシダントや浮遊粒子状物質の主な原因でもあることから、工場・施設などでは十分な安全対策が講じられている。しかしながら、極微量のVOCが流出・飛散するのを防ぐことができていないのが実情であり、大気汚染のみならず土壌汚染の原因にもなっている。工場等の固定発生源からのVOC排出及び飛散に関して、排出規制、自主的取組の促進等が取り組まれている。
VOCのなかでも、例えば、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、ジクロロエチレン等の揮発性有機塩素系化合物(以下、「塩素系VOC」という。)は、揮発性有機化合物のひとつで、不燃性があり脱脂洗浄力が高いために、ドライクリーニング用の洗浄剤、金属表面脱油用の洗浄剤等として使用されている。しかし、土壌中に漏れ出した場合は、比重が水より重いために長く土壌中に残留する傾向があり、そして、塩素系VOCが難分解性であることから、次第に土壌中に蓄積してゆき、国内外の工業地域の土壌中には、該難分解性の塩素系VOCによる汚染がかなりの範囲で拡がっていると考えられている。そして、これらの塩素系VOCは、土壌中に残留したものが雨水等により地下水中に溶解して周辺地域一帯に拡がるとされ、大きな環境問題となっている。このように、塩素系VOCを含むVOCを除去、分解して、汚染された土壌や地下水の浄化を図ることは、環境保全の観点から、大気汚染と同様に重要な課題である。
なお、VOCは揮発性を有し、大気中で気体状となる有機化合物の総称であるから、以下、単に「VOC」と記載した場合には、VOCのガスの意味で用いていることに留意されたい。
上記した大気及び土壌汚染中のVOCを除去するために吸着剤、特に活性炭を用いて浄化する活性炭吸着法が用いられているが、塩素系VOCにより汚染された地下水の処理は、通常、充填曝気塔を用いて行われており、具体的には、揚水井戸から汲み上げた汚染された地下水を充填曝気塔に導入して曝気処理し、VOCを発生させ、その排ガスを活性炭吸着塔に導入して活性炭が吸着して浄化されたガスを排出する揚水曝気式地下水浄化装置等が知られている(特許文献1参照)。
従来の塩素系VOCを含む土壌汚染に対しては、塩素系VOCを回収した後、この有害性の強い塩素系VOCを産業廃棄物として場外に搬出して焼却等により処理されるが、処理方法によってはダイオキシン等の極めて毒性の強い副生成物の生成が懸念されるために、それを抑制するために設備費が高くなると伴に設置場所、設置面積等が制約される問題がある。
この問題を解決するために、活性炭の吸着能力を回復させて賦活化を行う技術として、水蒸気を含む昇温された空気を吸着剤に接触させてVOCを吸着剤から脱着させて、その脱着したガスを冷却して水蒸気を凝縮させて液体とし、それに塩素を混合して光を照射してVOCを分解して吸着剤を再生する塩素光分解性物質含有流体の浄化装置が提案されている(特許文献2参照)。具体的には、この浄化装置は、塩素光分解性物質含有流体を吸着槽に供給する供給手段と、吸着剤が充填された吸着槽と、凝縮液を貯留する受器と、水蒸気を凝縮させて凝縮液を得る凝縮器と、気体を循環させるブロワーと、凝縮器出口ガスに混合する塩素を供給する塩素供給手段と、塩素光分解性物質と塩素を含む混合ガスを流通させる反応槽と、熱アルカリ水溶液を収容するアルカリ分解槽と、アルカリ分解槽から発生する水蒸気を含む空気を昇温する水蒸気含有空気加熱ヒーターとが配管により連結されており、上記ブロワーの運転によりブロワーからの気体の流れが配管、反応槽、配管、散気管、アルカリ分解槽、水蒸気含有空気加熱ヒーター、配管、バルブ、吸着槽、バルブ、配管、散気管、受器、凝縮器を経由してブロワーに戻るようそれぞれの要素を配管で連結して気体を循環させており、水蒸気含有空気加熱ヒーターにより昇温した水蒸気を含む空気を配管及びバルブを経由し吸着槽に導入することで吸着剤と接触し、吸着剤に吸着した塩素光分解性物質を吸着剤から脱着する構成を備えるものである。なお、アルカリ分解槽中には、熱アルカリ水溶液を加熱するためのアルカリ加熱ヒーターが設けられている。
ところで、VOCに汚染されて浄化が必要な場所としては、工場や事業所撤去の空き地や更地ばかりでなく、操業中の工場や事業所のような狭いところもあり、そのために、浄化装置は小型で設置が容易あること、そして、中小・零細の工場や事業所でも利用できるように、低コストで製造できる浄化装置が望まれており、そして、その稼働運転中の電力等の消費エネルギーを低く抑えることが望まれている。
特開2003−154356号公報 特開2006−247580号公報
特許文献2の浄化装置は、吸着塔及び反応槽とそれ以外の7種類の要素から構成されているために、各要素の、材料費、製造費及び組み立て費等を積算して、浄化装置の製造費を累計すると高額なものであり、9種類の要素から構成される浄化装置は大型のものである。そのために、中小・零細の工場や事業所に上記浄化装置を設置することは困難である。また、気体を循環させるのに浄化装置の各要素を配管で連結しているために、配管の取り付け作業と取り付け後の漏洩の点検に多大な時間がかかり、浄化装置を設置するのが容易ではない。
そして、前記浄化装置は、常時、2個の加熱ヒーター(アルカリ加熱ヒーター28、水蒸気含有空気加熱ヒーター29)を稼働させて水蒸気を発生させることで、該2個の加熱ヒーターが吸着剤からVOCを脱着するために使用されており、また、気体が9種類の要素を配管で接続した配管中をトラブルなく循環させるために多数の電磁バルブを使用しているので、浄化装置の稼働運転中の電力等のエネルギー消費量が多大なものとなっている。
以上述べたように、前記浄化装置は、9種類の要素から構成されているために小型化が困難であり、製造費の低減化も困難であり、また、9種類の要素を配管で連結しているために取り付け作業と点検に多大な時間がかかり設置するのが困難であり、稼働運転中の電力等のエネルギー消費量の低減化が困難であるという様々な問題を有している。
それ故に、本発明の課題は、以上の従来技術の問題点に鑑み、小型化、製造費の低減化ができて取り付け作業が容易にでき、電力等のエネルギー消費量の低減化ができる揮発性有機化合物の浄化装置及びその浄化方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、本発明の揮発性有機化合物の浄化装置及びその浄化方法を完成したものである。
即ち、上記課題を解決するために、請求項1に係る発明の揮発性有機化合物の浄化装置は、揮発性有機化合物を含むガスを吸着する吸着槽と、前記ガスを分解して浄化する分解槽を備えた揮発性有機化合物の浄化装置であって、前記吸着槽には、前記揮発性有機化合物を吸着及び脱着可能な吸着剤を有する吸着部と、吸着されたガスを脱着する脱着部とが設けられており、前記分解槽には、脱着したガスを分解する触媒を有する触媒部と光を照射する光照射部とが設けられており、前記吸着槽と前記分解槽とが該分解槽から該吸着槽への逆方向の流れを止める逆止弁を介して別体又は一体に連結され、前記分解槽には管路を介して減圧ポンプが連結されており、前記減圧ポンプが分解槽の内部を減圧して前記浄化されたガスを吸引して排出することを特徴とする。
同様に、請求項2に係る発明の揮発性有機化合物の浄化装置は、前記吸着槽にブロワーが管路を介して設けられており、該ブロワーが土壌中又は大気中に含まれる前記揮発性有機化合物を該吸着槽に送ることを特徴とする。
請求項3に係る発明の揮発性有機化合物の浄化装置は、前記吸着槽に曝気槽が続いて給水ポンプが管路を介して設けられており、該給水ポンプが地下水を汲み上げ、該曝気槽がその地下水に含まれる前記揮発性有機化合物を曝気することを特徴とする。
請求項4に係る発明の揮発性有機化合物の浄化装置は、前記分解槽には管路を介して中和槽が前記減圧ポンプの前に連結されていることを特徴とする。
請求項5に係る発明の揮発性有機化合物の浄化装置は、前記脱着装置がマイクロ波発生装置又は高周波誘導加熱装置であることを特徴とする。
請求項6に係る発明の揮発性有機化合物の浄化装置は、前記吸着剤が活性炭、ゼオライト、シリカライト、粘土鉱物、疎水性シリカゲル、メソポーラスシリカ、カーボンナノチューブからなる群から1つ以上選択されることを特徴とする。
請求項7に係る発明の揮発性有機化合物の浄化装置は、前記脱着したガスを分解する触媒が可視光応答型光触媒であることを特徴とする。
請求項8に係る発明の揮発性有機化合物の浄化方法は、揮発性有機化合物を含むガスを吸着する吸着槽と、該ガスを分解して浄化する分解槽とを備えた揮発性有機化合物の浄化装置を用いる揮発性有機化合物の浄化方法であって、前記分解槽内の空気を排出して減圧する減圧工程と、前記吸着槽に吸引した揮発性有機化合物を吸着する吸着工程と、該吸着工程で吸着された揮発性有機化合物を加熱により脱着する脱着工程と、該脱着された揮発性有機化合物を減圧された分解槽に移動させて光で分解する分解工程と、該分解された揮発性有機化合物を排出する排出工程とを有することを特徴とする。
請求項9に係る発明の揮発性有機化合物の浄化方法は、前記脱着工程の加熱をマイクロ波で行うことを特徴とする。
本発明のVOCの浄化装置は、従来に比べて少ない構成要素で有害物質であるVOCを浄化できるので、小型化が可能であり、また、製造費の低減化が図れる。
そして、従来に比べて少ない構成要素間を配管するだけで良いので、取り付け作業が容易にできる。
また、本発明のVOCの浄化装置は、吸着部をマイクロ波発生装置で昇温させているので、エネルギー効率が良く電力等のエネルギー消費量の低減化ができる。
本発明のVOCの浄化装置の一実施形態を模式的に示す構成図である。 土壌(土壌、地下水)に含まれるVOCを吸引してブロワーに送る土壌用及び地下水用の吸引装置を模式的に示す構成図である。 本発明のVOCの浄化装置がVOCを吸着・脱着し、分解して浄化する処理工程を模式的に示す構成図である。
本発明において対象とする汚染化合物であるVOCとしては、例えばトルエン、キシレン等、そして、テトラクロロエチレン等の塩素系VOCが挙げられる。具体的には、酢酸エチル、トリクロロエチレン、ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、テトラクロロエチレン、2−ジクロロエチレン、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロベンゼン等を挙げることができる。
本発明は大気及び土壌(土壌、地下水)に含まれるVOCを吸着剤に接触させることにより、VOCを浄化することができる。このVOCは、気体としては塩素系VOC溶剤を含有する排気ガス、塩素系VOC溶剤を含有する汚染大気、汚染土壌中からの真空抽出ガス、汚染地下水の曝気ガス等が挙げられる。また、液体としては例えば汚染地下水、廃棄物処分場の浸出液、塩素系有機溶剤を含有する産業排水、塩素系VOC溶剤を含有する廃液等が挙げられる。この浸出液、産業排水、廃液等は、真空ポンプで汲み上げられて曝気槽で気体と液体に分離されたVOCを浄化装置に送られるのが一般的である。
以下、本発明の実施形態について図を用いて説明するが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
図1及び図3を参照しながらVOCの浄化装置を説明する。VOCの浄化装置1は、主にVOCを含むガスを吸着浄化する吸着槽2とこのガスを分解する分解槽3から成り、吸着槽2の下端部に設けた解放又閉鎖する電磁弁21に接続された管を介してブロワー5が連結されており、その吸着槽2には、吸着及び脱着可能な吸着剤を有する吸着部2aと、吸着されたガスを加熱により脱着する脱着部2bと、該吸着槽2の左上端部にはVOCの濃度を検知するVOCセンサー23が、そして、その中央上部には解放又閉鎖する電磁弁22が設けられ、分解槽3には、脱着したガスを分解する触媒を有する触媒部3aと、触媒部に光を照射する光照射部3bと、分解槽3内の圧力を検知する圧力センサー32が、そして、分解槽3の下端部には解放又閉鎖する電磁弁31が設けられている。吸着槽2と分解槽3は別体又は一体に設けられており、その両槽2、3の間に管が連通しておりその中間に逆止弁4が設けられている。この逆止弁は分解槽3から吸着槽2の逆方向へ流体が流れようとするのを止めるための弁である。分解槽には管路を介して中和槽6が、そして、減圧ポンプ7が連結されている。
図1では吸着槽2と分解槽3が別体な構成を示したが、吸着槽2と分解槽3が一体のものであっても良い。一体の構成のものは吸着槽2と分解槽3が壁で隔てられており、その壁に逆止弁4を設ければよく、他の構成は同じである。
次に、図2に示されている地下水用吸引装置(40〜42)及び土壌用吸引装置(43、44)を説明する。
図2の左側の地下水用吸引装置(40〜42)には、VOCで汚染された地下水を給水する給水ポンプ40が示されている。その給水ポンプ40は管を介してケーシング管42に接続されており。このケーシング管42は土中に垂直に挿入されて、その端部が地下水の位置に設けられており、給水ポンプ20の稼働により汲み上げられた地下水が曝気装置41に導入されて曝気され、VOCがブロワー5により図1に示す前記吸着槽2に送られる。図2の右側の土壌用吸引装置(43、44)には、VOCで汚染された土壌からVOCを吸引する真空ポンプ43が示されている。その真空ポンプ43は管を介してケーシング管44に接続されており。このケーシング管42は土中に垂直に挿入されて、その端部が地中のVOC滞留の位置に設けられており、真空ポンプ43の稼働により吸引されたVOCがブロワー5により図1に示す前記吸着槽2に送られる。
なお、VOCで汚染された大気を吸引するには、工場等に汚染された大気を換気するために設けられたダクトから管を介して前記真空ポンプ43を接続すれば良い。
図3を参照して、前記VOCの浄化装置がVOCを吸着・脱着し、分解して浄化する処理工程を説明する。
まず、逆止弁4を閉鎖し、分解槽3の電磁弁31を開放して減圧ポンプ7を駆動させる。減圧ポンプ7は、分解槽3内の空気を大気に排出させて、分解槽3内の圧力が0.1パスカルになるまで駆動し続けて、圧力センサー32が0.1パスカルであることを検知すると、減圧ポンプ7を停止して電磁弁31を閉鎖する。このように分解槽3は減圧ポンプ7によりその内部の圧力が0.1パスカルに減圧状態に維持される。
次に、吸着槽2の電磁弁21を開放して、ブロワー5を駆動させて吸着槽2にVOCを導入する。吸着槽2の吸着部2aを形成している吸着剤は、活性炭、ゼオライト、シリカライト、粘土鉱物、疎水性シリカゲル、メソポーラスシリカ、カーボンナノチューブからなる群から1つ以上選択されたものを用いることが好ましく、また、その形状がミクロ孔、メソ孔、マクロ孔及びこれらの組み合わせのうちの少なくとも何れか一つの多孔質形状であることが好ましい。
吸着槽2に導入されたVOCは多孔質形状の吸着剤に吸着され、浄化された気体が解放された電磁弁22を経由して浄化装置1の外部に排出される。この吸着工程において、吸着部2aの上端部に設けたVOCセンサー23は、VOCの有無を検知し続けており、検知した場合には、多孔質形状の吸着剤の活性能力が限界にきたことを示すので、吸着槽2の電磁弁21を閉鎖して、VOCを吸着槽2へ導入するのを止め、それと同時に電磁弁22を閉鎖する。
吸着槽2の着脱部2bは、マイクロ波発生装置又は高周波誘導加熱装置を用いることができるが、マイクロ波発生装置を用いることが好ましい。この脱着部2bを駆動させて吸着部2aが昇温することで、吸着剤に吸着したVOCが脱着させられる。その脱着されたVOC濃度をVOCセンサー13が検知し続けており、ある一定の濃度になったら着脱部2bの駆動を停止する。
着脱部2bの駆動停止後に、逆止弁4及び電磁弁22を解放する。吸着槽2内の脱着したVOCは、減圧された分解槽3に流入して分解槽3が大気圧に至ると逆止弁4及び電磁弁22を閉鎖する。前記分解槽3は、脱着したガスを分解する触媒を有する触媒部3aと触媒部に光を照射する光照射部3bから構成されており、前記触媒部は、ゾルゲル法を用いてアナタース型の粉末酸化チタンを光透過性のハニカムに担持したものを用いた。他の光触媒としては、メタチタン酸、オルトチタン酸、含水酸化チタン、水和酸化チタン、水酸化チタン、及び過酸化チタン等のチタン酸化物や水酸化チタンが挙げられる。
光照射部3bは、例えば、水素放電管、キセノン放電管、水銀ランプ、レーザー光源、発光ダイオード(LED)などの中から、使用する光触媒材料の励起に適する光源を適宜採用することができ、この光照射部3bから出射された光は、ハニカムを通過して、その内部の充填材へ照射される。酸化助剤として利用するガスは、空気、酸素、オゾンのいずれを用いてもよいが、主にコスト面を考慮すれば、空気を採用するのが望ましい。
分解槽3で分解されたVOCは、アルカリ液が貯留されている中和槽6を通って減圧ポンプから外部へ排出される。VOC中に塩素系VOCが含まれる場合には、中和槽6で中和する必要があるが、VOC中に塩素系VOCが含まれていない場合には、中和槽6を必要としないので省略できる。
上述した実施形態で分かるように、本発明のVOCの浄化装置は、吸着槽及び分解槽以外に、VOC中に塩素系VOCが含まれる場合には中和槽、減圧ポンプ及びブロワーの3要素だけが必要であり、この従来に比べて少ない構成要素で有害物質であるVOCを浄化できるので、小型化が可能であり、また、製造費の低減化が図れる。そして、従来に比べて少ない構成要素間を配管するだけで良いので、取り付け作業が容易にできる。また、従来の浄化装置(特許文献1参照)は常時水蒸気を昇温させた状態で稼働させる必要があるが、本発明のVOCの浄化装置は、吸着部をマイクロ波発生装置で昇温させているので、エネルギー効率が良く電力等のエネルギー消費量の低減化ができる。また、塩素を必要としないので有害物質の安全性の厳格な管理の必要がない。
1 VOCの浄化装置
2 吸着槽
3 分解槽
4 逆止弁
5 ブロワー
21 電磁弁
22 電磁弁
31 電磁弁
23 VOCセンサー
32 圧力センサー
41 曝気装置

Claims (9)

  1. 揮発性有機化合物を含むガスを吸着する吸着槽と、前記ガスを分解して浄化する分解槽を備えた揮発性有機化合物の浄化装置であって、
    前記吸着槽には、前記揮発性有機化合物を吸着及び脱着可能な吸着剤を有する吸着部と、吸着されたガスを脱着する脱着部とが設けられており、前記分解槽には、脱着したガスを分解する触媒を有する触媒部と光を照射する光照射部とが設けられており、前記吸着槽と前記分解槽とが該分解槽から該吸着槽への逆方向の流れを止める逆止弁を介して別体又は一体に連結され、前記分解槽には管路を介して減圧ポンプが連結されており、前記減圧ポンプが分解槽の内部を減圧して前記浄化されたガスを吸引して排出することを特徴とする揮発性有機化合物の浄化装置。
  2. 前記吸着槽にブロワーが管路を介して設けられており、該ブロワーが土壌中又は大気中に含まれる前記揮発性有機化合物を該吸着槽に送ることを特徴とする請求項1に記載の揮発性有機化合物の浄化装置。
  3. 前記吸着槽に曝気槽が続いて給水ポンプが管路を介して設けられており、該給水ポンプが地下水を汲み上げ、該曝気槽がその地下水に含まれる前記揮発性有機化合物を曝気することを特徴とする請求項1に記載の揮発性有機化合物の浄化装置。
  4. 前記分解槽には管路を介して中和槽が前記減圧ポンプの前に連結されていることを特徴とする請求項3に記載の揮発性有機化合物の浄化装置。
  5. 前記脱着装置がマイクロ波発生装置又は高周波誘導加熱装置であることを特徴とする請求項1に記載の揮発性有機化合物の浄化装置。
  6. 前記吸着剤が活性炭、ゼオライト、シリカライト、粘土鉱物、疎水性シリカゲル、メソポーラスシリカ、カーボンナノチューブからなる群から1つ以上選択されることを特徴とする請求項1に記載の揮発性有機化合物の浄化装置。
  7. 前記脱着したガスを分解する触媒が可視光応答型光触媒であることを特徴とする請求項1に記載の揮発性有機化合物の浄化装置。
  8. 揮発性有機化合物を含むガスを吸着する吸着槽と、該ガスを分解して浄化する分解槽とを備えた揮発性有機化合物の浄化装置を用いる揮発性有機化合物の浄化方法であって、
    前記分解槽内の空気を排出して減圧する減圧工程と、
    前記吸着槽に吸引した揮発性有機化合物を吸着する吸着工程と、
    該吸着工程で吸着された揮発性有機化合物を加熱により脱着する脱着工程と、
    該脱着された揮発性有機化合物を減圧された分解槽に移動させて光で分解する分解工程と、
    該分解された揮発性有機化合物を排出する排出工程とを有することを特徴とする揮発性有機化合物の浄化方法。
  9. 前記脱着工程の加熱をマイクロ波で行うことを特徴とする請求項8に記載の揮発性有機化合物の浄化方法。
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