JP2010271476A - 光部品 - Google Patents

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修 島川
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Abstract

【課題】レーザ光の戻り光による損傷を低減させる。
【解決手段】光部品5を含む光照射装置1では、レーザ光源10から出射されたレーザ光は、レンズ20により光ファイバ30の入射端面30aに入射されて出射端面30bに進んで、光導波体50の光導波路51の第1の端面51aから第2の面51bに進み、さらに、スラブ導波体60のスラブ導波路となるコア61の第1の端面61aから第2の端面61bに進んで、第2の端面61bから出射される。一方、スラブ導波路を形成するコア61の第1の端面61aのうち光導波路51の第2の端面51bと接続する領域以外に到達した戻り光は、第1の端面61aから光導波体50のオーバークラッド52及び基板53に対して出射されるため、光ファイバ30や、光ファイバ30を固定する保持部材40及び接着剤等に到達する戻り光の光強度を低減させ光損傷を低減させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光部品に関する。
光導波体を用いた光照射装置として、例えば、特許文献1のレーザ照射装置が開示されている。特許文献1に記載のレーザ照射装置は、複数台のレーザ光源から出射されたレーザビームはそれぞれが互いに異なる光ファイバに入射され、この光ファイバの出射端面から出射された光が結合レンズを経て、平板状の導波部材の入射端面へ入射される。その後、導波部材に入射された光は多重反射されながら導波部材中を進み、出射端面から被照射物に向けて出射される構成を有している。
特開2007−115729号公報
特許文献1記載のレーザ照射装置を用いた場合、被照射物によって反射された光の一部が、戻り光として導波部材の出射端面から入射し、出射端面から入射端面へ向けて多重反射されながらこの導波部材内を進む。そして、導波部材の入射端面から出射される結合レンズアレイを介して光ファイバに照射される。光ファイバを被覆している樹脂や、光ファイバの配置を固定している接着剤等に戻り光が照射される場合、接着剤等が光損傷する場合がある。この光損傷は、特に、高エネルギーのレーザ光を用いる場合に顕著となる。本発明は上記を鑑みてなされたものであり、レーザ光の戻り光による損傷が低減される光部品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る光部品は、複数の光ファイバのそれぞれの出射端面が同一側となるように当該複数の光ファイバをアレイ状に配列して固定する保持部材と、複数の光ファイバのそれぞれに対応しており、出射端面に含まれる光ファイバのコア領域に接続された第1の端面と、該第1の端面の反対側の第2の端面とを含む複数の光導波路を有する光導波体と、第2の端面を介して複数の光導波路に接続されたスラブ導波路を有するスラブ導波体と、を備えることを特徴とする。
上記の光部品を用いたレーザ照射装置によれば、光源から出射してアレイ状に配列された複数の光ファイバのそれぞれに入射される光は、それぞれの光ファイバのコア領域を進み光ファイバの出射端面から出射される。そして、出射端面から出射された光は、複数の光ファイバの出射端面のそれぞれに個別に接続する複数の光導波路の第1の端面に入射した後光導波路内を進み、第2の端面からそれぞれ出射される。そして、複数の光導波路の第2の端面からそれぞれ出射された光は、第2の端面に接続するスラブ導波路の入射側の端面(入射端面)に入射し、スラブ導波路内を進み、他方の端面(出射端面)から被照射物に対して照射される。
一方、被照射物によって反射された光の一部が戻り光としてスラブ導波体のスラブ導波路の出射端面から入射された場合、この戻り光は、スラブ導波路内を多重反射しながら進んで入射端面に到達する。ここで、スラブ導波路の入射端面のうち光導波体の複数の光導波路の第2の端面と接続する領域以外に到達した戻り光は、スラブ導波路の入射端面と、光導波体のうち光導波路を除く領域との界面から放射される。したがって、光導波体の第1の端面と接続する光ファイバや、光ファイバを固定する保持部材の接着剤等まで到達する戻り光の光強度を低減させることができるため、レーザ光の戻り光による損傷を低減させることができる。
ここで、第1の端面は、コア領域を収容可能な形状を有する態様とすることができる。このように、光導波路の第1の端面が光ファイバのコア領域を収容可能な形状とすることにより、光ファイバのコア領域から出射される光を、損失を抑制しつつ光導波路の第1の端面に入射することができる。また、スラブ導波路内を進んで光導波路の第2の端面に入射した戻り光は光導波路内で拡散されるため、光ファイバ及び光ファイバの周辺領域に到達する戻り光の強度をより低減させ、レーザ光の戻り光による損傷をさらに低減させることができる。
また、第1の端面の面積は、第2の端面の面積よりも大きい態様としてもよい。このように、光導波路の第1の端面の面積を第2の端面の面積よりも大きくすることにより、光導波路の第2の端面に入射された戻り光をさらに拡散させて第1の端面から出射することができるため、戻り光による損傷をより低減させることができる。あるいは、第1の端面の面積は、第2の端面の面積よりも小さい態様としてもよい。このように、光導波路の第1の端面の面積を第2の端面の面積よりも小さくすることにより、光ファイバの周辺領域に到達する戻り光の強度をより低減させ、戻り光による損傷をより低減させることができる。
また、第1の端面の配列ピッチは、スラブ導波路に対してアレイ状に配列された第2の端面の配列ピッチより大きい態様としてもよい。このように、スラブ導波路の長手方向における複数の導波体の配列ピッチを、当該複数の導波体の出射端面側における配列ピッチよりも大きくすることにより、導波路の出射端面に入射された戻り光をさらに拡散させて入射端面から出射することができるため、戻り光による損傷をより低減させることができる。
本発明によれば、レーザ光の戻り光による損傷が低減される光部品が提供される。
第1実施形態に係る光部品を含む光照射装置の構成を説明する図である。 光部品に含まれる保持部材の構成を説明する図である。 光部品に含まれる光導波体の構成を説明する図である。 光部品に含まれるスラブ導波体の構成を説明する斜視図である。 レーザ光の進行方向に沿った光部品の光結合を説明する図である。 光部品における光路を説明する図である。 光密度の変化に係るシミュレーション結果を示す図である。 第2実施形態に係る光部品の構成を説明する図である。 第3実施形態に係る光部品の構成を説明する図である。 第4実施形態に係る光部品の構成を説明する図である。 第5実施形態に係る光部品の構成を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態について図1〜図7を用いて説明する。図1に示すように、本実施形態に係る光部品を含む光照射装置1は、N個のレーザ光源10〜10、N個のレンズ20〜20、N本の光ファイバ30〜30、光部品5及び集光レンズ70を備える。また、光部品5は、N本の光ファイバ30〜30と、保持部材40と、光導波体50と、スラブ導波体60と、を含む。保持部材40は、光ファイバ30〜30を保持する部材である。そして、光ファイバ30〜30と光導波体50との間、及び、光導波体50とスラブ導波体60との間、がそれぞれ光学的に接続される。ここで、Nは2以上の整数であり、また、以下に登場するnは1以上N以下の整数である。
レーザ光源10は、レーザ光を出射するものである。レーザ光源10としては任意のタイプのものが用いられ得るが、小型化の点で有利な半導体レーザ光源が好適に用いられる。N個のレーザ光源10〜10それぞれから出射されるレーザ光の波長は、互いに略同一であってもよいし、互いに異なっていてもよく、例えば中心波長395nm〜415nm、或いは中心波長435nm〜455nmのものが好適に用いられる。レンズ20は、レーザ光源10と光ファイバ30の入射端面30aとの間に設けられていて、レーザ光源10から出射されるレーザ光を光ファイバ30の入射端面30aに集光して、そのレーザ光を入射端面30aから光ファイバ30内に入射する。
光ファイバ30は、レンズ20を介して入射端面30aに入射するレーザ光を導波させて、そのレーザ光を出射端面30bから出射する。光ファイバ30は、レーザ光源10から出射されるレーザ光の波長において伝搬損失が小さいのが好ましく、例えば、純石英ガラスからなるコアを有するものであるのが好ましい。光ファイバ30は、シングルモード光ファイバであってもよいし、マルチモード光ファイバであってもよい。光ファイバ30の出射端面30bは、図2に示すように、コア領域31と、このコア領域31を包囲するクラッド領域32とを有する。コア領域31の屈折率はクラッド領域32の屈折率より高い。そして、コア領域31の径は、例えば数μm〜10μmであり、クラッド領域32の径は50μm〜125μmである。一般に光ファイバのクラッド径は125μmであるが、光ファイバ30のクラッド領域32の径を小さくすることにより、より多数の光ファイバを隣接して配置することができる。なお、この構成は全ての光ファイバ30〜30において共通である。
光ファイバ30の出射端面30bは、光導波体50に含まれる光導波路51〜51の第1の端面51aと光学的に接続されている。レンズ20〜20及び光ファイバ30〜30は、レーザ光源10〜10から出射されるレーザ光を光導波体50の光導波路51の第1の端面51aに入射する結合光学系として機能する。上記の光ファイバ30〜30は、図2に示すように、光ファイバ30の出射端面30bが同一側となるように保持部材40によりアレイ状に配列して固定される。図2に示すように、保持部材40は全体的には平板状の部材であって、その一方の主面上にN本のV溝が形成される。そして、このN本のV溝のそれぞれに光ファイバ30〜30のそれぞれを載置し、接着剤42により固定することで、光ファイバ30〜30がアレイ状に配列される。保持部材40上のN本のV溝は高精度で形成することが可能であるため、N本のV溝のそれぞれに光ファイバ30を1本ずつ配置することで、光ファイバ30〜30のそれぞれの出射端面30bが精度よく配置される。なお、保持部材40上に光ファイバ30〜30を固定するために用いられる接着剤42としては、耐熱性が高く且つ硬度が高いものが好適に用いられ、例えばアクリル系樹脂やエポキシ系樹脂等を用いることができる。
保持部材40にアレイ状に配列された光ファイバ30〜30の出射端面30bから出射した光は、光導波体50に含まれる複数の光導波路51〜51の端面51aに入射する。
図1及び図3に示すように、光導波体50は、例えばSiO等からなる基板53と、この基板53上に設けられ、互いに対向する面に第1の端面51aと第2の端面51bとを有し、アレイ状に配列された光導波路51〜51と、基板53及び光導波路51〜51の上面を覆うように設けられた例えばSiO等からなるオーバークラッド52とを含む。光導波路51〜51の屈折率はオーバークラッド52及び基板53の屈折率より高い。また、光導波路51は光ファイバ30の出射端面30bのコア領域31を全て含むような形状とされる。本実施形態では、光ファイバ30の出射端面30bのコア領域31の径が10μm程度であるのに対して、光導波路51は一辺が10μmの矩形の断面形状を有する。また、光導波路51〜51のそれぞれは、光ファイバ30〜30のそれぞれに対応して設けられる。したがって、光ファイバ30〜30の配列ピッチと光導波路51〜51の配列ピッチとは等しくなる。なお、光導波路51の第1の端面51aと第2の端面51bとの距離は10mm以上であることが好ましい。
上記の光導波体50に含まれる複数の光導波路51〜51の第1の端面51aに入射した光は光導波路51〜51内を進み、光導波路51〜51の第2の端面51bから出射して、スラブ導波体60に含まれるスラブ導波路61の第1の端面61a(入射端面)に入射する。
スラブ導波体60は、図4に示すように、スラブ導波路を形成するコア61と、コア61を包囲するクラッド62と、を有する。コア61の屈折率はクラッド62の屈折率より高い。コア61の第1の端面61aは、アレイ状に配列された光導波路51〜51の第2の端面51bの全てを覆うように設けられる。そして、コア61は、この第1の端面61aに対して垂直な方向に延びるスラブ導波路を形成する。そして、スラブ導波体60において第1の端面61aが設けられる面と対向する面に、コア61の第2の端面61bが設けられる。これにより、スラブ導波体60は、光導波路51〜51のそれぞれの第2の端面51bから出射されてコア61の第1の端面61aに入射される光を、コア61内を導波してコア61の第2の端面61bから出射する。集光レンズ70は、スラブ導波体60のコア61の第2の端面61bから出射される光を被照射物2の表面上に集光する。スラブ導波体60は、レーザ光源10〜10から出射されるレーザ光の波長において伝搬損失が小さいのが好ましく、石英ガラスからなるのが好ましい。また、クラッド62の一部は空気であってもよい。また、コア61の大きさは、光ファイバ30の本数や外径等に基づいて決められるが、第1の端面61aのうち光導波体51のアレイ状の配列に平行な方向の長さ(第1の端面61aのうち長手方向の長さ)は例えば数百μm〜数十mmであり、第1の端面61aのうち光導波体51のアレイ状の配列に対して垂直な方向の長さ(第1の端面61aのうち短手方向の長さ)は数μm〜数十μmであり、また、コア61の第1の端面61aと第2の端面61bとの距離は数十mmである。
図5は、本実施形態に係る光部品に含まれる光ファイバ30と、光導波体50と、スラブ導波体60との光結合を説明する図である。光ファイバ30のコア領域31のコア領域面31bと、光導波体50の光導波路51の第1の端面51aとは、互いに対向して光学的に結合している。そして、光導波路51の第2の端面51bと、スラブ導波体60のコア61の第1の端面61aとは、互いに対向して光学的に結合される。光ファイバ30の出射端面30bと光導波路51の第1の端面51aとの間、及び、光導波路51の第2の端面51bとスラブ導波体60のコア61の第1の端面61aとの間は、耐熱性の高いシリコーン系接着剤等の接着剤により接着されていてもよいし、レンズを介して光結合されていてもよい。
上述の光部品5を含む光照射装置1では、レーザ光源10から出射されたレーザ光は、レンズ20により光ファイバ30の入射端面30aに集光されて、この入射端面30aから光ファイバ30内に導入される。光ファイバ30内に導入されたレーザ光は、光ファイバ30内を進んだ後、光ファイバ30の出射端面30bから出射されて、光導波体50の光導波路51の第1の端面51aから光導波体50内に導入される。そして、光導波路51内を進んだレーザ光は第2の端面51bから出射されて、スラブ導波体60のコア61の第1の端面61aからスラブ導波体60内に導入される。そして、第1の端面61aからスラブ導波体60内に導入されたレーザ光は、コア61に閉じ込められて第2の端面61bまで進み、第2の端面61bから出射される。そして、第2の端面61bから出射されたレーザ光は、集光レンズ70を介して被照射物2の表面上に到達する。
ここで、被照射物2で反射されたレーザ光が、集光レンズ70を経てスラブ導波体60のコア61内へ入射し、コア61の第1の端面61aへ到達する場合がある。
このとき、光導波体50を備えていない従来の光照射装置の場合は、スラブ導波体60のコア61の第1の端面61aが光ファイバ30の出射端面30bに接着剤等を介して接続される。このため、戻り光として第1の端面61aに到達した光は、光ファイバ30のコア領域31,クラッド領域32及び接着剤42に入射する。ここで、クラッド領域32に入射した戻り光は、光ファイバ30のクラッド領域32内を逆進し、クラッド領域32の界面から接着剤42に漏れ出す。接着剤42が光を吸収する特性を有する場合には、クラッド領域32の界面から接着剤42に漏れ出した戻り光によって接着剤42が発熱することにより接着剤42に光損傷が発生する可能性がある。また、第1の端面61aから出射された光が保持部材40上の接着剤42を直接照射する場合にも、接着剤42の光損傷が生じる場合がある。具体的には、保持部材40上の接着剤42としてアクリル系接着剤やエポキシ系接着剤を用いた場合、戻り光の光密度が0.3mW/μm以上の場合には、接着剤42に光損傷が生じる可能性がある。また、戻り光の入射により接着剤42の光損傷が発生しない場合であっても、戻り光の波長によっては、戻り光の照射による光化学変化が引き起こされて接着剤42の特性が変化し、接着剤としての機能が喪失される可能性がある。
これに対し、本実施形態による光照射装置1の場合、図6に示すように、光ファイバ30の出射端面30bと、スラブ導波体60のコア61の第1の端面61aとの間に光導波路51が設けられているため、第1の端面61aから出射する戻り光は、光導波体50の光導波路51又は光導波路51の周囲に設けられた基板53又はオーバークラッド52に入射する。光導波路51に入射した戻り光は、光導波路51を逆進して、光導波路51の第1の端面51aから出射され、光ファイバ30の出射端面30bから光ファイバ30内へ入射する。一方、オーバークラッド52又は基板53に入射した戻り光は、オーバークラッド52又は基板53を進む間に光強度(光密度)が低減される。したがって、オーバークラッド52又は基板53に入射した戻り光が光ファイバ30の出射端面30bに到達して光ファイバ30の周囲の接着剤42に入射した場合であっても、戻り光による接着剤42の光損傷が十分に低減される。
次に、光導波路51の長さ(第1の端面51aと第2の端面51bとの距離)と、光導波路51の光密度との関係を数値計算(シミュレーション)により求めた結果を図7に示す。数値計算の条件は以下の通りである。すなわち、基板53の厚さが1.0mm、光導波路51の断面形状が1辺10μmの正方形、オーバークラッド52の基板53との界面からの厚さ20μm、開口数(NA)を0.15とした場合に、スラブ導波体60のコア61の第1の端面61aからの距離をzとし、第1の端面61aからの距離zに対するクラッド部(オーバークラッド52及び基板53)における光密度を数値計算したものである。図7に示す結果は、この上記の条件下における計算結果をz=0mm(すなわち、第1の端面61a)における光導波路51の光密度を1として規格化したものである。図7は、z=10mmで、光密度が約50分の1となり、z=20mmで約100分の1となることを示している。すなわち、光導波路51の長さを10mm以上とすることで、クラッド部を進む戻り光の光密度を2桁程度小さくすることができる。
以上のように、本実施形態に係る光部品5を含む光照射装置1によれば、スラブ導波路を形成するコア61の第1の端面61aのうち、光導波路51の第2の端面51bと接続する領域以外に到達した戻り光は、コア61の第1の端面61aと、光導波体50のうち光導波路51を除く領域との界面、すなわちオーバークラッド52及び基板53に対して出射される。したがって、光ファイバ30のコア領域31及びクラッド領域32や、光ファイバ30を固定する保持部材40及び保持部材40上の接着剤42等に到達する戻り光の光強度を低減させることができるため、レーザ光の戻り光による損傷を低減させることができる。
また、光導波路51の第1の端面51aが光ファイバ30のコア領域31を全て覆うような(収容可能な)形状とすることにより、光ファイバ30のコア領域31から出射されるレーザ光を、損失を抑制しつつ光導波路51の第1の端面51aに入射することができる。このため、レーザ光の損失を抑制しつつ被照射物2に対して出射することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る光部品の構成について図8を用いて説明する。第2実施形態に示す光部品の光導波体50Aは、光導波路51の第1の端面51aの径が光ファイバ30の出射端面30bにおけるコア領域面31bの径よりも大きい点が、第1実施形態の光導波体50と相違する。すなわち、第1実施形態における光部品においても、第1の端面51aがコア領域面31bを収容可能な形状とされていたが、本実施形態の光導波体50Aのように、光導波体51の第1の端面51aを光ファイバ30のコア領域面31bに対して十分大きい形状としてもよい。したがって、調芯時の軸が若干ずれた場合であっても第1の端面51aがコア領域面31bを収容可能となる。よって、光ファイバ30のコア領域31から出射されるレーザ光を、損失をより抑制しつつ光導波路51の第1の端面51aに入射させることができる。また、コア61内を進んで光導波路51の第2の端面51bに入射した戻り光がより拡散した状態で光導波路51内を進む。このため、光ファイバ30及び光ファイバ30の周辺領域に到達する戻り光の強度をより低減させ、戻り光による接着剤42の光損傷等をさらに低減させることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る光部品の構成について図9を用いて説明する。第3実施形態に示す光部品の光導波体50Bは、光導波路51の第1の端面51aから第2の端面51bに向けてテーパ状とされており、第1の端面51aの径が第2の端面51bの径よりも大きい。すなわち、光導波体50Bは、第1の端面51aの面積が第2の端面51bの面積よりも大きい点が、第1実施形態の光導波体50と相違する。したがって、光導波体50Bは、光ファイバ30のコア領域31から第1の端面51aに入射されるレーザ光を、光損失を抑制した状態第2の端面51bからスラブ導波体60のコア61に入射できる。また、光導波体50Bは、光導波路51の第1の端面51aの面積を第2の端面51bの面積よりも大きくすることによって、光導波路51の第2の端面51bに入射された戻り光をさらに拡散させて第1の端面51aから出射させる。このため、光ファイバ30及び光ファイバ30の周辺領域に到達する戻り光の強度をより低減させ、戻り光による接着剤42の光損傷等をより低減させることができる。一方、戻り光による接着剤42の光損傷等が特に顕著な場合には、光導波体50Bの第1の端面51aの面積を第2の端面51bの面積よりも小さくすることによって、接着剤42の光損傷をより低減させることもできる。ここで、第1の端面51aの面積を光ファイバ30のコア領域面31の面積と同等か又はより小さくした場合、光導波路51の第2の端面51bに入射されて光ファイバ30の周辺領域に到達する戻り光は光ファイバ30のコア領域面31に入射する。一方、第2の端面51bの面積が大きいことから、スラブ導波体60のコア61を逆進して導波する戻り光のうちオーバークラッド52及び基板53からなるクラッド部に入射する光がより低減する。このため、クラッド部を逆進して接着剤42に到達する戻り光をより低減させ、戻り光による接着剤42の光損傷等をより低減させることができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態に係る光部品の構成について図10を用いて説明する。第4実施形態に示す光部品の光導波体50Cは、光導波路51の第1の端面51aの配列ピッチが、スラブ導波路を形成するコア61に対してアレイ状に配列された第2の端面51bの配列ピッチより大きい点が、第1実施形態の光導波体50と相違する。そして、第1の端面51aの配列ピッチが大きくなることにより、光ファイバ30の配列ピッチも他の実施形態と比較して大きくなるため、保持部材40も、他の実施形態の保持部材40と比較して大きい配列ピッチで光ファイバ30をアレイ状に配列することができるような形状とされる(図10では、その形状について図示しない)。このように、第1の端面51aの配列ピッチを、第2の端面51bの配列ピッチより大きくすることにより、スラブ導波体60のコア61を逆進して導波する戻り光のうち、第1の端面61aからオーバークラッド52及び基板53からなるクラッド部に入射した光が、クラッド部を進行しながらより拡散して光密度が低減される。したがって、戻り光による接着剤42の光損傷等をより低減させることができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態に係る光部品の構成について図11を用いて説明する。第5実施形態に示す光部品の光導波体50Dは、光導波路51が直線ではなく、曲線状となっている点が第1実施形態の光導波体50と相違する。図11に示す光導波体50Dの場合、光導波路51の第1の端面51aと第2の端面51bとのなす角が90°となるように光導波体51が曲がった形状とされる。そして、光導波体51に対応して、アレイ状に配列された光導波体51の第1の端面51aにそれぞれ接続するように、光ファイバ30の出射端面30bがアレイ状に配列される。このように、光導波路51が直線ではなく曲線状とされている場合、スラブ導波体60のコア61を逆進する戻り光のうち光導波体51の第2の端面51bに入射した戻り光は光導波路51内を逆進する。しかしながら、第1の端面61aからオーバークラッド52及び基板53からなるクラッド部に入射した戻り光はクラッド部内を直進するため、第2の端面51bとは異なる角度に設けられた光ファイバ30の出射端面30bに到達する戻り光の光密度がさらに低減される。このため、クラッド部を進む戻り光による接着剤42の光損傷等をさらに低減させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明に係る光部品は種々の変更を行うことができる。例えば、光導波路51の形状は、上記の実施形態のうちの複数の形状を組み合わせたものとすることができる。組み合わせた形状の一例としては、例えば、第1の端面51a及び第2の端面51bの双方が光ファイバ30のコア領域面31bよりも十分大きく、且つ、曲がった形状とすることが挙げられる。
1…光照射装置、10〜10…レーザ光源、20〜20…レンズ、30〜30…光ファイバ、40…保持部材、50,50A〜50D…光導波体、51〜51…光導波路、60…スラブ導波体、61…コア、70…集光レンズ。

Claims (5)

  1. 複数の光ファイバのそれぞれの出射端面が同一側となるように当該複数の光ファイバをアレイ状に配列して固定する保持部材と、
    前記複数の光ファイバのそれぞれに対応しており、前記出射端面に含まれる前記光ファイバのコア領域に接続された第1の端面と、該第1の端面の反対側の第2の端面とを含む複数の光導波路を有する光導波体と、
    前記第2の端面を介して前記複数の光導波路に接続されたスラブ導波路を有するスラブ導波体と、
    を備えることを特徴とする光部品。
  2. 前記第1の端面は、前記コア領域を収容可能な形状を有することを特徴とする請求項1記載の光部品。
  3. 前記第1の端面の面積は、前記第2の端面の面積よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2記載の光部品。
  4. 前記第1の端面の面積は、前記第2の端面の面積よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2記載の光部品。
  5. 前記第1の端面の配列ピッチは、前記スラブ導波路に対してアレイ状に配列された前記第2の端面の配列ピッチより大きいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光部品。
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