JP2010266539A - 情報表示用パネルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】粒子群の充填の際に使用するマスクの長期使用を促進して、生産性を向上させた情報表示用パネルの製造方法を提供する。
【解決手段】電気的に駆動可能な粒子群として構成した表示媒体を、2枚の基板を対向配置した基板間の隔壁で囲まれたセル内に配置した情報表示用パネルの製造方法であって、基板上に隔壁で囲まれて形成された複数のセル開口に対応する開口部を形成したマスクを、隔壁上に配置するマスク配置工程と、マスクの上に置いた粒子群を、粒子移動部材を前記マスクに押し当てながら移動させて、マスクの開口部を介してセル内に充填する粒子充填工程とを含み、前記粒子充填工程において、マスクの隣接する開口部が少なくとも隔壁の幅に対応する距離よりも広い間隔をもって格子状に、または、千鳥格子状に配置されているマスクを複数種準備して、この複数種のマスクを順番に交換して、各マスク別に異なる位置にあるセル内に粒子群を充填する。
【選択図】図4
【解決手段】電気的に駆動可能な粒子群として構成した表示媒体を、2枚の基板を対向配置した基板間の隔壁で囲まれたセル内に配置した情報表示用パネルの製造方法であって、基板上に隔壁で囲まれて形成された複数のセル開口に対応する開口部を形成したマスクを、隔壁上に配置するマスク配置工程と、マスクの上に置いた粒子群を、粒子移動部材を前記マスクに押し当てながら移動させて、マスクの開口部を介してセル内に充填する粒子充填工程とを含み、前記粒子充填工程において、マスクの隣接する開口部が少なくとも隔壁の幅に対応する距離よりも広い間隔をもって格子状に、または、千鳥格子状に配置されているマスクを複数種準備して、この複数種のマスクを順番に交換して、各マスク別に異なる位置にあるセル内に粒子群を充填する。
【選択図】図4
Description
本発明は、粒子群として構成した表示媒体を移動させて情報を表示する情報表示用パネルの製造方法に関する。より詳細には、情報表示用パネルのセル内に、表示媒体とする粒子群を充填する技術に関する。
情報表示装置として液晶表示装置(LCD)が広く普及している。しかし、一般に液晶表示装置は電力消費量が大きく、視野角が狭いなどの欠点があることが知られていた。そこで、液晶表示装置に代わるものとして、少なくとも一方が透明な2枚の基板(例えばガラス基板)間に隔壁によって仕切られた複数のセルを形成し、このセル内に粒子群として構成した表示媒体を気体と共に封入して、あるいは、このセル内に粒子群として構成した表示媒体を液体と共に封入して、この表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルについて提案がある。
そして、例えば特許文献1には、上記のような情報表示用パネルを製造する際に実行される粒子充填工程で、パネル基板に形成した隔壁上にスクリーンを配置して、このスクリーンの上に載せた粒子群をスキージ(板状部材)でスクリーン上を移動させながら開口部から落下させて、この開口部に対応したパネル基板上のセル内に粒子群を充填する方法を開示している。
近年、高精細な表示が可能な情報表示用パネルへの要請が高くなっている。これに応じて、画素の要素である表示媒体を収容するセルを微細にする必要がある。これに応じてセルを形成するために設ける隔壁もその幅を狭くし、情報表示画面領域に配置されても非表示領域となってしまう隔壁の上面(頂上の面)をできるだけ小さくすることが求められている。そして、このように形成されたセル内に粒子群を充填する際にはマスク機能を持たないスクリーンに替って、マスク機能のあるマスクを用いるようになってきている。このマスクは、開口部の割合が高くマスク部(すなわち、骨格部分)が狭い構造になるので破損し易い。よって、このようなマスクは製品寿命が短くなって、短期間の使用で交換しなければならないので、このようなマスクを用いて粒子充填する工程を含むような情報表示用パネルの製造法では、生産性が悪く製造コストが上昇することが問題となる。
また、従来のスクリーンおよびそれに替えて用いるマスクは、その上に載せられた粒子群を移動させるときにスキージで擦られるために傷ついて破損し易く、この点でも製品寿命が短くなって、製造コストが上昇することが問題となる。
よって、本発明の目的は、情報表示用パネルにおいて表示媒体とする粒子群を充填する際に使用するマスクの長期使用を促進して、生産性を向上させた情報表示用パネルの製造方法を提案することである。
上記目的は、電気的に駆動可能な粒子群として構成した表示媒体を、少なくとも一方が透明な2枚の基板を対向配置した基板間の隔壁で囲んで形成したセル内に配置し、表示媒体を電気的に駆動させて情報画像を表示する情報表示用パネルの製造方法であって、
前記基板上に隔壁で囲まれて形成された複数のセル開口に対応する開口部を形成したマスクを、前記隔壁上に配置するマスク配置工程と、前記マスクの上に置いた前記粒子群を、粒子移動部材を前記マスクに押し当てながら移動させて、前記マスクの開口部を介して前記セル内に充填する粒子充填工程とを含み、
前記マスク配置工程および前記粒子充填工程において、前記マスクの隣接する開口部が少なくとも前記隔壁の幅に対応する距離よりも広い間隔をもって格子状に、または、千鳥格子状に配置されているマスクを複数種準備して、この複数種のマスクを順番に交換して、各マスク別に異なる位置にあるセル内に粒子群を充填する、ことを特徴とする情報表示用パネルの製造方法により達成できる。
前記基板上に隔壁で囲まれて形成された複数のセル開口に対応する開口部を形成したマスクを、前記隔壁上に配置するマスク配置工程と、前記マスクの上に置いた前記粒子群を、粒子移動部材を前記マスクに押し当てながら移動させて、前記マスクの開口部を介して前記セル内に充填する粒子充填工程とを含み、
前記マスク配置工程および前記粒子充填工程において、前記マスクの隣接する開口部が少なくとも前記隔壁の幅に対応する距離よりも広い間隔をもって格子状に、または、千鳥格子状に配置されているマスクを複数種準備して、この複数種のマスクを順番に交換して、各マスク別に異なる位置にあるセル内に粒子群を充填する、ことを特徴とする情報表示用パネルの製造方法により達成できる。
また、前記マスク配置工程および前記粒子充填工程において、マスクの隣接する開口部が少なくとも前記隔壁の幅よりも広い間隔をもって千鳥格子状に配置されている第1のマスクおよびマスクの隣接する開口部が少なくとも前記隔壁の幅に対応する距離よりも広い間隔をもって千鳥格子状に配置されているとともに前記第1のマスクの開口部とは異なる位置に開口部が形成された第2のマスクの2種類を準備し、この2種類のマスクを順番に交換して、各マスク別に異なる位置にあるセル内に粒子群を充填するようにしてもよい。
また、前記マスクの開口部の大きさを、前記基板上のセル開口より小さくしたマスクを用いてもよい。また、前記開口部の開口形状を、円形、楕円形、レーストラック形または角部を丸くした多角形のいずれかの形状としたマスクを用いてもよい。
本発明によると、使用するマスクの長寿命化を図って、マスク交換に伴うコスト増加と生産性の悪化を抑制できる。これにより、情報表示用パネルの製造方法でコスト低減および生産性向上を図ることができる。
なお、本発明の製造方法は、マスクの全面に開口部を設けておけば1回の粒子充填作業で完了することを敢えて行わず、複数回に分けている。これは、1回で粒子の充填するように形成したマスクは構造的に弱く、製品寿命が短くなること。そして、これに伴って、交換するマスクのコストやその交換のために生産効率が低下するので、結果として情報表示用パネルの生産効率が悪化することに着目して、本発明を案出したものである。
すなわち、本発明者は、一見すると効率が悪くなるようであるが、マスク部に対して開口部の占める割合(開口率)を下げて強度を上げたマスクを複数種類準備して、複数回の粒子充填工程を行った方が、粒子充填工程全体的にはマスクのコストを下げ、情報表示用パネルの生産効率を上げることができることを見出して、本発明に至ったものである。
なお、本発明の製造方法は、マスクの全面に開口部を設けておけば1回の粒子充填作業で完了することを敢えて行わず、複数回に分けている。これは、1回で粒子の充填するように形成したマスクは構造的に弱く、製品寿命が短くなること。そして、これに伴って、交換するマスクのコストやその交換のために生産効率が低下するので、結果として情報表示用パネルの生産効率が悪化することに着目して、本発明を案出したものである。
すなわち、本発明者は、一見すると効率が悪くなるようであるが、マスク部に対して開口部の占める割合(開口率)を下げて強度を上げたマスクを複数種類準備して、複数回の粒子充填工程を行った方が、粒子充填工程全体的にはマスクのコストを下げ、情報表示用パネルの生産効率を上げることができることを見出して、本発明に至ったものである。
まず、本発明の対象となる電気的に駆動可能な粒子を含んだ粒子群を表示媒体として駆動させる情報表示用パネルの一例として、帯電粒子移動方式の情報表示用パネルの基本的な構成について説明する。
前記帯電粒子移動方式の情報表示用パネルは、対向する2枚の基板間の空間に封入した帯電性粒子を含む粒子群で構成した表示媒体に電界が付与される。付与された電界方向に沿って、表示媒体が電界による力やクーロン力などによって引き寄せられ、表示媒体が電界方向の変化によって移動することにより、画像等の情報表示がなされる。従って、表示媒体が、均一に移動し、かつ、繰り返し表示情報を書き換える時、或いは表示情報を継続して表示する時の安定性を維持できるように、情報表示用パネルを設計する必要がある。ここで、表示媒体を構成する粒子にかかる力は、電界による力、粒子同士のクーロン力により引き付けあう力、電極や基板との電気鏡像力、分子間力、液架橋力、重力などが考えられる。
前記帯電粒子移動方式の情報表示用パネルは、対向する2枚の基板間の空間に封入した帯電性粒子を含む粒子群で構成した表示媒体に電界が付与される。付与された電界方向に沿って、表示媒体が電界による力やクーロン力などによって引き寄せられ、表示媒体が電界方向の変化によって移動することにより、画像等の情報表示がなされる。従って、表示媒体が、均一に移動し、かつ、繰り返し表示情報を書き換える時、或いは表示情報を継続して表示する時の安定性を維持できるように、情報表示用パネルを設計する必要がある。ここで、表示媒体を構成する粒子にかかる力は、電界による力、粒子同士のクーロン力により引き付けあう力、電極や基板との電気鏡像力、分子間力、液架橋力、重力などが考えられる。
以下、本発明の製造方法で製造するのが好適な帯電粒子移動方式の情報表示用パネルの一例を図1(a)、(b)、図2(a)、(b)に基づき説明する。
図1(a)、(b)に示す例では、少なくとも光学的反射率と帯電性とを有する粒子を含む粒子群であって、互いに光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種類の表示媒体を(ここでは負帯電性白色粒子3Waを含んだ粒子群として構成した白色表示媒体3Wと正帯電性黒色粒子3Baを含んだ粒子群として構成した黒色表示媒体3Bを示す)基板間の隔壁4で形成された各セル7内に封入し、基板1に設けた電極5(ライン電極)と基板2に設けた電極6(ライン電極)とが対向直交交差して形成する画素電極対の間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図1(a)に示すように白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色表示を、あるいは、図1(b)に示すように黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色表示を、白黒のドットでマトリックス表示させている。なお、図1(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。ここでは画素とセルとが1対1に対応させているが、画素とセルとは1対1に対応させないこともできる。
本実施例では、隔壁部分4と背面側の基板1との間に接着剤9を配置してもう一方の基板1とを貼り合わせて接合した構造としている。
図2(a)、(b)に示す例では、少なくとも光学的反射率と帯電性とを有する粒子を含む粒子群であって、互いに光学的反射率および帯電特性が異なる少なくとも2種類の表示媒体(ここでは負帯電性白色粒子3Waを含んだ粒子群として構成した白色表示媒体3Wと正帯電性黒色粒子3Baを含んだ粒子群として構成した黒色表示媒体3Bを示す)基板間の隔壁4で形成された各セル7内に封入し、基板1に設けた電極5(TFT付き画素電極)と基板2に設けた電極6(共通電極)とで形成する対向電極対の間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図2(a)に示すように白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色表示を、あるいは、図2(b)に示すように黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色表示を、白黒のドットでマトリックス表示させている。なお、図2(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。ここでは画素とセルとが1対1に対応させているが、画素とセルとは1対1に対応させないこともできる。
本実施例では、隔壁部分4の一部(4−1)と背面側の基板1との間にのみ接着剤9を配置してもう一方の基板1とを貼り合わせて接合した構造としている。もちろん、すべての隔壁上に接着剤を配置して反対側のパネル基板と貼り合わせることもできる。
なお、上記基板1、2としては、ガラス基板、樹脂シート基板、樹脂フィルム基板等の基板を用いることができる。表示面側(観察側)とする基板2は、透明基板とする。この基板2の情報表示画面領域に、所定の電圧および極性(正・負)を有する電圧を印加するための電極(図1などで説明した、共通電極またはライン電極5)を配設する場合には透明電極とする。図1及び図2に示した情報表示用パネルを構成する基板1の表面には、マトリックス状電極対を構成するように薄膜トランジスタ(TFT)付き画素電極もしくはライン電極が形成されている。この対向電極対に電圧を印加したときに、表示媒体(粒子群)に電界が付与されることによって移動して所望の表示を行う前述の構造が実現できる。
本発明の製造方法は、図1、2で示す構造の情報表示用パネルなどに好適に適用できるものである。そして、本発明の情報表示用パネルの製造方法における特徴は、粒子群(表示媒体)を基板上に形成したセル内に充填する粒子充填工程を含み、この粒子充填工程においてマスクの隣接する開口部が少なくとも隔壁の幅に対する距離よりも広い間隔をもって格子状に、または、千鳥格子状に配置されているマスクを複数種準備して、この複数種のマスクを順番に交換して、各マスク別に異なる位置にあるセル内に粒子群を充填するという点にある。
本発明の製造方法では、マスクの開口部の位置が異なるマスクを複数種準備して、これを順番に交換して、セル内に粒子群を充填することになる。これによりマスクの開口部の割合(開口率)を意図的に下げて相対的にマスク部(骨格部分)の割合を上げることで構造的に強度を上げたマスクとしている。このように使用するマスクの長寿命化を図って、マスク交換に伴うコスト増加と生産性の悪化を抑制する。これにより、情報表示用パネルの製造方法でコスト低減および生産性向上を促進する。
本発明の製造方法では、マスクの開口部の位置が異なるマスクを複数種準備して、これを順番に交換して、セル内に粒子群を充填することになる。これによりマスクの開口部の割合(開口率)を意図的に下げて相対的にマスク部(骨格部分)の割合を上げることで構造的に強度を上げたマスクとしている。このように使用するマスクの長寿命化を図って、マスク交換に伴うコスト増加と生産性の悪化を抑制する。これにより、情報表示用パネルの製造方法でコスト低減および生産性向上を促進する。
以下、更に図を参照して、本発明に係る情報表示用パネルの製造方法についてより詳細に説明する。
図3は、本発明の製造方法で好適に採用できるマスクMSを模式的に示した平面図である。本発明の粒子充填工程で用いるマスクMSについては、マスクの隣接する開口部が少なくとも隔壁の幅に対応する距離よりも広い間隔をもって(すなわち、マスク部を幅広に)千鳥格子状に配置してある。そして、予め準備する複数種類のマスクはそれぞれが互いに異なる位置にマスクの開口部が形成してある。この複数種のマスクを順番に交換してセル内に粒子群を順番に充填していき、最後のマスクを用いて粒子充填したときに全てのセルへの充填が完了するものである。図3で図示するのは、セルが格子状に配置された情報表示用パネルの製造に用いる2種類のマスクの例であり、マスクの開口部の開口部形状を四角形とした場合である。このマスクの四角形開口部の角部は丸くしておくのが好ましい。
図3は、本発明の製造方法で好適に採用できるマスクMSを模式的に示した平面図である。本発明の粒子充填工程で用いるマスクMSについては、マスクの隣接する開口部が少なくとも隔壁の幅に対応する距離よりも広い間隔をもって(すなわち、マスク部を幅広に)千鳥格子状に配置してある。そして、予め準備する複数種類のマスクはそれぞれが互いに異なる位置にマスクの開口部が形成してある。この複数種のマスクを順番に交換してセル内に粒子群を順番に充填していき、最後のマスクを用いて粒子充填したときに全てのセルへの充填が完了するものである。図3で図示するのは、セルが格子状に配置された情報表示用パネルの製造に用いる2種類のマスクの例であり、マスクの開口部の開口部形状を四角形とした場合である。このマスクの四角形開口部の角部は丸くしておくのが好ましい。
図3(a)は粒子移動部材の移動方向MD及びこの移動方向MDと直角な方向VDで互いに隣接する前記開口部MH−1同士がその1個分の間隔をもって(マスク部MP−1の幅を、開口部MH−1の1個分広目に)形成した第1のマスクを示している。隣接する開口部間の間隔で最も狭くなるのは斜めに隣接する部分であるが、この部分の間隔距離も、対応する隔壁の幅の距離よりも広くしてある。そして、図3(b)は(a)の第1のマスクMS−1の開口部MH−1とは異なる位置、すなわち、この場合は第1のマスクのマスク部の位置に開口部MH−2を形成し、第1のマスクの開口部の位置にマスク部MP−2とを形成した第2のマスクMS−2を示している。
粒子充填工程では、図3(a)で示す前記第1のマスクMS−1、図3(b)で示す前記第2のマスクMS−2を順番に交換して各マスクで異なる位置のセル内に粒子を充填して完了する。このように複数のマスクを用いて複数回に分けて粒子充填するという発想を採用することで、各マスクの開口率を下げることができるので強度を向上させることができる。
なお、図3は移動方向MDと直角な方向VDとで隣接する開口部が1個分の間隔をとって、すなわちマスク部MPの幅を広くする場合を示しているがこれは例示である。移動方向MD或いは直角な方向VDのいずれかで開口部2個分以上の間隔をもって開口部を設定してもよい。また、図3は移動方向MD及びその直角方向VDにおいて、隣接する開口部を間隔をもって配置する場合を示したが、更にその斜め方向において間隔をもって配置するようにしてもよい。また、斜め方向においてのみ開口部を間隔をもって配置するようにしてもよい。
ここで、用いるマスクの枚数を増やせば、前述のように開口部の配置は自由にできるが、マスクの枚数が増える分、粒子充填工程に要する時間も増してしまうので、マスクの強度を構造的に向上させると共に、比較的少ないマスク枚数で粒子充填工程を終えられる開口部の配置として、格子状または、千鳥格子状が好ましい。開口部の配置を格子状または、千鳥格子状にすれば、正方格子状配置されたセルに粒子群を充填する場合には2枚のマスクを用いればよいし、ハニカム状配置されたセルに粒子群を充填する場合には、3枚のマスクを用いればよいことからマスクの構造的強度を上げてマスク寿命を延ばすと共に、粒子充填工程に要する時間も過大にならない粒子充填工程とすることができる。
なお、図3は移動方向MDと直角な方向VDとで隣接する開口部が1個分の間隔をとって、すなわちマスク部MPの幅を広くする場合を示しているがこれは例示である。移動方向MD或いは直角な方向VDのいずれかで開口部2個分以上の間隔をもって開口部を設定してもよい。また、図3は移動方向MD及びその直角方向VDにおいて、隣接する開口部を間隔をもって配置する場合を示したが、更にその斜め方向において間隔をもって配置するようにしてもよい。また、斜め方向においてのみ開口部を間隔をもって配置するようにしてもよい。
ここで、用いるマスクの枚数を増やせば、前述のように開口部の配置は自由にできるが、マスクの枚数が増える分、粒子充填工程に要する時間も増してしまうので、マスクの強度を構造的に向上させると共に、比較的少ないマスク枚数で粒子充填工程を終えられる開口部の配置として、格子状または、千鳥格子状が好ましい。開口部の配置を格子状または、千鳥格子状にすれば、正方格子状配置されたセルに粒子群を充填する場合には2枚のマスクを用いればよいし、ハニカム状配置されたセルに粒子群を充填する場合には、3枚のマスクを用いればよいことからマスクの構造的強度を上げてマスク寿命を延ばすと共に、粒子充填工程に要する時間も過大にならない粒子充填工程とすることができる。
(実施例1)
図4(a)、(b)は、本発明に係る情報表示用パネルの製造方法の実施例1を説明するための図である。実施例1は、図3に示した2種類の第1のマスクMS−1と、第2のマスクMS−2との2種類のマスクを用いた粒子充填工程を示した例である。
図4(a)は、右側に示す第1のマスクMS−1を基板1に形成された隔壁4の上面(頂上)に接するように載せて、その上に表示媒体(粒子群)3(図1、2での白色表示媒体3W、または黒色表示媒体3Bに対応)を置いて、粒子移動部材PMをマスクMS−1に押し当てながら移動させて、開口部MH−1からパネル基板1上の対応セル7内に1回目の粒子充填をする様子を示している。
そして、図4(b)は、右側に示す第2のマスクMS−2を基板1に形成された隔壁4の上面(頂上部)に接するように載せて、その上に表示媒体(粒子群)3を置いて、粒子移動部材PMをマスクMS−2に押し当てながら移動させて、開口部MH−2からパネル基板上の対応セル(図4(a)第1のマスクのマスク部で塞いでいたセル)7内に2回目の粒子充填をする様子を示している。
このように、敢えて同種の粒子群を隣接するセルに充填する場合であっても、2回の粒子充填作業を行うようにすることで、マスクの強度を確保し、総合的な点から情報表示用パネルの生産性を向上させて製造コストの低減化を図ることができる。
図4(a)、(b)は、本発明に係る情報表示用パネルの製造方法の実施例1を説明するための図である。実施例1は、図3に示した2種類の第1のマスクMS−1と、第2のマスクMS−2との2種類のマスクを用いた粒子充填工程を示した例である。
図4(a)は、右側に示す第1のマスクMS−1を基板1に形成された隔壁4の上面(頂上)に接するように載せて、その上に表示媒体(粒子群)3(図1、2での白色表示媒体3W、または黒色表示媒体3Bに対応)を置いて、粒子移動部材PMをマスクMS−1に押し当てながら移動させて、開口部MH−1からパネル基板1上の対応セル7内に1回目の粒子充填をする様子を示している。
そして、図4(b)は、右側に示す第2のマスクMS−2を基板1に形成された隔壁4の上面(頂上部)に接するように載せて、その上に表示媒体(粒子群)3を置いて、粒子移動部材PMをマスクMS−2に押し当てながら移動させて、開口部MH−2からパネル基板上の対応セル(図4(a)第1のマスクのマスク部で塞いでいたセル)7内に2回目の粒子充填をする様子を示している。
このように、敢えて同種の粒子群を隣接するセルに充填する場合であっても、2回の粒子充填作業を行うようにすることで、マスクの強度を確保し、総合的な点から情報表示用パネルの生産性を向上させて製造コストの低減化を図ることができる。
なお、上記マスクMSとしては、材料にステンレス鋼(SUS304等)、アルミニウム、鉄、銅等の金属を用いたメタルマスクや、汎用プラスチックを用いた樹脂製マスクおよびメタルと樹脂とを組み合わせた積層マスクなどを用いることができる。メタルマスク表面の一部に絶縁部材を設けて部分的に非導電性部分を有する導電性メタルマスクとしたり、樹脂製マスクの表面に導電部材を設けて少なくとも表面を導電性にした樹脂製マスクとしてもよい。樹脂板、繊維補強した樹脂板や繊維補強した樹脂板の表面に金属コーティングした板状部材などを好適に採用できる。マスクMSの開口部は、セル開口部を囲む隔壁の上面がマスクの開口部に露出しなければよく、その形状はどのような形状であってもよい。マスクの開口部の目詰まりを抑制できる角丸付き四角形、角丸付き多角形、楕円形、円形、レーストラック形などとするのが好ましい。特には、マスクの開口部の大きさをセル開口の大きさよりも小さくし、形状を円形、楕円形、レーストラック形または角部を丸くした多角形のいずれかの形状にするのが好ましい。
なお、図4ではマスクMSを隔壁4の上面に接するように載せているが、数十μm〜1mm程度、僅かに離して配置してもよい。また、図4で示すDSは隔壁4の幅に対応する距離よりも広い間隔に設定してある。
本発明に係るマスクMSは、図13、図14に示すようなマスク本体MS−B、枠体MS−Fおよび張力付与部材SPで構成し、マスク本体MS−Bを張力付与部材SPで枠体MS−Fに保持する構造として用いるのが好ましい。張力付与部材SPによってマスク本体を弛むことなく保持しつつ、マスクの開口部とパネル基板上のセル開口との位置ずれのないようにパネル基板上にマスク本体を配置できる。
張力付与部材SPとしては、マスク本体MS−Fの周囲全体に配置する布状(fabric)のものや織物状(mesh)のものの他(図13参照)、マスク本体の周囲に対して部分的(図14参照)に均等に配置するプラスチック、ゴム、金属等の弾性材をシート状にしたものやプラスチック、ゴム、金属等の弾性材をコイル状にしたもののような、いわゆるスプリング状の弾性体が挙げられる。
布状または織物状の張力付与部材を構成する繊維には、ポリエステル繊維、ポリアクリレート繊維等の化学合成繊維、木綿、絹等の天然繊維、ステンレス細線、ニッケル−クロム合金(Ni−Cr)細線等の金属繊維などを用いられる。繊維の太さ(線径)は材質によるが、15μm〜200μmの範囲の繊維が用いられる。シート状の弾性体には、ナイロン、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリイミド(PI)、ポリウレタン(PU)などの樹脂材料や、天然ゴム、各種合成ゴム等のゴム系材料や、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属材料が用いられる。
布状または織物状の張力付与部材を構成する繊維には、ポリエステル繊維、ポリアクリレート繊維等の化学合成繊維、木綿、絹等の天然繊維、ステンレス細線、ニッケル−クロム合金(Ni−Cr)細線等の金属繊維などを用いられる。繊維の太さ(線径)は材質によるが、15μm〜200μmの範囲の繊維が用いられる。シート状の弾性体には、ナイロン、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリイミド(PI)、ポリウレタン(PU)などの樹脂材料や、天然ゴム、各種合成ゴム等のゴム系材料や、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属材料が用いられる。
なお、マスクの枠体は、マスク本体よりも大きな開口を有し、マスクに張力を付与しつつ保持する張力付与部材を有するものである。枠体は、反ったり歪んだりし難い、言い換えれば剛性の高い材料で構成する。
ステンレス鋼、鉄、アルミニウム、アルミニウム合金、黄銅などの金属材料および、ポリイミド(PI)、ポリエチルエーテルケトン(PEEK)、ポリプロピレン(PP)等のプラスチック材料を中空構造に構成したものや中空としない無垢構造(中実構造)に構成したもの、ガラス繊維補強したエポキシ樹脂などが好適に用いられる。
ステンレス鋼、鉄、アルミニウム、アルミニウム合金、黄銅などの金属材料および、ポリイミド(PI)、ポリエチルエーテルケトン(PEEK)、ポリプロピレン(PP)等のプラスチック材料を中空構造に構成したものや中空としない無垢構造(中実構造)に構成したもの、ガラス繊維補強したエポキシ樹脂などが好適に用いられる。
また粒子移動部材PMとしては、ウレタンゴム、天然ゴムのほか各種合成ゴムなどのゴム材や、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂、ポリアミド樹脂などの各種樹脂材や、各種ゴム材や各種樹脂材を被覆した金属板や、発泡ウレタン材、発泡ゴム材等の各種発泡体材などを板状や棒状、筒状にして好適に採用することができる。また、マスクに押し当てられる粒子移動部材PMの部分をブラシ状にしてブラシ材によってマスク上の粒子群を掃くように移動するようにしてもよい。
なお、従来からあるスクリーン印刷では、スクリーンが被転写体(印刷される紙や布など)から僅かな間隔をもって配置されていた。これは、スクリーン上のインキをスキージで紙等に一旦転写した後に離れるようにすることで、鮮明な画像を印刷するためである。しかし、そのためにスキージが移動する都度、スクリーンを撓ませるように変形させる外力が繰り返し作用する。
本発明の情報表示用パネルの製造方法においても、セルを形成する隔壁から離してマスクMS(スクリーン印刷におけるスクリーンに倣っている)を配置して粒子充填をすると同様に変形するので、マスクの破損が懸念される。しかし、本実施例の製造方法では、開口率を下げて構造的に強度を向上させた複数のマスクMSを準備し、交互に使用するのでマスクの損傷を抑制できる。ただし、本情報表示用パネルの製造方法における粒子充填工程は、マスクMSを隔壁上に直に接触するように載置してから、粒子移動部材PMによる粒子群の充填をするようにしてもよい。
本発明の情報表示用パネルの製造方法においても、セルを形成する隔壁から離してマスクMS(スクリーン印刷におけるスクリーンに倣っている)を配置して粒子充填をすると同様に変形するので、マスクの破損が懸念される。しかし、本実施例の製造方法では、開口率を下げて構造的に強度を向上させた複数のマスクMSを準備し、交互に使用するのでマスクの損傷を抑制できる。ただし、本情報表示用パネルの製造方法における粒子充填工程は、マスクMSを隔壁上に直に接触するように載置してから、粒子移動部材PMによる粒子群の充填をするようにしてもよい。
(実施例2)
更に、図5及び図6を参照して本発明の実施例2を説明する。この実施例2は、実施例1と同様に2種のマスクMS−1、MS−2を同様に用いて粒子充填を行うのは同様であるが、マスクMSに設ける開口部の大きさを基板上のセル開口より小さくしてある。このような構造とすることでマスクMSの強度を更に向上できる。更に、マスクの開口部の開口形状が円形とされ、これによってもマスクMSの強度が更に向上される。開口形状は、角部を丸くした多角形とするのも好ましい。
更に、図5及び図6を参照して本発明の実施例2を説明する。この実施例2は、実施例1と同様に2種のマスクMS−1、MS−2を同様に用いて粒子充填を行うのは同様であるが、マスクMSに設ける開口部の大きさを基板上のセル開口より小さくしてある。このような構造とすることでマスクMSの強度を更に向上できる。更に、マスクの開口部の開口形状が円形とされ、これによってもマスクMSの強度が更に向上される。開口形状は、角部を丸くした多角形とするのも好ましい。
図5(a)及び(b)は、2種類のマスクMS−1、MS−2を順番に用いて、第1色目として白色表示媒体3Wについて2回の粒子充填を行って充填を完了する様子を示している。
そして、図6(a)及び(b)は、図5の場合と同様に、2種類のマスクMS−3、MS−4を順番に用いて、第2色目として黒色表示媒体3Bについて2回の粒子充填を行って充填を完了する様子を示している。
以上のような粒子充填を行うことで、図6(c)に示すように、2種類の表示媒体(白色粒子媒体3W、黒色粒子媒体3B)についての充填を完了できる。
そして、図6(a)及び(b)は、図5の場合と同様に、2種類のマスクMS−3、MS−4を順番に用いて、第2色目として黒色表示媒体3Bについて2回の粒子充填を行って充填を完了する様子を示している。
以上のような粒子充填を行うことで、図6(c)に示すように、2種類の表示媒体(白色粒子媒体3W、黒色粒子媒体3B)についての充填を完了できる。
この実施例2の場合は、セル開口7HLよりマスクMSの開口部MH部MP−1、MH−2を相対的に小さくしたことにより、実施例1と比較して粒子を通過させないマスク部MP−1、MP−2の幅がより広い構造体となるので強度が向上する。しかも開口部MH−1、MH−2の形状を円形とすることにより特定箇所に応力集中するのを防止できる。これにより、マスクをより破損し難い、高耐久性の構造にできる。よって、マスクMSの寿命を更に長期化できるので、交換頻度を減らして生産性の向上を図ることができる。
更に、図を参照してマスクの開口形状として好適である複数の具体例を説明する。図7(a)、(b)及び図8は、実施例1に関連して、マスクの開口部形状をセル形状に対応させてほぼ同じ大きさで角部を丸くした形状として、マスク全面に千鳥格子状に配置した、3種類(枚)或いは2種類(枚)のマスクMSを準備した場合を例示している。
上記図7(a)、(b)はそれぞれ右上に示したセル7と、これに粒子群を充填する際に用いる複数種類のマスクMSを例示している。
まず、図7(a)に示す例は、隔壁4のセル7の形状が六角形:ハニカム配置である。マスクMSの開口部MHの形状は六角形であり、図示のように隣接する開口部MH(MH−1、MH−2、MH−3)が少なくともその1個分以上の間隔もって形成され千鳥格子状に配置してある3種類(枚)のマスクMS−1、MS−2、MS−3を準備する具体例を示している。なお、図7(a)から理解されるものであるが、本発明でいう所の隣接する開口部MHを少なくともその1個分以上の間隔もって形成する形態とは、全面に均一に開口部を形成したときの形態に対し、開口部MHを少なくとも一個跳びで形成するというように解釈でき、使用するマスク同士の間で、開口部MHが互いに異なる位置に形成されている。
まず、図7(a)に示す例は、隔壁4のセル7の形状が六角形:ハニカム配置である。マスクMSの開口部MHの形状は六角形であり、図示のように隣接する開口部MH(MH−1、MH−2、MH−3)が少なくともその1個分以上の間隔もって形成され千鳥格子状に配置してある3種類(枚)のマスクMS−1、MS−2、MS−3を準備する具体例を示している。なお、図7(a)から理解されるものであるが、本発明でいう所の隣接する開口部MHを少なくともその1個分以上の間隔もって形成する形態とは、全面に均一に開口部を形成したときの形態に対し、開口部MHを少なくとも一個跳びで形成するというように解釈でき、使用するマスク同士の間で、開口部MHが互いに異なる位置に形成されている。
次に、図7(b)に示す例は、隔壁4のセル7の形状が四角形:格子状配置である。マスクMSの開口部MHの形状は円形であり、図示のように隣接する開口部MH(MH−1、MH−2)が少なくともその1個分以上の間隔もって形成され千鳥格子状に配置してある2種類(枚)のマスクMS−1、MS−2を準備する具体例を示している。
更に、図8も右上に示したセル7と、これに粒子群を充填する際に用いる複数種類のマスクMSを例示している。
図8に示す例では、隔壁4のセル7の形状が四角形:ハニカム配置である。マスクMSの開口部MHの形状は四角形であり、図示のように隣接する開口部MH(MH−1、MH−2、MH−3)が少なくともその1個分以上の間隔もって形成され千鳥格子状に配置してある3種類(枚)のマスクMS−1、MS−2、MS−3を準備する具体例を示している。
図8に示す例では、隔壁4のセル7の形状が四角形:ハニカム配置である。マスクMSの開口部MHの形状は四角形であり、図示のように隣接する開口部MH(MH−1、MH−2、MH−3)が少なくともその1個分以上の間隔もって形成され千鳥格子状に配置してある3種類(枚)のマスクMS−1、MS−2、MS−3を準備する具体例を示している。
図7(a)、図8で示すマスクの開口形状の具体例は、実施例1に関連してマスクの開口部の形状をセル形状に対応させほぼ同じ形状でほぼ同じ大きさとしていたが、更に図9〜図12で示すものは、実施例2に関連して、開口部の形状をセル開口よりも小さい場合を複数例示する。
図9は、隔壁4のセル7の形状が六角形:ハニカム配置であり、マスクMSの開口部MHの形状を円形として、3種類(枚)のマスクMS−1、MS−2、MS−3を準備する具体例を示している。
図10(a)は、隔壁4のセル7の形状が角丸付き四角形:格子状配置であり、マスクMSの開口部MHの形状を四角形基調の丸付き四角形として、2種類(枚)のマスクMS−1、MS−2を準備する具体例を示している。一方、図10(b)は、隔壁4のセル7の形状が四角形:ハニカム配置であり、マスクMSの開口部MHの形状を円形として千鳥格子状に配置した3種類(枚)のマスクMS−1、MS−2、MS−3を準備する具体例を示している。
更に図11(a)は、隔壁4のセル7の形状が四角形基調の階段型八角形であり、マスクMSの開口部MHの形状を四角形として千鳥格子状に配置した、2種類(枚)のマスクMS−1、MS−2を準備する具体例を示している。一方、図11(b)も隔壁4のセル7の形状が四角形基調の階段型八角形であるが、この場合はマスクMSの開口部MHの形状を角丸付き四角形として千鳥格子状に配置した、3種類(枚)のマスクMS−1、MS−2、MS−3を準備する具体例を示している。
更に図12は、隔壁4のセル7の形状が四角形基調の階段型八角形であり、マスクMSの開口部MHの形状を円形として千鳥格子状に配置した、2種類(枚)のマスクMS−1、MS−2を準備する具体例を示している。
更に、以下、本発明の製造方法の対象となる情報表示用パネルを構成する各部材の材料等について説明する。
基板間ギャップ確保用隔壁部分およびセル形成用隔壁部分の形成材料としては、レジスト材が好適であり、液状レジスト材やドライフィルムレジスト材が用いられる。ドライフィルムレジスト材の一例として、アルフォNIT2(ニチゴーモートン社製)やPDF300(新日鐵化学社製)を使用することができる。
そして、基板間空間をセルに仕切るための隔壁の配置は格子状、ハニカム状、網目状などにすることができる。セルの横断面形状は、四角形、三角形、六角形、階段型八角形等の多角形や、円形、楕円形、レーストラック形等いずれでも良いし、複数の形状を組み合わせてもよい。表示部の開口率を大きくできる点からは四角形、階段型八角形や六角形が好ましく、表示媒体を構成する粒子を移動しやすくできる点からは曲線を有する形状が好ましい。前記二つの点から角丸付きの四角形や角丸付きの六角形、角丸付きの階段型八角形が好ましく用いられる。
なお、本発明によると、パネル基板上に形成されたセルを形成するための隔壁の幅が50μmよりも小さい場合であってもマスクの開口部と開口部との最短距離を隔壁の幅よりも大きく設けるので耐久性に優れたマスクを提供できるようになる。よって、マスクを頻繁に交換することなく、かつ、隔壁上に粒子が付着する不具合を確実に防止した粒子充填工程とすることができる。
そして、基板間空間をセルに仕切るための隔壁の配置は格子状、ハニカム状、網目状などにすることができる。セルの横断面形状は、四角形、三角形、六角形、階段型八角形等の多角形や、円形、楕円形、レーストラック形等いずれでも良いし、複数の形状を組み合わせてもよい。表示部の開口率を大きくできる点からは四角形、階段型八角形や六角形が好ましく、表示媒体を構成する粒子を移動しやすくできる点からは曲線を有する形状が好ましい。前記二つの点から角丸付きの四角形や角丸付きの六角形、角丸付きの階段型八角形が好ましく用いられる。
なお、本発明によると、パネル基板上に形成されたセルを形成するための隔壁の幅が50μmよりも小さい場合であってもマスクの開口部と開口部との最短距離を隔壁の幅よりも大きく設けるので耐久性に優れたマスクを提供できるようになる。よって、マスクを頻繁に交換することなく、かつ、隔壁上に粒子が付着する不具合を確実に防止した粒子充填工程とすることができる。
表示媒体を電気的に駆動させるための電極をパネル基板に設ける場合に、対向して配置する電極を構成する導電膜材料としては、観察側基板の情報表示画面領域に設ける透明導電膜としては、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム、亜鉛ドープ酸化インジウム(IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、アンチモン錫酸化物(ATO)、導電性酸化錫、導電性酸化亜鉛等の透明導電金属酸化物類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン等の透明導電性高分子類が挙げられる。
情報表示画面領域外や背面側基板に設ける導電膜としては、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム、亜鉛ドープ酸化インジウム(IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、アンチモン錫酸化物(ATO)、導電性酸化錫、導電性酸化亜鉛等の導電金属酸化物類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン等の導電性高分子類や、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム等の金属や、これらの金属を主成分とする合金が挙げられ、透明であってもよいし、透明でなくてもよい。
導電膜で構成する電極の形成方法としては、上記例示の材料をスパッタリング法、真空蒸着法、CVD(化学蒸着)法、塗布法等で薄膜状に形成する方法や金属箔(例えば圧延銅箔)をラミネートする方法、導電剤を溶媒や合成樹脂バインダーに混合して塗布したりする方法が用いられる。パターン形成可能で導電性である上記材料を好適に用いることもできる。なお、観察側基板の情報表示画面領域に設ける透明な導電膜の厚みは、導電性が確保でき光透過性に支障がなければよく、0.01〜10μmが好ましく、0.05〜5μmがより好ましい。また、情報表示画面領域外や背面側基板に設ける導電膜の厚みは、導電性が確保できればよく、0.01〜10μmが好ましく、0.05〜5μmがより好ましい。
透明導電膜として好適なITOなどの金属酸化物系材料は、金属材料に比べて可とう性が小さいため透明電極材中での断線防止のため、金属細線と併用することが好ましい。この金属細線の幅は、1μm〜10μmとすれば表示視認性の妨げにならないので好ましい。情報表示画面領域外や背面側基板に設ける導電膜は光透過性を考慮する必要がないので電気抵抗が小さく、可とう性にも優れた前記金属材料が好適に用いられ、導電膜の厚みは電気抵抗および生産性、コストの観点から、0.01〜10μmに設計される。
本発明の製造方法の対象となる情報表示用パネルは、ノートパソコン、電子手帳、PDA(Personal Digital Assistants)と呼ばれる携帯型情報機器、携帯電話、ハンディターミナル等のモバイル機器の表示部、電子書籍、電子新聞等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板(ホワイトボード)等の掲示板、電子卓上計算機、家電製品、自動車用品等の表示部、ポイントカード、ICカード等のカード表示部、電子広告、情報ボード、電子POP(Point Of Presence, Point Of Purchase advertising)、電子値札、電子棚札、電子楽譜、RF−ID機器の表示部のほか、POS端末、カーナビゲーション装置、時計など様々な電子機器の表示部に好適に用いられるほか、外部書換え手段に接続して表示書換えを行う情報表示用パネル(リライタブルペーパー)や外部電界形成手段を用いて表示書換えを行う情報表示用パネル(リライタブルペーパー)としても好適に用いられる。
本発明の製造方法の対象となる情報表示用パネルに用いる表示媒体は、帯電性粒子を含んだ粒子群、導電性粒子を含んだ粒子群、半導体性粒子を含んだ粒子群など、電気的に駆動可能な粒子を含んだ粒子群である。本発明の製造方法の対象となる情報表示用パネルの駆動方式については、パネル自体にスイッチング素子を用いない単純マトリックス駆動方式やスタティック駆動方式、また、薄膜トランジスタ(TFT)で代表される三端子スイッチング素子あるいは薄膜ダイオード(TFD)で代表される二端子スイッチング素子を用いたアクティブマトリックス駆動方式や、外部電界形成手段を用いた駆動方式など種々のタイプの駆動方式が適用できる。
1、2 基板
3W、3B 表示媒体(粒子群)
4(4−1、4−2) 隔壁
7 セル
MS マスク
MH 開口部
3W、3B 表示媒体(粒子群)
4(4−1、4−2) 隔壁
7 セル
MS マスク
MH 開口部
Claims (4)
- 電気的に駆動可能な粒子群として構成した表示媒体を、少なくとも一方が透明な2枚の基板を対向配置した基板間の隔壁で囲まれたセル内に配置し、表示媒体を電気的に駆動させて情報を表示する情報表示用パネルの製造方法であって、
前記基板上に隔壁で囲まれて形成された複数のセル開口に対応する開口部を形成したマスクを、前記隔壁上に配置するマスク配置工程と、前記マスクの上に置いた前記粒子群を、粒子移動部材を前記マスクに押し当てながら移動させて、前記マスクの開口部を介して前記セル内に充填する粒子充填工程とを含み、
前記マスク配置工程および前記粒子充填工程において、前記マスクの隣接する開口部が少なくとも前記隔壁の幅に対応する距離よりも広い間隔をもって格子状に、または、千鳥格子状に配置されているマスクを複数種準備して、この複数種のマスクを順番に交換して、各マスク別に異なる位置にあるセル内に粒子群を充填する、ことを特徴とする情報表示用パネルの製造方法。 - 前記マスク配置工程および前記粒子充填工程において、マスクの隣接する開口部が少なくとも前記隔壁の幅よりも広い間隔をもって千鳥格子状に配置されている第1のマスクおよびマスクの隣接する開口部が少なくとも前記隔壁の幅に対応する距離よりも広い間隔をもって千鳥格子状に配置されているとともに前記第1のマスクの開口部とは異なる位置に開口部が形成された第2のマスクの2種類を準備し、この2種類のマスクを順番に交換して、各マスク別に異なる位置にあるセル内に粒子群を充填する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報表示用パネルの製造方法。
- 前記マスクの開口部の大きさを、前記基板上のセル開口より小さくしたマスクを用いる、ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報表示用パネルの製造方法。
- 前記開口部の開口形状を、円形、楕円形、レーストラック形または角部を丸くした多角形のいずれかの形状としたマスクを用いる、ことを特徴とする請求項3に記載の情報表示用パネルの製造方法。
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JP2009115736A JP2010266539A (ja) | 2009-05-12 | 2009-05-12 | 情報表示用パネルの製造方法 |
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-
2009
- 2009-05-12 JP JP2009115736A patent/JP2010266539A/ja not_active Withdrawn
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KR102129530B1 (ko) * | 2018-03-29 | 2020-07-02 | 한국과학기술원 | 쉐도우 마스크 자가 정렬 시스템 및 방법 |
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