JP2010265831A - 排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】NOx還元効率の向上された排気浄化装置を提供する。
【解決手段】内燃機関12に接続された排気管14にNOx吸蔵還元型触媒16を配置し、このNOx吸蔵還元型触媒16より上流側に酸化触媒32を配置し、所定時間毎に繰り返し実行される排気浄化処理において、HC吸着放出層30BにおけるHC吸着量がHC吸着許容量QHC以上であるときに、NOx還元処理を行なうことによって、このHC吸着放出層30BからHCを放出させると共に、NOx吸蔵還元型触媒16のNOx還元処理を行なう。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
近年、自動車などに搭載される内燃機関、特に、酸素過剰状態の混合気(所謂、理論空燃比よりも低燃料濃度であるリーン空燃比の混合気)を燃焼可能とするディーゼル機関やリーンバーン・ガソリン機関では、該内燃機関の排気中に含まれる窒素酸化物(NOx)を浄化する技術が望まれている。
このような要求に対し、内燃機関の排気系にNOx吸蔵材を配置する技術が提案されている。このNOx吸蔵材の1つとして、窒素酸化物(NOx)を吸蔵還元するNOx吸蔵還元型触媒を用いた排気浄化装置が知られている(例えば、特許文献1)。NOx吸蔵還元型触媒は、酸化機能を持つ貴金属触媒と、アルカリ金属等のNOx吸蔵機能を有するNOx吸蔵材と、を保持した構成とされており、排気中のNOx吸蔵とNOx還元の2つの機能を発揮する。
このNOx吸蔵還元型触媒は、流入する排気の空燃比がリーン(理論空燃比よりも低燃料濃度)状態の場合には、排気中の一酸化窒素(NO)が貴金属触媒により酸化されて二酸化窒素(NO)となり、この二酸化窒素がNOx吸蔵材に硝酸塩として吸蔵される。一方で、排気の空燃比がリッチ状態(理論空燃比よりも高燃料濃度)の場合には、NOx吸蔵材から硝酸塩が分解されてNOxが放出されると共に、このNOxは貴金属触媒の触媒作用により排気中の未燃炭化水素や一酸化炭素等により窒素に還元される。
このため、NOx吸蔵還元型触媒を用いた排気浄化装置では、NOx吸蔵還元型触媒に流入する排気の空燃比を短い周期でスパイク的(短時間)にリッチにするリッチスパイクが実行されている。このリッチスパイクにより、排気中には多量の炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)等の未燃ガスが排出され、これらの未燃ガスが還元剤としてNOx吸蔵還元型触媒に作用することにより、吸蔵されていたNOxが還元されて、再度NOxを吸蔵可能な状態となる。
また、NOx吸蔵還元型触媒より上流側に、酸化触媒を配置した技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2には、この酸化触媒として、低温域では炭化水素(HC)を吸着し高温域ではHCを放出する吸着放出材を含む第1の層上に、貴金属を含む第2の層を積層した構成を採用することで、この酸化触媒によってHCの排出を抑制し、NOx吸蔵還元型触媒によってNOxの排出を抑制している。
特開2000−161105号公報 特開2000−297627号公報
しかし、NOx吸蔵還元型触媒へ十分に炭化水素が供給されないため、NOxの還元を十分に行うことができない。したがって、NOxの還元を十分に行うためには、リッチスパイクの回数を増やさなければならず、燃費が悪化し、NOx還元効率の低下が生じる場合があった。
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、NOx還元効率の向上された排気浄化装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、内燃機関の排気通路に設けられ、流入する排気の空燃比がリーンのときに排気中のNOを吸蔵し、流入する排気の空燃比がリッチのときに吸蔵していたNOxを炭化水素によりNに還元するNOx還元触媒と、前記排気通路の前記NOx還元触媒より上流側に設けられ、予め定められた所定温度未満のときに炭化水素を吸着し、該所定温度以上のときに炭化水素を放出する吸着放出材を含む吸着放出層上に、貴金属触媒を含む貴金属層が積層された酸化触媒と、前記酸化触媒に流入する排気の空燃比を調整する排気空燃比調整手段と、前記吸着放出材の炭化水素吸着量が、予め定めた基準量以上であるか否かを判別する判別手段と、前記判別手段によって前記吸着放出材の炭化水素吸着量が前記基準量以上であると判別されたときに、前記酸化触媒を介して前記NOx還元触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように前記空燃比調整手段を制御する制御手段と、を備えた排気浄化装置である。
本発明の排気浄化装置によれば、内燃機関の排気通路の上流側に酸化触媒が配置され、下流側にNOx吸蔵還元型触媒が配置されている。この酸化触媒は、予め定められた所定温度未満のときに炭化水素を吸着し、該所定温度以上のときに炭化水素を放出する吸着放出材を含む吸着放出層上に、貴金属触媒を含む貴金属層が積層された構成とされている。この吸着放出材としては、炭化水素吸着能の高さからβ−ゼオライトであることが好ましい。制御手段は、判別手段によって吸着放出材の炭化水素吸着量が予め定めた基準量以上であると判別されたときに、酸化触媒を介してNOx還元触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように前記空燃比調整手段を制御する。この基準量は、吸着放出材における炭化水素の飽和吸着量とすることが好ましい。
酸化触媒を介してNOx還元触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように空燃比調整手段が制御されると、酸化触媒に流入した排気中に含まれる炭化水素は、酸化触媒の貴金属層中に含まれる貴金属触媒によって着火燃焼する。そして、この炭化水素の着火燃焼によって下層側の吸着放出層が上記所定温度以上に昇温すると、吸着放出材から炭化水素が放出される。ここで、この酸化触媒では、吸着放出材の炭化水素吸着量が上記基準量未満であると、上記所定温度以上に昇温されても、吸着放出材から放出される炭化水素量に比べて該吸着放出材に吸収される炭化水素量の方が多い。このため、酸化触媒を介してNOx還元触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように空燃比調整手段を制御しても、下流側に配置されたNOx吸蔵還元型触媒にNOx還元のために必要な量の炭化水素が供給されない状態となる。そこで、本発明の排気浄化装置では、制御手段は、吸着放出材の炭化水素吸着量が上記基準量以上であると判別されたときに、酸化触媒を介してNOx還元触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように空燃比調整手段を制御する。この制御によって、酸化触媒に流入した排気中に含まれる炭化水素が吸着放出材によって吸収されるより多量の炭化水素が該吸着放出材から放出される。このため、酸化触媒より下流側に配置されたNOx吸蔵還元型触媒には、吸着放出材からの炭化水素の放出によって炭化水素の増量された排気が流入することとなり、NOx吸蔵還元型触媒のNOx還元効率の向上が図れる。
また、上述のように、吸着放出材からの炭化水素の放出によって炭化水素の増量された排気がNOx吸蔵還元型触媒に流入するので、NOx還元触媒に流入する排気の空燃比をリッチとするために必要な燃料量の低減が図れる。
請求項2に係る発明は、前記制御手段は、前記判別手段によって前記吸着放出材の炭化水素吸着量が前記基準量以上ではないと判別されたときに、前記酸化触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように前記排気空燃比調整手段を制御する請求項1に記載の排気浄化装置である。
酸化触媒の吸着放出材の炭化水素吸着量が基準量未満である場合には、酸化触媒に流入する排気の空燃比がリッチとされて、貴金属層の貴金属触媒によって炭化水素の着火燃焼が生じても、吸着放出材から放出される炭化水素量は、該吸着放出材に吸収される炭化水素量より少ない。このため、制御手段は、判別手段によって吸着放出材の炭化水素吸着量が基準量以上ではないと判別されたときに、酸化触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように排気空燃比調整手段を制御する。そして、酸化触媒の吸着放出材の炭化水素吸着量が基準量以上となったときに、上記のように、制御手段は、酸化触媒を介してNOx還元触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように空燃比調整手段を制御するので、NOx吸蔵還元型触媒のNOx還元効率が向上される。
請求項3に係る発明は、前記NOx還元触媒のNO吸蔵量を導出する導出手段を備え、前記制御手段は、前記判別手段によって前記吸着放出材の炭化水素吸着量が前記基準量以上であると判別され、且つ前記導出手段によって導出されたNO吸蔵量が予め定められた基準量を超えたときに、前記酸化触媒を介して前記NOx還元触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように前記空燃比調整手段を制御する請求項1または請求項2に記載の排気浄化装置である。このため、吸着放出材の炭化水素吸着量が基準量以上であり、且つNOx吸蔵還元型触媒のNO吸蔵量が基準量を超えたときにのみ、NOx吸蔵還元型触媒に吸蔵されていたNOxを還元する制御が行なわれることとなり、更にNOx吸蔵還元型触媒のNOx還元効率が向上される。
請求項4に係る発明は、内燃機関の排気通路に設けられ、流入する排気の空燃比がリーンのときに排気中のNOを吸蔵し、流入する排気の空燃比がリッチのときに吸蔵していたNOxを炭化水素によりNに還元するNOx還元触媒と、前記排気通路の前記NOx還元触媒より上流側に設けられ、予め定められた所定温度未満のときに炭化水素を吸着し、該所定温度以上のときに炭化水素を放出する吸着放出材と、前記吸着放出材に流入する排気の空燃比を調整する排気空燃比調整手段と、前記吸着放出材を昇温する昇温手段と、前記吸着放出材の炭化水素吸着量が、予め定めた基準量以上であるか否かを判別する判別手段と、前記判別手段によって前記吸着放出材の炭化水素吸着量が前記基準量以上であると判別されたときに、前記吸着放出材の温度が前記所定温度以上となるように前記昇温手段を制御すると共に、前記吸着放出材を介して前記NOx還元触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように前記空燃比調整手段を制御する制御手段と、を備えた排気浄化装置である。
請求項4に係る排気浄化装置によれば、制御手段は、判別手段によって吸着放出材の炭化水素吸着量が予め定めた基準量以上であると判別されたときに、吸着放出材の温度が所定温度以上となるように昇温手段を制御すると共に、吸着放出材を介してNOx還元触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように空燃比調整手段を制御する。なお、この基準量は、吸着放出材における炭化水素の飽和吸着量とすることが好ましい。また、吸着放出材は、β−ゼオライトであることが好ましい。
昇温手段によって所定温度以上に昇温されると、吸着放出材は、吸着していた炭化水素を放出する。ここで、吸着放出材には基準量以上の炭化水素が吸着されていることから、吸着放出材に流入した排気中に含まれる炭化水素が吸着放出材によって吸収されるより多量の炭化水素が該吸着放出材から放出される。このため、吸着放出材より下流側に配置されたNOx吸蔵還元型触媒には、吸着放出材からの炭化水素の放出によって炭化水素の増量された排気が流入することとなり、NOx吸蔵還元型触媒のNOx還元効率の向上が図れる。
また、上述のように、吸着放出材からの炭化水素の放出によって炭化水素の増量された排気がNOx吸蔵還元型触媒に流入するので、NOx還元触媒に流入する排気の空燃比をリッチとするために必要な燃料量の低減が図れる。
請求項5に係る発明は、前記制御手段は、前記判別手段によって前記吸着放出材の炭化水素吸着量が前記基準量以上ではないと判別されたときに、前記吸着放出材に流入される排気の空燃比がリッチとなるように前記排気空燃比調整手段を制御する請求項4に記載の排気浄化装置である。
昇温手段による昇温がなされていない状態で、吸着放出材に流入する排気の空燃比がリッチとなるように排気空燃比調整手段が制御されることによって、吸着放出材への炭化水素吸着が進行する。そして、吸着放出材の炭化水素吸着量が基準量以上となったときに、吸着放出材を介してNOx還元触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように空燃比調整手段が制御されるので、NOx吸蔵還元型触媒のNOx還元効率が向上される。
請求項6に係る発明は、前記NOx還元触媒のNO吸蔵量を導出する導出手段を備え、前記制御手段は、前記判別手段によって前記吸着放出材の炭化水素吸着量が前記基準量以上であると判別され、且つ前記導出手段によって導出されたNO吸蔵量が予め定められた基準量を超えたときに、前記吸着放出材の温度が前記所定温度以上となるように前記昇温手段を制御すると共に、前記吸着放出材を介して前記NOx還元触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように前記空燃比調整手段を制御する請求項4または請求項5に記載の排気浄化装置である。
請求項6に係る発明によれば、吸着放出材の炭化水素吸着量が基準量以上であり、且つNOx吸蔵還元型触媒のNO吸蔵量が基準量を超えたときにのみ、NOx吸蔵還元型触媒に吸蔵されていたNOxを還元する制御を行なうので、更にNOx吸蔵還元型触媒のNOx還元効率が向上される。
なお、上記請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の排気浄化装置において、前記排気空燃比調整手段を、前記内燃機関で燃焼される混合気の空燃比を調整する第1の調整手段、及び前記排気通路の前記吸着放出材より上流側の排気の空燃比がリッチとなるように調整する第2の調整手段の少なくとも一方で構成してもよい。
本発明によれば、内燃機関の排気通路の上流側に吸着放出材を配置し下流側にNOx吸蔵還元型触媒が配置して、この吸着放出材の炭化水素吸着量が予め定めた基準量以上であるときに吸着放出材を介してNOx還元触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように空燃比調整手段を制御するので、NOx還元効率の向上された排気浄化装置が提供される。
第1の実施の形態に係る排気浄化装置の概略構成を示す図である。 第1の実施の形態にかかるHC吸着放出部材を示す概略模式図である。 第1の実施の形態に係わる排気浄化装置のCPUで実行される排気浄化処理を示すフローチャートである。 (A)は、第1の実施の形態において排気の空燃比がリーンであるきの酸化触媒における反応を示す模式図であり、(B)は、第1の実施の形態において排気の空燃比がリッチであるときの酸化触媒における反応を示す模式図であり、(C)は、第1の実施の形態においてHC吸着放出層にHC吸着許容量以上のHCが吸着された状態でリーン空燃比の排気が流入したときの反応を示す模式図であり、(D)は、HC吸着放出層の昇温によってHCがHC吸着される量を上回って多量に放出される様子を示す模式図である。 第2の実施の形態に係る排気浄化装置の概略構成を示す図である。 第2の実施の形態にかかるHC吸着放出部材を示す概略模式図である。 第2の実施の形態に係わる排気浄化装置のCPUで実行される排気浄化処理を示すフローチャートである。 試験例1における、1サイクル目〜3サイクル目のリッチスパイクによって酸化触媒の下流側に排出された排気に含まれる全HC量を示す線図である。 試験例2における、2サイクル目〜4サイクル目のリッチスパイクによって酸
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、本実施の形態の排気浄化装置10は、内燃機関12を備えている。内燃機関12としては、ガソリンリーンバーンエンジン、ディーゼルエンジン、ハイブリッド−リーンバーンエンジン、ハイブリッド−ディーゼルエンジン等が挙げられる。
この内燃機関12には、内燃機関12内における燃料により生じた排気ガスを外部へ排気する排気管14が接続されている。この排気管14の排気経路上には、NOx吸蔵還元型触媒16が設けられている。
NOx吸蔵還元型触媒16は、該NOx吸蔵還元型触媒16に流入する排気の空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸蔵し、該NOx吸蔵還元型触媒16に流入する排気の空燃比がリッチのときに吸蔵していたNOxを還元する。
なお、排気の空燃比がリッチである、とは、排気中の空気量と燃料量との比が理論空燃比に近い状態(ストイキ状態)か、または理論空燃比より燃料量が多いリッチ状態であることを示している。また、排気の空燃比がリーンである状態とは、排気中の空気量と燃料量との比が理論空論比より燃料量の少ないリーン状態であることを示している。
NOx吸蔵還元型触媒16としては、例えば、コージェライト、炭化ケイ素(SiC)、極薄板ステンレスなどで形成されたモノリス担体上に、酸化アルミニウム、酸化チタン等の触媒コート層を設けて、この触媒コート層上に、白金、パラジウム等の触媒金属と、バリウム等のNOx吸蔵材を保持させた構成が挙げられる。このモノリス触媒の構造材の担体は、多数のセルを有しており、また、このセルの内壁に設けられる触媒コート層は、大きな表面積をもっており、排気ガスとの接触効率を高めている。
この排気管14の排気経路の、上記NOx吸蔵還元型触媒16より上流側には、酸化触媒32が設けられている。
酸化触媒32は、図2に示すように、モノリス担体30A上に、HC吸着放出層30B及びHC着火層30Cを順に積層した構成とされている。
このモノリス担体30Aとしては、コーディエライト、ムライト等のセラミック質のもの、Fe−Cr−Al合金等の耐熱性ステンレス鋼よりなるフォイル型のメタル質のもの、粉末治金を利用してハニカム構造体に成形したメタル質のものが挙げられる。
HC吸着放出層30Bは、所定温度(以下、HC放出温度と称する)未満のときに炭化水素(HC)を吸着し且つ該HC放出温度以上のときの炭化水素を放出する特性を有するHC吸着放出材を含んだ構成とされている。
このHC吸着放出材としては、ゼオライト、活性炭などが挙げられるが、排気系に配設するには、耐熱性が必要であることから、ゼオライトを主成分とするものであることが好ましい。
なお、HC吸着放出材がHCを放出するHC放出温度は、HC吸着放出層30Bに含まれるHC吸着放出材の種類や組み合わせ及び含有量等によって定まるが、例えば300℃である。
ゼオライトとしては、天然品、合成品のいずれでもよく、また種類は特に限定されないが、耐熱性、耐久性の点で、Si/Alモル比が40以上、更に疎水性も加味するとSi/Alモル比が100以上のものが好適に用いられる。具体的には、Y型ゼオライト、MFIゼオライト、β−ゼオライト、及びモルデナイト等が挙げられる。これらのゼオライトは、1種類のみではなく、複数種類を組み合わせて用いても良い。
上記ゼオライトの中でも、β−ゼオライトは細孔径が0.55mmと約0.70mmのバイモーダルな細孔を有しているので、小分子、大分子とも比較的良好に吸着することができ、さらに、単位重量当たりの吸着量が比較的多いことから好適に用いられる。
上記HC吸着放出材としては、上記ゼオライトに加えて、さらに周期表のIB族元素(Cu、Ag、Au)のイオンを少なくとも1種類含ませることが、HC吸着性能向上の観点から好ましい。さらに、上記IB族元素のイオンに加えて、Mg、Ca、Sr、Ba、Y、La、Ti、Ce、Mn、Fe、Cr、Ni、Znの各種イオンから選択される少なくとも1種のイオンをゼオライト中に含有させると、耐熱性が向上し望ましい。
また、HC吸着放出層30Bは、上述のHC吸着放出材を含んだ構成であればよいが、耐熱性向上の観点から、Al、ZrO、TiO、SiO等の多孔質酸化物との混合系としてもよいし、HC吸着放出材のみから構成してもよい。
HC着火層30Cは、貴金属触媒を含んで構成され、さらに耐熱材を含んだ構成であることが望ましい。このHC着火層30Cとしては、例えば、多孔質担体に貴金属触媒の担持された構成が挙げられる。この多孔質担体としては、耐熱性を有するAl、ZrO、TiO、SiO、CeO、CeO−ZrO固溶体などが用いられる。また、貴金属触媒としては、Pt、Pd、Rh、Ir、Ru等が用いられる。これらの中でも、貴金属触媒としては、HCの酸化活性が高いことから、Pt、Pd、及びRhから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
この排気管14の排気経路上の、上記酸化触媒30より排気方向上流側には、排気に燃料を添加する噴射弁20が設けられている。
なお、本実施の形態では、噴射弁20が設けられた構成である場合を説明するが、設けられていない構成であってもよい。
また、この排気管14による排気経路上の、酸化触媒30の設置箇所には、この酸化触媒32の床温を測定するための温度検知センサ25が設けられている。また、この排気管14による排気経路上の、NOx吸蔵還元型触媒16の設置箇所には、このNOx吸蔵還元型触媒16の床温を測定するための温度検知センサ26が設けられている。
内燃機関12には、燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射バルブ12Aが設けられている。なお、燃料噴射バルブ12Aは、内燃機関12の構造によって、燃焼室内に直接燃料を噴射する形態であってもよいし、燃焼室への混合ガスの流入経路に燃料を噴射する形態であってもよい。
また、排気浄化装置10には、装置全体を制御するための電子制御ユニット(以下、ECUと称する)19が設けられている。
上記燃料噴射バルブ12A、噴射弁20、温度検知センサ25、及び温度検知センサ26は、ECU19に信号授受可能に接続されている。また、ECU19には、エンジン回転数センサ34が信号授受可能に接続されている。なお、ECU19には、このようなセンサ以外にも、車速センサなどのエンジン制御に必要なセンサが信号授受可能に接続されている。
なお、排気浄化装置10には、図1に示す以外にも各種部品や各種センサ等が搭載されており、ECU19に適宜信号授受可能に接続されているが、図1では、本実施の形態に直接関係する部分の接続関係及び構成のみを示した。
このECU19は、CPU(中央演算装置)19A、ROM(リードオンリメモリ)19D、RAM(ランダムアクセスメモリ)19C、I/O(入出力制御回路)19E、及びバックアップRAM(ランダムアクセスメモリ)19Bを双方向性バスで互いに接続した構成とされている。ROM19Dには、後述する本実施の形態における排気浄化処理等のアプリケーションプログラムが予め記憶されている。また、このROM19Dには、上記アプリケーションに加えて、各種の制御マップが記憶されている。本実施の形態で用いる制御マップとしては、NOx還元処理−排気NOx量推定マップ、還元NOx量推定マップ、HC吸着処理−排気NOx量推定マップ、投入HC量推定マップ、HC吸着処理時の燃料噴射量マップ、及びHC吸着許容量推定マップ等である。各マップの詳細については後述する。
RAM19Cは、各センサからの出力信号やCPU19Aの演算結果等を格納する。この演算結果としては、例えば、CPU19Aにおける各処理時に推定されるHC吸着量QHC−adや、NOx吸蔵量QNOx−ad等が挙げられる。これらの演算結果については詳細を後述する、これらのデータは、各センサから最新の信号が入力されて、CPU19Aで新規に推定処理(詳細後述)が実行される度に、最新のデータに書き換えられる。
バックアップRAM19Bは、内燃機関12の運動停止後もデータを記憶可能な不揮発性のメモリである。なお、上記RAM19Cに格納される各種演算結果は、バックアップRAM18Bに随時記憶され、最新のデータに更新される。
CPU19Aは、上記ROM19Dに記憶されたアプリケーションプログラムに従って動作し、内燃機関12の燃料噴射制御や点火時期制御等の公知の基本制御の他に、排気浄化処理を実行する。本実施の形態の排気浄化処理では、NOx還元処理を行なう前に、酸化触媒32におけるHC吸着放出層30BのHC吸着量がHC吸着許容量(詳細後述)以上であるか否かを判別し、該HC吸着許容量以上であるときに、このHC吸着放出層30Bに吸着されていたHCを放出させると共にNOx吸蔵還元型触媒16のNOx還元を行なう。
以下、上記のように構成された排気浄化装置11のCPU19Aで実行される、排気浄化処理について説明する。なお、この排気浄化処理は、内燃機関12の全体の制御に組み込まれた制御であって、所定時間毎に繰り返し実行される。
ステップ100では、BRAM19BまたはRAM19Cに記憶されている前回推定された、HC吸着量QHC−adを読み取る。このHC吸着量QHC−adとは、HC吸着放出層30Bに吸着しているHC量である。
次のステップ102では、上記ステップ100で読み取ったHC吸着量QHC−adが、吸着放出層30BのHC吸着許容量QHC以上であるか否かを判断する。
このHC吸着許容量QHCとは、HC吸着放出層30Bの環境温度Tにおいて吸着可能なHC量の最大値を示している。
この吸着許容量QHCは、例えば、酸化触媒32の床温を示す温度情報と、酸化触媒32の床温が該温度情報の温度であるときに吸着可能なHC量の最大値であるHC吸着許容量QHCを示す情報と、を対応づけたHC吸着許容量推定マップを予めROM19Dに記憶しておく。そして、ステップ102の判断時に、温度検知センサ25から入力された温度情報に対応するHC吸着許容量QHCを示す情報をHC吸着許容量推定マップから読み取ることによってHC吸着許容量QHCを導出し、判断に用いればよい。
上記ステップ102で否定されると、ステップ104へ進み、HC吸着許容量QHC以上の吸着量となるまでHC吸着放出層30BにHCを吸着させる、HC吸着処理を実行する。
ここで、酸化触媒32に流入する排気の空燃比がリーン及びリッチの何れであっても、HC放出温度未満であれば、酸化触媒32に流入した排気中のHCは上層のHC着火層30Cを通過して下層側のHC吸着放出層30Bに吸着される。但し、酸化触媒32に流入する排気の空燃比がリーンである場合には、酸化触媒32に供給されるHC量が少ないため、HC吸着許容量QHC以上のHCをHC吸着放出層30Bに吸着させることは困難である。このため、HC吸着放出層30BにHC吸着許容量以上のHCを吸着させるためには、酸化触媒32に流入する排気の空燃比をリッチとする必要がある。
なお、この酸化触媒32に流入する排気の空燃比をリッチとすると、排気中に含まれるHCは、HC着火層30Cに含まれる貴金属触媒によって着火燃焼する。このため、下層側のHC吸着放出層30Bの温度が上昇してHC放出温度以上となり、HCの吸着が行なわれないことが懸念されるが、HC吸着放出層30BにHC吸着許容量以上のHCが吸着されていない状態では、HC吸着放出層30BがHC放出温度以上に上昇しても、HC吸着放出層30Bから放出される炭化水素量に比べてHC吸着放出層30Bに吸着する炭化水素量の方が多い。このため、HC吸着放出層30BにHC吸着許容量以上のHCが吸着されていない状態では、酸化触媒32に流入する排気の空燃比をリッチとすることで、HC吸着放出層30BへのHC吸着を進行させることが可能である。
そこで、本ステップ104では、酸化触媒30へ流入する排気の空燃比が、HC吸着用のリッチ空燃比(以下、HC吸着リッチ空燃比と称する)となるように、燃料噴射バルブ12Aを制御する。詳細には、燃料噴射バルブ12Aから短い周期でスパイク的に燃料を噴射させるべく該燃料噴射バルブ12Aを制御することにより、酸化触媒32に流入される排気の空燃比を一時的にHC吸着リッチ空燃比とする。
このHC吸着用リッチ空燃比とするために燃料噴射バルブ12Aから噴射する燃料量は、下記方法で求めればよい。例えば、酸化触媒32の床温やエンジンの回転数等を示す情報パラメータとして、これらのパラメータに対応する、酸化触媒32に流入する空燃比をHC吸着用リッチ空燃比とするために必要な燃料噴射量を示す情報を、予め実験により定めてHC吸着燃料噴射量マップとしてROM19Dに記憶しておく。そして、ステップ104のHC吸着処理時には、エンジン回転数及び酸化触媒32の床温に対応する燃料噴射量をHC吸着燃料噴射量マップから読み取って用いればよい。なお、エンジン回転数は、エンジン回転数センサ34からの信号を用いれば良く、酸化触媒32の床温は、温度検知センサ25からの検知結果を用いればよい。
このステップ104の処理が行なわれることによって、HC吸着処理が行なわれる。すなわち、酸化触媒32に流入する排気がリーンの状態では、図4(A)に示すように、酸化触媒32のHC吸着放出層30Bには、HCが吸着されると共にHC着火層30CにおいてNOのNOへの酸化が行なわれている。
そして、上記ステップ104のHC吸着処理が行なわれると、図4(B)に示すように、HC吸着放出層30BのHC吸着放出材へのHC吸着が進行する。
次のステップ106では、上記ステップ104のHC吸着処理が行なわれた後の、HC吸着放出層30BのHC吸着量QHC−adを推定する。このHC吸着量QHC−adは、下記式(1)を用いて算出すればよい。
HC−ad=QHC−adn+qHC−rs+qHC−eng ・・・(1)
式(1)中、QHC−adは、ステップ106で推定するHC吸着量QHC−adである。qHC−rsは、上記ステップ104のHC吸着処理によって燃料噴射バルブ12Aから噴射された燃料中に含まれるHC量(投入HC量)である。QHC−adnは、前回推定したHC吸着量QHC−adnである。このQHC−adnは、RAM19Cに記憶されているHC吸着量QHC−adを読み取ることによって得ればよい。
なお、本ステップ106で用いる式(1)中の投入HC量qHC−rsとしては、例えば、上記ステップ104のHC吸着処理によって燃料噴射バルブ12Aから噴射される燃料量を示す情報と、該燃料量の燃料に含まれるHC量と、を対応づけた投入HC量推定マップをROM19Dに記憶しておく。そして、ステップ106の処理時に、燃料噴射バルブ12Aから噴射された燃料量に対応するHC量を示す情報を、この投入HC量推定マップから読み取ることによって、求めればよい。
また、式(1)中の排気HC量qHC−engは、例えば、予め、実験によりエンジン回転数、及び燃料噴射バルブ12Aから噴射された燃料噴射量等をパラメータとして、これらのパラメータと、排気HC量qHC−engとを対応づけた排気HC量推定マップをROM19Dに記憶しておく。そして、上記ステップ104のHC吸着処理時に、エンジン回転数センサ34及び燃料噴射バルブ12Aの各々から入力されたエンジン回転数及び燃料噴射バルブ12Aから噴射された燃料噴射量から、これらのパラメータの値に対応する排気HC量qHC−endを示す情報を排気HC量推定マップから読み取ることによって導出すればよい。
なお、この排気HC量推定マップに用いられるパラメータは上記パラメータに限られない。また、排気HC量の推定方法は、上記方法に限られず、その他の公知の方法を用いても良い。
次のステップ108では、上記ステップ106で推定したHC吸着量QHC−adをRAM19Cに記憶する。このとき、RAM19Cに既に記憶されていたHC吸着量QHC−adを示す情報を上書きすることによって、最新情報に書き換える。
次のステップ110では、上記ステップ104のHC吸着処理が行なわれた後の、NOx吸蔵還元型触媒16のNOx吸蔵量QNOx−adを推定する。このNOx吸蔵還元型触媒16のNOx吸蔵量QNOx−adは、例えば、下記式(2)から推定される。
NOx―ad=QNOx−adn+qNOx−eng ・・・(2)
上記式(2)中、QNOx―adは、ステップ110で算出するNOx吸蔵量QNOx−adを示している。QNOx−adnは、前回推定したNOx吸蔵量を示している。qNOx−engは、前回NOx吸蔵量を推定してからNOx吸蔵還元型触媒16に流入された排気中に含まれるNOx量(以下、「排気NOx量」と称する)を示している。
式(2)中の前回推定したNOx吸蔵量QNOx−adnには、BRAM19BまたはRAM19Cに記憶されているNOx吸蔵量QNOx―adを読み取って用いればよい。なお、RAM19Cには、CPU19AにおいてNOx吸蔵量QNOx―adの推定処理が行なわれる度に上書き保存されて常に最新のNOx吸蔵量QNOx―adを示す情報が記憶されている。
式(2)中の、排気NOx量qNOx−engは、例えば、予め、実験により、上記ステップ104のHC吸着処理により燃料噴射バルブ12Aから噴射される燃料噴射量と、HC吸着処理によって該燃料噴射量の燃料噴射が行なわれたときにNOx吸蔵還元型触媒16に流入する排気中の排気NOx量qNOx−engを示したHC吸着処理−排気NOx量推定マップを予めROM19Dに記憶しておく。そして、上記ステップ104のHC吸着処理時に、燃料噴射バルブ12Aから噴射された燃料噴射量に対応する排気NOx量qNOx−engを示す情報を、HC吸着処理−排気NOx量推定マップから読み取ることによって推定すればよい。
なお、このHC吸着処理−排気NOx量推定マップに用いられるパラメータは上記パラメータに限られない。また、排気NOx量の推定方法は、上記方法に限られず、その他の公知の方法を用いても良い。
例えば、排気中のNOx濃度を測定するNOxセンサを、排気管14のNOx吸蔵還元型触媒16より上流側で且つ酸化触媒32より下流側に設けて、該NOxセンサからの上記ステップ104のHC吸着処理時に入力された信号に基づいて推定してもよい。
次のステップ112では、上記ステップ110で推定したNOx吸蔵量QNOx―adを、RAM19Cに記憶した後に、上記ステップ102へ戻る。なお、ステップ112では、RAM19Cに既に記憶されていたNOx吸蔵量QNOx―adを示す情報を上書きすることによって、最新情報に書き換える。
一方、上記ステップ102で肯定、すなわちHC吸着放出層30BのHC吸着量がHC吸着許容量QHC以上である場合には、ステップ114へ進む。
ステップ114では、BRAM19BまたはRAM19Cに記憶されている前回推定された、NOx吸蔵還元型触媒16に吸蔵されているNOx吸蔵量QNOx―adを読み取る。
次のステップ116では、NOx吸蔵還元型触媒16がNOx還元を必要とする状態であるか否かを判断する。ステップ116の判断は、上記ステップ114で読み取ったNOx吸蔵量QNOx―adが、NOx吸蔵還元型触媒16における飽和吸蔵量QNOx−rq1以上であるか否かを判別することによって判断される。この飽和吸蔵量QNOx−rq1とは、NOx吸蔵還元型触媒16が吸蔵可能なNOx吸蔵量の上限値である。この飽和吸蔵量QNOx−rq1は、予め測定してROM19Dに記憶しておけばよい。
上記ステップ116で否定されると、本ルーチンを終了する。
一方、このステップ116で肯定されると、ステップ118へ進み、NOx還元処理を実行する。
このNOx還元処理とは、燃料噴射バルブ12Aから短い周期でスパイク的に燃料を噴射させるべく、該燃料噴射バルブ12Aを制御することにより、NOx吸蔵還元型触媒16に流入される排気の空燃比を一時的に所定のリッチ空燃比(以下、NOx還元用リッチ空燃比と称する)とする。このNOx還元用リッチ空燃比とは、該空燃比の排気がNOx吸蔵還元型触媒16に流入することによって、NOx吸蔵還元型触媒16でNOx還元反応が進行する空燃比である。
なお、ステップ118の処理時には、燃料噴射バルブ12Aからの燃料噴射に加えて、噴射弁20からの燃料添加を併用してもよい。この場合には、NOx吸蔵還元型触媒16に流入する空燃比が上記NOx還元用リッチ空燃比となるように、燃料噴射バルブ12Aから噴射される燃料噴射量及び噴射弁20から添加される燃料添加量を調整すればよい。
また、ステップ118の処理時には、噴射弁20からのスパイク的な燃料添加のみによって、NOx吸蔵還元型触媒16に流入する排気の空燃比を上記NOx還元用空燃比とするように調整してもよい。
ステップ118の処理において、噴射弁20からの燃料添加を行なうと、酸化触媒32に流入する排気温が上昇することから、HC吸着放出層30BからのHC放出が更に促進されると考えられる。
ステップ118の処理によって、NOx吸蔵還元型触媒16に吸蔵されていたNOxの還元処理が開始される。詳細には、NOx吸蔵還元型触媒16におけるNOx吸蔵材から硝酸塩が分解されてNOxが放出されると共に、このNOxがNOx吸蔵還元型触媒16の貴金属触媒の触媒作用によって排気中の未燃炭化水素(未燃HC)やHC吸着放出層30Bから放出されたHCや一酸化炭素等により窒素に還元される。
ここで、上述のステップ102〜ステップ112の処理が実行されることによって、HC吸着放出層30BのHC吸着量は、吸着許容量QHC以上とされている。この状態で、上記ステップ118のNOx還元処理が実行されると、酸化触媒32では、図4(C)に示すように、排気中に含まれるHCがHC着火層30Cの貴金属触媒によって反応して着火するHC着火燃焼が進行する。そして、このHC着火燃焼によって下層側のHC吸着放出層30Bの温度が、HC吸着放出層30BのHC放出の生じる上記HC放出温度以上に上昇する。このとき、HC吸着放出層30BのHC吸着量は、吸着許容量QHC以上とされていることから、HCの吸着される量に比べて放出される量の方が多く、HC吸着放出層30Bから好適にHCが放出される(図4(D)参照)。
この放出されたHCは、下流側に配置されているNOx吸蔵還元型触媒16に供給される。このため、上記ステップ118のNOx還元処理が実行されることによって、酸化触媒32より下流側に配置されたNOx吸蔵還元型触媒16には、HC吸着放出層30BからのHCの放出によってHCの増量された排気が流入し、効率よくNOx還元が進行する。
次のステップ120では、上記ステップ118によるNOx還元処理後の、NOx吸蔵還元型触媒16のNOx吸蔵量QNOxnを推定する。
ステップ120において、このNOx吸蔵量QNOx−adは、例えば、下記式(3)から算出すればよい。
NOx―ad=QNOx−adn+qNOx−eng−QNOx ・・・(3)
上記式(3)中、QNOx―adは、ステップ120で算出するNOx吸蔵量QNOx−adを示している。QNOx−adnは、前回推定したNOx吸蔵量を示している。qNOx−engは、前回NOx吸蔵量を推定してからNOx吸蔵還元型触媒16に流入された排気中に含まれるNOx量(以下、「排気NOx量」と称する)を示している。また、QNOxは、前回NOx吸蔵量を推定してからNOx吸蔵還元型触媒16で還元されたNOx量を示している。
式(3)中の前回推定したNOx吸蔵量QNOx−adnは、RAM19Cに記憶されているNOx吸蔵量QNOx―adを読み取って用いればよい。
式(3)中の、排気NOx量qNOx−engは、例えば、予め、実験により、ステップ118で行なわれるNOx還元処理において燃料噴射バルブ12A及び噴射弁20から噴射される燃料噴射量と、該NOx還元処理が行なわれたときにNOx吸蔵還元型触媒16に流入する排気中の排気NOx量qNOx−engを示したNOx還元処理−排気NOx量推定マップを予めROM19Dに記憶しておく。
そして、上記ステップ118のNOx還元処理時に、燃料噴射バルブ12A及び噴射弁20から噴射された燃料噴射量に対応する排気NOx量qNOx−engを示す情報を、NOx還元処理−排気NOx量推定マップから読み取ることによって推定すればよい。
上記式(3)中の、NOx吸蔵還元型触媒16で還元されたNOx量QNOxは、予め、NOx吸蔵還元型触媒16の床温を示す情報と、該床温のときにNOx吸蔵還元型触媒16で還元されるNOx量QNOxを示す情報を対応づけた還元NOx量推定マップを、予めROM19Dに記憶しておく。そして、ステップ120の処理時に、温度検知センサ26から入力されたNOx吸蔵還元型触媒16の床温を示す情報に対応するNOx量QNOxを示す情報を、還元NOx量推定マップから読み取ればよい。
次のステップ122では、上記ステップ120で推定したNOx吸蔵量QNOx―adを、RAM19Cに記憶する。このとき、RAM19Cに既に記憶されていたNOx吸蔵量QNOx―adを示す情報を上書きすることによって、最新情報に書き換える。
次のステップ124では、NOx還元処理を終了するか否かを判断し、終了する場合には、本ルーチンを終了し、終了しない場合には、上記ステップ118へ戻る。
ステップ124の判断は、上記ステップ122でRAM19Cに記憶したNOx吸蔵量QNOx―adが、十分にNOx還元されたとみなすNOx吸蔵量QNOx−rq2未満であるか否かを判別することによって判断される。このNOx吸蔵量QNOx−rq2は、予めROM19Dに記憶しておけばよい。
以上説明したように、本実施の形態の排気浄化装置10によれば、排気管14にNOx吸蔵還元型触媒16を配置し、このNOx吸蔵還元型触媒16より上流側に酸化触媒32を配置し、所定時間毎に繰り返し実行される排気浄化処理において、HC吸着放出層30BにおけるHC吸着量がHC吸着許容量QHC以上であるときに、NOx還元処理を行なうことによって、このHC吸着放出層30BからHCを放出させると共に、NOx吸蔵還元型触媒16のNOx還元処理を行なう。
このため、NOx吸蔵還元型触媒16のNOx還元処理時には、排気中に含まれる炭化水素に加えてHC吸着放出層30Bから放出された炭化水素がNOx吸蔵還元型触媒16に供給される。従って、NOx吸蔵還元型触媒16のNOx還元効率の向上が図れる。
また、NOx吸蔵還元型触媒16のNOx還元処理時には、吸着放出材からHCが放出されることによって、HCの増量された排気がNOx吸蔵還元型触媒16に流入する。このため、NOx還元処理時にNOx吸蔵還元型触媒16に流入する排気の空燃比をリッチとするために必要な燃料量の低減が図れる。
また、NOx吸蔵還元型触媒16の上流側に酸化触媒32が設けられていることによって、内燃機関12におけるリーン燃焼により排出された排気に含まれるHCは、HC吸着放出層30Bに吸着される。このため、アイドル時のような低回転低負荷時での内燃機関12における成層燃焼あるいはリーン燃焼において生じるNOx吸蔵還元型触媒16のHC被毒(NOx吸蔵還元型触媒16の貴金属触媒の表面に高濃度のHCが接触することで触媒にHC層が形成されてNOx還元能の低下した状態)が抑制される。
また、酸化触媒32に流入した排気中に含まれるNO(一酸化窒素)は、HC着火層30Cに含まれる貴金属触媒によってNOに酸化される。このため、この酸化触媒32より下流側に設けられたNOx吸蔵還元型触媒16におけるNOxの吸蔵、すなわち硝酸塩の吸蔵が促進される。という効果も得られる。
(第2の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、酸化触媒として、モノリス担体30A上にHC吸着放出層30B及びHC着火層30Cの積層された構成の酸化触媒32を用いる場合を説明したが、本実施の形態では、HC着火層30Cの設けられていない構成の酸化触媒30(図6参照)を用いる場合を説明する。
本実施の形態の排気浄化装置11は、図5に示すように、内燃機関12、排気管14、NOx吸蔵還元型触媒16、ECU(電子制御ユニット)18、噴射弁20、昇温部材22、酸化触媒30、酸化触媒30の床温を測定する温度検知センサ24、温度検知センサ26、及びエンジン回転数センサ34が設けられている。
上記燃料噴射バルブ12A、噴射弁20、昇温部材22、温度検知センサ24、温度検知センサ26、及びエンジン回転数センサ34は、ECU18に信号授受可能に接続されている。なお、ECU18には、このようなセンサ以外にも、車速センサなどのエンジン制御に必要なセンサが信号授受可能に接続されている。
なお、排気浄化装置11は、第1の実施の形態で説明した排気浄化装置10のECU19に替えてECU18が設けられ、温度検知センサ25に替えて温度検知センサ24が設けられ、酸化触媒32に替えて酸化触媒30が設けられ、また更に昇温部材22が設けられている点以外は同じ構成であるため、同一部分には同一符号を付与して詳細な説明を省略する。
酸化触媒30は、排気管14の排気経路の、NOx吸蔵還元型触媒16より上流側に設けられている。酸化触媒30は、図6に示すように、モノリス担体30A上にHC吸着放出材を含むHC吸着放出層30Bの積層された構成とされている。
昇温部材22は、排気管14の排気経路上の酸化触媒30の設置箇所に設けられている。この昇温部材22は、酸化触媒30のHC吸着放出層30BをHC放出温度以上となるように昇温させる。本実施の形態では、昇温部材22によってHC吸着放出層30BがHC放出温度以上に昇温されることで、HC吸着放出層30BからHCが放出される。
ECU18は、CPU18A、ROM18D、RAM18C、I/O18E、及びバックアップRAM18Bを双方向性バスで互いに接続した構成とされている。ROM18Dには、後述する本実施の形態の排気浄化処理等のアプリケーションプログラムが予め記憶されている。また、このROM18Dには、上記アプリケーションに加えて、各種の制御マップが記憶されている。本実施の形態で用いる制御マップとしては、HC吸着処理−排気NOx量推定マップ、NOx還元処理−排気NOx量推定マップ、還元NOx量推定マップ、排気HC量推定マップ、投入HC量推定マップ、及びHC吸着用燃料噴射量マップ等である。各マップの詳細については後述する。
RAM18Cは、各センサからの出力信号やCPU18Aの演算結果等を格納する。この演算結果としては、例えば、CPU18Aにおける各処理時に推定されるHC吸着放出層30BのHC吸着量QHC−adやNOx吸蔵量QNOx−ad等が挙げられる。これらのデータは、CPU18Aで新規に推定処理(詳細後述)が実行される度に、最新のデータに上書きされる。
バックアップRAM18Bは、内燃機関12の運動停止後もデータを記憶可能な不揮発性のメモリである。なお、上記RAM18Cに格納される各種演算結果は、バックアップRAM18Bに随時記憶され、最新のデータに更新される。
CPU18Aは、上記ROM18Dに記憶されたアプリケーションプログラムに従って動作し、内燃機関12の燃料噴射制御や点火時期制御等の公知の基本制御の他に、本実施の形態における排気浄化処理を実行する。本実施の形態における排気浄化処理では、NOx還元処理を行なう前に、酸化触媒30におけるHC吸着放出層30BのHC吸着量がHC吸着許容量以上であるか否かを判別し、該HC吸着許容量以上であるときに、昇温部材22によってHC吸着放出層30BをHC放出温度以上に昇温させてHCを放出させると共にNOx吸蔵還元型触媒16のNOx還元処理を行なう。
以下、上記のように構成された排気浄化装置11のCPU18Aで実行される、排気浄化処理について説明する。なお、この排気浄化処理は、内燃機関12の全体の制御に組み込まれた制御であって、所定時間毎に繰り返し実行される。
CPU18Aでは、通常の運転制御中に、NOx還元処理時間間隔として予め定められた所定の周期毎に図7に示す排気浄化処理ルーチンを実行し、ステップ200へ進む。
ステップ200では、BRAM18BまたはRAM18Cに記憶されている前回算出したHC吸着量QHC−adを読み取る。
次のステップ202では、上記ステップ200で読み取ったHC吸着量QHC−adが、吸着放出層30BのHC吸着許容量QHC以上であるか否かを判断する。
このHC吸着許容量QHCの定義は第1の実施の形態と同じであるため説明を省略する。
本実施の形態では、この吸着許容量QHCは、例えば、酸化触媒30の床温を示す温度情報と、酸化触媒30の床温が該温度情報の温度であるときに吸着可能なHC量の最大値であるHC吸着許容量QHCを示す情報と、を対応づけたHC吸着許容量推定マップを予めROM19Dに記憶しておく。そして、ステップ202の判断時に、温度検知センサ24から入力された温度情報に対応するHC吸着許容量QHCを示す情報をHC吸着許容量推定マップから読み取ることによってHC吸着許容量QHCを導出し、判断に用いればよい。
上記ステップ202で否定され、すなわち吸着放出層30BのHC吸着量がHC吸着許容量QHC未満である場合には、ステップ204へ進み、HC吸着許容量QHC以上の吸着量となるまでHC吸着放出層30BにHCを吸着させるHC吸着処理を実行する。
本実施の形態では、CPU18Aは、ステップ204において、燃料噴射バルブ12Aから噴射される燃料量を調整することによって、酸化触媒30へ流入する排気の空燃比を短い周期でスパイク的にリッチ空燃比にする。
なお、このときのリッチ空燃比は、昇温部材22による昇温のなされない状態において、HC吸着放出層30BのHC吸着量がHC吸着許容量QHC以上のHC吸着量となるまでHC吸着を進行させうる空燃比(以下、HC吸着用空燃比と称する)とすればよい。
そして、酸化触媒30へ流入する排気の空燃比を該HC吸着用空燃比とするために燃料噴射バルブ12Aから噴射する燃料量は、下記方法で得ればよい。例えば、酸化触媒30の床温やエンジンの回転数等を示す情報パラメータとして、これらのパラメータに対応する、酸化触媒30に流入する空燃比をHC吸着用空燃比とするために必要な燃料噴射量を示す情報を、予め実験により定めてHC吸着用燃料噴射量マップとしてROM19Dに記憶しておく。そして、ステップ204のHC吸着処理時には、エンジン回転数及び酸化触媒30の床温に対応する燃料噴射量を、このHC吸着用燃料噴射量マップから読み取って用いればよい。なお、エンジン回転数は、エンジン回転数センサ34からの信号を用いれば良く、酸化触媒30の床温は、温度検知センサ24からの検知結果を用いればよい。
次のステップ206では、上記ステップ204のHC吸着処理が行なわれた後の、HC吸着放出層30BのHC吸着量QHC−adを推定する。このHC吸着量QHC−adは、例えば、下記式(4)から算出される。
HC−ad=QHC−adn+qHC−rs+qHC−eng ・・・(4)
上記式(4)中、QHC−adは、ステップ206で推定するHC吸着量QHC−adを示している。QHC−adnは、前回算出したHC吸着量を示している。qHC−rsは、上記ステップ204のHC吸着処理によって燃料噴射バルブ12Aから噴射された燃料中に含まれるHC量(以下、投入HC量と称する)を示している。また、qHC−engは、HC吸着放出層30Bに流入する排気中に含まれるHC量(以下、排気HC量と称する)を示している。
式(4)中、前回算出したHC吸着量QHC−adnは、RAM18Cに記憶されているHC吸着量QHC−adを読み取ることによって得られる。
式(4)中、投入HC量qHC−rsは、例えば、上記ステップ204のHC吸着処理によって燃料噴射バルブ12Aから噴射される燃料量を示す情報と、該燃料量の燃料に含まれるHC量と、を対応づけた投入HC量推定マップをROM18Dに記憶しておく。そして、ステップ206の処理時に、上記ステップ204のHC吸着処理によって噴射した燃料量を示す情報に対応するHC量を示す情報を、この投入HC量推定マップから読み取ることによって、求めればよい。
また、式(4)中の排気HC量qHC−engは、例えば、予め、実験によりエンジン回転数、及び燃料噴射バルブ12Aから噴射された燃料噴射量等をパラメータとして、これらのパラメータと、排気HC量qHC−engとを対応づけた排気HC量推定マップをROM18Dに記憶しておく。そして、上記ステップ204のHC吸着処理時に、エンジン回転数センサ34及び燃料噴射バルブ12Aの各々から入力されたエンジン回転数及び燃料噴射バルブ12Aから噴射された燃料噴射量から、これらのパラメータの値に対応する排気HC量qHC−endを示す情報を排気HC量推定マップから読み取ることによって導出すればよい。
なお、この排気HC量推定マップに用いられるパラメータは上記パラメータに限られない。また、排気HC量の推定方法は、上記方法に限られず、その他の公知の方法を用いても良い。
次のステップ208では、上記ステップ206で推定したHC吸着量QHC−adをRAM18Cに記憶する。このとき、RAM18Cに既に記憶されていたHC吸着量QHC−adを示す情報を上書きすることによって、最新情報に書き換える。
次のステップ210では、NOx吸蔵還元型触媒16のNOx吸蔵量QNOx−adを推定する。このNOx吸蔵還元型触媒16のNOx吸蔵量QNOx−adは、例えば、下記式(5)から推定される。
NOx―ad=QNOx−adn+qNOx−eng ・・・(5)
上記式(5)中、QNOx―adは、ステップ210で算出するNOx吸蔵量QNOx−adを示している。式(5)中のQNOx−adnは、前回推定したNOx吸蔵量を示している。式(5)中のqNOx−engは、前回NOx吸蔵量を推定してからNOx吸蔵還元型触媒16に流入された排気中に含まれるNOx量(以下、「排気NOx量」と称する)を示している。
式(5)中の前回算出したNOx吸蔵量QNOx−adnには、RAM18Cに記憶されているNOx吸蔵量QNOx―adを読み取って用いればよい。なお、RAM18Cには、最新のNOx吸蔵量QNOx―adを示す情報が記憶されており、該NOx吸蔵量QNOx―adの推定処理が行なわれる度に更新される。
式(5)中の、排気NOx量qNOx−engは、例えば、予め、実験により、HC吸着処理により燃料噴射バルブ12Aから噴射される燃料噴射量と、HC吸着処理によって該燃料噴射量の燃料噴射が行なわれたときにNOx吸蔵還元型触媒16に流入する排気中の排気NOx量qNOx−engを示したHC吸着処理−排気NOx量推定マップを予めROM18Dに記憶しておく。そして、上記ステップ204のHC吸着処理時に、燃料噴射バルブ12Aから噴射された燃料噴射量に対応する排気NOx量qNOx−engを示す情報を、HC吸着処理−排気NOx量推定マップから読み取ることによって推定すればよい。
なお、このHC吸着処理−排気NOx量推定マップに用いられるパラメータは上記パラメータに限られない。また、排気NOx量の推定方法は、上記方法に限られず、NOxセンサを用いた方法等、その他の方法を用いても良い。
次のステップ212では、上記ステップ210で推定したNOx吸蔵量QNOx―adを、RAM18Cに記憶した後に、上記ステップ202へ戻る。なお、ステップ212では、RAM18Cに既に記憶されていたNOx吸蔵量QNOx―adを示す情報を上書きすることによって、最新情報に書き換える。
一方、上記ステップ202で肯定、すなわちHC吸着放出層30BのHC吸着量がHC吸着許容量QHC以上である場合には、ステップ214へ進む。
ステップ214では、BRAM18BまたはRAM18Cに記憶されている前回算出された、NOx吸蔵還元型触媒16に吸蔵されているNOx吸蔵量QNOx―adを読み取る。
次のステップ216では、NOx吸蔵還元型触媒16がNOx還元を必要とする状態であるか否かを判断する。ステップ216の判断は、上記ステップ214でRAM18Cから読み取ったNOx吸蔵量QNOx―adが、NOx吸蔵還元型触媒16における飽和吸蔵量QNOx−rq1を超える値であるか否かを判別することによって判断される。この飽和吸蔵量QNOx−rq1は、予め測定してROM18Dに記憶しておけばよい。
上記ステップ216で否定されると、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ216で肯定されると、ステップ218へ進み、HC吸着放出層30BをHC放出温度以上の温度となるように昇温させる昇温処理を実行する。本実施の形態では、HC吸着放出層30BがHC放出温度以上の温度となるように、昇温部材22を昇温制御する。ステップ218の処理によって、HC吸着放出層30Bに吸着されていたHCの放出が開始される。
次のステップ220では、上記ステップ118と同様にしてNOx還元処理を実行する。このステップ220の処理によって、NOx吸蔵還元型触媒16へ流入される排気の空燃比がリッチ状態(NOx還元用リッチ空燃比)とされ、これによって、NOx吸蔵還元型触媒16に吸蔵されていたNOxが還元されはじめる。
ここで、上記ステップ202〜ステップ212の処理によって、HC吸着放出層30BにおけるHC吸着量は、HC吸着許容量QHC以上とされている。そして、この状態で上記ステップ218の処理が行なわれることによって、HC吸着放出層30BにHCの吸着される量に比べて放出される量の方が多く、HC吸着放出層30Bから好適にHCが放出される。このため、NOx吸蔵還元型触媒16には、HC吸着放出層30Bからの炭化水素の放出によってHCの増量された排気がNOx吸蔵還元型触媒16に流入する。このため、効率よくNOx還元処理が実行されることとなる。
次のステップ222では、上記ステップ220によるNOx還元処理後の、NOx吸蔵還元型触媒16のNOx吸蔵量QNOxnを推定する。
ステップ222において、このNOx吸蔵量QNOx−adは、例えば、下記式(6)から算出すればよい。
NOx―ad=QNOx−adn+qNOx−eng−QNOx ・・・(6)
上記式(6)中、QNOx―adは、ステップ222で推定するNOx吸蔵量QNOx−adを示している。QNOx−adnは、前回推定したNOx吸蔵量を示している。qNOx−engは、前回NOx吸蔵量を推定してからNOx吸蔵還元型触媒16に流入された排気中に含まれるNOx量(排気NOx量)を示している。また、QNOxは、前回NOx吸蔵量を推定してからNOx吸蔵還元型触媒16で還元されたNOx量を示している。
式(6)中の前回算出したNOx吸蔵量QNOx−adnには、RAM18Cに記憶されているNOx吸蔵量QNOx―adを読み取って用いればよい。
式(6)中の、排気NOx量qNOx−engは、例えば、予め、実験により、上記NOx還元処理において燃料噴射バルブ12Aから噴射される燃料噴射量と、該NOx還元処理時にNOx吸蔵還元型触媒16に流入する排気中の排気NOx量qNOx−engと、対応づけたNOx還元処理−排気NOx量推定マップを予めROM18Dに記憶しておく。
そして、上記ステップ220のNOx還元処理時に、燃料噴射バルブ12Aから噴射された燃料噴射量に対応する排気NOx量qNOx−engを示す情報を、NOx還元処理−排気NOx量推定マップから読み取ることによって推定すればよい。
上記式(6)中の、NOx吸蔵還元型触媒16で還元されたNOx量QNOxは、予め、NOx吸蔵還元型触媒16の床温を示す情報と、該床温のときにNOx吸蔵還元型触媒16で還元されるNOx量QNOxを示す情報を対応づけた還元NOx量推定マップを、予めROM18Dに記憶しておく。そして、ステップ222の処理時に、温度検知センサ26から入力されたNOx吸蔵還元型触媒16の床温を示す情報に対応するNOx量QNOxを示す情報を、還元NOx量推定マップから読み取ればよい。
次のステップ224では、上記ステップ222で推定したNOx吸蔵量QNOx―adを、RAM18Cに記憶する。このとき、RAM18Cに既に記憶されていたNOx吸蔵量QNOx―adを示す情報を上書きすることによって、最新情報に書き換える。
次のステップ226では、NOx還元処理を終了するか否かを判断し、終了する場合には、本ルーチンを終了し、終了しない場合には、上記ステップ218へ戻る。
ステップ226の判断は、上記ステップ224でRAM18Cに記憶したNOx吸蔵量QNOx―adが、NOx吸蔵還元型触媒16において吸蔵されていたNOxが十分に還元されたとみなすNOx吸蔵量QNOx−rq2未満であるか否かを判別することによって判断される。この飽和吸蔵量QNOx−rq2は、予めROM18Dに記憶しておけばよい。
以上説明したように、本実施の形態の排気浄化装置11によれば、排気管14にNOx吸蔵還元型触媒16を配置し、このNOx吸蔵還元型触媒16より上流側に酸化触媒30を配置し、所定時間毎に繰り返し実行される排気浄化処理において、HC吸着放出層30BにおけるHC吸着量がHC吸着許容量QHC以上であるときに、HC吸着放出層30Bを昇温部材22によって昇温させてHC吸着放出層30BからHCを放出させると共に、NOx吸蔵還元型触媒16のNOx還元処理を行なう。このため、NOx還元処理時には、吸着放出材からの炭化水素の放出によって炭化水素の増量された排気がNOx吸蔵還元型触媒16へ流入することとなり、NOx吸蔵還元型触媒16のNOx還元効率の向上が図れる。
<試験例>
以下、本発明を試験例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の試験例に限定されるものではない。
(試験例1)
―酸化触媒の調整―
セル密度600cpsi、壁厚75μm、容積35mlのコージェライト製ハニカム形状の担体基材を用意した。一方、Al(75g/L)と、HC吸着放出材としてのβ−ゼオライト(45g/L)と、バインダー(アルミナゾル及び水)(35g/L)と、を混合してスラリーを調整した。
そして、上記担体基材を上記スラリー中に浸漬し、エアにて余分なスラリーを吹き払い、120℃で6時間乾燥後、500℃で3時間焼成してHC吸着放出層を形成した。
次に、HC吸着放出層に硝酸白金水溶液(Pt0.6g/L)を含漬させ、これを焼成してPtを担持したHC着火層30Cを形成することによって、酸化触媒1を調整した。
上記調整した酸化触媒1について、ディーゼルエンジンの排気を模擬した下記2種類の合成排気ガス(リーン排気ガスA、リッチ排気ガスB)を用意した。
・リーン排気ガスA:CO(1%)、O(10%)、NO(200ppm)、C(500ppmC)、HO(10%)の混合比(体積)の混合ガス。
・リッチ排気ガスB:CO(1%)、O(1%)、NO(200ppm)、C(10000ppmC)、HO(10%)の混合比(体積)の混合ガス。
そして、リーン排気ガスAを20L/min(N balance)の流量で連続的に供給し、酸化触媒1の床温が昇温してから安定となった後に更に10分間リーン排気ガスAを上記流量で継続して連続供給した後に、リッチスパイクを5回繰り返し実行した。
なお、上記リーン排気ガスAを連続供給しはじめることによって酸化触媒1の床温は上昇し、安定したときの床温は300℃であった。
また、上記リッチスパイクは、リーン排気Aを20L/min(N balance)の流量で55秒連続して供給した後に、リッチ排気Bを該流量で5秒連続して供給する処理を1サイクルとして、5回繰り返し実行した(5分間)。
上記各サイクルのリッチスパイク実行に、該酸化触媒1を介して下流側に排出された排気中に含まれる全HC量(THC:total hydrocarbons)を、THCガス分析計を用いて測定した。その結果、図8に示すように、1サイクル目のリッチスパイク時に酸化触媒1を介して下流側に排出された排気に含まれる全HC量は、0.1体積%であった(線図50参照)。
一方、2サイクル目(線図52A参照)、及び3サイクル目(線図52B参照)のリッチスパイク時に酸化触媒1を介して下流側に排出された排気に含まれる全HC量は、0.8体積%であった。
このため、酸化触媒1に十分にHCが吸着していない状態でリッチ空燃比の排気を供給すると、酸化触媒1をHC放出温度(本試験例では300℃)に昇温した状態であっても、リッチスパイクによって供給した合成排気ガス中に含まれるHCは酸化触媒1に吸収されて、下流側には少量(0.1体積%)しか排出されなかった。
一方、上記2サイクル目以降でのリッチスパイク時に、酸化触媒1の下流側に排出された排気に含まれる全HC量は、1サイクル目の約8倍であった。
このため、酸化触媒にHCが十分に吸着していない状態では、酸化触媒1の上流側からリッチ空燃比の排気を供給して下流側に配置されたNOx吸蔵還元型触媒のNOx還元処理を行なおうとしても、排気中のHCがNOx吸蔵還元型触媒より上流側の酸化触媒によって吸着されてしまってNOx吸蔵還元型触媒に供給されず、NOx吸蔵還元型触媒において十分なNOx還元処理を行なうことは困難であるといえる。
一方、本実施の形態の排気浄化装置10及び排気浄化装置11によれば、HC吸着許容量以上となるまで酸化触媒にHCを十分に吸着させた後に、NOx還元処理を行なうことから、NOx還元処理時には、上記2サイクル目以降のリッチスパイク時に酸化触媒1の下流側に排出されたHCに相当する量の多量のHCがNOx吸蔵還元型触媒へ供給されることとなる。このため、本実施の形態の排気浄化装置10及び排気浄化装置11では、効率良くNOx還元処理を行なうことが可能であるといえる。
<試験例2>
―比較部材1の調整―
セル密度600cpsi、壁厚75μm、容積35mlのコージェライト製ハニカム形状の担体基材を用意した。一方、Al(75g/L)と、バインダー(アルミナゾル及び水)(35g/L)と、を混合してスラリーを調整した。
そして、上記担体基材を本試験例2で調整したスラリー中に浸漬し、エアにて余分なスラリーを吹き払い、120℃で6時間乾燥後、500℃で3時間焼成して、HC吸着放出材を含まないコート層を形成した。
次に、上記コート層に硝酸白金水溶液(Pt0.6g/L)を含漬させ、これを焼成してPtを担持したHC着火層30Cを形成することによって、比較部材1を調整した。
本試験例2で調整した比較部材1について、リーン排気ガスAを20L/min(N balance)の流量で連続的に供給し、酸化触媒の床温が昇温してから安定となった後に更に10分間リーン排気ガスAを上記流量で継続して連続供給した後に、試験例1と同じ方法でリッチスパイクを5回繰り返し実行した。
なお、本試験例2では、上記試験例1で用意したリーン排気ガスA及びリーン排気ガスBを用いた。また、リーン排気ガスAを連続供給しはじめることによって比較部材1の床温は上昇し、安定したときの床温は試験例1と同じ300℃であった。
上記各サイクルのリッチスパイク実行に、該比較部材1の下流側に排出された排気中に含まれる全HC量(THC)を試験例1と同じ方法により測定した。2サイクル目、3サイクル目、及び4サイクル目のリッチスパイク時に該比較部材1の下流側に排出された排気に含まれる全HC量を、図9に示した。図9中、線図54A、線図54B、及び線図54Cは、各々、2サイクル目、3サイクル目、及び4サイクル目のリッチスパイク時に該比較部材1の下流側に排出された排気に含まれる全HC量(質量%)を示している。
また、図9には、上記試験例1で測定した、2サイクル目、3サイクル目、及び4サイクル目のリッチスパイク時に酸化触媒1の下流側に排出された排気に含まれる全HC量も併せて示した。なお、図9中、線図52A、線図52B、及び線図52Cは、各々、2サイクル目、3サイクル目、及び4サイクル目のリッチスパイク時に酸化触媒1の下流側に排出された排気に含まれる全HC量(質量%)を示している。
図9に示すように、HC吸着放出材を含まない比較部材1の2〜4サイクルの各々のリッチスパイク時に下流側に排出された排気に含まれる全HC量は(線図54A、線図54B、及び線図54C)は、HC吸着放出材を含む酸化触媒1の2〜4サイクルの各々のリッチスパイク時に下流側に排出された排気に含まれる全HC量(線図52A、線図52B、及び線図52C)に比べて、全HC量が1〜2割多いことが分かる。
このため、第1の実施の形態で説明したように、NOx吸蔵還元型触媒16の上流側に酸化触媒32を配置することで、NOx還元処理時には酸化触媒32が設けられていない場合に比べてHCを多く含む排気がNOx吸蔵還元型触媒16に流入することから、NOx還元処理時の燃料添加量の低減が図れ、効率よくNOx還元処理が実行されるといえる。
10 排気浄化装置
11 排気浄化装置
12 内燃機関
12A 燃料噴射バルブ
14 排気管
16 NOx吸蔵還元型触媒
20 噴射弁
22 昇温部材
30A モノリス担体
30B HC吸着放出層
30 酸化触媒
30C HC着火層
32 酸化触媒

Claims (9)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ、流入する排気の空燃比がリーンのときに排気中のNOを吸蔵し、流入する排気の空燃比がリッチのときに吸蔵していたNOxを炭化水素によりNに還元するNOx還元触媒と、
    前記排気通路の前記NOx還元触媒より上流側に設けられ、予め定められた所定温度未満のときに炭化水素を吸着し、該所定温度以上のときに炭化水素を放出する吸着放出材を含む吸着放出層上に、貴金属触媒を含む貴金属層が積層された酸化触媒と、
    前記酸化触媒に流入する排気の空燃比を調整する排気空燃比調整手段と、
    前記吸着放出材の炭化水素吸着量が、予め定めた基準量以上であるか否かを判別する判別手段と、
    前記判別手段によって前記吸着放出材の炭化水素吸着量が前記基準量以上であると判別されたときに、前記酸化触媒を介して前記NOx還元触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように前記空燃比調整手段を制御する制御手段と、
    を備えた排気浄化装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記判別手段によって前記吸着放出材の炭化水素吸着量が前記基準量以上ではないと判別されたときに、前記酸化触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように前記排気空燃比調整手段を制御する請求項1に記載の排気浄化装置。
  3. 前記NOx還元触媒のNO吸蔵量を導出する導出手段を備え、
    前記制御手段は、前記判別手段によって前記吸着放出材の炭化水素吸着量が前記基準量以上であると判別され、且つ前記導出手段によって導出されたNO吸蔵量が予め定められた基準量を超えたときに、前記酸化触媒を介して前記NOx還元触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように前記空燃比調整手段を制御する請求項1または請求項2に記載の排気浄化装置。
  4. 内燃機関の排気通路に設けられ、流入する排気の空燃比がリーンのときに排気中のNOを吸蔵し、流入する排気の空燃比がリッチのときに吸蔵していたNOxを炭化水素によりNに還元するNOx還元触媒と、
    前記排気通路の前記NOx還元触媒より上流側に設けられ、予め定められた所定温度未満のときに炭化水素を吸着し、該所定温度以上のときに炭化水素を放出する吸着放出材と、
    前記吸着放出材に流入する排気の空燃比を調整する排気空燃比調整手段と、
    前記吸着放出材を昇温する昇温手段と、
    前記吸着放出材の炭化水素吸着量が、予め定めた基準量以上であるか否かを判別する判別手段と、
    前記判別手段によって前記吸着放出材の炭化水素吸着量が前記基準量以上であると判別されたときに、前記吸着放出材の温度が前記所定温度以上となるように前記昇温手段を制御すると共に、前記吸着放出材を介して前記NOx還元触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように前記空燃比調整手段を制御する制御手段と、
    を備えた排気浄化装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記判別手段によって前記吸着放出材の炭化水素吸着量が前記基準量以上ではないと判別されたときに、前記吸着放出材に流入される排気の空燃比がリッチとなるように前記排気空燃比調整手段を制御する請求項4に記載の排気浄化装置。
  6. 前記NOx還元触媒のNO吸蔵量を導出する導出手段を備え、
    前記制御手段は、前記判別手段によって前記吸着放出材の炭化水素吸着量が前記基準量以上であると判別され、且つ前記導出手段によって導出されたNO吸蔵量が予め定められた基準量を超えたときに、前記吸着放出材の温度が前記所定温度以上となるように前記昇温手段を制御すると共に、前記吸着放出材を介して前記NOx還元触媒に流入する排気の空燃比がリッチとなるように前記空燃比調整手段を制御する請求項4または請求項5に記載の排気浄化装置。
  7. 前記排気空燃比調整手段を、前記内燃機関で燃焼される混合気の空燃比を調整する第1の調整手段、及び前記排気通路の前記吸着放出材より上流側の排気の空燃比がリッチとなるように調整する第2の調整手段の少なくとも一方で構成した請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の排気浄化装置。
  8. 前記基準量は、前記吸着放出材における炭化水素の飽和吸着量である請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の排気浄化装置。
  9. 前記吸着放出材は、β−ゼオライトである請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の排気浄化装置。
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