JP2010269142A - 装置の交換可能な構成部品の認識 - Google Patents

Abstract

【課題】処置のために選択された構成部品が、意図された用途に対して適切であるか否かを容易にかつ信頼して確認できる外科用装置の提供。
【解決手段】外科用装置であって、１つ以上のセンサを含む受け入れセクションと、該受け入れセクションに取り外し可能に結合されるように、適合され構成された交換可能な構成部品であって、該交換可能な構成部品は、少なくとも１つの磁石を含み、該少なくとも１つの磁石は、該交換可能な構成部品の特性に対応する強度あるいは構成を有し、該少なくとも１つの磁石は、該１つ以上のセンサによって検出可能である、交換可能な構成部品とを含む、外科用装置。
【選択図】図２

Description

（関連出願の引用）
本願は、２００９年５月１９日に出願された米国仮特許出願第６１／１７９，３９７号の利益および優先権を主張するものであり、その全体の内容が本明細書に参照により援用されている。
（技術分野）
本開示は、概して、外科用器具の交換可能な部品の特性（例えば、タイプおよび／または状態）を認識するための装置および方法に関する。具体的には、本開示は、外科用ステープリング装置のステープルカートリッジのような、単一使用ローディングユニット（「ＳＵＬＵ」）の認識に関する。

（関連技術の背景）
外科処置の間、外科医は、処置のために選択された器具が意図された用途に対して適切であるか否かを容易にかつ信頼して確認できることが必須である。外科用器具が、特定の処置に対してより適する別の構成部品と交換され得る交換可能な構成部品を含むことは、一般的である。代替として、構成部品は、一度使用されると交換を必要とし得る。

多くの外科用器具は、取り外し可能な、あるいは交換可能な構成部品を含む。そのような外科用器具の使用の前に、外科用器具に結合される、あるいは配置される特定の構成部品の識別は必須である。取り外し可能なＳＵＬＵを含む外科用器具の例は、特許文献１および特許文献２を含み、その内容は、その全体において、参照により本明細書に援用されている。特に、特許文献１は、外科用ファスナ装置の適用を開示しており、カートリッジの半セクションおよびアンビルの半セクションを含み、カートリッジおよびアンビルの半セクションは、クランプされていない位置から完全にクランプされた位置に、相対的に可動である。特許文献２は、ＳＵＬＵと使用するように設計された外科用ステープリング装置を開示しており、ＳＵＬＵは、装置の細長い本体部分に取り付け可能である。

特定の外科用器具と結合されるように動作可能なＳＵＬＵのタイプおよび／または状態は、器具の使用の前に確認することが必須である。しかしながら、ＳＵＬＵの識別および状態は、ＳＵＬＵが大きさおよび構成において異なり、またその中に収納される外科用ファスナも異なることにより、複雑である。さらに、ＳＵＬＵのタイプおよび／または状態は、ＳＵＬＵが顕著な外部特性を有さないことがあり、あるいは、視界からは隠されることがあり得るので、目視検査からは容易には明らかでないことがあり得る。

米国特許第７，０５５，７３０号明細書 米国特許第７，１５９，７５０号明細書

本開示は、外科用器具の交換可能な構成部品の特性を識別するための装置および方法に関する。

外科用装置は、１つ以上のセンサを含む受け入れセクションを含み得る。外科用器具の交換可能な構成部品（例えば、ステープルカートリッジあるいはエンドエフェクタ）は、外科用装置（例えば、カートリッジ受け入れセクション、あるいは細長いシャフトの遠位端）の受け入れセクションに取り外し可能に結合されるように、適合されかつ構成されている。外科用器具の、識別されるべき特性を有する交換可能な構成部品は、交換可能な構成部品に結合された少なくとも１つの磁石を含み、磁石はセンサ（例えは、ホール効果センサ）によって測定される強度を有する。磁石は、識別されるべき交換可能な構成部品の特性に対応する強度を有する。複数の該少なくとも１つの磁石は、識別されるべき交換可能な構成部品の特性に対応するバイナリコードを表わすように配置されている。特に、外科用装置は、特定の磁石の存在あるいは不存在を検出するように適合され構成されている所与の数のセンサを含み得る。存在する磁石の配置は、ある特性に対応するバイナリコードを表わす。例えば、交換可能なステープルカートリッジの場合、特性は、ステープルカートリッジ内に含まれるステープルの大きさあるいは寸法であり得る。

導電体要素（例えば、識別されるべき特定の特性に対応する強度を有する磁石）が、交換可能な構成部品に結合され得る。例えば、１，０００ガウスの定格を有する磁石は、吸収性の共重合体ステープルを含む外科用ステープリング器具のＳＵＬＵと対応し得る。他の実施形態では、複数の導電体要素が、識別されるべき特性を示すバイナリコードを表わすように配置され得る。制御装置は、測定された特性に対応する入力から、交換可能な構成部品のタイプおよび／または状態を決定できる。

１つの実施形態において、ＳＵＬＵの状態の決定は、センサによって測定される磁石の数あるいは強度が、動的に変えられ得るように、ＳＵＬＵの状態変化に応答して、磁石の強度、配置、あるいは検出能を動的に変えることによって、（例えば、磁石を動かすあるいは覆うことによって）達成され得る。そうすることにより、ＳＵＬＵに残っているステープルの数のような状態指標が決定され得る。

本発明は、さらに以下の手段を提供する。
（項目１）
外科用装置であって、
１つ以上のセンサを含む受け入れセクションと、
該受け入れセクションに取り外し可能に結合されるように、適合され構成された交換可能な構成部品であって、該交換可能な構成部品は、少なくとも１つの磁石を含み、該少なくとも１つの磁石は、該交換可能な構成部品の特性に対応する強度あるいは配置を有し、該少なくとも１つの磁石は、該１つ以上のセンサによって検出可能である、交換可能な構成部品と
を含む、外科用装置。
（項目２）
上記少なくとも１つのセンサは、いくつかのセンサを含み、各センサは、磁石を検出するように適合され構成されており、上記交換可能な構成部品は、いくつかの磁石を有しており、該磁石の数は、該センサの数に等しいか、あるいはそれより少なく、該磁石は、特定のセンサが磁石の存在を検出するように、特定のセンサと相互作用するように配置され、該磁石の配置は、該交換可能な構成部品の前記特性を表すバイナリコードに対応する、項目１に記載の外科用装置。
（項目３）
上記少なくとも１つのセンサは、いくつかのセンサを含み、各センサは、磁石を検出するように適合され構成されており、上記交換可能な構成部品は、いくつかの磁石を有しており、該磁石の数は、該センサの数に等しいか、あるいはそれより少なく、該磁石は、特定のセンサが磁石の不存在を検出するように、特定のセンサと相互作用するように配置され、該磁石の配置は、該交換可能な構成部品の前記特性を表すバイナリコードに対応する、項目１〜２のいずれか１項に記載の外科用装置。
（項目４）
上記受け入れセクションはカートリッジ受け入れセクションであり、上記交換可能な構成部品は、該カートリッジ受け入れセクションによって受け入れられるように適合され構成されたローディングユニットである、項目１〜３のいずれか１項に記載の外科用装置。
（項目５）
上記ローディングユニットは、ステープルカートリッジであり、上記交換可能な構成部品の上記特性は、該ステープルカートリッジ内に収容された１つ以上のステープルの大きさあるいは寸法である、項目１〜４のいずれか１項に記載の外科用装置。
（項目６）
上記受け入れセクションは、細長い本体部分であり、上記交換可能な構成部品は、エンドエフェクタであり、該細長い本体部分および該エンドエフェクタは、互いに動作可能に結合されるように適合され構成されている、項目１〜５のいずれか１項に記載の外科用装置。
（項目７）
上記少なくとも１つのセンサは、ホール効果センサである、項目１〜６のいずれか１項に記載の外科用装置。
（項目８）
上記少なくとも１つの磁石は、強度、配置、あるいは検出能を有しており、該少なくとも１つの磁石の該強度、配置、あるいは検出能は、上記外科用装置の状態の変化に応答して、動的に変化可能である、項目１〜７のいずれか１項に記載の外科用装置。
（項目９）
上記状態の変化は、上記外科用装置の作動に対応する、項目１〜８のいずれか１項に記載の外科用装置。
（項目１０）
上記状態の変化は、ステープルカートリッジの発射に対応する、項目１〜９のいずれか１項に記載の外科用装置。
（摘要）
外科用器具の交換可能な構成部品の特性を決定するための装置および方法が提供される。ホール効果センサによって測定可能な、測定可能な強度を有する導電性材料が、該構成部品に結合される。他の実施形態において、複数の導電性材料が、交換可能な構成部品の対応を表わすバイナリコードを形成するように配置される。センサによって測定可能な該磁石の数および／または強度は、外科用器具の状態が決定可能なように、動的に変えられ得る。

本開示の、上記のおよび他の局面、特徴、および利点が、添付の図面と共に取られる場合、以下の詳細な記述に照らして、より明らかになるであろう。
図１は、ステープルカートリッジアセンブリを含む外科用ファスナ装置の透視図である。 図２は、部品を分離した状態の透視図であり、本開示の外科用ファスナ適用装置のカートリッジ半セクションへの、図１のステープルカートリッジの搭載を示している。 図３は、ステープルカートリッジのローディングおよびロックアウト機構の拡大された右側の近位図であり、ステープルカートリッジが配置された状態である。 図４は、カートリッジアセンブリを含む外科用ステープリング装置の他の実施形態の側面透視図である。 図５は、図４に示された領域の拡大図であり、エンドエフェクタを例示している。 図６は、図５のエンドエフェクタの、部品を分離して示した図である。 図７は、構成部品認識システムのブロックダイアグラムである。 図８は、図７の構成部品認識システムのブロックダイアグラムの第２の状態である。 図９は、図７の構成部品認識システムのブロックダイアグラムの第３の状態である。 図１０は、構成部品認識システムの他の実施形態のブロックダイアグラムである。

外科用器具の構成部品の特性を識別するための、本開示される装置および方法の実施形態が、図面を参照して詳細に記述され、同様な参照番号は、いくつかの図面の各々において同等なあるいは対応する要素を示す。

外科用ステープリング装置１０が、ここで、図１−３を参照して記述される。外科用ステープリング装置１０は、複数の隣接するステープルの行を、カートリッジ受け入れセクション１２とアンビルセクション１４との間にクランプされた身体組織に適用するように適合され構成されている。外科用ステープリング装置１０には、２つの選択可能なクランプレバー６２、６４、および摺動可能に取り付けられた発射レバー６５が提供される。クランプレバー６２、６４は、ユーザに、いずれかの半セクション１２、１４からステープリング装置１０を開く選択肢を提供する。１対の人間工学的外形のハンドル６６、６８が、クランプレバー６２、６４にそれぞれ固定される。加えて、発射レバー６５が、ユーザに外科用ステープリング装置１０を、左側あるいは右側のいずれかから、発射する能力を提供する。

ＳＵＬＵ１６は、カートリッジ本体１８を含み、それにはいくつかの成形された表面が提供され、外科用ステープリング装置１０のカートリッジ半セクション１２に関して、ＳＵＬＵ１６の取り付けおよび位置合わせを容易にする。そのような位置合わせを容易にする表面は、カートリッジ本体１８の様々な構成部品上の、カートリッジ半セクション１２上の相補的な面に対応して、任意の適切な位置に形成され得る。例えば、配置／位置合わせ機構面１８ａは、ＳＵＬＵ１６のいずれの側にも、その近位端付近において、下方に延びて形成され得、また、成形された面１８ｂはカートリッジ本体１８のいずれの側にも、その遠位端付近において、形成され得る。

ＳＵＬＵ１６が、外科用ステープリング装置１０に正しく搭載される場合、表面１８ａは、カートリッジ半セクション１２に形成された１対のノッチ４８、５０に位置する。ロッカ５２には、下方に延びるブロック面５２ｅが提供され、ブロック面５２ｅは、カムバーチャネル４０がその最近位位置にある場合、カムバーチャネル４０の底面を通って形成された開口部と縦に位置が合う。ロッカ５２は、ばね５６によってロックアウト位置に向かって付勢され得、カムバーチャネル４０が、遠位の長手方向の動きから抑制されるように、ブロック面５２ｅは開口部４０ａを通って延びる。図３に見られるように、ＳＵＬＵ１６は、ビーム５８と係合されるように動作可能であり得る。より短いＳＵＬＵ１６を使用する外科用ステープリング装置１０のバージョンでは、ビーム５８は除かれ得る。

図２に示されるように、互い違いにされ得る１対のカム面３６、３８が、カムバーチャネル４０から延びて、ＳＵＬＵ１６を通って並進し、１対のステープル（示されない）をＳＵＬＵ１６から放出する。加えて、ナイフ刃が、また、ＳＵＬＵ１６の長さに沿って移動し、カートリッジ受け入れセクション１２とアンビルセクション１４との間にクランプされた組織を二分する。

図２および３に示されるように、磁石３０がＳＵＬＵ１６に位置決めされ得、センサ３５が、例えば、チャネル４０にあるいはその近くに、あるいはビーム５８に沿って、カートリッジ受け入れセクション１２に位置決めされ得、磁石３０に十分に近接して、磁石３０と相互作用するように動作可能である。ＳＵＬＵ１６に位置決めされる磁石３０は、センサ３５によって識別されるべきＳＵＬＵ１６の特性に対応する測定可能な特性を有するように選択される。

外科用ステープリング装置２００が、図４−５を参照して、ここで記述される。外科用ステープリング装置２００は、近位ハンドル部分２１２、細長い中央本体部分２１４、およびエンドエフェクタ２３１を含む。エンドエフェクタ２３１は、細長い中央本体部分２１４から選択的に取り外され得る。特に、遠位シャフト２１６は、エンドエフェクタ２３１と共に取り外され得る。ハンドル部分２１２は、静止ハンドル２１８、トリガ２３０、回転のための回転制御部材２２２、および、関節運動アクチュエータ２２４を画定する本体２１３を含む。本体２１３は、公知のファスナ技術（例えば、接着剤、溶接、インターロック構造、ねじ等）を使用して互いに固定される１対の成形された半セクション２１３ａ、２１３ｂを含む。代替として、他のファスナ技術が使用され得る。加えて、エンドエフェクタ２３１を特定の位置に係止する係止機構が含まれ得る。特に、カットアウト２２０は、突起２２０ｃをスナップばめの関係に係合し得、それによって、関節運動アクチュエータ２２４および回転制御部材２２２を、特定の位置に解放可能に固定する。

図５および６に示されるように、エンドエフェクタ２３１は、アンビルアセンブリ２３４およびカートリッジアセンブリ２３６を含む。エンドエフェクタ２３１は、また、遠位ツールアセンブリ２３２および、ヒンジ部材２４２ａ、２４２ｂにおいて、遠位ツールアセンブリ２３２に結合されるように動作可能である中間ピボット部材２３３を含む。アンビルアセンブリ２３４は、当該技術分野で公知（例えば、アンビルアセンブリ２３４が、複数のステープル変形ポケットを含む）なように、完成したステープルの形成を容易にするように構成され適合されている。

他の実施形態では、エンドエフェクタ２３１は、磁石３０を含み得、また、細長い中央本体部分２１４は、センサ３５を含み得る。従って、交換可能なエンドエフェクタ２３１を有する外科用ステープリング装置２００の実施形態において、エンドエフェクタ２３１の認識および識別が容易であり得る。加えて、エンドエフェクタ２３１は、取り付け部材３５０を含み得、該取り付け部材３５０は、遠位シャフト２１６に結合されるように動作可能に適合されている。取り付け部材３５０は、エンドエフェクタ２３１の旋回を容易にするように適合され得る。

図６に示されるように、エンドエフェクタ２３１は、アンビル本体部分２３８およびアンビルプレート部分２４０を含む。アンビルプレート部分２４０は、当該技術分野で公知なように、複数のステープル変形ポケット（示されていない）を含み得る。アンビルプレート部分２４０は、任意の公知のファスナ技術（例えば、溶接、圧着等）を使用してアンビル本体部分２３８に固定され得る。組み立てられた状態では、アンビル本体部分２３８およびアンビルプレート部分２４０は、それらの間にギャップあるいはキャビティ２４１を画定する。アンビル本体部分２３８の近位端は、１対のヒンジ部材２４２ａ、２４２ｂを含む。アンビルプレート２４０の近位部分は、カム面２４４を画定する。細長いスロット２４６は、アンビルプレート部分２４０の近位端から、アンビルプレート部分２４０の遠位端に向かって延びる。

カートリッジアセンブリ２３６は、細長い支持チャネル２５２を画定するキャリア部分２５１を含み、細長い支持チャネル２５２は、ステープルカートリッジあるいはＳＵＬＵ２５４を受け入れるような寸法にされている。カートリッジ２５４およびキャリア部分２５１内の対応するスロットおよび溝は、カートリッジ（つまりＳＵＬＵ２５４）を保持するように機能する。ＳＵＬＵ２５４およびキャリア部分２５１内の対応するスロットおよび溝は、ＳＵＬＵ２５４を支持チャネル２５２内に保持するように機能する。ＳＵＬＵ２５４は、複数のファスナ（例えば、当該技術分野で公知なように、ステープルとプッシャ）を受け入れるための複数のステープルスロットあるいはポケット２５６を含む。カムくさび２５８を含む作動スレッド２６０は、ＳＵＬＵを通って並進して、プッシャに、スロットあるいはポケット２５６を通ってステープルを放出させるように構成され適合されている。カム面２４４にピン２６８によって固定されたナイフバー２６５は、刃２６６を含む。ナイフバー２６５は、スロット２６２を通って移動するように適合されている。加えて、ナイフバーは、孔２７０、２７２を含み得、孔２７０、２７２は、それを通る発射ケーブルを受け入れるように構成され適合されている。

キャリア部分２５１は、その近位端に形成された１対のヒンジ部材２７８ａ、２７８ｂを含み、また、鋸状態部２８０を含み得る。ピボットピンは、アンビル本体部分２３８に対して離れた部分と接近した部分との間で、アンビルアセンブリ２３４がカートリッジアセンブリ２３６に関して旋回可能であるように、ヒンジ部材２４２ａ、２４２ｂとヒンジ部材２７８ａ、２７８ｂとの間に延びる。チャネルカバー２９０は、キャリア部分２５１の側壁に、スロット２９４に受け入れられるタブ２９２を使用して固定され得る。チャネルカバー２９０は、キャリア部分２５１の側壁に沿った発射ケーブルに対して、ケーブルチャネル（例えば、２９１ａおよび２９１ｂ）を画定する。１対のカットアウト２９６ａおよび２９６ｂが、キャリア部分２５１の中に形成されて、発射ケーブルのチャネル２９１ａおよび２９１ｂからカートリッジ支持チャネル２５２への通過を容易にする。ガイドキャップ２８４あるいは他の適切な構造が、キャリア部分２５０の遠位端に提供され得るか、あるいは固定され得る。

図６に示されるように、磁石３０は、ＳＵＬＵ２５４に位置決めされ得、また、センサ３５は、キャリア部分２５１に位置決めされ得、該キャリア部分は、ＳＵＬＵ２５４を受け入れ、および／または磁石３０に十分に接近して、磁石３０と相互作用するように動作可能である。ＳＵＬＵ１６に位置決めされている磁石３０は、ＳＵＬＵ１６の特性に対応する測定可能な特性を有するように選択されて、センサ３５によって識別される。実施形態において、磁石３０は、エンドエフェクタ２３１に結合されるように動作可能であり得、また、センサ３５は、細長い中央本体部分２１４に結合されるように動作可能であり得る。

図７−９に示されるように、構成部品認識システム１５０は、複数の磁石３０を含む。各磁石３０は、対応するセンサ３５（例えば、ホール効果センサ）を有する。ホール効果センサは、磁界の変化に応答してその出力を変化する変換器である。磁石３０の近さ、および／または強度の変化を検出することによって、センサ３５は、ＳＵＬＵ１６、２５４の有無を検出できる。加えて、センサ３５は、ＳＵＬＵ１６、２５４の識別および／または状態を目的として、特定のＳＵＬＵ１６、２５４と対応する磁石３０の特定の特性を検出し得る。

磁石３０は、バイナリコードを表わすように、ＳＵＬＵ１６、２５４に配置され、各バイナリコードは、識別されるべきＳＵＬＵの特性に対応する。生成され得るバイナリコードの数は、センサ３５の数「ｎ」の関数である。特に、バイナリコードの総数は、２の「ｎ」乗に等しい。ここで、ｎはセンサの総数に等しい。例えば、６つのセンサ３５がある場合、可能なバイナリコードの総数は、６４である。センサ３５は磁石の存在のみでなく、その強度も検出できるので、異なる強度を有する磁石を含むことによって、２の「ｎ」乗より多くの特性を表すことができる。従って、可能な組み合わせの数は、各個別の磁石の強度に加えて磁石の数の関数であり得る。

図７から９の各々において、６つのセンサ３５がマイクロコントローラ１５に結合されており、マイクロコントローラ１５は、各信号を読み取り、識別されるべき特性に対応するバイナリコードを決定する。図７から９は、磁石３０の構成を、３つの異なる構成で例示している。図７に見られるように、６つのセンサ３５の各々は、対応する磁石３０を有しており、従って、この構成によって表わされるバイナリコードは、１１１１１１に等しい。図８に示されるように、第１のセンサ３５、第２のセンサ３５、第４のセンサ３５、第５のセンサ３５、および第６のセンサ３５は、異なる磁石３０に、その順序で各々結合されている。そのような構成は、バイナリコード１１０１１１に対応する。図９は、磁石３０のさらに他の可能な構成を例示しており、ここでは、第１のセンサ３５、第３のセンサ３５、第４のセンサ３５、および第６のセンサ３５が、異なる磁石３０にその順序で各々結合されている。そのような構成は、バイナリコード１０１１０１に対応する。

構成部品認識システム２５０のなおも他の実施形態では、１つのセンサ３５が磁石３０の強度を読み取るように適合される。識別されるべき各特性は、異なる磁界強度（つまり、ガウス強度）を有する磁石３０に対応する。この結果を達成するために、異なる磁界強度を有する磁性材料あるいは異なる量の同じ材料が、構成部品（例えば、ＳＵＬＵ１６、２５４）に結合されて、識別されるべき特性に対応し得る。センサ３５は、信号をマイクロコントローラ１５に送信して、器具の対応する特性を識別する。

ＳＵＬＵ１６の状態の決定は、ＳＵＬＵ１６が発射されるとき、センサ３５によって測定される磁石３０の数あるいは強度が、動的に変更され得るように、磁石３０を動かすかあるいは覆うことによって、達成され得る。そのように、様々なＳＵＬＵ１６が、外科用ステープリング装置１０に提供され得、各ＳＵＬＵ１６は、特定のＳＵＬＵ１６の特徴に対応する磁石３０の構成を有する。ＳＵＬＵ１６に提供された磁石３０の数は、ステープル行の数、ＳＵＬＵ１６の長さ、ＳＵＬＵ１６の中に提供されたステープルの大きさ、に加えて、実行されるべき外科処置のための正しいＳＵＬＵ１６を選択することを容易にする任意の他の周辺情報を含み得る。さらになおも、磁石３０は、ＳＵＬＵ１６内の可動な磁石構成部品に結合されるように動作可能であり得、センサ３５によって検出され得ることが想起される。この場合、構成部品認識システム１０は、ＳＵＬＵ１６が故障したか否か、あるいは前に使用されたか否かを検出することができる。

形式および詳細における様々な修正および変更が、本開示の範囲および精神から外れることなく本明細書になされ得ることは、当業者によって理解されるであろう。例えば、外科用装置１０、２００に含まれる磁石３０およびセンサ３５の例示されたものとは異なる構成、数、および位置は、本開示の範囲および精神内に留まるであろう。さらに、本明細書に記述された構成部品認識システムは、これらの構成部品の認識が望ましい交換可能な構成部品を含む任意の外科用器具に適用され得る。従って、形式および詳細における修正および変更は、本開示の範囲および精神から外れることなく、なされ得る。

１２ カートリッジ受け入れセクション
１６ ＳＵＬＵ
１８ カートリッジ本体
１８ａ 配置／位置合わせ機構面
１８ｂ 成形された面
３０ 磁石
３５ センサ
３６ カム面
３８ カム面
４０ カムバーチャネル
５０ ノッチ
５２ ロッカ
５８ ビーム
６５ 発射レバー

Claims (10)

1. 外科用装置であって、
   １つ以上のセンサを含む受け入れセクションと、
   該受け入れセクションに取り外し可能に結合されるように、適合され構成された交換可能な構成部品であって、該交換可能な構成部品は、少なくとも１つの磁石を含み、該少なくとも１つの磁石は、該交換可能な構成部品の特性に対応する強度あるいは配置を有し、該少なくとも１つの磁石は、該１つ以上のセンサによって検出可能である、交換可能な構成部品と
   を含む、外科用装置。
2. 前記少なくとも１つのセンサは、いくつかのセンサを含み、各センサは、磁石を検出するように適合され構成されており、前記交換可能な構成部品は、いくつかの磁石を有しており、該磁石の数は、該センサの数に等しいか、あるいはそれより少なく、該磁石は、特定のセンサが磁石の存在を検出するように、特定のセンサと相互作用するように配置され、該磁石の配置は、該交換可能な構成部品の前記特性を表すバイナリコードに対応する、請求項１に記載の外科用装置。
3. 前記少なくとも１つのセンサは、いくつかのセンサを含み、各センサは、磁石を検出するように適合され構成されており、前記交換可能な構成部品は、いくつかの磁石を有しており、該磁石の数は、該センサの数に等しいか、あるいはそれより少なく、該磁石は、特定のセンサが磁石の不存在を検出するように、特定のセンサと相互作用するように配置され、該磁石の配置は、該交換可能な構成部品の前記特性を表すバイナリコードに対応する、請求項１に記載の外科用装置。
4. 前記受け入れセクションはカートリッジ受け入れセクションであり、前記交換可能な構成部品は、該カートリッジ受け入れセクションによって受け入れられるように適合され構成されたローディングユニットである、請求項１に記載の外科用装置。
5. 前記ローディングユニットは、ステープルカートリッジであり、前記交換可能な構成部品の前記特性は、該ステープルカートリッジ内に収容された１つ以上のステープルの大きさあるいは寸法である、請求項４に記載の外科用装置。
6. 前記受け入れセクションは、細長い本体部分であり、前記交換可能な構成部品は、エンドエフェクタであり、該細長い本体部分および該エンドエフェクタは、互いに動作可能に結合されるように適合され構成されている、請求項１に記載の外科用装置。
7. 前記少なくとも１つのセンサは、ホール効果センサである、請求項１に記載の外科用装置。
8. 前記少なくとも１つの磁石は、強度、配置、あるいは検出能を有しており、該少なくとも１つの磁石の該強度、配置、あるいは検出能は、前記外科用装置の状態の変化に応答して、動的に変化可能である、請求項１に記載の外科用装置。
9. 前記状態の変化は、前記外科用装置の作動に対応する、請求項８に記載の外科用装置。
10. 前記状態の変化は、ステープルカートリッジの作動に対応する、請求項８に記載の外科用装置。

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