JP2010273479A - 電力変換装置 - Google Patents

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祐輔 進藤
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洋 稲村
Tsuneo Maehara
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Abstract

【課題】基板の大型化および回路特性の悪化を防止し、トランス部の作製コストを低く抑えられる電力変換装置を提供する。
【解決手段】電力変換装置は、トランスT1,T2(トランス部)と、電力変換回路と、制御回路とを備える。一以上の第1群と、一以上の第2群とからなる上アーム群Au(混成部)を、複数の端子を配置する方向と交差する方向に並べて配置する。トランスT1,T2に備える端子対TP1〜TP4(複数の端子)は、複数の第1群を並列配置するのに必要な第1ピッチと、複数の第2群を配置するのに必要な第2ピッチとに基づいて、配線距離が最小となる端子間ピッチ「x」で形成する。この構成によれば、上アーム群Auに対して共通のトランスT1,T2を用いることができるので、その作製コストが低く抑えられる。また、配線距離が短く済むので、基板の大型化および回路特性の悪化を防止できる。
【選択図】図6

Description

本発明は、トランス部、電力変換回路、制御回路を有する電力変換装置に関する。
従来では、装置体格及び製造費用の増大を抑止しながらも、制御電力給電線に重畳するスイッチングサージ電圧を低減することを目的とするインバータ装置に関する技術の一例が開示されている(例えば特許文献1を参照)。
この技術によれば、制御電力給電トランスを面方向において各半導体モジュールの間に介在させている。制御電力給電トランス(T1〜T3,30)は、上アームの半導体モジュール(101〜109)を駆動する素子駆動回路(121〜129)に給電する端子台(301)と、下アームの半導体モジュール(111〜119)を駆動する素子駆動回路(131〜139)に給電する端子台(302)とを有する。
上記端子台(301)に備える複数の端子は、素子駆動回路(121〜129)の設置間隔、すなわち上アームの半導体モジュール(101〜109)の設置間隔と同じピッチで形成される。このように1種類の半導体モジュールを用いる場合には、1種類の制御電力給電トランス(T1〜T3,30)だけで配線距離を最小限に抑えることができる。
特開2008−118815号公報(段落0053−0055,図3,図6)
しかし、制御電力給電トランスは、半導体モジュールとの絶縁距離を考慮して配置する必要がある。この絶縁距離を確保するにあたって制御電力給電トランスの配置に制約が生じ、双方の距離を所定以上確保するために基板が大型化してしまう。基板が大型化すると配線距離も長くなるため、電気抵抗や配線インダクタンスの増加により回路特性が悪化してしまうという問題がある。
また、一枚の基板には、例えば複数の端子を一列状に配置した半導体モジュールと、同じく二列状に並列して配置した半導体モジュールとを配置する場合がある。制御電力給電トランスと半導体モジュールとの配線距離を最小限に抑えるには、各半導体モジュールの設置間隔ごとに合わせたピッチで端子台に備える複数の端子を形成した制御電力給電トランスを作製すればよい。ところが、端子間ピッチが異なる二種類の制御電力給電トランスを製作するにはコストが嵩むという問題がある。
一方、コストを低く抑えるには、一方の半導体モジュールの設置間隔と同じピッチで端子台に備える複数の端子を形成した制御電力給電トランスを製作せざるを得ない。例えば図6に示すように、一列状に配置した複数の端子を有する半導体モジュールの設置間隔と同じピッチで形成すると仮定する。この仮定では、二列状に配置した複数の端子を有する半導体モジュールへの配線距離が長くなり、配線抵抗に伴う電圧低下等の影響を受けて回路特性が悪化するという問題がある。なお、二列状に配置した複数の端子を有する半導体モジュールの設置間隔と同じピッチで形成しても同じ問題が生じる。
本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、基板の大型化および回路特性の悪化を防止し、トランス部の作製コストを低く抑えられる電力変換装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、第1電源から供給される電圧を昇降圧するトランス部と、前記第1電源とは異なる第2電源から供給される電力を変換して出力する電力変換回路と、前記電力変換回路を構成するスイッチング素子群を駆動制御する制御回路とを有する電力変換装置において、前記スイッチング素子群および前記スイッチング素子群に接続可能な接続部群のうち一方または双方であって、一列状に配置された複数の端子を有する第1群と、二列状に並列して配置された複数の端子を有する第2群とを有し、少なくとも一以上の前記第1群と、少なくとも一以上の前記第2群とからなる混成部を、前記複数の端子を配置する方向と交差する方向に並べて配置し、前記トランス部に備える複数の端子は、複数の前記第1群を並列配置するのに必要な第1ピッチと、複数の前記第2群を配置するのに必要な第2ピッチとに基づいて、前記第1群および前記第2群との接続に必要な配線距離が最小となるピッチで形成することを特徴とする。
「第1電源」と「第2電源」とでは供給される電圧が異なる。「トランス部」は第1電源から供給される電圧を昇降圧できれば、その構成や素子等は任意である。「スイッチング素子群」は二以上のスイッチング素子によって構成される。「スイッチング素子」にはスイッチング機能を有する任意の半導体素子を用いることができ、例えばIGBTやパワートランジスタ等が該当する。「接続部群」は二以上の接続部によって構成される。「接続部」にはスイッチング素子群に接続可能な任意の接続用部品を用いることができ、例えばソケット,コネクタ,端子ピン等が該当する。「第1群」は、スイッチング素子や接続部が有する複数の端子が一列状に配置されたもので構成される。「第2群」は、スイッチング素子や接続部が有する複数の端子が二列状に並列して配置されたもので構成される。「混成部」は一以上で基板等に配置可能な数を備えてよく、各混成部は第1群および第2群がそれぞれ一以上を有する。「配線距離が最小となるピッチ」は、ピッチの大きさを色々変えたとき、第1群とトランス部との接続に必要な配線の距離と、第2群とトランス部との接続に必要な配線の距離とを合わせた全ての配線距離が最小となるピッチである。
この構成によれば、トランス部に備える複数の端子は、第1群および第2群との接続に必要な配線距離が最小となるピッチで形成される。このピッチは第1ピッチと第2ピッチとに基づいて決定され、第1群および第2群を有する混成部に対して共通のトランス部を用いることができるので、トランス部の作製コストを低く抑えることができる。また、配線距離が短いので、基板の大型化および回路特性の悪化を防止することができる。
請求項2に記載の発明は、同一構成または異なる構成からなる二の前記混成部を有し、前記トランス部は、一方の前記混成部と他方の前記混成部との間に介在して配置することを特徴とする。
この構成によれば、トランス部を中央側に配置し、二の混成部をトランス部の両側にそれぞれ配置する。全ての配線に必要な配線距離を最小限に抑えることができるとともに、各混成部との相互間における電気絶縁性能を向上させることができる。
請求項3に記載の発明は、前記トランス部の一方側端子と、前記混成部を構成する前記第1群または前記第2群の一方側端子との配線距離が最短となるように配置するとき、前記トランス部の他方側端子と、前記混成部を構成する前記第1群または前記第2群の他方側端子との距離が所定の絶縁距離を満たすことを特徴とする。
この構成によれば、トランス部の一方側端子側で配線距離を最短にしたとき、トランス部の他方側端子側では所定の絶縁距離を満たすように、トランス部に備える複数の端子のピッチを決定する。そのため、トランス部の他方側端子と、混成部を構成する第1群または第2群の他方側端子との間における電気絶縁性能を維持することができる。
なお「配線距離が最短」とは、絶縁に必要な距離を確保したうえで、トランス部の一方側端子と混成部(第1群または第2群の一方側端子)とを接続するのに必要な配線の距離が最短となることである。
請求項4に記載の発明は、絶縁距離をβとし、前記トランス部と前記混成部を構成する前記第1群または前記第2群との直線距離をbとし、前記トランス部に備える端子間のピッチをxとし、前記混成部を構成する前記第1群または前記第2群を前記交差する方向に一列状に配置するのに必要な距離をaとするとき、式{(β2−b21/2+2a}/3≦x≦aを満たすxのピッチで前記トランス部に備える複数の端子を形成することを特徴とする。
この構成によれば、上記式を満たすxを求めるだけでよいので、簡単にトランス部に備える複数の端子にかかるピッチを決定することができる。
請求項5に記載の発明は、前記電力変換回路は複数相の電力変換回路からなり、前記二の前記混成部のうち、一方の前記混成部は上アームの前記スイッチング素子群に接続し、他方の前記混成部は下アームの前記スイッチング素子群に接続し、前記トランス部は、前記上アームおよび前記下アームのスイッチング素子群に電力を供給するのに必要な数以上の二次コイルを有することを特徴とする。
この構成によれば、配線距離が最小になって、上下アームのスイッチング素子群に供給する電圧のばらつきを低減することができる。また、上下アームのスイッチング素子群のスイッチングタイミングのばらつき低減ことができる。
請求項6に記載の発明は、前記トランス部は、前記上アームのスイッチング素子群に電力を供給する上アーム用端子を備える面と、前記下アームのスイッチング素子群に電力を供給する下アーム用端子を備える面とを別個に有することを特徴とする。
この構成によれば、上アーム用端子を備える面と、下アーム用端子を備える面とが別個にある。各面を上アームまたは下アームのスイッチング素子群に近い位置に設定することで配線距離をより短くできる。したがって、基板の大型化および回路特性の悪化をより確実に防止することができる。
請求項7に記載の発明は、前記第2電源と前記電力変換回路との間に接続されるコンバータ回路を有し、前記コンバータ回路は、前記トランス部から出力される電圧を受けて駆動するスイッチング素子を備え、前記スイッチング素子の駆動に従って前記第2電源から供給される電圧を昇降圧して前記電力変換回路に出力することを特徴とする。
この構成によれば、スイッチング素子の駆動に必要な電圧をコンバータ回路から得ることができるので、トランス部の数と二次コイルの数とを低減することができる。
電力変換装置の構成例を示す模式図である。 制御電源の構成例を示す回路図である。 トランス部の端子対の配置例を示す平面図である。 端子間距離を算出するための参考図である。 端子間距離を算出するための参考図である。 基板の配置例を示す平面図である。 基板の配置例を示す平面図である。 基板の配置例を示す平面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお特に明示しない限り、「接続する」という場合には電気的な接続を意味する。
〔基本回路構成〕
まず図1には、発電電動機40に対して電力を供給する電力変換装置の構成例を模式図で示す。この電力変換装置は、コンバータ回路10,電力変換回路20,制御電源60,コントローラ70等を有する。コンバータ回路10と電力変換回路20との間には、平滑用のコンデンサC2が接続される。このコンデンサC2は、コンバータ回路10から入力される直流電源電圧の電位変動を低減する。
コンバータ回路10は、第1電源E1から平滑用のコンデンサC1を介して供給される直流電圧V1(例えば15ボルト等)を、電力変換回路20で必要とする電圧に変換して出力する機能を有する。第1電源E1には、例えばバッテリを用いる。
上記コンバータ回路10は、駆動回路M11,M12、スイッチング素子Q11,Q12、ダイオードD11,D12、コイルL1などを有する。駆動回路M11,M12はトランジスタ等を有し、コントローラ70からの制御信号に従ってスイッチング素子Q11,Q12を駆動する。スイッチング素子Q11,Q12には、スイッチング機能を有する半導体素子(例えばIGBTやパワートランジスタ等)を用いる。本例のスイッチング素子Q11,Q12は、直列接続されてハーフブリッジを構成している。ダイオードD11,D12は、それぞれスイッチング素子Q11,Q12に並列接続され、いずれもフリーホイールダイオードとして機能する。コイルL1には例えばチョークコイルを用いる。
スイッチング素子Q11,Q12の接続点は、コイルL1を介して第1電源E1のプラス電極に接続する。コンバータ回路10の出力端子は、電力変換回路20の直流電源端に接続する。具体的には、スイッチング素子Q11の高電位側端子(図面上側端子)を電力変換回路20の高電位側に接続し、スイッチング素子Q12の低電位側端子(図面下側端子)を電力変換回路20の低電位側に接続する。また、スイッチング素子Q12の低電位側端子は第1電源E1のマイナス電極に接続する。
駆動回路M11,M12は、制御電源60から電圧の供給を受けて作動する。ただし、駆動回路M11が端子対P4を介して受ける電圧と、駆動回路M12が端子対P5を介して受ける電圧とでは基準電位が異なる。これは、半導体スイッチング素子(例えばIGBT)のエミッタ端子を基準としてゲート電圧(制御電圧)を形成するためである。また、コントローラ70から入力される制御信号(例えばPWM信号)をトランジスタ等で増幅してスイッチング素子Q11,Q12の駆動端子(例えばゲート端子)に伝達する。
コントローラ70から入力される制御信号に基づいてスイッチング素子Q11,12を所定周波数でオン/オフのスイッチングを断続すると、昇圧された直流電圧がコンバータ回路10の出力端子から出力される。なお、コンバータ回路10の作動については周知であるので、他の説明は省略する。
電力変換回路20は、給電機能と送電機能とを切り換え可能に備える。給電機能は、第1電源E1からコンバータ回路10を介して供給される直流電力を三相交流電力に変換し、発電電動機40に供給する機能である。送電機能は、発電電動機40が発電した三相交流電力を整流し、コンバータ回路10を介して第1電源E1に還流する機能である。
上記電力変換回路20は、駆動回路M21〜M26、スイッチング素子Q21〜Q26、ダイオードD21〜D26などを有する。駆動回路M21,M22,M23、スイッチング素子Q21,Q22,Q23、ダイオードD21,D22,D23などは上アーム側に配置される。また、駆動回路M24,M25,M26、スイッチング素子Q24,Q25,Q26、ダイオードD24,D25,D26などは下アーム側に配置される。
駆動回路M21〜M26は、上述した駆動回路M11,M12と同様に、制御電源60から電圧の供給を受けて作動する。基準電位も同様であり、駆動回路M21,M22,M23がそれぞれ端子対P1,P2,P3を介して受ける電圧と、駆動回路M24,M25,M26がいずれも端子対P5を介して受ける電圧とで異なる。スイッチング素子Q21〜Q26は、上述したスイッチング素子Q11,Q12と同様に、スイッチング機能を有する半導体素子を用いる。ダイオードD21〜D26は、それぞれスイッチング素子Q21〜Q26に並列接続され、いずれもフリーホイールダイオードとして機能する。
電力変換回路20内の回路や素子等は、一点鎖線で囲って示すように三相(U相,V相,W相)に分けられ、コントローラ70によって相ごとに作動が制御される。U相は、駆動回路M21,M24、スイッチング素子Q21,Q24、ダイオードD21,D24などで構成される。V相は、駆動回路M22,M25、スイッチング素子Q22,Q25、ダイオードD22,D25などで構成される。W相は、駆動回路M23,M26、スイッチング素子Q23,Q26、ダイオードD23,D26などで構成される。U相のスイッチング素子Q21,Q24は、直列接続されてハーフブリッジを構成する。V相のスイッチング素子Q22,Q25と、W相のスイッチング素子Q23,Q26とについても同様に、直列接続されてハーフブリッジを構成する。これらのハーフブリッジの接続点(中点)は、発電電動機40の三相端子に対して個別に接続されている。
制御電源60は、第2電源E2から供給される直流電圧V2(例えば5ボルト等)を、駆動回路M11,M12,M21〜M26等で必要とする電圧に変換して出力する機能を有する。この制御電源60の具体的な構成例や機能等については後述する(図2を参照)。第2電源E2には、第1電源E1と同様に、例えばバッテリを用いる。
「制御回路」に相当するコントローラ70は、入力される信号情報に基づいて、コンバータ回路10および電力変換回路20を制御するための制御信号(例えばPWM(パルス幅変調)信号等)を出力する。入力される信号情報には、例えば発電電動機40側に備えられた電流センサ30や回転角センサ50等の検出信号や、外部ECU(すなわち外部の制御装置)から伝達される指令信号(例えばトルク指令等)などが該当する。このコントローラ70は、第2電源E2および制御電源60のうち一方または双方から電力の供給を受けて作動するが、上記制御信号を出力可能であれば任意に構成してよい。例えば、CPU(ワンチップマイコンを含む)を中心にソフトウェア制御を行う構成としてもよく、IC(LSIやゲートアレイ等を含む)やトランジスタ等の電子部品を用いてハードウェア制御を行う構成としてもよい。
電流センサ30は各相の電流を検出可能な任意のセンサを用いることができ、例えば磁気比例型センサ,電磁誘導型センサ,ファラデー効果型センサ,変流器型センサなどが該当する。電力変換装置による電力の供給対象として、図1の例ではエンジン始動および発電の双方が行える車両用の発電電動機40を用いる。回転角センサ50は、回転体(例えばロータ等)の回転角や回転位置等を検出可能な任意のセンサを用いることができ、例えばレゾルバやロータリエンコーダ(光電検出器)等が該当する。
〔制御電源の構成例〕
次に、制御電源60の具体的な構成例や機能等について、図2を参照しながら説明する。制御電源60は、トランスT,インバータ回路Ta,電圧安定化回路Tb,整流回路S1〜S6などを有する。トランスTは「トランス部」に相当し、一次コイルまたは二次コイルに接続された端子対TP1〜TP7を有する(図3を参照)。端子対TP1には整流回路S1が接続される。同様にして、端子対TP2〜TP6にはそれぞれ整流回路S2〜S6が接続される。端子対TP7にはインバータ回路Taが接続される。
インバータ回路Taは、第2電源E2から供給される直流電圧V2を変換し、端子対TP7を介してトランスTに出力する。このインバータ回路Taは、ダイオードDおよびコンデンサC(整流機能)や、スイッチング素子Q(スイッチング機能)などを有する。電圧安定化回路Tbは、フィードバック制御によりインバータ回路Taが出力する交流電圧を安定化させる役割を担う。具体的には、インバータ回路Taから出力された一次交流電圧をトランスTが二次交流電圧に変換し、当該二次交流電圧を整流回路S6が直流電圧に整流する。電圧安定化回路Tbは、整流回路S6で整流された直流電圧を入力し、当該入力した直流電圧が目的電圧となるようにインバータ回路Ta内のスイッチング素子Qを制御する。すなわち、デューティ比を調整した制御信号(例えばPWM信号等)をスイッチング素子Qの制御端子(例えばゲート端子等)に伝達してスイッチングを行わせる。
整流回路S1〜S6は、整流に用いるダイオードDと、平滑に用いるコンデンサCとで構成される。整流回路S4から出力される直流電圧は、端子対P4を介して駆動回路M11に供給する(図1を参照)。また、整流回路S1,S2,S3から出力される直流電圧は、それぞれ端子対P1,P2,P3を介して駆動回路M21,M22,M23に供給する(図1を参照)。さらに、整流回路S5から出力される直流電圧は、端子対P5を介して駆動回路M12,M24,M25,M26に並列して供給する(図1を参照)。
〔トランスにおける端子対の配置例〕
次に、トランスTの所定面(後述する基板100に装着する面であって、例えば底面)に備える端子対TP1〜TP7の配置例について、図3を参照しながら説明する。図3に示す配置例では、上アーム用のスイッチング素子に対応するため、端子対TP1〜TP4を一辺側(図中の左側)の端子台tuに備える。また、下アーム用のスイッチング素子や電源に対応するため、端子対TP5,TP6,TP7を他辺側(図中の右側)の端子台tdに備える。端子対TP1〜TP4はそれぞれが「トランス部に備える複数の端子」に相当し、等間隔の端子間ピッチ「x」で配置する。端子間ピッチ「x」の算出法については後述する(図4,図5を参照)。端子対TP5,TP6,TP7の間隔は任意に設定してよいため、不均一に配置している。
端子対TP1,TP2,TP3は、それぞれ整流回路S1,S2,S3および端子対P1,P2,P3を介して(図2を参照)、駆動回路M21,M22,M23に個別に電力を供給するために用いる(図1を参照)。端子対TP4は、整流回路S4および端子対P4を介して(図2を参照)、駆動回路M11に電力を供給するために用いる(図1を参照)。端子対TP5は、整流回路S5および端子対P5を介して(図2を参照)、駆動回路M12,M24,M25,M26に並列して電力を供給するために用いる(図1を参照)。端子対TP6は、電圧安定化回路Tbに変換電圧を入力させるために用いる(図2を参照)。端子対TP7は、インバータ回路Taから出力される交流電圧の供給を受けるために用いる(図2を参照)。
〔端子間ピッチの算出法〕
次に、端子対TP1〜TP4の端子間ピッチ「x」を算出する方法について、図4および図5を参照しながら説明する。図4には、一列状に配置された複数(本例は5本)の端子を有する接続部の例を示す。図2には、二列状に並列して配置された複数(本例は5本)の端子を有する接続部の例を示す。なお、例えば電磁感受性(EMS:Electro Magnetic Susceptibility)等で必要な絶縁抵抗を確保するための絶縁距離を「β」と仮定する。
図4に示す接続部K1〜K4は「第1群」に相当し、例えばスイッチング素子を交換可能にするためのソケットやコネクタ等が該当する。接続部K1〜K4はいずれも一列状に配置された複数(本例は5本)の端子を有し、これらの端子間距離を「a」と仮定する。この端子間距離「a」は「第1ピッチ」に相当する。接続部K1〜K4の一端(図面下側端面)と、トランスT(T1,T2)の一端(図面上側端面)との隔離距離を「b」と仮定する。接続部K1と端子対TP1との配線距離が最短(具体的には直線)となるようにトランスTを配置し、図面左右方向における位置を基準位置Psと仮定する。すなわち「最短距離」は、接続部K1と端子対TP1とを配線するにあたって、絶縁に必要な隔離距離「b」を確保して最短になる距離である。端子対TP1〜TP4と接続部K1〜K4とを接続するとき、接続しない端子対と接続部とを特定する。図4の例では、端子対TP4と接続部K3とを特定する。こうして特定した相互間の直線距離を「c」と仮定する。
図5に示す接続部K5,K6,K7は「第2群」に相当し、上述した接続部K1〜K4と同様に、例えばスイッチング素子を交換可能にするためのソケットやコネクタ等が該当する。接続部K5,K6,K7はいずれも二列状に並列して配置された複数(本例は5本)の端子を有し、これらの端子間距離を「2a」と仮定する。この端子間距離「2a」は「第2ピッチ」に相当する。接続部K5,K6,K7の一端(図面下側端面)と、トランスT(T1,T2)の一端(図面上側端面)との隔離距離を「b」と仮定する。接続部K5と端子対TP1との配線が直線(最短距離)となるようにトランスTを配置して、図面左右方向における位置を基準位置Psと仮定する。端子対TP1〜TP4と接続部K5,K6,K7とを接続するとき、接続しない端子対と接続部とを特定する。図5の例では、端子対TP3と接続部K6とを特定する。こうして特定した相互間の直線距離を「c」と仮定する。
上述した図4および図5に示した仮定に基づいて、以下のようにして端子間ピッチ「x」の算出式を設定する。まず、端子間ピッチ「x」は端子間距離「a」以下とする必要があるので、式1が条件となる。直線距離「c」は絶縁距離「β」以上とする必要があるので、式2が条件となる。式2を端子間ピッチ「x」について整理すると式3になる。よって式1と式3とを合わせると、端子間ピッチ「x」は式4を満たす長さ(間隔)であればよい。
〔算出式〕
x≦a……(式1)
c={(3x−2a)2+d21/2≧β……(式2)
x≧{(β2−d21/2+2a}/3……(式3)
{(β2−b21/2+2a}/3≦x≦a……(式4)
〔基板の配置例〕
図1〜図3に示す電力変換回路20および制御電源60を一組とし、複数組(例えば二組)を配置(実装)した基板100の一例について、図6,図7を参照しながら説明する。図6,図7に示す基板100は、図面の上側から下側に向かって順に、上アーム群Au,トランス群At,下アーム群Adを配置している。上アーム群Auは「混成部」に相当する。なお図6と図7の違いは、{第1半導体モジュール101,102,103、昇圧モジュール104、トランスT1}の組と、{第2半導体モジュール105,106,107、トランスT2}の組とで図面上における左右の位置が逆になっている点である。なお、本発明に関連する素子等を図示し、詳細な配線等については省略する。
上アーム群Auは、第1半導体モジュール101,102,103、昇圧モジュール104、第2半導体モジュール105,106,107などで構成される。各半導体モジュールは、例えば両面に放熱板を露出させて、液冷ラジエータの各冷却フィンと交互にサンドイッチされた積層構造体とする。上アーム群Auを構成する各モジュールは、図中に「○」で示す複数の端子を配置する方向(図面では縦方向)と交差する方向(図面では横方向)に並べて配置する。言い換えれば、各モジュールの面が並行となるように配置する。第1半導体モジュール101,102,103および第2半導体モジュール105,106,107の構成例は後述する。昇圧モジュール104は、図1に示すコンバータ回路10を一以上有するとともに、図4に示す接続部K4を有する。トランス群Atは、トランスT1,T2などで構成される。当該トランスT1,T2は、ともにトランスTと同一の構成や機能等を有する(図2,図3を参照)。下アーム群Adは、複数のスイッチング素子Qなどで構成される。
第1半導体モジュール101,102,103は、それぞれU相,V相,W相の各半導体を一体化したモジュールであって、図4に示す接続部K1,K2,K3を有する。第1半導体モジュール101は、駆動回路M21、スイッチング素子Q21、ダイオードD21、整流回路S2などを有する(図1,図2を参照)。第1半導体モジュール102は、駆動回路M22、スイッチング素子Q22、ダイオードD22、整流回路S3などを有する(図1,図2を参照)。第1半導体モジュール103は、駆動回路M23、スイッチング素子Q23、ダイオードD23、整流回路S4などを有する(図1,図2を参照)。
第2半導体モジュール105,106,107は、それぞれU相,V相,W相の各半導体を一体化したモジュールであって、図5に示す接続部K5,K6,K7を有する。第2半導体モジュール105は、駆動回路M21、スイッチング素子Q21、ダイオードD21、整流回路S2などを一組として、複数組(具体的には二組)有する(図1,図2を参照)。第2半導体モジュール106は、駆動回路M22、スイッチング素子Q22、ダイオードD22、整流回路S3などを一組として、複数組(具体的には二組)有する(図1,図2を参照)。第2半導体モジュール106は、駆動回路M23、スイッチング素子Q23、ダイオードD23、整流回路S4などを一組として、複数組(具体的には二組)有する(図1,図2を参照)。
上述した基板100では、トランスT2の端子対TP1と第1半導体モジュール101(具体的には接続部K1)とが直線的な配線Lによって接続される。また、トランスT2の端子対TP2,TP3と第1半導体モジュール102,103(具体的には接続部K2,K3)とがそれぞれ直線的な配線Lによって接続される。さらに、トランスT1の端子対TP1,TP2,TP4と第2半導体モジュール105,106,107(具体的には接続部K5,K6,K7)とがそれぞれ直線的な配線Lによって接続される。トランスT2の端子対TP3は空き端子(未接続)となる。なお、トランスT1,T2の各端子対TP5と下アーム群Adの各スイッチング素子Qとを接続する配線は図示を省略する。
〔効果〕
上述した実施の形態によれば、以下に示す各効果を得ることができる。
請求項1に対応し、電力変換装置は、第1電源E1から供給される電圧を昇降圧するトランスTと、第2電源E2から供給される電力を変換して出力する電力変換回路20と、電力変換回路20を構成するスイッチング素子Q21〜Q26(スイッチング素子群)を駆動制御するコントローラ70とを備えた(図1を参照)。基板100は、一列状に配置された複数の端子を有する接続部K1,K2,K3(第1群)と、二列状に並列して配置された複数の端子を有する接続部K5,K2,K3(第2群)とからなる上アーム群Au(混成部)を複数の端子を配置する方向と交差する方向に並べて配置した(図6を参照)。トランスTに備える複数の端子対TP1〜TP4は、接続部K1,K2,K3を並列配置するのに必要な端子間距離を「a」(第1ピッチ)と、接続部K5,K2,K3を配置するのに必要な端子間距離を「2a」(第2ピッチ)とに基づいて、接続に必要な配線距離が最小となる端子間ピッチ「x」で形成した(図6,図7を参照)。この構成によれば、上アーム群Auに対して共通のトランスT1,T2を用いることができるので、トランスTの作製コストを低く抑えることができる。また、配線距離が最小になるので、基板100の大型化および回路特性の悪化を防止することができる。
請求項2に対応し、基板100は上アーム群Auと下アーム群Adとの二の混成部を有し、トランスTは上アーム群Au(一方の混成部)と下アーム群Ad(他方の混成部)との間に介在して配置する構成とした(図6を参照)。この構成によれば、全ての配線Lに必要な配線距離を最小限に抑えることができるとともに、各混成部との相互間における電気絶縁性能を向上させることができる。
請求項3に対応し、トランスTの端子対TP1(一方側端子)と、混成部を構成する第1半導体モジュール101の接続部K1(一方側端子)との配線距離が最短となるように基準位置Psに配置した(図4,図5を参照)。トランスTの端子対TP4(他方側端子)と、第1半導体モジュール103の接続部K3(他方側端子)との距離が所定の絶縁距離「β」を満たすように端子間ピッチ「x」を設定した(式4を参照)。この構成によれば、トランスTの端子対TP4と、接続部K3との間における電気絶縁性能を維持することができる。
請求項4に対応し、絶縁距離を「β」とし、トランスTと上アーム群Au(混成部)との直線距離を「b」とし、トランスTに備える端子対TP1〜TP4の端子間ピッチを「x」とし、接続部K1〜K4(混成部)を交差する方向に一列状に配置するのに必要な距離を「a」とするとき、式4を満たす「x」のピッチでトランスTに備える端子対TP1〜TP4を形成した(図4,図5を参照)。この構成によれば、上記式を満たす「x」を求めるだけでよいので、簡単にトランスTに備える端子対TP1〜TP4にかかる端子間ピッチを決定することができる。
請求項6に対応し、トランスTは、上アームのスイッチング素子Q21,Q22,Q23(スイッチング素子群)に電力を供給する上アーム用端子を備える端子台tu(部位)と、下アームのスイッチング素子Q24,Q25,Q26(スイッチング素子群)に電力を供給する下アーム用端子を備える端子台td(部位)とを別個に有する構成とした(図3を参照)。この構成によれば、端子台tuと端子台tdとが別個にあるので、各端子台を上アームまたは下アームのスイッチング素子Q21〜Q26(スイッチング素子群)に近い位置に設定することで配線距離をより短くできる。したがって、基板100の大型化および回路特性の悪化をより確実に防止することができる。
請求項7に対応し、第2電源E2と電力変換回路20との間に接続するコンバータ回路10は、トランスTから出力される電圧を受けて駆動するスイッチング素子Q11,Q12を備え、スイッチング素子Q11,Q12の駆動に従って第2電源E2から供給される電圧を昇降圧して電力変換回路20に出力する構成とした(図1を参照)。この構成によれば、スイッチング素子Q11,Q12の駆動に必要な電圧をコンバータ回路10から得ることができるので、トランスTの数と二次コイルの数とを低減することができる。
〔他の実施の形態〕
以上では本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は当該形態に何ら限定されるものではない。言い換えれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
上述した実施の形態では、基板100は一の混成部(上アーム群Au)のみを備える構成とした(図6,図7を参照)。この形態に代えて、二の混成部を備える構成としてもよい。例えば図8に示すように、上アーム群Auだけでなく、下アーム群Adも混成部として構成する。図8に示す下アーム群Adは、第1半導体モジュール111,112,113、昇圧モジュール114、第2半導体モジュール115,116,117で構成する。また、トランスT(T1,T2)は、端子対TP1〜TP4と同等の端子間ピッチ「x」で形成した端子対TP11〜TP14を備える。この例に従えば、上アーム群Au(一の混成部)と下アーム群Ad(他の混成部)は同じ構成になるが、配線Lの距離が最小になれば異なる構成であってもよい。
図8に示す配置によれば、請求項5に対応する作用効果が得られる。すなわち、複数相(U相,V相,W相)の電力変換回路20を有し(図1を参照)、上アーム群Auと下アーム群Ad(二の混成部)のうち、上アーム群Au(一方の混成部)は上アームのスイッチング素子Q21,Q22,Q23(スイッチング素子群)に接続し、下アーム群Ad(他方の混成部)は下アームのスイッチング素子Q24,Q25,Q26(スイッチング素子群)に接続した(図8を参照)。トランスTは、上アームおよび下アームのスイッチング素子Q21〜Q26に電力を供給するのに必要な数以上の二次コイルを有する構成とした(図2を参照)。この構成によれば、配線距離が最小になって、上下アームのスイッチング素子Q21〜Q26に供給する電圧のばらつきを低減できる。また、上下アームのスイッチング素子Q21〜Q26のスイッチングタイミングのばらつきを低減できる。
上述した実施の形態では、端子対TP1,TP2,TP3は駆動回路M21,M22,M23への電力供給に用い、端子対TP4は駆動回路M11への電力供給に用い、端子対TP5は駆動回路M12,M24,M25,M26への電力供給に用いた(図1,図2を参照)。端子対TP1〜TP5の出力電圧は同等であるので、上述した駆動回路に限定されず、他の駆動回路への電力供給に用いてもよい。さらには、駆動回路以外の回路やモジュール等への電力供給に用いてもよい。すなわち、電力供給の対象を選ばない。このように構成したとしても確実に電力供給を行えるので、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態では、発電電動機40の相数に対応して、電力変換回路20は三相のインバータ回路を適用した(図1を参照)。この形態に代えて、上下アームを有する三相以外の相数(単相,二相,四相以上の多相)のインバータ回路を適用してもよい。すなわち発電電動機40の相数に対応する電力変換回路を適用できる。単に相数の違いであるので、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態では、第1電源E1と第2電源E2にはそれぞれバッテリを用いる構成とした(図1を参照)。この形態に代えて、第1電源E1および第2電源E2のうち一方または双方について、他の直流電源を用いる構成としてもよい。他の直流電源は、例えば燃料電池やソーラーパネル等が該当する。単に電源の違いであるので、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態では、電力変換回路20に電力を供給するために昇圧する手段としてコンバータ回路10を用いる構成とした(図1を参照)。この形態に代えて、コンバータ回路10自体を省略してもよく、他の昇圧回路を適用してもよい。コンバータ回路10を省略する場合は、駆動回路M11,M12が不要になる。そのため、制御電源60は駆動回路M21〜M26の駆動に必要な電力のみを出力すればよい。他の点については、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態では、電力変換装置から電力を供給する対象として車両用の発電電動機40を適用した(図1を参照)。この形態に代えて、他の対象(例えば電動機や交流回転電機等)を適用してもよい。単に供給対象の違いであるので、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態では、整流回路S1〜S6は整流用のダイオードDと平滑用のコンデンサCとで半波整流を行う構成とした(図2を参照)。この形態に代えて、複数のダイオードDと一以上のコンデンサCとで全波整流を行う構成としてもよい。この構成によれば素子が増える分だけコストが増すものの、脈動が少なくなって出力電圧が安定する。また整流機能を果たすので、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態では、駆動回路M21〜M26を個別に構成した(図1を参照)。この形態に代えて、駆動回路M21〜M26のうち二以上の駆動回路を任意に組み合わせて一体化(集積化を含む)する構成としてもよい。例えば、上アーム用の駆動回路M21,M22,M23を一体化したり、下アーム用の駆動回路M24,M25,M26を一体化する等が該当する。一体化によってサイズをコンパクトにできるので基板100の小型化することができ、製造コストを低く抑えることができる。他の点については、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
10 コンバータ回路
20 電力変換回路
30 電流センサ
40 発電電動機
50 回転角センサ
60 制御電源
70 コントローラ(制御回路)
100 基板
101,102,103 第1半導体モジュール
104 昇圧モジュール
105,106,107 第2半導体モジュール
E1 第1電源
E2 第2電源
M11,M12,M21,M22,M23,M24,M25,M26 駆動回路
Q,Q11,Q12,Q21,Q22,Q23,Q24,Q25,Q26 スイッチング素子
TP4,TP1,TP2,TP3,TP5,TP6,TP7,TP8 端子対
T(T1,T2) トランス(トランス部)
Ad 下アーム群(混成部)
Au 上アーム群(混成部)
a 端子間距離
b 隔離距離
c 直線距離
x 端子間ピッチ
β 絶縁距離

Claims (7)

  1. 第1電源から供給される電圧を昇降圧するトランス部と、前記第1電源とは異なる第2電源から供給される電力を変換して出力する電力変換回路と、前記電力変換回路を構成するスイッチング素子群を駆動制御する制御回路とを有する電力変換装置において、
    前記スイッチング素子群および前記スイッチング素子群に接続可能な接続部群のうち一方または双方であって、一列状に配置された複数の端子を有する第1群と、二列状に並列して配置された複数の端子を有する第2群とを有し、
    少なくとも一以上の前記第1群と、少なくとも一以上の前記第2群とからなる混成部を、前記複数の端子を配置する方向と交差する方向に並べて配置し、
    前記トランス部に備える複数の端子は、複数の前記第1群を並列配置するのに必要な第1ピッチと、複数の前記第2群を配置するのに必要な第2ピッチとに基づいて、前記第1群および前記第2群との接続に必要な配線距離が最小となるピッチで形成することを特徴とする電力変換装置。
  2. 同一構成または異なる構成からなる二の前記混成部を有し、
    前記トランス部は、一方の前記混成部と他方の前記混成部との間に介在して配置することを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
  3. 前記トランス部の一方側端子と、前記混成部を構成する前記第1群または前記第2群の一方側端子との配線距離が最短となるように配置するとき、
    前記トランス部の他方側端子と、前記混成部を構成する前記第1群または前記第2群の他方側端子との距離が所定の絶縁距離を満たす請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. 絶縁距離をβとし、前記トランス部と前記混成部を構成する前記第1群または前記第2群との直線距離をbとし、前記トランス部に備える端子間のピッチをxとし、前記混成部を構成する前記第1群または前記第2群を前記交差する方向に一列状に配置するのに必要な距離をaとするとき、式
    {(β2−b21/2+2a}/3≦x≦a
    を満たすxのピッチで前記トランス部に備える複数の端子を形成することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  5. 前記電力変換回路は複数相の電力変換回路からなり、
    前記二の前記混成部のうち、一方の前記混成部は上アームの前記スイッチング素子群に接続し、他方の前記混成部は下アームの前記スイッチング素子群に接続し、
    前記トランス部は、前記上アームおよび前記下アームのスイッチング素子群に電力を供給するのに必要な数以上の二次コイルを有することを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  6. 前記トランス部は、前記上アームのスイッチング素子群に電力を供給する上アーム用端子を備える面と、前記下アームのスイッチング素子群に電力を供給する下アーム用端子を備える面とを別個に有することを特徴とする請求項5に記載のインバータ装置。
  7. 前記第2電源と前記電力変換回路との間に接続されるコンバータ回路を有し、
    前記コンバータ回路は、前記トランス部から出力される電圧を受けて駆動するスイッチング素子を備え、前記スイッチング素子の駆動に従って前記第2電源から供給される電圧を昇降圧して前記電力変換回路に出力することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電力変換装置。
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