JP2010268289A - コーリニアアンテナ - Google Patents

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Abstract

【課題】 サイドローブを低減することができるコーリニアアンテナとする。
【解決手段】 15段スタックされたコーリニアアンテナ1は、1段目スリーブ素子11ないし15段目スリーブ素子25における各段がダイポールアンテナを構成する上段スリーブと下段スリーブとから構成されている。各段のスリーブ素子には、アンテナ給電部32が接続されている同軸ケーブル31から周波数信号が給電されている。各段の上段スリーブと下段スリーブとの間隔Fgを下段から上段に向かって次第に大きい間隔としている。これにより、コーリニアアンテナ1のサイドローブを低減することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、放射特性の良好なコーリニアアンテナに関するものである。
従来のコーリニアアンテナの一例における概略構成を図11に示す。
図11に示す従来のコーリニアアンテナ100は、それぞれダイポールアンテナを構成するスリーブ素子が15段スタックされて構成されている。コーリニアアンテナ100において、1段目スリーブ素子111の上には2段目スリーブ素子112がスタックされ、2段目スリーブ素子112の上には3段目スリーブ素子113がスタックされ、3段目スリーブ素子113の上には4段目スリーブ素子114がスタックされ、4段目スリーブ素子114の上には5段目スリーブ素子115がスタックされ、5段目スリーブ素子115の上には6段目スリーブ素子116がスタックされ、最上段に15段目スリーブ素子125がスタックされている。1段目スリーブ素子111ないし15段目スリーブ素子125のほぼ中央部が伝送線路とされる同軸ケーブル131により励振されており、同軸ケーブル131の下端にはアンテナ給電部132が接続され、同軸ケーブル131は1段目スリーブ素子111内に導入されている。
各スリーブ素子111〜125は円筒状の上段スリーブパイプと下段スリーブパイプが向き合わされてダイポールアンテナが構成されており、上段スリーブ素子と下段スリーブ素子とが向き合う所定のスリーブパイプ間隔がFg1〜Fg15とされている。各スリーブ素子111〜125におけるスリーブパイプ間隔Fg1〜Fg15は同じ間隔とされており、例えばスリーブパイプ間隔Fg1〜Fg15は約5mmとされている。また、ダイポールアンテナを構成する上段スリーブパイプと下段スリーブパイプの電気長は、アンテナ給電部132から給電される周波数信号の波長をλとした際に約λ/4とされている。また、各段のスリーブ素子111〜125が同相で励振されるように、給電部間の同軸ケーブル131の電気長は約1λとされている。なお、同軸ケーブル131の物理長は、同軸ケーブル131の波長短縮率に応じた長さとされる。
特開平5−267932号公報 実公平4−48003号公報
従来のコーリニアアンテナ100において、アンテナ給電部132から供給する周波数信号を周波数f(f=2560MHz)とし、1段目スリーブ素子111ないし15段目スリーブ素子125における各段のスリーブパイプ間隔Fg1〜Fg15を約5mmとした際の垂直面内(Z−X平面)の放射指向特性の理論計算値を図12に示す。この場合、下方へ約5°向くチルト角となるように各段におけるスリーブ給電部間における同軸ケーブル131の電気長が、周波数fの波長をλとした際に1λより若干短くなるように調整されている。図12に示す放射指向特性では利得は0dBに正規化されており、図12を参照すると、1段目スリーブ素子111ないし15段目スリーブ素子125はほぼ同相で給電され、±95°の水平方向にほぼ同じ強さの放射ビームが発生されている。この場合、サイドローブは少ない数しか発生しておらず、サイドローブレベルは約−13dB以下となっている。また、上記条件を同じにした従来のコーリニアアンテナ100の垂直面内(Z−X平面)の放射指向特性の実測値を図13に示す。図13では利得は0dBに正規化されており、図13に示す放射指向特性を参照すると、±95°の水平方向にほぼ同じ強さの放射ビームが発生しており、チルト角は約5°とされているのが分かる。しかしながら、理論計算値より本来望まれない方向に多数のサイドローブが発生してしまうという問題点があった。
そこで、本発明は、多段にスタックされているコーリニアアンテナにおいて、サイドローブを低減することができるコーリニアアンテナを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のコーリニアアンテナは、向かい合わされて配置された上段スリーブと下段スリーブとからなり、多段にスタックされているスリーブ素子と、前記多段にスタックされているスリーブ素子内に貫通され、前記上段スリーブと前記下段スリーブとが向かい合わされて構成された前記各スリーブ素子の給電部に給電する伝送線路と、前記伝送線路に周波数信号を供給する給電部とを備え、前記スリーブ素子を構成している前記上段スリーブと前記下段スリーブとの間隔が、下段から上段に向かって次第に大きくなる間隔に設定されていることを最も主要な特徴としている。
本発明のコーリニアアンテナは、スリーブ素子を構成している上段スリーブと下段スリーブとの間隔が、下段から上段に向かって次第に大きくなる間隔に設定されていることから、各段のスリーブ素子に伝達される励振振幅が下段から上段に向かって次第に大きくなる。これにより、コーリニアアンテナのサイドローブを低減することができる。
本発明の実施例にかかるコーリニアアンテナの概略構成を示す図である。 本発明の実施例にかかるコーリニアアンテナの構成を示す図である。 本発明にかかるコーリニアアンテナにおける垂直面内の放射指向特性の理論計算値を示す図である。 本発明にかかるコーリニアアンテナにおける垂直面内の放射指向特性の実測値を示す図である。 本発明のコーリニアアンテナにおける単位スリーブの構成を示す斜視図である。 本発明にかかるコーリニアアンテナの最上段のスリーブ素子の詳細構成を示す断面図である。 本発明にかかるコーリニアアンテナの中間段のスリーブ素子の詳細構成を示す断面図である。 本発明にかかるコーリニアアンテナのスリーブ給電部間の間隔を示す図である。 本発明にかかるコーリニアアンテナの中間段のスリーブ素子の他の詳細構成を示す断面図である。 本発明のコーリニアアンテナにおけるスリーブ素子の間隙スペーサの構成を示す断面図および上面図である。 従来のコーリニアアンテナの構成の一例を示す図である。 従来のコーリニアアンテナにおける垂直面内の放射指向特性の理論計算値を示す図である。 従来のコーリニアアンテナにおける垂直面内の放射指向特性の実測値を示す図である。
本発明の実施例にかかるコーリニアアンテナの概略構成を図1に示す。
図1に示す本発明の実施例のコーリニアアンテナ1は、それぞれダイポールアンテナを構成するスリーブ素子が15段スタックされて構成されている。すなわち、1段目スリーブ素子11の上には2段目スリーブ素子12がスタックされ、2段目スリーブ素子12の上には3段目スリーブ素子13がスタックされ、3段目スリーブ素子13の上には4段目スリーブ素子14がスタックされ、4段目スリーブ素子14の上には5段目スリーブ素子15がスタックされ、5段目スリーブ素子15の上には6段目スリーブ素子16がスタックされている。さらに、最上段に15段目スリーブ素子25がスタックされ、15段目スリーブ素子25の下に14段目スリーブ素子24がスタックされている。1段目スリーブ素子11ないし15段目スリーブ素子25には、そのほぼ中央部に伝送線路とされる同軸ケーブル31から給電されており、同軸ケーブル31の下端にはアンテナ給電部32が接続されている。アンテナ給電部32からは周波数f1の周波数信号が供給されている。
本発明にかかるコーリニアアンテナ1の構成を図2に示すが、図2に示すようにコーリニアアンテナ1を構成している各スリーブ素子11〜25は後述するように金属製とされた円筒状の上段スリーブパイプと下段スリーブパイプが向き合わされてダイポールアンテナが構成されており、上段スリーブ素子と下段スリーブ素子とが向き合う所定のスリーブパイプ間隔がFg1〜Fg15とされている。各スリーブ素子11〜25におけるスリーブパイプ間隔Fg1〜Fg15は下段から上段に向かって次第に大きい間隔とされており、例えば1段目スリーブ素子11のスリーブパイプ間隔Fg1は約1mm、2段目スリーブ素子12のスリーブパイプ間隔Fg2は約2mm、3段目スリーブ素子13のスリーブパイプ間隔Fg3は約3mm、4段目スリーブ素子14のスリーブパイプ間隔Fg4は約4mm、5段目スリーブ素子15ないし15段目スリーブ素子25のスリーブパイプ間隔Fg5〜Fg15は約5mmに設定されている。
また、ダイポールアンテナを構成する上段スリーブパイプと下段スリーブパイプの電気長は、周波数f1の波長をλ1とすると約λ1/4とされており、隣接するスリーブ素子11〜25の給電部間の間隔の電気長は約1λ1を超えない長さとされている。そして、同軸ケーブル31から給電される1段目スリーブ素子11ないし15段目スリーブ素子25のそれぞれの給電部において周波数f1の周波数信号によりそれぞれ同相で励振されている。このため、1段目スリーブ素子11ないし15段目スリーブ素子25における隣接する各段の給電部間の同軸ケーブル31の電気長は約1λ1あるいはその整数倍とされている。ただし、コーリニアアンテナ1の放射ビームを下方へチルトする場合は、各段の給電部間の同軸ケーブル31の電気長は約1λ1より若干短くされる。なお、同軸ケーブル31の物理長は、同軸ケーブル31の波長短縮率に応じた長さとされる。
本発明にかかるコーリニアアンテナ1において、アンテナ給電部32から供給する周波数信号を周波数f1を2560MHzとし、1段目スリーブ素子11ないし15段目スリーブ素子25における各段のスリーブパイプ間隔Fg1〜Fg15を上述した通り約1mm〜約5mmとした際の垂直面内(Z−X平面)の放射指向特性の理論計算値を図3に示す。この場合、下方へ約5°向くチルト角となるように各段におけるスリーブ給電部間における同軸ケーブル31の電気長が、1λ1より若干短くなるように調整されている。図3では利得は0dBに正規化されており、図3に示す放射指向特性を参照すると、1段目スリーブ素子11ないし15段目スリーブ素子25はほぼ同相で給電され、±95°の水平方向にほぼ同じ強さの鋭い放射ビームが発生している。この場合、図示する波線の円の範囲で示すようにサイドローブは低減されており、サイドローブレベルは約−17dB以下となっている。そして、上記条件を同じにした本発明にかかるコーリニアアンテナ1の垂直面内(Z−X平面)の放射指向特性の実測値を図4に示す。図4では利得は0dBに正規化されており、図4に示す放射指向特性を参照すると、±95°の水平方向にほぼ同じ強さの鋭い放射ビームが発生しており、チルト角は約5°とされているのが分かる。この場合、図示する波線の円の範囲で示すように理論計算値より多いもののサイドローブは低減されていることが分かる。
このように、サイドローブが低減されることについて考察してみる。
図11に示す従来のコーリニアアンテナ1ではスタックされた各段のスリーブ素子に対して、最下段から最上段にかけて直列給電方式にて励振される構造とされていることから、必然的に各段のスリーブ素子に対する励振振幅比が決定されていた。また、従来のコーリニアアンテナ100の構造において、所望の方向にビームを指向させるチルト角制御、各スリーブ素子自体を励振周波数にて共振させるためのスリーブ長が固定される等、アンテナ諸性能に関わる設計ファクタが介在する事により、各段のスリーブ素子に伝達される高周波信号の励振振幅を制御する設計ファクタが制限されていた。これにより、従来のコーリニアアンテナ100では、各段のスリーブ素子111〜125に伝達される高周波信号の励振振幅がほぼ同じとなっており、所望の角度方向に放射させるメインビーム以外に、本来望まれない角度方向の不要輻射(サイドローブ)が大きく発生し易いものと考えられる。
そこで、本発明にかかるコーリニアアンテナ1においては、各段のスリーブ素子11〜25における上段スリーブ素子と下段スリーブ素子とが向き合うスリーブパイプ間隔Fg1〜Fg15を下段から上段に向かって次第に大きくなるように変化させている。これにより、各スリーブ素子11〜25におけるアンテナ固有のインピーダンスが下段から上段に向かって次第に大きくなるよう変化することになり、各段のスリーブ素子11〜25における励振振幅が等振幅ではなく、下段から上段に向かって次第に大きくなる不均一な振幅となる。この結果、本発明にかかるコーリニアアンテナ1の放射指向特性におけるサイドローブを低減させることができるようになる。
次に、各段のスリーブ素子11〜25を構成している単位スリーブ2の構成を斜視図で図5に示す。
単位スリーブ2は図5に示すように、金属製とされた円筒状の上段スリーブパイプ2aの下端面と円筒状の下段スリーブパイプ2bの上端面とが向き合わされて配置されている。図2に示す本発明にかかるコーリニアアンテナ1の1段目スリーブ素子11〜15段目スリーブ素子25は、図5に示す単位スリーブ2により構成されている。すなわち、1段目スリーブ素子11は上段スリーブパイプ11aと下段スリーブパイプ11bとが向き合わされて構成され、2段目スリーブ素子12は上段スリーブパイプ12aと下段スリーブパイプ12bとが向き合わされて構成され、3段目スリーブ素子13は上段スリーブパイプ13aと下段スリーブパイプ13bとが向き合わされて構成され、4段目スリーブ素子14は上段スリーブパイプ14aと下段スリーブパイプ14bとが向き合わされて構成され、5段目スリーブ素子15は上段スリーブパイプ15aと下段スリーブパイプ15bとが向き合わされて構成されている。そして、最上段の15段目スリーブ素子25は上段スリーブパイプ25aと下段スリーブパイプ25bとが向き合わされて構成されている。
次に、図2に示す本発明にかかるコーリニアアンテナ1における15段目スリーブ素子25に相当する最上段スリーブ素子40の構成を断面図で図6に示す。
最上段スリーブ素子40は図6に示すように、金属製とされた円筒状の上段スリーブパイプ40aの下端面と、金属製とされた円筒状の下段スリーブパイプ40bの上端面とが向き合わされて配置されている。上段スリーブパイプ40aの下端部の内側に金属製の上段ジョイント40cが嵌挿されており、下段スリーブパイプ40bの上端部の内側に金属製の下段ジョイント40dが嵌挿されている。下段スリーブパイプ40b内には、隣接する下の段のスリーブ素子内に挿通された同軸ケーブル50が挿通されており、同軸ケーブル50が下段ジョイント40dのほぼ中央部に形成されている挿通孔内に挿通されて、同軸ケーブル50の外部導体50cが下段ジョイント40dに電気的に接続されている。
また、下段スリーブパイプ40bと上段スリーブパイプ40aとの境界部において同軸ケーブル50の外部導体50cが除去され、中心導体50aを外部導体50cのほぼ中心軸上に保持する絶縁体50bが露出されている。この絶縁体50bは、上記境界部を超えた部位において除去されて中心導体50aが露出されており、この中心導体50aが上段ジョイント40cのほぼ中央部に形成されている挿通孔内に挿通されて、挿通孔内において上段ジョイント40cに電気的に接続されている。このように、スリーブパイプ間隔Fgをもって向かい合わされて配置されている上段ジョイント40cおよび下段ジョイント40dにより、励振スロットとされるスリーブ給電部40eが構成されて、スリーブ給電部40eによりダイポールアンテナを構成している上段スリーブパイプ40aと下段スリーブパイプ40bとが、同軸ケーブル50を伝達してきた周波数信号により励振されるようになる。
次に、図2に示す本発明にかかるコーリニアアンテナ1における15段目スリーブ素子25を除くスリーブ素子に相当する中間段スリーブ素子41の構成を断面図で図7に示す。
図7に示す中間段スリーブ素子41は、金属製とされた円筒状の上段スリーブパイプ41aの下端面と、金属製とされた円筒状の下段スリーブパイプ41bの上端面とが向き合わされて配置されている。上段スリーブパイプ41aの下端部の内側に金属製の上段ジョイント41cが嵌挿されており、下段スリーブパイプ41bの上端部の内側に金属製の下段ジョイント41dが嵌挿されている。下段スリーブパイプ41b内には、隣接する下の段とされるスリーブ素子内から導出された同軸ケーブル50が挿通されており、同軸ケーブル50が下段ジョイント41dのほぼ中央部に形成されている挿通孔内に挿通されて、その外部導体50cが下段ジョイント41dに電気的に接続されている。下段スリーブパイプ41bから導出された同軸ケーブル50は上段スリーブパイプ41a内に挿通されて、同軸ケーブル50が上段ジョイント41cのほぼ中央部に形成されている挿通孔内に挿通されて、その外部導体50cが上段ジョイント41cに電気的に接続されている。
また、下段スリーブパイプ41bと上段スリーブパイプ41aとの境界部において同軸ケーブル50の外部導体50cが除去されて、絶縁体50bが露出されている。この絶縁体50bの内部に位置する中心導体50aと、向かい合わされて配置されている上段ジョイント41cおよび下段ジョイント41dにより励振スロットとされるスリーブ給電部41eが構成されて、スリーブ給電部41eによりダイポールアンテナを構成している上段スリーブパイプ41aと下段スリーブパイプ41bとが、同軸ケーブル50を伝達してきた周波数信号により励振されている。同軸ケーブル50は、上段スリーブパイプ41aの上端から上の段とされるスリーブ素子に向けて導出されている。
図8において、n段目スリーブ素子42のスリーブ給電部42eと隣接するn+1段目スリーブ素子43のスリーブ給電部43eとの間隔Lは、n段目スリーブ素子42と隣接するn+1段目スリーブ素子43との間の同軸ケーブル50の物理長に対応している。図1,2に示す本発明にかかるコーリニアアンテナ1において、放射ビームをチルトさせない場合は、同軸ケーブル31から給電される1段目スリーブ素子11ないし15段目スリーブ素子25のそれぞれのスリーブ給電部において周波数f1の周波数信号によりそれぞれ同相で励振される。また、コーリニアアンテナ1の放射ビームを下方へチルトさせる場合は、各段のスリーブ給電部における励振位相に位相差を生じさせる。すなわち、図8に示す同軸ケーブル50において、隣接するスリーブ給電部42eとスリーブ給電部43eの間の物理長Lを変化させることにより、スリーブ給電部42eとスリーブ給電部43eとの間の励振位相に位相差を生じさせる。この場合、隣接するスリーブ給電部42eとスリーブ給電部43eの間の同軸ケーブル50の電気長を約1λ1より若干短くするよう物理長Lの長さを変化させることにより、コーリニアアンテナ1の放射ビームを下方へチルトさせることができる。なお、同軸ケーブル50の物理長Lは、同軸ケーブル50の電気長に波長短縮率を乗じた長さとされる。
次に、図2に示す本発明にかかるコーリニアアンテナ1における15段目スリーブ素子25を除くスリーブ素子に相当する中間段スリーブ素子41の構成の変形例を断面図で図9に示す。
図9に示す中間段スリーブ素子44では、上段スリーブパイプ44aと下段スリーブパイプ44bとが絶縁性の間隙スペーサ45により、スリーブパイプ間隔Fgとなる所定の間隙を持って向き合わされて固着されている。この場合、下端部の内側に上段ジョイント44cが嵌挿された上段スリーブパイプ44aの下端面と、上端部の内側に金属製の下段ジョイント44dが嵌挿された下段スリーブパイプ44bの上端面との間に、間隙スペーサ45の内周面から内側に突出しているリング状の部位が嵌挿されている。
ここで、間隙スペーサ45の構成を図10(a)(b)に示す。図10(a)は間隙スペーサ45の構成を断面図で示す正面図であり、図10(b)は間隙スペーサ45の構成を示す上面図である。これらの図に示す間隙スペーサ45の本体部45aは、全体にわたって貫通孔45cが形成された円筒状とされ、内周面のほぼ中央部に内側に突出するリング状部45eが形成されている。リング状部45eのほぼ中央には同軸ケーブル50を挿通させる挿通孔45dが設けられている。リング状部45eの厚さは、設けられるスリーブ素子におけるスリーブパイプ間隔Fgとほぼ同じ厚さとされている。
中間段スリーブ素子44を組み立てる際には、間隙スペーサ45の貫通孔45c内に下から下段スリーブパイプ44bの上部を嵌挿し、この際に同軸ケーブル50を間隙スペーサ45の挿通孔45d内に挿通させる。次いで、同軸ケーブル50を上段ジョイント44cに下から挿通させると共に、間隙スペーサ45の貫通孔45c内に上から上段スリーブパイプ44aの下部を嵌挿する。これにより、下段スリーブパイプ44bの上面と上段スリーブパイプ44aの下面とが、間隙スペーサ45のリング状部45eの厚さだけの間隔を持って向き合わされるよう組み立てられる。コーリニアアンテナ1における各段11〜25を図9に示す中間段スリーブ素子41により構成することにより、各段11〜25においてスリーブパイプ間隔Fgを仕様の通りの間隔に確実に設定・保持することができると共に、機械的強度を向上することができるようになる。なお、最上段の15段目スリーブ素子25においては、同軸ケーブル50の中心導体を上段ジョイント44cに接続し、その部分において同軸ケーブル50を切断するよう変形させる。
以上説明した本発明にかかるコーリニアアンテナにおいて、各単位スリーブに設けられている給電部間隔とされるスリーブパイプ間隔Fgは、導体とされている上段ジョイントおよび下段ジョイントが平行性を維持しながら対峙されて構成されており、各ジョイントはエレメントを形成する上段スリーブパイプあるいは下段スリーブパイプに電気的導通が施されている。ジョイント同士が対峙する面は各々平滑とされており、スリーブパイプ間隔Fgの間隔および対峙するジョイントの面積に依って、ジョイント間の容量が変化する。ジョイント間の容量(キャパシタンス)Cは、
C=εr・ε0*S/Fg
の導出式から容量Cを求めることができる。ただし、導出式に於いて、εrはスリーブパイプ間隔Fgに介在する誘電体の比誘電率であり、ε0は真空中の誘電率であり、Sは対峙するジョイントの面積である。
この導出式から、例えばジョイント同士の平行な間隔を狭めてスリーブパイプ間隔Fgを小さくすると容量Cは増加する。反対に、ジョイント同士の平行な間隔を広げてスリーブパイプ間隔Fgを大きくすると容量Cは減少する。このように、ジョイント間の容量Cは、スリーブパイプ間隔Fgの寸法に依り変化し、各単位スリーブの給電点インピーダンスが変化するようになる。各単位スリーブの給電点インピーダンスが変化すると、励振周波数に於ける電流振幅が変化することに繋がり、結果として多段にスタックされている各単位スリーブの励振振幅態様を電気的に制御できるようになる。これを利用して、本発明にかかるコーリニアアンテナは、各単位スリーブにおける給電部間隙Fgを各々変化させて、各単位スリーブの励振振幅を調整する事に依り、コーリニアアンテナにおける放射指向特性を制御している。
このような本発明にかかるコーリニアアンテナは、スリーブ素子を直線状に多段スタックして構成されており、コーリニアアンテナの配列段数の一部、或いは複数の段のスリーブ素子におけるスリーブ給電部のスリーブパイプ間隔Fgを変更することにより、高周波信号の励振振幅を変容させ、コーリニアアンテナの放射指向特性を制御している。特に、所望の放射方向へ輻射させるメインビームの特性を維持し、不要輻射であるサイドローブレベルが低減された直列給電型のコーリニアアンテナとすることができる。また、コーリニアアンテナに適用する設計値として、上記した周波数2560MHzは代表値であり、他の周波数を採用するようにしても良い。また、スリーブパイプ間隔Fgの寸法については、上記した寸法は一設計例であり、下段から上段に向かって次第に大きくなる寸法に設定されていれば、この寸法に限るものではない。
スリーブ素子のスタック数は、コーリニアアンテナに求められる指向特性に依存して変更される。この場合、特に放射指向特性のメインビームに求められる性能を満たすスリーブ素子のスタック数や指向性合成に関わるスリーブ素子間の間隔等に設定される。
さらに、本発明にかかるコーリニアアンテナにおいて、伝送線路とされる同軸ケーブルは、セミリジットケーブルやセミフレキシブルケーブル、フレキシブルケーブルなどの同軸ケーブルを用いたり、伝送線路として誘電体基板を用いたマイクロストリップラインやコプレーナライン、トリプレートラインなどを使用してもよい。
1 コーリニアアンテナ、2 単位スリーブ、2a 上段スリーブパイプ、2b 下段スリーブパイプ、11 1段目スリーブ素子、11a 上段スリーブパイプ、11b 下段スリーブパイプ、12 2段目スリーブ素子、12a 上段スリーブパイプ、12b 下段スリーブパイプ、13 3段目スリーブ素子、13a 上段スリーブパイプ、13b 下段スリーブパイプ、14 4段目スリーブ素子、14a 上段スリーブパイプ、14b 下段スリーブパイプ、15 5段目スリーブ素子、15a 上段スリーブパイプ、15b 下段スリーブパイプ、16 6段目スリーブ素子、24 14段目スリーブ素子、25 15段目スリーブ素子、25a 上段スリーブパイプ、25b 下段スリーブパイプ、31 同軸ケーブル、32 アンテナ給電部、40 最上段スリーブ素子、40a 上段スリーブパイプ、40b 下段スリーブパイプ、40c 上段ジョイント、40d 下段ジョイント、40e スリーブ給電部、41 中間段スリーブ素子、41a 上段スリーブパイプ、41b 下段スリーブパイプ、41c 上段ジョイント、41d 下段ジョイント、41e スリーブ給電部、42 n段目スリーブ素子、42e スリーブ給電部、43 n+1段目スリーブ素子、43e スリーブ給電部、44 中間段スリーブ素子、44a 上段スリーブパイプ、44b 下段スリーブパイプ、44c 上段ジョイント、44d 下段ジョイント、45 間隙スペーサ、45a 本体部、45c 貫通孔、45d 挿通孔、45e リング状部、50 同軸ケーブル、50a 中心導体、50b 絶縁体、50c 外部導体、100 コーリニアアンテナ、111 1段目スリーブ素子、112 2段目スリーブ素子、113 3段目スリーブ素子、114 4段目スリーブ素子、115 5段目スリーブ素子、116 6段目スリーブ素子、125 15段目スリーブ素子、131 同軸ケーブル、132 アンテナ給電部、Fg1〜Fg15 スリーブパイプ間隔

Claims (2)

  1. 向かい合わされて配置された上段スリーブと下段スリーブとからなり、多段にスタックされているスリーブ素子と、
    前記多段にスタックされているスリーブ素子内に貫通され、前記上段スリーブと前記下段スリーブとが向かい合わされて構成された前記各スリーブ素子の給電部に給電する伝送線路と、
    前記伝送線路に周波数信号を供給する給電部とを備え、
    前記スリーブ素子を構成している前記上段スリーブと前記下段スリーブとの間隔が、下段から上段に向かって次第に大きくなる間隔に設定されていることを特徴とするコーリニアアンテナ。
  2. 最下段のスリーブ素子を構成している前記上段スリーブと前記下段スリーブとの間隔が約1mmとされ、最上段のスリーブ素子を構成している前記上段スリーブと前記下段スリーブとの間隔が約5mmとされていることを特徴とする請求項1記載のコーリニアアンテナ。
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