JP2010269320A - ダイカスト装置 - Google Patents

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JP2010269320A JP2009121297A JP2009121297A JP2010269320A JP 2010269320 A JP2010269320 A JP 2010269320A JP 2009121297 A JP2009121297 A JP 2009121297A JP 2009121297 A JP2009121297 A JP 2009121297A JP 2010269320 A JP2010269320 A JP 2010269320A
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誠石 勝見
Toru Yoshino
透 吉野
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Abstract

【課題】プランジャチップ4の交換作業の際に、金型24、25及びスリーブ17(鋳込み口ブッシュ16)、又はプランジャ装置2を分解せずに交換作業を行え、且つ、交換作業の安全性を向上した鋳造装置を提供すること。
【解決手段】プランジャロッド3の先端にプランジャチップ4を設けたプランジャ装置2を有する鋳造装置1において、前記プランジャロッド3を少なくとも3つの部品に分割し、プランジャロッド先端部3aとプランジャロッド中間部3b、又は前記プランジャロッド中間部3bとプランジャロッド後端部3cの少なくとも一方をカップリング機構9により着脱可能に連結し、前記プランジャロッド先端部3aとプランジャチップ4とを、着脱可能に連結していることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、アルミニウム、マグネシウム等の非鉄金属、及びその合金等を材料とするダイカスト鋳造装置に関するものである。
金属製の部品等を生産する方法の1つとして、鋳造が知られており、特に鋳造により鋳造品を効率的に生産するダイカスト鋳造装置が知られている。
図6に従来技術の鋳造装置1Xの概略を示し、この鋳造装置1Xは、固定盤26と可動盤27の内側に、固定型24と可動型25からなる金型を設置し、この2つの金型を密接させて内側に形成する空間(キャビティ29)に、融解した金属材料である溶湯mを流し込んで、鋳造品を生産するように構成している。
キャビティ29への溶湯mの供給は、溶湯mをラドル(ひしゃく)23等の給湯装置により、給湯口28からスリーブ17に供給し、スリーブ17に供給した溶湯mを、プランジャ装置2Xに設置したプランジャチップ4Xで金型内に圧入する構成としている。
ここで、プランジャチップ4Xは、鋳造装置1Xのスペースの問題で、スリーブの入口付近より下げる(図6の右方向)ことはできない。また、溶湯mを圧入する場合、可動型25との衝突等を防止するために、鋳込み口ブッシュ16の端部よりも進まないように構成している。
ところで、プランジャチップ4Xは、スリーブ17内を摺動して摩耗等による損傷が激しいため、定期的に交換する必要がある。以下に、プランジャチップ4Xの交換作業について説明する。
図7に、鋳造装置1Xのスリーブ17周辺の拡大図を示し、プランジャチップ4Xが最も下がった位置(図7の右方向)にある際の様子を示している。図7に示す様に、プランジャチップ4Xとスリーブ17の間のスペースdは非常に小さくなっているため、従来、プランジャロッド3Xと連結しているプランジャチップ4Xの交換は金型側(図7の左方向)から行っていた。
プランジャチップ4Xの交換作業は、まず、可動盤27を移動して、可動型25を図7の左方向に下げる。次に、固定型24を固定盤26から取り外し、同時に鋳込み口ブッシュ16を取り除き、プランジャチップ4Xを前進させる。その後、図8に示す様に、プランジャチップ4Xを天井クレーン等の吊りベルト18で支えながら、回転させ、プランジャチップ4Xとプランジャロッド3Xの螺合を解除する。最後に、新しいプランジャチップ4Xをプランジャロッド3Xのネジ部19にねじ込み、鋳込み口ブッシュ16及び固定型24を元の位置に戻して、プランジャチップ4Xの交換作業を完了する。
ここで、ネジ部19の長さD1は、プランジャチップ4Xとプランジャロッド3Xの連結の強度を保つのに必要な長さとなるため、ある程度長くなってしまう。そのため、ネジ部19の長さD1は、図7に示すプランジャチップ4Xとスリーブ17の間のスペースdよりも大きくなってしまい、プランジャチップ4Xをプランジャ装置2X側から交換することは不可能な構造となっている(例えば、特許文献1及び2参照)。
前述のプランジャチップ4Xの交換作業は、2〜3万ショット毎に必要となり、作業時
間は、大型の鋳造装置で2〜3時間、小さいものでは20〜30分程度となるため、その都度、鋳造装置1Xを停止し、鋳造品の生産作業を停止する必要がある。このため、鋳造装置1Xの生産効率が低下し、鋳造品のコストが高くなるという問題を有している。
また、プランジャチップ4Xの交換作業は、固定盤26と可動盤27の間で行うため、作業スペースが狭く、足場も悪く、交換作業には危険が伴う。特に、大型の鋳造装置(例えば1250〜4000t級)の場合、プランジャチップ4Xは10〜30kgとなり、更に、固定型24は300〜500kgとなり、足場の不安定な作業スペースでは、交換作業が困難となるという問題を有している。
上記の問題に対して、スペースdを広げて、プランジャ装置2X側からプランジャチップ4Xを交換可能にする方法を考えた。しかしながら、この方法では、スペースdの拡大に伴い、鋳造装置1X全体のサイズが大きくなり、またプランジャロッド3cの長さが長くなるため、鋳造装置1X自体の製造コストが大幅に増加してしまう。更に、鋳造装置1Xを設置する工場における容積率が悪化してしまう。そのため、鋳造品の生産コストを抑制することが困難であった。
特開2000−158114号公報 特開2001−150116号公報
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、プランジャチップの交換作業の際に、金型及びスリーブ(鋳込みブッシュ)、又はプランジャ装置等を分解せずに交換作業を行え、且つ、交換作業の安全性を向上した鋳造装置を提供することである。
上記の目的を達成するための本発明に係る鋳造装置は、プランジャロッドの先端にプランジャチップを設けたプランジャ装置を有する鋳造装置において、前記プランジャロッドを少なくとも3つの部品に分割し、プランジャロッド先端部とプランジャロッド中間部、又は前記プランジャロッド中間部とプランジャロッド後端部の少なくとも一方をカップリング機構により着脱可能に連結し、前記プランジャロッド先端部とプランジャチップとを、着脱可能に連結している。
上記の鋳造装置において、前記プランジャロッド先端部と前記プランジャロッド中間部、及び前記プランジャロッド中間部と前記プランジャロッド後端部の双方とも前記カップリング機構により着脱可能に連結したことを特徴とする。
上記の鋳造装置において、前記プランジャロッド中間部を前部と後部に分割し、且つユニバーサルジョイントにより連結していることを特徴とする。
上記の鋳造装置において、前記カップリング機構をバヨネット構造としたことを特徴とする。
本発明に係る鋳造装置によれば、複数に分割したプランジャロッドの少なくとも1箇所をカップリング機構で連結する構成により、従来の螺合による連結に比べ、プランジャロ
ッドの分割時に必要となる長手方向のストロークが短くなるため、プランジャ装置側でプランジャロッドを分解することが可能となる。そのため、プランジャチップの交換作業の際に、金型を分解することが不要となり、作業時間を短縮することができる。また、交換作業を行う作業領域が、プランジャ装置側となるため、交換作業の安全性を向上することができる。
更に、分割したプランジャロッドの複数個所をカップリング機構で連結する構成により、従来の螺合による連結に比べ、連結の着脱作業が容易となり、作業時間を短縮することが可能となる。特に、プランジャロッドのメンテナンス時における作業性を向上することができる。また、分割したプランジャロッド同士の軸の回転方向の位置合わせが容易となるため、冷却水等を供給する供給路をプランジャロッドの軸芯以外の場所に形成することが可能となる。
更に、プランジャロッド中間部(ジョイント)にユニバーサルジョイントを採用する構成により、プランジャチップの軸芯とピストンロッド(プランジャロッド後端部)の軸芯を自動的に調心できるため、スリーブ内におけるプランジャチップの摺動を円滑にすることができる。
本発明に係る実施の形態の鋳造装置のプランジャロッドの構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態の鋳造装置のプランジャロッドの断面を示す図である。 バヨネット構造を採用したカップリング機構を示す図である。 本発明に係る実施の形態の鋳造装置のプランジャチップの交換作業の様子を示す図である。 本発明に係る実施の形態の鋳造装置のプランジャチップの交換作業の様子を示す図である。 従来技術の鋳造装置の概略を示す図である。 従来の鋳造装置のプランジャチップの交換作業の様子を示す図である。 従来の鋳造装置のプランジャチップの交換作業の様子を示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態の鋳造装置について、図面を参照しながら説明する。図1にプランジャチップ4とプランジャロッド3の分解図を示し、プランジャロッド3を、プランジャロッド前部3aと、ジョイント(プランジャロッド中間部)3bと、ピストンロッド(プランジャロッド後端部)3cの3つに分割している。
プランジャチップ4は、溶湯mをキャビティ29に押込むための押圧面6を有しており、外周には、チップリング5及び後端チップリング5bを有している。また、プランジャロッド前部3aは、プランジャチップ4と連結するためのピストンリング8を有している。更に、プランジャロッド前部3aとジョイント3b、及び、ジョイント3bとピストンロッド3cの連結を、カップリング機構9により行っている。
図2にプランジャチップ4とプランジャロッド3の断面図を示す。プランジャチップ4とプランジャロッド前部3aは、ピストンリング8によりワンタッチに接続を可能としている。プランジャチップ4とプランジャロッド前部3aは、冷却水室12を形成している。冷却水を、冷却水供給路13から冷却水室12に供給し、冷却水排水路14から排出するように構成している。この冷却水室12から冷却水が漏洩することを防止するために、プランジャロッド前部3aにOリング7を設置している。
なお、冷却水はプランジャチップ4を冷却し、このプランジャチップ4の冷却に伴いキャビティ29に圧入した溶湯mを冷却するために使用している。また、プランジャチップ4は、スリーブ17と接触して、摩耗等の劣化が特に激しい外周部に、交換可能なチップリング5及び後端チップリング5bを有している。
更に、ジョイント3bは、前後に分割したユニバーサルジョイントを採用し、プランジャチップ4の軸芯とピストンロッド3cの軸芯が自動的に調心できるように構成することが望ましい。また、ジョイント3b及びピストンロッド3cの内部に、冷却水供給路13と冷却水排出路14を形成している。
このカップリング機構9は、連結及び連結解除が容易であり、且つ、プランジャロッド3の長手方向のスペースが小さい場合であっても、着脱を可能とする構造を有している。このカップリング機構9には、例えば、バヨネット構造や、ボールジョイント構造等を採用することができる。
なお、図1及び図2ではプランジャロッド3を3分割し、それぞれの連結部をカップリング機構9により行っているが、本発明はこの構成に限られるものではない。即ち、プランジャロッド3の分割数は、2つ又は4つ以上でもよく、カップリング機構9は、連結部の少なくとも1つに採用すればよい。
上記の構成により、プランジャチップ4の交換やプランジャロッド3のメンテナンス等の作業において、プランジャ装置2を分解することなく、プランジャ装置2側でこの作業を行うことが可能となる。そのため、プランジャチップ4の交換やメンテナンス等の作業を短時間に、且つ、安全性の高い状態で行うことができる。
図3にカップリング機構9の1例として、バヨネット構造を採用した連結部を示す。バヨネット構造は、雄側に複数の羽部10を有し、雌側に羽部10に対応した複数の孔部11を有している。このバヨネット構造は、羽部10と孔部11の位置を合わせ、勘合した後に回転することで、雄雌を連結することができる。また、羽部10にピン孔15を設置してもよい。このピン孔15は、カップリング機構9の連結時に、雌側から突出した位置決めピン(図示しない)が嵌合し、連結部が回転しないように構成している。
このバヨネット構造により、カップリング機構9の連結部分の長さが、従来の螺合によるネジ部19に比べて短くなるため、プランジャ装置2側において、プランジャチップ4を取外すことができる。更に、連結部の長さが短くなったにも関わらず、連結の力は強くなっており、プランジャチップ4の連結が不意に解除するような事故を防止できる。
また、バヨネット構造により、例えば、軸芯以外の場所に冷却水や潤滑油等の流体を搬送する供給路20を設けた場合であっても、この雄側と雌側における供給路20の位置合わせが容易となる。なお、羽部10の数は、図3に示す4枚以外でも、1枚から10枚、又はそれ以上の枚数であってもよく、プランジャロッド3の直径等に応じて変更することができる。また、羽部10の数により、カップリング機構9の連結及び連結解除の際に、連結部を回転する角度が決まる。例えば、羽部10が4枚である場合は、軸の回転方向に45°回転して連結及び連結解除を行う。
次に、本発明の実施の形態の鋳造装置1におけるプランジャチップ4の交換作業について説明する。図4に、鋳造装置1のスリーブ17周辺の拡大図を示しており、プランジャチップ4が最も下がった位置(図4の右方向)にある際の様子を示している。
ここで、プランジャチップ4を交換する場合は、まず、プランジャチップ4を天井クレーン等の吊りベルト18で支えながら回転させ、プランジャロッド前部3aとジョイント3bの間のカップリング機構9の連結を解除する。その後、図5に示す様に、プランジャロッド前部3aをプランジャチップ4と共に、軸の長手方向(図4の左方向)に引き抜き、鋳造装置1から取り出す。最後に、プランジャロッド前部3aに新しいプランジャチップ4を接続し、元の位置に戻してプランジャチップ4の交換作業を完了する。
このとき、プランジャロッド前部3aとプランジャチップ4を、軸の長手方向(図4の左方向)に引き抜くために必要な長さが、プランジャチップ4とスリーブ17の間のスペースdより小さくてすむため、プランジャ装置2側からプランジャチップ4を取外すことができる。
つまり、カップリング機構9は、従来のプランジャチップ4Xとプランジャロッド3Xを連結していたネジ部19と比べて、長手方向に短く構成した連結機構でありながら、ネジ部19と同等以上の連結強度を有している。このように、プランジャロッド3を分割し、その連結にカップリング機構9を採用することでプランジャチップ4の交換作業等を、プランジャ装置2側で行うことが可能な鋳造装置1を提供することができる。
以上、プランジャチップ4の交換作業に関して説明したが、同様に、プランジャロッド3を分解してメンテナンス等の他の作業も短時間で行うことができる。なお、プランジャチップ4の交換作業は、従来2〜3時間かかっていたものを、本発明により約5分程度まで短縮することができる。
1 鋳造装置
2 プランジャ装置
3 プランジャロッド
3a プランジャロッド前部
3b プランジャロッド中間部(ジョイント)
3c プランジャロッド後端部(ピストンロッド)
4 プランジャチップ
9 カップリング機構

Claims (4)

  1. プランジャロッドの先端にプランジャチップを設けたプランジャ装置を有する鋳造装置において、
    前記プランジャロッドを少なくとも3つの部品に分割し、プランジャロッド先端部とプランジャロッド中間部、又は前記プランジャロッド中間部とプランジャロッド後端部の少なくとも一方をカップリング機構により着脱可能に連結し、前記プランジャロッド先端部とプランジャチップとを、着脱可能に連結していることを特徴とする鋳造装置。
  2. 前記プランジャロッド先端部と前記プランジャロッド中間部、及び前記プランジャロッド中間部と前記プランジャロッド後端部の双方とも前記カップリング機構により着脱可能に連結したことを特徴とする請求項1に記載の鋳造装置。
  3. 前記プランジャロッド中間部を前部と後部に分割し、且つユニバーサルジョイントにより連結していることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳造装置。
  4. 前記カップリング機構をバヨネット構造としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の鋳造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017087293A (ja) * 2015-11-09 2017-05-25 中北大学 押圧鋳造機の射出機構の同軸度調節方法
JP2018069283A (ja) * 2016-10-28 2018-05-10 東芝機械株式会社 ダイカスト成形用射出プランジャおよびダイカスト成形用射出装置
KR101855983B1 (ko) 2016-06-16 2018-05-10 이상직 교체 구조를 가지는 플런저

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