JP2010276142A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Wataru Matsubara
渉 松原
Yoshimitsu Takahashi
慶光 高橋
Shinji Kato
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Abstract

【課題】急ブレーキ後の車両停止時に自動変速機をニュートラルに制御する際、入力クラッチの切断、接続に伴うショックを低減する。
【解決手段】急ブレーキの後に車両停止したとき、緩ブレーキの場合に比べ、所定時間遅らしてクラッチC1圧を低下させ、クラッチC1(入力クラッチ)を切断する(t3 )。その後、緩ブレーキの場合に比べてゆっくりとクラッチC1圧を低下させる。ニュートラル状態から復帰する際にも(t4)、クラッチC1圧の上昇をゆっくりと行い、クラッチC1の接続を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両に搭載された自動変速機の制御に関する。
車両に、その駆動源としてオットー機関、ディーゼル機関等の内燃機関を搭載する場合、機関の出力の回転速度を、変換比を選択して変換する変速機も共に搭載される。この変速機は、車両の走行状況、運転者の操作等に基づき自動的に適切な変換比を選択する自動変速機が現在主流となっている。さらに、自動変速機は、トルクコンバータと呼ばれる流体継手と、選択的に用いられる複数のギアの組を含む変速機構とを含むものが広く普及している。
内燃機関を搭載した車両が一時的に停止する場合、内燃機関は、回転を維持できる下限の速度で運転されており(アイドリング)、この間の燃料消費は車両の走行には寄与しない、このアイドリング中の燃料消費の抑制は、車両の総合的な燃料消費率、いわゆる燃費を低減するための重要な検討項目である。上記のトルクコンバータを含む自動変速機の場合、車両が停止し、内燃機関がアイドリングしているとき、トルクコンバータの入力側(ポンプ)は、内燃機関と共に回転する一方、出力側(タービン)は静止している。したがって、トルクコンバータは内燃機関に対して抵抗となり、この抵抗に抗するために、内燃機関は、その分、出力を増加させる必要がある。このため、燃料消費が増加する。
上記のアイドリング中の燃料消費の増加を抑えるために、変速機構をニュートラル状態に制御して(以下、ニュートラル制御と記す。)、トルクコンバータの出力側が回転できるようにする技術が下記特許文献1、2に記載されている。トルクコンバータの出力側が入力側の回転につれて回転するために、内燃機関を止めようとする力が低減し、内燃機関に供給する燃料を低減することができ、燃費が改善する。
特開2004−183608号公報 特開2005−098353号公報
上記の自動変速機において、ニュートラル制御を実行する以前は、プロペラシャフト、ドライブシャフト等の内燃機関の出力を車輪に伝達するための構成要素が、ねじられた状態となっている。ニュートラル制御が実行されると、蓄えられたねじれが解放されて、このときショックや振動が車両の乗員に感知される場合がある。また、ニュートラル制御を解除し、通常の状態に復帰する時に、再びシャフト等がねじられる場合にも、ショックが感知される場合がある。
本発明は、ニュートラル制御の開始時およびニュートラル制御からの復帰時に生じるショックの低減を目的とする。
本発明の自動変速機の制御装置は、車両が停止しているときに、切断状態となって自動変速機をニュートラル状態とする入力クラッチと、入力クラッチの動作を、当該入力クラッチに供給する流体圧にて制御する流体圧制御部と、車両の、所定程度以上の急制動を判定する急制動判定部と、を有し、流体圧制御部は、急制動が判定された場合、判定されなかった場合に比して、車両停止後、より長い期間、入力クラッチに供給する流体圧を維持し、その後、急制動が判定されなかった場合に比べて緩やかに、入力クラッチに供給する流体圧を低下させる制御を実行する。
また、急制動判定部は、急制動の程度を判定するようにでき、流体圧制御部は、急制動の程度が高い場合には、低い場合に比べて前記流体圧を維持する期間を長くし、かつ流体圧をより緩やかに低下させる制御を行うようにできる、
急制動の判定は、ブレーキ操作子の操作量、または車両の減速度に基づき判定するようにできる。
プロペラシャフト等のねじれにより発生する、ニュートラル制御開始時およびニュートラル制御からの復帰時のショックが低減される。
自動変速機を含む動力装置の概略構成を示す骨格図である。 自動変速機が備える多段変速機構の各ギア段における係合要素の動作状態を示す図である。 クラッチC1に供給される流体圧の制御例を示すタイムチャートである。 車両停止時におけるニュートラル制御の制御フローチャートである。 無段変速機を含む動力装置の概略構成を示す骨格図である。
以下、本発明の実施形態を、図面に従って説明する。図1は、車両用の動力装置10の概略構成を示す図である。動力装置10は、原動機12と、原動機の出力を速度を変換して伝達する自動変速機14を含む。自動変速機14は、更にトルクコンバータ16と多段変速機構18を含む。以下においては、上記の構成を有する動力装置に含まれる自動変速機について説明するが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、自動変速機14は、後述するように6段のギア段を有するが、6段以外の段数の変速機でもよく、またギア列の構成が同一のものでなくてもよい。また、トルクコンバータ16は、直結機構を有するものであるが、これがないトルクコンバータであってもよい。
さらに、動力装置10は、自動変速機14の制御を行う制御部20を含む。制御部20は、適切なギア段の選定等の、自動変速機14の各部の動作に関する指令を行うECU(電子制御装置)22と、ECU22の指令に従って自動変速機14が動作するようにするために、各係合要素に流体圧を提供する流体圧制御部24を有する。
この動力装置10の原動機12は、オットー機関、ディーゼル機関等の内燃機関であってよい。また、内燃機関と、内燃機関以外の原動機、例えば電動機とを組み合わせた原動機であってもよい。
トルクコンバータ16は、直結機構を有する3要素1段形のトルクコンバータである。トルクコンバータ16の入力側の構成要素であるポンプ25は、原動機12の出力軸であるクランクシャフト13と一体に回転する。出力側構成要素であるタービン26は、ポンプ25に対向するように配置され、多段変速機構18の入力軸28と一体に回転するように結合されている。また、タービン26を、ポンプ25を介さず、クランクシャフト13と一体に回転させるために、直結クラッチ29が設けられている。
多段変速機構18は、上記のように6段のギア段を有する。図中に示されるC,B,Fは、それぞれクラッチ、ブレーキ、ワンウェイクラッチを表す。クラッチは、回転する構成要素同士を結合、切断し、これらの要素間で回転の伝達を制御するものであり、ブレーキは、一つの回転要素を静止させるものである。ワンウェイクラッチは、ある回転要素から、他の回転要素に回転伝達を行う際に、一方の回転方向においては二つの回転要素を結合し回転伝達を行うが、他方の回転方向においては結合が解除され空転状態とするものである。これは、見方を変えれば、ある方向の回転において、一方の回転要素からの他方の回転要素への回転伝達はされるが、その逆の他方の回転要素から一方の回転要素への回転は、空転状態となって伝達されないことを意味する。また、ワンウェイクラッチにより係合される二つの要素の一方が回転要素でなく固定要素であってもよい。この場合、一方の回転方向において回転要素が固定され、他方の回転方向では回転が許容される。クラッチ、ブレーキ、ワンウェイクラッチは、複数が備えられ、それぞれを区別するために、C,B,Fに、1〜4または0〜3の数字を組み合わせて、以下の説明を行う。
流体圧制御部24は、上記直結クラッチ29、クラッチC1〜C4、ブレーキB1〜B4に流体圧を供給して、これらの動作の制御、すなわち係合と切断または解放の制御を行う。
多段変速機構18は、トルクコンバータ16のタービン26と一体に回転する入力軸28を有する。多段変速機構18は、第1〜第3の遊星歯車機構30,32,34を含み、これらの機構のサンギア、キャリア、リングギアの動作を選択し、組み合わせることで前進6段、後退1段のギア段を実現している。第1遊星歯車機構30は、互いに噛み合い、また一方がサンギア30Sに、他方がリングギア30Rに噛み合う2個のプラネタリピニオン(以下、ピニオンと記す。)30Pを備えたダブルプラネタリ形式の遊星歯車機構である。この2個のピニオン30Pが対をなし、周方向に複数対のピニオン30Pが配置される。各ピニオン30Pは、共通のプラネタリキャリア(以下、キャリアと記す。)30Cに回転可能に支持されており、キャリア30Cに対する回転(自転)と、キャリア30Cと一体となった回転(公転)が可能である。サンギア30Sは、クラッチC3を介して入力軸28に接続され、ワンウェイクラッチF2を介してブレーキB3に接続されている。キャリア30Cは、並列するブレーキB3とワンウェイクラッチF1に接続している。リングギア30Rは、ブレーキB2に接続されており、更に、第2遊星歯車機構32のリングギア32Rと一体である。
第2遊星歯車機構32は、シングルプラネタリ形式の遊星歯車機構である。サンギア32SはクラッチC1とワンウェイクラッチF0を介して入力軸28に接続されている。さらに、サンギア32Sは、クラッチC1と並列に配置されたクラッチC4を介して入力軸28に接続されている。ピニオン32Pは、サンギア32Sとリングギア32Rにそれぞれ噛み合っている。ピニオン32Pを回動可能に支持するキャリア32Cは、クラッチC2を介して入力軸28に接続されている。さらに、キャリア32Cは、ワンウェイクラッチF3およびブレーキB4に接続され、また第3遊星歯車機構34のリングギア34Rと一体に回転する。リングギア32Rは、前述のように、第1遊星歯車機構30のリングギア30Rと一体に回転し、ブレーキB2に接続されている。
第3遊星歯車機構34は、シングルプラネタリ形式の遊星歯車機構である。サンギア34Sは、第2遊星歯車機構32のサンギア32Sと一体に回転し、サンギア32Sと同様に、クラッチC1とワンウェイクラッチF0、またはクラッチC4を介してタービン26に接続されている。ピニオン34Pを支持するキャリア34Cが多段変速機構18の出力軸36に接続されている。リングギア34Rは、前述のように第2遊星歯車機構のキャリア32Cと一体に回転する。出力軸36には、プロペラシャフトおよびドライブシャフト等の、動力装置10の出力を車輪に伝える動力伝達のための要素が結合されている。
図2は、係合要素(クラッチ、ブレーキ、ワンウェイクラッチ)の係合状態を示す図である。P,R,N,Dは、運転者がシフトレバー操作により選択したレンジを示し、Dレンジにおいては、ギア段が第1速(1st)〜第6速(6th)で示されている。図中、丸(○)、二重丸(◎)は回転の伝達に寄与している係合要素を示している。二重丸(◎)は、エンジンブレーキを作用させる時に使用される係合要素を示している。三角(△)は、係合状態に制御されるが回転伝達に寄与していない要素を示している。
第1速のギア段を選択するためには、クラッチC1が係合状態に制御される。これにより、ワンウェイクラッチF0を介して第3遊星歯車機構のサンギア34Sが入力軸28と一体に回転する。また、サンギア34Sの回転により、リングギア34Rも回転しようとするが、これはワンウェイクラッチF3により阻止される。この結果、キャリア34Cは、サンギア34Sの回転速度の二分の1の速度で回転する。ワンウェイクラッチF0,F3は、この逆方向の回転伝達、すなわち出力軸36から入力軸28へ回転を伝達しようとしても空転する。つまり、エンジンブレーキが効かないが、エンジンブレーキを必要とする場合は、上記のワンウェイクラッチと並列に配置されたクラッチC4とブレーキB4を係合することにより、逆方向の伝達が可能となる。
第2速のギア段を選択するためには、クラッチC1とブレーキB3が係合状態に制御される。クラッチC1の係合により、ワンウェイクラッチF0を介して第2および第3遊星歯車機構32,34のサンギア32S,34Sが入力軸28と一体に回転する。サンギア32Sの回転により、リングギア32Rも回転しようとする。しかし、ブレーキB3を係合することにより、リングギア32Rの回転は阻止される。ブレーキB3を係合すると、ワンウェイクラッチF2を介して第1遊星歯車機構30のサンギア30Sが固定され、さらにワンウェイクラッチF1によりキャリア30Cも固定される。このように、第1遊星歯車機構30の2要素が固定されるため、リングギア30Rが固定され、これと一体の第2遊星歯車機構32のリングギア32Rも固定される。これにより、キャリア32Cは、サンギア32Sの回転速度の二分の1の速度で回転する。このとき、ワンウェイクラッチF3は空転状態である。第3遊星歯車機構のリングギア34Rは、キャリア32Cと一体に回転し、キャリア34Cは、サンギア34Sとリングギア34Rの中間の速度で回転する。エンジンブレーキを必要とする場合は、ブレーキB2を係合して第2遊星歯車機構32のリングギア32Rを固定し、ワンウェイクラッチF0に並列配置されたクラッチC4を係合する。第3速以降の各ギア段の動作については、図1の骨格図および図2の係合表を参照し、上記と同様に思考すれば、当業者であれば、容易に理解できるので説明は省略する。
前述のように、制御部20は、動力装置10の運転状態を把握するために、複数のパラメータを取得するが、このパラメータにはブレーキの操作量、車両の前後方向の加速度が含まれる。ブレーキの操作量を検出するためにブレーキ操作量センサ40が設けられる。具体的には、ブレーキペダルまたはこれに準じるレバー等の操作子の移動量を検出するセンサ、またはブレーキ機構が流体圧を用いて力の伝達を行うものである場合には、この流体圧を検出する圧力センサとすることができる。また、加速度センサ42は、車両の加速度を直接検出する加速度センサ、または車輪等の回転速度を検出するセンサと検出された速度の微分値を算出する演算部とを含むものとすることもできる。
図2を見ると、クラッチC1は、Dレンジにおいて接続状態に制御され、他のレンジにおいては、切断状態とされている。また、第5速、第6速が選択されている場合には、クラッチC1は、接続状態となっているものの、ワンウェイクラッチF0が空転状態となるために、動力の伝達に寄与していない。ニュートラル制御が実行される、車両が停止している状態、またはこれに近い速度においては、ギア段は第1速または第2速が選択されていると考えられるので、クラッチC1は接続状態に制御されるだけでなく、実際に駆動力の伝達も担っている。クラッチC1を切断状態とすれば、内燃機関12からの駆動力の伝達が遮断される。つまり、低速域、ギア段で言えば第1速から第3速において、クラッチC1を切断することによって、ニュートラル状態を作り出すことができる。ただし、エンジンブレーキモードが選択されクラッチC4が接続されている場合を除く。このように、クラッチC1が、内燃機関12からの駆動力を変速機構に入力するか、遮断するかを切り換える入力クラッチとして機能する。
運転者が比較的強く車両ブレーキを掛けようとしてペダルを操作し、制動力が発生すると、車輪は減速する一方、原動機12はその慣性で回転し続けようとする。このため、プロペラシャフト等の動力伝達要素がねじられる。車両ブレーキ操作が継続され、車両が停止すると、原動機12は、トルクコンバータ16を介して車輪を駆動しようとするため、先のプロペラシャフト等のねじりは解放されずに維持される。このとき、クラッチC1を切断すると、プロペラシャフト等の一端の拘束力が解放されるため、プロペラシャフト等のねじりが解放される。これが解放されるとき、その反動によって車体にショックや振動が発生する。車両を停止させるためのブレーキが強いものであるほど、プロペラシャフト等に、より多くのねじれが蓄積されており、クラッチC1を解放したときのショックが大きくなる。
また、ニュートラル制御を終了するために、クラッチC1を接続すると、接続した時点で、プロペラシャフト等がねじられ始め、そしてねじれがある程度進むと実際に車輪が回転し始める。この車輪が動き出す時点で、ショックや振動が発生する。このショック等は、プロペラシャフト等がねじられ始めてから、車輪が回転し始めるまでのプロペラシャフト等のねじれ量が大きい方が、車両に発生するショック等が大きい。一方、急ブレーキ後、ニュートラル制御によりクラッチC1が切断される場合、クラッチC1切断後に蓄積されているねじれ量が、緩ブレーキ後よりも少ない。したがって、ニュートラル制御から復帰したときの、車輪が回転し始めるまでのねじれ量の変化は、急ブレーキ後の方が大きくなり、発生するショック等も大きくなる。このショック等を低減するために制御部20は、急ブレーキ操作後のニュートラル制御において、クラッチC1の動作を緩ブレーキ後の動作とは変えて制御する。
図3は、クラッチC1に供給される流体圧(以下、クラッチC1圧と記す。)のタイムチャートである。プロペラシャフトの軸トルクは、シャフトのねじれ量に対応する。実線がこの実施形態の自動変速機14の制御であり、対比のために従前の制御による変化が破線で示されている。
運転者がブレーキペダルを操作すると(t1 )、車両が減速すると共に、プロペラシャフトがねじられて軸トルクが増加する。車両が停止すると(t2 )、ニュートラル制御が開始される。従前であればこのタイミングでクラッチC1圧がP1 からP2 に低下され、その後は徐々にP3 まで低下される。このように徐々に流体圧を低下させるために、流体圧制御部24は、リニアソレノイドバルブを備えている。車両停止後、プロペラシャフトの軸トルクは、トルクコンバータのポンプ25とタービン26間の滑りにより、徐々に低下する。さらに、時刻t1 におけるクラッチC1圧の低下に若干遅れて、より速い低下が始まる。この軸トルクの低下速度(傾き)は、クラッチC1圧のP2 からP3 の低下速度に依存する。ブレーキペダルが解放されると(t4 )、発進または発進準備を行う。具体的には、クラッチC1圧がP2 まで増加され、クラッチC1が接続状態となり、ニュートラル制御が終了し、さらにその後P1 まで増加される。
一方、この実施形態の自動変速機14では、急ブレーキの後において、上記の従前の制御と異なる制御が実行される。車両が停止した後も時刻t3 までクラッチC1圧をP1 に維持する。時刻t3 でクラッチC1圧を一旦P2 まで低下させた後、P3 より高いP4 まで低下させる。このときの低下速度も、従前の場合より遅い。ブレーキペダルが解放されると、従前より緩やかな速度でクラッチC1圧がP2 まで上昇される。
この実施形態の自動変速機14では、急ブレーキでない場合は、破線で示す従前の制御と同様の制御が実行されるので、急ブレーキの場合と、そうでない場合において、クラッチC1圧の解放のタイミング(t2 、t3 )、低下速度、最終的な圧力(P3 ,P4 )が異なっている。クラッチC1圧の解放のタイミングを遅らせること、クラッチC1圧の低下速度を遅くすることにより、軸トルクが解放されるときのショックや振動の発生が抑制される。また、軸トルクの解放が急であると、解放後に残留している軸トルクが、低くなる傾向があり(図3参照)、ニュートラル制御から通常制御に復帰する際のトルク変化が大きくなる。この実施形態の制御では、徐々に軸トルクを解放するので、停止期間の最終的な軸トルクは、急に解放した場合に比して高くなる。この結果、通常制御に復帰する際の軸トルクの変化が小さくなって、車両に発生するショック、振動が低減される。
図4は、自動変速機14のニュートラル制御のフローチャートが示されいている。ブレーキペダルが操作され、ブレーキオンが検出されると(S100)、このブレーキ操作が急ブレーキであるかが判断される(S102)。急ブレーキの判定については、後に詳述する。急ブレーキでなければ通常ののニュートラル制御が開始される(S104)。通常のクラッチC1圧の制御に従って、クラッチC1が切断状態に制御される(S106)。ブレーキペダルがオフにされると(S108)、ニュートラル制御からの復帰制御が開始され(S110)、通常のクラッチC1圧の制御に従って、クラッチC1を接続状態に制御し(S112)、終了する。
ステップS102にて、急ブレーキが判断されると、クラッチC1圧の解放タイミング、C1圧の変化速度を、通常の制御から変更したニュートラル制御が実行される。ニュートラル制御が開始されると(S114)、クラッチC1圧の解放タイミングと変化速度が補正されて制御が実行され、クラッチC1が切断状態に制御される(S116)。ブレーキペダルがオフにされると(S118)、ニュートラル制御からの復帰制御が開始され(S120)、このときはクラッチC1圧の立ち上がりタイミングまたはC1圧の変化速度を変更して制御が行われ、クラッチC1が接続状態とされ(S122)、制御を終了する。
急ブレーキの判定は、例えば以下のように行われる。車両の加速度検知するセンサを車両に装備し、ブレーキがオンのときに、加速度が所定値以下の時間が所定時間以上連続したことをもって、急ブレーキと判定する。または、ブレーキペダルの踏力をホイールシリンダに伝達するブレーキ流体圧を検出するセンサを設け、ブレーキがオンのときに、この圧力が所定値以上の時間が所定時間以上連続したことをもって、急ブレーキと判定する。さらにまたは、出力軸36から車輪の間の回転要素の回転速度を検出するセンサを設け、ブレーキがオンのときに、この回転速度の変化率より車両の加速度を算出し、この変化率が所定値以下である時間が、所定時間連続したことをもって、急ブレーキと判定する。なお、上記の加速度の正負は、減速時を負としており、急ブレーキを判定するためのしきい値も負の値である。よって、加速度の数値が小さくなる方が、より急なブレーキであることを示す。
図5は、変速機構としてベルト式無段変速機構を採用したトランスアクスルを含む動力装置50の概略構成図である。トランスアクスル52は、原動機54に結合されており、原動機と一体となって動力装置を構成している。トランスアクスル52は、原動機12の動力が伝達される順序に従って、トルクコンバータ56、前後進切換機構58、変速機構60、減速機構62、終減速機構64を含む。
トルクコンバータ56は、流体継手の一種であり、車両が停止しているときも、原動機12をアイドリング可能とすることを一つの目的として設けられている。前後進切換機構58は、車両の前進と後進を切り換える機構である。オットー機関のように原動機自身が逆転できない場合、この機構により、以降の動力伝達軸の回転方向を逆転させ、車両の後進を可能としている。前後進切換機構58の詳細な構成及び作用については後述する。変速機構60は、入力軸の回転速度を変換して出力軸に伝える機構であり、連続的に変速比を変更できる無段変速機構である。具体的には、変速機構60は、二つのプーリ66,68に巻き渡されたベルト70を含み、それぞれのプーリにおけるベルト70の巻き掛かり半径を変更することにより変速作用を実現している。減速機構62は、変速機構により変速された回転速度を、更に減速する機構である。上記構成の無段変速機は、変速比を大きくとれないため、これのみでは原動機54の回転速度を車両の駆動に適した速度まで減速することができない。減速機構62は、原動機54の回転速度を後述の終減速機構と共に、十分な速度まで減速するための機構である。減速機構62は、例えば、はす歯歯車のギア対またはギア列で構成され、固定の減速比で、動力伝達を行う。終減速機構64は、終減速ギア対および差動機構を含む。
前後進切換機構58のインプットシャフト72は、トルクコンバータ56の出力側要素であるタービンに結合されている。前後進切換機構58は、サンギア74とリングギア76の間に2段のピニオン78,80が配置されたダブルピニオン形式の遊星歯車機構である。サンギア74は、インプットシャフト72上に同軸配置され、これと一体となって回転する。リングギア76は、サンギア74の外側にインプットシャフト72と同軸に配置される。ピニオン78,80は、互いに噛み合い、また内側のピニオン78がサンギア74と、外側のピニオン80がリングギア76と噛み合っている。また、ピニオン78,80は、共に共通のキャリア82上に自転可能に支持されている。キャリア82は、インプットシャフト72の軸線回りに回転可能に支持されており、この回転によってピニオン78,80は公転運動を行う。また、インプットシャフト72上には、インプットシャフト72とキャリア82を接続・分離する前進クラッチ84が設けられ、リングギア76の周囲にはリングギア76の動きを止める、後進ブレーキ86が設けられている。キャリア82は、変速機構60の入力軸であるプライマリシャフト88に結合されている。
車両前進時には、前進クラッチ84を接続状態とし、後進ブレーキ86を解放する。前進クラッチ84の接続により、インプットシャフト72からの入力はキャリア82を介してプライマリシャフト88に伝達される。一方、後進時には前進クラッチ84を分離し、後進ブレーキ86によりリングギア76の回転を止める。この状態でサンギア74が回転すると、キャリア82はサンギア74と逆方向に回転する。よって、プライマリシャフト88は、インプットシャフト72と逆方向に回転し、車両を後進させることができる。前進クラッチ84を分離し、かつ後進ブレーキ86の解放すると、インプットシャフト72とプライマリシャフト88は分離された状態となる。このとき、原動機54のトルクは、変速機構60に伝達されず、また車輪の回転は変速機構60から原動機54に向けて伝達されず、トルク伝達が遮断された状態になる。
車両がDレンジで走行中は、前進クラッチ84が接続された状態となり、車両が停止したときにトランスアクスル52をニュートラル制御するためには、前進クラッチ84を切断状態とする。したがって、前述の自動変速機14のクラッチC1に係る制御を、前進クラッチ84に適用すれば、自動変速機14と同様のニュートラル制御が実現される。
10 動力装置、12 原動機、14 自動変速機、16 トルクコンバータ、18 多段変速機構、20 制御部、22 ECU、24 流体圧制御部、40 ブレーキ操作量センサ、42 加速度センサ、84 前進クラッチ(入力クラッチ)、C1 入力クラッチ。

Claims (4)

  1. 車両に搭載された自動変速機の制御装置であって、
    車両が停止しているときに、切断状態となって自動変速機をニュートラル状態とする入力クラッチと、
    入力クラッチの動作を、当該入力クラッチに供給する流体圧にて制御する流体圧制御部と、
    車両の、所定程度以上の急制動を判定する急制動判定部と、
    を有し、
    流体圧制御部は、急制動が判定された場合、判定されなかった場合に比して、車両停止後、より長い期間、入力クラッチに供給する流体圧を維持し、その後、急制動が判定されなかった場合に比べて緩やかに、入力クラッチに供給する流体圧を低下させる制御を実行する、
    自動変速機の制御装置。
  2. 請求項1に記載の自動変速機の制御装置であって、急制動判定部は、急制動の程度を判定し、流体圧制御部は、急制動の程度が高い場合には、低い場合に比べて前記流体圧を維持する期間を長くし、かつ流体圧をより緩やかに低下させる、自動変速機の制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の自動変速機の制御装置において、急制動判定部は、ブレーキ操作子の操作量に基づき急制動を判定する、自動変速機の制御装置。
  4. 請求項1または2に記載の自動変速機の制御装置において、急制動判定部は、車両の減速度に基づき急制動を判定する、自動変速機の制御装置。
JP2009130365A 2009-05-29 2009-05-29 自動変速機の制御装置 Pending JP2010276142A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101919964B1 (ko) * 2016-12-22 2018-11-20 현대 파워텍 주식회사 자동변속기의 중립 제어장치 및 그 방법
KR20180133995A (ko) * 2017-06-07 2018-12-18 현대 파워텍 주식회사 자동변속기의 중립제어 방법 및 장치

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