JP2010278196A - 基板保持治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】載置される基板の温度の均一性を向上させることができる基板保持治具を提供することを目的とする。
【解決手段】本実施の形態にかかる基板保持治具1は、基板4が載置され、熱源からの放射エネルギーによって加熱されるものである。また、基板保持治具1は、放射エネルギーが照射される第1領域27と、第1領域27より少ない放射エネルギーが照射され、単位面積あたりで比較した場合、第1領域27より体積が大きい第2領域26、28とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は基板保持治具に関する。
近年の半導体装置はチップの小型化、高性能化という市場要求に従い、益々、微細化が進んでいる。半導体製造装置、特に化学的気層成長法(以下CVD法と略す)に代表される成膜装置(以下CVD装置と略す)においては、微細化に伴い、ウェハ面内の成膜厚制御性が必要になってきている。成膜工程によっては数十ナノメートルの膜厚制御が必要になっており、ウェハ面内の成膜された膜の膜厚の均一性が悪い場合、半導体装置の性能ばらつきの原因となる。このために過去にはバッチ式CVD装置から枚葉式CVD装置に装置構造の主流が変わったという経緯もある。枚葉式CVD装置は名前が示すとおりウェハ1枚処理方式であり、ウェハ面内の膜厚の均一性を高精度に制御することが可能である。しかし、近年さらに高い膜厚の均一性が求められている。
CVD装置によって成膜された膜の膜厚の均一性の向上方法として、ウェハを保持するサセプターの形状を工夫する方法がある(特許文献1)。特許文献1のFig.5に示されているように、サセプター200の上にウェハ16が載っている。そのサセプターポケット部は表面229が凹状であり、かつ突起220を隔てる複数の格子溝222を備えている。この凹みおよび格子溝222により温度一様性を高め、かつウェハ16の降下および持ち上げ中の滑り、ねじれ、くっつきを減らすとされている。
一方、特許文献2においては均一な抵抗率を得ることが出来る手段として有孔サセプターの構造が記載されている。特許文献2のFig.2およびFig.3に、有孔サセプターの構造が記載されている。ここではサセプター12は、複数の孔または開口(いずれも開口通路の意味)15、16、17、18、19、20、21および22を有する多孔表面14を有している。これらの孔を通してウェハの後表面5にもガスが導入される。そして、ウェハの後表面5の自然酸化膜を除去でき、かつ後表面5のハローの形成を除去することができるとされている。これにより、表側表面の抵抗率の均一性が得られるとしている。また、この特許文献2において温度均一性に関してはシリコンウェハの上方および下方の加熱灯の灯電力比率を調整することと、サセプター周囲に配置された縁リング27によって得られるとしている。
特表2004−519104号公報 特表2003−532612号公報
しかしながら、特許文献1に示された格子溝付きのサセプターではサセプター自体の温度均一性の向上は望めない。特許文献1に記されているように、格子溝が形成されていることで、ウェハ持ち上げおよび下降時のウェハ滑りは低減され、サセプターポケット外周部とウェハの接触がなくなる。このため、局所的な温度ばらつきの発生は抑制される。また、サセプターポケット部を凹状にすることでウェハとサセプターの接触を防止し、温度一様性を確保できるとしている。
しかし、成膜中のウェハ内の温度分布は依然として不均一のまま残ることになる。これは格子溝がサセプターポケット内で全て等間隔に配置されていることによる。等間隔で配置された格子溝を持つサセプターは、凹み形状しているがサセプター全体の厚みからすると、サセプターポケット部の縁付近と中心付近でほぼ等しい厚みと見なされる。従って、部分的な熱容量もほぼ等しくなるため、上方および下方の加熱灯の灯電力比率を調整しても同心円状に温度分布を持つことになる。ゆえにサセプター上のウェハも温度分布を持つことになる。すなわち、ウェハ外周部の極端な温度分布ズレは解消されるが、通常、素子パターンが形成されるようなウェハ内部領域の温度分布に関しては従来使用されている一般的なサセプターの温度分布から向上しているとはいえない。
一方、特許文献2に示された有孔サセプターにおいてはサセプターポケット部に設けられたピンホールの効果により、エッチングガスが裏面に回りこみ、自然酸化膜が除去されて裏面全面に成膜が可能となる。さらに、これにより表面へのオートドーピングが減少し、均一な抵抗率が得られるとされている。しかし、特許文献2においては膜厚の均一性に関しては前項にて述べたとおり、シリコンウェハの上方および下方の加熱灯の灯電力比率を調整することと、サセプター周囲に配置された縁リング27に依存している。従って、この手法は該特許により得られる効果ではない。従って、従来使用されている一般的なサセプターの膜厚分布と同等レベルと考えるのが妥当であると判断できる。
本実施の形態にかかる基板保持治具は、基板が載置され、熱源からの放射エネルギーによって加熱される基板保持治具であって、前記放射エネルギーが照射される第1領域と、前記第1領域より少ない前記放射エネルギーが照射され、単位面積あたりで比較した場合、前記第1領域より体積が大きい第2領域とを備えるものである。これにより、基板保持治具から基板への熱伝達量の均一性を向上させることができ、基板の温度の均一性を向上させることができる。
本発明によれば、載置される基板の温度の均一性を向上させることができる基板保持治具を提供することができる。
実施の形態1にかかるサセプターの構成を示す上面図である。 実施の形態1にかかるサセプターの構成を示す断面図である。 実施の形態1にかかるサセプターにウェハが載った状態を示す断面図である。 実施の形態1にかかるCVD装置のチャンバの構成を示す断面図である。 熱容量が略均一なサセプターを用いて成膜した場合のウェハ内膜厚分布を示したグラフである。 実施の形態1にかかるサセプターの第2の構成を示す上面図である。 実施の形態1にかかるサセプターの第3の構成を示す断面図である。 実施の形態2にかかるサセプターの構成を示す上面図である。 実施の形態2にかかるサセプターの構成を示す断面図である。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。まず、図1〜3を参照して本実施の形態にかかる基板保持治具について説明する。基板保持治具には、基板が載置される。そして、基板保持治具は、熱源からの放射エネルギーによって加熱され、基板を加熱するものである。ここでは、基板保持治具の一例として、基板としてのウェハが載置されるウェハ保持治具(以下サセプター)について説明する。図1は、本実施の形態におけるサセプターの構成を示す上面図である。また、図2は、本実施の形態におけるサセプターの構成を示す断面図である。図3は、本実施の形態におけるサセプターにウェハが載った状態を示す断面図である。
図1に示されるように、サセプター1は略円形状を有する。また、サセプター1は、熱源からの放射エネルギーを吸収しやすい材質によって出来ていることが望ましい。近年、一般的には、サセプター1は炭化珪素で被覆されたグラファイト等で製造されているが、材質はこれに限るものではない。
サセプター1は、ウェハ4をセットするためのサセプターポケット2を有する。サセプターポケット2は、略円形状を有する。なお、サセプター1の中心とサセプターポケット2の中心は略一致する。また、サセプターポケット2は、外周部に段差部2aを有する凹部となっている。すなわち、サセプターポケット2の縁には、リング状の段差部2aが設けられる。段差部2aは、サセプターポケット2の底部2bとウェハ4が接触しないようにするために設けられている。なお、サセプターポケット2の底部2bとは、段差部2a以外のサセプターポケット2の底部を表すものとする。すなわち、底部2bは、段差部2aより内側にある。
サセプターポケット2の内部には、複数の凹部3が設けられる。具体的には、サセプター2には、ウェハ4の主面上からみてウェハ4と重なる部分のみに複数の凹部3が設けられる。また、これらの凹部3は、ウェハ4側の面のみに設けられる。これらの凹部3は、サセプター1の部分的な熱容量を変化させることで、サセプター1からウェハ4への部分的な熱伝達量を制御するために設けられる。換言すると、サセプターの部分的な保有可能熱量を変化させることで、サセプター1からウェハ4への部分的な熱伝達量を制御するために設けられる。ここで、保有可能熱量とは、熱源から照射された放射エネルギーを保有することができる熱量のことである。また、これらの凹部3は、等ピッチを含む不等ピッチで配置される。具体的には、サセプターポケット2の底部2bには、複数の第1凹部3a及び複数の第2凹部3bが設けられる。
図1に示されるように、凹部3の平面形状は、略円形状である。また、凹部3は、略円柱状に形成される。また、第1凹部3aの体積(容積)は、第2凹部3bの体積よりも大きくなっている。具体的には、図1に示されるように、第1凹部3aは、第2凹部3bの径より大きい径を有する。すなわち、第1凹部3aの平面積は、第2凹部3bの平面積より大きい。第1凹部3aの深さは、第2凹部3bよりも深くしてもよいし、略同じにしてもよい。また、図2に示されるように、凹部3によって画定される凸部上面は略水平になっている。
底部2bの外周部26には、第1凹部3aが設けられず、複数の第2凹部3bが設けられる。これら第2凹部3bは、等ピッチで2重の円形状に配列される。また、この円形状の中心は、サセプター1及びサセプターポケット2の中心と略一致する。底部2bの内周部27には、第2凹部3bが設けられず、複数の第1凹部3aが設けられる。なお、ここでは、底部2bの外周部26より内側であって、底部2bの中央部28より外側の部分を内周部27とする。これら第1凹部3aは、等ピッチで2重の円形状に配列される。また、この円形状の中心は、サセプター1及びサセプターポケット2の中心と略一致する。なお、外周部の第2凹部3bのピッチと内周部の第1凹部3aのピッチとを異ならせてもよい。底部2bの中央部28には、複数の第1凹部3a及び複数の第2凹部3bが設けられる。また、中央部28においては、内周部27近傍のみに第1凹部3aが設けられる。
また、図3に示されるように、サセプターポケット2内には、ウェハ4が載置される。具体的には、ウェハ4は、段差部2aによって支持される。また、ウェハ4底面とサセプターポケット2の底部2bとの間には隙間が設けられている。また、凹部3以外の部分において、この隙間は、略均一な間隔を有する。すなわち、凹部3によって画定された凸部上面は、ウェハ4の主面に対して略平行となる。
このように、本実施の形態にかかるサセプター1には、複数の凹部3が形成される。そして、凹部3の大きさや密度を部分的に変化させている。これにより、サセプターポケット2の各部において、単位面積あたりの体積が異なっている。すなわち、サセプターポケット2の各部において、保有可能熱量が異なっている。また、熱源からの放射エネルギーの分布に応じて保有可能熱量を異ならせている。具体的には、熱源からの放射エネルギーが多く照射される領域では、体積を小さくし、保有可能熱量を小さくする。反対に、熱源からの放射エネルギーが少なく照射される領域では、体積を大きくし、保有可能熱量を大きくする。このように、放射エネルギー分布を相殺するように保有可能熱量を異ならせている。すなわち、放射エネルギー分布を相殺するように熱容量を異ならせている。
図1においては、単位面積あたりで比較した場合、第1領域としての内周部27の体積より、第2領域としての外周部26あるいは中央部28の体積のほうが大きくなっている。これにより、サセプター1からウェハ4への熱伝達量の均一性を向上させることができ、ウェハ4の温度の均一性を向上させることができる。すなわち、ウェハ4を略均一の温度に加熱することができる。なお、本願明細書中において単位面積とは、上面視した際の一定面積をいう。例えば、図1〜3に示されたサセプター1においては、単位面積ごとに区分けされた各部において、裏面の面積が略同じとなる。
上記のサセプター1は、化学的気層成長法(以下CVD法と略す)によってウェハ4上に材料を成膜する成膜装置(以下CVD装置と略す)に用いられる。次に、図4を参照して、CVD装置について説明する。図4は、CVD装置のチャンバの構成を示す断面図である。ここでは、CVD装置の一例として、枚葉式CVD装置(例えばAMAT製Centura−HTF Epi装置)について説明する。
図4に示されるように、上部石英チャンバ16と下部石英チャンバ17によって反応室が構成される。この反応室内部には、サセプター1とプリヒートリング(縁リング)5が設置される。プリヒートリング5は、サセプター1の外周を囲むように設けられる。また、ウェハ4を反応室に出し入れするための機構として、サセプターサポートシャフト6、ウェハリフトシャフト7、及びウェハリフトピン8が内蔵されている。
サセプターサポートシャフト6は、サセプター1を下面側から支持する。サセプターサポートシャフト6は、ウェハ4が載置されたサセプターポケット2より外側でサセプター1と接触する。サセプターサポートシャフト6を駆動させることにより、サセプター1を移動させることができる。ウェハリフトピン8は、ウェハリフトシャフト7上に設けられる。ウェハリフトシャフト7を駆動させることにより、ウェハリフトピン8が移動する。これにより、サセプター1の開口(不図示)を通ってウェハリフトピン8がウェハ4の下面に接触し、ウェハ4が移動する。
また、CVD装置には、熱源としての上部用加熱ランプ10と下部用加熱ランプ11が設けられている。これらは、サセプター1及びウェハ4を加熱するために設けられる。上部用加熱ランプ10は、上部石英チャンバ16の上部に設けられる。また、上部用加熱ランプ10は、サセプター1やウェハ4の中心を通りこれらの主面に対して垂直な対称軸に対して対称に複数設けられる。具体的には、上部用加熱ランプ10は円形状に並んで複数設けられる。下部用加熱ランプ11は、下部石英チャンバ17の下部に設けられる。また、上部用加熱ランプ10と同様、下部用加熱ランプ11は、上記の対称軸に対して対称に複数設けられる。このような構成により、CVD装置においてサセプター1及びウェハ4の上下から加熱することは一般的であるといえる。
また、CVD装置には、上部内側用リフレクター12、下部内側用リフレクター13、上部外側用リフレクター14、及び下部外側用リフレクター15が設けられている。上部内側用リフレクター12は、上部石英チャンバ16の上部において上部用加熱ランプ10の内側に設けられる。上部内側用リフレクター12は、一部に傾斜面を有する。これにより、図4に示されたように、上部用加熱ランプ10からの放射エネルギーは、上部内側用リフレクター12を反射し、上部内側加熱領域20を加熱する。これにより、サセプター1及びウェハ4の略中央から外周側への一定の範囲において、サセプター1及びウェハ4が加熱される。
また、上部外側用リフレクター14は、上部石英チャンバ16の上部に設けられる。上部外側用リフレクター14は、例えば円筒状になっており、サセプター1を取り囲むように設けられる。これにより、図4に示されたように、上部用加熱ランプ10からの放射エネルギーは、上部外側用リフレクター14を反射し、上部外側加熱領域22を加熱する。これにより、サセプター1の端から内側への一定の範囲において、サセプター1及びウェハ4が加熱される。また、他の上部用加熱ランプ10からの放射エネルギーも同様にサセプター1及びウェハ4を加熱する。従って、複数の上部用加熱ランプ10によって、サセプター1及びウェハ4の略全体が上側から加熱される。
また、下部内側用リフレクター13及び下部外側用リフレクター15は、上部内側用リフレクター12及び上部外側用リフレクター14と同様の構成を有する。すなわち、下部内側用リフレクター13は、下部石英チャンバ17の下部において下部用加熱ランプ11の内側に設けられる。下部内側用リフレクター13は、一部に傾斜面を有する。これにより、図4に示されたように、下部用加熱ランプ11からの放射エネルギーは、下部内側用リフレクター13を反射し、下部内側加熱領域23を加熱する。
また、下部外側用リフレクター15は、下部石英チャンバ17の下部に設けられる。下部外側用リフレクター15は、例えば円筒状になっており、サセプター1を取り囲むように設けられる。これにより、図4に示されたように、下部用加熱ランプ11からの放射エネルギーは、下部外側用リフレクター15を反射し、下部外側加熱領域25を加熱する。そして、他の下部用加熱ランプ11からの放射エネルギーも同様にサセプター1及びウェハ4を加熱する。従って、複数の下部用加熱ランプ11によって、サセプター1及びウェハ4の略全体が下側から加熱される。なお、ここでは図示しないが、上部外側用リフレクター14及び下部外側用リフレクター15には、加熱ランプ10、11の放射エネルギーに方向性を持たせるための2種類の反射角度が設けられている。
以上のように、これらの加熱ランプ10、11及びリフレクター類の効果により、サセプター1及びウェハ4への加熱領域は、上下それぞれ2つの領域に分けられる。すなわち、サセプター1及びウェハ4の上部への加熱領域は、上部内側加熱領域20と上部外側加熱領域22に分けられる。また、上部内側加熱領域20と上部外側加熱領域22とは一部で重なっている。すなわち、上部内側加熱領域20及び上部外側加熱領域22はともに上部重複加熱領域21を有する。上部重複加熱領域21は、サセプター1及びウェハ4の略中央から外周側に寄った領域を加熱する。
一方、サセプター1及びウェハ4の下部への加熱領域は、下部内側加熱領域23と下部外側加熱領域25に分けられる。また、下部内側加熱領域23と下部外側加熱領域25とは一部で重なっている。すなわち、下部内側加熱領域23と下部外側加熱領域25はともに下部重複加熱領域24を有する。下部重複加熱領域24は、サセプター1及びウェハ4の略中央から外周側に寄った領域を加熱する。なお、図4において、これらの領域は半径方向一部のみ記載しているが、他の加熱ランプ10、11からの放射エネルギーを合わせると実際には各領域は円形状に存在している。
このように、サセプター1及びウェハ4の上部及び下部への加熱領域は、それぞれ重複加熱領域21、24を有する。重複加熱領域21、24に照射される放射エネルギーは、その他の部分よりも多くなる。従って、重複加熱領域21、24におけるサセプター1の温度およびウェハ4の温度はその他の領域よりも高くなる。
ここで、図5を参照して、上記のCVD装置に熱容量が略均一なサセプターを用いてウェハ上に成膜した場合の成膜状態を説明する。図5は、熱容量が略均一なサセプターを用いて成膜した場合のウェハ内膜厚分布を示したグラフである。図5において、縦軸はエピタキシャル膜厚、横軸はウェハ中心を基準にした場合のウェハ内測定位置(mm)を示す。ここでは、直径125mmのウェハ4を用いる。また、図5においては、ウェハ中心から60mmの領域における成膜状態を示す。すなわち、直径120mmの領域における成膜状態を示す。
図5に示されるように、ウェハ中心から20〜40mm離れた部分の膜厚が他部分に比べて厚くなっており、ウェハ内測定位置に対するエピタキシャル膜厚の分布がアルファベットのM字型の分布をとることがわかる。一般的に、成膜温度が高くなると成膜速度が早くなり、膜厚が厚くなることは公知である。すなわち、ウェハ中心から20〜40mm離れた部分において、ウェハおよびサセプターの温度が高くなっていることがわかる。すなわち、ウェハ中心から20〜40mm離れた部分が図4に示された重複加熱領域21、24に相当し、放射エネルギーが多くなったことがわかる。この分布形状は、リフレクターに設けられた反射角度によって決定される。従って、上下の加熱電力投入比を調整しても、M字の大小が変化の差はあるが基本形状に変化は無い。
ここで、CVD装置に本実施の形態にかかるサセプター1を用いた場合、ウェハ4を略均一に加熱させることができる。すなわち、成膜温度を略均一にすることができ、成膜された膜の膜厚(成膜厚)の均一性が向上する。これは、上記のように、本実施の形態にかかるサセプター1は、この放射エネルギーの分布を相殺するように、各部の熱容量が変化しているためである。また、ここで言う凹部3は、サセプター1を貫通していないことが前提である。換言すると、凹部3は、サセプター1の一方の面からサセプター1の厚さ方向途中まで設けられることが前提である。凹部3がサセプター1を貫通していると、下部用加熱ランプ11からの放射エネルギーが直接ウェハ4の裏面に部分的に照射され、ホットスポットができるために成膜厚の均一性が悪化する。
凹部の寸法および深さは、上下の投入電力比率により適した寸法があるため、一義的に指定することは出来ないが、以下のような寸法にすることが好ましい。例えば、サセプターポケット2の凹部3以外の部分の厚みを3mmとした場合、加工される凹部3の径はおおよそ1〜5mm、深さは0.1〜2.5mm程度の組み合わせとなる。また、凹部3の深さに関しては厚みを考慮し、貫通せず、かつ、製作可能な厚みを残すことが出来る範囲で設定することができる。
凹部3は、サセプターポケット2の中心から外周に向けて等ピッチを含む不等ピッチで配置される。また、重複加熱領域21、24に相当する部分には第1凹部3a、その他の部分には第2凹部3bを形成することが好ましい。図1〜3においては、内周部27が重複加熱領域21、24に相当する。また、凹部3の大きさ(径、深さ)、密度(単位面積あたりの凹部3の数、凹部3のピッチ)は、図5に示された膜厚分布、サセプター1やウェハ4の温度分布等から設定することができる。
例えば、図5に示されたように、直径125mmのウェハ4を載置するサセプター1の場合、第1凹部3a及び第2凹部3bは以下のように設けることが好ましい。サセプターポケット2の中心〜半径20mmの部分には第2凹部3b、半径20〜40mmの部分には第1凹部3a、また半径40mm以上の部分には第2凹部3bを形成する。この場合、第1凹部3aは、例えば、直径2〜5mm、深さ0.5〜2.5mmとする。そして、第2凹部3bは、例えば、直径1〜2mm、深さ0.1〜0.5mmとする。
径が大きく、かつ深い凹部が多い部分では、サセプター1とウェハ4の裏面との距離が通常の距離より遠くなったことと同じ効果が得られる。すなわち、サセプター1からウェハ4への熱伝達量が通常よりも減少する。換言すると、第1凹部3aが多い部分では、サセプター1からウェハ4への熱伝達量が通常よりも減少する。このように、熱伝達量を制御することにより、ウェハ4の温度を略均一にすることができる。
なお、凹部3の密度(単位面積あたりの凹部3の数、凹部3のピッチ)は、サセプター1の部位によって異なるようにしたほうが効果が高いのはCVD装置を熟知した技術者では容易に推測できるものであり、密度に関して限定はできない。これは、図5で示されたように、通常のサセプターで成膜した時の膜厚分布のM字の度合により好ましい密度が異なるためである。また、実際の製造工程ではウェハ4上に複数種類の膜によりパターンが形成されており、これらの膜種および各膜厚の影響で膜厚分布が変動するために、それらに合わせた密度としなければならない。
なお、図1において、凹部3の平面形状を略円形状で記してあるが、凹部3の平面形状は略楕円形状、略多角形状でも同様の効果が得られる。また図2、図3において凹部3の断面形状は略矩形状で表しているが略三角形状としてもよい。すなわち、凹部3は、略柱状や略錐状としてもよい。これらの場合でも、同様の効果が得られることも明白であり、本発明の範囲に含まれる。
また、図1に示されたサセプター1には、サセプターポケット2内の全ての部分に凹部3が形成されるがこれに限られない。図6に示されるように、サセプターポケット2内の一部のみに凹部3を形成してもよい。具体的には、サセプターポケット2の内周部27に、図1に示されたサセプター1と同様、第1凹部3aを形成する。そして、その他の部分(外周部26及び中央部28)には凹部3を形成しない。すなわち、熱源から放射エネルギーが多く照射される領域のみに凹部3を形成する。
さらに、図1〜3に示されたサセプター1には、サセプターポケット2の表面(ウェハ4側の面)のみに凹部3を施したがこれに限られない。図7に示されるように、サセプター1の裏面(ウェハ4とは反対側の面)のみに凹部3を施してもよい。図6、7に示されたサセプター1によっても同様の効果が得られ、本発明の特許範囲に包含される。また、熱源からの放射エネルギーが照射される量が少ない領域ほど、凹部3の平面積を小さくしたり、深さを浅くしたり、ピッチを大きくすることが効果的である。なお、ここでは、製造の容易性、熱容量の制御の容易性等の観点から、サセプター1に複数の凹部3を形成することにより各部の体積を異ならせたがこれに限定されない。例えば、放射エネルギーが多く照射される領域のみサセプター1の厚みを薄くしてもよい。
加えて、本実施の形態ではサセプター1を利用したCVD装置としてAMAT社製Centura−HTF Epi装置を具体的装置として記載したがこれに限られない。他の枚葉式CVD装置の場合においても、その加熱源の形態、サセプター1の形態にあわせて実施することで効果が得られるため、本記載の範囲にとどまるものではない。また、複数のウェハを処理可能なバッチ式と言われるCVD装置においても、同様のサセプターを使用するものであれば本特許の効果が得られることも明白である。さらには、ウェハ4の加熱を行う装置であれば、CVD装置に代表される成膜装置や堆積装置以外でも種々の装置に適用することができる。
実施の形態2
実施の形態1ではサセプターポケット2のみに凹部3を設けたが、本実施の形態ではサセプターポケット2の外側にも凹部3を設ける。なお、それ以外の構成等については実施の形態1と同様なので説明を適宜省略又は簡略化する。まず、図8、9を参照して、本実施の形態にかかるサセプター1について説明する。図8は、サセプター1の構成を示す上面図である。図9は、サセプター1の構成を示す断面図である。
実施の形態1と同様、サセプターポケット2には、複数の凹部3が設けられる。また、図8、9に示したように、サセプターポケット2の以外の部分にも複数の第3凹部3cが設けられる。すなわち、サセプターポケット2より外側であってサセプター1の外周部においても、複数の第3凹部3cが設けられる。第3凹部3cは、例えば第2凹部3bと同程度の大きさ(径、深さ)としてもよい。また、第3凹部3cは、外周部28における第2凹部3bと同程度の密度(単位面積あたりの凹部3の数、凹部3のピッチ)としてもよい。また、第3凹部3cの大きさ、密度は適宜変更可能であり、サセプター1上の温度分布等を測定し、その結果から設定される。
本実施の形態にかかるサセプター1によっても実施の形態1と同様の効果を奏することができる。また、本実施の形態では、第3凹部3cを設けることにより、サセプター1の外周部の熱容量を変更している。このようなサセプター1は、サセプター1の温度がサセプターポケット2よりサセプター1の外周部の方が高くなるような温度分布を持つ装置加熱条件、方式の時に有効である。また、実施の形態1と同様、本実施の形態においても第3凹部3cの平面形状は略円形状に限らず、略楕円形状、略多角形状とすることも可能であり、第3凹部3cを略柱状または略錐状としてもよい。さらに、第3凹部3cをサセプター1の裏面に施すことも効果があることは明白である。このように、実施の形態1と同様、様々な変更が可能である。なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1 サセプター、2 サセプターポケット、2a 段差部、2b 底部、
3 凹部、3a 第1凹部、3b 第2凹部、3c 第3凹部、4 ウェハ、
5 プリヒートリング、6 サセプターサポートシャフト、7 ウェハリフトシャフト、
8 ウェハリフトピン、10 上部用加熱ランプ、11 下部用加熱ランプ、
12 上部内側用リフレクター、13 下部内側用リフレクター、
14 上部外側用リフレクター、15 下部外側用リフレクター、
16 上部石英チャンバ、17 下部石英チャンバ、
20 上部内側加熱領域、21 上部重複加熱領域、22 上部外側加熱領域、
23 下部内側加熱領域、24 下部重複加熱領域、25 下部外側加熱領域、
26 外周部、27 内周部、28 中央部

Claims (11)

  1. 基板が載置され、熱源からの放射エネルギーによって加熱される基板保持治具であって、
    前記放射エネルギーが照射される第1領域と、
    前記第1領域より少ない前記放射エネルギーが照射され、単位面積あたりで比較した場合、前記第1領域より体積が大きい第2領域とを備える基板保持治具。
  2. 前記第1領域に設けられた凹部を有することを特徴とする請求項1に記載の基板保持治具。
  3. 前記凹部は、第1凹部と、平面積が前記第1凹部の平面積より小さい第2凹部とを備え、
    前記第1凹部は、前記第1領域に設けられ、
    前記第2凹部は、前記第2領域に設けられたことを特徴とする請求項2に記載の請求項2に記載の基板保持治具。
  4. 前記凹部は、第1凹部と、深さが前記第1凹部の深さより浅い第2凹部とを備え、
    前記第1凹部は、前記第1領域に設けられ、
    前記第2凹部は、前記第2領域に設けられたことを特徴とする請求項2又は3に記載の請求項2に記載の基板保持治具。
  5. 前記凹部は、前記第1領域及び前記第2領域に設けられ、
    前記凹部のピッチは、前記第1領域より前記第2領域のほうが大きいことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の基板保持治具。
  6. 前記凹部は、一方の面から厚さ方向途中まで設けられたことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の基板保持治具。
  7. 前記凹部は、前記基板の主面上から見て前記基板と重なる部分のみに設けられたことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の基板保持治具。
  8. 前記凹部は、前記基板の主面上から見て前記基板と重なる部分及びその外側に設けられたことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の基板保持治具。
  9. 前記凹部は、前記基板側の面のみ又は前記基板とは反対側の面のみに形成されたことを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載の基板保持治具。
  10. 前記凹部の平面形状が楕円状、円形状、又は多角形状であることを特徴とする請求項2乃至9のいずれか1項に記載の基板保持治具。
  11. 前記凹部が柱状又は錐状であることを特徴とする請求項2乃至10のいずれか1項に記載の基板保持治具。
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