JP2010275909A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料中のベーパの発生を精度良く推定できるようにする。
【解決手段】エンジン11に供給する燃料のアルコール濃度を検出する燃料性状センサ41(静電容量式のアルコール濃度センサ)と、燃料の温度を検出する燃温センサ42を設け、燃料性状センサ41の出力(アルコール濃度検出値)と燃温センサ42で検出した燃料温度とに基づいて燃料のアルコール濃度を判定する。これにより、燃料温度の影響を受けて燃料性状センサ41の出力が変化するという事情があっても、燃料温度に左右されずに燃料のアルコール濃度を精度良く求めることができる。更に、燃料のアルコール濃度と燃料温度に応じて燃料の蒸気圧が変化して燃料中のベーパの発生状態が変化するという特性に着目して、燃料のアルコール濃度と燃料温度とに基づいて燃料中のベーパの発生の有無を推定する。これにより、燃料中のベーパの発生の有無を精度良く推定できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料性状の異なる複数種の燃料で運転可能な内燃機関の制御装置に関する発明である。
近年、CO2 排出量削減、石油代替燃料の活用等の社会的要請から、燃料として、ガソリン、アルコール及び両者の混合燃料をいずれも使用可能なエンジン(内燃機関)を搭載した自動車の需要が増加している。このような自動車では、燃料タンクに前回と異なるアルコール濃度の燃料が給油されると、燃料タンク内の燃料のアルコール濃度が変化する。ガソリンとアルコールとでは理論空燃比が異なるため、燃料のアルコール濃度が変化すると、燃料の理論空燃比も変化することから、燃料のアルコール濃度に応じて燃料噴射量(実空燃比)を変化させる必要がある。
そこで、内燃機関に供給される燃料のアルコール濃度をアルコール濃度センサで検出し、そのアルコール濃度検出値に応じて燃料噴射量を補正するようにしたものがある。アルコール濃度センサとしては、静電容量式のアルコール濃度センサや光学式のアルコール濃度センサが知られている。
特許文献1(特開平6−222032号公報)に記載されているように、静電容量式のアルコール濃度センサは、燃料のアルコール濃度に応じて燃料の比誘電率が変化して、燃料が通過する電極間の静電容量が変化することを利用して、電極間の静電容量を測定することでアルコール濃度を検出するようにしている。
しかし、図2に示すように、燃料のアルコール濃度が同じでも、燃料温度によって燃料の比誘電率が変化して電極間の静電容量が変化するため、静電容量式のアルコール濃度センサは、燃料温度の影響を受けて出力(アルコール濃度検出値)が変化してしまう。
この対策として、特許文献2(実開平5−73568号公報)や特許文献3(特開平6−265508号公報)に記載されているように、静電容量式のアルコール濃度センサの出力(アルコール濃度検出値)を燃料温度に応じて補正するようにしたものがある。
特開平6−222032号公報 実開平5−73568号公報 特開平6−265508号公報
ところで、図3に示すように、アルコール燃料(アルコール100%又はアルコールを含む混合燃料)は、ガソリンに比べて、蒸気圧が高くなって沸点が低くなる傾向があるため、アルコール燃料を使用した場合に、燃料中にベーパ(気泡)が発生し易くなる。このため、アルコール濃度センサで検出したアルコール濃度検出値に応じて燃料噴射量を補正しても、燃料中にベーパが発生すると、燃料噴射量の制御精度が低下する可能性がある。このようなベーパの発生による不具合に対処するためには、燃料中のベーパの発生を推定する必要があるが、従来の技術では、燃料中のベーパの発生を精度良く推定することができない。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、燃料中のベーパの発生を精度良く推定することができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、燃料性状の異なる複数種の燃料で運転可能な内燃機関の制御装置において、内燃機関に供給される燃料の性状を検出する燃料性状センサと、燃料の温度を判定する燃料温度判定手段と、燃料性状センサの出力と燃料温度判定手段で判定した燃料温度とに基づいて燃料のアルコール濃度を判定するアルコール濃度判定手段と、アルコール濃度判定手段で判定した燃料のアルコール濃度と燃料温度判定手段で判定した燃料温度とに基づいて燃料中のベーパの発生状態を推定するベーパ推定手段とを備えた構成としたものである。
この構成では、燃料温度の影響を受けて燃料性状センサの出力が変化するという事情があっても、燃料性状センサの出力と燃料温度とに基づいて燃料のアルコール濃度を判定することで、燃料温度に左右されずに燃料のアルコール濃度を精度良く判定することができる。更に、燃料のアルコール濃度と燃料温度に応じて燃料の蒸気圧が変化して燃料中のベーパの発生状態が変化するため、燃料のアルコール濃度と燃料温度とに基づいて燃料中のベーパの発生状態を推定することで、燃料中のベーパの発生状態を精度良く推定することができる。
この場合、請求項2のように、燃料のアルコール濃度と燃料温度とに基づいて燃料中のベーパの発生の有無を推定するようにしても良い。このようにすれば、燃料中のベーパの発生の有無を精度良く推定することができる。
或は、請求項3のように、燃料のアルコール濃度と燃料温度とに基づいて燃料中のベーパの発生量を推定するようにしても良い。このようにすれば、燃料のアルコール濃度や燃料温度に応じて変化する燃料中のベーパの発生量を精度良く推定することができる。
一般に、燃料中にベーパが発生すると、燃料噴射弁の噴射時間が同じでも実噴射量が減少して、燃料噴射量の制御精度が低下する可能性がある。そこで、請求項4のように、ベーパ推定手段の推定結果(燃料中のベーパの発生の有無や燃料中のベーパの発生量)に基づいて燃料噴射量を補正する燃料噴射量補正手段を備えた構成としても良い。このようにすれば、燃料中のベーパの発生の有無や燃料中のベーパの発生量に応じて燃料噴射弁の実噴射量が変化するのに対応して、燃料噴射量を補正することができ、ベーパの発生による燃料噴射量の制御精度の低下を防止することができる。
更に、請求項5のように、燃料を高圧にして吐出する高圧ポンプと、この高圧ポンプから供給される燃料を筒内に直接噴射する燃料噴射弁とを備えた筒内噴射式の内燃機関の場合には、ベーパ推定手段の推定結果(燃料中のベーパの発生の有無や燃料中のベーパの発生量)に基づいて高圧ポンプから燃料噴射弁に供給される燃料圧力を補正する燃圧補正手段を備えた構成としても良い。このようにすれば、燃料中のベーパの発生の有無や燃料中のベーパの発生量に応じて燃料噴射弁の実噴射量が変化するのに対応して、高圧ポンプから燃料噴射弁に供給される燃料圧力を補正して燃料噴射量を補正することができると共に、燃料圧力の増加補正によりベーパの発生を抑制することができ、ベーパの発生による燃料噴射量の制御精度の低下を防止することができる。
図1は本発明の実施例1におけるエンジン制御システムの概略構成を示す図である。 図2は燃料温度と燃料の比誘電率との関係を示す特性図である。 図3は燃料温度と燃料の飽和蒸気圧との関係を示す特性図である。 図4は実施例1のベーパ推定ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図5はベーパ発生領域のマップの一例を概念的に示す図である。 図6は実施例2のベーパ推定及び燃料噴射量補正ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図7は実施例3における燃料供給システムの概略構成を示す図である。 図8は実施例3のベーパ推定及び燃料圧力補正ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態を具体化した幾つかの実施例を説明する。
本発明を吸気ポート噴射式エンジンに適用した実施例1を図1乃至図5に基づいて説明する。
まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。
内燃機関であるエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、モータ15によって開度調節されるスロットルバルブ16と、このスロットルバルブ16の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ17とが設けられている。
更に、スロットルバルブ16の下流側には、サージタンク18が設けられ、このサージタンク18に、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ19が設けられている。また、サージタンク18には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド20が設けられ、各気筒の吸気マニホールド20の吸気ポート近傍に、それぞれ吸気ポートに向けて燃料を噴射する燃料噴射弁21が取り付けられている。また、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ22が取り付けられ、各気筒の点火プラグ22の火花放電によって筒内の混合気に着火される。
一方、エンジン11の排気管23には、排出ガスの空燃比又はリッチ/リーン等を検出する排出ガスセンサ24(空燃比センサ、酸素センサ等)が設けられ、この排出ガスセンサ24の下流側に、排出ガスを浄化する三元触媒等の触媒25が設けられている。
また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ26や、ノッキングを検出するノックセンサ29が取り付けられている。また、クランク軸27の外周側には、クランク軸27が所定クランク角回転する毎にパルス信号を出力するクランク角センサ28が取り付けられ、このクランク角センサ28の出力信号に基づいてクランク角やエンジン回転速度が検出される。
エンジン11は、燃料として、燃料性状の異なる複数種の燃料、例えば、ガソリン、エタノールやメタノール等のアルコール、ガソリンにアルコールを混合したアルコール混合燃料をいずれも使用可能であり、運転者がこれらのガソリン、アルコール、アルコール混合燃料のいずれかを選択して燃料タンク30内に給油するようになっている。燃料タンク30内には、燃料を汲み上げる燃料ポンプ31が設けられている。この燃料ポンプ31から吐出される燃料は、燃料配管32を通してデリバリパイプ33に送られ、このデリバリパイプ33から各気筒の燃料噴射弁21に分配される。燃料配管32のうちの燃料ポンプ31付近には、燃料フィルタ34とプレッシャレギュレータ35が接続され、このプレッシャレギュレータ35によって燃料ポンプ31の吐出圧が所定圧力に調圧され、その圧力を越える燃料の余剰分が燃料戻し管36により燃料タンク30内に戻されるようになっている。
また、燃料タンク30から燃料噴射弁21までの燃料通路(燃料配管32又はデリバリパイプ33)の所定位置には、エンジン11に供給される燃料の性状を検出する燃料性状センサ41が取り付けられている。この燃料性状センサ41は、静電容量式のアルコール濃度センサであり、燃料のアルコール濃度に応じて燃料の比誘電率が変化して、燃料が通過する電極間の静電容量が変化することを利用して、電極間の静電容量を測定することでアルコール濃度を検出する。尚、燃料性状センサ41の取付場所は、燃料通路に限定されず、燃料タンク30内であっても良い。更に、燃料性状センサ41には、燃料の温度を検出する燃温センサ42(燃料温度判定手段)が一体化されて設けられている。尚、燃温センサ42は、燃料性状センサ41と別体で設けるようにしても良い。
燃料タンク30には、エバポ配管37を介してキャニスタ38が接続されている。このキャニスタ38内には、エバポガス(燃料蒸発ガス)を吸着する活性炭等の吸着体(図示せず)が収容されている。キャニスタ38とエンジン吸気系(例えばスロットルバルブ16下流側の吸気管12又はサージタンク18又は吸気マニホールド20)との間には、キャニスタ38内の吸着体に吸着されているエバポガスをエンジン吸気系にパージ(放出)するためのパージ通路39が設けられ、このパージ通路39の途中に、エンジン運転状態に応じてパージ流量を調整するためのパージ制御弁40が設けられている。
上述した各種センサの出力は、制御回路(以下「ECU」と表記する)43に入力される。このECU43は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種のエンジン制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁21の燃料噴射量や点火プラグ22の点火時期を制御する。
その際、ECU43は、エンジン運転中に所定の空燃比フィードバック制御実行条件が成立したときに、排出ガスセンサ24の出力に基づいて排出ガスの空燃比を目標空燃比(例えば理論空燃比)に一致させるように空燃比フィードバック補正量を算出し、この空燃比フィードバック補正量を用いて燃料噴射弁21の燃料噴射量を補正する空燃比フィードバック制御を実行する。
また、燃料のアルコール濃度(例えばエタノール濃度)が高くなるほど、燃料の理論空燃比が小さくなり、実空燃比を理論空燃比に制御するのに必要な燃料噴射量が増加するという関係があることを考慮して、ECU43は、燃料性状センサ41で検出した燃料のアルコール濃度検出値に応じて燃料噴射弁21の燃料噴射量を補正する。
ここで、燃料性状センサ41(静電容量式のアルコール濃度センサ)は、燃料が通過する電極間の静電容量を測定してアルコール濃度を検出する。しかし、図2に示すように、燃料のアルコール濃度が同じでも、燃料温度によって燃料の比誘電率が変化して電極間の静電容量が変化するため、燃料性状センサ41は、燃料温度の影響を受けて出力(アルコール濃度検出値)が変化してしまう。この対策として、ECU43は、燃料性状センサ41の出力(アルコール濃度検出値)を、燃温センサ42で検出した燃料温度に応じて補正するようにしている。
ところで、図3に示すように、アルコール燃料(アルコール100%又はアルコールを含む混合燃料)は、ガソリンに比べて、蒸気圧が高くなって沸点が低くなる傾向があるため、アルコール燃料を使用した場合に、燃料中にベーパ(気泡)が発生し易くなる。このため、燃料性状センサ41で検出したアルコール濃度検出値に応じて燃料噴射量を補正しても、燃料中にベーパが発生すると、燃料噴射量の制御精度が低下する可能性がある。このようなベーパの発生による不具合に対処するためには、燃料中のベーパの発生を推定する必要がある。
そこで、本実施例1では、ECU43により後述する図4のベーパ推定ルーチンを実行することで、燃料性状センサ41の出力と燃温センサ42で検出した燃料温度とに基づいて燃料のアルコール濃度を判定し、その判定した燃料のアルコール濃度と燃料温度とに基づいて燃料中のベーパの発生の有無を推定する。
以下、ECU43が実行する図4のベーパ推定ルーチンの処理内容を説明する。
図4に示すベーパ推定ルーチンは、ECU43の電源オン中に所定周期で繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、燃料性状センサ41の出力(アルコール濃度検出値)を読み込んだ後、ステップ102に進み、燃温センサ42で検出した燃料温度を読み込む。
この後、ステップ103に進み、燃料性状センサ41の出力と燃料温度とに基づいて燃料のアルコール濃度を判定する。この場合、例えば、燃料温度に応じた温度補正係数をマップ等により算出し、この温度補正係数を用いて燃料性状センサ41の出力(アルコール濃度検出値)を補正して、最終的なアルコール濃度を求める。或は、燃料性状センサ41の出力と燃料温度とをパラメータとしてアルコール濃度を算出するマップ等を用いて最終的なアルコール濃度を求めるようにしても良い。このステップ103の処理が特許請求の範囲でいうアルコール濃度判定手段としての役割を果たす。
この後、ステップ104に進み、図5に示すベーパ発生領域のマップを参照して、燃料のアルコール濃度と燃料温度がベーパ発生領域であるか否かによって、燃料中のベーパの発生の有無を推定する。一般に、燃料のアルコール濃度が高くなるほど燃料の蒸気圧が高くなってベーパが発生する燃料温度が低くなるという特性があるため、図5のベーパ発生領域のマップは、燃料のアルコール濃度が高くなるほどベーパの発生有りと判定する燃料温度が低くなるようにベーパ発生領域が設定されている。この図5のベーパ発生領域のマップは、予め試験データや設計データ等に基づいて作成され、ECU43のROMに記憶されている。このステップ104の処理が特許請求の範囲でいうベーパ推定手段としての役割を果たす。
以上説明した本実施例1では、燃料温度の影響を受けて燃料性状センサ41の出力が変化するという事情があっても、燃料性状センサ41の出力と燃料温度とに基づいて燃料のアルコール濃度を判定するようにしたので、燃料温度に左右されずに燃料のアルコール濃度を精度良く求めることができ、更に、燃料のアルコール濃度と燃料温度に応じて燃料の蒸気圧が変化して燃料中のベーパの発生状態が変化するという特性に着目して、燃料のアルコール濃度と燃料温度とに基づいて燃料中のベーパの発生の有無を推定するようにしたので、燃料中のベーパの発生の有無を精度良く推定することができる。
次に、図6を用いて本発明を吸気ポート噴射式エンジンに適用した実施例2を説明する。但し、前記実施例1と実質的に同一部分については説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1と異なる部分について説明する。
本実施例2では、ECU43により後述する図6のベーパ推定及び燃料噴射量補正ルーチンを実行することで、燃料のアルコール濃度と燃料温度とに基づいて燃料中のベーパの発生量を推定し、その推定したベーパ発生量に応じて燃料噴射量を補正するようにしている。
図6に示すベーパ推定及び燃料噴射量補正ルーチンでは、燃料性状センサ41の出力(アルコール濃度検出値)を読み込むと共に、燃温センサ42で検出した燃料温度を読み込んだ後、燃料性状センサ41の出力と燃料温度とに基づいて燃料のアルコール濃度を判定する(ステップ201〜203)。
この後、ステップ204に進み、ベーパ発生量のマップ(図示せず)を参照して、燃料のアルコール濃度と燃料温度とに応じたベーパ発生量を算出することで、燃料中のベーパ発生量を推定する。ベーパ発生量のマップは、例えば、前記図5のベーパ発生領域のマップにおいて、ベーパ発生領域では、燃料のアルコール濃度が高くなるほど、また、燃料温度が高くなるほど、ベーパ発生量が多くなるように設定され、ベーパ発生領域以外の領域では、ベーパ発生量が0に設定されている。このベーパ発生量のマップは、予め試験データや設計データ等に基づいて作成され、ECU43のROMに記憶されている。
この後、ステップ205に進み、推定したベーパ発生量に応じて燃料噴射量を補正する。この場合、例えば、ベーパ発生量に応じた増量補正係数をマップ等により算出し、この増量補正係数を用いて燃料噴射量(例えば、要求燃料噴射量、噴射時間、空燃比フィードバック補正量等のうちの少なくとも1つ)を増量方向に補正することで、ベーパ発生量に応じて燃料噴射量を増量補正する。尚、推定したベーパ発生量が0の場合には、燃料噴射量の補正を行わない。
以上説明した本実施例2では、燃料のアルコール濃度と燃料温度とに基づいて燃料中のベーパ発生量を推定し、その推定したベーパ発生量に応じて燃料噴射量を補正するようにしたので、燃料中のベーパ発生量に応じて燃料噴射弁21の実噴射量が変化するのに対応して、燃料噴射量を補正することができ、ベーパの発生による燃料噴射量の制御精度の低下を防止することができる。
尚、上記実施例2では、推定したベーパ発生量に応じて燃料噴射量を増量補正するようにしたが、燃料のアルコール濃度と燃料温度とに基づいて燃料中のベーパの発生の有無を推定し、ベーパの発生有りと推定したときに燃料噴射量(例えば、要求燃料噴射量、噴射時間、空燃比フィードバック補正量等のうちの少なくとも1つ)を所定量だけ増量方向に補正するようにして、ECU43の演算処理を簡略化するようにしても良い。
次に、図7及び図8を用いて本発明を筒内噴射式エンジンに適用した実施例3を説明する。但し、前記実施例1と実質的に同一部分については説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1と異なる部分について説明する。
まず、図7に基づいて筒内噴射式エンジンの燃料供給システム全体の概略構成を説明する。
燃料ポンプ31(低圧ポンプ)から吐出される燃料は、燃料配管32を通して高圧ポンプ44に供給される。高圧ポンプ44は、円筒状のポンプ室45内でピストン46を往復運動させて燃料を吸入/吐出するピストンポンプであり、ピストン46は、エンジンのカム軸47に嵌着されたカム48の回転運動によって駆動される。この高圧ポンプ44の吸入口49側には、燃圧制御弁50が設けられている。この燃圧制御弁50は、常開型の電磁弁であり、吸入口49を開閉する弁体51と、弁体51を開弁方向に付勢するスプリング52と、弁体51を閉弁方向に電磁駆動するソレノイド53とから構成されている。
高圧ポンプ44の吸入行程(ピストン46の下降時)においては、燃圧制御弁50が開弁されてポンプ室45内に燃料が吸入され、高圧ポンプ44の吐出行程(ピストン46の上昇時)においては、燃圧制御弁50の閉弁期間(閉弁開始時期からピストン46の上死点までの閉弁状態のクランク角区間)を制御することで、高圧ポンプ44の吐出量を制御して燃料圧力(吐出圧力)を制御する。
つまり、燃料圧力を上昇させるときには、燃圧制御弁50の閉弁開始時期(通電時期)を進角させることで、燃圧制御弁50の閉弁期間を長くして高圧ポンプ44の吐出量を増加させ、逆に、燃料圧力を低下させるときには、燃圧制御弁50の閉弁開始時期(通電時期)を遅角させることで、燃圧制御弁50の閉弁期間を短くして高圧ポンプ44の吐出量を減少させる。
この高圧ポンプ44の吐出口54側には、吐出した燃料の逆流を防止する逆止弁55が設けられている。高圧ポンプ44から吐出された燃料は、高圧燃料配管56を通してデリバリパイプ57に送られ、このデリバリパイプ57からエンジンの各気筒の上部に取り付けられた筒内噴射用の燃料噴射弁58に高圧の燃料が分配される。これらの各気筒の燃料噴射弁58からそれぞれ筒内に燃料が直接噴射される。デリバリパイプ57(又は高圧燃料配管56)には、デリバリパイプ57や高圧燃料配管56等の高圧燃料系内の燃料圧力(高圧ポンプ44から燃料噴射弁58に供給される燃料圧力)を検出する燃圧センサ59が設けられている。また、デリバリパイプ57には、リリーフ弁60が設けれ、このリリーフ弁60の排出ポートがリリーフ配管61を介して燃料タンク30(又は低圧側の燃料配管32)に接続されている。
ECU43は、図示しない燃圧制御ルーチンを実行することで、燃圧センサ59で検出した高圧燃料系内の実燃料圧力を目標燃料圧力に一致させるように高圧ポンプ44の吐出量(燃圧制御弁50の通電時期)を制御する。
更に、本実施例3では、ECU43により後述する図8のベーパ推定及び燃料圧力補正ルーチンを実行することで、燃料のアルコール濃度と燃料温度とに基づいて燃料中のベーパの発生量を推定し、その推定したベーパ発生量に応じて高圧ポンプ44から燃料噴射弁58に供給される燃料圧力を補正するようにしている。
図8に示すベーパ推定及び燃料圧力補正ルーチンでは、燃料性状センサ41の出力(アルコール濃度検出値)を読み込むと共に、燃温センサ42で検出した燃料温度を読み込んだ後、燃料性状センサ41の出力と燃料温度とに基づいて燃料のアルコール濃度を判定する(ステップ301〜303)。
この後、ステップ304に進み、ベーパ発生量のマップ(図示せず)を参照して、燃料のアルコール濃度と燃料温度とに応じたベーパ発生量を算出することで、燃料中のベーパ発生量を推定する。
この後、ステップ305に進み、推定したベーパ発生量に応じて高圧ポンプ44から燃料噴射弁58に供給される燃料圧力を補正する。この場合、例えば、ベーパ発生量に応じた増加補正係数をマップ等により算出し、この増加補正係数を用いて燃料圧力(例えば、目標燃料圧力、高圧ポンプ44の吐出量、燃圧制御弁50の通電時期等のうちの少なくも1つ)を増加方向に補正することで、ベーパ発生量に応じて燃料圧力を増加補正する。尚、推定したベーパ発生量が0の場合には、燃料圧力の補正を行わない。
以上説明した本実施例3では、燃料のアルコール濃度と燃料温度とに基づいて燃料中のベーパ発生量を推定し、その推定したベーパ発生量に応じて燃料圧力を増加補正するようにしたので、燃料中のベーパ発生量に応じて燃料噴射弁58の実噴射量が変化するのに対応して、燃料圧力を補正して燃料噴射量を補正することができると共に、燃料圧力の増加補正によりベーパの発生を抑制することができ、ベーパの発生による燃料噴射量の制御精度の低下を防止することができる。
尚、上記実施例3では、推定したベーパ発生量に応じて燃料圧力を増加補正するようにしたが、燃料のアルコール濃度と燃料温度とに基づいて燃料中のベーパの発生の有無を推定し、ベーパの発生有りと推定したときに燃料圧力(例えば、目標燃料圧力、高圧ポンプ44の吐出量、燃圧制御弁50の通電時期等のうちの少なくも1つ)を所定値だけ増加方向に補正するようにして、ECU43の演算処理を簡略化するようにしても良い。
また、筒内噴射式エンジンにおいて、推定したベーパ発生量に応じて燃料圧力と燃料噴射量の両方を補正する(又は燃料噴射量のみを補正する)ようにしても良い。或は、ベーパの発生有りと推定したときに燃料圧力と燃料噴射量の両方を補正する(又は燃料噴射量のみを補正する)ようにしても良い。
また、吸気ポート噴射式エンジンにおいて、燃料圧力を制御可能な場合には、推定したベーパ発生量に応じて燃料圧力と燃料噴射量の両方を補正する(又は燃料圧力のみを補正する)ようにしても良い。或は、ベーパの発生有りと推定したときに燃料圧力と燃料噴射量の両方を補正する(又は燃料圧力のみを補正する)ようにしても良い。
また、上記各実施例1〜3では、燃温センサ42で燃料温度を検出するようにしたが、エンジン運転状態(例えばエンジン回転速度やエンジン負荷)、車両の走行状態(例えば車速や走行時間)、環境条件(例えば外気温)等に基づいて燃料温度を推定するようにしても良い。
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、16…スロットルバルブ、21…燃料噴射弁、22…点火プラグ、23…排気管、30…燃料タンク、31…燃料ポンプ、32…燃料配管、41…燃料性状センサ、42…燃温センサ(燃料温度判定手段)、43…ECU(アルコール濃度判定手段,ベーパ推定手段)、44…高圧ポンプ、56…高圧燃料配管、58…燃料噴射弁、59…燃圧センサ

Claims (5)

  1. 燃料性状の異なる複数種の燃料で運転可能な内燃機関の制御装置において、
    内燃機関に供給される燃料の性状を検出する燃料性状センサと、
    前記燃料の温度を判定する燃料温度判定手段と、
    前記燃料性状センサの出力と前記燃料温度判定手段で判定した燃料温度とに基づいて前記燃料のアルコール濃度を判定するアルコール濃度判定手段と、
    前記アルコール濃度判定手段で判定した燃料のアルコール濃度と前記燃料温度判定手段で判定した燃料温度とに基づいて前記燃料中のベーパの発生状態を推定するベーパ推定手段と
    を備えていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記ベーパ推定手段は、前記燃料のアルコール濃度と前記燃料温度とに基づいて前記燃料中のベーパの発生の有無を推定する手段を有することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記ベーパ推定手段は、前記燃料のアルコール濃度と前記燃料温度とに基づいて前記燃料中のベーパの発生量を推定する手段を有することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記ベーパ推定手段の推定結果に基づいて燃料噴射量を補正する燃料噴射量補正手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  5. 燃料を高圧にして吐出する高圧ポンプと、
    前記高圧ポンプから供給される燃料を筒内に直接噴射する燃料噴射弁と、
    前記ベーパ推定手段の推定結果に基づいて前記高圧ポンプから前記燃料噴射弁に供給される燃料圧力を補正する燃圧補正手段とを備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
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