JP2010267531A - 電源プラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】トラッキング現象等に起因する異常発熱や発火が給電部に発生することを防止することのできる電源プラグを提供する。
【解決手段】差込端子14,15で受電した電源を別の電源プラグに給電する給電部17を有する電源プラグにおいて、差込端子14,15のうち一方の差込端子と電気的に接続された固定接点20を本体ケースの内部に設けるとともに、本体ケースの内部温度によりスナップ動作するスナップアクションバイメタル22と、スナップアクションバイメタル22のスナップ動作により固定接点20に対して接離する可動接点24と、固定接点20と可動接点24との絶縁状態を保持する絶縁駒25と、絶縁駒25を固定接点20と可動接点24との接触部に押圧する圧縮コイルばね26とを給電部17に設けた。
【選択図】図2

Description

本発明は、電源コンセントに差し込まれて使用される電源プラグに関する。
電源コンセントに差し込まれて使用される電源プラグとして、例えば特許文献1に開示されたものは端子挿入口を有する本体ケースと、本体ケースから突出して電源コンセントに差し込まれる一対の差込端子と、本体ケースの内部で差込端子に接続されて本体ケースの外部に引き出された電源コードと、差込端子で受電した電源を端子挿入口から本体ケースの内部に挿入された別の電源プラグに給電する給電部とを備えた構成となっている。この電源プラグは給電部の短絡を本体ケース内に設けた絶縁キャップにより防止することができるが、給電部への電源供給を遮断する機能を有していないため、給電部にトラッキング現象等が生じると異常発熱や発火を起こす可能性がある。
電源プラグの異常発熱や発火を防止する技術としては、一方の差込端子と電気的に接続されたサーモスタットを電源プラグの本体ケース内に配置し、電源コンセントと差込端子との接触不良や接触抵抗増大による発熱が生じたときにサーモスタットを作動させて電源コンセントからの電源供給を遮断する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2007−280856号公報 特開2008−21622号公報
しかしながら、特許文献2に開示された技術では、電路の遮断機能が受電側にあり、受電部と給電部との間で電路を遮断することができないため、給電部にトラッキング現象等が発生した場合には、特許文献1に開示されたものと同様に、異常発熱や発火を防止することができないという問題がある。
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、トラッキング現象等に起因する異常発熱や発火が給電部に発生することを防止することのできる電源プラグを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、端子挿入口を有する本体ケースと、前記本体ケースから突出して電源コンセントに差し込まれる一対の差込端子と、前記本体ケースの内部で前記差込端子に接続されて前記本体ケースの外部に引き出された電源コードと、前記差込端子で受電した電源を前記端子挿入口から前記本体ケースの内部に挿入された別の電源プラグに給電する給電部と、を備えた電源プラグであって、前記一対の差込端子のうち一方の差込端子と電気的に接続された固定接点を前記本体ケースの内部に有し、かつ前記給電部が前記本体ケースの内部温度によりスナップ動作するスナップアクション部材と、前記スナップアクション部材のスナップ動作により前記固定接点に対して接離する可動接点とを有することを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1記載の電源プラグであって、前記給電部が前記固定接点と前記可動接点との絶縁状態を保持する絶縁駒と、前記絶縁駒を前記固定接点と前記可動接点との接触部に押圧する弾性部材とを有し、前記可動接点が前記固定接点から離間したときに前記弾性部材の弾性力により前記絶縁駒が前記固定接点と前記可動接点との間にスライドすることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項2記載の電源プラグにおいて、前記絶縁駒が前記固定接点と前記可動接点との間にスライドしたときに前記本体ケースの外部に突出する突き出し部を前記絶縁駒に設けたことを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、給電部に発生したトラッキング現象等により本体ケースの内部温度が異常上昇すると、スナップアクション部材がスナップ動作し、可動接点が固定接点から離間する。これにより、給電部への電源供給が遮断されるため、トラッキング現象等に起因する異常発熱や発火が給電部に発生することを防止することができる。
請求項2の発明によれば、スナップアクション部材のスナップ動作により可動接点が固定接点から離間すると、弾性部材の弾性力により絶縁駒が固定接点と可動接点との間にスライドし、これにより、固定接点と可動接点との離間状態が絶縁駒によって保持されるため、トラッキング現象等に起因する異常発熱や発火が給電部に発生することを確実に防止することができる。
請求項3の発明によれば、本体ケースの外部に突出した突き出し部を弾性部材の弾性力に抗して本体ケースの内部に押し戻すと、絶縁駒によって保持されていた固定接点と可動接点との離間状態が解除されるため、受電した電源を給電部に再び供給することができる。
本発明の一実施形態に係る電源プラグの外観を示す図である。 本発明の一実施形態に係る電源プラグにおける本体ケースの内部構造を示す図で、(a)は斜視図、(b)は(a)を矢印A方向から視た平面図である。 本発明の一実施形態に係る電源プラグの給電部の一部を示す図で、(a)は斜視図、(b)は(a)を矢印B方向から視た平面図である。 本発明の一実施形態に係る電源プラグの作用を説明するための図で、(a)は斜視図、(b)は(a)を矢印C方向から視た平面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本発明の一実施形態に係る電源プラグの外観を図1に示す。本発明の一実施形態に係る電源プラグ10は、図1に示されるように、本体ケース11、差込端子14,15及び電源コード16を備えている。
本体ケース11は合成樹脂などの絶縁材料で箱形に形成されており、この本体ケース11には、別の電源プラグの差込端子(図示せず)を本体ケース11の内部に差し込むための端子挿入口12,13が形成されている。また、本体ケース11は上ケース111と下ケース112とからなり、これらの上ケース111と下ケース112は、図示を省略したが、例えば本体ケース11を図中上下方向に貫通するビスとこれに螺合するナットによって突合せ接合されている。なお、ビスとナットによって突合せ接合するほかにも、特に図示しないが、本体ケース11の材料に熱可塑性材料を使用し、上ケース111と下ケース112を超音波溶着等の手段を用いて接合しても勿論かまわない。
差込端子14,15は図示しない電源コンセント(例えば商用AC100Vの電源コンセント)に差し込まれるものであって、本体ケース11の下ケース112から図中下方に突出している。
電源コード16は、本体ケース11の内部で差込端子14,15にカシメ接続されている。また、電源コード16は中間口出し用として本体ケース11の外部に引き出されている。
本体ケース11の内部構造を図2及び図3に示す。図2に示されるように、本体ケース11の内部には、差込端子14,15で受電した電源を端子挿入口12,13から本体ケース11の内部に挿入された別の電源プラグ(図示せず)に給電する給電部17が設けられているとともに、差込端子14と電気的に接続された固定接点20(図3参照)が設けられている。
給電部17は端子挿入口12,13から本体ケース11の内部に挿入された別の電源プラグの差込端子と電気的に接触する給電部端子18,19を有し、これらの給電部端子18,19のうち給電部端子18はリベット21により差込端子15に接合されている。
また、給電部17は本体ケース11の内部温度によりスナップ動作するスナップアクションバイメタル22を有し、給電部端子19はリベット23によりスナップアクションバイメタル22に接合されている。
給電部17は、また、可動接点24、絶縁駒25、圧縮コイルばね26及び突き出し部27を有し、スナップアクションバイメタル22が図2及び図3に示す状態のときには、可動接点24は固定接点20と接触している
絶縁駒25は固定接点20と可動接点24との絶縁状態を保持するものであって、絶縁材から形成されている。また、絶縁駒25は本体ケース11の内部にスライド可能に設けられ、図2及び図3に示す状態では圧縮コイルばね26の弾性力により固定接点20と可動接点24との接触部に押圧されている。
突き出し部27は圧縮コイルばね26の弾性力により絶縁駒25が固定接点20と可動接点24との間にスライドしたときに本体ケース11の外部に突出するものであって、この突き出し部27は絶縁駒25に設けられている。
次に、上述した電源プラグ10の作用について図4を参照して説明する。
給電部17に発生したトラッキング現象等により本体ケース11の内部温度が異常に上昇すると、スナップアクションバイメタル22が図3に示す状態から図4に示す状態にスナップ動作する。そして、スナップアクションバイメタル22が図3に示す状態から図4に示す状態にスナップ動作すると、固定接点20に接触していた可動接点24が固定接点20から離間し、これにより、給電部17への電源供給が遮断される。
給電部17の可動接点24が固定接点20から離間すると、図4に示されるように、絶縁駒25が圧縮コイルばね26の弾性力により固定接点20と可動接点24との間にスライドし、これにより、固定接点20と可動接点24との絶縁状態が絶縁駒25によって保持される。また、絶縁駒25が固定接点20と可動接点24との間にスライドすると、図1に示されるように、絶縁駒25に設けられた突き出し部27が本体ケース11の外部に突出する。そして、本体ケース11の外部に突出した突き出し部27を圧縮コイルばね26の弾性力に抗して本体ケース11の内部に押し戻すと、絶縁駒25によって保持されていた固定接点20と可動接点24との離間状態が解除される。
上述のように、差込端子14と電気的に接続された固定接点20を本体ケース11の内部に設けるとともに、本体ケース11の内部温度によりスナップ動作するスナップアクションバイメタル22と、スナップアクションバイメタル22のスナップ動作により固定接点20に対して接離する可動接点24とを給電部17に設けると、スナップアクションバイメタル22のスナップ動作により可動接点24が固定接点20から離間する。これにより、給電部17への電源供給が遮断されるため、トラッキング現象等に起因する異常発熱や発火が給電部に発生することを防止することができる。
また、上述のように、固定接点20と可動接点24との絶縁状態を保持する絶縁駒25と、絶縁駒25を固定接点20と可動接点24との接触部に押圧する圧縮コイルばね26とを給電部17に設けると、可動接点24が固定接点20から離間したときに絶縁駒25が圧縮コイルばね26の弾性力により固定接点20と可動接点24との間にスライドする。これにより、固定接点20と可動接点24との絶縁状態が絶縁駒25によって保持されるため、トラッキング現象等に起因する異常発熱や発火が給電部17に発生することを確実に防止することができる。
さらに、上述のように、絶縁駒25が固定接点20と可動接点24との間にスライドしたときに本体ケース11の外部に突き出る突き出し部27を絶縁駒25に設けると、本体ケース11の外部に突き出た突き出し部27を圧縮コイルばね26の弾性力に抗して本体ケース11の内部に押し戻すことにより絶縁駒25によって保持されていた固定接点20と可動接点24との絶縁状態が解除されるため、受電した電源を給電部17に再び供給することができる。
上述した本発明の一実施形態では、固定接点20が差込端子14と電気的に接続されたものを示したが、これに限られるものではなく、固定接点20が差込端子15と電気的に接続されていてもよい。
また、上述した本発明の一実施形態では、本体ケース11の内部温度によりスナップ動作するスナップアクション部材としてスナップアクションバイメタル22を、また、絶縁駒25を固定接点20と可動接点24との接触部に押圧する弾性部材として圧縮コイルばね26をそれぞれ例示したが、これらに限られるものではない。
10…電源プラグ、11…本体ケース、12,13…端子挿入口、14,15…差込端子,16…電源コード、17…給電部、18,19…給電部端子、20…固定接点、21…リベット、22…スナップアクションバイメタル、23…リベット、24…可動接点、25…絶縁駒、26…圧縮コイルばね、27…突き出し部。

Claims (3)

  1. 端子挿入口を有する本体ケースと、前記本体ケースから突出して電源コンセントに差し込まれる一対の差込端子と、前記本体ケースの内部で前記差込端子に接続されて前記本体ケースの外部に引き出された電源コードと、前記差込端子で受電した電源を前記端子挿入口から前記本体ケースの内部に挿入された別の電源プラグに給電する給電部と、を備えた電源プラグであって、
    前記一対の差込端子のうち一方の差込端子と電気的に接続された固定接点を前記本体ケースの内部に有し、かつ前記給電部が前記本体ケースの内部温度によりスナップ動作するスナップアクション部材と、前記スナップアクション部材のスナップ動作により前記固定接点に対して接離する可動接点とを有することを特徴とする電源プラグ。
  2. 請求項1記載の電源プラグであって、前記給電部が前記固定接点と前記可動接点との絶縁状態を保持する絶縁駒と、前記絶縁駒を前記固定接点と前記可動接点との接触部に押圧する弾性部材とを有し、前記可動接点が前記固定接点から離間したときに前記弾性部材の弾性力により前記絶縁駒が前記固定接点と前記可動接点との間にスライドすることを特徴とする電源プラグ。
  3. 請求項2記載の電源プラグにおいて、前記絶縁駒が前記固定接点と前記可動接点との間にスライドしたときに前記本体ケースの外部に突出する突き出し部を前記絶縁駒に設けたことを特徴とする電源プラグ。
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