JP2010266665A - ウェハレベルレンズアレイの製造方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニット - Google Patents

ウェハレベルレンズアレイの製造方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】成形されたウェハレベルレンズアレイのレンズ部に損傷を与えることなく、成形型から滑らかに剥すことができるウェハレベルレンズアレイの製造方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニットを提供する。
【解決手段】基板部1に配列された複数のレンズ部10が形成されたウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、第1型と第2型で基板部1と複数のレンズ部10とを一体の成形物として成形する工程と、成形物を離型する工程とを有し、成形物を離型する間又はその前に、第1型及び第2型のうち少なくとも一方を冷却する。
【選択図】図7

Description

本発明は、ウェハレベルレンズアレイの製造方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニットに関する。
近年、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などの電子機器の携帯端末には、小型で薄型な撮像ユニットが搭載されている。このような撮像ユニットは、一般に、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの固体撮像素子と、固体撮像素子上に被写体像を形成するためのレンズと、を備えている。
携帯端末の小型化・薄型化に伴って撮像ユニットの小型化・薄型化が要請されている。また、携帯端末のコストの低下を図るため、製造工程の効率化が望まれている。
小型且つ多数のレンズを製造する方法としては、基板部に複数のレンズを形成した構成であるウェハレベルレンズアレイを製造し、該基板部を切断して複数のレンズをそれぞれ分離させることでレンズモジュールを量産する方法が知られている。
また、複数のレンズが形成された基板と複数の固体撮像素子が形成された半導体ウェハとを一体に組み合わせ、レンズと固体撮像素子をセットとして含むように基板とともに半導体ウェハを切断することで撮像ユニットを量産する方法が知られている。
ウェハレベルレンズの製造方法としては、例えば下記特許文献1に示すように、基板部とレンズ部とを同じ材料を使用して成形型で一体に成形する方法が提案されている。このウェハレベルレンズは、基板部とレンズ部とを別途に製造する工程や該基板部にレンズ部を組み付ける工程を行う必要がなく、少ない工程数で製造できる利点がある。
成形型によってウェハレベルレンズを成形物として成形した場合には、成形されたウェハレベルレンズを成形型から離すための離型工程を行う必要がある。
下記特許文献2は、樹脂からなる成形物の離型方法に関する。特許文献1の離型方法は、キャビティを有する大気開放の注形型である成形型に、接着効果のあるエポキシ樹脂等の樹脂が注入、加熱されて硬化し、成形物が成形される。成形後、成形物に直接接触するように平板形状の振動子が配設される。振動子から成形物に直接振動が伝達され、成形型から成形物を剥すことができる。
国際公開第08/093516号パンフレット 特開2004−74445号公報
ところで、基板部とレンズとが一体のウェハレベルレンズを成形物として成形する場合には、レンズのみを成形型によって形成する場合に比べて、成形終了後に成形型に対して基板部及びレンズが強く付着し、離型を行うことがより困難になる。この理由としては、成形された基板部が、成形型に対して広い面積で接触するとともに、該基板部の厚さが薄いため、成形されたウェハレベルレンズが成形型に付着しやすくなるためである。また、基板部が薄くて十分な剛性を確保することができないため、成形型に付着したウェハレベルレンズを剥す際に負荷を加えると、基板部やレンズ自体に変形や割れ等の損傷が生じるおそれがある。
上記特許文献2では、振動子を直接成形物に接触させて、振動を伝達する離型方法が記載されている。しかし、基板部及びレンズに直接振動子を接触させると、振動によって基板部やレンズに損傷を与えてしまうことが考えられる。
本発明は、成形されたウェハレベルレンズアレイのレンズ部に損傷を与えることなく、成形型から滑らかに剥すことができるウェハレベルレンズアレイの製造方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニットを提供する。
本発明は、基板部と、該基板部に配列された複数のレンズ部とが形成されたウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
第1型と第2型で前記基板部と前記複数のレンズ部とを一体の成形物として成形する工程と、
前記成形物を離型する工程とを有し、
前記成形物を離型する間又はその前に、前記第1型及び前記第2型のうち少なくとも一方を、冷却するウェハレベルレンズアレイの製造方法である。
この製造方法では、基板部と複数のレンズとを第1型及び第2型によって成形物として一体成形するとき、例えば冷却路に冷却媒体を流通させ、冷却媒体の温度によって硬化時に加熱した成形物を冷却する。冷却媒体が流通した冷却路近傍の型及び成形物が冷却されると、該型及び成形物は熱収縮する。この熱収縮量はそれぞれの材質の線膨張係数と温度変化幅によるが、型の材質と成形物の材質の線膨張係数が異なっていれば、収縮量が異なり、成形物と型とが剥離する方向に応力が発生する。そして、成形物と該成形物が付着する型との間の境界の一部で、冷却による収縮に起因して僅かに剥離した部位が生じる。また、剥離した部位が成形物と型との境界全体に自然と拡がるため、成形物を型から離型させやすくなる。
特に基板部と複数のレンズとを一体成形する構成のウェハレベルレンズは、基板部はその厚みが薄く、型に接触する領域の面積が広いため、離型の際に、第1型又は第2型のいずれに付着して離れ難くなる傾向が顕著である。このため、ウェハレベルレンズの製造においては、冷却によって型と成形物との境界に剥離した部位を生じさせておくことで、成形物に負荷をかけることなく、成形物を型から離すことができ、有効である。
上記のウェハレベルレンズアレイの製造方法によって得られたウェハレベルレンズアレイは、基板部及び複数のレンズに変形や割れなどの損傷がなく、良好である。
また、上記ウェハレベルレンズを備えたレンズモジュールや撮像ユニットによれば、ウェハレベルレンズアレイの基板部及び複数のレンズに損傷がなく、好ましい。
本発明によれば、成形されたウェハレベルレンズアレイのレンズ部に損傷を与えることなく、成形型から滑らかに剥すことができるウェハレベルレンズアレイの製造方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニットを提供できる。
ウェハレベルレンズアレイの構成の一例を示す断面図である。 レンズモジュールの構成の一例を示す断面図である。 撮像ユニットの構成の一例を示す断面図である。 ウェハレベルレンズアレイの基板にレンズを成形するための成形型の構成例を示す図である。 成形型でウェハレベルレンズアレイを成形する工程を説明する図である。 ウェハレベルレンズアレイの製造方法の手順を示すフローチャートである。 成形物を冷却する工程の例を説明する図である。 成形物を冷却する工程の他の例を説明する図である。 成形物を冷却する工程の他の例を説明する図である。 成形物を冷却する工程の他の例を説明する図である。 成形物を冷却する工程の他の例を説明する図である。 成形物を冷却する工程の他の例を説明する図である。 成形型からウェハレベルレンズアレイを離型する工程を説明する図である。 ウェハレベルレンズアレイをダイシングする工程を説明する図である。 レンズモジュールの製造方法の手順を示す図である。 図14とは別の構成のレンズモジュールを製造する手順を示す図である。 撮像ユニットを製造する手順を示す図である。 図17の構成とは別の撮像ユニットを製造する手順を示す図である。
先ず、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュールと撮像ユニットの構成について説明する。
図1は、ウェハレベルレンズアレイの構成の一例を示す断面図である。
ウェハレベルレンズアレイは、基板部1と、該基板部1に配列された複数のレンズ部10とを備えている。複数のレンズ部10は、基板部1に対して1次元又は2次元に配列されている。以下では、複数のレンズ部10が、基板部1に対して2次元に配列されている構成を例に説明する。レンズ部10は、基板部1と同じ材料から構成され、該基板部1に一体成形されたものである。レンズ部10の形状は、特に限定されず、用途などによって適宜変形される。
図2は、レンズモジュールの構成の一例を示す断面図である。
レンズモジュールは、基板部1と、及び該基板部1に一体成形されたレンズ部10とを含んだ構成であり、例えば図1に示すウェハレベルレンズアレイの基板部1をダイシングし、レンズ部10ごとに分離させたものを用いる。基板部1の一方の面には、レンズ部10の周囲にスペーサ2が設けられている。スペーサ2の作用及び構成については、次に説明する撮像ユニットのものと同じである。
図3は、撮像ユニットの構成の一例を示す断面図である。
撮像ユニットは、上述のレンズモジュールと、センサモジュールとを備える。レンズモジュールのレンズ部10は、センサモジュール側に設けられた固体撮像素子Dに被写体像を結像させる。レンズモジュールの基板部1とセンサモジュールの半導体基板Wとが、互いに略同一となるように平面視略矩形状に成形されている。
センサモジュールは、半導体基板Wと、半導体基板Wに設けられた固体撮像素子Dを含んでいる。半導体基板Wは、例えばシリコンなどの半導体材料で形成されたウェハを平面視略矩形状に切り出して成形されている。固体撮像素子Dは、半導体基板Wの略中央部に設けられている。固体撮像素子Dは、例えばCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサである。センサモジュールは、チップ化された固体撮像素子Dを配線等が形成された半導体基板上にボンディングした構成とすることができる。または、固体撮像素子Dは、半導体基板Wに対して周知の成膜工程、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程、不純物添加工程等を繰り返し、該半導体基板に電極、絶縁膜、配線等を形成して構成されてもよい。
レンズモジュールは、その基板部1がスペーサ2を介してセンサモジュールの半導体基板Wの上に重ね合わされている。レンズモジュールのスペーサ2とセンサモジュールの半導体基板Wとは、例えば接着剤などを用いて接合される。スペーサ2は、レンズモジュールのレンズ部10がセンサモジュールの固体撮像素子D上で被写体像を結像させるように設計され、レンズ部10がセンサモジュールに接触しないように、該レンズ部10と固体撮像素子Dとの間に所定の距離を隔てる厚みで形成されている。
スペーサ2は、レンズモジュールの基板部1とセンサモジュールの半導体基板Wとを所定の距離を隔てた位置関係を保持することができる範囲で、その形状は特に限定されず適宜変形することができる。例えば、スペーサ2は、基板の4隅にそれぞれ設けられる柱状の部材であってもよい。また、スペーサ2は、センサモジュールの固体撮像素子Dの周囲を取り囲むような枠状の部材であってもよい。固体撮像素子Dを枠状のスペーサ2によって取り囲むことで外部から隔絶すれば、固体撮像素子Dにレンズを透過する光以外の光が入射しないように遮光することができる。また、固体撮像素子Dを外部から密封することで、固体撮像素子Dに塵埃が付着することを防止できる。
なお、図2に示すレンズモジュールは、レンズ部10が形成された基板部1を1つ備えた構成であるが、レンズ部10が形成された基板部1を複数備えた構成としてもよい。このとき、互いに重ね合わされる基板部1同士がスペーサ2を介して組み付けられる。
また、レンズ部10が形成された基板部1を複数備えたレンズモジュールの最下位置の基板部1にスペーサ2を介してセンサモジュールを接合して撮像ユニットを構成してもよい。レンズ部10が形成された基板部1を複数備えたレンズモジュール及び該レンズモジュールを備えた撮像ユニットの製造方法については後述する。
以上のように構成された撮像ユニットは、携帯端末等に内蔵される図示しない回路基板にリフロー実装される。回路基板には、撮像ユニットが実装される位置に予めペースト状の半田が適宜印刷されており、そこに撮像ユニットが載せられ、この撮像ユニットを含む回路基板に赤外線の照射や熱風の吹付けといった加熱処理が施され、撮像ユニットが回路基板に溶着される。
基板部1及びレンズ部10を構成する材料としては、例えばガラスを用いることができる。ガラスは種類が豊富であり、高屈折率を有するものを選択できるので、大きなパワーを持たせたいレンズの素材として適している。また、ガラスは耐熱性に優れ、上述した撮像ユニットのリフロー実装に好適である。
また、基板部1及びレンズ部10を構成する材料として、樹脂を用いることもできる。樹脂は加工性に優れており、型等でレンズ面を簡易且つ安価に形成するのに適している。樹脂としては、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれも用いることができるが、上述した撮像ユニットのリフロー実装を考慮すると、軟化点が例えば200℃以上の比較的高いものが好ましく、250℃以上のものがより好ましい。
紫外線硬化性樹脂としては、紫外線硬化性シリコン樹脂、紫外線硬化性エポキシ樹脂、アクリル樹脂等を例示することができる。エポキシ樹脂としては、線膨張係数が40〜80[10−6/K]で、屈折率が1.50〜1.70、好ましくは1.60〜1.70のものを用いることができる。熱硬化性樹脂としては、熱硬化性シリコン樹脂、熱硬化性エポキシ樹脂、熱硬化性フェノール樹脂、熱硬化性アクリル樹脂等を例示できる。例えば、シリコン樹脂としては、線膨張係数が30〜160[10−6/K]で、屈折率が1.40〜1.55のものを用いることができる。エポキシ樹脂は線膨張係数が40〜80[10−6/K]で、屈折率が1.50〜1.70、好ましくは1.60〜1.70のものを用いることができる。フェノール樹脂は、線膨張係数が30〜70[10−6/K]で、屈折率が1.50〜1.70のものを用いることができる。アクリル樹脂としては、線膨張係数が20〜60[10−6/K]で、屈折率が1.40〜1.60、好ましくは1.50〜1.60のものを用いることができる。熱硬化性樹脂としては、具体的には、富士高分子工業株式会社製SMX−7852・SMX−7877、株式会社東芝製IVSM−4500、東レ・ダウコーニング社製SR−7010、等を例示することができる。熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂等を例示することができる。ポリカーボネートは、線膨張係数が60〜70[10−6/K]で、屈折率が1.40〜1.70、好ましくは1.50〜1.65のものを用いることができる。ポリサルフォン樹脂は、線膨張係数が15〜60[10−6/K]で、屈折率が1.63のものを用いることができる。ポリエーテルサルフォン樹脂は、線膨張係数が20〜60[10−6/K]で、屈折率が1.65のものを用いることができる。
一般に、光学ガラスの線膨張係数は20℃で4.9〜14.3[10−6/K]であり、屈折率は波長589.3nmで1.4〜2.1である。また、石英ガラスの線膨張係数は0.1〜0.5[10−6/K]であり、屈折率は約1.45である。
また、無機微粒子を樹脂マトリックス中に分散させることによって得られる有機無機複合材料を使用することが好ましい。無機微粒子としては、例えば酸化物微粒子、硫化物微粒子、セレン化物微粒子、テルル化物微粒子が挙げられる。より具体的には、例えば、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、硫化亜鉛等の微粒子を挙げることができる。
無機微粒子は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、複数の成分による複合物であってもよい。また、無機微粒子には光触媒活性低減、吸水率低減などの種々の目的から、異種金属をドープしたり、表面層をシリカ、アルミナ等の異種金属酸化物で被覆したり、シランカップリング剤、チナネートカップリング剤、有機酸(カルボン酸類、スルホン酸類、リン酸類、ホスホン酸類等)または有機酸基を持つ分散剤などで表面修飾してもよい。
無機微粒子の数平均粒子サイズは、小さすぎると物質の特性が変化する場合がある。また、樹脂マトリックスと無機微粒子の屈折率差が大きい場合には、無機微粒子の数平均粒子サイズが大きすぎるとレイリー散乱の影響が顕著となる。このため、1nm〜15nmが好ましく、2nm〜10nmが更に好ましく、3nm〜7nmが特に好ましい。また、無機微粒子の粒子サイズ分布は狭いほど望ましい。このような単分散粒子の定義の仕方はさまざまであるが、例えば、特開2006−160992号に記載されるような数値規定範囲が好ましい粒径分布範囲に当てはまる。ここで、上述の数平均1次粒子サイズとは、例えばX線回折(XRD)装置あるいは透過型電子顕微鏡(TEM)などで測定することができる。
無機微粒子の屈折率としては、22℃、589.3nmの波長において、1.90〜3.00であることが好ましく、1.90〜2.70であることが更に好ましく、2.00〜2.70であることが特に好ましい。
無機微粒子の樹脂に対する含有量は、透明性と高屈折率化の観点から、5質量%以上であることが好ましく、10〜70質量%が更に好ましく、30〜60質量%が特に好ましい。
有機無機複合材料に用いられる樹脂としては、公知の紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂が使用できる。また、特開2007−93893号に記載された屈折率1.60より大きい樹脂、特開2007−211164号に記載された疎水性セグメント及び親水性セグメントで構成されるブロック共重合体、特開2007−238929号、特願2008−12645号、同2008−208427号、同2008−229629号、同2008−219952号に記載された高分子末端または側鎖に無機微粒子と任意の化学結合を形成しうる官能基を有する樹脂、特願2008−197054号、同2008−198878号に記載された熱可塑性樹脂等を挙げることができる。有機無機複合材料には、必要に応じて、可塑剤、分散剤等の添加剤を加えることができる。
次に、ウェハレベルレンズアレイの製造方法について詳細に説明する。
図4は、ウェハレベルレンズアレイの基板部とレンズ部とを一体成形するための成形型の構成例を示す図である。図4は、成形型の型開き状態を示している。図5は、図4の成形型を用いて、ウェハレベルレンズアレイを成形する工程を示している。図5は成形型の型閉じ状態を示している。
図4及び図5に示すように、本構成例の成形型は、上型12と下型14とを備えている。上型12と下型14とで、レンズ部10及び基板部1を構成する樹脂などの材料を挟み込むことで、所定の形状のレンズ部及び基板部を一体成形する。
上型12において、下型14に対向する側の面には、レンズ部10の上側の形状を転写するための凹部12aと、基板部1におけるレンズ部10が成形される領域以外の領域に相当する平坦形状を転写するための平面部12bとが設けられている。
下型14において、上型12に対向する側の面には、レンズ部10の下側の形状を転写するための凹部14aと、基板部1におけるレンズ部10が成形される領域以外の領域に相当する平坦形状を転写するための平面部14bとが設けられている。
なお、ここでいう「上」及び「下」とは、本構成例を説明する図中の位置関係を示しているのみであり、例えばその位置関係は上下に入れ替えられてもよい。つまり、成形型は、上型12及び下型14のうち一方を第1型、他方を第2型とした場合に、第1型及び第2型を型閉じ状態、型開き状態とすることが可能であればそれらの位置関係は特に限定されない。
上型12と下型14とはそれぞれ、型閉じ状態の位置と型開き状態の位置との間で相対的に移動させることができる。つまり、上型12及び下型14のうち少なくとも一方を他方に対して近づける方法及び遠ざける方向に移動させることができる。
型開き状態とは、上型12と下型14とが一定の距離をおいて離間した状態である。また、型閉じ状態とは、上型12と下型14とが接近し、上型12と下型14との間に挟みこんだ成形物に所定の圧力を付与しつつ、型と成形物とが完全に密着している状態をいう。
図5に示すように、成形型を型閉じ状態とすることで、上型12の凹部12aと下型14の凹部14aとによってレンズ部10の形状が規定される。成形されるレンズ部10の形状の変更に応じて、成形型の上型12及び下型14の種類が適宜変更されてもよい。
レンズ部の材料として紫外線硬化樹脂を使用する場合には、上型12及び下型14のうち、紫外線を照射する側に位置する少なくとも一方を紫外線に対して透明体とする。また、基板部1が紫外線を透過する材質であってもよい。
次に、図6に基づいてウェハレベルレンズの製造方法の手順を説明する。なお、以下の説明では、図4及び図5に示す成形型とウェハレベルレンズの構成を適宜参照するものとする。
最初に、上型12と下型14とを型開き状態とし、材料を注入する(ステップS1)。ここでは、材料として熱硬化性の樹脂を用いることとする。
材料を注入した後、上型12と下型14とを型閉じ状態とすることで、材料に所定の圧力を加える(ステップS2)。
次に、材料に所定の圧力を加えた状態を維持しつつ、材料を加熱することで硬化させる(ステップS3)。材料を加熱する手段としては、例えば、上型12及び下型14の少なくとも一方を熱伝導性の良い金属材料で構成し、ヒータなどの加熱部によって上型12及び下型14を加熱することで、材料に熱を加えてもよい。
成形物を熱により硬化させた後、成形物を冷却する工程を行う(ステップS4)。
また、冷却する際に、第1型12及び第2型14を閉じて成形物に接触させた状態とすることが好ましい。こうすることで、上型12及び下型14で挟まれた成形物の冷却による温度降下を促進することができる。
ウェハレベルレンズアレイは、基板部1と複数のレンズ部10とを一体成形した構成であり、基板部1の厚みは小さいのに対して、上型12及び下型14には広い面積で接触する。このため、硬化後に、成形物であるウェハレベルレンズアレイが上型12及び下型14のうちいずれか一方に密着して離型させ難くなる。ウェハレベルレンズアレイに負荷を加えて離型させようとすると、基板部1に変形が生じたり、基板部1やレンズ部10に割れなどの損傷が生じやすい。そこで、ウェハレベルレンズアレイを型から離型させやすくなるようにするため、離型させる前に、上型12及び下型14を型閉じ状態としたままで、上型12及び下型14のうち少なくとも一方を介して、型及び成形されたウェハレベルレンズアレイを冷却する。なお、成形物の冷却は、離型する間に行ってもよい。
具体的には、成形物の冷却は、上型12及び下型14の両方から冷却してウェハレベルレンズアレイが所定の目標温度になるまでの時間を短縮するのがよい。しかし、後述するように、型に冷却するための機構を取り付けると機構が複雑になり、硬化のための加熱機構や光照射機構と併存させることが困難となる。このため、実用上支障のない範囲で上型12又は下型14のいずれか一方から冷却するようにしてもよい。冷却手段としては、冷却媒体を冷却路に沿って流通させる構成とする。冷却路の構成について後述する。以下では、下側14を冷却する例を説明するが、上型12を冷却してもよく、上型12及び下型14の両方を同様の冷却手段を用いて冷却してもよい。
冷却媒体としては、例えば、不活性ガスなどのガス、空気、水、油などのうちいずれかを用いることができる。
成形物の材料が紫外線硬化性樹脂の場合には、成形物を硬化させるために必要な量の紫外線を照射して、硬化を完了させると、成形物の温度は50℃〜60℃になっている。このままでは高温のため取り扱いに支障をきたすので冷却する。冷却は自然冷却でも良いが、強制冷却すると冷却時間が短縮できるとともに、前述のように型と成形物との剥離を促進することができる。
成形物の材料が熱硬化性樹脂の場合には、成形物を硬化させるために必要な量の熱を加えて硬化を完了させると、成形物の温度は約100℃になっている。このままでは高温のため取り扱いに支障をきたすので冷却する。冷却は自然冷却でも良いが、強制冷却すると冷却時間が短縮できるとともに、前述のように型と成形物との剥離を促進することができる。
下型14の内部には、冷却媒体を流通させるための冷却路14cが形成されている。図7に示す構成例では、冷却路14cが下型14の内部に形成された複数の経路を有している。複数の経路のそれぞれには、下型14の外部から冷却媒体を送出する冷却管P1〜P9が接続されている。また、複数の経路のそれぞれに接続した冷却管P1〜P9にはバルブ部が設けられ、各冷却管P1〜P9から冷却路14cへの冷却媒体の送出及び停止を切り換え可能である。さらに、各冷却路14cに送出する冷却媒体の流量を、冷却路14ごとに制御可能としてもよい。
冷却路14cは、成形されるウェハレベルレンズアレイの基板部1における複数のレンズ部10の配列された方向に対して平行となる方向に冷却媒体を流通可能なように配置されている。冷却路14cの構成は、以下に説明する構成例のように適宜変更することができる。
図8は、ウェハレベルレンズアレイを基板部1の表面に対して垂直に視た状態において冷却路14cの構成を模式的に示している。基板部1の外型の縁部を点線で示している。冷却路14cは、図8には示されていない下型14(図7参照)の内部に形成されている。
図8の構成例では、冷却路14cが、基板部1の厚さ方向において、成形物と少なくとも一部重なり合う位置に環状の経路を有する。環状の経路は、基板部1の縁部近傍に設けられている。
この構成では、冷却路14cに冷却媒体を流通させると、冷却媒体を流通させた冷却路14c近傍の下型14が冷却され、該下型14を介して成形物が冷却される。成形物である基板部1は、最初に冷却路14c近傍の領域A1が冷却され、時間の経過とともに、領域A1に近い側の領域から順に、領域A2、領域A3、領域A4、領域A5と徐々に冷却される。こうして、成形物であるウェハレベルレンズアレイは、一方の縁側から反対側の縁側に向かう方向に沿って徐々に冷却される。この構成例のように、冷却路14cの一部の経路を基板部1の厚み方向に重なる位置に配置し、冷却媒体を流通させることで、成形物の一部の領域からその周辺の領域へ向かって徐々に冷却を行うことができる。例えば、冷却路14cの一部の経路を基板部1の中心部分のみに配置し、冷却媒体を流通させることで、成形物の中心の領域から周縁の領域へ徐々に冷却することができる。または、冷却路14cの一部の経路を基板部1の周縁部分のみに配置し、冷却媒体を流通させることで、成形物の周縁の領域から中心の領域へ徐々に冷却することができる。
上記の所定の方向は、ウェハレベルレンズアレイの基板部1と下型14との境界に沿ってほぼ平行であるため、ウェハレベルレンズアレイの基板部1及びレンズ部10と型との間に剥離した部位を効率良く発生させることができる。これは、冷却媒体の流通によって、成形物と型の接触面内で剥離が発生しやすい温度部分が線状に移動していくため、剥離が起こりやすくなるためである。
図9は、ウェハレベルレンズアレイを基板部1の表面に対して垂直に視た状態において冷却路14cの構成を模式的に示している。基板部1の外型の縁部を点線で示している。冷却路14cは、図9には示されていない下型14(図7参照)の内部に形成されている。
図9の構成例では、冷却路14cが、基板部1の厚さ方向において、成形物と少なくとも一部重なり合う位置に直線状に延びる複数の経路を有する。複数の経路はそれぞれ平行に設けられ、経路同士の間隔はいずれも等しい。ここで、複数の経路のそれぞれに、下型14の外部から冷却媒体を送出する冷却管P1〜P11が接続されていてもよい。また、複数の経路のそれぞれに接続した冷却管P1〜P11にバルブ部を設け、各冷却管P1〜P11から冷却路14cへの冷却媒体の送出及び停止を切り換え可能とすることができる。
この構成例において、複数の経路のそれぞれについて冷却媒体を流通させる順番を変えることができる。例えば、複数の経路に接続された冷却管P1〜P11に、冷却管P1から番号に合わせて冷却管P11に順に冷却媒体を流通させることができる。すると、成形物であるウェハレベルレンズアレイは、冷却媒体を流通させた冷却管P1〜P11のそれぞれの近傍から順に冷却される。このため、ウェハレベルレンズアレイ全体で見た場合には、図9中の点線の矢印で示される方向に沿って、一方の縁側から反対側の縁側に向かう方向に冷却される。
冷却する方向が、ウェハレベルレンズアレイの基板部1と下型14との境界に沿ってほぼ平行であるため、ウェハレベルレンズアレイの基板部1及びレンズ部10と型との間に剥離した部位を効率良く発生させることができる。
図10は、ウェハレベルレンズアレイを基板部1の表面に対して垂直に視た状態において冷却路14cの構成を模式的に示している。基板部1の外型の縁部を点線で示している。冷却路14cは、図10には示されていない下型14(図7参照)の内部に形成されている。
図10の構成例では、冷却路14cが、基板部1の厚さ方向において、成形物と少なくとも一部重なり合う位置に円状に延びる複数の経路を有し、該複数の経路それぞれが円周の長さが異なり且つ成形物の中心に対して同心である。この例では、ウェハレベルレンズアレイが基板部1の平面視において円形であるため、成形物の中央部が円の中心であり、この中心に対して同心に複数の経路が設けられている。経路同士の間隔はいずれも等しい。
複数の経路には冷却管P1〜P6が接続され、冷却管P1〜P6のそれぞれにバルブ部が設けられた構成である。この構成では、冷却管P1から番号に合わせて冷却管P6に順に冷却媒体を流通させることができる。すると、成形物であるウェハレベルレンズアレイは、冷却媒体を流通させた冷却管P1〜P6のそれぞれの近傍から順に冷却される。冷却管P1から番号に合わせて冷却管P6に順に冷却媒体を流通させると、ウェハレベルレンズアレイの外周領域から冷却され、中心に向かって徐々に冷却される。反対に、冷却管P6から冷却管P1へ番号の大きさ逆の順に冷却媒体を流通させると、ウェハレベルレンズアレイの中心から径方向外側の縁部向かって徐々に冷却される。
冷却する方向が、ウェハレベルレンズアレイの基板部1と下型14との境界に沿ってほぼ平行であるため、ウェハレベルレンズアレイの基板部1及びレンズ部10と型との間に剥離した部位を効率良く発生させることができる。
図11の構成例は、下型14の成形物が付着している側の面に対して反対側の面に接触するように均熱部材16を設けている。均熱部材16は、熱伝導性の良い、金属材料などからなる板状の部材である。
均熱部材16の下型14に接触する面の反対側の面には、それぞれ冷却路14cを有する冷却管が複数設けられている。冷却管は、内部に冷却路14cとなる空間を有する円筒形状の部材である。冷却管を構成する材料は、金属材料などの熱伝導性が良いものが好ましい。冷却路14cに冷却媒体を流通することで、冷却管と均熱部材16との間で熱が移動し、均熱部材が冷却される。そして、均熱部材16の冷却に伴い、下型14及び成形物であるウェハレベルレンズからも均熱部材16へ熱の移動が行われることで、成形物が冷却される。
冷却管は、その内部に設けられた冷却路が基板部1における複数のレンズ部10の配列された方向に対して平行となる方向に冷却媒体を流通可能なように構成されている。冷却管は、均熱部材との間で熱交換を行うことが可能な範囲で適宜変更可能である。
また、上記構成例のように、複数の経路のそれぞれに異なる順番で冷却媒体を流通させることで、成形物を所定の方向に向かって冷却してもよい。
図8から10の構成例のように、冷却路が、下型14の内部に形成され、基板部の厚さ方向において、成形物と少なくとも一部重なり合う位置に設けた構成とした。成形物であるウェハレベルレンズアレイが硬化後に、上型12側に付着しやすい場合には、上側12の内部に冷却路を同様に形成し、硬化させた後に、成形物の冷却を行ってもよい。
図8から図10に示す構成例では、冷却による離型促進の機構に加えて、例えば、下型14に超音波振動を加える機構を更に備えていてもよい。
図12は、成形物を冷却する工程と、超音波振動を加える工程とを行う例を説明する図である。
この構成例では、下型14の成形物が付着する側の面の反対側の面に共振部22が当接するように設けられている。また、下型14と共振部22を挟んで配置された振動部24を備える。
ここで、成形物を冷却する工程と超音波振動を加える工程を同時に行うことが好ましい。しかし、冷却の後、超音波振動を加える工程を行ってもよい。
振動部24は、超音波振動を発生して共振部22を共振させるものであり、例えば、超音波振動子を含んで構成される。超音波振動子としては、例えば、ニッケル、鉄、フェライト等の強磁性体材料に交流磁場をかけることで、長さが伸縮する磁歪振動子や、PZT(ピエゾ)と呼ばれるチタン酸ジルコン酸鉛などの強誘電体材料に交流電圧をかけることで、長さが伸縮する電歪振動子を用いることができる。
共振部22は、振動部24で発生した超音波振動が伝達されると、超音波の周波数で振動(共振)する機能を有する。振動部24によって得られる振動振幅は僅かであるため、共振部22によって振動振幅を増幅する。共振部22は、超音波振動に対して共振することが可能な構成であれば限定されない。
超音波振動を基板部1の厚み方向に加える理由は、基板部1の平面方向に対して平行に加えた場合に比べて、成形物であるウェハレベルレンズと下型14との離型を促進させる効果が顕著であるためである。また、超音波振動を基板部1の厚み方向に加えることで、振動がウェハレベルレンズ及び下型14の全体に対してほぼ均等に振動を加えることができ、ウェハレベルレンズと下型14との境界の一部に剥離した部位を、確実に生じさせることができるためである。
超音波振動は、その振幅が数μm〜数10μm程度であり、超音波振動を加える時間は、数m秒〜1秒程度である。
成形されたウェハレベルレンズには、硬化時の収縮に起因して変形による応力が存在している。このため、超音波振動によってウェハレベルレンズと下型14との境界の一部に剥離した部位が生じると、この剥離した部位がウェハレベルレンズ自身の応力に影響をうけて拡がる現象が生じる。このため、超音波振動の振幅はできるだけ小さくすることができ、かつ、超音波振動の加振パワーが比較的小さくても、加振時間が比較的短くても十分な剥離効果が期待できる。
上記構成例では、ウェハレベルレンズが下型14に付着してしまうことを想定して、下型14側に超音波振動を加えることとした。ウェハレベルレンズが上型12に付着してしまうことを想定して、上型12の内部に冷却路を形成し、上型12の冷却路に冷却媒体を流通させて冷却を行うとともに、上型12に超音波振動を加えてもよい。この場合には、上型12の、ウェハレベルレンズと付着している側の面とは反対側の面に共振部22を接触させ、上型12に振動部24から該共振部22を介して超音波振動を加えればよい。
特に、ウェハレベルレンズアレイの材料がエポキシ樹脂又はアクリル樹脂であって、また、上型12及び下型14が金属材料である場合には、成形されたウェハレベルレンズが型に付着しやすい。この場合には、超音波振動を加えることが離型に有効である。なお、冷却機構と超音波振動機構は上型及び下型のどちらにどのような組み合わせで取り付けてもよい。例えば上型に冷却機構、下型に超音波振動機構を取り付けてもよいし、その逆でもよい。また、どちらか一方に冷却機構と超音波振動機構を取り付ける場合に共振部22内に冷却路を設けて冷却してもよい。
図6のフローチャートに戻って製造方法の手順の続きを説明する。成形物を冷却する工程の後、上型12及び下型14を型開き状態とする(ステップS5)。この構成例では、上型12は、下型14と比較して、ウェハレベルレンズを離型させやすいことを想定しているため、型開きの動作に応じて離型させることができる。
次に、下型14からウェハレベルレンズアレイを離型させる(ステップS6)。図13は、ウェハレベルレンズアレイを離型させる手段の一例を示している。図13の例では、ウェハレベルレンズアレイの上面に吸着部32を吸着させ、上方へ引っ張ることで、ウェハレベルレンズアレイを下型14から離型する。
吸着部32は、例えば、空気吸引を行って負圧を生じさせることでウェハレベルレンズの上面に密着する構成である。吸着部32は、1つのウェハレベルレンズに対して複数設けられ、各吸着部32がウェハレベルレンズにおける、レンズ部10が形成された領域以外の平坦領域に密着するように配置されている。レンズ部10に吸着部32が接触することがないため、変形などの損傷が生じることを回避できる。
複数の吸着部32をウェハレベルレンズアレイの基板部1の上面に密着させた状態で、ウェハレベルレンズアレイを上方に持ち上げることで、下型14からウェハレベルレンズアレイを剥離させることができる。このとき、下型14とウェハレベルレンズアレイとの境界には冷却によって剥離した部位が生じているため、ウェハレベルレンズアレイを把持する複数の吸着部32から強い張力をかけることなく、簡単に剥離させることができる。また、図12で説明した手順のように超音波振動を加える工程を行った場合には、ウェハレベルレンズアレイを下型14からより一層確実に剥離することができる。
こうして、上型12及び下型14によって一体成形されたウェハレベルレンズアレイを得ることができる。
この製造方法では、基板部1と複数のレンズ10とを上型12及び下型14によって成形物として一体成形するとき、該成形物を硬化させた後、下型14側に形成された冷却路14cに冷却媒体を流通させる。冷却媒体が流通した冷却路14c近傍の型及び成形物が冷却されると、該型及び成形物は熱収縮する。この熱収縮量はそれぞれの材質の線膨張係数と温度変化幅によるが、型の材質と成形物の材質の線膨張係数が異なっていれば、収縮量が異なり、成形物と型とが剥離する方向に応力が発生する。そして、成形物と該成形物が付着する型との間の境界の一部で、冷却による収縮に起因して僅かに剥離した部位が生じる。また、剥離した部位が成形物と型との境界全体に自然と拡がるため、成形物を型から離型させやすくなる。
特に基板部と複数のレンズとを一体成形する構成のウェハレベルレンズは、基板部1はその厚みが薄く、型に接触する領域の面積が広くなるため、離型の際に、上型12及び下型14のいずれに付着して離れ難くなる傾向が顕著である。このため、ウェハレベルレンズの製造においては、冷却によって型と成形物との境界に剥離した部位を生じさせておくことで、成形物に大きな負荷をかけることなく、成形物を型から離すことができ、有効である。
次に、ウェハレベルレンズアレイを用いて、更に、レンズモジュール及び撮像ユニットを製造する手順を説明する。
図14は、ウェハレベルレンズアレイをダイシングする工程を説明する図である。同図(a)に示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板1の一方の表面(同図では下方の面)にスペーサ2が接合される。そして、同図(b)に示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板部1と、該基板部1と同様にウェハ状に形成された半導体基板Wとの位置合わせが行われる。半導体基板Wの一方の面(同図では上側の面)には、基板部1に設けられた複数のレンズ部10の配列と同じ配列で固体撮像素子Dが設けられている。そして、ウェハレベルレンズアレイの基板部1がスペーサ2を介して、該基板部1と同様にウェハ状に形成された半導体基板Wに重ね合わされ、一体に接合される。その後、一体とされたウェハレベルレンズアレイ及び半導体基板W並びにスペーサ2は、レンズ部10及び固体撮像素子Dそれぞれの配列の列間に規定される切断ラインに沿って、ブレードC等の切断手段を用いて切断され、複数の撮像ユニットに分離される。切断ラインは、例えば基板部1の平面視において格子状である。
なお、同図では、撮像ユニットを製造する際のダイジングを例に説明している。レンズモジュールを製造する際のダイジングは、ウェハレベルレンズアレイの基板部1にスペーサ2を接合した後、半導体基板Wに接合させないで、レンズ部10の配列に応じて切断し、複数のレンズモジュールに分離する。
図15は、レンズモジュールの製造方法の手順を示す図である。この手順では、1つの基板部1に複数のレンズ部10が一体成形されたウェハレベルレンズアレイをダイジングして複数のレンズモジュールに分離する例を説明する。
先ず、同図(a)に示すように、ウェハレベルレンズアレイを準備する。ウェハレベルレンズアレイは、既に上述した手順で製造することができ、以下の説明では、その手順については説明することなく省略する。
次に、同図(b)に示すように、基板部1の下側の面にスペーサ2を接着剤などによって接合する。
そして、同図(c)に示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板部1を、図中点線で示される切断ラインに沿って切断し、複数のレンズモジュールに分離する。このとき、各切断ライン上に重なり合って接合されているスペーサ2も同時に切断され、スペーサ2は、各切断ラインを境界として分割され、各切断ラインに隣接するレンズモジュールにそれぞれ付属する。こうして、レンズモジュールが完成する。
なお、分離されたレンズモジュールは、スペーサ2を介して図示しないセンサモジュールやその他の光学素子を備えた基板に組み付けられてもよい。
このように、ウェハレベルレンズアレイに予めスペーサ2を接合しておき、その後に、スペーサ2ごとウェハレベルレンズアレイの基板部1をダイシング工程で切断すれば、分離されたレンズモジュールにそれぞれスペーサ2を接合する場合に比べて効率良くレンズモジュールを量産することができ、生産性を向上することができる。
図16は、図15とは別の構成のレンズモジュールを製造する手順を示す図である。この手順では、2つの基板部1と、各基板部1に複数のレンズ部10が一体成形されたウェハレベルレンズアレイをダイジングし、複数のレンズモジュールに分離する例を説明する。
先ず、同図(a)に示すように、複数のウェハレベルレンズアレイを準備する。ウェハレベルレンズアレイは、既に上述した手順で製造することができ、以下の説明では、その手順については説明することなく省略する。複数のウェハレベルレンズアレイの各基板部1の一方の面にスペーサ2を接着剤などによって接合する。そして、重ね合わせるウェハレベルレンズアレイの基板部1同士の位置合わせを行い、下方に配置するウェハレベルレンズアレイの基板部1の上面に、上方に配置するウェハレベルレンズアレイの基板部1の下面を、スペーサ2を介して接合する。ウェハレベルレンズアレイ同士を重ね合わせた状態で、各基板部1に対してスペーサ2が接合された位置が、各基板部1で同じになるようにする。
そして、同図(b)に示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板部1を、図中点線で示される切断ラインに沿って切断し、複数のレンズモジュールに分離する。このとき、各切断ライン上に重なり合って接合されているスペーサ2も同時に切断され、各切断ラインを境界として分割されたスペーサ2が、各切断ラインに隣接するレンズモジュールにそれぞれ付属する。こうして、複数のレンズ部10を備えたレンズモジュールが完成する。この手順では、重ね合わされるそれぞれの基板部1に対するレンズ部10及びスペーサ2の位置が同じであるため、分離された複数のレンズモジュールの構成はいずれも同じになる。また、重ね合わされるそれぞれの基板部1のうち、最上部の基板部1を基準に切断ラインの位置を決定し、切断すればよい。
なお、分離されたレンズモジュールは、スペーサ2を介して図示しないセンサモジュールやその他の光学素子を備えた基板に組み付けられてもよい。
このように、複数のウェハレベルレンズアレイ同士をスペーサを介して重ね合わせ、その後に、ウェハレベルレンズアレイの基板部1をスペーサ2ごとダイシング工程で切断すれば、分離されたレンズモジュールを個別に重ね合わせる場合に比べて、効率よくレンズモジュールを量産することができ、生産性が向上する。
図17は、撮像ユニットを製造する手順を示す図である。この手順では、1つの基板部1と該基板部1に複数のレンズ部10が一体成形されたレンズモジュールをセンサモジュールに接合してダイジングし、複数の撮像ユニットに分離する例を説明する。
先ず、同図(a)に示すように、ウェハレベルレンズアレイを準備する。ウェハレベルレンズアレイは、既に上述した手順で製造することができ、以下の説明では、その手順については説明することなく省略する。そして、基板部1の下側の面にスペーサ2を接着剤などによって接合する。
次に、複数の固体撮像素子Dが配列された半導体基板Wを準備する。ウェハレベルレンズアレイの基板部1と、半導体基板Wとの位置合わせを行った後、該基板部1をスペーサ2を介して半導体基板Wの上側の面に接合する。このとき、基板部1に設けられた各レンズ部10の光軸の延長が固体撮像素子Dの中央部とそれぞれ交わるようにする。
そして、同図(c)に示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板部1と半導体基板Wとを接合した後、基板部1を、図中点線で示される切断ラインに沿って切断し、複数の撮像ユニットに分離する。このとき、各切断ライン上に重なり合って接合されているスペーサ2も同時に切断され、スペーサ2は、各切断ラインを境界として分割され、各切断ラインに隣接する撮像ユニットにそれぞれ付属する。こうして、撮像ユニットが完成する。
このように、ウェハレベルレンズアレイに予めスペーサ2を接合しておき、その後に、ウェハレベルレンズアレイの基板と固体撮像素子Dを備えた半導体基板Wを重ね合わせて、基板部1及び半導体基板Wをダイシング工程で一緒に切断すれば、分離されたレンズモジュールにそれぞれスペーサ2を介してセンサモジュールを接合して撮像ユニットを製造する場合に比べて、効率良く撮像ユニットを量産することができ、生産性を向上することができる。
図18は、図17の構成とは別の撮像ユニットを製造する手順を示す図である。この手順では、2つの基板部1と各基板部1に複数のレンズ部10が一体成形されたウェハレベルレンズアレイを、固体撮像素子が設けられた半導体基板に接合してダイジングし、それぞれが2つのレンズ部10を備えた複数の撮像ユニットに分離する例を説明する。
先ず、同図(a)に示すように、2つのウェハレベルレンズアレイを準備する。ウェハレベルレンズアレイは、既に上述した手順で製造することができ、以下の説明では、その手順については説明することなく省略する。そして、重ね合わせる2つの基板部1それぞれの下側の面にスペーサ2を接着剤などによって接合する。そして、重ね合わせるウェハレベルレンズアレイの基板部1同士の位置合わせを行い、下方に配置するウェハレベルレンズアレイの基板部1の上面に、上方に配置するウェハレベルレンズアレイの基板部1の下面を、スペーサ2を介して接合する。ウェハレベルレンズアレイ同士を重ね合わせた状態で、各基板部1に対してスペーサ2が接合された位置が、各基板部1で同じになるようにする。
次に、複数の固体撮像素子Dが配列された半導体基板Wを準備する。重ね合わされた状態の複数のウェハレベルレンズアレイの基板部1と、半導体基板Wとの位置合わせを行う。その後、最下部に位置する該基板部1を、スペーサ2を介して半導体基板Wの上側の面に接合する。このとき、基板部1に設けられた各レンズ部10の光軸の延長が固体撮像素子Dの中央部とそれぞれ交わるようにする。
そして、同図(c)に示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板部1と半導体基板Wとを接合した後、基板部1及び半導体基板Wを、図中点線で示される切断ラインに沿って切断し、複数の撮像ユニットに分離する。このとき、各切断ライン上に重なり合って接合されているスペーサ2も同時に切断され、スペーサ2は、各切断ラインを境界として分割され、各切断ラインに隣接する撮像ユニットにそれぞれ付属する。こうして、複数のレンズ部10を備えた撮像ユニットが完成する。
このように、複数のウェハレベルレンズアレイ同士をスペーサ2を介して接合しておき、その後に、最下部のウェハレベルレンズアレイの基板部1と固体撮像素子Dを備えた半導体基板Wを重ね合わせて、基板部1及び半導体基板Wをダイシング工程で一緒に切断している。このような手順によれば、分離されたレンズモジュール同士を重ね合わせ、更に、各レンズモジュールとセンサモジュールとを接合していくことで各撮像ユニットを製造する場合に比べて、効率良く撮像ユニットを量産することができ、生産性を向上することができる。
本明細書は以下の内容を開示する。
(1)基板部と、該基板部に配列された複数のレンズ部とが形成されたウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
第1型と第2型で前記基板部と前記複数のレンズ部とを一体の成形物として成形する工程と、
前記成形物を離型する工程とを有し、
前記成形物を離型する間又はその前に、前記第1型及び前記第2型のうち少なくとも一方を、冷却するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(2)上記(1)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記第1型及び前記第2型のうち少なくとも一方を、冷却路に冷却媒体を流通させることで冷却するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(3)上記(2)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記冷却は、前記成形物の一部の領域からその周辺の領域へ向かって徐々に行うウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(4)上記(2)又は(3)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記冷却路が、前記基板部の厚さ方向において、前記成形物と少なくとも一部重なり合う位置に環状の経路を有するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(5)上記(2)又は(3)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記冷却路が、前記基板部の厚さ方向において、前記成形物と少なくとも一部重なり合う位置に直線状に延びる複数の経路を有するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(6)上記(2)又は(3)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記冷却路が、前記基板部の厚さ方向において、前記成形物と少なくとも一部重なり合う位置に、円状に延びる複数の経路を有し、該複数の経路それぞれが円周の長さが異なり且つ前記成形物の中心に対して同心であるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(7)上記(5)又は(6)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記複数の経路のそれぞれについて冷却媒体を流通させる順番を変えることで、前記成形物を、前記基板部における前記複数のレンズ部の配列された2次元の方向に対して平行となる所定の方向に沿って冷却させるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(8)上記(7)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記所定の方向が、前記成形物における一方の縁側から反対側の縁側に向かう方向であるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(9)上記(7)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記所定の方向が、前記成形物における縁側から中央部に向かう方向、又は、該中央部から前記縁側に向かう方向であるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(10)上記(2)から(9)のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記第1型及び前記第2型が金属材料からなり、前記第1型及び前記第2型のうち少なくとも一方の内部を通過するように前記冷却路が形成されているウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(11)上記(2)から(9)のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記第1型及び前記第2型のうち少なくとも一方に、前記冷却媒体の温度を伝達する均熱部材を介して接するように前記冷却路が設けられているウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(12)上記(2)から(11)のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
冷却時に、前記第1型及び前記第2型を閉じて、該型を前記成形物に接触させた状態とするウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(13)上記(2)から(12)のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記成形物を硬化させた後、前記第1型又は前記第2型のうち少なくとも一方から超音波振動を加える工程を含むウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(14)上記(2)から(13)のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記冷却媒体が、エア、ガス、水、油のうち少なくとも一つを含むウェハレベルアレイの製造方法。
(15)上記(1)か(14)のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、前記基板部及び前記複数のレンズ部の材料が紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のうちいずれかであるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(16)上記(1)から(15)のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
冷却時には、前記成形物の温度を室温以下とするウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(17)上記(1)から(16)のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法によって得られたウェハレベルレンズアレイ。
(18)上記(17)に記載の前記ウェハレベルレンズアレイの前記基板をダイシングして、前記レンズごとに分断してなるレンズモジュール。
(19)上記(18)に記載のレンズモジュールであって、
前記基板部の前記レンズの周囲にスペーサが設けられたレンズモジュール。
(20)上記(18)に記載のレンズモジュールであって、
前記レンズが形成された前記基板を複数備え、複数の前記基板同士がそれら間にスペーサを挟んで重ね合わされるレンズモジュール。
(21)上記(19)又は(20)に記載のレンズモジュールを備えた撮像ユニットであって、
撮像素子と、
前記撮像素子が設けられた半導体基板とを備え、
前記基板部と前記半導体基板とが、前記スペーサを介して一体に接合された撮像ユニット。
上記ウェハレベルレンズアレイの製造方法は、デジタルカメラ、内視鏡装置、携帯型電子機器等の撮像部に設けられる撮像レンズを製造する際に適用することができる。
1 基板部
10 レンズ
12 上型
14 下型
14c 冷却路

Claims (21)

  1. 基板部と、該基板部に配列された複数のレンズ部とが形成されたウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    第1型と第2型で前記基板部と前記複数のレンズ部とを一体の成形物として成形する工程と、
    前記成形物を離型する工程とを有し、
    前記成形物を離型する間又はその前に、前記第1型及び前記第2型のうち少なくとも一方を、冷却するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  2. 請求項1に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記第1型及び前記第2型のうち少なくとも一方を、冷却路に冷却媒体を流通させることで冷却するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  3. 請求項2に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記冷却は、前記成形物の一部の領域からその周辺の領域へ向かって徐々に行うウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  4. 請求項2又は3に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記冷却路が、前記基板部の厚さ方向において、前記成形物と少なくとも一部重なり合う位置に環状の経路を有するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  5. 請求項2又は3に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記冷却路が、前記基板部の厚さ方向において、前記成形物と少なくとも一部重なり合う位置に直線状に延びる複数の経路を有するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  6. 請求項2又は3に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記冷却路が、前記基板部の厚さ方向において、前記成形物と少なくとも一部重なり合う位置に、円状に延びる複数の経路を有し、該複数の経路それぞれが円周の長さが異なり且つ前記成形物の中心に対して同心であるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  7. 請求項5又は6に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記複数の経路のそれぞれについて冷却媒体を流通させる順番を変えることで、前記成形物を、前記基板部における前記複数のレンズ部の配列された2次元の方向に対して平行となる所定の方向に沿って冷却させるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  8. 請求項7に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記所定の方向が、前記成形物における一方の縁側から反対側の縁側に向かう方向であるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  9. 請求項7に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記所定の方向が、前記成形物における縁側から中央部に向かう方向、又は、該中央部から前記縁側に向かう方向であるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  10. 請求項2から9のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記第1型及び前記第2型が金属材料からなり、前記第1型及び前記第2型のうち少なくとも一方の内部を通過するように前記冷却路が形成されているウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  11. 請求項2から9のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記第1型及び前記第2型のうち少なくとも一方に、前記冷却媒体の温度を伝達する均熱部材を介して接するように前記冷却路が設けられているウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  12. 請求項2から11のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    冷却時に、前記第1型及び前記第2型を閉じて、該型を前記成形物に接触させた状態とするウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  13. 請求項2から12のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記成形物を硬化させた後、前記第1型又は前記第2型のうちの少なくとも一方から超音波振動を加える工程を含むウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  14. 請求項2から13のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記冷却媒体が、エア、ガス、水、油のうち少なくとも一つを含むウェハレベルアレイの製造方法。
  15. 請求項1か14のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、前記基板部及び前記複数のレンズ部の材料が紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のうちいずれかであるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  16. 請求項1から15のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    冷却時には、前記成形物の温度を室温以下とするウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  17. 請求項1から16のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法によって得られたウェハレベルレンズアレイ。
  18. 請求項17に記載の前記ウェハレベルレンズアレイの前記基板をダイシングして、前記レンズごとに分断してなるレンズモジュール。
  19. 請求項18に記載のレンズモジュールであって、
    前記基板部の前記レンズの周囲にスペーサが設けられたレンズモジュール。
  20. 請求項18に記載のレンズモジュールであって、
    前記レンズが形成された前記基板を複数備え、複数の前記基板同士がそれら間にスペーサを挟んで重ね合わされるレンズモジュール。
  21. 請求項19又は20に記載のレンズモジュールを備えた撮像ユニットであって、
    撮像素子と、
    前記撮像素子が設けられた半導体基板とを備え、
    前記基板部と前記半導体基板とが、前記スペーサを介して一体に接合された撮像ユニット。
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