JP2010274354A - 湿式ブラスト洗浄装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】同じ洗浄エリアで、湿式ブラスト洗浄後に水洗浄を行なっても、循環使用するスラリ中の研磨材濃度を一定に保つことができる洗浄装置および方法を提供する。
【解決手段】所定の洗浄エリアで、スラリ噴射ノズル6から水Wと研磨材Pとを混合したスラリSを、セクター19の内周側表面20に吹き付けて洗浄を行ない、その際に、噴射したスラリSを洗浄エリアの下方に設置された回収タンク13に回収し循環パイプ16aを通じてスラリ噴射ノズル6に循環させ、その後、同じ洗浄エリアで水噴射ノズル8から水Wをセクター19の内周側表面20に吹き付けて研磨剤Pを除去し、その際に水噴射ノズル8から噴射された水Wと同量の水Wを、排水パイプ16bを通じてスラリ循環経路外に排出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、湿式ブラスト洗浄装置および方法に関し、さらに詳しくは、同じ洗浄エリアで、湿式ブラスト洗浄後に水洗浄を行なっても、循環使用するスラリ中の研磨材濃度を一定に保つことができる湿式ブラスト洗浄装置および方法に関するものである。
タイヤ等のゴム製品加硫用モールドを洗浄する方法として、モールドの成形面に研磨材を圧縮エアによって吹き付ける乾式ブラスト洗浄が知られている。乾式ブラスト洗浄は、汚れを迅速に落すことができるメリットを有しているが、成形面が損傷し易いというデメリットを有している。複雑なトレッドパターンのタイヤを加硫するモールドの成形面には、複雑な溝成形突起が突設され、スタッドレスタイヤを加硫するモールドの成形面には、微細なサイプ成形突起が突設されている。これらの突起は、成形面を洗浄する際に吹き付けられる研磨材により、特に変形や損傷を受け易いので、乾式ブラスト洗浄では損傷を最小限にして迅速に成形面を洗浄することは困難であった。
他の洗浄方法としては、洗浄対象は異なるがプリント基盤等に対して、水とともに研磨材を圧縮エアによって吹き付ける湿式ブラスト洗浄が知られている(特許文献1参照)。湿式ブラスト洗浄によれば、乾式ブラスト洗浄に比して、洗浄対象の損傷を抑えることが可能になる。
しかしながら、洗浄対象部分が複雑な形状のモールドに対して、湿式ブラスト洗浄を行なうと、成形面に突設された突起周辺やベントホールに研磨材が残ることがある。この研磨材の残材は、モールドを水洗浄することにより取り除くことができるが、別の洗浄エリアで水洗浄を行なうと、工程が煩雑になり設備が大規模になる。
そこで、同じ洗浄エリアで、湿式ブラスト洗浄と水洗浄を行なうことも考えられる。この場合、単純に、同じ洗浄エリアで湿式ブラスト洗浄に続いて水洗浄を行なうと、水洗浄によって使用された水が回収タンクに回収され、この回収された水の増分によって回収タンクに回収されたスラリ中の研磨材濃度が低下することになる。そのため、回収タンクのスラリを循環させて湿式ブラスト洗浄を行なうと、洗浄能力が低下するという問題があった。
特開2007−152441号公報
本発明の目的は、同じ洗浄エリアで、湿式ブラスト洗浄後に水洗浄を行なっても、循環使用するスラリ中の研磨材濃度を一定に保つことができる湿式ブラスト洗浄装置および方法を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明の湿式ブラスト洗浄装置は、所定の洗浄エリアに配置されて、水と研磨材とを混合したスラリを噴射するスラリ噴射ノズルと、この洗浄エリアの下方に設置される回収タンクと、この回収タンクに回収したスラリを前記スラリ噴射ノズルに循環させるスラリ循環経路とを備えた湿式ブラスト洗浄装置であって、前記洗浄エリアに配置されて、水を噴射する水噴射ノズルと、この水噴射ノズルから噴射された水と同量の水を、前記スラリ循環経路外に排出する水排出手段とを備えたことを特徴するものである。
ここで、例えば、前記回収タンクを、スラリ回収タンクと水回収タンクとに分割し、この2つの回収タンクの一方のみを選択的に機能させるタンク切換え手段を設け、このスラリ回収タンクに前記スラリ循環経路を設け、前記水排出手段を、この水回収タンクとタンク切換え手段とで構成する。或いは、前記水排出手段を、前記回収タンクの予め設定された上下位置に形成された排水口で構成することもできる。或いは、前記水排出手段を、前記回収タンクから外部に延びる排水パイプと、この排水パイプに設けた排水ポンプとで構成することもできる。この際に、前記水噴射ノズルに供給する水量を検知する流量センサを設け、この流量センサの検知データに基づいて、前記水噴射ノズルから噴射された水と同量の水を前記排水パイプを通じて前記スラリ循環経路外に排出する構成にすることもできる。または、前記回収タンクの内部に配置される前記排水パイプの一方の下端を、前記回収タンクの予め設定された上下位置に配置することもできる。前記スラリ循環経路外に排出した水を、前記水噴射ノズルに循環させる水循環経路を設けることもできる。前記スラリ噴射ノズルおよび前記水噴射ノズルは、例えば、噴射幅が噴射すき間に対して5倍〜900倍の幅広仕様にする。
本発明の湿式ブラスト洗浄方法は、所定の洗浄エリアに配置されて、水と研磨材とを混合したスラリを噴射するスラリ噴射ノズルと、この洗浄エリアの下方に設置される回収タンクと、この回収タンクに回収したスラリを前記スラリ噴射ノズルに循環させるスラリ循環経路とを備え、前記洗浄エリアに配置されて、水を噴射する水噴射ノズルと、この水噴射ノズルから噴射された水と同量の水を、前記スラリ循環経路外に排出する水排出手段とを備えた湿式ブラスト洗浄装置を用いて、洗浄対象物に対して、前記スラリ噴射ノズルからスラリを吹き付けて洗浄を行なった後、前記水噴射ノズルから水を吹き付けて洗浄を行なうことを特徴とするものである。
本発明によれば、所定の洗浄エリアに配置されたスラリ噴射ノズルから、水と研磨材とを混合したスラリを洗浄対象物に対して吹き付けつつ、この洗浄エリアの下方に設置された回収タンクに回収したスラリを、スラリ循環経路を通じてスラリ噴射ノズルに循環させる洗浄を行なった後、この洗浄エリアに配置された水噴射ノズルから、水を洗浄対象物に対して吹きつけることにより、洗浄対象物に残っていた研磨材を洗い流すことできる。そして、水噴射ノズルから噴射された水と同量の水を、水排出手段によってスラリ循環経路外に排出することにより、循環使用するスラリ中の研磨材濃度を一定に保つことができる。これにより、スラリを吹き付ける際の洗浄能力を一定に維持することができる。
本発明の湿式ブラスト洗浄装置の概要を例示する正面図である。 図1の平面図である。 スラリおよび水の経路を例示する説明図である。 図3の水排出手段の変形例を示す説明図である。 スラリおよび水の経路の変形例を示す説明図である。 図5の水排出手段の変形例を示す説明図である。 タイヤ加硫用モールドのセクターを例示する平面図である。 図7の正面図である。
本発明の湿式ブラスト洗浄装置および方法を、タイヤ加硫用モールドを洗浄する場合を例にして、図に示した実施形態に基づいて説明する。
図7、図8に例示するように、このタイヤ加硫用モールドは、環状に組み付けられるそれぞれのセクター19が、半径方向に移動可能に加硫装置に設置されて拡縮するセクショナルタイプである。図7および図8に記載されているC矢印、R矢印、W矢印は、それぞれ、モールドに挿入して加硫するタイヤの周方向、半径方向、幅方向を示している。
それぞれのセクター19の露出した内周側表面20がタイヤを成形する成形面になる。セクター19の内周側表面20には、溝成形突起21、サイプ成形突起22が突設されている。溝成形突起21はセクター19と一体的に鋳造されたものであり、サイプ成形突起22は別体としてセクター19に設けられたものである。セクター19および溝成形突起21の材質は主にアルミニウム、サイプ成形突起22の材質は鋼等である。
サイプ成形突起22の厚さは、0.4mm〜1.2mm程度である。溝成形突起21は、タイヤのトレッドバターンによって、例えば、複雑なトレッドパターンの場合には薄くなることがある。また、セクター19の内周側表面20にはベントホールが設けられる。
モールドでタイヤを加硫するに連れて、セクター19の内周側表面20は、残存したゴム材料の成分(カーボン、硫黄、亜鉛等)が汚れ物質となるので、定期的或いは、汚れがひどくなった場合にセクター19の内周側表面20の洗浄を行なう。その際に本発明では、第1工程ではモールドの成形面(セクター19の内周側表面20)に対して、水Wと研磨材Pとを混合したスラリSを吹き付けて洗浄を行ない、次いで第2工程では成形面に水Wを吹きつける水洗浄を行なう。第1工程と第2工程とは後述する1つの湿式ブラスト洗浄装置1(以下、洗浄装置1という)を用いて行なう。
本発明の洗浄装置1は、図1、図2に例示するように、所定の洗浄エリアとなるカバー体4の内部に配置されたスラリ噴射ノズル6および水噴射ノズル8と、この洗浄エリアの下方に設置される回収タンク13と、スラリ循環経路と、水排出手段とを備えている。カバー体4の内部には、セクター19(モールド)を載置する回転テーブル3が配置され、回転テーブル3は、移動ベース2の上に配置されている。回転テーブル3は、支軸3aを中心にして回転する。この実施形態では、8個のセクター19が環状に配置されて回転テーブル3に載置されているが、回転テーブル3に載置するセクター19の数は8個に限らず、効率よく洗浄できる数のセクター19を載置すればよい。
スラリ噴射ノズル6を有するスラリ噴射ガンユニット5には、スラリ供給ホース5aを介して水Wと研磨材Pとを所定割合で混合したスラリSの供給源が接続されるとともに、圧縮エア供給ホース9を介してスラリSを噴射させる圧縮エアAの供給源が接続されている。スラリ噴射ノズル6は、その噴射幅を噴射すき間に対して5倍〜900倍にした幅広仕様になっている。噴射幅は、例えば、5mm〜900mm程度である。
このスラリ噴射ガンユニット5は、首振り機構12を介して、上下動アーム10aの下端部に取り付けられている。首振り機構12は、スラリ噴射ノズル6の噴射口の向きを上下に変えて噴射方向を変化させるものである。スラリ噴射ノズル6の噴射口の向きを上下および左右に変える首振り機構12を採用することもできる。上下動アーム10aは、水平フレーム11に水平移動および上下移動可能に取り付けられているので、スラリ噴射ノズル6は任意の位置に移動できるようになっている。
水噴射ノズル8を有する水噴射ガンユニット7には、水供給ホース7aを介して水Wの供給源が接続されるとともに、圧縮エア供給ホース9を介して水Wを噴射させる圧縮エアAの供給源が接続されている。水噴射ノズル8は、その噴射幅を噴射すき間に対して5倍〜900倍にした幅広仕様になっている。噴射幅は、例えば、5mm〜900mm程度である。このようにスラリ噴射ノズル6と同じ幅広仕様にすることができる。
水噴射ガンユニット7は、スラリ噴射ガンユニット5と同仕様の首振り機構12を介して、上下動アーム10bの下端部に取り付けられている。上下動アーム10bは、水平フレーム11に水平移動および上下移動可能に取り付けられているので、水噴射ノズル8は任意の位置に移動できるようになっている。
回転テーブル3の回転動作、スラリ噴射ノズル6および水噴射ノズル8を任意の位置に移動させる移動機構の動作、それぞれの首振り機構12の動作は、制御装置により制御される構成になっている。
回収タンク13には、循環ポンプ14aを備えた循環パイプ16aが接続されている。循環パイプ16aは、スラリ供給ホース5aに接続されている。この循環パイプ16aが、回収タンク13に回収したスラリSをスラリ噴射ノズル6に循環させるスラリ循環経路を構成している。
また、回収タンク13には、排水パイプ16bが接続されている。この排水パイプ16bが、水噴射ノズル8から噴射された水Wと同量の水Wを、スラリ循環経路外に排出する水排出手段を構成している。
モールドを洗浄する第1工程では、スラリ噴射ノズル6から圧縮エアAによって水Wと研磨材Pとを混合したスラリSが噴射されて、セクター19の内周側表面20に吹き付けられる。吹き付けられた研磨材Pによって、セクター19の内周側表面20に付着した汚れ物質が剥がされる。スラリの噴射速度は、例えば、80m/s〜200m/s程度である。洗浄ムラを抑制するため、噴射幅方向で噴射速度ができるだけ均一になるようにする。
研磨材Pとしては、例えば、炭化珪素粒子やアルミナ粒子を用いる。研磨材Pの平均粒子径は、例えば、14μm(呼びサイズ#800)〜57μm(呼びサイズ#240)程度が好ましい。研磨材Pの粒子径が過小であると洗浄時間が長くなり、過大であるとセクター19の内周側表面20の損傷が大きくなるからである。水Wに対する研磨材Pの混入比率は適宜決定されるが、体積比(研磨材P/水W)としては、例えば10%〜30%である。
スラリ噴射ノズル6の位置は制御装置により制御して、洗浄対象となるセクター19の内周側表面20の全範囲を網羅するように移動させつつ、スラリを噴射する。例えば、1つのセクター19の内周側表面20の洗浄を完了すると、回転テーブル3を回転させて、別のセクター19をスラリ噴射ノズル6の噴射口に対向させて、このセクター19の内周側表面20を洗浄する。
洗浄ムラを抑えるために、スラリ噴射ノズル6の噴射口と、これに対向するセクター19の内周側表面20との間隔がなるべく一定(例えば20mm〜50mm)になるように、スラリ噴射ノズル6の移動および噴射方向を制御する。例えば、湾曲した成形面では、スラリ噴射ノズル6を上下移動させつつ、首振り機構12で噴射方向を変えることにより、一定の間隔を保って湾曲した成形面に沿うようにスラリ噴射ノズル6の噴射口を移動させる。
セクター19は、成形面が湾曲しているので、成形面を上にして回転テーブル3に載置すると、噴射したスラリSが成形面に溜まってしまうが、成形面が起立状態になるように回転テーブル3に載置することにより、噴射したスラリSは成形面からすぐに流れ落ちるので洗浄時間を短縮することができる。例えば、成形面を水平に対して60°〜90°の起立した状態にするとよい。
スラリ噴射ノズル6から噴射したスラリSは、下方の回収タンク13に回収される。回収されたスラリSは、循環ポンプ14aによって循環パイプ16aを通じて、スラリ供給ホース5aに送られ、繰り返しスラリ噴射ノズル6から噴射される。
第1工程は、湿式ブラスト洗浄なので、乾式ブラスト洗浄に比してセクター19の内周側表面20の損傷が小さくなる。加えて、回転テーブル3、スラリ噴射ノズル6の移動機構および首振り機構12の動作を、制御装置によって制御して、洗浄対象となるセクター19の成形面の形状が複雑であっても、成形面の形状に応じてスラリ噴射ノズル6を適切な位置、向きにして、スラリSを吹き付けることができるので、成形面の損傷を最小限して洗浄を行なうことが可能になる。また、スラリ噴射ノズル6の噴射幅が噴射すき間に対して5倍〜900倍の幅広仕様なので、洗浄ムラを抑えて成形面全体を迅速に洗浄することができる。
モールドの洗浄対象のすべての範囲を洗浄した後は、スラリ噴射ガンユニット5に代えて水噴射ガンユニット7を、洗浄対象のセクター19の成形面に対向する位置に移動させて、第2工程の水洗浄を行なう。
第2工程では、水噴射ノズル8から圧縮エアAによって水Wが噴射されて、セクター19の内周側表面20に吹き付けられる。吹き付けられた水Wによって、セクター19の内周側表面20や、ベントホールに残った研磨材Pが除去される。水Wの噴射速度は、例えば、80m/s〜200m/s程度であり、噴射幅方向で噴射速度ができるだけ均一になるようにする。
水噴射ノズル8の位置は制御装置により制御して、洗浄対象となるセクター19の内周側表面20の全範囲を網羅するように移動させつつ、水Wを噴射する。例えば、1つのセクター19の内周側表面20の洗浄を完了すると、回転テーブル3を回転させて、別のセクター19を水噴射ノズル8の噴射口に対向させて、このセクター19の内周側表面20を洗浄する。
洗浄ムラを抑えるために、水噴射ノズル8の噴射口と、これに対向するセクター19の内周側表面20との間隔がなるべく一定(例えば20mm〜50mm)になるように、水噴射ノズル8の移動および噴射方向を制御する。
セクター19は、成形面が起立状態になるように回転テーブル3に載置することにより、噴射した水Wが成形面からすぐに流れ落ちるので洗浄時間を短縮することができる。例えば、成形面を水平に対して60°〜90°の起立した状態にするとよい。
水噴射ノズル8から噴射された水Wは、回収タンク13に回収される。そして、水噴射ノズル8から噴射された水Wと同量の水Wが、排水パイプ16bを通じてスラリ循環経路外となる回収タンク13の外部に排出される。
このように本発明によれば、スラリSをモールドに吹き付けて洗浄を行なった後、水Wのみをモールドに吹き付けて洗浄を行なうので、モールドに残っていた研磨材Pを洗い流すことできる。例えば、複雑形状のサイプ成形突起22や溝成形突起21の周辺やベントホールに付着した残った研磨材Pも、除去することができる。
そして、水噴射ノズル6から噴射された水Wと同量の水Wを、水排出手段によってスラリ循環経路外に排出することにより、回収タンク13に回収されたスラリS中の研磨材Pの濃度を一定に保つことができる。第1工程においては、研磨材Pの濃度が一定に保たれたスラリSが、繰り返し循環使用されるので、スラリSを吹き付ける際の洗浄能力を一定に維持することができる。
また、1つの洗浄装置、即ち、同一の洗浄エリアにおいて、第1工程および第2工程を行なうので、工程が煩雑になることを回避でき、必要な装置全体をコンパクトにすることができる。
スラリSおよび水Wの経路は、例えば、図3に示す構成にする。この例では、排水パイプ16bに排水ポンプ14bが設けられ、排水パイプ16bの一方の下端が、回収タンク13の予め設定された上下位置(点線で示す位置)に配置されている。カバー体4と回収タンク13との間には、回収パイプ17が設けられている。また、流量センサ15aが水供給ホース7aに設けられ、回収タンク13の液面位置を検知する液面センサ15bが設けられている。
第1工程においてスラリ噴射ノズル6から噴射されたスラリSは、回収パイプ17を通じて回収タンク13に回収され、循環パイプ16aを通じて繰り返し循環使用される。第2工程において水噴射ノズル8から噴射された水Wは、回収パイプ17を通じて回収タンク13に回収される。第2工程が終了した後は、回収タンク13内の研磨材Pが沈殿するまで待機する。その後、排水ポンプ14bを稼働させて排水パイプ16bを通じて、水噴射ノズル8から噴射された水Wと同量の水Wを排出する。
例えば、流量センサ15aの検知データに基づいて、水噴射ノズル8から噴射された水Wの量を把握しておく。そして、この把握した水Wの量を、排水ポンプ14bを稼働させて排水パイプ16bを通じて排出することにより、水噴射ノズル8から噴射された水Wと同量の水Wをスラリ循環経路外に排出することができる。
或いは、研磨材Pを所定の比率で混合したスラリSの全量が、回収タンク13に回収された時の液面位置を示す上下位置(点線で示す位置)を予め設定しておく。第2工程が終了し回収タンク13内の研磨材Pが沈殿した後に、排水ポンプ14bを稼働することにより、一方の下端を上記した予め設定した上下位置(点線で示す位置)に配置した排水パイプ16bを通じて、水噴射ノズル8から噴射された水Wと同量の水Wをスラリ循環経路外に排出することができる。
或いは、液面センサ15bによって、水噴射ノズル8から噴射された水Wによる回収タンク13の液面の(上昇)変化を検知して把握する。そして、第2工程が終了し回収タンク13内の研磨材Pが沈殿した後に、排水ポンプ14bを稼働して、回収タンク13の液面位置が、研磨材Pを所定の比率で混合したスラリSの全量が、回収タンク13に回収された時の予め設定した液面位置になったことを液面センサ15bが検知した時に、排水ポンプ14bを停止する。これにより、水噴射ノズル8から噴射された水Wと同量の水Wをスラリ循環経路外に排出することができる。この場合、回収タンク13の内部に配置される排水パイプ16bの下端の位置は、上記の予め設定した液面位置より下方の任意の位置に設定することができる。
図4に例示するように、回収タンク13の上記した予め設定した上下位置(点線で示す位置)に排水口16cを形成することもできる。そして、第2工程が終了し回収タンク13内の研磨材Pが沈殿した後に、排水パイプ16bに設けた開閉弁16dを開弁することにより、水噴射ノズル8から噴射された水Wと同量の水Wをスラリ循環経路外に排出することができる。
回収タンク13は、図5に例示するように、スラリ回収タンク13aと水回収タンク13bとに分割することもできる。この場合、この2つの回収タンク13a、13bの一方のみを選択的に機能させるタンク切換え手段を設け、スラリ回収タンク13aにスラリ循環経路を設ける。水排出手段は、水回収タンク13bとタンク切換え手段とで構成される。
図5の洗浄装置1では、カバー体4が開閉する仕切り板4aにより2つに分割されている。そして、移動ベース2が、仕切り板4aにより分割された2つの空間を往来する。
第1工程では、仕切り板4aにより仕切られたスラリ回収タンク13aの上方の空間で、移動ベース2に載置されたセクター19に対して、既述した同様の方法で、スラリ噴射ノズル6からスラリSを吹き付けて洗浄を行なう。スラリ噴射ノズル6から噴射したスラリSは、回収パイプ17aを通じて下方のスラリ回収タンク13aに回収される。回収されたスラリSは、循環ポンプ14aによって循環パイプ16aを通じて、スラリ供給ホース5aに送られ、繰り返しスラリ噴射ノズル6から噴射される。
次いで、移動ベース2によって、セクター19を水回収タンク13bの上方に移動させる。そして、第2工程として、仕切り板4aにより仕切られた水回収タンク13bの上方の空間で、移動ベース2に載置されたセクター19に対して、既述した同様の方法で、水噴射ノズル8から水Wを吹き付けて洗浄を行なう。
水噴射ノズル8から噴射した水Wは、回収パイプ17bを通じて下方の水回収タンク13bに回収される。回収された水Wは、排水ポンプ14bによって排水パイプ16bを通じて、スラリ循環経路外に排出される。
この実施形態では、2つの回収タンク17a、17bの一方のみを選択的に機能させるタンク切換え手段が、移動ベース2と仕切り板4aにより構成されている。また、水噴射ノズル8から噴射された水Wと同量の水Wを、スラリ循環経路外に排出する水排出手段が、排水ポンプ14bを備えた排水パイプ16bで構成されている。
この構成によれば、スラリ回収タンク13aに回収されるスラリS中の研磨材Pの濃度は、水噴射ノズル8から噴射された水Wの量とは無関係になり、一定の濃度に保たれる。したがって、第2工程の直後に第1工程を行なうことができる。即ち、第1工程のスラリS中の研磨材Pの濃度を一定に維持しつつ、第1工程と第2工程からなる洗浄を連続的に行なうことができる。
別のタンク切換え手段を備えた洗浄装置1を図6に例示する。この洗浄装置1には、タンク切換え手段として、回収パイプ切換え弁18を備えた2つに分岐した回収パイプ17a、17b設けられている。カバー体4の内部には仕切り板4aがなく、1つの空間となっている。
第1工程では、回収パイプ切換え弁18を操作して、スラリ回収タンク13a側に分岐した回収パイプ17aが開通し、水回収タンク13b側に分岐した回収パイプ17bが閉止された状態にする。この状態で、セクター19に対して、既述した同様の方法で、スラリ噴射ノズル6からスラリSを吹き付けて洗浄を行なう。スラリ噴射ノズル6から噴射したスラリSは、回収パイプ17aを通じて下方のスラリ回収タンク13aに回収される。回収されたスラリSは、循環ポンプ14aによって循環パイプ16aを通じて、スラリ供給ホース5aに送られ、繰り返しスラリ噴射ノズル6から噴射される。
次いで、第2工程を行なう際には、回収パイプ切換え弁18を操作して、水回収タンク13b側に分岐した回収パイプ17bが開通し、スラリ回収タンク13a側に分岐した回収パイプ17aが閉止された状態にする。この状態で、セクター19に対して、既述した同様の方法で、水噴射ノズル8から水Wを吹き付けて洗浄を行なう。
水噴射ノズル8から噴射した水Wは、回収パイプ17bを通じて下方の水回収タンク13bに回収される。回収された水Wは、排水ポンプ14bによって排水パイプ16bを通じて、スラリ循環経路外に排出される。
この構成によっても、スラリ回収タンク13aに回収されるスラリS中の研磨材Pの濃度は、水噴射ノズル8から噴射された水Wの量とは無関係になり、第1工程のスラリS中の研磨材Pの濃度を一定に維持しつつ、第1工程と第2工程からなる洗浄を連続的に行なうことができる。
尚、本発明では、スラリ循環経路外に排出した水を、水噴射ノズル8に循環させる水循環経路を設けることもできる。即ち、排水パイプ16bを水供給ホース7aに接続することにより水循環経路を構成して、水噴射ノズル8から噴射する水Wを繰り返し循環使用することができる。
1 湿式ブラスト洗浄装置
2 移動ベース
3 回転テーブル
3a 支軸
4 カバー体
4a 仕切り板
5 スラリ噴射ガンユニット
5a スラリ供給ホース
6 スラリ噴射ノズル
7 水噴射ガンユニット
7a 水供給ホース
8 水噴射ノズル
9 圧縮エア供給ホース
10a、10b 上下動アーム
11 水平フレーム
12 首振り機構
13 回収タンク
13a スラリ回収タンク
13b 水回収タンク
14a 循環ポンプ
14b 排水ポンプ
15a 流量センサ
15b 液面センサ
16a 循環パイプ
16b 排水パイプ
16c 排水口
16d 開閉弁
17、17a、17b 回収パイプ
18 回収パイプ切換弁
19 セクター
20 セクターの内周側表面
21 溝成形突起
22 サイプ成形突起

Claims (9)

  1. 所定の洗浄エリアに配置されて、水と研磨材とを混合したスラリを噴射するスラリ噴射ノズルと、この洗浄エリアの下方に設置される回収タンクと、この回収タンクに回収したスラリを前記スラリ噴射ノズルに循環させるスラリ循環経路とを備えた湿式ブラスト洗浄装置であって、前記洗浄エリアに配置されて、水を噴射する水噴射ノズルと、この水噴射ノズルから噴射された水と同量の水を、前記スラリ循環経路外に排出する水排出手段とを備えた湿式ブラスト洗浄装置。
  2. 前記回収タンクを、スラリ回収タンクと水回収タンクとに分割し、この2つの回収タンクの一方のみを選択的に機能させるタンク切換え手段を設け、このスラリ回収タンクに前記スラリ循環経路を設け、前記水排出手段を、この水回収タンクとタンク切換え手段とで構成した請求項1に記載に湿式ブラスト洗浄装置。
  3. 前記水排出手段を、前記回収タンクの予め設定された上下位置に形成された排水口で構成した請求項1に記載の湿式ブラスト洗浄装置。
  4. 前記水排出手段を、前記回収タンクから外部に延びる排水パイプと、この排水パイプに設けた排水ポンプとで構成した請求項1に記載に湿式ブラスト洗浄装置。
  5. 前記水噴射ノズルに供給する水量を検知する流量センサを設け、この流量センサの検知データに基づいて、前記水噴射ノズルから噴射された水と同量の水を前記排水パイプを通じて前記スラリ循環経路外に排出する構成にした請求項4に記載に湿式ブラスト洗浄装置。
  6. 前記回収タンクの内部に配置される前記排水パイプの一方の下端を、前記回収タンクの予め設定された上下位置に配置した請求項4に記載に湿式ブラスト洗浄装置。
  7. 前記スラリ循環経路外に排出した水を、前記水噴射ノズルに循環させる水循環経路を設けた請求項1〜6のいずれかに記載に湿式ブラスト洗浄装置。
  8. 前記スラリ噴射ノズルおよび前記水噴射ノズルが、噴射幅が噴射すき間に対して5倍〜900倍の幅広仕様である請求項1〜7のいずれかに記載の湿式ブラスト洗浄装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の湿式ブラスト洗浄装置を用いて、洗浄対象物に対して、前記スラリ噴射ノズルからスラリを吹き付けて洗浄を行なった後、前記水噴射ノズルから水を吹き付けて洗浄を行なう湿式ブラスト洗浄方法。
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