JP2010275763A - 排水用トラップ - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡素な構造を有し、しかも、滞留水を用いることなく、臭気の伝播、虫や小動物の侵入を確実に防止できる横置き型の排水用トラップを提供する。
【解決手段】 底面が平坦なトラップ主体2の相対する部位に排水管を接続するための接続部2a,2bを有するとともに、上部に開口部3をキャップ部材4によって開閉自在とした横置き型の排水用トラップ1において、トラップ主体2内に、バランスウエイトBWを有する弁体51を開閉させる取付座6を水平に配置する。前記弁体51と常時当接し、かつ流通孔6dを有する弁座6cを、下流方向に、取付座6の一端部から底面部まで傾斜させて設け、排水流入部Xと排水流出部Yとに区画し、取付座6に着脱自在に装着される取付台8に、弁体51を揺動自在に保持し、この取付台8を、キャップ部材4の取外しによって、取付座6から取外し可能に構成する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、排水管の途中や管末に配置される排水用トラップに関するものである。
より具体的には、天井裏や集合住宅などの床下などに、緩やかな排水勾配を設けて、排水を左右方向に流通させる横置き型の排水用トラップに関するもので、配管技術、さらには建造物の構築技術に属するものである。
業務用又は家庭用の空調機や冷凍冷蔵庫、厨房機器、電気温水器、さらには、風呂場や台所などから排出される排水の配管経路には、下流側からの臭気の伝播、虫や小動物の侵入を防止するための排水用トラップが設けられている。
かかる排水用トラップは、S字管やU字管に代表される、排水を上下方向に流す配管経路の途中に設けられることが多く、種々の排水用トラップが提案されている。
一方、臭気の伝播、虫や小動物の侵入を防止するための排水用トラップは、建物の構造上から、例えば、実公昭55−51902号公報(特許文献1)に開示される、床面上に配置される廃液用トラップがある。
この廃液用トラップは、底面を扁平にして床面上に安定載置可能な合成樹脂製容器に、ほぼU字型で、廃液の非排出時には、底部に適量の廃液を貯留保持し、かつ、廃液排出時には、常時逆止弁を浮上させて廃液を前記容器内に流出させるトラップと、このトラップからの流出により、容器内に一定量以上の廃液が貯留されると、開弁して廃液を容器外に排出される弁装置とを内装させたものである。
また、特開2006−112154号公報(特許文献2)には、受入部にて受け入れた排液を貯留する貯留部と、その貯留部に設定量以上の排液が貯留したときに浮上して連通路を開き排出部への排液の流動を許容する、球状の常閉逆止弁を用いた排水用トラップが開示されている。
さらに、特開2007−224529号公報(特許文献3)には、トラップ本体内を仕切板で、上流側と下流側とに2分割するとともに、本体の下部を流入、流出口の内底面よりも下方に凹ませてトラップ部とし、開閉自在の舌片形状の弁体を流出口側に向かって斜め下方に突設させ、前記弁体によって、トラップ部と排出口との連通を遮断する排水用トラップが開示されている。
実公昭55−51902号公報(特許請求の範囲,第1図) 特開2006−112154号公報(特許請求の範囲,図3) 特開2007−224529号公報(特許請求の範囲,図5〜6)
前記各特許文献に開示された排水用トラップは、従来のS字管やU字管を使用したものに比較して、開閉自在の球状の常閉逆止弁や揺動自在の舌片形状の弁体を用いることによって、横置き型であっても、確実に臭気の伝播、虫や小動物の侵入を防止するという目的を達成せんとするものであるが、いずれも、従来のS字管やU字管による排水用トラップと同様に、水封を基礎とするものである。
前記公知の排水用トラップは、いずれも排水の一部を排水用トラップ内に滞留させ、この滞留した水(滞留水)によって、臭気の伝播、虫や小動物の侵入を防止する方法で、従来から幅広く用いられている方法で、きわめて単純な方法であるため、確実な方法であるが、用いられる滞留水自体に問題が発生することがある。
すなわち、トラップ内に排水を滞留させた場合、滞留水によるトラップ内にヌメリが生じ易く、同時に滞留水が腐敗することによる悪臭の発生を惹起させる可能性があるため、頻繁なトラップの清掃が求められる。
また、滞留水中に溶解していた成分の析出による、配管の汚れも引き起こす。
そのため、滞留水が腐敗し易い夏場などは、こまめに排水用トラップ内の汚れをチェックし、清掃を行うとともに、滞留時間が長くなる際には、滞留時間をチェックし、滞留水の交換を行うことが必要になるなど、維持管理が複雑になるといった問題を有している。
また、常時排水を滞留水とするため、水漏れのおそれがある。
さらに、本質的に、排水配管は汚れ易いものであるから、清掃が容易であるものが求められる。
特に、水封方式の横置き型の排水用トラップは、特許文献1の第1図、特許文献2の図3および特許文献3の図1で明らかなように、容器(本体もしくはトラップ)に水封部を形成するため、容器自体の上下方向の高さを必然的に高くせざるを得ないものである。
したがって、排水用トラップを小型化することが難しく、上下方向に高さのない場所への設置が事実上制限されている。
また、その結果、排水用トラップは構造が複雑になり易く、清掃が困難なものが多く、排水用トラップとしては構造が簡単なものが求めら、床下等のように低くて狭い空間部に配置することが可能なコンパクトなものが求められている。
かかる現状に鑑み、この発明は、出願人が開発している、縦型の排水用トラップに用いている、閉鎖方向に付勢するバランスウエイト有する揺動弁体を横型の排水用トラップに適用するとともに、横置き型の排水用トラップとしての構造について鋭意検討した。
その結果、排水用トラップを構成する、バランスウエイト有する揺動自在な弁体を、トラップ主体内に着脱自在に配置可能として、清掃を容易にするとともに、構造を簡単にして、組立ておよび分解を容易にした横置き型の横型排水用トラップを見出し、この発明を完成させた。
すなわち、この発明の請求項1に記載の発明は、
底面が平坦なトラップ主体の相対する部位に、それぞれ排水管を接続するための接続部を有するとともに、上部に開口部を有し、かつ前記開口部をキャップ部材によって開閉自在とした横置き型の排水用トラップにおいて、
前記排水用トラップを構成するトラップ主体内に、バランスウエイトを有する弁体を横方向に開閉させるための取付座を水平に配置するとともに、
前記弁体と常時当接し、かつ排水用の流通孔を有する弁座を、下流方向に向かって、前記取付座の一端部から底面部まで傾斜させて設け、排水流入部と排水流出部とに区画し、
前記取付座に着脱自在に装着される取付台に、前記弁体を揺動自在に保持し、
前記弁体を保持した取付台を、前記キャップ部材の取外しによって、前記取付座から取外し可能に構成したこと
を特徴とする排水用トラップである。
また、この発明の請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の排水用トラップにおいて、
前記弁体は、
横断面く字形に屈折した板状体で構成され、下部は舌片状で、最上部には、弁体を常時閉鎖方向に付勢するバランスウエイトを有し、屈折部には、揺動のための支軸を保持する筒状部を有し、前記取付台に支軸を介して揺動自在に設けられること
を特徴とするものである。
また、この発明の請求項3に記載の発明は、
請求項1に記載の排水用トラップにおいて、
前記取付座は、
前記トラップ主体の流入側の上部から下流方向に延出させた連結板の先端部に、流出側に向けて水平な取付板を延出させ、かつ前記取付板の先端部からトラップ主体の底面部に達する、排水を流通させるための流通孔を有する弁座を、下流方向に向かって傾斜させて設けたこと
を特徴とするものである。
また、この発明の請求項4に記載の発明は、
請求項3に記載の排水用トラップにおいて、
前記水平な取付板は、
その上面部に、前記弁体とで弁部材を構成する取付台に、所要の間隔を存して形成された係合部と係合して、前記取付台を固定するための一対の支持体と、前記取付台の位置合わせと振動防止用の複数の突条体が設けられていること
を特徴とするものである。
また、この発明の請求項5に記載の発明は、
請求項2に記載の排水用トラップにおいて、
前記取付台は、
平面台形状のプレートの底部側の両端部に、前記トラップ主体の取付座の上面に配置された一対の支持体とそれぞれ係合する係合部が設けられ、この係合部に面して、前記弁体を揺動自在に保持するための支軸の、両端部を係合保持する断面逆J字状の軸受け部が形成されているとともに、前記弁体の過剰揺動を抑止するため板状体が上面部に一体的に立設されていること
を特徴とするものである。
さらに、この発明の請求項6に記載の発明は、
請求項5に記載の排水用トラップにおいて、
前記板状体は、
前記開口部を閉止するキャップ部材の裏面に当接する高さを有すること
を特徴とするものである。
さらに、この発明の請求項7に記載の発明は、
請求項1〜6のいずれかに記載の排水用トラップにおいて、
前記トラップ主体および弁体以外の弁部材は、
透明な合成樹脂素材で一体的に構成されていること
を特徴とするものである。
この発明の排水用トラップは、バランスウエイトを有する揺動自在の弁体を用いて、排水流入部と排水流出部を遮断するものであって、横置き型としても、従来のように滞留水を利用することなく、下流側からの臭気の伝播、さらには虫や小動物の侵入を確実に防止するものである。
特に、この発明においては、トラップ主体内に、常時弁部材を構成するバランスウエイトを有する弁体の裏面部と当接し、弁体を一定の位置に保持するための弁座を設けることによって、トラップ主体内を排水流入部と排水流出部とに完全に区画し、トラップ主体内に水封部を設ける必要性がないので、配管経路の中心軸と床面などの取付面との距離を、可及的に短くできるため、上下間が狭い場所にでも設置することができる利点を有している。
その結果、トラップ主体の構成を簡素化させることができ、かつコンパクトにすることができるので、設置場所の範囲が拡大される。
また、排水のトラップに用いられる滞留水の腐敗による臭気の発生や、滞留水に起因する水垢による配管の汚れなどを考慮する必要が全く無いので、配管の管理を容易にし、排水用トラップの清掃、メンテナンス作業を簡素化するものである。
また、この発明の排水用トラップを透明な合成樹脂により形成することによって、配管の汚れの監視や、排水用トラップの清掃、メンテナンス作業をより簡素化することが可能となるものである。
また、弁部材を装着するための取付座を構成する取付板の上面部に、弁体を揺動自在に保持する取付台を固定する一対の支持体と、前記取付台の位置合わせと、振動防止用の複数の突条体を設けることによって、弁部材や弁体の着脱が容易になるとともに、複雑な形状部分が開口部の近傍にのみ存在することになるため、排水用トラップの清掃、メンテナンス作業がより簡素化されるのである。
さらにまた、前記取付板に、取付台を固定するための一対の支持体、位置決めおよびガタツキ防止用の突条体、弁部材の装着用の摘みを兼ねる、弁体の過剰揺動を抑止するための板状体を、キャップ部材の裏面と当接する長さに設定することなどによって、弁部材の位置合わせを容易にし、また、弁部材又は弁体にとって、好ましからざるガタツキを防止することができる。
この発明にかかる排水用トラップの一例を示す断面図である。 図1に示される排水用トラップの平面図である。 図1に示される排水用トラップにおいて、弁部材を取外し状態の平面図である。 この発明の排水用トラップにおける弁部材の正面図である。 前記弁部材を構成する取付台の平面図である。 図5の底面図である。 図5の正面図である。
以下、この発明にかかる排水用トラップの一例を、添付の図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、この発明の排水用トラップ1の断面図である。
この排水用トラップ1は、底面部が平坦なトラップ主体2と、このトラップ主体2の上部に開口された開口部3に着脱自在に装着されるキャップ部材4と、前記トラップ主体2内に着脱自在に装着される弁部材5とから構成されている。
前記トラップ主体2は、透明な合成樹脂素材で構成されるもので、相対する壁面の一方側には、排水を流入させるため排水管の接続部2aが、他方側には、排水を流出させるための配水管の接続部2bが、それぞれ水平方向に延出させて形成されている。
また、その内部には、前記弁部材5を装着するための取付座6が配置されている。
前記取付座6は、特に図1で明らかなように、前記開口部3の下方から中心側に傾斜して延出する連結板6aと、この連結板6aの先端縁から、中心部に向かって水平に延出する取付板6bと、この取付板6bの先端縁から、後述する弁部材5の弁体51と常時当接する弁座6cが、底面に達するように、前記接続部2b側に向かって傾斜させて設けられている。
前記連結板6a、取付板6bおよび弁座6cは、前記接続部2aから流入する排水が、直接接続部2b側に流出しないようトラップ主体2内に設けられるもので、この取付座6によって、前記トラップ主体2内が、接続部2a側の排水流入部Xと、接続部2b側の排水流出部Yとに区画されている。
前記トラップ主体2内に傾斜配置される弁座6cには、空調機などの機器から排出される排水を流出させるためのU字状の流通孔6dが形成され、この流通孔6dを常時閉止する弁部材5の弁体51が開いた場合のみ、排水が排水流入部Xから排水流出部Yに流出するよう構成されている。
前記トラップ主体2の上部は、開口されるとともに、その開口縁に沿って上方に起立する筒状部7が一体的に形成され、この筒状部7の開口部に、キャップ部材4が着脱自在に装着されている。
なお、前記キャップ部材4の上面には、キャップ部材4を回動させるための把手4aが付設され、この把手4aの頂面には、排水の流れ方向を示す矢印からなる指標4bが設けられたものである。
前記筒状部7とキャップ部材4との係合手段には、特段の制限はないが、この発明においては、キャップ部材4の外週部に突起(図示せず)を形成し、前記筒状部7の内周壁に、前記突起を受け入れ、かつ突起と係合する係合孔を形成する、いわゆるバイオネット方式が、着脱が簡単で好ましい。
また、この発明にかかるトラップ主体2は、緩やかな排水勾配で配置された配管経路の床面に対して平行に配置されるため、少なくとも両端の接続部2a,2bを除く底面部には、トラップ主体2を水平に保持するための脚部材2cが設けられたものである。
一方、前記トラップ主体2内に着脱自在に装着される弁部材5は、図1で明らかなように、断面が「く」の字状に屈曲した金属製の弁体51と、この弁体51を前記トラップ主体2の取付座6に装着するための取付台8とから構成されるものである。
前記弁体51は、その下部は、図4に示されるように舌片状で、最上部には、弁体51を常時閉鎖方向に付勢するバランスウエイトBWが設けられ、屈折部には、揺動のための支軸52を挿通する軸受け53,53を有しているものである。
前記弁部材5を構成する取付台8は、図5〜7で明らかなように、平面台形状のプレート81の、底部側の両端部には、前記トラップ主体2の取付板6bの上面に、所要の間隔を存して上方に突出させた支持体6e,6e(図3参照)と係合する係合部82,82が設けられている。
また、この係合部82,82に面して、前記弁体51を揺動自在に保持するための支軸52の、両端部を係合保持する断面が逆J字状の軸受け部83,83が形成されている。
また、前記プレート81の上面部の中央には、前記キャップ部材4の内底面と当接してプレート81が上方に持ち上がり、弁体51が過剰に揺動するのを抑止するとともに、弁部材5を着脱するための摘みとなる板状体84が一体的に設けられている。
さらに、前記プレート81の底面側の中央には、前記取付板6bの先端部上面に設けられた突条体6fと当接し、取付台8が前方(排出口側)に移動することを防止するとともに、支軸52と当接して、支軸52の不用意な脱落を防止するための板状ストッパ85が一体的に設けられている。
なお、図3において、符号6gは、前記取付台8をトラップ主体2の取付板6cに装着する際の、位置合わせ用の指標となるとともに、位置ズレを防止するための突条体であって、連結板6aおよび取付板6b上に配置されている。
かかる構成部材からなる排水用トラップ1は、まず、弁体51に支軸52を装着させたのち、両端の突出部を、前記取付台8の両端部に形成した軸受け部83,83にそれぞれ係合させて、弁体51を取付台8に対して揺動自在に保持させて、弁部材5を構成する。
ついで、トラップ主体2の上部の開口部3から、取付台8の板状体84の先端部を摘みながら、弁部材5を、弁体51が接続部2b側に位置する状態で挿入し、トラップ主体2内に水平に配置された取付板6bに突設された支持体6e,6eを、取付台8の両端部に設けた係合部82,82に挿入させて、取付台8を取付座6上に固定する。
その際、取付台8は、トラップ主体2の突条体6fと、取付台8の板状ストッパ85との係合、および支軸52と板状ストッパ85との係合、さらには、取付台8の周縁部と前記突条体6g,6g・・・との係合によって、安定した状態で、前記取付座6上に固定保持される。
同時に、前記弁体51は、その裏面が、トラップ主体2の取付板6bの先端部に傾斜させて連設された弁座6cの周縁部と当接し、この弁座6cに設けた流通孔6dを常時閉止するものである。
かくしてトラップ主体2内に、弁部材5を揺動自在に装着したのち、前記開口部3をキャップ部材4で閉止したのち、緩やかな排水勾配で配置された配管経路の途中に、排水用トラップ1を配置するものである。
その際、前記板状体84の頂部は、キャップ部材4の裏面と当接し、取付台8の上方への移動が阻止され、安定して取付板6b上に固定される。
配管経路の途中に配置された排水用トラップ1は、図1で明らかなように、排水がない場合、あるいは、弁体51を揺動させるに必要な排水量がない場合には、弁体51は、バランスウエイトBWの作用によって常に弁座6cと当接し、その流通孔6dを閉止しているので、排水は接続部2b側には流れない。
空調機などの機器からの排水が、トラップ主体2の排水流入部Xに所定量溜り、その水圧あるいは流圧で弁体51が排水流出部Y側に押圧されると、弁体51は支軸52を支点として、図1の鎖線で示すように上方に揺動して、前記流通孔6dが開口する。
この流通孔6dが開口すると、排水流入部Xに流入した、あるいは溜まった排水は、流通孔6dを介して排水流出部Y側に流れ、弁体51に対する水圧が解消されると、弁体51は、付設したバランスウエイトBWの作用によって、再び弁座6cと密着して、排水が、排水流出部Yから排水流入部Xに逆流するのを阻止する。
また、使用途中において、排水用トラップ1内に塵埃や異物等が溜ったり詰まったりした場合には、キャップ部材4を取外し、前記手順と逆の操作を行うことによって、内部を容易に清掃することができ、かつ部品の取替えもきわめて容易に実施することができるものである。
この発明の横置き型の排水用トラップは、基本的に排水を一時的に滞留させるための排水貯留部を有しない構成のため、配管経路の軸線と配置される床面との距離を短くすることができるので、トラップ自体を小型化することができ、かつ構造を簡素化できる。
また、水封部がないので、滞留する排水による汚染がなく、スラッジや砂塵などの堆積も発生しないので、常に配管経路を正常に保持でき、清掃の回数を大幅に減少させることが可能となった。
また、万一、排水流入側に負圧が生じたとしても、排水が逆流するおそれがないなどの効果を奏するものである。
この発明の排水用トラップは、空調機などの機器から排出される排水を、水平方向に排出する配管経路や管末に装着して使用する際、上下方向における空間部に制限がある場合でも、排水用トラップ自体の高さが低く抑えられているので、狭い天井裏や集合住宅の床下などに容易に設置することが可能であるので、業務用又は家庭用の空調機や、冷凍冷蔵庫、厨房機器、電気温水器、さらには、風呂場や台所など排水を必要とする部位に使用することが可能であるため、広い産業分野で利用される可能性を有するものである。
1 排水用トラップ
2a 排水流入側の接続部
2b 排水流出側の接続部
2c 脚部材
3 上部の開口部
4 キャップ部材
5 弁部材
51 弁体
52 支軸
BW バランスウエイト
6 取付座
6a 連結板
6b 取付板
6c 弁座
6d 流通孔
6e 支持体
6f 突条体
6g 突条体
7 筒状部
8 取付台
81 プレート
82 係合部
83 軸受け部
84 板状体
X 排水流入部
Y 排水流出部

Claims (7)

  1. 底面が平坦なトラップ主体の相対する部位に、それぞれ排水管を接続するための接続部を有するとともに、上部に開口部を有し、かつ前記開口部をキャップ部材によって開閉自在とした横置き型の排水用トラップにおいて、
    前記排水用トラップを構成するトラップ主体内に、バランスウエイトを有する弁体を横方向に開閉させるための取付座を水平に配置するとともに、
    前記弁体と常時当接し、かつ排水用の流通孔を有する弁座を、下流方向に向かって、前記取付座の一端部から底面部まで傾斜させて設け、排水流入部と排水流出部とに区画し、
    前記取付座に着脱自在に装着される取付台に、前記弁体を揺動自在に保持し、
    前記弁体を保持した取付台を、前記キャップ部材の取外しによって、前記取付座から取外し可能に構成したこと
    を特徴とする排水用トラップ。
  2. 前記弁体は、
    横断面く字形に屈折した板状体で構成され、下部は舌片状で、最上部には、弁体を常時閉鎖方向に付勢するバランスウエイトを有し、屈折部には、揺動のための支軸を保持する筒状部を有し、前記取付台に支軸を介して揺動自在に設けられること
    を特徴とする請求項1に記載の排水用トラップ。
  3. 前記取付座は、
    前記トラップ主体の流入側の上部から下流方向に延出させた連結板の先端部に、流出側に向けて水平な取付板を延出させ、かつ前記取付板の先端部からトラップ主体の底面部に達する、排水を流通させるための流通孔を有する弁座を、下流方向に向かって傾斜させて設けたこと
    を特徴とする請求項1に記載の排水用トラップ。
  4. 前記水平な取付板は、
    その上面部に、前記弁体とで弁部材を構成する取付台に、所要の間隔を存して形成された係合部と係合して、前記取付台を固定するための一対の支持体と、前記取付台の位置合わせと振動防止用の複数の突条体が設けられていること
    を特徴とする請求項3に記載の排水用トラップ。
  5. 前記取付台は、
    平面台形状のプレートの底部側の両端部に、前記トラップ主体の取付座の上面に配置された一対の支持体とそれぞれ係合する係合部が設けられ、この係合部に面して、前記弁体を揺動自在に保持するための支軸の、両端部を係合保持する断面逆J字状の軸受け部が形成されているとともに、前記弁体の過剰揺動を抑止するため板状突起が上面部に一体的に立設されていること
    を特徴とする請求項2に記載の排水用トラップ。
  6. 前記板状突起は、
    前記開口部を閉止するキャップ部材の裏面に当接する高さを有すること
    を特徴とする請求項5に記載の排水用トラップ。
  7. 前記トラップ主体および弁体以外の弁部材は、
    透明な合成樹脂素材で一体的に構成されていること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の排水用トラップ。
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