JP2010266387A - 駆動トルク計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】既存の車両で一般道を走行中の駆動トルクを簡単に且つ精度良く計測する。
【解決手段】2つのフランジ部の間を短い円管部で接続した本体部を、車両のタイヤとハブとの間に装着する。そして、円管部の内周面で歪みを検出することによって、車両の駆動トルクを検出し、検出した駆動トルクは、車体側に設けた受信部に、電磁波に載せて送信する。円管部の外周面がフランジ部と交わる箇所には、応力集中が発生するが、円管部の内周面では応力集中の影響が緩和されているので、2つのフランジ部の間隔が狭くても、適切に歪みを検出し、駆動トルクを計測することが可能となる。また本体部を薄くすることができるので、タイヤとハブとの間に装着しても、ほとんどの車両では車幅が増加しないので、既存の車両に搭載して一般道を走行しながら駆動トルクを計測することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤを回転させて路上を走行する車両に装着されて、タイヤを回転させるための駆動トルクを計測する技術に関する。
環境意識の高まりを背景として、車両に搭載された内燃機関の排ガス中に含まれる有害物質を減少させ、あるいは内燃機関の燃料消費量を減少させるための努力が続けられてきた。その結果、有害物質の排出量や燃料消費量は、全体の傾向として着実に低減されつつある。そして今日では、更に一歩進んで、沿道での局所的な排ガス汚染の改善にも、大きな関心が向けられるようになってきた。
沿道での局所的な排ガス汚染を改善するためには、排ガス汚染の実態を把握して、その原因解明を行うことが重要であり、そのためには実際に路上で車両を走行させながら、車両から排出される有害物質の挙動や、燃料消費の挙動を定量的に評価することが必要となる。更に、そのような排出挙動を引き起こす背景として、実際の路上走行中での車両の使われ方(すなわち、車両が発生する駆動トルク)についても把握しておく必要がある。
車両が発生する駆動トルクは、空気抵抗に起因する成分や、転がり抵抗に起因する成分、車両の加速に起因する成分、道路勾配に起因する成分によって決定されるので、これら各成分から合算して算出することも可能であるが、計測精度の観点や、計測の簡便さの観点などから、車両の駆動トルクを直接計測可能なことが望ましい。
そこで、車両に搭載して実走行中の駆動トルクを計測することを目的として、例えば、ホイールの外側に、歪みゲージ式のトルクメーターと送信機とを設けて、送信機からの電波を車両側で受信することによって駆動トルクを計測する技術が開発されている(特許文献1)。あるいは、車軸の軸方向に沿った複数箇所で回転パルスを検出し、検出パルスの位相の違いからネジレ角を測定して駆動トルクに換算する技術や(特許文献2、特許文献3)、更には、磁性材料の磁歪効果を利用して駆動トルクを検出する技術が提案されている(例えば、特許文献4など)。
特開平7−55604号公報 特開2007−093452号公報 特開2008−216190号公報 特開2008−180732号公報
しかし、提案されている何れの技術においても、実際に車両に適用して一般の道路上を走行しながら、走行中の駆動トルクを計測することは容易ではないという問題があった。すなわち、ホイールの外側にトルクメーターなどの計測装置を設ける特許文献1の技術では、ホイールの外側に設ける計測装置の分だけ車幅が増加するため、一般の道路を走行するには法律上の問題が生じる虞がある。かといって、計測装置をホイールの内側に設けるためにホイールの肉厚を削ると、法律上から要求される十分なホイール強度を確保することが困難となる。また、軸方向に沿った2箇所で車軸のネジレ角を検出する特許文献2あるいは特許文献3の技術では、十分な計測精度を確保することが困難であり、加えて車軸の追加工が必要となる。更に、磁歪効果を利用して駆動トルクを検出する特許文献4の技術では、駆動トルクのかかる部分を磁性材料で形成しておかなければならないので、既存の車両に対して簡単に適用することは困難である。
この発明は、従来の技術が有する上述した課題を解決するためになされたものであり、既存の車両に対して簡単に装着可能であり、一般の道路上を走行しながら車両の駆動トルクを十分な精度で計測することが可能な技術の提供を目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の駆動トルク計測装置は、次の構成を採用した。すなわち、
車重を支えるタイヤと、該タイヤが取り付けられるハブとを備え、該ハブを介して該タイヤを回転させることによって路上を走行する車両に装着されて、該ハブが該タイヤを回転させる駆動トルクを計測する駆動トルク計測装置において、
前記ハブと前記タイヤとの間に取り付けられて、前記駆動トルクを検出するとともに、該検出した駆動トルクのデータを電磁波に載せて送信する本体部と、
前記車両に取り付けられて、前記本体部から送信された電磁波を受信する受信部と、
前記受信部で受信した電磁波から前記駆動トルクのデータを取得する駆動トルク取得部と
を備え、
前記本体部は、
前記ハブに形成された前記タイヤの装着面に取り付けられる円環形状の第1フランジ部と、
前記第1フランジ部から同軸状に立設された中空の円管部と、
前記第1フランジ部および前記円管部に対して同軸状で、尚且つ該第1フランジ部に対して平行に設けられて、前記タイヤが装着される第2フランジ部と、
前記駆動トルクによって前記円管部に生じる歪みを電気的に検出することで、該駆動トルクを検出する駆動トルク検出部と、
前記駆動トルク検出部に電力を供給する電力供給部と、
前記第2フランジ部の外周箇所に設けられて前記電磁波を送信する送信部と
を有しており、
前記駆動トルク検出部は、前記円管部の内周面に生じる歪みを検出することで、前記駆動トルクを検出することを特徴とする。
このような構成を有する本発明の駆動トルク計測装置においては、車重を支えるタイヤと、車両側に設けられたハブとの間に挟み込むようにして本体部を装着することで、既存の車両に容易に取り付けることができる。本体部には、ハブに取り付けられる第1フランジ部と、タイヤに取り付けられる第2フランジ部とが設けられており、これら2つのフランジ部は、中空の円管部によって接続されている。そして、ハブからタイヤに駆動トルクが伝達されると、駆動トルクによって円管部に歪みが発生するので、この歪みを検出することで駆動トルクを検出する。ここで、本発明の駆動トルク計測装置では、駆動トルクによって生じる歪みを検出するに際して、円管部の内周面に生じる歪みを検出することによって、駆動トルクを検出することとしている。
一般に、2つのフランジの間を円管(あるいは円柱)で接続した部材に回転トルクが作用すると、円管(あるいは円柱)の外周面とフランジとが交わる箇所に「応力集中」と呼ばれる現象が発生し、その影響で正しい歪みを検出することができない。そこで通常は、2つのフランジ間に十分な距離を確保しておき、フランジから離れて応力集中の影響を受けない箇所で歪みを検出することが行われるが、本発明の駆動トルク計測装置では、2つのフランジ部を接続する円管部の内周面で歪みを検出している。上述したように応力集中は円管部の外周面で発生するので、内周面で歪みを検出すれば、2つのフランジ部の間を広げなくても、応力集中の影響を緩和した状態で歪みを検出することが可能となる。また、駆動トルクを受けて円管部に生じる歪みは、内周面よりも外周面の方が大きくなるから、この意味からすると、内周面で歪みを検出することは、検出精度を低下させる方向に作用する。しかし、円管部の内周面は、応力集中の影響がかなり緩和されているものの、多少の影響は残っているために、歪みが多少大きめに現れる。このため、円管部の内周面で検出することによる検出精度の低下が補われて、精度良く歪みを検出し、その結果として、駆動トルクを精度良く検出することが可能となる。
尚、本体部に設けられた送信部から、車両側の受信部に送信される電磁波は、電波であっても良いし、光であっても良い。場合によっては、駆動トルクのデータを超音波に載せて、本体部の送信部から車両側の受信部に送信するようにしても良い。
また、こうした本発明の駆動トルク計測装置においては、円管部の内周面の、特に次のような位置に生じる歪みを検出することとしても良い。すなわち、第1フランジ部と第2フランジ部との中央の位置から第2フランジ部までの範囲内で、何れかの位置に生じる歪みを検出することとしてもよい。
本体部の第1フランジ部は車両のハブに装着され、本体部の第2フランジ部はタイヤに装着されるので、本体部には駆動トルクによるネジリの他に、タイヤの反力による曲げも作用する。このうち、タイヤの反力による曲げの影響は、タイヤに近いほど(すなわち、円管部の第2フランジ部に近い位置ほど)影響が小さくなる。従って、第1フランジ部と第2フランジ部との中央の位置から、第2フランジ部側の位置で歪みを検出してやれば、タイヤの反力による曲げの影響を抑制した状態で、歪みを検出し、その結果、駆動トルクを精度良く検出することが可能となる。
また、このような本発明の駆動トルク計測装置において、次のようにして駆動トルクを検出することとしても良い。先ず、円管部の内周面の周方向に沿った複数箇所で歪みを検出する。このとき、歪みを検出する複数箇所は、第2フランジ部からの距離が異なる位置に設定しておくこととしてもよい。
こうすれば、たとえ、円管部の内周面での歪みの分布が、周方向に不均一となっている箇所が存在していた場合でも、そのような部分では、歪みを検出する箇所を第2フランジ部からの距離を異ならせて設定しておくことで、歪みの分布が不均一になっていることを補って、適切な歪みを検出することが可能となる。
本発明によれば、既存の車両に対して簡単に装着可能であり、一般の道路上を実際に走行しながら、車両の駆動トルクを十分な精度で計測することが可能な、駆動トルクの計測装置を提供することができる。
本実施例の駆動トルク計測装置100を車両10に搭載した様子を示した説明図である。 本実施例の本体部110の詳細な構造を示した説明図である。 ホイール14とハブ16との間に本体部110が装着された状態を概念的に示した説明図である。 本体部110に駆動トルクTを作用させたときに、凹部116iの内周面に発生する歪み量をシミュレーション計算した結果を示す説明図である。 第2フランジ部112の内側に凹加工が施された様子を示す説明図である。 8枚の歪みゲージ118が貼り付けられる位置関係を示した説明図である。 反力Pの影響を受けることなく駆動トルクTによる歪み量を計測する原理を示した説明図である。 代表的な走行モードである15モードを走行中の駆動トルクの計測結果を示した説明図である。 平坦路で加減速を繰り返しながら走行して駆動トルクを計測した結果を示した説明図である。 車両10を走行させながら路面の勾配θrを計測する方法を示した説明図である。 勾配路を走行しながら駆動トルクを計測した結果を示した説明図である。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施例を説明する。
A.装置構成:
A−1.全体構成:
A−2.本体部の構成:
B.計測結果:
B−1.シャシダイナモメーター試験での計測結果:
B−2.テストコース(平坦路)での計測結果:
B−3.テストコース(勾配路)での計測結果:
C.変形例:
C−1.第1の変形例:
C−2.第2の変形例:
A.装置構成 :
A−1.全体構成 :
図1は、本実施例の駆動トルク計測装置100を車両10に搭載した様子を示した説明図である。図1(a)に示されるように、本実施例の駆動トルク計測装置100は、車両10がタイヤに伝える駆動トルクを検出して電磁波に載せて送信する本体部110と、本体部110から送信される電磁波を受信する受信部120と、受信した電磁波から駆動トルクのデータを取得する駆動トルク取得部130と、取得した駆動トルクのデータを記憶するデータ記憶部140などから構成されている。
駆動トルクを検出する本体部110は、車両10の駆動輪側のハブとタイヤのホイールとの間に装着される。本実施例では、車両10として、いわゆる前輪駆動車が用いられている関係上、前側の左右のタイヤのホイールとハブとの間に、1つずつ本体部110が装着されている。
図1(b)には、本体部110および受信部120を車両10に装着する様子が示されている。図示されているように、本実施例の本体部110は、車両側のハブ16と、タイヤ12のホイール14との間に、挟み込むようにして取り付けられるようになっている。すなわち、ハブ16には、ホイール14を取り付けるためのスタッドボルトが立設されているが、このスタッドボルトにナットを用いて本実施例の本体部110を取り付ける。また、タイヤ12のホイール14は、本体部110に立設されたスタッドボルトに、ナットで取り付ける。
また、受信部120は、本体部110からの電磁波を受け取るアンテナ部122と、ブラケット124から構成されており、ハブ16を支える足回り部品(ショックアブソーバー18など)にブラケット124を共締めすることによって、受信部120を取り付ける。すると、アンテナ部122が、本体部110の外周側面と向き合う位置となって、本体部110からの電磁波を効率よく受信することが可能となっている。
このように、本実施例の駆動トルク計測装置100では、本体部110をハブ16に取り付け、その本体部110にホイール14を取り付けるができるので、車両10側には何ら改造を施す必要がない。また、車両10の車種に合わせて適切な形状のブラケット124を用意しておけば、どのような車両10に対しても極めて簡単に、駆動トルク計測装置100を装着することが可能である。加えて、詳細には後述するが、本実施例の駆動トルク計測装置100では、本体部110がたいへんに薄く形成されているため、ハブ16とホイール14との間に本体部110を装着しても、ホイール14が僅かに外側に移動するだけである。このため、大部分の車両10では、タイヤ12およびホイール14が車両10のフェンダーから外側にはみ出すことが無く、そのまま一般の道路を走行することが可能である。
A−2.本体部の構成 :
図2は、本実施例の本体部110の詳細な構造を示した説明図である。図2(a)は、ホイール14側から見た本体部110の正面図であり、図2(b)は、本体部110の側面図であり、図2(c)は、本体部110をハブ16側から見た背面図である。また、図2(b)には、図2(a)中に示したA−A位置での断面図も示されている。図示されているように、本実施例の本体部110は、大まかには、2枚の円板を、短軸の中空円管で連結したような形状となっている。すなわち、図2(c)に示す円環形状のフランジ(第1フランジ部116)に対して同軸状に、中空の短い円管(円管部114)が立設されており、その円管部114と同軸状に略円板形状のフランジ(第2フランジ部112)が設けられている。
第1フランジ部116には、ハブ16のスタッドボルトの位置に合わせて取付穴116hが形成されており(図2(c)を参照のこと)、また、第2フランジ部112には、第1フランジ部116の取付穴116hの位置に合わせて、大きな貫通穴112hが設けられている(図2(a)を参照のこと)。従って、ハブ16から突設されたスタッドボルトに第1フランジ部116を装着した後、貫通穴112hから工具を挿入してナットを締結することで、本体部110を簡単にハブ16に取り付けることができる。
また、通常、ハブ16の中央には円形の凸部が形成されており(図1(b)を参照)、この凸部が、ホイール14側の凹部との間で、いわゆる「インロー」を構成して、タイヤ12およびホイール14の位置合わせを行うことが可能となっている。このことと対応して、本実施例の本体部110にも、ハブ16の凸部との間でインローを構成する凹部116iが形成されている。すなわち、円管形状をした第1フランジ部116の内周面と、円管部114の内周面とは面一となっており、一つの凹部116iを構成している。本実施例の本体部110では、この凹部116iの内周面に、歪みゲージ118が貼り付けられている。歪みゲージ118が貼り付けられている詳細な位置については、後ほど詳しく説明する。
ホイール14が取り付けられる第2フランジ部112は、円管部114と同軸状で、尚且つ、第1フランジ部116と平行に設けられている。また、第2フランジ部112にはスタッドボルト112sが取り付けられており、第2フランジ部112の中央には、ハブ16と同様な凸部112iが設けられている(図2(b)を参照)。そして、この凸部112iは、ホイール14の凹部との間でインローを構成している。従って、本体部110の第2フランジ部112にホイール14を取り付ける際には、ハブ16にホイール14を取り付ける場合と全く同様に、第2フランジ部112の凸部112iとホイール14の凹部とを用いて位置合わせをしながら取り付けることができる。
また、第2フランジ部112に設けられた凸部112iの頂面中央には、浅い窪みが設けられており、ここには、歪みゲージ118で計測された電圧値を電磁波に載せて送信するための送信部112tと、歪みゲージ118や送信部112tに電力を供給する電力供給部112bとが設けられている。更に、第2フランジ部112の外周部分には、電磁波を送信するためのアンテナ112aが、樹脂モールドで固められた状態で設けられている。
図3は、ホイール14とハブ16との間に、本体部110が装着された状態を概念的に示した説明図である。本実施例の駆動トルク計測装置100を既存の車両10に適用して、一般道を実際に走行しながら駆動トルクを精度良く計測することの難しさは、図3に集約されている。そこで、以下では、図3を参照しながら、既存の車両10を用いて一般道を実際に走行しながら駆動トルクを精度良く計測することが困難な理由について説明する。
先ず、前述したように、本実施例の駆動トルク計測装置100の本体部110は、第1フランジ部116には車両10のハブ16が取り付けられ、第2フランジ部112にはホイール14が取り付けられる。車両10の重量は、4つのタイヤ12に分散して支えられ、それぞれのタイヤ12での反力は、ホイール14を介して本体部110の第2フランジ部112に作用する。ここで、本体部110の第1フランジ部116が取り付けられるハブ16は、車両10の重量を支えるべく頑丈な構造となっているが、タイヤ12はゴム材料で形成された柔軟な構造となっている。従って、車両10に取り付けられた本体部110は、図3(b)に示したように、第1フランジ部116側が固定端で、第2フランジ部112側が自由端の片持ち梁構造となっている。
また、片持ち梁構造の本体部110には、タイヤ12を回転させようとする駆動トルクTの他に、車両10の重量を支えるタイヤ12からの反力Pも作用している。このことから、既存の車両10を用いて一般道を実際に走行しながら、精度良く駆動トルクを計測するためには、本体部110に、次のようなことが要請されることになる。
先ず第1に、片持ち梁構造で車両10の重量を支えられるように、本体部110は十分な強度を有することが要請される。ここで、本体部110の第2フランジ部112および第1フランジ部116は、駆動トルクTや反力Pに対しては頑丈な構造となっているため、駆動トルクTおよび反力Pは円管部114の部分に集中して作用する。このため、長期に亘って使用している間に円管部114で疲労破壊が発生することのない様に、円管部114の剛性を十分に確保しておく必要がある。特に、本実施例の駆動トルク計測装置100は、既存の車両10に装着して一般道を走行しながら駆動トルクを計測することが目的となっており、一般道の走行中にタイヤ12およびホイール14が脱輪してはたいへんなので、円管部114の剛性を十分に確保しておくことが重要となる。
その一方で、周知のように、歪みゲージ118は変形による歪みを計測しているため、円管部114の剛性を高くすればするほど歪み量が減少し、計測精度の低下を引き起こす。すなわち、本実施例の本体部110では、剛性の確保が比較的困難な片持ち梁構造でも一般道を走行可能なように円管部114の剛性を十分に確保しつつ、それでいながら、高い精度で駆動トルクを計測するという二律背反な事柄を、同時に成立させることが必要となる。
また、一般に、2つのフランジの間を円管で連結したような部材にネジリ、あるいは曲げを加えると、円管の外周面とフランジとが交わる箇所に大きな応力が発生する。これは、ネジリや曲げに対する剛性が、フランジと円管との境界部分で急激に変化するために、いわゆる「応力集中」と呼ばれる現象が発生するためである。本実施例の本体部110では、図3(b)で「Q」と示した箇所(円管部114の外周面と第2フランジ部112とが交わる箇所、および、円管部114の外周面と第1フランジ部116とが交わる箇所)に応力集中が発生する。この応力集中の影響が及んでいる範囲では、正しい歪み量を計測することができないので、通常は、円管部114を長くして、第2フランジ部112からも、第1フランジ部116からも十分に隔たった円管部114の中央で歪みを計測することで、応力集中の影響が及ばないように注意すること一般的である。しかし、本実施例の駆動トルク計測装置100では、円管部114を長くすると、その分だけタイヤ12およびホイール14が外側に移動することとなり、車幅が広がって一般道を走行できなくなってしまう。
更に、図3(b)に示すように、本実施例の駆動トルク計測装置100の本体部110には、タイヤ12を回転させるための駆動トルクTだけでなく、タイヤ12からの反力Pも作用しており、この反力Pは、タイヤ12が車両10を支える力であることから明らかなように、かなりの大きさとなる。そして、本体部110の円管部114には、駆動トルクTによる歪みだけでなく、反力Pに起因した曲げによる歪みも発生している。従って、本実施例の駆動トルク計測装置100では、反力Pによる曲げの影響を受けずに、駆動トルクTによる歪みだけを精度良く検出することが必要となる。
そこで、本実施例の本体部110は、歪みゲージ118の貼り付け位置を工夫することによって、こうした種々の要請を同時に満足させ、その結果、既存の車両10を用いて一般道を実際に走行しながら、精度良く駆動トルクを計測することを可能としている。
図4は、第1フランジ部116の端面を固定して、第2フランジ部112の端面に駆動トルクTを作用させたときに、本体部110の凹部116iの内周面に発生する歪み量をシミュレーション計算した結果を示す説明図である。図4中に示した破線は、計算によって得られた歪み量の等高線を表している。また、破線が太くなるほど歪み量が大きくなり、細くなるほど歪み量が小さくなることを示している。
図4に示されるように、第1フランジ部116や第2フランジ部112では、ほとんど歪みは発生していない。これは、第1フランジ部116や第2フランジ部112は、駆動トルクTに対しては剛性が高い構造となっているためである。これに対して、第1フランジ部116と第2フランジ部112とを連結する円管部114の部分では、凹部116iの内周面に比較的大きな歪みが発生している。また、凹部116iの奥には、第2フランジ部112の裏側が見えているが、第2フランジ部112は駆動トルクTに対して高い剛性を有していることに対応して、この部分には歪みはほとんど発生していない。
図3(b)を用いて前述したように、円管部114の外周面と第2フランジ部112あるいは第1フランジ部116とが交わる箇所には、応力集中によって、局所的に大きな歪みが発生しているが、凹部116iの内周面では応力集中による大きな影響は見られない。すなわち、応力集中による影響を緩和するために、第2フランジ部112と第1フランジ部116との間隔を広げて中央で計測する一般的な方法の代わりに、円管部114の内周側(すなわち、凹部116iの内周面)で歪みを計測することとすれば、第2フランジ部112と第1フランジ部116との間隔を広げずとも、応力集中の影響を緩和して歪みを計測することが可能と考えられる。
更に、図4に示されるように、凹部116iの内周面に発生している歪みは、第1フランジ部116側では小さく、第2フランジ部112側に行くほど大きくなっている。これは、第1フランジ部116側では、円管部114の内周面が開口しているのに対して、第2フランジ部112側では円管部114の内周面が塞がっており、第2フランジ部112側の方が剛性が高いために、応力集中の影響が円管部114の内周側(凹部116iの内周面)に及び易くなっていることが1つの原因と考えられる。
そこで、本実施例の本体部110では、円管部114の内周側(凹部116iの内周面)に、歪みゲージ118を貼り付けて歪みを計測する。こうすることで、第2フランジ部112と第1フランジ部116との間隔を広げることなく、応力集中の影響を緩和して、適切に歪みを計測することが可能となる。
また、一般に、円管にネジリを作用させた場合、ネジリによる歪みは、円管の内周面よりも外周面の方が大きく現れる。従って、この意味からは、本実施例の本体部110のように、円管部114の内周面で歪みを計測することは、計測精度を低下させる方向に作用する。そこで、歪みゲージ118を貼り付ける位置を、単に円管部114の内周側(凹部116iの内周面)にするだけでなく、第2フランジ部112の側に寄せた位置に貼り付けることが望ましい。図4を用いて前述したように、円管部114の内周面の第2フランジ部112側では、若干ではあるが応力集中の影響が現れているため、歪み量が大きめに計測される。従って、僅かに残った応力集中の影響を利用して歪み量を増幅することにより、円管部114の内周側に歪みゲージ118を貼り付けていることによる計測精度の低下を打ち消して、精度良く歪み量を計測することが可能となる。
更に、第2フランジ部112の側に寄せた位置に歪みゲージ118を貼り付けることは、次のような点からも、合理的である。すなわち、図3(b)を用いて前述したように、本体部110は、ハブ16に取り付けられた第1フランジ部116側を固定端とする片持ち梁構造となっており、ホイール14が取り付けられた第2フランジ部112から、駆動トルクTと反力Pとが作用する。その結果、本体部110の円管部114には、駆動トルクTのネジリによる歪みに加えて、反力Pの曲げによる歪みも発生している。そして、本体部110が、第2フランジ部112が自由端、第1フランジ部116が固定端の片持ち梁構造をしていることから、第2フランジ部112から離れた位置ほど曲げによる影響が大きく現れる。逆に言えば、第2フランジ部112の側に寄せた位置に歪みゲージ118を貼り付けることで、タイヤ12からの反力Pによる影響をあまり受けずに、駆動トルクTによる歪みを計測することが可能となる。このように、第2フランジ部112の側に寄せて歪みゲージ118を貼り付けることは、タイヤ12の反力Pの影響をできるだけ小さくする意味からも、計測精度の向上に寄与していると言うことができる。
本実施例の本体部110では、第2フランジ部112と第1フランジ部116との中間の位置(より正確には、第2フランジ部112と第1フランジ部116とが互いに向かい合う端面間の中間の位置)よりも第2フランジ部112側に、歪みゲージ118が貼り付けられている。また、円管部114の内周面の第2フランジ部112に寄せた側に、歪みゲージ118を貼り付けるに際して、内周面の奥にある第2フランジ部112が、貼り付け作業の妨げにならないように、第2フランジ部112の内側にも若干の凹加工が施されている。
図5は、第2フランジ部112の内側に凹加工が施された様子を示す説明図である。図示されているように、第2フランジ部112には、円管部114の内周面と面一に、深さKだけ追い込んで凹加工が施されている。このため、歪みゲージ118を貼る際に、第2フランジ部112の内側の面との距離が確保されるので、貼り付け作業を容易に行うことが可能となる。また、歪みゲージ118にもある程度の大きさがあるので、第2フランジ部112の内側の面に寄せられる範囲にも限界があり、必ずしも最適な位置に歪みゲージ118を貼り付けられない場合も生じ得る。しかし、本実施例の本体部110では、第2フランジ部112に凹加工を施すことで内側の面が後退するため、歪みゲージ118を貼り付ける際の自由度が増加し、より適切な位置に歪みゲージ118を貼り付けることが可能となる。
更に、本実施例の本体部110では、タイヤ12からの反力Pの影響をより完全に取り除いて、駆動トルクTによる歪みだけを計測するために、8枚の歪みゲージ118を用いて歪み量を計測している。
図6は、8枚の歪みゲージ118が貼り付けられる位置関係を示した説明図である。図6では、第1フランジ部116の側から見て、各歪みゲージ118が貼り付けられる位置関係が示されている。図示されるように、本実施例の本体部110では、8枚の歪みゲージ118が、45度ずつの均等な間隔を空けて貼り付けられている。こうすると、互いに対称な位置に貼り付けられた2枚の歪みゲージ118を一組と考えると、歪みゲージ118の組が4つ、できあがる。例えば、図6中で「R1」と表示された歪みゲージ118に対しては、「R2」と表示された歪みゲージ118が一組となり、「R3」と表示された歪みゲージ118に対しては、「R4」と表示された歪みゲージ118が一組となる。同様に、「R5」の歪みゲージ118に対しては「R6」の歪みゲージ118が、そして「R7」の歪みゲージ118に対しては「R8」の歪みゲージが一組となる。
ここで、互いに対称な位置にある歪みゲージ118は、反力Pによる曲げの影響が、逆の方向に現れる関係にある。例えば、反力Pによる曲げの影響で、上側の「R1」の歪みゲージ118が縮む方向の歪みが発生すると、対になる下側の「R2」の歪みゲージ118では伸びる方向の歪みが発生する。また、周知のように歪みゲージ118は、縮む方向の歪みが発生すると抵抗値が小さくなり、伸びる方向の歪みが発生すると抵抗値が大きくなる。従って、対になる「R1」および「R2」の歪みゲージ118を組み合わせて用いれば、それぞれの歪みゲージ118に生じた曲げの影響を打ち消すことができる。
他の組の歪みゲージ118についても同様なことが成立する。例えば、図6中に示した「R7」の歪みゲージ118と「R8」の歪みゲージ118との組については、反力Pによる曲げの影響で、上側にある「R7」の歪みゲージ118が縮む方向の歪みが発生すると、下側にある「R8」の歪みゲージ118では伸びる方向の歪みが発生する。従って、「R7」および「R8」の歪みゲージ118についても、これらを組み合わせて用いることで、反力Pによる曲げの影響を打ち消すことが可能である。更に、このことは、本体部110が回転して、例えば「R1」の歪みゲージ118が移動した場合にも成立する。そこで、互いに対象な位置に貼られた一組の歪みゲージ118を直列に接続し、それら4組の歪みゲージ118を用いて、ホイーストンブリッジを形成する。
図7は、4組の歪みゲージ118を用いてホイーストンブリッジを形成することにより、反力Pの影響を受けることなく、駆動トルクTによる歪み量を計測する原理を示した説明図である。例えば、ホイーストンブリッジの一辺を構成する「R1」の歪みゲージ118および「R2」の歪みゲージ118に着目するものとする。反力Pによる曲げの影響で「R1」の歪みゲージ118が縮んで抵抗値が減少すると、「R2」の歪みゲージ118は伸びて抵抗値が増加する。このため、ホイーストンブリッジの一辺を構成する2つの歪みゲージ118の合成抵抗には、反力Pによる曲げの影響は現れない。ホイーストンブリッジの他の辺についても全く同様なことが成立し、各辺を構成する2つの歪みゲージ118の合成抵抗には、反力Pによる曲げの影響は現れない。その結果、8枚の歪みゲージ118を用いて図7に示すホイーストンブリッジを構成することで、反力Pによる影響を受けることなく、駆動トルクTによる歪みだけを計測することが可能となる。
以上に詳しく説明したように、本実施例の本体部110には、車両10に装着して一般道を走行可能とするために、種々の事柄が要請されている。例えば、タイヤ12からの反力Pおよび駆動トルクTに対しては、十分な剛性を確保しながら、車幅の増加を抑制するために、2つのフランジ(第2フランジ部112および第1フランジ部116)間の距離ができるだけ短いことが要請される。当然のことながら、剛性を高くすると歪み量が減少し、また、2つのフランジ間の距離を短くすると応力集中の影響を受け易くなるので、これらの要請は、何れも、計測精度を低下させる方向に作用する。加えて、本体部110には、タイヤ12からの駆動トルクTだけでなく、反力Pによる曲げも作用する。そのような中で、駆動トルクTによる歪みだけを、精度良く検出することが要請されている。本実施例の本体部110では、図5および図6に示したように、円管部114の内周面に8枚の歪みゲージ118を等間隔に貼り付けて、図7に示したホイーストンブリッジを構成することで、これら互いに矛盾する要請を同時に満足させ、その結果として、既存の車両10に装着して一般道を走行しながら、駆動トルクTを精度良く計測することが可能となっているのである。
B.計測結果 :
以下では、以上のようにして開発された本実施例の駆動トルク計測装置100、実際に車両10に装着して駆動トルクを計測した結果について説明する。
B−1.シャシダイナモメーター試験での計測結果 :
先ず始めは、シャシダイナモメーターを用いて、本実施例の駆動トルク計測装置100の計測精度を確認した。周知のように、シャシダイナモメーターでは、ローラー上に車両10の駆動輪を載せた状態で、車両10を固定したまま、種々のモードを走行して、その時の走行速度や駆動トルクを計測することが可能である。そこで、車両10の駆動輪である左右の前輪に本実施例の駆動トルク計測装置100を装着して、左右の前輪で計測された駆動トルクの合計値と、シャシダイナモメーターで計測された駆動トルクとを比較した。尚、本実施例の駆動トルク計測装置100で得られた駆動トルクと、シャシダイナモメーターで計測された駆動トルクとを区別するために、シャシダイナモメーターで計測したトルクを、以下では「ダイナモトルク」と呼ぶことにする。
図8は、代表的な走行モードである15モードを走行中の駆動トルクの計測結果を示した説明図である。図中の上段にはシャシダイナモメーターで測定した走行速度の変化が示されており、図中の中段には走行速度から求めた加速度の変化が示されている。また、下段には、車両10の左右の駆動輪で計測された駆動トルクの合計値と、シャシダイナモメーターで計測されたダイナモトルクとが示されている。図示されているように、太い実線で示した駆動トルクは、ダイナモトルクと良く一致している。
もっとも、車両10が止まっている期間(例えば、経過時間が490秒に達する前や、650秒以降の期間)では、駆動トルク計測装置100による駆動トルクの計測値が、完全には「0」になっていない。また、ゼロ点からのシフト量も、経過時間が490秒に達する前と、経過時間が650秒に達した以降とでは異なっている。これは、タイヤ12からの反力Pによって生じる曲げの影響を完全には除去し切れておらず、タイヤ12が止まったときの歪みゲージ118の位置の違いによって、曲げの影響が表れてしまう場合が存在しているためと考えられる。しかし、車両10の停止中を除けば、左右の駆動輪から得られた駆動トルクの合計値と、ダイナモトルクとはたいへんに良く一致しており、一次近似式の相関係数は、「0.979」と非常に高い相関値が得られる。
B−2.テストコース(平坦路)での計測結果 :
シャシダイナモメーターを用いた試験によって、本実施例の駆動トルク計測装置100が高い計測精度を有することが確認できたので、今度は、平坦路と呼ばれるテストコースを、実際に走行させた時の駆動トルクを計測した。また、走行中に計測した駆動トルクの妥当性を検証するために、車両10の走行速度や路面の勾配なども計測して車両10の走行抵抗を算出しておき、この走行抵抗と、駆動トルクの計測値をタイヤ半径で除算して力の単位に変換した値とを比較することとした。尚、以下では、車両10の走行速度や路面の勾配などから算出された走行抵抗を「算出走行抵抗」と呼び、一方、駆動トルクの計測値をタイヤ半径で除算して力に変換した値を「駆動力」と呼ぶことにする。
周知のように、車両10の算出走行抵抗は、車両10を加速させるための加速抵抗Rcと、空気抵抗Raと、転がり抵抗Rrと、路面の勾配に起因する勾配抵抗Reとを合計することによって算出することができる。このうち加速抵抗Rcは、車両10の質量(但し、回転部分の相当質量も含む)に加速度を乗算することによって算出することができる。また、空気抵抗Raおよび転がり抵抗Rrについては、車両10の惰行試験を行って、その結果を元に算出した。更に、勾配抵抗Reについては、路面の勾配θrが分かれば算出することができる。本願の発明者らは、車両の走行中に路面の勾配θrを精度良く計測する手法を開発して既に特許出願済みであり、この技術を用いて路面の勾配θrを実測した。尚、平坦路を走行していることから、実測した路面の勾配θrは、ほとんど無視できる程度に小さい値であった。そこで、ここでは、勾配抵抗Reは「0」であるものとして説明する。
図9は、平坦路で加減速を繰り返しながら走行して、駆動トルクを計測した結果を示した説明図である。図8の最上段には走行速度の実測値が示されており、上から2段目には走行速度から算出した車両10の加速度が示されている。走行速度の変化に示されているように、停止状態から時速90km近くまで急加速したり、時速90km近くから急減速して停止したりするなどの、かなりの急加速や急減速を含んだ走行条件となっている。
上から3段目には、加速度から算出した加速抵抗、および走行速度から算出した空気抵抗が示されており、上から4段目には、転がり抵抗が示されている。更に、最下段には、駆動トルクの計測値から算出した駆動力と、算出走行抵抗とが重ねて示されている。ここで、駆動力は、車両10の左右の駆動輪に装着した駆動トルク計測装置100から得られた駆動トルクの合計値を、タイヤ半径で除算することによって算出している。また、算出走行抵抗は、上から3段目および4段目に示された加速抵抗、空気抵抗、転がり抵抗を合計することによって算出している。
図9の最下段に示されるように、太い実線で示した駆動力と、細い破線で示した算出走行抵抗とは、全体的に良く一致している。このことは、平坦路を加減速しながら走行した場合にも、本実施例の駆動トルク計測装置100を用いて、精度良く駆動トルクを計測可能であることを示している。尚、図8を用いて前述したシャシダイナモメーターでの計測結果と同様に、平坦路を走行して得られた計測結果においても、車両10の停止時では、駆動力の値が「0」から若干シフトしている。これは、前述したように、車両10が停止したときのタイヤ12の位置によっては、反力Pによる曲げの影響を除去し切れない場合が存在しているためと考えられる。
また、平坦路での加減速走行では、2回の急減速中(経過時間にして36秒〜42秒、および78秒〜84秒)に、駆動トルクから求めた駆動力と、算出走行抵抗とが乖離しており、何れの場合も駆動力が小さめの値となっている。これは、試験に用いた車両10が前輪駆動車であり、急減速時には荷重の多くが前輪側に移動して、タイヤ12が潰れたことによるものと考えられる。すなわち、急減速時には、実際にはタイヤ12が潰れてタイヤ半径が小さくなっているにも拘わらず、駆動トルクを駆動力に変換する際には通常走行時と同じタイヤ半径で除算したために、駆動力が小さめに算出されてしまったためと考えられる。従って、車両10の停止時を除けば、急加速および急減速を含む走行条件でも、駆動トルク自体は精度良く計測可能であると考えられる。
尚、上述したように、急減速時の駆動力が小さめに算出されたのは、計測に用いた車両10が前輪駆動車であり、前側の車輪に駆動トルク計測装置100を装着したためと考えられる。従って、後輪駆動車を用いて計測した場合には、後側の車輪に駆動トルク計測装置100を装着するので、急加速時の駆動力が小さめに算出されるものと考えられる。
B−3.テストコース(勾配路)での計測結果 :
平坦路に続いて、今度は、勾配路と呼ばれるテストコースを、実際に走行させた時の駆動トルクを計測した。また、勾配路における試験においても、車両10の走行抵抗を算出しておき、得られた算出走行抵抗と、駆動力とを比較することによって、駆動トルクの計測精度を検証した。
勾配路での走行では、前述した平坦路と異なり、無視できない大きさの勾配抵抗Reが発生する。そこで、走行に際しては、路面の勾配θrを計測しておき、勾配θrから勾配抵抗Reを求めることによって、算出走行抵抗を算出した。ここで、本願の発明者らが開発した方法を用いれば、車両10を走行させながら、路面の勾配θrをたいへんに高い精度で計測することが可能である。そこで、勾配路での駆動トルクの計測結果を説明する前に、路面の勾配θrを計測した方法について簡単に説明しておく。
図10は、車両10を走行させながら路面の勾配θrを計測する方法を示した説明図である。路面の勾配θrを計測するためには、車両10にジャイロセンサ102を固定して搭載するとともに、車両10の前部および後部にそれぞれ設けられたハイトセンサ104を搭載しておく。ここで、ジャイロセンサ102とは、物体が回転したときに発生するコリオリ力を利用して、物体が回転する速度(すなわち角速度)を検出するセンサである。物体(ここでは車両10)が回転する方向は三つの方向が存在するが、車両10の前方が上下に回転する方向(ピッチ方向)の角速度を検出可能な状態で、ジャイロセンサ102を取り付けておけばよい。また、ハイトセンサ104は、前輪の車軸位置付近および後輪の車軸位置付近に取り付けられており、路面に対してレーザー光を照射することにより、それぞれの位置で路面に対する車体の高さを検出することが可能となっている。
図10中に太い破線で示した矢印は、車両10の前後軸である。ここで、前後軸とは、車両10のほぼ中央に、後部から前部に向かって車体を基準に設定された軸である。前後軸は、大まかには車両10の進行方向と一致するが、あくまでも車体を基準に設定されているので、厳密には一致しない。例えば、車両10の前部が少し上がり、後部が少し下がった状態で走行しているような場合を考えれば明らかなように、車両10の進行方向と前後軸とは本質的に異なるものであって、厳密には、両者が一致することはない。
この前後軸の先端側が重力の方向に沿って上下に移動するような方向(ピッチ方向)に車両10が回転すると、車両10に搭載されたジャイロセンサ102は、ピッチ方向の回転に伴う角速度を検出し、検出した角速度からピッチ角θpを算出して出力する。ここで、車両10の前後軸は、車両10が傾いても回転するし、路面が傾いても回転する。このことから明らかなように、ジャイロセンサ102によって得られたピッチ角θpは、車両10の路面に対する傾き角(車両傾き角θv)と、路面の勾配θrとが合わさったものとなっている。従って、ピッチ角θpから、車両傾き角θvを減算することで、路面の勾配θrを求めることが可能である。
また、上述したように、車両10の前部および後部にそれぞれハイトセンサ104が設けられており、それぞれの位置で、路面に対する車体の高さを検出可能である。従って、車両10の進行方向へのハイトセンサ104間の距離Lを予め求めておけば、前後のハイトセンサ104で得られた高さの差(高低差dH)をLで除算した値の逆正弦関数(sin−1)を算出することによって、車両傾き角θvを求めることができる。そして、ジャイロセンサ102によって得られたピッチ角θpから車両傾き角θvを減算することで、路面の勾配θrを算出することができる。
以上に説明したように、車両10にジャイロセンサ102およびハイトセンサ104を搭載しておき、ジャイロセンサ102で計測したピッチ角θpを、ハイトセンサ104から求めた車両傾き角θvで補正することにより、走行中の路面の勾配θrをたいへんに精度良く計測することが可能となる。
図11は、勾配路を走行しながら、駆動トルクを計測した結果を示した説明図である。図11の最上段には走行速度の実測値が示されており、上から2段目には走行速度から算出した車両10の加速度と、上述した方法で計測した路面の勾配θrとが示されている。尚、図の左側の軸には加速度の目盛りが示されており、図の右側の軸には、路面の勾配θrの目盛りが、「パーセント」の単位で表示されている。図から分かるように、計測に用いた勾配路は、最大勾配が20%の勾配路となっている。
上から3段目には、加速度から算出した加速抵抗、および走行速度から算出した空気抵抗が示されており、上から4段目には、転がり抵抗、および路面の勾配θrから算出した勾配抵抗が示されている。更に、最下段には、駆動トルクの計測値から算出した駆動力と、算出走行抵抗とが重ねて示されている。ここで、勾配路では勾配抵抗も無視できないので、算出走行抵抗は、上から3段目および4段目に示された加速抵抗、空気抵抗、転がり抵抗、勾配抵抗を合計することによって算出している。
図11の最下段に示されるように、勾配路で得られた計測結果においても、太い実線で示した駆動力と、細い破線で示した算出走行抵抗とは、全体的に良く一致している。このことは、上り勾配や下り勾配を含んだ道路を走行した場合にも、本実施例の駆動トルク計測装置100を用いて、精度良く駆動トルクを計測可能であることを示している。
また、勾配路での計測では、急な下り勾配の走行中(経過時間にして3秒付近、および78秒付近)に、駆動トルクから求めた駆動力と、算出走行抵抗とが乖離しており、何れの場合も駆動力が小さめの値となっている。これは、急な下り勾配では荷重の多くが前輪側に移動して、タイヤ12が潰れたために、駆動トルクを駆動力に変換する際に実際よりも大きなタイヤ半径で除算したためと考えられる。従って、急な勾配を含んだ走行条件でも、駆動トルク自体は精度良く計測可能であると考えられる。
尚、上述したように、急な下り勾配での駆動力が小さめに算出されたのは、計測に用いた車両10が前輪駆動車であり、前側の車輪に駆動トルク計測装置100を装着したためと考えられる。従って、後輪駆動車を用いて計測した場合には、後側の車輪に駆動トルク計測装置100を装着するので、急な上り勾配での駆動力が小さめに算出されるものと考えられる。
以上に説明したように、本実施例の駆動トルク計測装置100では、車両10の停止中を除いては、急な加減速や、上り勾配、あるいは下り勾配を含んだ走行条件でも、精度良く駆動トルクを計測可能である。また、本実施例の駆動トルク計測装置100は、タイヤ12のホイール14と、ハブ16との間に挟み込んで取り付けるようになっており、既存の車両10に対しても、簡単に装着することが可能である。更に、本体部110は、たいへんに薄い形状となっていることから、ほとんどの場合は、タイヤ12が車両10よりも外側にはみ出してしまうことがない。しかも、本体部110は十分な剛性が確保されている。従って、既存の車両10に取り付けて、一般道路を走行しながら、十分な精度で駆動トルクを計測することが可能となる。
C.変形例 :
上述した本実施例の駆動トルク計測装置100には、幾つかの変形例が存在している。以下では、これらの変形例について、簡単に説明する。
C−1.第1の変形例 :
上述した実施例では、車両の停止中を除いて、駆動トルクを精度良く計測可能であるが、急減速時や急な下り勾配の走行中は、荷重が前輪側に移動する影響で、駆動トルクから駆動力への変換精度が低下している。
そこで、駆動トルク計測装置100を取り付けた側の車輪の近くに、ハイトセンサ104を装着しておいてもよい。例えば、車両10が前輪駆動車の場合には、前輪に駆動トルク計測装置100を取り付けるので、前輪の車軸付近にハイトセンサ104を取り付ける。逆に、車両10が後輪駆動車の場合には、後輪に駆動トルク計測装置100を取り付けるので、後輪の車軸付近にハイトセンサ104を取り付ける。
車両10が前輪駆動車であれば、急な減速や急な下り勾配では、前側のタイヤ12が潰れてしまい、また、後輪駆動車の場合は、急な加速や急な上り勾配で後側のタイヤ12が潰れてしまうので、駆動力が小さめに算出されてしまう。しかし、ハイトセンサ104でタイヤ半径の潰れ量を検出して、潰れ量を考慮しながら駆動トルクを駆動力に変換してやれば、駆動力についても精度良く計測することが可能となる。
C−2.第2の変形例 :
また、上述した実施例では、図6および図7を用いて前述したように、8枚の歪みゲージ118を用いることにより、タイヤ12からの反力Pによる曲げの影響を除去しているにも拘わらず、実際には、車両の停止中に、駆動トルクの計測値が「0」からずれる場合が存在している。
この原因の一つには、本体部110が完全な対称形状になっていないことによる影響が考えられる。すなわち、図6を用いて前述したように、歪みゲージ118を貼り付ける位置については、上下、左右、斜めの何れの方向にも対称となっている。しかし、本体部110の第1フランジ部116については、ハブ16に取り付けるための取付穴116hが5箇所に設けられている関係で、完全に対称になっているわけではない。例えば、図6に示した例では、左右方向には対称形状と考えることができるが、上下方向や斜め方向については対称形状とはなっていない。実際、図4に示した歪み量のシミュレーション計算でも、第1フランジ部116に取付穴116hが設けられた方向では、その他の方向に比べて若干、大きな歪み量が発生している。更に、このことは、ホイール14側の第2フランジ部112についても、全く同様な減少が発生していると考えられる。すなわち、図6に示すように、8枚の歪みゲージ118を対称な位置に貼り付けても、本体部110に生じる歪みが厳密な意味では対称でないために、タイヤ12が停止したときの位置によっては、反力Pの影響を完全には除去できない場合が発生し、このことが1つの原因となって、車両10が停止しているにも拘わらず、駆動トルクが「0」にならない場合が生じるものと考えられる。
そこで、こうした問題を抑制するために、歪みゲージ118を貼り付ける位置を、円管部114の軸方向にずらすこととしても良い。すなわち、8枚全ての歪みゲージ118を、第2フランジ部112から同じ距離の位置に貼り付けるのではなく、第2フランジ部112に設けられたスタッドボルト112sや貫通穴112hの影響で、歪みが大きく現れる箇所と、そうでない箇所とで、第1フランジ部116の方向に少しだけ位置をずらして、歪みゲージ118を貼り付けることとしても良い。図4を用いて前述したように、円管部114の内周面(凹部116iの内周面)の歪みは、第2フランジ部112から第1フランジ部116の方向に、なだらかに変化している。従って、この方向に沿って少しずつ位置をずらした状態で、歪みゲージ118を貼り付ければ、第2フランジ部112の設けられたスタッドボルト112sや貫通穴112hの影響や、第1フランジ部116の取付穴116hの影響を受けずに、駆動トルクによる歪みだけを、精度良く計測することが可能となる。
以上、本発明について各種の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、上述した実施例および各種の変形例では、第1フランジ部116の中心位置には穴が貫通しているが、第2フランジ部112の中心位置には、浅い凹加工が施されているものの、貫通はしていないものとして説明した。しかし、第2フランジ部112の中心位置にも、小さな穴を貫通させておいてもよい。
また、このとき、第2フランジ部112と第1フランジ部116とで、駆動トルクによるネジリや、タイヤ12の反力Pによる曲げに対する剛性を異ならせておけば、円管部114の内周面(凹部116iの内周面)の歪みを、第2フランジ部112から第1フランジ部116の方向になだらかに変化させることができる(図4を参照)。従って、歪みゲージ118を貼り付ける位置を、第1フランジ部116の方向に少しだけずらしておくことで、第2フランジ部112の設けられたスタッドボルト112sや貫通穴112hの影響や、第1フランジ部116の取付穴116hの影響を受けずに、駆動トルクによる歪みだけを、精度良く計測することが可能となる。
本発明は、既存の車両に装着して、実際の路上を走行しながら、車両の駆動トルクを十分な精度で計測することで、各種の試験あるいは検査に好適に適用することができる。
10…車両、 12…タイヤ、 14…ホイール、 16…ハブ、
18…ショックアブソーバー、 100…駆動トルク計測装置、
102…ジャイロセンサ、 104…ハイトセンサ、
110…本体部、 112…第2フランジ部、
112a…アンテナ、 112b…電力供給部、
112h…貫通穴、 112i…凸部、
112s…スタッドボルト、 112t…送信部
114…円管部、 116…第1フランジ部
116h…取付穴、 116i…凹部、
118…ゲージ、 120…受信部、
122…アンテナ部、 124…ブラケット
130…駆動トルク取得部、 140…データ記憶部

Claims (3)

  1. 車重を支えるタイヤと、該タイヤが取り付けられるハブとを備え、該ハブを介して該タイヤを回転させることによって路上を走行する車両に装着されて、該ハブが該タイヤを回転させる駆動トルクを計測する駆動トルク計測装置において、
    前記ハブと前記タイヤとの間に取り付けられて、前記駆動トルクを検出するとともに、該検出した駆動トルクのデータを電磁波に載せて送信する本体部と、
    前記車両に取り付けられて、前記本体部から送信された電磁波を受信する受信部と、
    前記受信部で受信した電磁波から前記駆動トルクのデータを取得する駆動トルク取得部と
    を備え、
    前記本体部は、
    前記ハブに形成された前記タイヤの装着面に取り付けられる円環形状の第1フランジ部と、
    前記第1フランジ部から同軸状に立設された中空の円管部と、
    前記第1フランジ部および前記円管部に対して同軸状で、尚且つ該第1フランジ部に対して平行に設けられて、前記タイヤが装着される第2フランジ部と、
    前記駆動トルクによって前記円管部に生じる歪みを電気的に検出することで、該駆動トルクを検出する駆動トルク検出部と、
    前記駆動トルク検出部に電力を供給する電力供給部と、
    前記第2フランジ部の外周箇所に設けられて前記電磁波を送信するアンテナ部と
    を有しており、
    前記駆動トルク検出部は、前記円管部の内周面に生じる歪みを検出することで、前記駆動トルクを検出することを特徴とする駆動トルク計測装置。
  2. 請求項1に記載の駆動トルク計測装置において、
    前記駆動トルク検出部は、前記円管部の内周面で、前記第1フランジ部と前記第2フランジ部との中央から該第2フランジ部よりの位置に生じる歪みを検出することで、前記駆動トルクを検出することを特徴とする駆動トルク計測装置。
  3. 請求項2に記載の駆動トルク計測装置において、
    前記駆動トルク検出部は、前記円管部の内周面の周方向に沿った複数箇所で歪みを検出するとともに、該歪みを検出する複数箇所は、前記第2フランジ部からの距離が異なる位置に設定されていることを特徴とする駆動トルク計測装置。
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