JP2010276588A - 金属異物の検出方法およびそのための装置 - Google Patents

金属異物の検出方法およびそのための装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010276588A
JP2010276588A JP2009132545A JP2009132545A JP2010276588A JP 2010276588 A JP2010276588 A JP 2010276588A JP 2009132545 A JP2009132545 A JP 2009132545A JP 2009132545 A JP2009132545 A JP 2009132545A JP 2010276588 A JP2010276588 A JP 2010276588A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
fluid
metal foreign
magnetic
foreign matter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009132545A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5355232B2 (ja
Inventor
Saburo Tanaka
三郎 田中
Shuichi Suzuki
周一 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyohashi University of Technology NUC
Advance Food Tech KK
Original Assignee
Toyohashi University of Technology NUC
Advance Food Tech KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyohashi University of Technology NUC, Advance Food Tech KK filed Critical Toyohashi University of Technology NUC
Priority to JP2009132545A priority Critical patent/JP5355232B2/ja
Publication of JP2010276588A publication Critical patent/JP2010276588A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5355232B2 publication Critical patent/JP5355232B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】配管の中を一方向へ流れる流体に含まれた金属異物を確実に検出するための方法と装置との提供。
【解決手段】配管2の上流側に帯磁装置を設置し、下流側の一部分に検出部を設置して、配管2の中を一方向へ流れる流体においての金属異物の有無を制御部で判断する。検出部は、配管2の外側で配管2の周方向へ間欠的に並ぶ複数の磁気センサ11を含む。配管2はまた、下流側の一部分において、径方向断面の中央に形成されていて流体の流れることのない中央域41と、配管2の内周面2bと中央域41との間に形成されていて流体を一方向へ流すことが可能な流動域45とを有する。
【選択図】図4

Description

この発明は、金属異物を検出する方法及び装置に関し、より詳しくは流体に含まれる磁性金属異物を検出するのに好適な方法及び装置に関する。
従来、飲料等の製造工程において、その飲料中に含まれる磁性金属異物を検出する方法や装置は公知である。
例えば、特公平8−30740号公報(特許文献1)に開示された液内異物検出装置は、飲料等の液体が収容された容器を水平に搬送する装置を使用する。装置の上方には、装置を通過する容器の底部に向かって磁界を発生する送信コイルが設置され、装置の下方には容器の搬送方向に並んで一対の受信コイルが設置される。送信コイルと一対の受信コイルとの間を容器が通過するときに、一対の受信コイルの間では、容器の底部に金属異物が沈降していると磁界が変化し、その変化によって金属異物の存在を検出することができる。
また、特開2006−98117号公報(特許文献2)に開示された金属検出装置の一つには、非磁性の移送パイプ内を流れる流体を検査対象物とするものがある。その装置では、移送パイプの上流側に帯磁装置である複数のマグネットが移送パイプを囲むように環状に配置されている。移送パイプの下流側には、磁気検知センサにおけるMIセンサ素子が移送パイプの外周面に近接するような状態で、かつ移送パイプを囲むように環状に配置されている。
特公平8−30740号公報(H08−30740B) 特開2006−98117号公報(2006−98117A)
特許文献1に開示された金属異物の検出方法では、液体中に含まれる塩分や気泡等によっても磁界が変化して検出装置が誤作動することがある。また、金属異物が容器の底部に沈降している場合には高い検出精度を得ることができても、例えば液体の粘度が高くて、金属異物が容易には沈降しないという場合には、金属異物と受信コイルとの間の距離が大きくなって検出精度が著しく低下する。
また、特許文献2の装置においては、大量の流体を処理しようとして移送パイプの径を大きくすると、径方向の中心にある金属異物とMIセンサ素子との距離が大きくなって、径方向の中心にある金属異物に対しての検出精度が低下して所期の目的を達成できないということがある。
そこで、この発明は、配管の中を一方向へ流れる流体に含まれた磁性金属異物を確実に検出することのできる方法及び装置の提供を課題にしている。
前記課題を解決するためのこの発明は、金属異物を検出するための方法に係る第1発明と装置に係る第2発明とによって構成されている。
かような発明のうちの第1発明が対象とするのは、配管の内側を連続的および断続的いずれかの態様で流れる被検査体である流体に含まれた磁性金属異物を磁化した後に、前記流体からの磁力線を測定して前記流体における前記金属異物の有無を判断する金属異物の検出方法である。
かかる方法において、第1発明が特徴とするところは、次のとおりである。すなわち、前記配管の上流側においては、前記流体に含まれる前記金属異物を帯磁装置によって磁化させる。前記配管の前記帯磁装置よりも下流側の一部分においては、前記配管の径方向断面の中央に前記流体の流れることのない中央域を形成する一方、前記配管の内周面と前記中央域との間には前記流体を前記一方向へ流すことが可能な流動域を形成し、かつ、前記配管の外側には前記配管の周方向へ複数の磁気センサを間欠的に並べる。かく並べた前記磁気センサによって、前記流体からの磁力線の変化を時間的に連続して測定して制御部に出力し、前記制御部において前記出力に基づいて前記金属異物の有無を判断する。
第1発明の実施形態の一つにおいて、前記制御部では、前記周方向において隣り合う前記磁気センサそれぞれが検出した磁力線の強さの差分を求め、前記差分の大きさに基づいて前記金属異物の有無を判断する。
第1発明の実施形態の他の一つにおいて、前記内周面と前記中央域との間には、前記流動域を前記配管の周方向において複数の小流動域に区分する隔壁を設け、前記配管の外側には、前記小流動域それぞれに対応するように前記磁気センサを配置し、前記制御部では前記小流動域それぞれにおいて前記金属異物の有無を判断する。
第1発明の実施形態の他の一つにおいて、前記配管には、前記磁気センサの下流側に三方弁を取り付け、前記制御部は、前記金属異物を検出すると前記流体のうちで前記金属異物を含む部分を前記配管の外へ流出させるように前記三方弁を作動させる。
第1発明の実施形態のさらに他の一つにおいて、前記三方弁を前記小流動域それぞれに取り付ける。
この発明のうちの第2発明が対象とするのは、前記方法に係る第1発明を実施するための金属異物検出装置である。
かかる装置において、第2発明が特徴とするところは、その装置が下記構成を有することにある;
イ.被検査体である流体を一方向へ連続的および断続的いずれかの態様で流すことが可能な配管、
ロ.前記配管の上流側に設けられていて前記流体に含まれる磁性金属異物を磁化させることが可能な帯磁装置、
ハ.前記帯磁装置よりも下流側の一部分において前記配管の径方向断面の中央に形成されていて前記流体の流れることのない中央域、および前記一部分において前記配管の内周面と前記中央域との間に形成されていて前記流体を前記一方向へ流すことが可能な流動域、
ニ.前記配管の前記一部分において、前記配管の外側で前記配管の周方向へ間欠的に並ぶ複数の磁気センサ、および
ホ.前記流体からの磁力線の変化を測定する前記磁気センサからの出力に基づいて前記流体における前記金属異物の有無を判断することが可能な制御部。
第2発明の実施形態の一つにおいて前記制御部では、前記周方向において隣り合う前記磁気センサが検出した磁力線の強さの差分を求め、前記差分の大きさに基づいて前記金属異物の有無を判断する。
第2発明の実施形態の他の一つにおいて、前記内周面と前記中央域との間には、前記流動域を前記配管の周方向において複数の小流動域に区分する隔壁を設け、前記配管の外側には、前記小流動域それぞれに対応するように前記磁気センサを配置し、前記制御部が前記小流動域それぞれにおいて前記金属異物の有無を判断する。
第2発明の実施形態の他の一つにおいて、前記配管には、前記磁気センサの下流側に三方弁を取り付け、前記制御部は、前記流体のうちで前記金属異物の含まれる部分を前記配管の外へ流出させるように前記三方弁を作動させる。
第2発明の実施形態のさらに他の一つにおいて、前記三方弁が前記小流動域それぞれに取り付けてある。
金属異物を検出する方法と装置とに係るこの発明によれば、流体の流れる配管の外側に配管の周方向に複数の磁気センサが間欠的に並んでいて、その磁気センサによって金属異物を含む流体からの磁力線を測定するから、配管の径方向断面のどの部位にある金属異物でも、それを確実に検出することができる。しかも、配管の径方向の中央には、流体の流れることのない中央域が形成されているから、配管の内径が大きいときには、径方向における中央域の寸法を大きくすることによって、被検査体である流体と磁気センサとの距離を短く保ち、金属異物の確実な検出を可能にすることができる。また、この発明によれば、磁気センサによって磁力線を測定するから、流体に塩分や気泡が含まれていても、それらの影響を受けることなく金属異物を検出することができるし、流体が固形物を含む液体食品であっても金属異物を検出することができる。この発明の実施形態それぞれにおいて得られるその他の効果は、以下において詳述される。
金属異物検出装置が含まれている配管の部分図。 図1の部分拡大図。 図2のIII−III線断面図。 図1と同様な実施形態の一例を示す検出装置の部分図。 図4のV−V線断面図。 実施形態の一例を示す図5と同様な図。 実施形態の一例を示す図5と同様な図。 実施形態の一例を示す図2と同様な図。 実施形態の一例を示す図8と同様な図。
添付の図面を参照して金属異物を検出する方法と装置とに係るこの発明の詳細を説明すると、以下のとおりである。
図1は、この発明に係る方法を実施するのに好適な金属異物検出装置の一例が含まれた配管の部分図であって、一部分が破断して示されている。図示例の検出装置1は、清涼飲料水やジュース、ヨーグルト、マヨネーズ等の流体(図示せず)が矢印Aで示された一方向へ連続的および間欠的いずれかの態様で流れる円筒状の配管2と、配管2の上流側において配管2の外側に設置された帯磁装置3と、帯磁装置3の下流側に配管2を外側から囲むように設置された検出部4と、検出部4の下流側において配管2に組み込まれている三方弁5と、検出部4と三方弁5とに電気的につながる制御部6とを含んでいる。
配管2は、非磁性体である合成樹脂等によって作られるもので、被検査体である流体が食品である場合にはPPSU樹脂(ポリフェニールサルフォン樹脂)、PVDF樹脂(フッ化ビニリデン樹脂)等を使用することが好ましい。
帯磁装置3は、流体に金属異物として含まれる金属粒子、例えば直径が0.3〜2mm程度の微細な磁性金属粒子(図示せず)を磁化することのできるもので、当該分野において慣用の永久磁石等によって作られる。
検出部4は、それぞれが磁気センサ11を含む複数のセンサユニット10(図3参照)と、センサユニット10を外部環境の磁気から遮蔽するシールド12とを含んでいる。磁気センサ11には、流体中の金属異物からの磁力線を捉えることが可能であって、配管2に対してその周方向へ複数個配置することを容易にする小型のものが使用される。そのような磁気センサ11の一例にはMIセンサやフラックスゲートセンサ等があり、それらのセンサに使用される素子には、例えばMI(磁気インピーダンス)効果素子やホール素子、磁気抵抗効果素子、コイル(静磁界検出用コイルを含む)等がある。センサユニット10には、磁気センサ11で捉えた磁力線を制御部6への電気信号に変換するためのセンサ回路(図示せず)も含まれている。
シールド12は、例えばPCパーマロイによって作ることができるが、広範囲なシールド性能を有するものにするために、好ましくは図示例の如く、二重構造を有する外側のPCパーマロイ製の磁気シールド12aと、その内側にセットされたアルミ製の高周波シールド12bとを組み合わせたものが使用される。二重の磁気シールド12aは、センサユニット10とシールド12bとを収容することができるように作られている円筒状のハウジング部分13a,13bと、ハウジング部分13a,13bのそれぞれから上流側に向かって延びる円筒状の前方スリーブ部分14a,14bと、ハウジング部分13a,13bのそれぞれから下流側に向かって延びる円筒状の後方スリーブ部分15a,15bとを有する(図2参照)。前方スリーブ部分14a,14bと後方スリーブ部分15a,15bとは、配管2を囲むように、かつ、配管2の外周面2aとの間の間隙が極力小さくなるように作られていて、外部環境の磁気が配管2の外周面2aに沿ってハウジング部分13a,13bに侵入することを防いでいる。
三方弁5は、複数の磁気センサ11からの信号に基づいて金属異物の存在を検出した制御部6からの信号によって、開口する方向が所要の時間だけ切り替えられるもので、金属異物を含む部位の流体を配管2の外へ排出して、流体から金属異物を取り除くために使用される。
制御部6は、磁気センサ11からの電気信号にアルゴリズム等の処理を施し、電気信号に含まれる外部環境からのノイズを除去し、磁気センサ11からの信号を拡大して、金属異物の有無を判別することのできる電子回路を備えているもので、その判別した結果に基づいて三方弁5の開口を切り替えて、金属異物を含んでいる部分の流体を配管2から排出させる。制御部6はまた、磁気センサ11からの信号を記録したり保存したり、金属異物を検出したときには、必要に応じて警報を発したりすることができる。
図2は、図1の検出部4を拡大して示す図である。検出部4の外側シールド12aと内側シールド12bとにおけるハウジング部分13a,13bのそれぞれは、前方半体17a,17bと、後方半体18a,18bとによって形成されていて、前方半体17a,17bのそれぞれが後方半体18a,18bのそれぞれに内側から嵌合している。配管2の径方向において、磁気シールド12aと12aとの間には、ボルト21によって固定されたスペーサ22が介在している。磁気センサ11は、円盤24に取り付けられていて、その円盤24がハウジング部分13bにおける上流側の壁26にボルト27とナット28とを介して固定されている。円盤24の中心部には配管2を通すための透孔29(図3参照)が形成されている。円盤24にはまた、制御部6から延びるコードのプラグ(図示せず)を接続するためのコネクタ31(図3参照)が取り付けられており、コネクタ31は、磁気センサ11のそれぞれと電気的に接続されている。
図3は、図2におけるIII−III線断面図である。配管2は円盤24の透孔29に通されていて、その配管2の外側には、配管2を囲むように複数のセンサユニット10が並べられている。センサユニット10のそれぞれは、磁気センサ11を含んでいて、図示例では12個の磁気センサ11が周方向へ一定のピッチで並べられている。その磁気センサ11は、配管2の外周面にできるだけ接近するようにしてセンサユニット10におけるFRP製の基板32に取り付けられている。
このように形成されている検出装置1では、複数の磁気センサ11それぞれが、金属異物を含む流体からの磁力線を配管2の内径Dの二分の一よりも小さい距離で捉えることが可能になる。また、制御部6では、複数の磁気センサ11のうちの隣り合う磁気センサ11からの信号の差分を取り出して、その差分を金属異物からの磁力線の強さと判断することができる。それゆえ、この検出装置1は、磁気シールド12で防ぐことができずにハウジング部分13bに侵入した外部環境の磁気を消去した状態で金属異物からの磁力線を捉えることができる。磁気センサ11によって金属異物を含む流体からの磁力線を捉える図示例の発明ではまた、流体に塩分や気泡が含まれていてもそれらが磁気センサ11の検出精度に影響を与えることがないので、様々な種類の流体を対象にしたり、様々な条件の下で流れる流体を対象にしたりすることが可能である。例えば、マヨネーズやヨーグルト等の粘度が高くて気泡が消滅しにくい流体を対象にしたり、流体を配管2に流し始めて間もないときであって多くの気泡を含む可能性の高い流体を対象にしたりしたときに、金属異物を精度よく検出することが可能である。固形物を含む液体食品を検査対象にすることも可能である。
図4,5は、実施形態の一例を示すもので、図4は図2と同様な図であるが、検出装置1の一部分だけを示している。図5は、図4におけるV−V線切断面を示す図である。図4における配管2は、その径方向の中央にあって、上流から下流に向かって延びる中子41を含んでいる。中子41は、適宜の手段(図示せず)によって配管2の内周面2bに固定されている円柱状のものであるが、上流側と下流側の端部は円錘形に作られている。配管2の内径はDであり、中子41の外径はdであって、流体は、配管2の内周面2bと中子41の外周面41aとの間に形成される流動域である流路45を下流に向かって、すなわち矢印Aで示される方向に向かって流れている。磁気センサ11は、図2,3のそれと同様に配置されている。配管2の径方向において、磁気センサ11が金属異物を検出する範囲は、内周面2bと外周面41aとの間であるから、図4の磁気センサ11は、図2の磁気センサ11と比べると、配管2の径方向における検出対象範囲が中子41の半径、即ちd/2だけ短くなる。金属異物の磁力線の強さは、金属異物から磁気センサ11までの距離の3乗に反比例すると考えてよいから、磁気センサ11による金属異物の検出対象範囲がこのように短く、換言すると狭くなることは、検出の精度を向上させるうえにおいて非常に効果的である。例えば、配管2の内径Dが50mm、中子41の外径dが34mm、配管2の内周面2bから磁気センサ11の先端までの距離が5mmであるとしたときに、磁気センサ11の先端から流体中の金属異物までの最短距離は5mmであり、最長距離は13mmである。一方、配管2が中子41を含まないものであるとしたときには、磁気センサ11と金属異物との間の最短距離は5mmであるが、最長距離は30mmになる。磁気センサ11による検出感度は、金属異物が磁気センサ11から最も遠い位置にあるときで比較すると、中子41が有るときと無いときとの検出感度の比は、次のとおりである。
13:30≒1:12
したがって、この例では、中子41を設けることによって、磁気センサ11の検出感度が12倍向上する。
発明者が知見したところによれば、良好な検出感度を得るための磁気センサ11は、その先端と中子41の周面との間の距離が25mm以内となるようにセンサユニット10に取り付けられていることが好ましい。
配管2の内径Dが一定であって、その配管2が中子41を有する場合には、中子41の存在によって配管2の断面積が実質的には小さくなることに伴い、中子41よりも上流における流体の流速に比べて、中子41に沿って流れるときの流体の流速の方が速くなる。また、中子41よりも上流では層流の状態で流れていた流体が流路45では乱流の状態で流れるようになることもある。中子41の周面は、流体が乱流の状態になり易いような形状にしておくことも可能である。このようにして流体が乱流状態にあるときには、それに含まれる金属異物が配管2の内周面2bや中子41の外周面41aに付着しにくくなったり、配管2の中での姿勢を変化させたりするので、金属異物の検出が容易になる。中子41の下流側の先端部は、三方弁5の近傍にまで延びていることが好ましい。
図6は、配管2の一例を示す図5と同様な図である。図4,5においての中子41は、配管2の径方向の中央にあって流体の流れることのない中央域を形成するものであるから、配管2の矢印A方向における部分のうちの少なくとも部分46(図4参照)を径方向断面が図6の如くドーナツ状を呈するものに代えることによって、検出装置1では中子41の使用を省くことが可能になる。ちなみに、図6において、配管2の径方向の中央には中空部分47が形成され、中空部分47の外側に環状の流動域である流路45が形成されている。
図7は、実施形態の一例を示す図5と同様な図である。図7における配管2は、配管2の内周面2bと中子41の外周面41aとの間に形成された隔壁46によって、流路45が第1、第2、第3、第4小流路45a,45b,45c,45dに区分され、小流路45a,45b,45c,45dのそれぞれに対して磁気センサ11が3個ずつ使用されている。また、図示してはいないが小流路45a,45b,45c,45dそれぞれの下流部分には、三方弁が1個ずつ取り付けられている。この実施形態で使用される制御部6(図1参照)は、小流路45a,45b,45c,45dの一つずつで金属異物を検出することができて、金属異物を検出した小流路における三方弁のみを一時的に切り替えて、金属異物と、それを含む流体の少量とを配管2から排出することができる。このように流路45が分割されている配管2であれば、流体を排出するときに金属異物が検出された小流路のみにおいて三方弁を切り替えればよいから、図5の態様の配管2に比べて流体の排出量を少なくすることができる。
図8も実施形態の一例を示す図2と同様な図である。図示例の検出部4には、図2に例示の磁気センサ11の他に、磁気センサ11の下流側に複数の追加磁気センサ51がセットされている。追加磁気センサ51は、円盤24と向かい合う対向円盤54に取り付けられた状態のもとで高周波シールド12cで覆われている。その対向円盤54は、ボルト57とナット58とを介してハウジング部分13bにおける下流の壁56に固定されている。追加磁気センサ51のそれぞれは、流体の流れ方向Aにおいて、磁気センサ11と正確に対向するようにセットすることもできれば、配管2の周方向において隣り合う磁気センサ11と11との間に位置するようにセットすることもできる。追加磁気センサ51が捉えた磁力線は、磁気センサ11が捉えた磁力線と同様に金属異物を検出するために制御部6において処理される。このような形態の検出装置1では、上流側に位置する複数の磁気センサ11で検出することができなかった金属異物を追加磁気センサ51で検出して、検出装置1の検出精度を向上させることができる。
図9は、実施形態の一例を示す図8と同様な図である。図示例の検出装置1における配管2は、中子41が納まる部分46において配管2の内径が特に大きくなるように作られている。中子41は、図8のそれよりも外径dの大きなものが使用されている。中子41はまた、上流に向かって延びる延長部48と下流に向かって延びる延長部49とを有し、それぞれの延長部48,49と配管2の内周面2bとの間に介在する支持部材61によって配管2に対して取り外し可能に固定されている。なお、中子41の取り外しを可能にするために、中子41の外径dはその下流側における配管2の内径Dよりも小さく作られている。このように、配管2と中子41とは、金属異物を検出する部位においての径を適宜大きくすることによって、流体の単位時間当たりの検査量を多くしたり、配管2の周方向における磁気センサ11の個数を増やしたり、流体の流れる態様を層流から乱流に変化させたりすることができる。図9に示された仮想線62は、配管2の部分46よりも下流側において、配管2の外径を大きくすることができることを示している。配管2が仮想線62の状態にあるときには、中子41の配管2に対する取り付け、取り外しが容易になるとか、配管2の内部の清掃が容易になるとかという利点が生じる。
1 検出装置
2 配管
2a 内周面
3 帯磁装置
4 検出部
5 三方弁
6 制御部
11 磁気センサ
41 中央域(中子)
45 流動域(流路)
45a 小流動域(小流路)
46 隔壁
47 中央域(中空部)

Claims (10)

  1. 配管の内側を連続的および断続的いずれかの態様で流れる被検査体である流体に含まれた磁性金属異物を磁化した後に、前記流体からの磁力線を測定して前記流体における前記金属異物の有無を判断する金属異物の検出方法であって、
    前記配管の上流側において、前記流体に含まれる前記金属異物を帯磁装置によって磁化させ、
    前記配管の前記帯磁装置よりも下流側の一部分において、前記配管の径方向断面の中央に前記流体の流れることのない中央域を形成する一方、前記配管の内周面と前記中央域との間には前記流体を前記一方向へ流すことが可能な流動域を形成し、かつ、前記配管の外側には前記配管の周方向へ複数の磁気センサを間欠的に並べ、
    かく並べた前記磁気センサによって、前記流体からの磁力線の変化を時間的に連続して測定して制御部に出力し、
    前記制御部において前記出力に基づいて前記金属異物の有無を判断することを特徴とする前記方法。
  2. 前記制御部では、前記周方向において隣り合う前記磁気センサそれぞれが検出した磁力線の強さの差分を求め、前記差分の大きさに基づいて前記金属異物の有無を判断する請求項1記載の方法。
  3. 前記内周面と前記中央域との間には、前記流動域を前記配管の周方向において複数の小流動域に区分する隔壁を設け、前記配管の外側には、前記小流動域それぞれに対応するように前記磁気センサを配置し、前記制御部では前記小流動域それぞれにおいて前記金属異物の有無を判断する請求項1または2記載の方法。
  4. 前記配管には、前記磁気センサの下流側に三方弁を取り付け、前記制御部は、前記金属異物を検出すると前記流体のうちで前記金属異物を含む部分を前記配管の外へ流出させるように前記三方弁を作動させる請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記三方弁を前記小流動域それぞれに取り付ける請求項4記載の方法。
  6. 請求項1記載の方法を実施するための下記構成を有することを特徴とする金属異物検出装置;
    イ.被検査体である流体を一方向へ連続的および断続的いずれかの態様で流すことが可能な配管、
    ロ.前記配管の上流側に設けられていて前記流体に含まれる磁性金属異物を磁化させることが可能な帯磁装置、
    ハ.前記帯磁装置よりも下流側の一部分において前記配管の径方向断面の中央に形成されていて前記流体の流れることのない中央域、および前記一部分において前記配管の内周面と前記中央域との間に形成されていて前記流体を前記一方向へ流すことが可能な流動域、
    ニ.前記配管の前記一部分において、前記配管の外側で前記配管の周方向へ間欠的に並ぶ複数の磁気センサ、および
    ホ.前記流体からの磁力線の変化を測定する前記磁気センサからの出力に基づいて前記流体における前記金属異物の有無を判断することが可能な制御部。
  7. 前記制御部では、前記周方向において隣り合う前記磁気センサが検出した磁力線の強さの差分を求め、前記差分の大きさに基づいて前記金属異物の有無を判断する請求項6記載の装置。
  8. 前記内周面と前記中央域との間には、前記流動域を前記配管の周方向において複数の小流動域に区分する隔壁を設け、前記配管の外側には、前記小流動域それぞれに対応するように前記磁気センサを配置し、前記制御部が前記小流動域それぞれにおいて前記金属異物の有無を判断する請求項6または7記載の装置。
  9. 前記配管には、前記磁気センサの下流側に三方弁を取り付け、前記制御部は、前記流体のうちで前記金属異物の含まれる部分を前記配管の外へ流出させるように前記三方弁を作動させる請求項6〜8のいずれかに記載の装置。
  10. 前記三方弁が前記小流動域それぞれに取り付けてある請求項9記載の装置。
JP2009132545A 2009-06-01 2009-06-01 金属異物の検出方法およびそのための装置 Active JP5355232B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009132545A JP5355232B2 (ja) 2009-06-01 2009-06-01 金属異物の検出方法およびそのための装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009132545A JP5355232B2 (ja) 2009-06-01 2009-06-01 金属異物の検出方法およびそのための装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010276588A true JP2010276588A (ja) 2010-12-09
JP5355232B2 JP5355232B2 (ja) 2013-11-27

Family

ID=43423668

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009132545A Active JP5355232B2 (ja) 2009-06-01 2009-06-01 金属異物の検出方法およびそのための装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5355232B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012198202A (ja) * 2011-03-07 2012-10-18 Toyohashi Univ Of Technology 微小磁性金属異物の検査装置
JP2012220382A (ja) * 2011-04-11 2012-11-12 Toyohashi Univ Of Technology 磁性金属異物を検出する方法およびそのための装置
JP2019035680A (ja) * 2017-08-17 2019-03-07 株式会社神戸製鋼所 金属異物検出装置
JP2022120762A (ja) * 2021-02-05 2022-08-18 大連海事大学 高透磁率材料によるインダクタンス・キャパシタンス二通路油液検出装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0454441A (ja) * 1990-06-21 1992-02-21 Morinaga Milk Ind Co Ltd 異物検出除去方法とその装置
JPH09304353A (ja) * 1996-05-21 1997-11-28 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 異物検出装置
JP2001113196A (ja) * 1999-10-18 2001-04-24 S G Eng Kk 物質の微粒化、浄化装置
JP2006098117A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Advance Food Tekku Kk 金属検出装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0454441A (ja) * 1990-06-21 1992-02-21 Morinaga Milk Ind Co Ltd 異物検出除去方法とその装置
JPH09304353A (ja) * 1996-05-21 1997-11-28 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 異物検出装置
JP2001113196A (ja) * 1999-10-18 2001-04-24 S G Eng Kk 物質の微粒化、浄化装置
JP2006098117A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Advance Food Tekku Kk 金属検出装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012198202A (ja) * 2011-03-07 2012-10-18 Toyohashi Univ Of Technology 微小磁性金属異物の検査装置
JP2012220382A (ja) * 2011-04-11 2012-11-12 Toyohashi Univ Of Technology 磁性金属異物を検出する方法およびそのための装置
JP2019035680A (ja) * 2017-08-17 2019-03-07 株式会社神戸製鋼所 金属異物検出装置
JP2022120762A (ja) * 2021-02-05 2022-08-18 大連海事大学 高透磁率材料によるインダクタンス・キャパシタンス二通路油液検出装置
JP7224058B2 (ja) 2021-02-05 2023-02-17 大連海事大学 高透磁率材料によるインダクタンス・キャパシタンス二通路油液検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5355232B2 (ja) 2013-11-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6424144B2 (ja) 金属検知用センサー及び該センサーを用いた金属検知方法
RU2364860C2 (ru) Датчик для определения внутреннего и наружного диаметров для устройства контроля рассеяния магнитного потока
CN107907455B (zh) 一种磁感应颗粒检测装置及浓度检测方法
JP5355232B2 (ja) 金属異物の検出方法およびそのための装置
US20100148766A1 (en) Magnetic inspection device
KR101720831B1 (ko) 쓰루-코일 장치, 쓰루-코일 장치를 갖춘 검사 장비 및 검사 방법
WO2009156862A3 (en) Integrated multi-sensor non-destructive testing
CN107389782B (zh) 用于管道微小缺陷检测的螺旋磁矩阵高精度成像检测装置
US8717012B2 (en) Eddy current probe for surface and sub-surface inspection
RU2176082C1 (ru) Внутритрубный магнитный дефектоскоп
JP5466994B2 (ja) 金属検出装置
RU117186U1 (ru) Многосекционный внутритрубный магнитный дефектоскоп
JP2015034743A (ja) 磁性金属異物を検出するための検出器
JP6622462B2 (ja) 磁性金属異物の検出方法および検出装置
JP5819627B2 (ja) 磁性金属異物を検出する方法およびそのための装置
JP2012083271A (ja) 検出装置
KR101039912B1 (ko) 매트릭스 구조의 위치판별이 가능한 미세 스틸볼 감지장치
JP2011237287A (ja) 金属検出装置
JP6778522B2 (ja) 磁性金属異物を検出するための装置
JP3999747B2 (ja) 金属検出装置
WO2019107575A1 (ja) 欠陥測定装置、欠陥測定方法および検査プローブ
JP6597081B2 (ja) 探傷プローブおよび探傷方法
JP5317401B2 (ja) 排出間隙オンラインモニタリングシステム
JP2009012917A (ja) スクリューフィーダーの異常検出方法。
JP2007132923A (ja) 非破壊検査装置および非破壊検査装置のコイルの設計方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120530

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120619

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130710

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130806

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130827

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5355232

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250