JP2010276704A - 感光性樹脂組成物、当該感光性樹脂組成物を用いたカラーフィルター及び当該カラーフィルターを用いた表示装置 - Google Patents

感光性樹脂組成物、当該感光性樹脂組成物を用いたカラーフィルター及び当該カラーフィルターを用いた表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱工程による輝度低下を抑制することのできる感光性樹脂組成物、当該感光性樹脂組成物を用いたカラーフィルター及び当該カラーフィルターを用いた表示装置を提供する。
【解決手段】少なくとも光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、及び2次酸化防止剤を含み、且つ、前記2次酸化防止剤の含有量が、輝度評価試験において、輝度低下率が2次酸化防止剤非含有感光性樹脂組成物の輝度低下率未満であり、且つ、残膜率低下率評価試験において、残膜率低下率が15%未満となる感度を有する効果を奏する含有量であることを特徴とする、感光性樹脂組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、画素のような所定パターンの硬化層を形成するのに用いられる感光性樹脂組成物、当該感光性樹脂組成物を用いたカラーフィルター、及び、当該カラーフィルターを用いた表示装置に関する。
液晶表示装置は主としてパーソナルコンピュータ用のモニターとして使用されてきたが、近年になって、パーソナルコンピュータ用のモニターとしてだけでなくテレビ用のモニターへの展開も急速に行われるようになってきており、コントラストを高くすることが重要な課題となっている。
一般にカラー液晶表示装置(101)は、図2に示すように、カラーフィルター1とTFT基板等の電極基板2とを対向させて1〜10μm程度の間隙部3を設け、当該間隙部3内に液晶化合物Lを充填し、その周囲をシール材4で密封した構造をとっている。カラーフィルター1は、透明基板5上に、着色層間の境界部を遮光するために所定のパターンに形成された遮光層(ブラックマトリックス層)6と、各画素を形成するために複数の色(通常、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色)を所定順序に配列した着色層7と、保護膜8と、透明電極膜9とが、透明基板に近い側からこの順に積層された構造をとっている。また、カラーフィルター1及びこれと対向する電極基板2の内面側には配向膜10が設けられる。さらに間隙部3には、カラーフィルター1と電極基板2の間のセルギャップを一定且つ均一に維持するために、スペーサーが設けられる。スペーサーとしては一定粒子径を有するビーズスペーサー11を分散したり、又は、図3に示すようにセルギャップに対応する高さを有する柱状スペーサー12を、カラーフィルターの内面側であって遮光層6が形成されている位置と重なり合う領域に形成したりする。そして、各色に着色された着色層それぞれ又はカラーフィルターの背後にある液晶層の光透過率を制御することによってカラー画像が得られる。
現在、カラーフィルターの着色層は、耐光性、耐熱性に優れる顔料を着色剤とする顔料分散法と呼ばれる方法で製造することが主流となっている。しかし、一般に顔料を分散したカラーフィルターは、顔料による光の散乱等により、液晶が制御した偏光度合いを乱してしまうという問題がある。すなわち、光を遮断しなければならないとき(OFF状態)に光が漏れたり、光を透過しなければならないとき(ON状態)に透過光が減衰したりするため、ON状態とOFF状態における表示装置上の輝度の比(コントラスト比)が低いという問題がある。
カラーフィルターの着色層に関する問題を解決すべく、カラーフィルター用インクジェットインクに関する技術ではあるが、例えば、特許文献1には、少なくともバインダー成分、顔料、及び、溶剤からなり、当該溶剤の配合比に特徴を有する技術が記載されている。
特開2007−328062号公報
カラーフィルターを作製する工程においては、樹脂を硬化させるため、焼成等の加熱工程を実施する必要がある。加熱工程は通常複数回行われるため、熱によって顔料及び樹脂などの感光性樹脂組成物材料が劣化し、輝度が低下するという問題点があった。特許文献1は、このような加熱工程による輝度低下の問題にはまったく触れておらず、また、感光性樹脂組成物に係る技術に関する記述も皆無である。
本発明は上記実情を鑑みて成し遂げられたものであり、加熱工程による輝度低下を抑制することのできる感光性樹脂組成物、当該感光性樹脂組成物を用いたカラーフィルター及び当該カラーフィルターを用いた表示装置を提供することを目的とする。
本発明の感光性樹脂組成物は、少なくとも光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、及び2次酸化防止剤を含み、且つ、前記2次酸化防止剤の含有量が、輝度評価試験において、輝度低下率が2次酸化防止剤非含有感光性樹脂組成物の輝度低下率未満であり、且つ、残膜率低下率評価試験において、残膜率低下率が15%未満となる感度を有する効果を奏する含有量であることを特徴とする。
このような構成の感光性樹脂組成物は、適切な量の前記2次酸化防止剤を有することにより、加熱工程により生じる過酸化物を分解し、輝度の低下を低減させることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、前記2次酸化防止剤がリン系酸化防止剤及び/又は硫黄系酸化防止剤であることが好ましい。
このような構成の感光性樹脂組成物は、前記2次酸化防止剤が、過酸化物によって酸化されやすいリン系酸化防止剤及び/又は硫黄系酸化防止剤であることによって、加熱工程により生じる過酸化物をより確実に分解することができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、さらに、顔料、顔料分散剤、及び溶剤を含み、前記光硬化性樹脂成分、前記光重合開始剤、前記顔料及び前記顔料分散剤の合計量に対して、前記リン系酸化防止剤を0.01〜10質量%含有することが好ましい。
このような構成の感光性樹脂組成物は、適切な量の前記リン系酸化防止剤を有するため、感度を低下させることなく、より確実に過酸化物を分解し、輝度の低下を低減させることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、さらに、顔料、顔料分散剤、及び溶剤を含み、前記光硬化性樹脂成分、前記光重合開始剤、前記顔料及び前記顔料分散剤の合計量に対して、前記硫黄系酸化防止剤を0.01〜20質量%含有することが好ましい。
このような構成の感光性樹脂組成物は、適切な量の前記硫黄系酸化防止剤を有するため、感度を低下させることなく、より確実に過酸化物を分解し、輝度の低下を低減させることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、さらに、顔料、顔料分散剤、及び溶剤を含み、前記光硬化性樹脂成分、前記光重合開始剤、前記顔料及び前記顔料分散剤の合計量に対して、前記リン系酸化防止剤及び硫黄系酸化防止剤を合計で0.01〜15質量%含有し、且つ、前記光硬化性樹脂成分、前記光重合開始剤、前記顔料及び前記顔料分散剤の合計量に対して、前記リン系酸化防止剤の含有量は0.01〜10質量%であることが好ましい。
このような構成の感光性樹脂組成物は、適切な量の前記リン系酸化防止剤及び前記硫黄系酸化防止剤を有するため、より確実に過酸化物を分解し、輝度の低下を低減させることができる。
本発明のカラーフィルターは、基板の一面側に少なくとも上述した感光性樹脂組成物を硬化させた層を有することを特徴とする。
このような構成のカラーフィルターは、上述した感光性樹脂組成物を硬化させた層を備えることにより、カラーフィルターの製造工程において、良好な分光スペクトルを実現しながら、高いコントラストを実現することができる。
本発明の表示装置は、上述したカラーフィルターを用いることを特徴とする。
本発明によれば、適切な量の前記2次酸化防止剤を有することにより、加熱工程により生じる過酸化物を分解し、輝度の低下を低減させることができる。
本発明に係るカラーフィルターの一例を示す模式的縦断面図である。 液晶パネルの一例についての模式的断面図である。 液晶パネルの別の例についての模式的断面図である。
本発明の感光性樹脂組成物は、少なくとも光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、及び2次酸化防止剤を含み、且つ、前記2次酸化防止剤の含有量が、輝度評価試験において、輝度低下率が2次酸化防止剤非含有感光性樹脂組成物の輝度低下率未満であり、且つ、残膜率低下率評価試験において、残膜率低下率が15%未満となる感度を有する効果を奏する含有量であることを特徴とする。
本発明でいう「2次酸化防止剤非含有感光性樹脂組成物」とは、本発明に係る感光性樹脂組成物とは異なり、2次酸化防止剤を含まない感光性樹脂組成物のことをいう。2次酸化防止剤非含有感光性樹脂組成物は、具体的には、光硬化性樹脂成分及び光重合開始剤を主成分として含むものであり、当該光硬化性樹脂成分及び当該光重合開始剤の他にも、顔料、顔料分散剤及び溶剤等を適宜含んでいてもよいものとする。
本発明でいう「輝度評価試験」とは、カラーフィルターの輝度を測定する工程と、当該測定結果に基づいて輝度低下率を算出・評価する工程を主に有する試験のことをいう。
前記輝度を測定する工程は、具体的には、本発明に係る感光性樹脂組成物を用いて製造されたカラーフィルター(カラーフィルターの製造方法については後述する)の現像処理後、及びポストベイク後の着色層の輝度を、顕微分光光度計を用いて測定する工程のことをいう。
前記輝度低下率を算出・評価する工程は、具体的には、{([現像処理後の輝度]−[ポストベイク後の輝度])/[現像処理後の輝度]}×100(%)=輝度低下率(%)として、輝度低下率を算出する工程、及び、当該輝度低下率を輝度低下抑制効果評価基準によって評価する工程を有する。
なお、輝度低下抑制効果評価基準によって評価する工程においては、本発明に係る感光性樹脂組成物を用いて製造されたカラーフィルターの輝度低下率の値と、2次酸化防止剤非含有感光性樹脂組成物を用いて製造されたカラーフィルターの輝度低下率の値とを比較することによって評価を行う。
本発明でいう「残膜率低下率評価試験」とは、カラーフィルター中の着色層の膜厚を測定する工程と、当該測定結果に基づいて残膜率低下率を算出・評価する工程を主に有する試験のことをいう。
前記膜厚を測定する工程は、具体的には、本発明に係る感光性樹脂組成物を用いて製造されたカラーフィルターと、2次酸化防止剤非含有感光性樹脂組成物を用いて製造されたカラーフィルターについて、露光後、及びポストベイク後の着色層の各膜厚を、膜厚計を用いて測定する工程のことをいう。
前記残膜率低下率を算出・評価する工程は、具体的には、本発明に係る感光性樹脂組成物を用いて製造されたカラーフィルターと、2次酸化防止剤非含有感光性樹脂組成物を用いて製造されたカラーフィルターについて、それぞれ([ポストベイク後の着色層の膜厚]/[露光後の着色層の膜厚])×100(%)=残膜率(%)として、残膜率を算出する工程、及び、当該残膜率の値を用いて、{([2次酸化防止剤非含有感光性樹脂組成物を用いて製造されたカラーフィルターの残膜率]−[本発明に係る感光性樹脂組成物を用いて製造されたカラーフィルターの残膜率])/[2次酸化防止剤非含有感光性樹脂組成物を用いて製造されたカラーフィルターの残膜率]}×100(%)=残膜率低下率(%)として、残膜率低下率を算出する工程、及び、当該残膜率低下率を感度評価基準によって評価する工程を有する。なお、本発明に係る感光性樹脂組成物を用いて製造されたカラーフィルターの評価時の露光量と、2次酸化防止剤非含有感光性樹脂組成物を用いて製造されたカラーフィルターの評価時の露光量は、同等とする。
なお、前記膜厚を測定する工程において用いることのできる膜厚計としては、触針式膜厚計を例示することができるが、必ずしもこれに限られることはない。
(酸化防止剤)
本発明の感光性樹脂組成物の主な特徴の1つとして、2次酸化防止剤を含有することが挙げられる。
カラーフィルターを作製する工程における焼成等の加熱工程において、カラーフィルター内の感光性樹脂組成物が酸化を起こすことが、感光性樹脂組成物を劣化させ、ひいては、カラーフィルターの輝度向上を阻む主な原因になると考えられた。
感光性樹脂組成物の酸化のメカニズムの概要は、下記式(I)の通りに推測される。感光性樹脂組成物中の分子(下記式(I)中のR−H)は、酸素(O)及び光、熱などによって、R−O・、R−O−O・等のラジカルへと酸化される。当該ラジカルが、他の分子(R−H)と反応することにより、R・が生成する。R・は酸素によってR−O−O・へと変換され、さらに、他の分子(R−H)から水素ラジカルを奪って過酸化物R−O−O−Hと変換される。当該過酸化物は、光、熱等によってR−O・、R−O−O・等のラジカルへと変換される。このサイクル中において、R・、R−O・、R−O−O・等のラジカルが発生することにより、感光性樹脂組成物中の顔料及び樹脂が劣化を起こし、黄変してしまうことから、カラーフィルターの輝度が低下する問題が生じていると考えられる。
Figure 2010276704
ラジカルが発生する機構は、上記式(I)に示されるように2通りある。1つは感光性樹脂組成物中の分子(R−H)が酸素(O)及び光、熱などによってラジカルへと変換される機構、もう1つは既に生成している過酸化物(R−O−O−H)が光、熱などによってラジカルへと変換される機構である。
光硬化性樹脂成分を有する感光性樹脂組成物は、ラジカルの適度な発生が光硬化に必要であることから、ラジカル自体を補足してしまうような、例えば、フェノール系酸化防止剤などの1次酸化防止剤を用いてしまうと、輝度低下低減のメリットと共に、感度が低下してしまうというデメリットも生じてしまう。また、硬化自体が十分に進行しないことにより、樹脂自体の劣化を促進し、輝度が低減してしまうというデメリットも共に生じる。
本発明の感光性樹脂組成物は、2次酸化防止剤を含有することによって、後述する過酸化物の分解を行うことにより、過酸化物のラジカルへの変換機構を阻害することができ、光硬化反応の進行を阻害すること無く、輝度の低下を低減させることを可能にする。
2次酸化防止剤とは、過酸化物を分解する能力をもつ化学種であり、具体的には、上述した過酸化物(R−O−O−H)が光、熱などによってラジカルへと変換される前に分解することによって、続く感光性樹脂組成物の劣化を防止する働きを有する酸化防止剤のことである。
2次酸化防止剤は、分子量2500以下であることが好ましい。このように、適切な分子量を有する2次酸化防止剤を有することにより、加熱工程により生じる過酸化物を分解でき、したがって本発明の効果である輝度の低下の低減効果を得ることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、2次酸化防止剤が、過酸化物によって酸化されやすいリン系酸化防止剤及び/又は硫黄系酸化防止剤であることによって、加熱工程により生じる過酸化物をより確実に分解することができるという観点から、2次酸化防止剤が、リン系酸化防止剤及び/又は硫黄系酸化防止剤であることが好ましい。
リン系酸化防止剤とは、少なくとも1つのリン原子上に、少なくとも1つのアルコキシ基又はアリールオキシ基を有する化学構造を有する酸化防止剤のことであり、具体的には、リン原子上に3つのアルコキシ基及び/又はアリールオキシ基を有する化学構造である亜リン酸トリエステル構造を有する酸化防止剤であることが好ましい。
硫黄系酸化防止剤とは、少なくとも1つの硫黄原子を有する化学構造を有する酸化防止剤のことであり、具体的には、当該硫黄原子上に2本のアルキル鎖が付加したチオエーテルであり、且つ、当該アルキル鎖上の1つ以上の水素原子の代わりに、脂肪酸エステルが置換している化学構造を有する酸化防止剤であることが好ましい。
下記式(II)は、リン系酸化防止剤が過酸化物を分解する様子の一例を示した化学式である。下記式(II)中のR'は、脂肪族基及び/又は芳香族基を示し、それぞれのR'はすべて同じ基であってもよいし、互いに異なる基であってもよい。下記式(II)に示されるように、リン系酸化防止剤の一種である亜リン酸トリエステルは、自らリン酸トリエステルへと酸化されることによって、過酸化物(R−O−O−H)がラジカルへと変換される前に、アルコールへと還元することができるため、本発明の効果である輝度の低下を低減することができる。なお、下記式(II)に示すような、亜リン酸トリエステルの他にも、例えば、亜ホスホン酸ジエステル(HP(OR);Rは脂肪族基及び/又は芳香族基)、亜ホスフィン酸エステル(HPOR;Rは脂肪族基及び/又は芳香族基)などでも同様の過酸化物分解効果が得られる。
Figure 2010276704
下記式(III)は、硫黄系酸化防止剤が過酸化物を分解する様子の一例を示した化学式である。下記式(III)中のR'は、脂肪族基及び/又は芳香族基を示し、また、nは0〜14の整数である。下記式(III)に示されるように、脂肪酸ジエステルを有するチオエーテルは、自らスルホキシドへと酸化されることによって、過酸化物(R−O−O−H)がラジカルへと変換される前に、アルコールへと還元することができるため、本発明の効果である輝度の低下を低減することができる。また、下記式(III)に示すような、脂肪酸ジエステルを有するチオエーテルの他にも、例えば、脂肪酸モノエステルを有するチオエーテルなどでも同様の過酸化物分解効果が得られる。
Figure 2010276704
リン系酸化防止剤の具体例としては、6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン(分子量661)(商品名:Sumilizer GP(住友化学製))、トリス(2,4−ジ‐t−ブチルフェニル)ホスファイト(分子量647)(商品名:IRGAFOS 168(チバ・ジャパン株式会社製))、2−[[2,4,8,10テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−N,N−ビス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−エチル]エタナミン(分子量1465)(商品名:IRGAFOS 12(チバ・ジャパン株式会社製))、ビス(2,4−ジ−t−ブチル‐6−メチルフェニル)エチルフォスファイト(分子量514)(商品名:IRGAFOS 38(チバ・ジャパン株式会社製))等が挙げられる。
硫黄系酸化防止剤の具体例としては、ジラウリルチオジプロピオネート(分子量515)(商品名:DLTP「ヨシトミ」(エーピーアイコーポレーション社製)、商品名:IRGANOX PS 800 FD(チバ・ジャパン株式会社製))、ジステアリルチオジプロピオネート(分子量683)(商品名:DSTP「ヨシトミ」(エーピーアイコーポレーション社製)、商品名:IRGANOX PS 802 FD(チバ・ジャパン株式会社製))、ジミリスチルチオジプロピオネート(分子量571)(商品名:DMTP「ヨシトミ」(エーピーアイコーポレーション社製)、商品名:Sumilizer TPM(住友化学製))、ジトリデシルチオジプロピオネート(分子量543)(商品名:DTTP(エーピーアイコーポレーション社製)、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(分子量1162)(商品名:Sumilizer TP−D(住友化学製))等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、さらに、顔料、顔料分散剤、及び溶剤を含み、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料及び顔料分散剤の合計量に対して、リン系酸化防止剤を0.01〜10質量%含有することが好ましい。これは、仮に当該合計量に対して、リン系酸化防止剤の含有量が0.01質量%未満であるとすると、過酸化物の分解が十分に行えず、本発明の効果である輝度の低下の低減効果を得ることができないからであり、また、当該含有量が10質量%を超える値であるとすると、当該感光性樹脂組成物に必要な感度が十分に得られないからである。
なお、リン系酸化防止剤は、全固形分に対して0.05質量%以上含有することが特に好ましく、0.1質量%以上含有することが最も好ましい。また、リン系酸化防止剤は、全固形分に対して8質量%以下含有することが特に好ましく、5質量%以下含有することが最も好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、さらに、顔料、顔料分散剤、及び溶剤を含み、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料及び顔料分散剤の合計量に対して、硫黄系酸化防止剤を0.01〜20質量%含有することが好ましい。これは、仮に当該合計量に対して、硫黄系酸化防止剤の含有量が0.01質量%未満であるとすると、過酸化物の分解が十分に行えず、本発明の効果である輝度の低下の低減効果を得ることができないからであり、また、当該含有量が20質量%を超える値であるとすると、当該感光性樹脂組成物に必要な感度が十分に得られないからである。
なお、硫黄系酸化防止剤は、全固形分に対して0.05質量%以上含有することが特に好ましく、0.1質量%以上含有することが最も好ましい。また、硫黄系酸化防止剤は、全固形分に対して15質量%以下含有することが特に好ましく、10質量%以下含有することが最も好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、リン系酸化防止剤が、亜リン酸トリエステルであることが好ましい。このようなリン系酸化防止剤を用いることによって、より確実に過酸化物を分解でき、輝度の低下を低減させることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、硫黄系酸化防止剤が、脂肪酸ジエステルを有するチオエーテルであることが好ましい。このような硫黄系酸化防止剤を用いることによって、より確実に過酸化物を分解でき、輝度の低下を低減させることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、さらに、顔料、顔料分散剤、及び溶剤を含み、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料及び顔料分散剤の合計量に対して、リン系酸化防止剤及び硫黄系酸化防止剤を合計で0.01〜15質量%含有し、且つ、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料及び顔料分散剤の合計量に対して、リン系酸化防止剤の含有量は0.01〜10質量%であることが好ましい。これは、仮に当該合計量に対して、酸化防止剤の含有量全量が0.01質量%未満であるとすると、過酸化物の分解が十分に行えず、本発明の効果である輝度の低下の低減効果を得ることができないからであり、また、当該含有量全量が15質量%を超える値であるとすると、当該感光性樹脂組成物に必要な感度が十分に得られないからである。さらに、2次酸化防止剤全体におけるリン系酸化防止剤の含有量が0.01質量%未満であるとすると、輝度の低下の低減効果を得ることができないからであり、また、2次酸化防止剤全体におけるリン系酸化防止剤の含有量が10質量%を超える値であるとすると、当該感光性樹脂組成物に必要な感度が十分に得られないからである。
なお、2次酸化防止剤の総量としては、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料及び顔料分散剤の合計量に対して0.05質量%以上含有することが特に好ましく、0.1質量%以上含有することが最も好ましい。また、2次酸化防止剤の総量としては、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料及び顔料分散剤の合計量に対して10質量%以下含有することが特に好ましく、8質量%以下含有することが最も好ましい。
さらに、2次酸化防止剤全体におけるリン系酸化防止剤の含有量が0.05質量%以上であることが特に好ましい。また、2次酸化防止剤全体におけるリン系酸化防止剤の含有量が8質量%以下含有することが特に好ましく、5質量%以下含有することが最も好ましい。
(光硬化性樹脂成分)
i)重合体
紫外線、電子線等の光により重合硬化させることができる光硬化性樹脂を含むバインダー形成系においては、成膜性や被塗工面に対する密着性を付与することを目的として比較的分子量の高い重合体を含むことが好ましい。ここでいう比較的分子量が高いとは、所謂モノマーやオリゴマーよりも分子量が高いことをいい、重量平均分子量5,000以上を目安にすることができる。比較的分子量の高い重合体としては、それ自体は重合反応性のない重合体、及び、それ自体が重合反応性を有する重合体のいずれを用いてもよく、また、2種以上を組み合わせて用いても良い。そして、比較的分子量の高い重合体を主体とし、必要に応じて、多官能のモノマーやオリゴマー、単官能のモノマーやオリゴマー、光により活性化する光重合開始材、及び、増感剤などを配合して、光硬化性バインダー形成系を構成する。
それ自体は重合反応性のない重合体を比較的分子量の高い重合体として用いる場合には、バインダー形成系に、2官能以上の多官能モノマー、オリゴマーのような多官能重合性成分を配合する。この場合、バインダー形成系内において、多官能重合性成分が光照射によりそれ自体が自発的に重合するか、或いは、光照射により活性化した光重合開始剤等の他の成分の作用により重合して塗工膜中にネットワーク構造を形成し、当該ネットワーク構造内に重合反応性のない樹脂や顔料などの成分が包み込まれて硬化する。
そのような重合反応性のない重合体としては、いわゆるアクリル系重合体、例えば、次のモノマーの2種以上からなる共重合体を用いることができる:(メタ)アクリル酸(以後、この表現はアクリル酸とメタクリル酸の両方を総称するものとする。)、メチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、スチレン、ポリスチレンマクロモノマー、及びポリメチルメタクリレートマクロモノマー。
より具体的には、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/スチレン共重合体、ベンジルメタクリレート/スチレン共重合体、ベンジルメタクリレートマクロモノマー/スチレン共重合体、ベンジルメタクリレート/スチレンマクロモノマー共重合体などを例示することができる。
それ自体が重合反応性を有する重合体としては、重合反応性のない重合体の分子に重合性の官能基を導入してなるオリゴマー又はオリゴマーよりも高分子量のポリマーであって、光照射を受けてそれ自体が重合反応を生じるか、或いは、光照射を受けて活性化した光重合開始剤などの他の成分の作用により重合反応を誘起するものを用いることができる。
各種のエチレン性二重結合含有化合物は、それ自体が重合反応性を有し、光硬化性樹脂として利用できる。
ii)多官能重合性成分
それ自体が重合硬化できる重合性を有する比較的分子量の高い重合体を用いる場合にも、塗膜の強度や基盤に対する密着性を向上させるためには、多官能のモノマーやオリゴマーなどの多官能重合性成分を配合するのが好ましい。重合性を有する比較的分子量の高い重合体の分子は、比較的分子量の高い重合体同士で重合するだけでなく、多官能モノマー等の他の重合性成分とも重合してネットワークを形成し、硬化する。
塗工膜のネットワーク構造を形成する多官能重合性成分としては、2官能以上のモノマー又はオリゴマーを用いることができる。光硬化性樹脂に十分な膜強度や密着性を付与するために、通常は4官能以上のモノマーやオリゴマーが用いられている。
2官能乃至3官能のモノマーとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、3−ブチレングリコールジメタクリレート等を例示することができる。
4官能以上の多官能モノマー、オリゴマーとしては、例えば、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート等を例示することができる。
iii)単官能重合性成分
また、光硬化性バインダー形成系には、必要に応じて、単官能のモノマー、オリゴマーを配合してもよい。
単官能のモノマー、オリゴマーとしては、例えば、スチレン、酢酸ビニル等のビニルモノマーや、n−ヘキシルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート等の単官能アクリルモノマーを例示することができる。
iv)光重合開始剤
光硬化性バインダー形成系には、通常、使用する光源の波長に対して活性を有する光重合開始剤が配合される。光重合開始剤は、樹脂や多官能モノマーの反応形式の違い(例えばラジカル重合やカチオン重合など)や、各材料の種類を考慮して適宜選択されるが、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モンフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビスアシルフォスフィンオキサイド、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロポキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメソクロライド、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4'−メチル−ジフェニルサルファイド、3,3',4,4'−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、1,3,5−トリアクロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、2−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、メチルベンゾイルホルメート、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドなどの光重合開始剤を用いることができる。本発明においては、市販の重合開始剤を用いることもでき、例えば、イルガキュア184、イルガキュア369、イルガキュア651、イルガキュア907(以上いずれも商品名。チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、ダロキュアー(商品名。メルク社製)、アデカ1717(商品名。旭電化工業株式会社製)等のケトン系化合物、および2,2'−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4'−テトラフェニル−1,2'ビイミダゾール(黒金化成株式会社製)等のビイミダゾール系化合物が好ましい。
なお、光重合開始剤の含有量は、固形分全体に対して5〜15質量%であることが好ましい。
また、硬化した感光性樹脂組成物層に十分な密着性、強度、硬度を付与するためには、顔料やその他の成分を含めた感光性樹脂組成物の固形分全量に占めるバインダー形成系成分の合計割合を30質量%以上とするのが好ましい。
本発明のカラーフィルターに用いるためには、上述した光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、及び2次酸化防止剤の他にも、顔料、顔料分散剤、溶剤などを適宜加えることにより、輝度低下低減などの望みの効果を達成できる感光性樹脂組成物を得ることができる。
(顔料)
本発明に用いる感光性樹脂組成物における着色剤としては、公知の有機着色剤及び無機着色剤の中から任意のものを選んで使用することができる。有機着色剤としては、例えば、染料、有機顔料、天然色素等を用いることができる。また、無機着色剤としては、例えば、無機顔料、体質顔料等を用いることができる。これらの中で有機顔料は、発色性が高く、耐熱性も高いので、好ましく用いられる。有機顔料としては、例えばカラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 発行)においてピグメント(Pigment)に分類されている化合物、具体的には、下記のようなカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを挙げることができる。
C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー16、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー20、C.I.ピグメントイエロー24、C.I.ピグメントイエロー31、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー60、C.I.ピグメントイエロー61、C.I.ピグメントイエロー65、C.I.ピグメントイエロー71、C.I.ピグメントイエロー73、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー81、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー98、C.I.ピグメントイエロー100、C.I.ピグメントイエロー101、C.I.ピグメントイエロー104、C.I.ピグメントイエロー106、C.I.ピグメントイエロー108、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー113、C.I.ピグメントイエロー114、C.I.ピグメントイエロー116、C.I.ピグメントイエロー117、C.I.ピグメントイエロー119、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー126、C.I.ピグメントイエロー127、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー152、C.I.ピグメントイエロー153、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー156、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー175;
C.I.ピグメントオレンジ1、C.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ14、C.I.ピグメントオレンジ16、C.I.ピグメントオレンジ17、C.I.ピグメントオレンジ24、C.I.ピグメントオレンジ34、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ38、C.I.ピグメントオレンジ40、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ46、C.I.ピグメントオレンジ49、C.I.ピグメントオレンジ51、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグメントオレンジ63、C.I.ピグメントオレンジ64、C.I.ピグメントオレンジ71、C.I.ピグメントオレンジ73;C.I.ピグメントバイオレット1、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット29、C.I.ピグメントバイオレット32、C.I.ピグメントバイオレット36、C.I.ピグメントバイオレット38;
C.I.ピグメントレッド1、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド4、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド8、C.I.ピグメントレッド9、C.I.ピグメントレッド10、C.I.ピグメントレッド11、C.I.ピグメントレッド12、C.I.ピグメントレッド14、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド17、C.I.ピグメントレッド18、C.I.ピグメントレッド19、C.I.ピグメントレッド21、C.I.ピグメントレッド22、C.I.ピグメントレッド23、C.I.ピグメントレッド30、C.I.ピグメントレッド31、C.I.ピグメントレッド32、C.I.ピグメントレッド37、C.I.ピグメントレッド38、C.I.ピグメントレッド40、C.I.ピグメントレッド41、C.I.ピグメントレッド42、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、C.I.ピグメントレッド48:4、C.I.ピグメントレッド49:1、C.I.ピグメントレッド49:2、C.I.ピグメントレッド50:1、C.I.ピグメントレッド52:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド57:2、C.I.ピグメントレッド58:2、C.I.ピグメントレッド58:4、C.I.ピグメントレッド60:1、C.I.ピグメントレッド63:1、C.I.ピグメントレッド63:2、C.I.ピグメントレッド64:1、C.I.ピグメントレッド81:1、C.I.ピグメントレッド83、C.I.ピグメントレッド88、C.I.ピグメントレッド90:1、C.I.ピグメントレッド97、C.I.ピグメントレッド101、C.I.ピグメントレッド102、C.I.ピグメントレッド104、C.I.ピグメントレッド105、C.I.ピグメントレッド106、C.I.ピグメントレッド108、C.I.ピグメントレッド112、C.I.ピグメントレッド113、C.I.ピグメントレッド114、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド150、C.I.ピグメントレッド151、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド170、C.I.ピグメントレッド171、C.I.ピグメントレッド172、C.I.ピグメントレッド174、C.I.ピグメントレッド175、C.I.ピグメントレッド176、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド180、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド187、C.I.ピグメントレッド188、C.I.ピグメントレッド190、C.I.ピグメントレッド193、C.I.ピグメントレッド194、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド207、C.I.ピグメントレッド208、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド215、C.I.ピグメントレッド216、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド226、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド243、C.I.ピグメントレッド245、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントレッド265;
C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー60;C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36;C.I.ピグメントグリーン58;C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25;C.I.ピグメントブラック1、ピグメントブラック7。
また、前記無機顔料あるいは体質顔料の具体例としては、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、アンバー等を挙げることができる。本発明において、他の顔料は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明に用いる感光性樹脂組成物において、顔料は、感光性樹脂組成物中の光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料及び顔料分散剤の合計量に対して、通常は1〜60質量%、好ましくは15〜40質量%の割合で配合される。顔料が少なすぎると、感光性樹脂組成物を所定の膜厚(通常は0.1〜2.0μm)に塗布した際の透過濃度が十分でないおそれがある。また、顔料が多すぎると、感光性樹脂組成物を基板上へ塗布し硬化させた際の基板への密着性、硬化膜の表面荒れ、塗膜硬さ等の塗膜としての特性が不十分となるおそれがある。
(顔料分散剤)
顔料分散剤は、上記顔料を良好に分散させるために顔料分散液中に更に配合されることが好ましい。顔料分散剤としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤を使用できる。界面活性剤の中でも、次に例示するような高分子界面活性剤(高分子分散剤)が好ましい。また、溶剤に少量溶解するような顔料誘導体を顔料分散剤として用いてもよい。
顔料分散剤は、使用される顔料を良好に分散させるために適宜選択して用いられる。具体例としては、ポリエチレンイミン誘導体及びポリアリルアミン誘導体よりなる群から選択される1種以上を好適に用いることができ、その他にも、ノナンアミド、デカンアミド、ドデカンアミド、N−ドデシルヘキサデカンアミド、N−オクタデシルプロピオアミド、N,N−ジメチルドデカンアミド及びN,N−ジヘキシルアセトアミド等のアミド化合物、ジエチルアミン、ジヘプチルアミン、ジブチルヘキサデシルアミン、N,N,N',N'−テトラメチルメタンアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン及びトリオクチルアミン等のアミン化合物、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N,N',N'−(テトラヒドロキシエチル)−1,2−ジアミノエタン、N,N,N'−トリ(ヒドロキシエチル)−1,2−ジアミノエタン、N,N,N',N'−テトラ(ヒドロキシエチルポリオキシエチレン)−1、2−ジアミノエタン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン及び1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン等のヒドロキシ基を有するアミン等を例示することができ、その他にニペコタミド、イソニペコタミド、ニコチン酸アミド等の化合物を挙げることができる。
上記ポリアリルアミン誘導体の市販品としてはアジスパーPb821(商品名。味の素ファインテクノ株式会社製)、上記ポリエチレンイミン誘導体の市販品としてはSolsperse33500(商品名。日本ルーブリゾール社製)等を用いることができる。
さらに、顔料分散剤の具体例としては、ポリアクリル酸エステル等の不飽和カルボン酸エステルの(共)重合体類;ポリアクリル酸等の不飽和カルボン酸の(共)重合体の(部分)アミン塩、(部分)アンモニウム塩や(部分)アルキルアミン塩類;水酸基含有ポリアクリル酸エステル等の水酸基含有不飽和カルボン酸エステルの(共)重合体やそれらの変性物;ポリウレタン類;不飽和ポリアミド類;ポリシロキサン類;長鎖ポリアミノアミドリン酸塩類;ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離カルボキシル基含有ポリエステルとの反応により得られるアミドやそれらの塩類等、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジエステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、脂肪酸変性ポリエステル類、および3級アミン変性ポリウレタン類を挙げることができる。
本発明においては、市販の分散剤を用いることもでき、例えば、ソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、20000、24000、26000、および28000等の各種ソルスパース分散剤(以上いずれも商品名。ゼネカ株式会社製)、ならびにDisperbyk111(商品名。ビックケミー・ジャパン株式会社製)が好ましい。
(溶剤)
本発明において、カラーフィルター用顔料分散液には、顔料を分散させるために溶剤が含まれる。
本発明の顔料分散液に用いる溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、N−プロピルアルコール、i−プロピルアルコールなどのアルコール系溶剤;メトキシアルコール、エトキシアルコールなどのセロソルブ系溶剤;メトキシエトキシエタノール、エトキシエトキシエタノールなどのカルビトール系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチルなどのエステル系溶剤;アセトン、 メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤;メトキシエチルアセテート、メトキシプロピルアセテート、メトキシブチルアセテート、エトキシエチルアセテート、セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテートなどのセロソルブアセテート系溶剤;カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、メトキシエトキシエチルアセテート、エトキシエトキシエチルアセテートなどのカルビトールアセテート系溶剤;ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラヒドロフラン、などのエーテル系溶剤;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの非プロトン性アミド溶剤;γ−ブチロラクトンなどのラクトン系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレンなどの不飽和炭化水素系溶剤;N−ヘプタン、N−ヘキサン、N−オクタンなどの飽和炭化水素系溶剤などの有機溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、および3−メトキシブチルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジブチルエーテルなどの有機溶剤が挙げられる。中でも、本発明に用いる溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル及び3−メトキシブチルアセテートよりなる群から選択される1種以上であることが、他の成分の溶解性や塗布適性の点から好ましい。
これらの溶剤は単独もしくは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明において、顔料分散液は、以上のような溶剤を、当該溶剤を含む顔料分散液の全量に対して、通常は60〜85質量%の割合で用いて調製する。溶剤が少なすぎると、粘度が上昇し、顔料分散性や顔料分散経時安定性が低下しやすい。また、溶剤が多すぎると、顔料濃度が低下し、樹脂組成物を調製後目標とする色度座標に達成することが困難な場合がある。
(その他の成分)
本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、その他の添加剤を1種又は2種以上配合することができる。そのような添加剤としては、増感剤、硬化促進剤(連鎖移動剤)、分散助剤、充填剤、密着促進剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤等を例示することができる。
本発明に係るカラーフィルターは、基板の一面側に少なくとも上述した感光性樹脂組成物を硬化させた層を有することを特徴とする。このような構成のカラーフィルターは、上述した感光性樹脂組成物を硬化させた層を備えることにより、カラーフィルターの製造工程において、有効な分光スペクトルを実現しながら、高いコントラストを実現することができる。
図1は、本発明に係るカラーフィルターに属する表示装置用カラーフィルターの一例(カラーフィルター103)を示す縦断面図である。
このカラーフィルター103は、透明基板5に必要に応じて、所定のパターンで形成された遮光層6と、当該遮光層上に所定のパターンで形成した着色層7(7R,7G,7B)と、必要に応じて、当該着色層を覆うように形成された保護膜8を備えている。保護膜上に必要に応じて液晶駆動用の透明電極9が形成される場合もある。カラーフィルター103の最内面、この場合には透明電極上には、配向膜10が形成される。
柱状スペーサー12は凸状スペーサーの一形状であり、遮光層6が形成された領域(非表示領域)に合わせて、透明電極9上の所定の複数箇所に形成されている。柱状スペーサー12は、透明電極9上若しくは着色層7上若しくは保護膜8上に形成される。カラーフィルター103においては、保護膜8上に透明電極9を介して柱状スペーサーが海島状に形成されているが、保護膜8と柱状スペーサー12を一体的に形成し、その上を覆うように透明電極の層を形成しても良い。
カラーフィルター103の透明基板5としては、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、或いは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。
遮光層6は、表示画像のコントラストを向上させるために、着色層7R,7G,7Bの間及び着色層形成領域の外側を取り囲むように設けられていても良い。本発明においては、遮光層6は、遮光性粒子を含有する樹脂組成物を用いて形成することが好ましい。例えば、遮光層形成用樹脂組成物がアルカリ現像性を有する場合には、先ず、透明基板5上に、遮光層形成用樹脂組成物を塗布し、必要に応じて乾燥させて感光性塗膜を形成し、当該塗膜を遮光層用のフォトマスクを介して露光、現像し、必要に応じて加熱処理を施すことによって、遮光層6を形成することができる。一方、遮光層形成用樹脂組成物が、熱硬化性樹脂組成物である場合やアルカリ現像性を有しない場合には、遮光層形成用樹脂組成物を透明基板5上の所定領域に印刷や、熱転写等により選択的に付着させた後、加熱又は光照射して硬化させることによって、遮光層6を形成することができる。
遮光層の厚さは、適応するカラーフィルターにより異なり、0.5〜2.5μm程度とする。
着色層7は、赤色パターン、緑色パターン及び青色パターンがモザイク型、ストライプ型、トライアングル型、4着色層配置型等の所望の形態で配列されてなり、表示領域を形成する。本発明においては、上記本発明に係る感光性樹脂組成物を用いて着色層を形成する。中でも精細なパターニングが可能な点から、感光性バインダー系を含む樹脂組成物を用いて形成することが好ましく、この場合を例にとって以下説明する。
上記本発明に係る赤色用、緑色用、青色用の感光性樹脂組成物を夫々調製する。次に、透明基板5上に、遮光層6を覆うように、ある色、例えば赤色用感光性樹脂組成物をスピンコート等の公知の方法で塗布して感光性赤色樹脂層を形成し、赤色パターン用フォトマスクを介して露光を行い、アルカリ現像後、クリーンオーブン等で加熱硬化することにより赤色着色層7Rを形成する。その後、緑色用、及び、青色用の感光性樹脂組成物を順次用いて同様にして各色をパターニングして、緑色着色層7G及び青色着色層7Bを形成する。
着色層の厚さは、通常、0.5〜2.5μm程度とする。
保護膜8は、カラーフィルターの表面を平坦化すると共に、着色層7に含有される成分が液晶層に溶出するのを防止するために設けられる。保護膜8は、公知のネガ型の光硬化性透明樹脂組成物又は熱硬化性透明樹脂組成物を、スピンコーター、ロールコーター、スプレイ、印刷等の方法により、遮光層6及び着色層7を覆うように塗布し、光又は熱によって硬化させることにより形成できる。
保護膜を形成する場合の保護膜の厚さは、樹脂組成物の光透過率、カラーフィルターの表面状態等を考慮して設定し、例えば、0.1〜2.0μm程度とする。
保護膜上の透明電極膜9は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等、およびそれらの合金等を用いて、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な方法により形成され、必要に応じてフォトレジストを用いたエッチング又は治具の使用により所定のパターンとしたものである。この透明電極の厚みは20〜200nm程度とすることできる。
凸状スペーサーは、カラーフィルター103をTFTアレイ基板等の液晶駆動側基板と貼り合わせた時にセルギャップを維持するために、基板上の非表示領域に複数設けられる。凸状スペーサーの形状及び寸法は、基板上の非表示領域に選択的に設けることができ、所定のセルギャップを基板全体に渡って維持することが可能であれば特に限定されない。凸状スペーサーとして図示したような柱状スペーサー12を形成する場合には、2〜10μm程度の範囲で一定の高さを持つ。また、柱状スペーサー12の太さは5〜20μm程度の範囲で適宜設定することができる。また、柱状スペーサー12の形成密度(密集度)は、適宜設定することができるが、例えば、赤色、緑色及び青色の各着色層の1組に1個の割合で必要充分なスペーサー機能を発現する。このような柱状スペーサーの形状は柱状であればよく、例えば、円柱状、角柱状、截頭錐体形状等であっても良い。
凸状スペーサーは、硬化性樹脂組成物を用いて形成することができる。すなわち、先ず、硬化性樹脂組成物の塗工液をスピンコーター、ロールコーター、スプレイ、印刷等の方法により透明基板上に直接、又は、透明電極等の他の層を介して塗布し、乾燥して、光硬化性樹脂層を形成する。次に、この樹脂層を凸状スペーサー用フォトマスクを介して露光し、アルカリ液のような現像液により現像して所定の凸状パターンを形成し、この凸状パターンを必要に応じてクリーンオーブン等で加熱処理(ポストベーク)することによって凸状スペーサーが形成される。
配向膜10は、カラーフィルターの内面側に、着色層7を備える表示部及び遮光層6や柱状スペーサー12を備える非表示部を覆うように設けられる。配向膜は、ポリイミド樹脂等の樹脂を含有する塗工液をスピンコート等の公知の方法で塗布し、乾燥し、必要に応じて熱や光により硬化させた後、ラビングすることによって形成できる。
このようにして得られたカラーフィルター103(表示側基板)と、TFTアレイ基板(液晶駆動側基板)を対向させ、両基板の内面側周縁部をシール剤により接合すると、両基板は所定距離のセルギャップを保持した状態で貼り合わされる。そして、基板間の間隙部に液晶を満たして密封することにより、液晶パネルに属する、本発明の表示装置の典型例である、アクティブマトリックス方式のカラー液晶表示装置が得られる。
1.感光性樹脂組成物の製造
(実施例1)
着色組成物の調製
顔料に配合するための硬化性樹脂組成物を以下の方法で調製した。重合槽中にメタクリル酸メチル(MMA)を63質量部、アクリル酸(AA)を12質量部、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)を6質量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を88質量部仕込み、攪拌し溶解させた後、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を7質量部添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下、85℃で2時間攪拌し、更に100℃で1時間反応させた。得られた溶液に、更にメタクリル酸グリシジル(GMA)を7質量部、トリエチルアミンを0.4質量部、及びハイドロキノンを0.2質量部添加し、100℃で5時間攪拌し、共重合樹脂溶液(固形分50%)を得た。
共重合樹脂溶液(固形分50%)の組成
・メタクリル酸メチル(MMA)(株式会社クラレ製): 63質量部
・アクリル酸(AA)(日本触媒製): 12質量部
・メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)(日本触媒製): 6質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)(純正化学社製): 88質量部
・2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(商品名:ABN−R、株式会社日本ファインケム社製): 7質量部
・メタクリル酸グリシジル(GMA)(日本油脂株式会社製): 7質量部
・トリエチルアミン(和光純薬社製): 0.4質量部
・ハイドロキノン(精工化学社製): 0.2質量部
続いて、下記の材料を室温で攪拌および混合して硬化性樹脂組成物を得た。
硬化性樹脂組成物の組成
・上記共重合樹脂溶液(固形分50%): 16質量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(商品名:SR399、サートマー社製):
24質量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(商品名:エピコート180S70、油化シェルエポキシ社製): 4質量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(商品名:イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製): 4質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル(純正化学社製): 52質量部
続いて、下記の材料を、ペイントシェーカー(浅田鉄鋼社製、ビーズ径:0.3mm)を用いて混合し、各色の着色組成物を得た。
青色着色組成物の組成
・色材:C.I.ピグメントブルー15:6(商品名:Chromofine Blue5201A、大日精化工業製) 4質量部
・分散剤:Disperbyk111(商品名。ビックケミー・ジャパン社製) 1.6質量部
・上記硬化性樹脂組成物: 20.8質量部
・溶剤:3−メトキシブチルアセテート(ダイセル化学工業株式会社製)73.6質量部
また、下記表1に示すように、リン系2次酸化防止剤の一種である、6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン(商品名:SumilizerGP、住友化学製)を、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料及び顔料分散剤の合計量に対して、1質量%加えた。
(実施例2)
光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料、顔料分散剤、及び溶剤の各分量は実施例1と同様である。また、下記表1に示すように、硫黄系2次酸化防止剤の一種である、ジミリスチルチオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TPM、住友化学製)を、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料及び顔料分散剤の合計量に対して、5質量%加えた。
(実施例3)
光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料、顔料分散剤、及び溶剤の各分量は実施例1と同様である。また、下記表1に示すように、リン系2次酸化防止剤の一種である、6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン(商品名:SumilizerGP、住友化学製)を、固形分全量に対して1質量%加えた。さらに、硫黄系酸化防止剤の一種である、ジミリスチルチオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TPM、住友化学製)を、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料及び顔料分散剤の合計量に対して、1質量%加えた。
(比較例1)
光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料、顔料分散剤、及び溶剤の各分量は実施例1と同様である。また、下記表1に示すように、酸化防止剤は加えなかった。
(比較例2)
光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料、顔料分散剤、及び溶剤の各分量は実施例1と同様である。また、下記表1に示すように、1次酸化防止剤の一種である、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料及び顔料分散剤の合計量に対して、0.5質量%加えた。
(比較例3)
光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料、顔料分散剤、及び溶剤の各分量は実施例1と同様である。また、下記表1に示すように、リン系2次酸化防止剤の一種である、6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン(商品名:SumilizerGP、住友化学製)を、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料及び顔料分散剤の合計量に対して、0.005質量%加えた。
(比較例4)
光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料、顔料分散剤、及び溶剤の各分量は実施例1と同様である。また、下記表1に示すように、リン系2次酸化防止剤の一種である、6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン(商品名:SumilizerGP、住友化学製)を、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料及び顔料分散剤の合計量に対して、20質量%加えた。
(比較例5)
光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料、顔料分散剤、及び溶剤の各分量は実施例1と同様である。また、下記表1に示すように、硫黄系2次酸化防止剤の一種である、ジミリスチルチオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TPM、住友化学製)を、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料及び顔料分散剤の合計量に対して、0.005質量%加えた。
(比較例6)
光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料、顔料分散剤、及び溶剤の各分量は実施例1と同様である。また、下記表1に示すように、硫黄系2次酸化防止剤の一種である、ジミリスチルチオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TPM、住友化学製)を、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料及び顔料分散剤の合計量に対して、30質量%加えた。
(比較例7)
光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料、顔料分散剤、及び溶剤の各分量は実施例1と同様である。また、下記表1に示すように、リン系2次酸化防止剤の一種である、6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン(商品名:SumilizerGP、住友化学製)を、固形分全量に対して0.005質量%加えた。さらに、硫黄系酸化防止剤の一種である、ジミリスチルチオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TPM、住友化学製)を、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料及び顔料分散剤の合計量に対して、0.002質量%加えた。
(比較例8)
光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料、顔料分散剤、及び溶剤の各分量は実施例1と同様である。また、下記表1に示すように、リン系2次酸化防止剤の一種である、6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン(商品名:SumilizerGP、住友化学製)を、固形分全量に対して15質量%加えた。さらに、硫黄系酸化防止剤の一種である、ジミリスチルチオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TPM、住友化学製)を、光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、顔料及び顔料分散剤の合計量に対して、5質量%加えた。
Figure 2010276704
(なお、上記表1中、「リン系2次酸化防止剤」は6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン(商品名:SumilizerGP、住友化学製)、「硫黄系2次酸化防止剤」はジミリスチルチオジプロピオネート(商品名:Sumilizer TPM、住友化学製)、「1次酸化防止剤」は2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールのことである。)
2.青色フィルターの製造
上述した実施例1乃至3、及び、比較例1乃至8の感光性樹脂組成物(青色着色組成物)を用いた青色フィルターをそれぞれ作製した。
0.7mmのガラス基板(旭硝子株式会社製 AN材)にスピンコーターを用いて、上記感光性樹脂組成物(青色着色組成物)を塗布して、80℃で3分間プリベークし、塗膜を乾燥させた。さらに、次に乾燥塗膜に所定のマスクを用いて高圧水銀ランプにて200mJ/cmで露光後、アルカリ現像を行ない、200℃で30分間ポストベイクして青色フィルターを作製した。
3.青色フィルターの輝度評価試験及び残膜率低下率評価試験
上述した実施例1乃至3、及び、比較例2及至8の感光性樹脂組成物(以下、これらをまとめて酸化防止剤含有感光性樹脂組成物ということがある。)を用いた青色フィルターについて、輝度評価試験及び残膜率低下率評価試験を行い、輝度低下抑制効果及び感度の評価を行った。なお、比較例1の感光性樹脂組成物は、酸化防止剤非含有感光性樹脂組成物として輝度低下率及び残膜率を測定し、酸化防止剤含有感光性樹脂組成物の輝度低下抑制効果の評価基準、及び当該組成物の残膜率低下率の算出に用いた。
まず、輝度評価試験を行った。本実施例の輝度評価試験は、カラーフィルターの輝度を測定する工程と、当該測定結果に基づいて輝度低下率を算出・評価する工程とからなる。
カラーフィルターの輝度を測定する工程においては、実施例1乃至3、及び、比較例1乃至8の感光性樹脂組成物を用いて製造された青色フィルターの現像処理後、及びポストベイク後の輝度を顕微分光光度計(型番:OSP−SP200、オリンパス社製)を用いてそれぞれ測定した。
次に、輝度低下率を算出・評価する工程においては、{([現像処理後の輝度]−[ポストベイク後の輝度])/[現像処理後の輝度]}×100(%)=輝度低下率(%)として輝度低下率をそれぞれ算出し、且つ、当該輝度低下率を用いて、下記輝度低下抑制効果評価基準に基づいて評価した。
続いて、残膜率低下率評価試験を行った。本実施例の残膜率低下率評価試験は、カラーフィルター中の着色層の膜厚を測定する工程と、当該測定結果に基づいて残膜率低下率を算出・評価する工程とからなる。
まず、カラーフィルター中の着色層の膜厚を測定する工程においては、実施例1乃至3、及び、比較例1乃至8の感光性樹脂組成物を用いて製造された青色フィルターの露光後とポストベイク後の青色着色層の膜厚を、触針式膜厚計(型番:P−15、ケー・エル・エーテンコール株式会社製)を用いてそれぞれ測定した。
次に、残膜率低下率を算出・評価する工程においては、酸化防止剤含有感光性樹脂組成物(実施例1乃至3、及び、比較例2乃至8)を用いて製造された青色フィルターと、酸化防止剤非含有感光性樹脂組成物(比較例1)を用いて製造された青色フィルターについて、それぞれ([ポストベイク後の着色層の膜厚]/[露光後の着色層の膜厚])×100(%)=残膜率(%)として、残膜率を算出した。さらに、当該残膜率の値を用いて、{([酸化防止剤非含有感光性樹脂組成物を用いて製造された青色フィルターの残膜率]−[酸化防止剤含有感光性樹脂組成物を用いて製造された青色フィルターの残膜率])/[酸化防止剤非含有感光性樹脂組成物を用いて製造された青色フィルターの残膜率]}×100(%)=残膜率低下率(%)として、残膜率低下率を算出し、且つ、当該残膜率低下率を用いて、下記感度評価基準に基づいてそれぞれ評価した。
輝度低下抑制効果及び感度の評価については以下に示す通り、○、×で評価した。なお、輝度低下抑制効果の評価基準は、酸化防止剤非含有感光性樹脂組成物である比較例1の輝度低下率(12%)を基準の1つとした。結果は上記表1に示した。
[輝度低下抑制効果評価基準]
○:輝度低下率が12%未満
×:輝度低下率が12%以上
[感度評価基準]
○:残膜率低下率が15%未満
×:残膜率低下率が15%以上
4.青色フィルターの輝度低下抑制効果及び感度の評価
上記表1に基づいて、まず、同一のリン系2次酸化防止剤をそれぞれ異なる添加率で用いた場合である実施例1、比較例3及び4、並びに、酸化防止剤を添加していない場合である比較例1について比較検討する。
リン系2次酸化防止剤の一種である6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン(以下、特に断りのない限りにおいて、リン系2次酸化防止剤と略す。)の添加率が0質量%、すなわち酸化防止剤無添加である場合(比較例1)、及び、当該添加率が0.005質量%である場合(比較例3)においては、輝度低下抑制効果の評価は×であった。これは、当該添加率が0.01質量%未満においては、2次酸化防止剤の添加率が低すぎることによって、本発明の効果である十分な輝度低下抑制効果が得られないことを示唆している。当該添加率が1質量%の場合(実施例1)においては、輝度低下抑制効果及び感度の評価はともに○である。しかし、当該添加率が20質量%の場合(比較例4)においては、感度の評価は×であった。これは、当該添加率が10質量%を超える値においては、2次酸化防止剤の添加率が高すぎることによって、カラーフィルターに必要なだけの感度が得られないことを示唆している。
次に、同一の硫黄系2次酸化防止剤をそれぞれ異なる添加率で用いた場合である実施例2、比較例5及び6、並びに、酸化防止剤を添加していない場合である比較例1について比較検討する。
硫黄系2次酸化防止剤の一種であるジミリスチルチオジプロピオネート(以下、特に断りのない限りにおいて、硫黄系2次酸化防止剤と略す。)の添加率が0質量%、すなわち酸化防止剤無添加である場合(比較例1)、及び、当該添加率が0.005質量%である場合(比較例5)においては、輝度低下抑制効果の評価は×であった。これは、当該添加率が0.01質量%未満においては、2次酸化防止剤の添加率が低すぎることによって、本発明の効果である十分な輝度低下抑制効果が得られないことを示唆している。当該添加率が5質量%の場合(実施例2)においては、輝度低下抑制効果及び感度の評価はともに○である。しかし、当該添加率が30質量%の場合(比較例6)においては、感度の評価は×であった。これは、当該添加率が20質量%を超える値においては、2次酸化防止剤の添加率が高すぎることによって、カラーフィルターに必要なだけの感度が得られないことを示唆している。
次に、1次酸化防止剤を用いた場合である比較例2について比較検討する。1次酸化防止剤の添加率が0.5質量%の場合(比較例2)には、感度の評価は×であった。この結果から、1次酸化防止剤を用いた場合(比較例2)においては、カラーフィルターの光硬化に必要なラジカル自体が1次酸化防止剤に補足されてしまい、十分な光硬化が進行しないという問題点が生じることが示唆される。
最後に、リン系2次酸化防止剤及び硫黄系2次酸化防止剤を併用して用いた場合である実施例3、並びに、比較例7及び8について検討する。
まず、リン系2次酸化防止剤(添加率:0.005質量%)と硫黄系2次酸化防止剤(添加率:0.002質量%)を併用した場合(比較例7)においては、輝度低下抑制効果の評価は×であった。これは、リン系2次酸化防止剤及び硫黄系2次酸化防止剤を併用した場合、これら2次酸化防止剤の添加率の合計が0.01質量%未満においては、2次酸化防止剤の添加率の合計が低すぎることによって、本発明の効果である十分な輝度低下抑制効果が得られないことを示唆している。また、本比較例7の結果は、リン系2次酸化防止剤及び硫黄系2次酸化防止剤を併用した場合には、リン系2次酸化防止剤の添加率が0.01質量%未満においては、リン系2次酸化防止剤の添加率が低すぎることによって、本発明の効果である十分な輝度低下抑制効果が得られないことを示唆している。
リン系2次酸化防止剤(添加率:1質量%)と硫黄系2次酸化防止剤(添加率:1質量%)を併用した場合(実施例3)は、輝度低下抑制効果及び感度の評価はともに○であった。しかし、リン系2次酸化防止剤(添加率:15質量%)と硫黄系2次酸化防止剤(添加率:5質量%)を併用した場合(比較例8)においては、感度の評価は×であった。
これは、リン系2次酸化防止剤及び硫黄系2次酸化防止剤を併用した場合、これら2次酸化防止剤の添加率の合計が15質量%を超える値においては、2次酸化防止剤の添加率が高すぎることによって、カラーフィルターに必要なだけの感度が得られないことを示唆している。また、本比較例8の結果は、リン系2次酸化防止剤及び硫黄系2次酸化防止剤を併用した場合には、リン系2次酸化防止剤の添加率が10質量%を超える値においては、2次酸化防止剤の添加率が高すぎることによって、カラーフィルターに必要なだけの感度が得られないことを示唆している。
1 カラーフィルター
2 電極基板
3 間隙部
4 シール材
5 透明基板
6 ブラックマトリックス層
7(7R、7G、7B) 着色層
8 保護膜
9 透明電極膜
10 配向膜
11 ビーズスペーサー
12 柱状スペーサー
101、102 カラー液晶表示装置
103 カラーフィルター

Claims (7)

  1. 少なくとも光硬化性樹脂成分、光重合開始剤、及び2次酸化防止剤を含み、且つ、
    前記2次酸化防止剤の含有量が、輝度評価試験において、輝度低下率が2次酸化防止剤非含有感光性樹脂組成物の輝度低下率未満であり、且つ、残膜率低下率評価試験において、残膜率低下率が15%未満となる感度を有する効果を奏する含有量であることを特徴とする、感光性樹脂組成物。
  2. 前記2次酸化防止剤がリン系酸化防止剤及び/又は硫黄系酸化防止剤であることを特徴とする、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. さらに、顔料、顔料分散剤、及び溶剤を含み、
    前記光硬化性樹脂成分、前記光重合開始剤、前記顔料及び前記顔料分散剤の合計量に対して、前記リン系酸化防止剤を0.01〜10質量%含有することを特徴とする、請求項2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. さらに、顔料、顔料分散剤、及び溶剤を含み、
    前記光硬化性樹脂成分、前記光重合開始剤、前記顔料及び前記顔料分散剤の合計量に対して、前記硫黄系酸化防止剤を0.01〜20質量%含有することを特徴とする、請求項2に記載の感光性樹脂組成物。
  5. さらに、顔料、顔料分散剤、及び溶剤を含み、
    前記光硬化性樹脂成分、前記光重合開始剤、前記顔料及び前記顔料分散剤の合計量に対して、前記リン系酸化防止剤及び硫黄系酸化防止剤を合計で0.01〜15質量%含有し、且つ、前記光硬化性樹脂成分、前記光重合開始剤、前記顔料及び前記顔料分散剤の合計量に対して、前記リン系酸化防止剤の含有量は0.01〜10質量%であることを特徴とする、請求項2に記載の感光性樹脂組成物。
  6. 基板の一面側に少なくとも請求項1乃至5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を硬化させた層を有することを特徴とする、カラーフィルター。
  7. 請求項6に記載のカラーフィルターを用いることを特徴とする、表示装置。
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