JP2010265670A - 防水用ディスク、防水施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】防水層に形成された防水層貫通孔の防水を良好な作業性を確保して確実に行え、防水用充填材の使用量の抑制、防水用ディスクの防水層からの突出寸法の抑制を実現できる技術の開発。
【解決手段】
本発明は、母材1表面の防水層3を貫通して突設されたアンカー体20の前記防水層3から突出された部分である突出部25に外挿されるディスクであって、ディスク本体31の中央突壁35の外周に装着したOリング32と前記中央突壁35を囲繞する同心円状の外周突壁34との間にクリアランスCを確保した構成の防水用ディスク30、アンカー体20の前記突出部25に外挿した前記ディスク30を、前記突出部25の根元の周囲に形成した充填材盛り上げ部4bに押し付けて、アンカー体20が貫通されている防水層貫通孔3aの防水を行う防水施工方法を提供する。
【選択図】図4
【解決手段】
本発明は、母材1表面の防水層3を貫通して突設されたアンカー体20の前記防水層3から突出された部分である突出部25に外挿されるディスクであって、ディスク本体31の中央突壁35の外周に装着したOリング32と前記中央突壁35を囲繞する同心円状の外周突壁34との間にクリアランスCを確保した構成の防水用ディスク30、アンカー体20の前記突出部25に外挿した前記ディスク30を、前記突出部25の根元の周囲に形成した充填材盛り上げ部4bに押し付けて、アンカー体20が貫通されている防水層貫通孔3aの防水を行う防水施工方法を提供する。
【選択図】図4
Description
本発明は、アンカーを母材に該母材表面の防水層を貫通させて固着して施工する際に前記防水層に形成される貫通孔及びその付近の防水を行うための防水施工方法、この防水施工方法に好適に用いることができる防水用ディスクに関する。
例えば建物屋上への設備機器の設置にあっては、建物躯体に対してアンカー(あと施工アンカー)を施工して、このアンカーを建物躯体に対する機器の固定に利用する工法が多用されている。
しかしながら、アンカーをその施工のために屋上防水層(例えば防水塗膜、防水シート等)に貫通させると、この貫通部分の防水性の確保が必要となる。
しかしながら、アンカーをその施工のために屋上防水層(例えば防水塗膜、防水シート等)に貫通させると、この貫通部分の防水性の確保が必要となる。
これに鑑みて、例えば防水層に貫通させて母材に固着させたアンカーボルトの防水層から突出(母材とは反対の側に突出)した部分に、前記アンカーボルトに外挿するための貫通孔を有するキャップをその内側空間に防水用の充填材を充填してから外挿して、前記防水層に形成されている貫通孔を覆うように被せて防水層に押し付け、前記キャップの内側に充填しておいた前記充填材によって、キャップと防水層とによって囲まれる内側の防水性を確保する方法(以下、第1従来工法とも言う)が提案されている(例えば特許文献1)。この方法の場合、例えばアンカーボルトに螺着したナットの締め付けによって防水層に対するキャップの押し付け状態を維持する。
また、特許文献1の明細書(0037)、(0038)、図4、図5には、キャップとしてその外周部にOリングを設けた構成のもの(本明細書において、以下、Oリング付きキャップとも言う)を使用する方法(以下、第2従来工法とも言う)も開示されている。
また、特許文献1の明細書(0037)、(0038)、図4、図5には、キャップとしてその外周部にOリングを設けた構成のもの(本明細書において、以下、Oリング付きキャップとも言う)を使用する方法(以下、第2従来工法とも言う)も開示されている。
しかしながら、上述の第1従来工法では、キャップを、母材に固着済みのアンカーボルトにその突出先端から外挿してアンカーボルトに沿って移動させる際に、キャップの内側空間に充填されている充填材がアンカーボルトに付着することが避けられず、アンカーボルトの清掃が必要になる等の問題点がある。
また、この第1従来工法では、充分な防水性能を確保するには、充填材を充填したキャップを防水層に対してしっかりと押し付けて充填材を防水層に確実に接触させる必要があるが、この点、充填材はキャップから盛り上がるように充分な量を肉盛りしておく必要があり、この量が不足すると防水性の確保に影響を与えやすい。しかし、現場において、必要量の充填材を計量し、この充填材をキャップからこぼれないように肉盛りすることは手間の掛かる作業であり、作業性を低下させる。
さらに、充填材の肉盛りを充分に行えたとしても、アンカーボルトに外挿したキャップのアンカーボルト長手方向への移動によって充填材がアンカーボルトに引き摺られる結果、充填材表面がその中央部(アンカーボルト付近)で窪んだ形状になり、防水層の貫通孔付近への充填材の押し付けが充分に行えなく可能性がある。充填材として、下向き作業や横向き作業を行う場合にキャップからこぼれ落ちにくくするために比較的粘度が高いものを使用した場合は、キャップのアンカーボルト長手方向への移動による充填材表面中央部の窪みの形成が顕著になってくる。また、アンカーボルトに外挿したキャップをアンカーボルト長手方向に移動させる際の作業性が低下するといった問題もある。
また、この第1従来工法では、充分な防水性能を確保するには、充填材を充填したキャップを防水層に対してしっかりと押し付けて充填材を防水層に確実に接触させる必要があるが、この点、充填材はキャップから盛り上がるように充分な量を肉盛りしておく必要があり、この量が不足すると防水性の確保に影響を与えやすい。しかし、現場において、必要量の充填材を計量し、この充填材をキャップからこぼれないように肉盛りすることは手間の掛かる作業であり、作業性を低下させる。
さらに、充填材の肉盛りを充分に行えたとしても、アンカーボルトに外挿したキャップのアンカーボルト長手方向への移動によって充填材がアンカーボルトに引き摺られる結果、充填材表面がその中央部(アンカーボルト付近)で窪んだ形状になり、防水層の貫通孔付近への充填材の押し付けが充分に行えなく可能性がある。充填材として、下向き作業や横向き作業を行う場合にキャップからこぼれ落ちにくくするために比較的粘度が高いものを使用した場合は、キャップのアンカーボルト長手方向への移動による充填材表面中央部の窪みの形成が顕著になってくる。また、アンカーボルトに外挿したキャップをアンカーボルト長手方向に移動させる際の作業性が低下するといった問題もある。
上述のように、第1従来工法は、作業性、防水層の貫通孔付近の防水の確実性の点で不利な工法である。また、アンカーボルトに外挿したキャップをアンカーボルト長手方向に移動したときにアンカーボルトに引き摺られるようにしてキャップから抜け出す充填材が無駄となる上、前記抜け出しを考慮して充填材をキャップに対して大きく盛り上がるように肉盛りした状態とすると、キャップを防水層に押し付けたときにキャップの外側に大量の充填材がはみ出すことが多々発生し、充填材の無駄が多いといった問題がある。
一方、第2従来工法では、特許文献1の明細書(0037)、図4、図5を参照して判るように、前記Oリング付きキャップとして、その内側にスポンジ等の吸水性の成形部材を詰めた構成のものを使用する。この工法では、第1従来工法におけるアンカーボルトへの充填材の付着、作業性の低下、充填材表面中央部の窪みの形成といった問題を解消できるものの、スポンジ等の吸水性の成形部材は雨水等の侵入を防ぐものではなく、充分な防水性を確保できるものとは言い難いものである。
上述のように、従来、アンカーボルトへの充填材の付着、作業性の低下、充填材の無駄の問題を解消でき、防水層に形成された防水層貫通孔の防水を確実に行うことができる適切な技術なこれまでなく、その開発が求められていた。
本発明は、前記課題に鑑みて、従来技術において発生するアンカーボルトへの充填材の付着、作業性の低下、充填材の無駄の問題を解消でき、防水層に形成された防水層貫通孔の防水を確実に行うことができる防水施工方法、この防水施工方法に好適に用いることができる防水用ディスクの提供を目的としている。
上記課題を解決するために、本発明では以下の構成を提供する。
第1の発明は、母材表面の防水層を貫通して設けられたアンカー体の前記防水層から突出された部分である突出部に外挿して、前記アンカー体の前記突出部の根元の周囲に防水用充填材を肉盛りした充填材盛り上げ部に押し付けることで、前記防水層の前記アンカー体が貫通されている防水層貫通孔及びその廻りの防水に用いられる防水用ディスクであって、円盤状の主板部の片面側に該主板部の外周に沿って突設された外周突壁及び前記主板部の中央部に突設された中央突壁を有し前記アンカー体が挿通されるアンカー体挿通孔が前記中央突壁及び前記主板部を貫通して形成されたディスク本体と、このディスク本体のリング状の前記中央突壁とリング状の前記外周突壁との間に確保された環状溝に挿入して前記中央突壁の外周に設けられたOリングとを備え、前記Oリングと前記外周突壁との間にはクリアランスが確保され、前記外周突壁の前記主板部からの突出寸法が前記中央突壁の前記主板部からの突出寸法よりも大きく設定され、かつ前記Oリングの断面径が前記外周突壁の前記主板部からの突出寸法よりも大きく設定されていることを特徴とする防水用ディスクを提供する。
第2の発明は、前記Oリングと前記外周突壁との間の前記クリアランスが、前記ナットの締め付け力によって前記Oリングを前記防水層に押し付けて弾性変形させ前記防水層に前記外周突壁を押し付けたときに、前記Oリングと前記外周突壁との間の非接触状態を維持し前記Oリングと前記外周突壁との間に前記防水用充填材を収容するリング状の外側環状凹所を確保できる大きさとされていることを特徴とする第1の発明の防水用ディスクを提供する。
第3の発明は、アンカー体を母材表面に設けられた防水層に形成された防水層貫通孔に貫通させて前記母材に固着したアンカー施工箇所について、第1又は2の発明の防水用ディスクを用いて前記防水層貫通孔及びその廻りの防水を行う防水施工方法であって、前記アンカー体の前記突出部の根元の周囲に防水用充填材を盛り上げておいた充填材盛り上げ部を設けておき、アンカー体の前記防水層から突出された突出部に前記Oリングが前記母材側となる向きで外挿した前記防水用ディスクを、前記アンカー体の前記突出部に設けられている雄ねじ部に螺着したナットの締め付けによって前記防水用ディスクを介して前記防水層とは反対側から押圧して前記防水層に押し付けて固定することを特徴とする防水施工方法を提供する。
第4の発明は、前記アンカー体は、前記母材に前記防水層貫通孔に連通させて形成された下穴に挿入して前記母材に対して機械的に固着される機械的固着部を有し、前記機械的固着部によって前記母材に固着されており、前記充填材盛り上げ部が、前記下穴に入れておいた接着材を前記下穴への前記アンカー体の挿入によって前記下穴から溢れさせて前記アンカー体の前記突出部の根元の周囲に盛り上がらせて肉盛り状態としたものであることを特徴とする第3の発明の防水施工方法を提供する。
第1の発明は、母材表面の防水層を貫通して設けられたアンカー体の前記防水層から突出された部分である突出部に外挿して、前記アンカー体の前記突出部の根元の周囲に防水用充填材を肉盛りした充填材盛り上げ部に押し付けることで、前記防水層の前記アンカー体が貫通されている防水層貫通孔及びその廻りの防水に用いられる防水用ディスクであって、円盤状の主板部の片面側に該主板部の外周に沿って突設された外周突壁及び前記主板部の中央部に突設された中央突壁を有し前記アンカー体が挿通されるアンカー体挿通孔が前記中央突壁及び前記主板部を貫通して形成されたディスク本体と、このディスク本体のリング状の前記中央突壁とリング状の前記外周突壁との間に確保された環状溝に挿入して前記中央突壁の外周に設けられたOリングとを備え、前記Oリングと前記外周突壁との間にはクリアランスが確保され、前記外周突壁の前記主板部からの突出寸法が前記中央突壁の前記主板部からの突出寸法よりも大きく設定され、かつ前記Oリングの断面径が前記外周突壁の前記主板部からの突出寸法よりも大きく設定されていることを特徴とする防水用ディスクを提供する。
第2の発明は、前記Oリングと前記外周突壁との間の前記クリアランスが、前記ナットの締め付け力によって前記Oリングを前記防水層に押し付けて弾性変形させ前記防水層に前記外周突壁を押し付けたときに、前記Oリングと前記外周突壁との間の非接触状態を維持し前記Oリングと前記外周突壁との間に前記防水用充填材を収容するリング状の外側環状凹所を確保できる大きさとされていることを特徴とする第1の発明の防水用ディスクを提供する。
第3の発明は、アンカー体を母材表面に設けられた防水層に形成された防水層貫通孔に貫通させて前記母材に固着したアンカー施工箇所について、第1又は2の発明の防水用ディスクを用いて前記防水層貫通孔及びその廻りの防水を行う防水施工方法であって、前記アンカー体の前記突出部の根元の周囲に防水用充填材を盛り上げておいた充填材盛り上げ部を設けておき、アンカー体の前記防水層から突出された突出部に前記Oリングが前記母材側となる向きで外挿した前記防水用ディスクを、前記アンカー体の前記突出部に設けられている雄ねじ部に螺着したナットの締め付けによって前記防水用ディスクを介して前記防水層とは反対側から押圧して前記防水層に押し付けて固定することを特徴とする防水施工方法を提供する。
第4の発明は、前記アンカー体は、前記母材に前記防水層貫通孔に連通させて形成された下穴に挿入して前記母材に対して機械的に固着される機械的固着部を有し、前記機械的固着部によって前記母材に固着されており、前記充填材盛り上げ部が、前記下穴に入れておいた接着材を前記下穴への前記アンカー体の挿入によって前記下穴から溢れさせて前記アンカー体の前記突出部の根元の周囲に盛り上がらせて肉盛り状態としたものであることを特徴とする第3の発明の防水施工方法を提供する。
本発明によれば、母材に対する機械的固着を行ったアンカー体の前記突出部の根元の周囲に形成した充填材盛り上げ部に防水用ディスクを押し付ける構成であるため、既述の第1従来工法において発生するアンカーボルトへの充填材の付着、充填材の無駄、作業性の低下といった問題を解消できる。
防水用ディスクは、円盤状の主板部の片面側に外周突壁と中央突壁とが突設されたディスク本体の前記外周突壁と中央突壁との間の環状溝に挿入されたOリングが前記中央突壁の外周に設けられ、しかも環状溝においてOリングと前記外周突壁との間にはクリアランスが確保されている構成であり、防水層への押し付けによって弾性変形した前記Oリングを環状溝内に収納できる。このような防水用ディスクの構成であれば、防水層への押し付けによって前記Oリングが前記クリアランスを狭くする(あるいは埋め込む)ように変形することで、Oリングの防水層に対する接触面積を広く確保できるため、優れた防水性能を確保できる。また、これにより、Oリングの内側を充填材によって確実に埋め込むことができ、優れた防水性能が得られる。
防水用ディスクは、円盤状の主板部の片面側に外周突壁と中央突壁とが突設されたディスク本体の前記外周突壁と中央突壁との間の環状溝に挿入されたOリングが前記中央突壁の外周に設けられ、しかも環状溝においてOリングと前記外周突壁との間にはクリアランスが確保されている構成であり、防水層への押し付けによって弾性変形した前記Oリングを環状溝内に収納できる。このような防水用ディスクの構成であれば、防水層への押し付けによって前記Oリングが前記クリアランスを狭くする(あるいは埋め込む)ように変形することで、Oリングの防水層に対する接触面積を広く確保できるため、優れた防水性能を確保できる。また、これにより、Oリングの内側を充填材によって確実に埋め込むことができ、優れた防水性能が得られる。
さらに、本発明によれば、防水用ディスクを防水層に押し付けたときに、Oリングと前記外周突壁との間のクリアランスに入り込んだ防水用充填材が、防水層への押し付けによるOリングの弾性変形に伴い前記クリアランスから押し出されることで、例えば防水層表面の傷や小さな凹所などによって防水用ディスクの外周突壁と防水層との間に形成された微小な隙間が防水用充填材の流入によって埋め込まれ、防水用充填材によって確実に封止されることとなる。
アンカー体の突出部の根元の周囲に設ける充填材盛り上げ部のアンカー体の外周廻り方向における形状が均等でなく偏在が存在していても、Oリングの防水層への押し付けによる弾性変形の進行に伴い、Oリングと前記外周突壁との間のクリアランスの全周にわたって該クリアランス内の防水用充填材の量が均等化されていくため、前記外周突壁の全周にわたって外周突壁と防水層との間の防水性の確保を容易に実現できる。
また、防水用ディスクの防水層への押し付けに伴うOリングの弾性変形によって、外周突壁の内側の防水用充填材が加圧されるため、これにより、アンカー体と防水用ディスクのアンカー体挿通孔内面との間に存在する隙間にも充填材収容凹所から防水用充填材を入り込ませることが可能である。その結果、アンカー体挿通孔の防水も行える。
アンカー体の突出部の根元の周囲に設ける充填材盛り上げ部のアンカー体の外周廻り方向における形状が均等でなく偏在が存在していても、Oリングの防水層への押し付けによる弾性変形の進行に伴い、Oリングと前記外周突壁との間のクリアランスの全周にわたって該クリアランス内の防水用充填材の量が均等化されていくため、前記外周突壁の全周にわたって外周突壁と防水層との間の防水性の確保を容易に実現できる。
また、防水用ディスクの防水層への押し付けに伴うOリングの弾性変形によって、外周突壁の内側の防水用充填材が加圧されるため、これにより、アンカー体と防水用ディスクのアンカー体挿通孔内面との間に存在する隙間にも充填材収容凹所から防水用充填材を入り込ませることが可能である。その結果、アンカー体挿通孔の防水も行える。
以下、本発明の1実施形態を図面を参照して説明する。
ここでは、図4(a)〜(c)に示すように、母材1表面に設けられた防水層3に形成された防水層貫通孔3aに貫通させたアンカー体20を前記母材1に固着する工法において、前記防水層貫通孔3a及びその廻りの防水を行うために防水用ディスク30を用いる防水施工方法を説明する。
ここでは、図4(a)〜(c)に示すように、母材1表面に設けられた防水層3に形成された防水層貫通孔3aに貫通させたアンカー体20を前記母材1に固着する工法において、前記防水層貫通孔3a及びその廻りの防水を行うために防水用ディスク30を用いる防水施工方法を説明する。
まず、前記アンカー体20、防水用ディスク30について説明する。
図1、図4(a)〜(c)に示すように、アンカー体20は、母材1(ここではコンクリート母材)に穿設された下穴2(非貫通孔)に挿入して母材1に固着されるものである。
防水用ディスク30は、このアンカー体20に外挿可能なリング状に形成されている。この防水用ディスク30は、図4(c)に示すように、前記下穴2に挿入して母材1に固着したアンカー体20の前記防水層3から突出する突出部25に外挿して、前記突出部25(アンカー体20)に形成された雄ねじ部21に螺着されたナット40の締め付けによって、防水層3に押し付けるようにして固定される。図1中符号50は座金であり、前記アンカー体20に外挿して前記防水用ディスク30と前記ナット40の間に介挿される。
アンカー体20、ナット40、座金50はいずれも金属製である。また、防水用ディスク30は、金属製のディスク本体31に、ゴム等の弾性材料からなるOリング32を装着した構成になっている。
図1、図4(a)〜(c)に示すように、アンカー体20は、母材1(ここではコンクリート母材)に穿設された下穴2(非貫通孔)に挿入して母材1に固着されるものである。
防水用ディスク30は、このアンカー体20に外挿可能なリング状に形成されている。この防水用ディスク30は、図4(c)に示すように、前記下穴2に挿入して母材1に固着したアンカー体20の前記防水層3から突出する突出部25に外挿して、前記突出部25(アンカー体20)に形成された雄ねじ部21に螺着されたナット40の締め付けによって、防水層3に押し付けるようにして固定される。図1中符号50は座金であり、前記アンカー体20に外挿して前記防水用ディスク30と前記ナット40の間に介挿される。
アンカー体20、ナット40、座金50はいずれも金属製である。また、防水用ディスク30は、金属製のディスク本体31に、ゴム等の弾性材料からなるOリング32を装着した構成になっている。
前記アンカー体20は前記下穴2に挿入される部分(埋め込み長部分)に前記母材1に対する機械的固着を実現するための機械的固着部22を有している。
図示例のアンカー体20は、具体的には、棒状のボルト23(アンカー本体)と、このボルト23の先端を筒状に形成した拡張部231の内側に嵌め込まれたコーン24とを具備して構成され、前記拡張部231が機械的固着部22として機能する。
なお、このアンカー体20について、以下、コーン24が設けられている側を先端側、これと反対の側を後端側として説明する。
図示例のアンカー体20は、具体的には、棒状のボルト23(アンカー本体)と、このボルト23の先端を筒状に形成した拡張部231の内側に嵌め込まれたコーン24とを具備して構成され、前記拡張部231が機械的固着部22として機能する。
なお、このアンカー体20について、以下、コーン24が設けられている側を先端側、これと反対の側を後端側として説明する。
前記コーン24は、図4(a)等に示すようにアンカー体20を下穴2に挿入したときに前記下穴2の穴底2aに突き当てられる当接先端部241と、この当接先端部241から突出する先細りのテーパ状に形成された嵌合部242とを有し、前記嵌合部242の前記当接先端部241とは反対側の端部をボルト23の前記拡張部231の内側のコーン収納穴232に嵌め込んでボルト23に取り付けられている。
ボルト23の拡張部231は、スリット状の割り溝233によって複数に分割されている。拡張部231の割り溝233は、後述のように、コーン24にボルト23を打ち込んだときに、拡張部231を拡張しやすくするためのものである。
このアンカー体20は、図4(a)等に示すようにその先端側から母材1の下穴2に挿入して、前記コーン24の当接先端部241を前記下穴2の穴底2aに突き当てた状態で、前記母材1から突出されたボルト23の後端をハンマー等を用いて叩打して、拡張部231をコーン24に打ち込んで拡張させることで、前記拡張部231が下穴2の孔壁に食い込んで母材1に固着(機械的固着)されるようになっている。
このアンカー体20は、図4(a)等に示すようにその先端側から母材1の下穴2に挿入して、前記コーン24の当接先端部241を前記下穴2の穴底2aに突き当てた状態で、前記母材1から突出されたボルト23の後端をハンマー等を用いて叩打して、拡張部231をコーン24に打ち込んで拡張させることで、前記拡張部231が下穴2の孔壁に食い込んで母材1に固着(機械的固着)されるようになっている。
なお、本発明に係るアンカー体の機械的固着部としては、母材に穿設した下穴に挿入して母材に対する機械的固着を実現できるものであれば特には限定は無い。上述のような下穴2の穴底2aに当接させたコーン24へのアンカー本体(ボルト23)の打ち込みによって拡張される構成の拡張部231に限定されず、例えば芯棒の打ち込みによって拡張される拡張部、内部コーンの打ち込みによって拡張される拡張部等、様々な構成のものを採用できる。
すなわち、本発明にあっては、アンカー体として、芯棒打ち込み式のもの、内部コーン打ち込み式のもの等、金属拡張アンカーとして周知の構造のものを採用可能であり、また、金属拡張アンカー以外に金属系アンカーとして周知の構造のものを採用できる。
すなわち、本発明にあっては、アンカー体として、芯棒打ち込み式のもの、内部コーン打ち込み式のもの等、金属拡張アンカーとして周知の構造のものを採用可能であり、また、金属拡張アンカー以外に金属系アンカーとして周知の構造のものを採用できる。
本発明に係るアンカー体としては、例えば、周知の金属拡張アンカー、金属系アンカーの一種であるねじ込み式アンカー、等を採用できる。前記金属拡張アンカーの場合、拡張によって母材に固着する拡張部が機械的固着部として機能する。ねじ込み式アンカーの場合は、その埋め込み長部分の内、下穴内周面2bを形成する孔壁に切り込む螺旋状の切り刃が形成されている部分が機械的固着部として機能する。
また、ここで説明するアンカー体は、上述のように、金属拡張アンカー等の周知の金属系アンカーであり、さらに、アンカー本体の母材の下穴に対する埋め込み長(埋め込み深さ)部分が、前記機械的固着部のみならず、下穴に入れた接着材によっても母材に固着される構成となっているものである。
なお、従来周知の接着系アンカー(接着材の接着力のみによって母材に固着されるアンカー)は、一般に、接着材の硬化による固着力発現後にアンカーへの器物の取り付けが可能となるが、上述のように、アンカー体に使用するアンカーとして、下穴に入れた接着材による母材への固着のみならず、前記機械的固着部によって母材への固着が可能である構成となっているアンカーを使用した構成であれば、機械的固着部による固着が完了すれば、接着材の硬化前でもアンカー体への器物の取り付けが可能であるといった利点がある。
なお、従来周知の接着系アンカー(接着材の接着力のみによって母材に固着されるアンカー)は、一般に、接着材の硬化による固着力発現後にアンカーへの器物の取り付けが可能となるが、上述のように、アンカー体に使用するアンカーとして、下穴に入れた接着材による母材への固着のみならず、前記機械的固着部によって母材への固着が可能である構成となっているアンカーを使用した構成であれば、機械的固着部による固着が完了すれば、接着材の硬化前でもアンカー体への器物の取り付けが可能であるといった利点がある。
上述の金属拡張アンカーの場合は、母材にアンカー体(アンカー本体)の外径よりも若干大きい内径の下穴を穿設して、この下穴にアンカー体を挿入して拡張部(機械的固着部)を拡張させて母材に固着する構成であり、アンカー体を接着材を入れた下穴に挿入したとき、アンカー体と下穴の内周面との間に存在するクリアランスに接着材を入り込ませることができ、これにより接着材による母材に対する固着を行える。
図4(a)中、符号4aは、アンカー体20と下穴2の内周面2bとの間に入り込んだ接着材4を指す。
図4(a)中、符号4aは、アンカー体20と下穴2の内周面2bとの間に入り込んだ接着材4を指す。
また、金属拡張アンカーは、アンカー体を接着材を入れた下穴に挿入することで、下穴内の接着材を母材表面における下穴の開口部から溢れさせることが可能である。図4(a)に示すように、アンカー体20を母材1表面に設けられた防水層3に形成された防水層貫通孔3aを貫通させて該防水層貫通孔3aに連通する母材1の下穴2に挿入(防水層貫通孔3aと下穴2とが互いに連通されてなる連通下穴5に挿入)する場合、下穴2へのアンカー体20の挿入によって下穴2内の接着材4を防水層貫通孔3aを介して防水層3上に盛り上がるように溢れさせることが可能である。したがって、アンカー体を防水層貫通孔3aから下穴2に挿入することで、アンカー体20の防水層3から突出する部分(突出部25)の根元の周囲に接着材4を盛り上がらせた盛り上げ部4b(接着材盛り上げ部)を形成できる。
前記ボルト23はその全長にわたって外周面にねじ山が形成されており、その全体が前記ナット40を螺着可能な雄ねじ部21として機能する。
なお、ボルト23は、全体が雄ねじ部とされている構成に限定されず、例えば、その長手方向において、アンカー体20を連通下穴5に挿入したときに防水層3から突出する突出部25となる部分のみを雄ねじ部とした構成としても良い。
なお、ボルト23は、全体が雄ねじ部とされている構成に限定されず、例えば、その長手方向において、アンカー体20を連通下穴5に挿入したときに防水層3から突出する突出部25となる部分のみを雄ねじ部とした構成としても良い。
図2、図3(a)、(b)に示すように、防水用ディスク30(以下、単にディスクとも言う)は、ディスク本体31にOリング32を装着した構成になっている。
前記ディスク本体31は、円盤状の主板部33の片面側に、該主板部33の外周に沿って突設された外周突壁34と前記主板部33の中央部に突設された中央突壁35とを有し、前記アンカー体20が挿通されるアンカー体挿通孔36が前記中央突壁35及び前記主板部33を貫通して形成された構成になっている。
前記ディスク本体31は、円盤状の主板部33の片面側に、該主板部33の外周に沿って突設された外周突壁34と前記主板部33の中央部に突設された中央突壁35とを有し、前記アンカー体20が挿通されるアンカー体挿通孔36が前記中央突壁35及び前記主板部33を貫通して形成された構成になっている。
前記中央突壁35の前記主板部33からの突出先端の端面(中央突壁端面35a)は、前記アンカー体挿通孔36の軸心に垂直の平坦面とされている。主板部33の前記外周突壁34及び中央突壁35とは反対側の面(背面33a)も、前記アンカー体挿通孔36の軸心に垂直の平坦面とされている。また、外周突壁34の前記主板部33からの突出先端の端面(外周突壁端面34a)も、前記アンカー体挿通孔36の軸心に垂直の平坦面とされている。
アンカー体挿通孔36は、その一端が前記主板部33の背面33aの中央部に開口され、他端が前記中央突壁端面35aの中央部に開口されている。
アンカー体挿通孔36は、その一端が前記主板部33の背面33aの中央部に開口され、他端が前記中央突壁端面35aの中央部に開口されている。
図示例のディスク30のディスク本体31の前記中央突壁35はリング状に形成されている。中央突壁35の外周面35bは、前記アンカー体挿通孔36の軸心を中心とする円筒面をなしている。
ディスク本体31の前記中央突壁35及び外周突壁34は、前記アンカー体挿通孔36の軸心を中心とする同心円状に形成されている。
ディスク本体31の前記中央突壁35及び外周突壁34は、前記アンカー体挿通孔36の軸心を中心とする同心円状に形成されている。
前記外周突壁34は、アンカー体挿通孔36の軸心を中心とする径方向において前記中央突壁35からその外側(アンカー体挿通孔36の軸心から遠い側)に離隔した位置に形成されている。このディスク本体31のリング状の前記中央突壁35とリング状の前記外周突壁34との間には環状溝37が確保されている。
前記Oリング32は、前記環状溝37に挿入して、該Oリング32自体の弾性によって前記中央突壁35の外周(外周面35b)に装着して設けられている。
前記Oリング32は、前記環状溝37に挿入して、該Oリング32自体の弾性によって前記中央突壁35の外周(外周面35b)に装着して設けられている。
図2に示すように、前記ディスク30は、ディスク本体31の前記外周突壁34の前記主板部33からの突出寸法t34(図2に付記した環状溝37の深さdと同じ)が前記中央突壁35の前記主板部33からの突出寸法t35よりも大きく設定されている。
また、Oリング32は、その断面径Rが、前記環状溝37の深さd(換言すれば、外周突壁34の主板部33からの突出寸法)よりも大きい。このため、ディスク30において、前記Oリング32は、前記アンカー体挿通孔36の軸心に垂直で外周突壁端面34aと一致(重なる)する仮想面38(以下、本体開口部仮想面とも言う)から主板部33とは反対側(図2において下側。以下、押圧面側とも言う)へ突出されている。
また、Oリング32は、その断面径Rが、前記環状溝37の深さd(換言すれば、外周突壁34の主板部33からの突出寸法)よりも大きい。このため、ディスク30において、前記Oリング32は、前記アンカー体挿通孔36の軸心に垂直で外周突壁端面34aと一致(重なる)する仮想面38(以下、本体開口部仮想面とも言う)から主板部33とは反対側(図2において下側。以下、押圧面側とも言う)へ突出されている。
環状溝37の溝幅、すなわち中央突壁35と外周突壁34との間の距離は、Oリング32の断面径Rよりも大きく、前記Oリング32と前記外周突壁34との間にはクリアランスCが確保されている。
このため、図4(c)に示すように、アンカー体20の雄ねじ部21に螺着したナット40の締め付けによってディスク30を母材1表面の防水層3に押し付けたとき、ナット40の締め付け力によってOリング32を潰れる(断面形状が環状溝37の溝幅に沿って偏平な形状となる)ように弾性変形させることができる。ここで、Oリング32は、外周突壁端面34aから押圧面側への突出(すなわち前記本体開口部仮想面38から押圧面側への突出)が解消されるまで弾性変形させることができ、これにより、外周突壁34を防水層4に押し付けることが可能となっている。
このため、図4(c)に示すように、アンカー体20の雄ねじ部21に螺着したナット40の締め付けによってディスク30を母材1表面の防水層3に押し付けたとき、ナット40の締め付け力によってOリング32を潰れる(断面形状が環状溝37の溝幅に沿って偏平な形状となる)ように弾性変形させることができる。ここで、Oリング32は、外周突壁端面34aから押圧面側への突出(すなわち前記本体開口部仮想面38から押圧面側への突出)が解消されるまで弾性変形させることができ、これにより、外周突壁34を防水層4に押し付けることが可能となっている。
次に、前記アンカー体20、防水用ディスク30を用いた防水施工方法を説明する。
ここで説明する防水施工方法は、ドリル等の穿孔用工具を用いて前記防水層3を貫通する前記防水層貫通孔3aを形成するとともに母材1に前記防水層貫通孔3aに連通する下穴2を形成(すなわち連通下穴5を形成)する下穴形成工程(図4(a)参照)と、アンカー接着用の接着材4を入れた前記連通下穴5にアンカー体20を挿入して機械的固着部22を母材1に固着させる機械的固着工程(図4(a)、(b)参照)と、前記アンカー体20の前記防水層3から突出する突出部25に外挿されたディスク30を、アンカー体20の前記雄ねじ部21に螺着して前記ディスク30よりもアンカー体20の後端側に配置したナット40の締め付けによって防水層3に押し付けて固定するディスク固定工程(図4(b)、(c)参照)とを具備する。
そして、ディスク固定工程の完了後、前記接着材4が硬化することで、アンカー体20の母材1に対する接着材4による固着が実現される。
ここで説明する防水施工方法は、ドリル等の穿孔用工具を用いて前記防水層3を貫通する前記防水層貫通孔3aを形成するとともに母材1に前記防水層貫通孔3aに連通する下穴2を形成(すなわち連通下穴5を形成)する下穴形成工程(図4(a)参照)と、アンカー接着用の接着材4を入れた前記連通下穴5にアンカー体20を挿入して機械的固着部22を母材1に固着させる機械的固着工程(図4(a)、(b)参照)と、前記アンカー体20の前記防水層3から突出する突出部25に外挿されたディスク30を、アンカー体20の前記雄ねじ部21に螺着して前記ディスク30よりもアンカー体20の後端側に配置したナット40の締め付けによって防水層3に押し付けて固定するディスク固定工程(図4(b)、(c)参照)とを具備する。
そして、ディスク固定工程の完了後、前記接着材4が硬化することで、アンカー体20の母材1に対する接着材4による固着が実現される。
前記接着材4は、硬化性液状物であり、例えばエポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系等の合成樹脂系接着材を好適に用いることができるが、これに限定されず、接着系アンカー用の接着材として使用される周知のものを使用可能である。例えばセメント系接着材等の無機系のものも採用可能である。また、接着材4としては、アンカー本体20を連通下穴5に挿入したときに、前記アンカー体20の前記防水層3から突出する突出部25の根元の周囲に盛り上がる接着材盛り上げ部4bを形成できる程度の粘性を有するものが採用される。
接着材4は未硬化の液状の状態で、例えばノズル付き吐出器等を用いて下穴2に充填する。
接着材4は未硬化の液状の状態で、例えばノズル付き吐出器等を用いて下穴2に充填する。
また、この接着材4としては、硬化によって防水性を有する硬化物を形成するものが採用される。この接着材4は、図4(c)に示すように、前記Oリング32の前記中央突壁35よりも押圧面側へ突出された部分の内側に確保された凹所30a(以下、充填材収容凹所とも言う)等に充填された状態で硬化することで、該充填材収容凹所30a内の浸水及び連通下穴5への水の浸入を防ぐ防水部を形成する。
前記接着材4は、本発明に係る防水用充填材として機能する。以下、接着材盛り上げ部4bを充填材盛り上げ部とも言う。
前記接着材4は、本発明に係る防水用充填材として機能する。以下、接着材盛り上げ部4bを充填材盛り上げ部とも言う。
図4(a)に示すように、前記下穴形成工程は、防水層3の表面側(母材1とは反対の側)から、ドリル等の穿孔用工具を用いて前記防水層貫通孔3aと前記下穴2とを形成する。
これにより、前記防水層貫通孔3aと前記下穴2とが互いに連通してなる連通下穴5を形成する。
これにより、前記防水層貫通孔3aと前記下穴2とが互いに連通してなる連通下穴5を形成する。
機械的固着工程では、既述のように、前記下穴形成工程にて形成した連通下穴5に接着材4を入れた後、アンカー体20をその先端側から連通下穴5に挿入して機械的固着部22の母材1に対する機械的固着も行うが(図4(b)参照)、図4(a)に示すように、アンカー体20の連通下穴5への挿入によって前記接着材4を前記連通下穴5から溢れさせ、前記接着材4を前記アンカー体20の前記防水層3から突出する突出部25の根元の周囲に盛り上がらせた接着材盛り上げ部4b(充填材盛り上げ部)の形成も行う。
図示例のアンカー体20は金属拡張アンカーであり、このアンカー体20を用いる場合は、下穴形成工程にて、前記防水層貫通孔3a及び前記下穴2を前記アンカー体20の外径よりも若干大きい穿孔径で形成する。
下穴形成工程の完了後、連通下穴5に接着材4を充填し、次いで、アンカー本体20をその先端側から連通下穴5に挿入することで、図4(a)に示すように、前記接着材4を前記連通下穴5から溢れさせ、前記接着材4を前記アンカー体20の前記防水層3から突出する突出部25の根元の周囲に盛り上がらせた(肉盛り状態とした)接着材盛り上げ部4bを形成する。
次に、ハンマー等を用いてアンカー体20の後端部を叩打して、ボルト23(アンカー本体)の拡張部231をコーン24に打ち込んで拡張することで、アンカー体20を母材1に固着(機械的固着)させる。
下穴形成工程の完了後、連通下穴5に接着材4を充填し、次いで、アンカー本体20をその先端側から連通下穴5に挿入することで、図4(a)に示すように、前記接着材4を前記連通下穴5から溢れさせ、前記接着材4を前記アンカー体20の前記防水層3から突出する突出部25の根元の周囲に盛り上がらせた(肉盛り状態とした)接着材盛り上げ部4bを形成する。
次に、ハンマー等を用いてアンカー体20の後端部を叩打して、ボルト23(アンカー本体)の拡張部231をコーン24に打ち込んで拡張することで、アンカー体20を母材1に固着(機械的固着)させる。
なお、下穴形成工程及び機械的固着工程は、図4(a)に示すように、ディスク30、座金50、ナット40をアンカー体20から取り外した状態(すなわちアンカー体のみの状態)にて行い、機械的固着工程の完了後に、アンカー体20の突出部25へのディスク30、座金50の外挿、ナット40の螺着を行う。
図4(b)、(c)に示すように、ディスク固定工程では、アンカー体20の前記防水層3から突出された部分である突出部25に、その突端(図4(b)において上端)から、ディスク30を前記Oリング32が前記防水層3に対面する向き(すなわち、ディスク30の押圧面側が防水層3側となる向き)で外挿する(図4(b))とともに、前記突出部25に座金50を外挿してアンカー体20の長手方向における前記ディスク30の後端側に配置し、さらに、前記雄ねじ部21の突出部25に位置する部分にナット40を螺着し、このナット40の締め付けによってディスク30を防水層3に押し付けて固定する(図4(c))。
図4(c)に示すように、ディスク30の防水層3への押し付けによる固定は、アンカー体20の突出部25の根元の周囲に形成されている接着材盛り上げ部4bのディスク30による押圧を生じた後、Oリング32が防水層3(防水層貫通孔3aの周囲に位置する防水層3)に接触し、さらに、ナット40の締め付け力によってOリング32を弾性変形させて外周突壁34を防水層3に押し付けることにより実現される。
ディスク30による充填材盛り上げ部4bの押圧が開始されると、ディスク30の防水層3への接近に伴い、充填材盛り上げ部4bが偏平化されていき、まず、前記Oリング32の前記中央突壁35よりも押圧面側へ突出された部分の内側に確保された充填材収容凹所30a内が接着材4によって満たされ(図4(b))、Oリング32と外周突壁34との間のクリアランスCにも次第に接着材4が充填されていく。
なお、ディスク30による充填材盛り上げ部4bは、充填材盛り上げ部4bが未硬化の状態で行われることは言うまでもない。
なお、ディスク30による充填材盛り上げ部4bは、充填材盛り上げ部4bが未硬化の状態で行われることは言うまでもない。
Oリング32が防水層3に接触した後は、Oリング32によって充填材収容凹所30aの内外が仕切られるため、充填材収容凹所30a内の接着材4のOリング32から外周突壁34側への漏出が阻止される。このため、ディスク30の防水層3へのさらなる接近に伴い、充填材収容凹所30a内の接着材4(充填材)が加圧されることにより、ディスク30のアンカー体挿通孔36内面とアンカー体挿通孔36内に挿通されているアンカー体20との間に存在する隙間に流入していく(図4(c)参照)。この結果、接着材4が硬化すれば、アンカー体挿通孔36の防水も実現される。
また、このとき、ディスク30の防水層3への接近に伴い、Oリング32が該Oリング32と外周突壁34との間のクリアランスCを狭くするように弾性変形することにより、ディスク30の防水層3への押し付けによる固定が完了するまでに、クリアランスCに流入していた接着材4のクリアランスCからの押し出しが開始される。
前記クリアランスCから押し出された接着材4は、例えば防水層3表面の傷や小さな凹所などによってディスク30の外周突壁34と防水層3との間に形成された微小な隙間に流入して、これを埋め込む。これにより、外周突壁34と防水層3との間を接着材4によって確実に封止することができる。
前記クリアランスCから押し出された接着材4は、例えば防水層3表面の傷や小さな凹所などによってディスク30の外周突壁34と防水層3との間に形成された微小な隙間に流入して、これを埋め込む。これにより、外周突壁34と防水層3との間を接着材4によって確実に封止することができる。
なお、外周突壁34と防水層3との間の防水性の確実な確保の点では、ディスク30の外周全周にわたって接着材4のはみ出し(はみ出し部4c)を生じさせることが好ましい。
また、アンカー体20の連通下穴5への挿入によって形成した接着材盛り上げ部4bのサイズが小さく、接着材量が不足する場合は、例えば、前記接着材盛り上げ部4bに別途防水用充填材(ここでは接着材4)を追加してから、ディスク30の前記防水層3への押し付けを行うことも可能である。
また、アンカー体20の連通下穴5への挿入によって形成した接着材盛り上げ部4bのサイズが小さく、接着材量が不足する場合は、例えば、前記接着材盛り上げ部4bに別途防水用充填材(ここでは接着材4)を追加してから、ディスク30の前記防水層3への押し付けを行うことも可能である。
また、この構成であれば、Oリング32の防水層3への押し付けによる弾性変形の進行に伴い、前記クリアランスCの全周にわたって該クリアランスC内の接着材4の量が均等化されていく。このため、アンカー体20の突出部25の根元の周囲に設ける充填材盛り上げ部4bのアンカー体20の外周廻り方向における形状が均等でなく偏在が存在していても、Oリング32の防水層3への押し付けによる弾性変形の進行に伴う前記クリアランスCからの接着材4の押し出し量を均等化することができる。その結果、前記外周突壁34の全周にわたって、ディスク30の外周突壁34と防水層3との間への接着材4の流入による防水性の確保を容易に実現できる。
充填材収容凹所30aやクリアランスCへの接着材4の確実な流入、充填材収容凹所30aやクリアランスCにおける接着材4の充填状態の均等化のためには、ディスク固定工程にて、前記アンカー体20の前記突出部25に外挿した前記ディスク30の前記ナット40の締め付けによる固定前に、前記ディスク30を接着材盛り上げ部4bに押圧しながら回転させて、前記ディスク40の充填材収容凹所30aやクリアランスCへ接着材4を充填する回転充填作業を行い、この回転充填作業の完了後に前記ナット40を締め付けて前記ディスク30を固定することが好ましい。
図4(c)に示すように、ディスク30の防水層3への押し付けによる固定が完了し、接着材4が硬化すると、充填材収容凹所30aに収容された接着材4(これが硬化してなる防水部)と、防水層3に押し付けられたOリング32と、防水層3に押し付けられた外周突壁34とによって三重のシールが実現され、優れた防水性能を確保できる。
また、防水層3への押し付けによって前記Oリング32が前記クリアランスCを狭くする(あるいは埋め込む)ように変形することで、Oリング32の防水層3に対する接触面積を広く確保できるため、このことも優れた防水性能の確保に有効に寄与する。
また、防水層3への押し付けによって前記Oリング32が前記クリアランスCを狭くする(あるいは埋め込む)ように変形することで、Oリング32の防水層3に対する接触面積を広く確保できるため、このことも優れた防水性能の確保に有効に寄与する。
さらに、図4(c)に示すように、図示例のディスク30は、前記Oリング32と前記外周突壁34との間の前記クリアランスCが、前記ナット40の締め付け力によって前前記外周突壁34を記防水層3に押し付けたときに、前記Oリング32と前記外周突壁34との間の非接触状態を維持し前記Oリング32と前記外周突壁34との間に接着材4を収容するリング状の外側環状凹所30bを確保できる大きさとされている。
このため、外側環状凹所30bに入り込んだ接着材4も、防水性の確保に有効に寄与することとなり、四重のシールが実現されることとなる。
Oリング32の防水層3への押し付けによる弾性変形の進行に伴い前記クリアランスCの全周にわたって該クリアランスC内の接着材4の量が均等化されることで、接着材4による外側環状凹所30b全体の埋め込みは容易に実現される。
このため、外側環状凹所30bに入り込んだ接着材4も、防水性の確保に有効に寄与することとなり、四重のシールが実現されることとなる。
Oリング32の防水層3への押し付けによる弾性変形の進行に伴い前記クリアランスCの全周にわたって該クリアランスC内の接着材4の量が均等化されることで、接着材4による外側環状凹所30b全体の埋め込みは容易に実現される。
ディスク30としては、例えば図5に示すように、ディスク30の防水層3への押し付けによる固定完了時に、Oリング32が外周突壁34に達し、Oリング32によってクリアランスCが埋め込まれる構成のものも採用可能である。図5のディスク30に符号30Aを付記する。
この場合でも、前記クリアランスCからの接着材4の押し出しによって、接着材4がディスク30の外周突壁34と防水層3との間に流入することで、外周突壁34と防水層3との間の防水性を確実に確保することができることは言うまでも無い。
この場合でも、前記クリアランスCからの接着材4の押し出しによって、接着材4がディスク30の外周突壁34と防水層3との間に流入することで、外周突壁34と防水層3との間の防水性を確実に確保することができることは言うまでも無い。
本発明にあっては、充填材収容凹所30aに収容された接着材4(これが硬化してなる防水部)と、防水層3に押し付けられたOリング32と、防水層3に押し付けられた外周突壁34とによって三重のシールを実現できるが、ディスク30の充填材収容凹所30aは、Oリング32の内側にディスク本体31の主板部33に突設された中央突壁35が存在する分、中央突壁が存在しない構成(例えば、特許文献1の図4参照)に比べて、充填材収容凹所30aの埋め込みに要する防水用充填材(接着材4)の量(充填量)を少なく抑えることができる。
また、Oリング32の防水層3への押し付けに伴う弾性変形によるクリアランスCからの接着材4の押し出しを生じさせるためにクリアランスCに流入させる接着材量は、Oリング32の防水層3への押し付け前のクリアランスCの容積よりも少なくて良く、外側環状凹所30bの容積よりも若干多い程度であれば足りる。図5に例示したように、ディスク30の固定完了時にOリング32が外周突壁34に達する構成の場合は外側環状凹所30bが生じないため、外側環状凹所30bを接着材4で埋め込む必要が無く、充填材盛り上げ部4bに確保すべき接着材量はさらに少なくて済む。
このため、本発明では、アンカー体20の突出部25の根元の周囲に設ける充填材盛り上げ部4bを無用に大きくする必要が無く、防水用充填材の使用量を抑えることができる。
また、Oリング32の防水層3への押し付けに伴う弾性変形によるクリアランスCからの接着材4の押し出しを生じさせるためにクリアランスCに流入させる接着材量は、Oリング32の防水層3への押し付け前のクリアランスCの容積よりも少なくて良く、外側環状凹所30bの容積よりも若干多い程度であれば足りる。図5に例示したように、ディスク30の固定完了時にOリング32が外周突壁34に達する構成の場合は外側環状凹所30bが生じないため、外側環状凹所30bを接着材4で埋め込む必要が無く、充填材盛り上げ部4bに確保すべき接着材量はさらに少なくて済む。
このため、本発明では、アンカー体20の突出部25の根元の周囲に設ける充填材盛り上げ部4bを無用に大きくする必要が無く、防水用充填材の使用量を抑えることができる。
上述の構成のディスク30にあっては、ディスク本体31の前記外周突壁34の前記主板部33からの突出寸法t34が前記中央突壁35の前記主板部33からの突出寸法t35よりも大きく設定されており、ディスク30の防水層3への押圧による固定完了時には、Oリング32は、中央突壁35よりも押圧面側(防水層3側)に突出した状態を維持したまま、その全体が外周突壁34と中央突壁35との間の環状溝37内に収容される。このため、このディスク30は、その構造上、断面径が大きい(太い)Oリング32を使用した場合であっても、例えば特許文献1の図4に示される構成に比べて固定完了時のディスク30の防水層3からの突出寸法の抑制が容易である。
仮に、特許文献1の図4に示されるOリング付きキャップの内側に成形部材にかえて充填材を充填する場合を想定すると、この場合、キャップを防水層へ押し付ける押し付け力によってOリングが潰れるように弾性変形することが、防水層に対する充填材の押し付けに有利に寄与することを期待できる。この点、防水層に対する充填材の押し付けを容易にするために、例えばOリングとして断面径が大きいものを採用してOリングのキャップ(特許文献1の図4記載のキャップにおいて詳細にはリング状の側壁部)からの突出寸法を大きくすることが考えられるが、Oリングの突出寸法を大きくするとキャップの防水層からの突出寸法の縮小の点で不利である。
これに対して前記ディスク30は、上述のように、その構造上、断面径が大きい(太い)Oリング32を使用した場合であっても、固定完了時のディスク30の防水層3からの突出寸法の抑制が容易である。その結果、図5に示すように、アンカー体20の突出部25におけるナット40を介してディスク30とは反対側に位置する部分(ナット40から後端側に突出した部分)に取り付けた器物60等から作用する外力に対するアンカー体20の曲げモーメントを小さくすることに有利である。
仮に、特許文献1の図4に示されるOリング付きキャップの内側に成形部材にかえて充填材を充填する場合を想定すると、この場合、キャップを防水層へ押し付ける押し付け力によってOリングが潰れるように弾性変形することが、防水層に対する充填材の押し付けに有利に寄与することを期待できる。この点、防水層に対する充填材の押し付けを容易にするために、例えばOリングとして断面径が大きいものを採用してOリングのキャップ(特許文献1の図4記載のキャップにおいて詳細にはリング状の側壁部)からの突出寸法を大きくすることが考えられるが、Oリングの突出寸法を大きくするとキャップの防水層からの突出寸法の縮小の点で不利である。
これに対して前記ディスク30は、上述のように、その構造上、断面径が大きい(太い)Oリング32を使用した場合であっても、固定完了時のディスク30の防水層3からの突出寸法の抑制が容易である。その結果、図5に示すように、アンカー体20の突出部25におけるナット40を介してディスク30とは反対側に位置する部分(ナット40から後端側に突出した部分)に取り付けた器物60等から作用する外力に対するアンカー体20の曲げモーメントを小さくすることに有利である。
なお、図5において、器物60にはアンカー体20を貫通させるための貫通孔61が形成されており、器物60は、前記貫通孔61内をアンカー体20の突出部25が貫通するようにして前記突出部25に外挿され、ディスク30を防水層3に押し付けるための前記ナット40と、前記突出部25(雄ねじ部21)の前記器物60よりも突端側(アンカー体20の後端側)の部分に螺着したナット41との間に挟み込むようにして固定されている。図5において、符号42は、器物固定用のナット41の緩み防止用のナット、符号43、44は座金である。
また、本発明は、母材1に対する機械的固着を行ったアンカー体20の前記突出部25の根元の周囲に形成した充填材盛り上げ部4bにディスク30を押し付けて防水用充填材(ここでは接着材4)を充填材収容凹所30aに充填するのであり、充填材収容凹所30aへの防水用充填材の充填を充填材盛り上げ部4bへのディスク30の押し付けによって行う(充填材盛り上げ部4bへのディスク30の押し付けは、充填材収容凹所30aに防水用充填材が入っていない状態で行う)構成であるから、既述の第1従来工法において発生するアンカーボルトへの充填材の付着、作業性の低下といった問題を解消できる。
本発明によれば、防水層貫通孔3a及びその付近の防水を行うための作業性が良好である。
本発明によれば、防水層貫通孔3a及びその付近の防水を行うための作業性が良好である。
なお、上述の実施形態では、アンカー体20を母材1に固着するために連通下穴5に充填する接着材4を防水用充填材として用いて、ディスク40の充填材収容凹所30a等に充填する構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば接着材4にかえて接着性を有していない防水用充填材(例えば硬化によって防水性の硬化物を形成する液状の樹脂組成物等)を用いることも可能である。
この場合、例えば、充填材盛り上げ部4bのサイズが小さく、接着材量が不足する場合に、前記充填材盛り上げ部4bに別途追加する防水用充填材としても、接着性を有していない防水用充填材を採用できることは言うまでも無い。
この場合、例えば、充填材盛り上げ部4bのサイズが小さく、接着材量が不足する場合に、前記充填材盛り上げ部4bに別途追加する防水用充填材としても、接着性を有していない防水用充填材を採用できることは言うまでも無い。
また、本発明に係るディスク30は、機械的固着部22による母材1への機械的固着の他に連通下穴5内に充填した接着材4による母材1に対する接着固定も行うアンカー体を具備するアンカー(金属系アンカー)への適用、このようなアンカーを用いた防水施工方法への適用に限定されず、例えば、母材1に対する固着を機械的固着部22による機械的固着のみによって行うアンカー、このようなアンカーを用いた防水施工方法に適用することも可能である。
1…母材、2…下穴、2a…穴底、2b…内周面、3…防水層、3a…防水層貫通孔、4…防水用充填材(接着材)、4a…アンカー体と下穴内周面との間に入り込んだ接着材、4b…盛り上げ部、4c…はみ出し部、5…連通下穴、
20…アンカー体、21…雄ねじ部、21a…ねじ山、22…機械的固着部、23…ボルト、231…拡張部、232…コーン収納穴、233…割り溝、24…コーン、241…当接先端部、242…嵌合部、25…突出部、30、30A…防水用ディスク、30a…充填材収容凹所、30b…外側環状凹所、31…ディスク本体、32…Oリング、33…主板部、34…外周突壁、34a…外周突壁端面、35…中央突壁、35a…中央突壁端面、36…アンカー体挿通孔、37…環状溝、38…本体開口部仮想面、40…ナット、41、42…ナット、43、44…座金、50…座金、60…器物、70…アンカー体、71…突出部、81…充填材盛り上げ部、C…(外周突壁とOリングとの間の)クリアランス、d…(環状溝の)深さ、R…Oリングの断面径、t34…外周突壁の主板部からの突出寸法、t35…中央突壁の主板部からの突出寸法。
20…アンカー体、21…雄ねじ部、21a…ねじ山、22…機械的固着部、23…ボルト、231…拡張部、232…コーン収納穴、233…割り溝、24…コーン、241…当接先端部、242…嵌合部、25…突出部、30、30A…防水用ディスク、30a…充填材収容凹所、30b…外側環状凹所、31…ディスク本体、32…Oリング、33…主板部、34…外周突壁、34a…外周突壁端面、35…中央突壁、35a…中央突壁端面、36…アンカー体挿通孔、37…環状溝、38…本体開口部仮想面、40…ナット、41、42…ナット、43、44…座金、50…座金、60…器物、70…アンカー体、71…突出部、81…充填材盛り上げ部、C…(外周突壁とOリングとの間の)クリアランス、d…(環状溝の)深さ、R…Oリングの断面径、t34…外周突壁の主板部からの突出寸法、t35…中央突壁の主板部からの突出寸法。
Claims (4)
- 母材表面の防水層を貫通して設けられたアンカー体の前記防水層から突出された部分である突出部に外挿して、前記アンカー体の前記突出部の根元の周囲に防水用充填材を肉盛りした充填材盛り上げ部に押し付けることで、前記防水層の前記アンカー体が貫通されている防水層貫通孔及びその廻りの防水に用いられる防水用ディスクであって、
円盤状の主板部の片面側に該主板部の外周に沿って突設された外周突壁及び前記主板部の中央部に突設された中央突壁を有し前記アンカー体が挿通されるアンカー体挿通孔が前記中央突壁及び前記主板部を貫通して形成されたディスク本体と、このディスク本体のリング状の前記中央突壁とリング状の前記外周突壁との間に確保された環状溝に挿入して前記中央突壁の外周に設けられたOリングとを備え、前記Oリングと前記外周突壁との間にはクリアランスが確保され、前記外周突壁の前記主板部からの突出寸法が前記中央突壁の前記主板部からの突出寸法よりも大きく設定され、かつ前記Oリングの断面径が前記外周突壁の前記主板部からの突出寸法よりも大きく設定されていることを特徴とする防水用ディスク。 - 前記Oリングと前記外周突壁との間の前記クリアランスが、前記ナットの締め付け力によって前記Oリングを前記防水層に押し付けて弾性変形させ前記防水層に前記外周突壁を押し付けたときに、前記Oリングと前記外周突壁との間の非接触状態を維持し前記Oリングと前記外周突壁との間に前記防水用充填材を収容するリング状の外側環状凹所を確保できる大きさとされていることを特徴とする請求項1記載の防水用ディスク。
- アンカー体を母材表面に設けられた防水層に形成された防水層貫通孔に貫通させて前記母材に固着したアンカー施工箇所について、請求項1又は2記載の防水用ディスクを用いて前記防水層貫通孔及びその廻りの防水を行う防水施工方法であって、
前記アンカー体の前記突出部の根元の周囲に防水用充填材を盛り上げておいた充填材盛り上げ部を設けておき、アンカー体の前記防水層から突出された突出部に前記Oリングが前記母材側となる向きで外挿した前記防水用ディスクを、前記アンカー体の前記突出部に設けられている雄ねじ部に螺着したナットの締め付けによって前記防水用ディスクを介して前記防水層とは反対側から押圧して前記防水層に押し付けて固定することを特徴とする防水施工方法。 - 前記アンカー体は、前記母材に前記防水層貫通孔に連通させて形成された下穴に挿入して前記母材に対して機械的に固着される機械的固着部を有し、前記機械的固着部によって前記母材に固着されており、
前記充填材盛り上げ部が、前記下穴に入れておいた接着材を前記下穴への前記アンカー体の挿入によって前記下穴から溢れさせて前記アンカー体の前記突出部の根元の周囲に盛り上がらせて肉盛り状態としたものであることを特徴とする請求項3記載の防水施工方法。
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JP2009117716A JP2010265670A (ja) | 2009-05-14 | 2009-05-14 | 防水用ディスク、防水施工方法 |
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2009
- 2009-05-14 JP JP2009117716A patent/JP2010265670A/ja active Pending
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