JP2010266728A - フォトマスク基板の洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents

フォトマスク基板の洗浄方法及び洗浄装置 Download PDF

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Abstract

【課題】洗浄槽や洗浄キャリアの表面が侵食されることで発生するパーティクルがフォトマスク基板に付着することを防止しながら、超音波洗浄により基板表面のパーティクルを効率的に除去する。
【解決手段】フォトマスク基板を濾過循環させた洗浄液に浸漬し、洗浄槽や洗浄キャリアの表面からパーティクルが発生しないように、超音波のパワー密度をキャビテーションの発生する閾値以上の初期値とした後、当該洗浄槽での超音波洗浄を終了するまでの間に、超音波のパワー密度をこの初期値から段階的及び/又は連続的低減することを特徴とするフォトマスク基板の洗浄方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、フラットパネルディスプレイの露光装置に用いるフォトマスク基板の洗浄方法及び洗浄装置に関する。
近年、液晶などのフラットパネルディスプレイでは、大型化と高精細化が同時に進んでおり、フラットパネルディスプレイの製造に必要なフォトマスクは、大きくなる一方で、欠陥密度の低減が求められている。フォトマスク基板の欠陥密度を下げるにはフォトマスク基板の研磨後の洗浄が重要であり、例えば熱濃硫酸による浸漬洗浄や界面活性剤によるスクラブ洗浄などがなされてきた。
上記の薬液による洗浄や純水によるリンスにおいて、超音波による物理洗浄を付加することでフォトマスク基板の表面に存在するパーティクルがより効果的に除去されることが知られている。超音波洗浄については、洗浄物により強く・均一に超音波が照射されるように、洗浄槽の下面に振動子を固定して洗浄槽の下端部から均一に洗浄液を注入する(例えば特許文献1参照)、洗浄物の位置で超音波の強度を測ってフィードバックする(例えば特許文献2参照)、負荷変動に対して出力を一定にする(例えば特許文献3参照)などの方法が提案されている。
しかし、これらの方法では、超音波洗浄をする際に洗浄槽や基板を保持する洗浄キャリアから発生するパーティクルが基板に付着するという問題が生じていた。
特開平05−177175号公報 特開平08−010732号公報 特開平08−126874号公報
本発明の課題は、洗浄槽や洗浄キャリアからのパーティクル付着を防止しながら、フォトマスク基板から超音波洗浄によりパーティクルを効率的に除去し、表面パーティクルの量が少ない大型のフォトマスク基板が得られる洗浄方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、フォトマスク基板を、濾過循環させた洗浄液に浸漬し、超音波のパワー密度を任意の初期値に設定した後、当該洗浄槽での超音波洗浄を終了するまでの間に、超音波のパワー密度をこの初期値から段階的及び/又は連続的に低減する超音波洗浄を行うことにより、洗浄時の洗浄槽や基板を保持する洗浄キャリアから発生するパーティクルの影響を抑制して、フォトマスク基板の表面パーティクルの量を低減することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の態様は以下の通りである。
(1)洗浄液を貯えた洗浄槽に、フォトマスク基板を浸漬して超音波洗浄するフォトマスク基板の洗浄方法において、洗浄液を濾過循環させながら、超音波のパワー密度を任意の初期値とした後、当該洗浄槽での超音波洗浄を終了するまでの間に、超音波のパワー密度をこの初期値から段階的又は/及び連続的に低減することを特徴とするフォトマスク基板の洗浄方法。
(2)超音波のパワー密度の任意の初期値がキャビテーションの発生する閾値以上であることを特徴とする(1)に記載のフォトマスク基板の洗浄方法。
(3)洗浄液をフォトマスク基板下部から上部へ、又は、フォトマスク基板上部から下部に均一に流しながら、超音波のパワー密度をキャビテーションの発生する閾値以上とした後、段階的及び/又は連続的に低減していき、キャビテーションの発生する閾値未満のパワー密度に至った後、そのパワー密度を保持した状態で、洗浄液の循環量が洗浄槽の容積以上になるまで印加することを特徴とする(1)又は(2)に記載のフォトマスク基板の洗浄方法。
(4)超音波を停止する直前の洗浄液中のパーティクル量として、0.5μm以上の粒子で3個/cm以下であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のフォトマスク基板の洗浄方法。
(5)前記洗浄液が、純水、アルカリ洗剤、アンモニア水素水、オゾン水のいずれかであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のフォトマスク基板の洗浄方法。
(6)フォトマスク基板洗浄用の洗浄槽であって、洗浄槽は、洗浄液を貯える空間、洗浄槽内に設けられた超音波振動子とその制御装置、洗浄槽内に基板を保持するための洗浄キャリア並びに洗浄液の導入口及び流出口、洗浄槽に外付けされた貯液槽とを少なくとも含んでなり、
基板は、基板を保持するための洗浄キャリアに保持された状態で洗浄液に浸漬させ、
導入口が基板下部に位置する場合は、流出口の位置は基板上部に設けられ、又は、導入口が基板上部に位置する場合は、流出口の位置は基板下部に設けられ、
導入口から導入された洗浄液は、流出口に向かって流れを形成し、この流れは、洗浄キャリアによって保持された基板の表面を通過し、
流出口から流出した洗浄液は、液中パーティクルカウンターのチューブが挿入された貯液槽に貯えられ、
貯液槽に貯えられた洗浄液は濾過装置を経て再度導入口から導入・循環され、
超音波振動子は、洗浄液及び基板に超音波による振動を与えるべく導入口の近傍に配置され、
超音波振動子の制御装置は、超音波のパワー密度の調整が可能で、かつ一定のパワー密度に保持可能である、
ことを特徴とする、(1)〜(5)のいずれかに記載のフォトマスク基板の洗浄方法に用いる装置。
(7)超音波振動子の制御装置が、プログラムにより自動的に超音波のパワー密度をキャビテーションの発生する閾値以上の初期値から段階的及び/又は連続的に低減していき、キャビテーションの発生する閾値未満のパワー密度に至った後、そのパワー密度を保持する機能と、貯液槽の液中パーティクルが所定の値以下になったことを検知して超音波を停止する機能とを備えたことを特徴とする(6)記載の装置。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は洗浄液を濾過循環させながら、超音波のパワー密度を任意の初期値に設定した後、当該洗浄槽での超音波洗浄を終了するまでの間に、超音波のパワー密度をこの初期値から段階的及び/又は連続的に低減することを特徴とするフォトマスク基板の洗浄方法である。
本発明における超音波のパワー密度とは、超音波振動子にかかる電力を超音波振動子が取り付けられた振動板の面積で割ったものを用いる。
フォトマスク基板に付着しているパーティクルは超音波のパワー密度が高いほど除去されやすいが、パワー密度が高いと洗浄槽や洗浄キャリアの表面部分が侵食されるため、パーティクルの発生量が多くなり、基板を引き上げるときに基板にパーティクルが再付着しやすい。また、超音波のパワー密度が低いと洗浄槽や洗浄キャリアからのパーティクルの発生量は少ないが、基板に付着しているパーティクルが除去されにくくなる。
そこで、超音波のパワー密度を任意の初期値に設定した後、当該洗浄槽での洗浄を終了するまで段階的及び/又は連続的にパワー密度を低減していくことで、洗浄槽や洗浄キャリアの表面から発生するパーティクルを効果的に除去することが可能となる。
超音波のパワー密度を任意の初期値に設定する方法は、最初から初期値に設定したパワー密度に相当する電力を超音波振動子に印加して一定時間置く方法が好ましいが、最初は低いパワー密度とし、その後、パワー密度を上げていき初期値に到達した後、一定時間置く方法でもよい。
なお、超音波のパワー密度を低減していく方法としては、段階的に低減していく方法、連続的に低減していく方法、またはそれらを組み合わせた方法であっても良い。
パワー密度の初期値としてはキャビテーション(空洞)が発生する閾値以上であることが好ましい。
また、超音波を停止する直前の超音波のパワー密度はキャビテーションが発生する閾値未満であることが好ましい。
本発明でいうキャビテーションとは、洗浄液中に超音波を印加すると加圧の部分と負圧の部分が交互に生じ、この負圧の時に液体が引き裂かれて生じるものである。キャビテーションは液体分子どうしが衝突して衝撃波が局所的に発生し、周囲の汚れや付着物等を剥離したり、洗浄液を攪拌する。キャビテーション発生の閾値となる超音波のパワー密度は超音波の周波数や洗浄液や溶存気体により異なるが、50〜200kHzの周波数で超音波洗浄を行った場合、0.5〜2W/cmの範囲と考えられる。
本発明では洗浄槽中の洗浄液を濾過循環させる必要がある。基板に付着していたパーティクルや、洗浄槽や洗浄キャリアから発生するパーティクルを洗浄液中から取り除くことができるからである。また、洗浄液を濾過循環するとともに、新たに供給しても良い。
濾過した洗浄液はフォトマスク基板下部から上部へ均一に、又は、フォトマスク基板上部から下部に均一に流すことが好ましい。具体的には、濾過した洗浄液の導入を基板下部から均一に行い上部から均一にオーバーフローさせるか、又は、基板上部の導入口から均一に導入し、基板下部で均一に吸引する方法などが挙げられる。
また、フォトマスク基板右側面部から左側面部に、又は、フォトマスク基板左側面部から右側面部に均一に流すことも可能である。
循環させる流量としては、洗浄槽の大きさにもよるが、100〜600L/minであることが好ましい。100L/minより小さいと、液中のパーティクル量が多くなり、600L/minより大きいと超音波による洗浄能力が低下したり、配管の水圧が高くすぎて配管部品が傷む恐れがあるからである。
本発明における洗浄時間は特に限定されるものではないが、初期値として認定したパワー密度の超音波を印加する時間は、1〜30分であることが好ましい。
また、超音波を停止する直前のパワー密度で印加する時間は、洗浄液の循環量が洗浄槽の容積以上となる時間とすることが好ましい。このようにすることで、超音波を停止する直前の洗浄槽や洗浄キャリアからの発塵を僅かなものとし、かつ、洗浄液の循環により洗浄槽内のパーティクルを少ないものとして、フォトマスク基板へのパーティクル付着を大幅に減らすことができるからである。
なお、超音波を停止する目安としては、上記の方法で測定した洗浄液中のパーティクル量が0.5μm以上の粒子で3個/cm以下とすること好ましく、1個/cm以下とすることがより好ましい。洗浄液中のパーティクル量を0.5μm以上の粒子で3個/cmより大きくすると、大型フォトマスク基板へのパーティクル付着が懸念されるからである。
洗浄液中のパーティクル量は、例えば洗浄液を濾過する前に一時的に貯液しておく貯液槽に液中パーティクルカウンターのチューブを投入して、シリンジポンプにより洗浄液を吸い込み、レーザー光の散乱により測定することができる。
本発明で用いる洗浄液としては、純水、アルカリ洗剤、アンモニア水素水、オゾン水のいずれかであることが好ましい。また、例えば洗浄槽を4槽設け、それぞれにアルカリ洗剤→オゾン水→アンモニア水素水→純水を貯え、この順番に超音波洗浄を行い、そのいずれか、又は全てで、超音波のパワー密度を段階的及び/又は連続的に下げることを行っても良い。
なお、本発明の洗浄方法を実施する前にフォトマスク基板に対して熱濃硫酸による浸漬洗浄や界面活性剤によるスクラブ洗浄等の予備洗浄を行っても良い。
本発明の洗浄方法を実施する際は、フォトマスク基板洗浄用の洗浄槽であって、洗浄槽は、洗浄液を貯える空間、洗浄槽内に設けられた超音波振動子とその制御装置、洗浄槽内に基板を保持するための洗浄キャリア並びに洗浄液の導入口及び流出口、洗浄槽に外付けされた貯液槽とを少なくとも含んでなる装置を用いることが好ましい。
当該装置において基板は、基板を保持するための洗浄キャリアに保持された状態で洗浄液に浸漬させる。
当該装置において導入口と流出口は、導入口が基板下部に位置する場合は、流出口の位置は基板上部に設ける必要があり、導入口が基板上部に位置する場合は、流出口の位置は基板下部に設ける必要がある。
導入口から導入された洗浄液は、流出口に向かって流れを形成し、この流れは、洗浄キャリアによって保持された基板の表面を通過し、液中パーティクルカウンターのチューブを挿入された貯液槽に貯えられ、濾過装置を経て再度導入口から導入・循環される。
当該装置において超音波振動子は、洗浄液及び基板に超音波による振動を与えるべく導入口の近傍に配置され、超音波振動子の制御装置は、超音波のパワー密度の調整が可能で、かつ一定のパワー密度に保持可能である。
なお、超音波振動子の制御装置は、プログラムにより自動的に超音波のパワー密度を任意の値から低減していき、キャビテーションの発生する閾値未満のパワー密度に至った後、そのパワー密度を保持する機能と、貯液槽の液中パーティクルが所定の値以下になったことを検知して超音波を停止する機能とを備えていることがより好ましい。
本発明により、洗浄槽や洗浄キャリアからのパーティクル付着を防止しながら、フォトマスク基板から超音波洗浄により表面パーティクルを効率的に除去することが可能で、大型のフォトマスク基板でも表面パーティクルの量が少ないものが得られる。
本発明の洗浄方法で用いる洗浄槽の一例である。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、本実施例では図1に示す洗浄槽を4つ並べた多槽式洗浄機を用いた。
図1の洗浄槽において、洗浄槽下部の導入口13から流れ出る洗浄液11が洗浄槽12に満たされており、オーバーフローした洗浄液11は貯液槽14で受け、循環ポンプ15、フィルター16を経て再び洗浄槽下部の導入口13に戻る仕組みになっている。超音波振動子17は洗浄槽下部及び/又は側面に配置されており、超音波のパワー密度は超音波電源18の出力で制御する。フォトマスク基板19は洗浄キャリア20で保持している。
(実施例1)
図1と同様の洗浄槽を並べた4槽式洗浄機の第1槽の洗浄液を、非イオン系界面活性剤に水酸化カリウムを微量添加してpHを10とした洗剤、第2槽の洗浄液を冷純水、第3槽の洗浄液を冷純水、第4槽の洗浄液を温純水とした。ここで各洗浄槽12の容積は1200L、各貯液槽14の容積は400Lであり、各々の洗浄液は循環ポンプ15を用いて300L/minで0.2μmのフィルター16を通して循環させた。また、第2〜4槽では純水の新液(第2〜3槽は25℃、第4槽は40℃)を貯液槽14の上部から30L/min供給し、排出口21から30L/min排出を行った。
次に、鏡面研磨した石英ガラス製の大型フォトマスク基板19(大きさ1220×1400mm)を準備して、以下の手順で洗浄した。
最初にスクラブ洗浄及びシャワーリンスの予備洗浄を行った。次に基板19をステンレス(SUS316)製の洗浄キャリア20に載せて、第1槽に浸漬して超音波洗浄(周波数100kHz)を実施した。超音波のパワーは最初に4.8kW(超音波のパワー密度で1.2W/cm)で10分、次に超音波のパワーを1.6kW(超音波のパワー密度で0.4W/cm)で10分とした。4.8kWの場合、目視でキャビテーションの発生が確認され、1.6kWの場合、キャビテーションは発生しなかった。その後、超音波を停止した。
次に基板を第2槽に移動して、2分間超音波リンス(周波数100kHz、1.6kW)を行い、次に基板を第3槽に移して2分間超音波リンス(周波数100kHz、1.6kW)を行い、最後に第4槽に移して5分間浸漬後基板をゆっくりと引き上げて乾燥した。
(実施例2)
第1槽の洗浄条件として最初の超音波のパワーを4.8kW(超音波のパワー密度で1.2W/cm)にして5分保持し、10分間で超音波のパワーを1.6kW(超音波のパワー密度で0.4W/cm)まで下げ、そのパワーで5分保持して超音波洗浄を行った他は、実施例1と同様の方法で大型フォトマスク基板19を洗浄した。
(実施例3)
図1と同様の洗浄槽を並べた4槽式洗浄機の第1槽の洗浄液を、オゾン水(オゾン濃度10ppm、炭酸ガスを溶存させてpHを5に調整)、第2槽の洗浄液をアンモニア水素水(水素濃度1ppm、アンモニア濃度1〜5ppmでpHを9に調整)、第3槽の洗浄液を冷純水、第4槽の洗浄液を温純水とした。各々の洗浄液は循環ポンプ15を用いて300L/minで0.2μmのフィルター16を通して循環させた。また、いずれの槽も新しい洗浄液(第1〜3槽は25℃、第4槽は40℃)を貯液槽14の上部から30L/min供給し、排出口21から30L/min排出を行った。
次に、鏡面研磨した石英ガラス製の大型フォトマスク基板19(大きさ1220×1400mm)を準備して、以下の手順で洗浄した。
最初にスクラブ洗浄及びシャワーリンスの予備洗浄を行った。次に基板をステンレス(SUS316)製の洗浄キャリア20に載せて、第1槽に浸漬して超音波洗浄(周波数100kHz)を実施した。超音波のパワーは最初に4.8kW(超音波のパワー密度で1.2W/cm)で5分、次に超音波のパワーを1.2kW(超音波のパワー密度で0.3W/cm)で5分とした。その後、超音波を停止した。
次に基板19を第2槽に移動した。超音波のパワーは最初に4.8kW(超音波のパワー密度で1.2W/cm)で5分、次に超音波のパワーを1.2kW(超音波のパワー密度で0.3W/cm)で5分とした。その後、超音波を停止した。
次に基板を第3槽に移して2分間超音波リンス(周波数100kHz、1.2kW)を行い、最後に第4槽に移して5分間浸漬後基板をゆっくりと引き上げて乾燥した。第1槽と第2槽のいずれにおいても4.8kWの場合、目視でキャビテーションの発生が確認され、1.2kWの場合、キャビテーションは発生しなかった。
(比較例1)
第1槽の洗浄条件として超音波のパワーを4.8kW(超音波のパワー密度で1.2W/cm)で20分間の超音波洗浄を行った他は、実施例1と同様の方法で同じサイズの大型フォトマスク基板19を洗浄した。
(比較例2)
第1槽の洗浄条件として超音波のパワー密度を4.8kW(超音波のパワー密度で1.2W/cm)にして10分間の超音波を行い、第2槽の洗浄条件として超音波のパワーを4.8kW(超音波のパワー密度で1.2W/cm)で10分間の超音波を行った他は、実施例3と同様の方法で同じサイズの大型フォトマスク基板19を洗浄した。
Figure 2010266728
表1に実施例1〜3、比較例1、2における第1槽の液中パーティクルの量(超音波印加時の最大値、超音波停止直前の値)、及び大型フォトマスク基板をレーザー欠陥検査装置で1μm以上の基板表面パーティクル数を調べた結果を示す。基板表面パーティクル数は1枚の基板の両面を測定してその平均とした。なお、液中パーティクルの量は貯液槽14に液中パーティクルカウンター(リオン社製、商品名「KS−40B」)のチューブを投入して、シリンジポンプにより1回当たり10mLの洗浄液を取り込み、1cmあたりのパーティクルの量を求めた。
表1より、実施例1〜3では比較例1、2に比べて第1槽の超音波停止直前の液中パーティクルの量が減少し、最終的にフォトマスク基板に付着したパーティクルも少ないものとなった。
表面パーティクルが十分に除去されたフラットパネルディスプレイの露光装置に用いるフォトマスク基板を製造することができる。
11 洗浄液
12 洗浄槽
13 濾過した洗浄液の導入口
14 貯液槽
15 循環ポンプ
16 フィルター
17 超音波振動子
18 超音波電源
19 大型フォトマスク基板
20 洗浄キャリア
21 排出口

Claims (7)

  1. 洗浄液を貯えた洗浄槽に、フォトマスク基板を浸漬して超音波洗浄するフォトマスク基板の洗浄方法において、洗浄液を濾過循環させながら、超音波のパワー密度を任意の初期値とした後、当該洗浄槽での超音波洗浄を終了するまでの間に、超音波のパワー密度をこの初期値から段階的又は/及び連続的に低減することを特徴とするフォトマスク基板の洗浄方法。
  2. 超音波のパワー密度の任意の初期値がキャビテーションの発生する閾値以上であることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク基板の洗浄方法。
  3. 洗浄液をフォトマスク基板下部から上部へ、又は、フォトマスク基板上部から下部に均一に流しながら、超音波のパワー密度をキャビテーションの発生する閾値以上とした後、段階的及び/又は連続的に低減していき、キャビテーションの発生する閾値未満のパワー密度に至った後、そのパワー密度を保持した状態で、洗浄液の循環量が洗浄槽の容積以上になるまで印加することを特徴とする請求項1又は2に記載のフォトマスク基板の洗浄方法。
  4. 超音波を停止する直前の洗浄液中のパーティクル量として、0.5μm以上の粒子で3個/cm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフォトマスク基板の洗浄方法。
  5. 前記洗浄液が、純水、アルカリ洗剤、アンモニア水素水、オゾン水のいずれかであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフォトマスク基板の洗浄方法。
  6. フォトマスク基板洗浄用の洗浄槽であって、洗浄槽は、洗浄液を貯える空間、洗浄槽内に設けられた超音波振動子とその制御装置、洗浄槽内に基板を保持するための洗浄キャリア並びに洗浄液の導入口及び流出口、洗浄槽に外付けされた貯液槽とを少なくとも含んでなり、
    基板は、基板を保持するための洗浄キャリアに保持された状態で洗浄液に浸漬させ、
    導入口が基板下部に位置する場合は、流出口の位置は基板上部に設けられ、又は、導入口が基板上部に位置する場合は、流出口の位置は基板下部に設けられ、
    導入口から導入された洗浄液は、流出口に向かって流れを形成し、この流れは、洗浄キャリアによって保持された基板の表面を通過し、
    流出口から流出した洗浄液は、液中パーティクルカウンターのチューブが挿入された貯液槽に貯えられ、
    貯液槽に貯えられた洗浄液は濾過装置を経て再度導入口から導入・循環され、
    超音波振動子は、洗浄液及び基板に超音波による振動を与えるべく導入口の近傍に配置され、
    超音波振動子の制御装置は、超音波のパワー密度の調整が可能で、かつ一定のパワー密度に保持可能である、
    ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のフォトマスク基板の洗浄方法に用いる装置。
  7. 超音波振動子の制御装置が、プログラムにより自動的に超音波のパワー密度をキャビテーションの発生する閾値以上の初期値から段階的及び/又は連続的に低減していき、キャビテーションの発生する閾値未満のパワー密度に至った後、そのパワー密度を保持する機能と、貯液槽の液中パーティクルが所定の値以下になったことを検知して超音波を停止する機能とを備えたことを特徴とする請求項6記載の装置。
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