JP2010279143A - 誘導電動機の回転子、誘導電動機、及び誘導電動機の回転子の製造方法 - Google Patents

誘導電動機の回転子、誘導電動機、及び誘導電動機の回転子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】回転子の外周部における渦電流の発生を抑制することができるとともに、回転子の製造を容易にすることができる誘導電動機の回転子、誘導電動機、及び誘導電動機の回転子の製造方法を得る。
【解決手段】誘導電動機の回転子1は、回転軸2と、回転軸2の軸線を中心として回転軸2と一体に回転される回転子本体3とを有している。回転子本体3は、回転軸2の軸線方向について積層された複数の鉄心用薄板により構成された回転子鉄心4と、回転子鉄心4に設けられた複数の回転子導体5とを有している。回転子本体3の外周面には、回転軸2の周方向に沿った無端状の横溝9が設けられている。回転子本体3の外周部における鉄心用薄板間の導通は、横溝9により遮断することができる。また、横溝9は、回転子本体3を回転させて回転子本体3の外周面を切削するだけで容易に形成することができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えばファンの駆動装置等に使用される誘導電動機の回転子、誘導電動機、及び誘導電動機の回転子の製造方法に関するものである。
一般に、誘導電動機の回転子は、回転子鉄心と、回転子鉄心に形成された複数のスロットに収容された回転子導体とを有している。回転子鉄心は、鋼板を所定の形状に打ち抜いてできた複数の鉄心用薄板を積層し、積層した各鉄心用薄板をかしめて互いに締結することにより作製される。回転子導体は、回転子鉄心に形成されている各スロット内に例えばアルミニウム等の溶融金属を流し込んで固めることにより形成される。
鉄心用薄板の打ち抜き面には、鋼板を打ち抜くことにより生じた小さな捲れ部分(バリ)が形成されることがある。バリが形成された鉄心用薄板を積層すると、バリが鉄心用薄板に当たることにより各鉄心用薄板間に隙間が生じてしまう。
各鉄心用薄板間に隙間がある状態で回転子鉄心の各スロット内に溶融金属を流し込むと、スロット内だけでなく、各鉄心用薄板間の隙間にも溶融金属が流れ込む。これにより、回転子鉄心において各スロット内の回転子導体間や鉄心用薄板間の導通が生じてしまう。このような導通が生じると、回転子の外周面で発生する渦電流が増大して損失が大きくなってしまう。また、損失の増大により、誘導電動機の低速域でのトルクの低下も大きくなってしまう。
従来、各スロット内の回転子導体間の導通を抑制するために、回転子の軸線に沿った縦溝を回転子鉄心の各スロット間に設けた誘導電動機の回転子が提案されている。縦溝の深さ方向は、回転子鉄心の径方向とされている(例えば特許文献1参照)。
特開平5−207713号公報
従来の誘導電動機では、回転子の外周面と固定子の内周面との隙間寸法を所定の寸法に確保するために、溶融金属をスロット内に流し込んで回転子導体を回転子鉄心に形成した後に、回転子を回転させながら切削により回転子の外周面を仕上げることが一般的になっている。この場合、縦溝が回転子鉄心の外周面に形成されていると、仕上げの切削時に切削工具が縦溝に引っかかってしまう。これにより、回転子の外周面の寸法精度が低下してしまうだけでなく、切削工具の磨耗の促進により切削工具の寿命が短くなってしまう。
また、回転子のスロットを回転子の軸線方向に対してひねったスキューが回転子に施されている場合には、縦溝がスロットに沿って形成される必要があるので、回転子鉄心の外周面に縦溝を軸線方向に対して斜めに形成しなければならない。この場合、回転子鉄心を形成した後に縦溝を回転子鉄心の外周面に形成する加工を行うのは、加工が難しくなる。
従って、鉄心用薄板を鋼板から打ち抜くときにスリットを形成しておき、スリットの位置をずらしながら各鉄心用薄板を積層することにより回転子鉄心の形成と同時に縦溝を形成する方法が採られることがある。この場合、スロット内に溶融金属を流し込むときには縦溝が回転子鉄心にすでに形成されているので、各スロット内に流し込む溶融金属が縦溝内に侵入しないように工夫しなければならなくなってしまう。また、この場合、各鉄心用薄板に形成されたスリットがずらして配置されることにより縦溝が形成されているので、縦溝の内側面が階段状となってしまう。これにより、縦溝による空間を十分に確保することができず、各回転子導体間の導通を効果的に抑制することができなくなってしまうおそれもある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、回転子の外周部における渦電流の発生を抑制することができるとともに、回転子の製造を容易にすることができる誘導電動機の回転子、誘導電動機、及び誘導電動機の回転子の製造方法を得ることを目的とする。
この発明に係る誘導電動機の回転子は、回転軸、及び回転軸の軸線方向について積層された複数の鉄心用薄板により構成された回転子鉄心と、回転子鉄心に設けられた回転子導体とを有し、回転軸の軸線を中心として回転軸と一体に回転される回転子本体を備え、回転子本体の外周面には、回転軸の周方向に沿った無端状の横溝が設けられている。
この発明に係る誘導電動機の回転子では、回転軸の周方向に沿った無端状の横溝が回転子本体の外周面に設けられているので、例えばダイカスト製法による溶融導体が鉄心用薄板間の隙間に流れ込んで鉄心用薄板間に導通が生じている場合であっても、回転子本体の外周部における鉄心用薄板間の導通を横溝によって遮断することができる。これにより、回転子本体の外周部における渦電流の発生を抑制することができ、渦電流による損失の増大を抑制することができる。また、回転子本体を回転させながら回転子本体の外周面を切削するだけで横溝を形成することができる。従って、回転子の製造を容易にすることができ、切削工具の長寿命化も図ることができる。
この発明の実施の形態1による誘導電動機の回転子を示す斜視図である。 図1の回転子を示す断面図である。 図3は、図2のIII-III線に沿った断面図である。 図1の回転子鉄心の鉄心用薄板が積層されている状態を示す拡大斜視図である。 2本の横溝が外周面に形成された図1の回転子と、横溝が外周面に形成されていない回転子とについて、三次元電磁解析を行った結果を示すグラフである。 横溝の本数が0本、2本、3本及び4本である場合のそれぞれにおいて、電源周波数を50(Hz)としたときのトルク(mNm)及び効率(%)を示すグラフである。 横溝の本数が0本、2本、3本及び4本である場合のそれぞれにおいて、電源周波数を60(Hz)としたときのトルク(mNm)及び効率(%)を示すグラフである。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による誘導電動機の回転子を示す斜視図である。また、図2は、図1の回転子を示す断面図である。図において、誘導電動機は、環状(筒状)の固定子(図示せず)と、固定子の内側に配置され、固定子に対して回転可能な回転子1と、固定子および回転子1を同軸に支持する一対のブラケット(図示せず)とを有している。
回転子1は、固定子の軸線と共通の軸線を持つ回転軸2と、回転軸2の軸線を中心として回転軸2と一体に回転される回転子本体3とを有している。
回転子本体3は、回転軸2が貫通して固定された円柱状の回転子鉄心4と、回転子鉄心4に設けられ、回転子鉄心4を貫通する複数の回転子導体5と、回転軸2の軸線方向について回転子鉄心4を挟む位置に配置され、各回転子導体5にそれぞれ接続された一対のエンドリング6とを有している。
回転子鉄心4は、回転軸2の軸線方向について積層された複数の鉄心用薄板により構成されている。各鉄心用薄板は、例えばプレス機等で鋼板を所定の形状に打ち抜くことにより形成されている。積層された各鉄心用薄板は、図2に示すように、複数のかしめ部7によって互いに締結されている。回転子鉄心4には、複数のスロット(導体収容溝)8が回転軸2の周方向について互いに間隔を置いて形成されている。
各スロット8は、図1に示すように、回転軸2の軸線方向に対して一定の角度だけ傾斜しながら回転子鉄心4の外周面に沿って回転子鉄心4に形成されている。即ち、各スロット8は、回転軸2の軸線方向に対して一定の角度だけひねられている(即ち、スキューされている)。各スロット8は、各鉄心用薄板が回転軸2の周方向へ順次ずらされながら積層されることにより、回転軸2の軸線方向に対して傾斜した形状となっている。
各スロット8は、図2に示すように、回転子鉄心4の内部を通された内部収容部8aと、回転子鉄心4の外周面と内部収容部8aとの間に介在して回転子鉄心4外と内部収容部8a内とを連通する連通部8bとを有している。
連通部8bの幅寸法(回転子鉄心4の周方向についての連通部8bの寸法)は、内部収容部8aの幅寸法(回転子鉄心4の周方向についての内部収容部8aの寸法)よりも狭くなっている。
各回転子導体5は、スロット8内に収容されている。従って、各回転子導体5も、スロット8とともに、回転軸2の軸線方向に対して一定の角度だけ傾斜しながら回転子鉄心4の外周面に沿って回転子鉄心4に設けられている。また、回転子導体5の一部は、連通部8bを通して回転子鉄心4の外周面に露出している。回転子導体5の材料としては、例えばアルミニウム等が用いられている。
各回転子導体5は、回転子鉄心4のスロット8内に溶融金属(溶融導体)を注入して固めることによりスロット8内に形成されている。即ち、各回転子導体5は、ダイカスト製法により形成されている。従って、各鉄心用薄板間に隙間が生じている場合には、スロット8内に流し込まれた(注入された)溶融金属がスロット8内から各鉄心用薄板間の隙間へ漏れ、スロット8内から漏れた溶融金属が各鉄心用薄板間に介在した状態で固まることとなる。これにより、鉄心用薄板10間に導通が生じることとなる。
各エンドリング6は、溶融金属がスロット8の両端部で回転軸2を囲む円環状に固められることにより形成されている。この例では、各エンドリング6が各回転子導体5と同時にダイカスト製法により形成されている。従って、各エンドリング6の材料は、各回転子導体5の材料と同一となっている。
回転子本体3の外周面には、回転軸2の周方向に沿った無端状の横溝9が設けられている。この例では、図1に示すように、2本(一対)の横溝9が回転軸2の軸線方向について互いに間隔を置いて回転子本体3の外周面に設けられている。また、回転軸2の軸線方向についての各横溝9の位置は、回転子本体3の中心に関して対称となる位置とされている。
ここで、図3は、図2のIII-III線に沿った断面図である。横溝9の幅寸法W(回転軸2の軸線方向についての横溝9の寸法)は、鉄心用薄板10の厚さ寸法tよりも大きくなっている。横溝9は、横溝9の幅の範囲が鉄心用薄板10間の境界を含む位置に形成されている。即ち、横溝9は、鉄心用薄板10間の導通を遮断する位置に形成されている。
横溝9の深さ方向は、鉄心用薄板10間の境界に沿った方向(即ち、回転子鉄心4の径方向)とされている。また、横溝9の深さ寸法は、回転子本体3の外周面から内部収容部8aまでの連通部8bの深さ寸法よりも大きくなっている。さらに、この例では、横溝9の底面の断面形状が横溝9の深さ方向へ突出する曲面となっている。即ち、横溝9の断面形状がU字状となっている。
鉄心用薄板10間の隙間は、鉄心用薄板10の打ち抜き面に形成されるバリ10aが鉄心用薄板10間に介在することによって生じる。各鉄心用薄板10間の隙間は回転子鉄心4の外周部に生じやすいので、各鉄心用薄板10間に流れ込む溶融金属は回転子鉄心4の外周部で固まりやすい。従って、この例では、各鉄心用薄板10間の隙間に漏れた溶融金属が回転子鉄心4の外周部で固まっている。
固定子は、環状(筒状)の固定子鉄心と、固定子鉄心に設けられた固定子コイルとを有している(いずれも図示せず)。また、固定子は、固定子コイルへの通電により回転磁界を発生する。回転子導体5には、固定子による回転磁界の発生により誘導電流が発生する。これにより、回転子1は、回転軸2の軸線を中心として固定子に対して回転される。
固定子の内周面には、回転子本体3の外周面が対向している。回転子本体3の外周面と固定子の内周面との隙間寸法は、所定の寸法とされている。回転子1は、回転子本体3の外周面と固定子の内周面との隙間寸法を一定に保ちながら固定子に対して回転される。
次に、回転子1の製造方法について説明する。まず、所定の形状(円形状)に鋼板を打ち抜いて、スロット8の一部となる複数のスロット用開口部と、回転軸2を貫通させる回転軸通し穴とが設けられた複数の鉄心用薄板10を作製する(打ち抜き工程)。
この後、図4に示すように、鉄心用薄板10の周方向へスロット用開口部を順次ずらしながら各鉄心用薄板10を積層するとともに、回転軸2を各鉄心用薄板10に通す。この後、かしめ部7を形成して各鉄心用薄板10を互いに締結することにより、回転軸2の軸線方向に対して傾斜した複数のスロット8が形成された回転子鉄心4を作製する(回転子鉄心形成工程)。
この後、溶融金属(この例では、溶融アルミニウム)を各スロット8内に流し込んだ後、溶融金属を冷やして固める。これにより、回転子導体5が各スロット8内に形成されるとともに、エンドリング6が各回転子導体5の両端部に形成される(回転子導体形成工程)。
この後、回転軸2の軸線を中心に回転子鉄心4を回転させて回転子鉄心4の外周面を切削することにより、回転子鉄心4の外周面の仕上げを行う。これにより、回転子鉄心4の外周面の寸法精度が向上する。
この後、回転軸2の軸線を中心に回転子鉄心4を回転させて回転子鉄心4の外周面を切削することにより、回転軸2の軸線の周方向に沿った無端状の横溝9を回転子鉄心4の外周面に形成する(横溝形成工程)。このようにして、回転子1が製造される。
誘導電動機は、環状(筒状)の固定子の内側に回転子1を組み込み、一対のブラケットで固定子及び回転子1を同軸に支持することにより製造される。
次に、誘導電動機が回転するときの回転子1について三次元電磁解析を行った。図5は、2本の横溝9が外周面に形成された図1の回転子1と、横溝が外周面に形成されていない回転子とについて、三次元電磁解析を行った結果を示すグラフである。図に示すように、横溝9を設けた回転子1のほうが横溝のない回転子よりも、トルク(mNm)及び効率(%)のいずれにおいても向上していることが分かる。なお、解析は、回転子の回転の低速域(この例では、同期速度の1/4の速度の領域としている)において行っている。
また、横溝9の本数を0本、2本、3本及び4本とした場合のそれぞれについて、トルク(mNm)及び効率(%)を実測により求めた。なお、横溝9の本数を2本、3本及び4本とした場合については、回転軸2の軸線方向についての横溝9の位置を、回転子本体3の中心に関して対称となる位置としている。
図6は、横溝9の本数が0本、2本、3本及び4本である場合のそれぞれにおいて、電源周波数を50(Hz)としたときのトルク(mNm)及び効率(%)を示すグラフである。また、図7は、横溝9の本数が0本、2本、3本及び4本である場合のそれぞれにおいて、電源周波数を60(Hz)としたときのトルク(mNm)及び効率(%)を示すグラフである。
図に示すように、電源周波数が50(Hz)及び60(Hz)のいずれの場合でも、横溝9の本数を2本としたときのトルク及び効率が最も大きくなっていることが分かる。これは、横溝9が0本である(即ち、横溝9がない)場合には回転子本体3の外周部における鉄心用薄板10間の導通による渦電流損が大きくなり、横溝9が3本及び4本である場合には回転子の外周面と固定子の内周面との間の隙間が大きくなっている部分が横溝9の存在により増加することによるものと考えられる。
このような誘導電動機及び誘導電動機の回転子1では、回転軸2の周方向に沿った無端状の横溝9が回転子本体3の外周面に設けられているので、例えばダイカスト製法による溶融金属が鉄心用薄板10間の隙間に流れ込んで鉄心用薄板10間に導通が生じている場合であっても、回転子本体3の外周部における鉄心用薄板10間の導通を横溝9によって遮断することができる。これにより、回転子本体3の外周部における渦電流の発生を抑制することができ、渦電流による損失の増大を抑制することができる。また、回転子本体3を回転させながら回転子本体3の外周面を切削するだけで横溝9を形成することができる。従って、回転子1の製造を容易にすることができ、切削工具の長寿命化も図ることができる。
また、横溝9が回転子本体3の外周面に一対(2本)のみ設けられ、回転軸2の軸線方向についての各横溝9の位置が回転子本体3の中心に関して対称となる位置とされているので、回転軸2の軸線方向についてのバランスを保つことができ、回転子1を効率良く回転させることができる。また、回転子1の外周面と固定子の内周面との間の隙間が横溝9の存在によって大きくなっている箇所を少なくすることができる。これにより、誘導電動機の効率の向上を図ることができる。
また、横溝9の幅寸法は、鉄心用薄板10の厚さ寸法よりも大きくなっているので、鉄心用薄板10同士の境界の位置に横溝9を確実に形成させることができる。従って、鉄心用薄板10間で固まった溶融金属をより確実に除去することができ、横溝9によって鉄心用薄板10間の導通をより確実に遮断することができる。
また、横溝9の深さ寸法は、回転子本体3の外周面から内部収容部8aまでの連通部8bの深さ寸法よりも大きくされているので、横溝9によって鉄心用薄板10間の導通をより確実に遮断することができる。即ち、ダイカスト製法により作製された回転子1を観察すると、スロット8内から鉄心用薄板10間の隙間に漏れた溶融金属が連通部8bの深さの範囲で固まっていることが多い。従って、横溝9の深さ寸法を連通部8bの深さ寸法よりも大きくすることにより、鉄心用薄板10間の導通を効果的に遮断することができる。
また、このような誘導電動機の回転子1の製造方法では、複数の鉄心用薄板10を積層して回転子鉄心4を作製し、各スロット8内に溶融金属を注入して回転子導体5を形成した後、回転軸2の軸線の周方向に沿った無端状の横溝9を回転子鉄心4の外周面に設けるので、回転子鉄心4を回転させて切削するだけで横溝9を容易に形成することができる。従って、回転子鉄心4の外周面に生じる渦電流による損失を効果的に抑制可能な回転子1を容易に製造することができる。
なお、上記の例では、横溝9の幅寸法Wが鉄心用薄板10の厚さ寸法tよりも大きくされているが、鉄心用薄板10間の導通を遮断する位置に横溝9が配置されるのであれば、横溝9の幅寸法Wが鉄心用薄板10の厚さ寸法tに対して同一であってもよいし、小さくてもよい。
1 回転子、2 回転軸、3 回転子本体、4 回転子鉄心、5 回転子導体、8 スロット、8a 内部収容部、8b 連通部、9 横溝、10 鉄心用薄板。

Claims (6)

  1. 回転軸、及び
    上記回転軸の軸線方向について積層された複数の鉄心用薄板により構成された回転子鉄心と、上記回転子鉄心に設けられた回転子導体とを有し、上記回転軸の軸線を中心として上記回転軸と一体に回転される回転子本体
    を備え、
    上記回転子本体の外周面には、上記回転軸の周方向に沿った無端状の横溝が設けられていることを特徴とする誘導電動機の回転子。
  2. 上記回転子本体の外周面には、一対の上記横溝が設けられ、
    上記回転軸の軸線方向についての各上記横溝の位置は、上記回転子本体の中心に関して対称となる位置とされていることを特徴とする請求項1に記載の誘導電動機の回転子。
  3. 上記横溝の幅寸法は、上記鉄心用薄板の厚さ寸法よりも大きくなっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の誘導電動機の回転子。
  4. 上記回転子鉄心には、上記回転子導体を収容する複数のスロットが上記回転軸の周方向について互いに間隔を置いて形成され、
    各上記スロットは、上記回転子本体の内部を通された内部収容部と、上記回転子本体の外周面と上記内部収容部との間に介在して上記回転子本体外と上記内部収容部内とを連通し、上記内部収容部よりも幅寸法が狭くなっている連通部とを有しており、
    上記横溝の深さ寸法は、上記回転子本体の外周面から上記内部収容部までの上記連通部の深さ寸法よりも大きくされていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の誘導電動機の回転子。
  5. 環状の固定子、及び
    回転軸と、上記回転軸の軸線を中心として上記回転軸と一体に回転される回転子本体とを有し、上記固定子の内側に配置された回転子
    を備え、
    上記回転子本体は、上記回転軸の軸線方向について積層された複数の鉄心用板により構成された回転子鉄心と、上記回転子鉄心に設けられた回転子導体とを有し、
    上記回転子本体の外周面には、上記回転軸の周方向に沿った無端状の横溝が設けられていることを特徴とする誘導電動機。
  6. 板から複数の鉄心用薄板を所定の形状に打ち抜く打ち抜き工程、
    軸線方向へ各上記鉄心用薄板を積層して、複数のスロットが形成された回転子鉄心とする回転子鉄心形成工程、
    各上記スロットに溶融導体を注入して固めることにより、各上記スロット内に収容された回転子導体を上記回転子鉄心に設ける回転子導体形成工程、及び
    上記軸線の周方向に沿った無端状の横溝を上記回転子鉄心の外周面に設ける横溝形成工程
    を備えていることを特徴とする誘導電動機の回転子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014150631A (ja) * 2013-01-31 2014-08-21 Mitsubishi Electric Corp かご形誘導電動機

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