JP2010265789A - エンジン制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、エンジン水温検出手段の誤った故障判定をなくし、故障診断精度を向上し得ることを目的としている。
【解決手段】このため、エンジンの冷却水温度を検出するエンジン水温検出手段と、エンジン水温検出手段が故障しているかどうかを判定する故障判定手段とを備えたエンジン制御装置において、エンジンと、ラジエータと、エンジンとラジエータとを連絡する冷却水通路と、冷却水通路に設けられ、エンジンからの冷却水をラジエータ側に流入させるか否かを切り替える開閉弁の開閉温度を可変制御するサーモスタットとを備え、サーモスタットの可変制御を行い、開閉弁を開閉制御した後に、故障判定手段により、エンジン水温検出手段が故障しているかどうかを判定する。
【選択図】図1
【解決手段】このため、エンジンの冷却水温度を検出するエンジン水温検出手段と、エンジン水温検出手段が故障しているかどうかを判定する故障判定手段とを備えたエンジン制御装置において、エンジンと、ラジエータと、エンジンとラジエータとを連絡する冷却水通路と、冷却水通路に設けられ、エンジンからの冷却水をラジエータ側に流入させるか否かを切り替える開閉弁の開閉温度を可変制御するサーモスタットとを備え、サーモスタットの可変制御を行い、開閉弁を開閉制御した後に、故障判定手段により、エンジン水温検出手段が故障しているかどうかを判定する。
【選択図】図1
Description
この発明はエンジン制御装置に係り、特にエンジン水温検出手段の故障診断精度の向上を図るエンジン制御装置に関するものである。
車両に搭載されるエンジンにおいては、エンジンの冷却を図るために、一般的に、ラジエータを用いた水冷式の冷却システムが備えられている。
この水冷システムは、前記エンジンとラジエータとの間で冷却水を循環させ、循環される冷却水をラジエータ部分での放熱によって冷却している。
この水冷システムは、前記エンジンとラジエータとの間で冷却水を循環させ、循環される冷却水をラジエータ部分での放熱によって冷却している。
ところで、従来のエンジン制御装置において、エンジンの水温センサ(「エンジン水温検出手段」とも換言できる。)の故障判定装置(固着診断)は、予め設定された時間内に、水温センサのセンサ出力電圧の値が変動しない場合などを「故障」と判定していた。
ここで、図7に示す従来の前記エンジン制御装置のエンジン水温検出手段の故障判定用フローチャートに沿って説明する。
この故障判定用プログラムがスタート(201)すると、診断実施条件が成立したか否かの判断(202)に移行する。
そして、この判断(202)がNOの場合には、この判断(202)がYESとなるまで判断(202)を繰り返し行う。
また、判断(202)がYESの場合には、センサ電圧変化が所定値以下であるか否かの判断(203)に移行する。
なお、この判断(203)に際しては、上記センサ電圧変化の+(プラス)側と−(マイナス)側との数値を絶対値で表し、前記所定値以下であるか否かを判断している。
このセンサ電圧変化が所定値以下であるか否かの判断(203)において、判断(203)がNOの場合には、エンジン水温検出手段が「正常」であると判定する処理(204)に移行し、そのまま後述する故障判定用プログラムのエンド(207)に移行する。
上述の判断(203)がYESの場合には、所定時間経過したか否かの判断(205)に移行する。
この所定時間経過したか否かの判断(205)において、判断(205)がNOの場合には、上述したセンサ電圧変化が所定値以下であるか否かの判断(203)に戻る。
また、判断(205)がYESの場合には、エンジン水温検出手段が「故障」であると判定する処理(206)に移行した後に、故障判定用プログラムのエンド(207)に移行する。
ここで、図7に示す従来の前記エンジン制御装置のエンジン水温検出手段の故障判定用フローチャートに沿って説明する。
この故障判定用プログラムがスタート(201)すると、診断実施条件が成立したか否かの判断(202)に移行する。
そして、この判断(202)がNOの場合には、この判断(202)がYESとなるまで判断(202)を繰り返し行う。
また、判断(202)がYESの場合には、センサ電圧変化が所定値以下であるか否かの判断(203)に移行する。
なお、この判断(203)に際しては、上記センサ電圧変化の+(プラス)側と−(マイナス)側との数値を絶対値で表し、前記所定値以下であるか否かを判断している。
このセンサ電圧変化が所定値以下であるか否かの判断(203)において、判断(203)がNOの場合には、エンジン水温検出手段が「正常」であると判定する処理(204)に移行し、そのまま後述する故障判定用プログラムのエンド(207)に移行する。
上述の判断(203)がYESの場合には、所定時間経過したか否かの判断(205)に移行する。
この所定時間経過したか否かの判断(205)において、判断(205)がNOの場合には、上述したセンサ電圧変化が所定値以下であるか否かの判断(203)に戻る。
また、判断(205)がYESの場合には、エンジン水温検出手段が「故障」であると判定する処理(206)に移行した後に、故障判定用プログラムのエンド(207)に移行する。
しかし、前記エンジン制御装置のエンジン水温検出手段の故障判定用フローチャートに沿って行う故障判定方策では、通常の正常なエンジンの運転状態にあっても、エンジン状況によっては、上記の故障条件を満たしてしまうという不都合がある。
例えば、エンジン状況としては、完全な暖機状態において、定速走行時やアイドル運転状態でかつエアコン作動によりラジエータファンも作動中であるとき、などが該当している。
例えば、エンジン状況としては、完全な暖機状態において、定速走行時やアイドル運転状態でかつエアコン作動によりラジエータファンも作動中であるとき、などが該当している。
この発明の目的は、エンジン水温検出手段の誤った故障判定をなくし、故障診断精度を向上し得るエンジン制御装置を実現することにある。
そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、エンジンの冷却水温度を検出するエンジン水温検出手段と、このエンジン水温検出手段が故障しているかどうかを判定する故障判定手段とを備えたエンジン制御装置において、前記エンジンと、ラジエータと、前記エンジンとラジエータとを連絡する冷却水通路と、この冷却水通路に設けられ、前記エンジンからの冷却水を前記ラジエータ側に流入させるか否かを切り替える開閉弁の開閉温度を可変制御するサーモスタットとを備え、このサーモスタットの可変制御を行い、前記開閉弁を開閉制御した後に、前記故障判定手段により、前記エンジン水温検出手段が故障しているかどうかを判定することを特徴とする。
以上詳細に説明した如くこの発明によれば、エンジンの冷却水温度を検出するエンジン水温検出手段と、エンジン水温検出手段が故障しているかどうかを判定する故障判定手段とを備えたエンジン制御装置において、エンジンと、ラジエータと、エンジンとラジエータとを連絡する冷却水通路と、冷却水通路に設けられ、エンジンからの冷却水をラジエータ側に流入させるか否かを切り替える開閉弁の開閉温度を可変制御するサーモスタットとを備え、サーモスタットの可変制御を行い、開閉弁を開閉制御した後に、故障判定手段により、エンジン水温検出手段が故障しているかどうかを判定する。
従って、前記エンジン水温検出手段が正常であるのに、誤って故障であると判定されることがなくなる。
これにより、故障診断精度を向上させることが可能である。
従って、前記エンジン水温検出手段が正常であるのに、誤って故障であると判定されることがなくなる。
これにより、故障診断精度を向上させることが可能である。
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。
図1〜図6はこの発明の実施例を示すものである。
図2及び図3において、1はエンジン制御装置、2は図示しない車両に搭載されるエンジン、3はエンジン2の燃焼室、4は吸気通路、5は排気通路である。
つまり、前記エンジン2は、図2及び図3に示す如く、内部に燃焼室3が形成されており、この燃焼室3の上流側に前記吸気通路4が連絡しているとともに、燃焼室3の下流側には前記排気通路5が連絡している。
このとき、前記吸気通路4の途中には、前記エンジン2の燃焼室3に燃料を噴射供給するインジェクタ6が配設されている。
図2及び図3において、1はエンジン制御装置、2は図示しない車両に搭載されるエンジン、3はエンジン2の燃焼室、4は吸気通路、5は排気通路である。
つまり、前記エンジン2は、図2及び図3に示す如く、内部に燃焼室3が形成されており、この燃焼室3の上流側に前記吸気通路4が連絡しているとともに、燃焼室3の下流側には前記排気通路5が連絡している。
このとき、前記吸気通路4の途中には、前記エンジン2の燃焼室3に燃料を噴射供給するインジェクタ6が配設されている。
また、前記エンジン2の周囲には、図2及び図3に示す如く、冷却水を循環させて前記燃焼室3内から発熱によって昇温したエンジン2を冷却するためのウォータジャケット7が形成されている。
このとき、前記エンジン2を水冷式の冷却システムとした場合に、このエンジン2とラジエータ8とを連絡する冷却水通路9が設けられる。
なお、ラジエータ8は、車両走行時の走行風やこのラジエータ8の前部に配設されるラジエータファン(図示せず)によって放熱が行われ、ラジエータ8を流れる冷却水の冷却が行われる。
そして、前記冷却水通路9は、図2及び図3に示す如く、前記エンジン2のウォータジャケット7のエンジン流出側と前記ラジエータ8上部のラジエータ流入側とを連絡する第1冷却水通路10と、前記ラジエータ8下部のラジエータ流出側と前記エンジン2のウォータジャケット7のエンジン流入側とを連絡する第2冷却水通路11と、前記第1冷却水通路10と第2冷却水通路11とを接続して前記ラジエータ8をバイパスするバイパス通路である第3冷却水通路12とを有する。
このとき、前記エンジン2のウォータジャケット7のエンジン流入側近傍の前記第2冷却水通路11には、前記エンジン2のウォータジャケット7に冷却水を流入させるように動作するウォータポンプ13が配設される。
このとき、前記エンジン2を水冷式の冷却システムとした場合に、このエンジン2とラジエータ8とを連絡する冷却水通路9が設けられる。
なお、ラジエータ8は、車両走行時の走行風やこのラジエータ8の前部に配設されるラジエータファン(図示せず)によって放熱が行われ、ラジエータ8を流れる冷却水の冷却が行われる。
そして、前記冷却水通路9は、図2及び図3に示す如く、前記エンジン2のウォータジャケット7のエンジン流出側と前記ラジエータ8上部のラジエータ流入側とを連絡する第1冷却水通路10と、前記ラジエータ8下部のラジエータ流出側と前記エンジン2のウォータジャケット7のエンジン流入側とを連絡する第2冷却水通路11と、前記第1冷却水通路10と第2冷却水通路11とを接続して前記ラジエータ8をバイパスするバイパス通路である第3冷却水通路12とを有する。
このとき、前記エンジン2のウォータジャケット7のエンジン流入側近傍の前記第2冷却水通路11には、前記エンジン2のウォータジャケット7に冷却水を流入させるように動作するウォータポンプ13が配設される。
前記エンジン制御装置1は、前記エンジン2の冷却水温度を検出するエンジン水温検出手段14と、このエンジン水温検出手段14が故障しているかどうかを判定する故障判定手段15とを備えている。
このとき、前記エンジン水温検出手段14は、水温センサからなり、図2及び図3に示す如く、前記エンジン2のウォータジャケット7のエンジン流出側近傍の前記第1冷却水通路10に設けられる。
また、前記故障判定手段15は、図2及び図3に示す如く、前記エンジン制御装置1の制御手段(「ECU」又は「電子制御装置」ともいう。)16内に設けられる。
更に、この制御手段16には、図2及び図3に示す如く、前記インジェクタ6や前記エンジン水温検出手段14が接続されている。
そして、前記制御手段16は、前記インジェクタ6の燃料の噴射制御を行う一方、前記エンジン水温検出手段14からの水温検出信号を入力している。
このとき、前記エンジン水温検出手段14は、水温センサからなり、図2及び図3に示す如く、前記エンジン2のウォータジャケット7のエンジン流出側近傍の前記第1冷却水通路10に設けられる。
また、前記故障判定手段15は、図2及び図3に示す如く、前記エンジン制御装置1の制御手段(「ECU」又は「電子制御装置」ともいう。)16内に設けられる。
更に、この制御手段16には、図2及び図3に示す如く、前記インジェクタ6や前記エンジン水温検出手段14が接続されている。
そして、前記制御手段16は、前記インジェクタ6の燃料の噴射制御を行う一方、前記エンジン水温検出手段14からの水温検出信号を入力している。
前記エンジン制御装置1は、前記エンジン2と、ラジエータ8と、前記エンジン2とラジエータ8とを連絡する冷却水通路9と、この冷却水通路9に設けられ、前記エンジン2からの冷却水を前記ラジエータ8側に流入させるか否かを切り替える開閉弁17の開閉温度を可変制御する電子制御式のサーモスタット18とを備え、このサーモスタット18の可変制御を行い、前記開閉弁17を開閉制御した後に、前記故障判定手段15により、前記エンジン水温検出手段14が故障しているかどうかを判定する。
詳述すれば、前記開閉弁17を前記冷却水通路9の第1冷却水通路10途中に配設する際に、図2及び図3に示す如く、この第1冷却水通路10とバイパス通路である前記第3冷却水通路12との合流部位と前記ラジエータ8との間の第1冷却水通路10に配設する。
また、前記開閉弁17に前記サーモスタット18を設ける際には、外付けや内蔵などの方策が考えられるが、この実施例においては、サーモスタット18を前記開閉弁17に内蔵した構成として説明する。
詳述すれば、前記開閉弁17を前記冷却水通路9の第1冷却水通路10途中に配設する際に、図2及び図3に示す如く、この第1冷却水通路10とバイパス通路である前記第3冷却水通路12との合流部位と前記ラジエータ8との間の第1冷却水通路10に配設する。
また、前記開閉弁17に前記サーモスタット18を設ける際には、外付けや内蔵などの方策が考えられるが、この実施例においては、サーモスタット18を前記開閉弁17に内蔵した構成として説明する。
前記故障判定手段15は、前記エンジン水温検出手段14に出力固着異常が発生して故障しているかどうかを判定する前に、意図的に水温変化が生じるように前記サーモスタット18の可変制御、つまりサーモスタットヒータ駆動電圧を制御する。
そして、意図的なサーモスタットヒータ駆動電圧の制御によって、前記開閉弁17を開閉制御した後に、前記エンジン水温検出手段14に出力固着異常が発生して故障しているかどうかを判定するものである。
そして、意図的なサーモスタットヒータ駆動電圧の制御によって、前記開閉弁17を開閉制御した後に、前記エンジン水温検出手段14に出力固着異常が発生して故障しているかどうかを判定するものである。
このとき、前記サーモスタット18の可変制御であるサーモスタットヒータ駆動電圧の制御による前記開閉弁17の開放時について説明する。
この開閉弁17の開放時、つまり「サーモスタット開時」に前記エンジン2に循環する冷却水は、図2に矢印で示す如く、エンジン2のウォータジャケット7のエンジン流出側から前記第1冷却水通路10を介して前記ラジエータ8上部のラジエータ流入側に流れる。
そして、このラジエータ8において、冷却水は走行風によって冷却される。
このラジエータ8で冷却された冷却水は、ラジエータ8下部のラジエータ流出側から前記第2冷却水通路11を介して前記エンジン2側に流れ、第2冷却水通路11途中の前記ウォータポンプ13を経て、前記エンジン2のウォータジャケット7のエンジン流入側に流れる。
従って、前記エンジン2に循環する冷却水は、ラジエータ8において走行風によって冷却されることとなり、冷却水の温度が低下し、発熱量と放熱量との関係は以下のようになる。
発熱量<放熱量
この開閉弁17の開放時、つまり「サーモスタット開時」に前記エンジン2に循環する冷却水は、図2に矢印で示す如く、エンジン2のウォータジャケット7のエンジン流出側から前記第1冷却水通路10を介して前記ラジエータ8上部のラジエータ流入側に流れる。
そして、このラジエータ8において、冷却水は走行風によって冷却される。
このラジエータ8で冷却された冷却水は、ラジエータ8下部のラジエータ流出側から前記第2冷却水通路11を介して前記エンジン2側に流れ、第2冷却水通路11途中の前記ウォータポンプ13を経て、前記エンジン2のウォータジャケット7のエンジン流入側に流れる。
従って、前記エンジン2に循環する冷却水は、ラジエータ8において走行風によって冷却されることとなり、冷却水の温度が低下し、発熱量と放熱量との関係は以下のようになる。
発熱量<放熱量
また、前記サーモスタット18の可変制御であるサーモスタットヒータ駆動電圧の制御による前記開閉弁17の閉鎖時について説明する。
この開閉弁17の閉鎖時、つまり「サーモスタット閉時」に前記エンジン2に循環する冷却水は、図3に矢印で示す如く、エンジン2のウォータジャケット7のエンジン流出側から前記第1冷却水通路10を介して前記ラジエータ8側に流れる。
このとき、前記サーモスタット18によって前記開閉弁17が閉鎖されているため、冷却水がラジエータ8へは流れず、ラジエータ8をバイパスするように第1冷却水通路10途中の前記第3冷却水通路12に流れる。
そして、この第3冷却水通路12を流れる冷却水は、前記第2冷却水通路11の途中部位に流れ込み、この第2冷却水通路11を介して前記エンジン2側に流れ、第2冷却水通路11途中の前記ウォータポンプ13を経て、前記エンジン2のウォータジャケット7のエンジン流入側に流れる。
従って、前記エンジン2に循環する冷却水は、ラジエータ8において走行風によって冷却されることがないため、冷却水の温度が上昇し、発熱量と放熱量との関係は以下のようになる。
発熱量>放熱量
この開閉弁17の閉鎖時、つまり「サーモスタット閉時」に前記エンジン2に循環する冷却水は、図3に矢印で示す如く、エンジン2のウォータジャケット7のエンジン流出側から前記第1冷却水通路10を介して前記ラジエータ8側に流れる。
このとき、前記サーモスタット18によって前記開閉弁17が閉鎖されているため、冷却水がラジエータ8へは流れず、ラジエータ8をバイパスするように第1冷却水通路10途中の前記第3冷却水通路12に流れる。
そして、この第3冷却水通路12を流れる冷却水は、前記第2冷却水通路11の途中部位に流れ込み、この第2冷却水通路11を介して前記エンジン2側に流れ、第2冷却水通路11途中の前記ウォータポンプ13を経て、前記エンジン2のウォータジャケット7のエンジン流入側に流れる。
従って、前記エンジン2に循環する冷却水は、ラジエータ8において走行風によって冷却されることがないため、冷却水の温度が上昇し、発熱量と放熱量との関係は以下のようになる。
発熱量>放熱量
ここで、前記故障判定手段15によって意図的に水温変化が生じるように制御する理由について記載する。
前記エンジン制御装置1において、完爆状態、つまり完暖通常時では、定常走行中も停車中(アイドル中)も、図4及び図5に示す如く、前記エンジン2の発熱と放熱との熱収支が釣り合い、水温変化が起こり難い条件が存在する。
このような状態では、正常な前記エンジン水温検出手段14を「異常」と誤判定してしまうおそれがあるため、電子制御式の前記サーモスタット18を用いて水温が変化し易い条件で運転し、この状況でも水温変化が生じない場合に、前記エンジン水温検出手段14に出力固着異常が発生している、つまり「故障」であると判定するものである。
前記エンジン制御装置1において、完爆状態、つまり完暖通常時では、定常走行中も停車中(アイドル中)も、図4及び図5に示す如く、前記エンジン2の発熱と放熱との熱収支が釣り合い、水温変化が起こり難い条件が存在する。
このような状態では、正常な前記エンジン水温検出手段14を「異常」と誤判定してしまうおそれがあるため、電子制御式の前記サーモスタット18を用いて水温が変化し易い条件で運転し、この状況でも水温変化が生じない場合に、前記エンジン水温検出手段14に出力固着異常が発生している、つまり「故障」であると判定するものである。
追記すれば、定常走行中において、完爆通常時に、前記サーモスタット18の開閉・負荷変動・車速風変動等で熱収支が釣り合わない場合には、図4(a)に示す如く、冷却水の温度が周期的に上下に変動する。
しかし、この定常走行中において、エンジン負荷(発熱量)と車速風(放熱量)とが釣り合う、つまり熱収支が釣り合う場合には、図4(b)に示す如く、冷却水の温度が変動しない。
また、アイドル中において、完爆通常時に、エアコンOFF時の場合には、図5(a)に示す如く、冷却水の温度が、上述した定常走行中の場合よりも周期期間の長い状態で、周期的に上下に変動する。
しかし、このアイドル中において、エアコン温度時等のようなラジエータファンが長時間作動して熱収支が釣り合う場合には、図5(b)に示す如く、冷却水の温度が変動しない。
このため、この発明の実施例においては、冷却水の温度の変動しないときに、意図的に前記サーモスタット18の可変制御であるサーモスタットヒータ駆動電圧の制御を実施し、前記開閉弁17を開閉制御して水温変動を生じさせるものである。
つまり、図6に矢印で示す如く、開閉弁17の開放時、つまり「サーモスタット開時」に水温下降となり、開閉弁17の閉鎖時、つまり「サーモスタット閉時」に水温上昇となる。
そして、意図的なサーモスタットヒータ駆動電圧の制御によって、前記開閉弁17を開閉制御した後に、水温変動が生じない場合に、前記エンジン水温検出手段14に出力固着異常が発生して故障していると判定するものである。
しかし、この定常走行中において、エンジン負荷(発熱量)と車速風(放熱量)とが釣り合う、つまり熱収支が釣り合う場合には、図4(b)に示す如く、冷却水の温度が変動しない。
また、アイドル中において、完爆通常時に、エアコンOFF時の場合には、図5(a)に示す如く、冷却水の温度が、上述した定常走行中の場合よりも周期期間の長い状態で、周期的に上下に変動する。
しかし、このアイドル中において、エアコン温度時等のようなラジエータファンが長時間作動して熱収支が釣り合う場合には、図5(b)に示す如く、冷却水の温度が変動しない。
このため、この発明の実施例においては、冷却水の温度の変動しないときに、意図的に前記サーモスタット18の可変制御であるサーモスタットヒータ駆動電圧の制御を実施し、前記開閉弁17を開閉制御して水温変動を生じさせるものである。
つまり、図6に矢印で示す如く、開閉弁17の開放時、つまり「サーモスタット開時」に水温下降となり、開閉弁17の閉鎖時、つまり「サーモスタット閉時」に水温上昇となる。
そして、意図的なサーモスタットヒータ駆動電圧の制御によって、前記開閉弁17を開閉制御した後に、水温変動が生じない場合に、前記エンジン水温検出手段14に出力固着異常が発生して故障していると判定するものである。
次に、図1に示す前記エンジン制御装置1のエンジン水温検出手段14の故障判定用フローチャートに沿って、作用を説明する。
この故障判定用プログラムがスタート(101)すると、診断実施条件が成立したか否かの判断(102)に移行する。
そして、この判断(102)がNOの場合には、この判断(102)がYESとなるまで判断(102)を繰り返し行う。
また、判断(102)がYESの場合には、センサ電圧変化が所定値以下であるか否かの判断(103)に移行する。
なお、この判断(103)に際しては、上記センサ電圧変化の+(プラス)側と−(マイナス)側との数値を絶対値で表し、前記所定値以下であるか否かを判断している。
このセンサ電圧変化が所定値以下であるか否かの判断(103)において、判断(103)がNOの場合には、前記エンジン水温検出手段14が「正常」であると判定する処理(104)に移行し、そのまま後述する故障判定用プログラムのエンド(109)に移行する。
上述の判断(103)がYESの場合には、所定時間経過したか否かの判断(105)に移行する。
この所定時間経過したか否かの判断(105)において、判断(105)がNOの場合には、上述したセンサ電圧変化が所定値以下であるか否かの判断(103)に戻る。
また、判断(105)がYESの場合には、水温変化が生じるように、前記制御手段によるサーモスタット制御によって、前記開閉弁のサーモスタットのサーモスタットヒータ駆動電圧を制御する処理(106)に移行する。
この処理(106)の後にセンサ電圧変化が所定値以下であるか否かの判断(107)に移行する。
なお、この判断(107)に際しては、上述した判断(103)の場合と同様に、上記センサ電圧変化の+(プラス)側と−(マイナス)側との数値を絶対値で表し、前記所定値以下であるか否かを判断している。
そして、上述のセンサ電圧変化が所定値以下であるか否かの判断(107)において、この判断(107)がNOの場合には、前記エンジン水温検出手段が「正常」であると判定する処理(104)に移行し、そのまま後述する故障判定用プログラムのエンド(109)に移行する。
また、上述の判断(107)がYESの場合には、前記制御手段によるサーモスタット制御を行っても水温変化が生じないため、前記エンジン水温検出手段14に出力固着異常が発生しており、このエンジン水温検出手段14が「故障」であると判定する処理(108)に移行した後に、故障判定用プログラムのエンド(109)に移行する。
そして、この判断(102)がNOの場合には、この判断(102)がYESとなるまで判断(102)を繰り返し行う。
また、判断(102)がYESの場合には、センサ電圧変化が所定値以下であるか否かの判断(103)に移行する。
なお、この判断(103)に際しては、上記センサ電圧変化の+(プラス)側と−(マイナス)側との数値を絶対値で表し、前記所定値以下であるか否かを判断している。
このセンサ電圧変化が所定値以下であるか否かの判断(103)において、判断(103)がNOの場合には、前記エンジン水温検出手段14が「正常」であると判定する処理(104)に移行し、そのまま後述する故障判定用プログラムのエンド(109)に移行する。
上述の判断(103)がYESの場合には、所定時間経過したか否かの判断(105)に移行する。
この所定時間経過したか否かの判断(105)において、判断(105)がNOの場合には、上述したセンサ電圧変化が所定値以下であるか否かの判断(103)に戻る。
また、判断(105)がYESの場合には、水温変化が生じるように、前記制御手段によるサーモスタット制御によって、前記開閉弁のサーモスタットのサーモスタットヒータ駆動電圧を制御する処理(106)に移行する。
この処理(106)の後にセンサ電圧変化が所定値以下であるか否かの判断(107)に移行する。
なお、この判断(107)に際しては、上述した判断(103)の場合と同様に、上記センサ電圧変化の+(プラス)側と−(マイナス)側との数値を絶対値で表し、前記所定値以下であるか否かを判断している。
そして、上述のセンサ電圧変化が所定値以下であるか否かの判断(107)において、この判断(107)がNOの場合には、前記エンジン水温検出手段が「正常」であると判定する処理(104)に移行し、そのまま後述する故障判定用プログラムのエンド(109)に移行する。
また、上述の判断(107)がYESの場合には、前記制御手段によるサーモスタット制御を行っても水温変化が生じないため、前記エンジン水温検出手段14に出力固着異常が発生しており、このエンジン水温検出手段14が「故障」であると判定する処理(108)に移行した後に、故障判定用プログラムのエンド(109)に移行する。
これにより、前記エンジン制御装置1は、前記エンジン2と、ラジエータ8と、前記エンジン2とラジエータ8とを連絡する冷却水通路9と、この冷却水通路9に設けられ、前記エンジン2からの冷却水を前記ラジエータ8側に流入させるか否かを切り替える開閉弁17の開閉温度を可変制御するサーモスタット18とを備え、このサーモスタット18の可変制御を行い、前記開閉弁17を開閉制御した後に、前記故障判定手段15により、前記エンジン水温検出手段14が故障しているかどうかを判定する。
従って、水温センサからなる前記エンジン水温検出手段14が正常であるのに、誤って故障であると判定されることがなくなり、これにより、エンジン水温検出手段14の故障診断精度を向上させることが可能である。
従って、水温センサからなる前記エンジン水温検出手段14が正常であるのに、誤って故障であると判定されることがなくなり、これにより、エンジン水温検出手段14の故障診断精度を向上させることが可能である。
1 エンジン制御装置
2 エンジン
6 インジェクタ
7 ウォータジャケット
8 ラジエータ
9 冷却水通路
10 第1冷却水通路
11 第2冷却水通路
12 第3冷却水通路
13 ウォータポンプ
14 エンジン水温検出手段
15 故障判定手段
16 制御手段
17 開閉弁
18 サーモスタット
2 エンジン
6 インジェクタ
7 ウォータジャケット
8 ラジエータ
9 冷却水通路
10 第1冷却水通路
11 第2冷却水通路
12 第3冷却水通路
13 ウォータポンプ
14 エンジン水温検出手段
15 故障判定手段
16 制御手段
17 開閉弁
18 サーモスタット
Claims (1)
- エンジンの冷却水温度を検出するエンジン水温検出手段と、このエンジン水温検出手段が故障しているかどうかを判定する故障判定手段とを備えたエンジン制御装置において、前記エンジンと、ラジエータと、前記エンジンとラジエータとを連絡する冷却水通路と、この冷却水通路に設けられ、前記エンジンからの冷却水を前記ラジエータ側に流入させるか否かを切り替える開閉弁の開閉温度を可変制御するサーモスタットとを備え、このサーモスタットの可変制御を行い、前記開閉弁を開閉制御した後に、前記故障判定手段により、前記エンジン水温検出手段が故障しているかどうかを判定することを特徴とするエンジン制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009116616A JP2010265789A (ja) | 2009-05-13 | 2009-05-13 | エンジン制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009116616A JP2010265789A (ja) | 2009-05-13 | 2009-05-13 | エンジン制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010265789A true JP2010265789A (ja) | 2010-11-25 |
Family
ID=43362973
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009116616A Pending JP2010265789A (ja) | 2009-05-13 | 2009-05-13 | エンジン制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010265789A (ja) |
-
2009
- 2009-05-13 JP JP2009116616A patent/JP2010265789A/ja active Pending
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