JP2010264598A - 成形型、その製造方法、複雑形状の中空セラミック製品、およびそのような製品を製造する方法 - Google Patents

成形型、その製造方法、複雑形状の中空セラミック製品、およびそのような製品を製造する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製品との一体焼成が可能であり、薄肉かつ複雑形状の製品を製作することが可能な成形型を提供する。
【解決手段】耐熱性を有し、最終的に製品となる成形体を収容したまま焼成することができる成形型であって、当該成形型は、複数のセグメント板を積層方向に積層することにより構成され、各セグメント板は、貫通孔を有し、各セグメント板を積層した際に、前記貫通孔が連通され、前記成形体を収容する成形空間が構成されることを特徴とする成形型。
【選択図】図1

Description

本発明は、成形型に関し、特に、セラミックス製品の成形等に使用され得る成形型に関する。
一般に用いられるセラミックス製品の製造方法の1つとして、以下の工程を経てセラミックス製品を製造する方法がある。
(A)石膏型のような成形型に、セラミックス製品の原料となる粉末を含むスラリー(「泥しょう」とも言う)が注入される。通常の場合、成形型は、多数のポアを有する多孔質体で構成されており、いわゆる「吸水性」を有する。従って、スラリー中の液体成分は、成形型に吸い込まれ、これにより、成形型内でスラリーを固化させことができる(例えば、特許文献1)。
(B)次に、得られた成形体が成形型から脱型される。さらにこの成形体は、次工程のため、セッターと呼ばれる耐熱部材の上に置載され、または収容される。
(C)次に、成形体は、セッターとともに加熱装置内に配置され、所定の温度で焼成される。以上の工程により、所望の形状のセラミックス製品が提供される。
しかしながら、このような従来の製造方法では、(B)の工程において、成形体が形成された後、成形型からこの成形体を取り出すという脱型工程が必要となる。このような脱型工程が介在すると、ハンドリング操作が煩雑となり、製造工程全体の効率化を図ることが難しくなるという問題がある。また、薄肉のセラミックス製品では、脱型すること自身が難しく、脱型工程の際に、セラミックス製品が破損する危険性が高くなる。
そこで、このような問題に対処するため、耐熱性を有する成形型を使用し、この成形型に成形体を収容した状態のまま、両者を一体焼成する技術が提案されている(特許文献2)。
特開平6−170821号公報 特開2004−269336号公報
円筒管などの単純な形状のセラミックス製品の製作の際には、前述の特許文献2の方法が使用できる。しかしながら、特許文献2の方法では、例えば、螺旋型などの複雑な形状の製品を製作することはできないという問題がある。
本発明は、このような背景に鑑みなされたものであり、本発明では、製品との一体焼成が可能であり、複雑形状の製品を製作することが可能な成形型を提供することを目的とする。また、そのような成形型の製造方法を提供することを目的とする。さらに、本発明では、そのような成形型を使用して、複雑形状の中空セラミックス製品を提供すること、およびそのようなセラミックス製品を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明では、耐熱性を有し、最終的に製品となる成形体を収容したまま焼成することができる成形型であって、
当該成形型は、複数のセグメント板を積層方向に積層することにより構成され、
各セグメント板は、貫通孔を有し、各セグメント板を積層した際に、前記貫通孔が連通され、前記成形体を収容する成形空間が構成されることを特徴とする成形型が提供される。
ここで、本発明による成形型において、
第1のセグメント板は、第1および第2の開口をつなぐ第1の貫通孔を有し、
前記第1のセグメント板と隣接する第2のセグメント板は、第3および第4の開口をつなぐ第2の貫通孔を有し、
前記第1および第2の貫通孔は、前記第2および第3の開口が対面されることにより、前記成形空間の一部を構成し、
前記第1のセグメント板と前記第2のセグメント板を、前記積層方向に平行な方向から見たとき、前記第1の開口と第3の開口は、位置および/または形状が異なっていても良い。
また、本発明による成形型において、各セグメント板の厚さは、1mm〜5mmの範囲にあっても良い。
また、本発明による成形型において、各セグメント板の外形寸法は、実質的に等しくても良い。
また、本発明による成形型において、前記セグメント板は、多孔質であっても良い。
また、本発明による成形型において、前記セグメント板は、セラミックス製であっても良い。
また、本発明による成形型において、前記セグメント板は、窒化珪素(SiN)、炭化珪素(SiC)、および窒化ホウ素(BN)のうちの少なくとも一つを含んでも良い。
また、本発明による成形型において、前記成形空間を構成する壁の少なくとも一部には、固着抑制材が設置されていても良い。
この固着抑制材は、窒化ホウ素(BN)を含んでも良い。
また、本発明による成形型において、前記成形空間は、螺旋状であっても良い。
また、本発明による成形型を用いて得られる製品は、セラミックス製または金属製であっても良い。
また、本発明では、耐熱性を有し、最終的に製品となる成形体を収容したまま焼成することができる成形型の製造方法であって、
前記成形型は、前記成形体を形成する成形空間を有し、
当該製造方法は、
(1)前記成形型を、貫通孔を有する複数のセグメント板を積層方向に積層することにより構成すると仮定した際に、前記成形空間と対応するように、各セグメント板の貫通孔の位置および形状を定めるステップと、
(2)前記ステップ(1)により定められた貫通孔を有する各セグメント板を製作するステップと、
(3)前記ステップ(2)で製作された各セグメント板を積層するステップであって、各セグメント板に設置された前記貫通孔が連通されることにより、前記成形型内に、前記成形空間が形成されるステップと、
を有することを特徴とする製造方法が提供される。
本発明による方法において、第1のセグメント板は、第1および第2の開口をつなぐ第1の貫通孔を有し、
前記第1のセグメント板と隣接する第2のセグメントは、第3および第4の開口をつなぐ第2の貫通孔を有し、
前記第1および第2の貫通孔は、前記第2および第3の開口が対面されることにより、前記成形空間の一部を構成し、
前記第1のセグメント板と前記第2のセグメント板を、前記積層方向に平行な方向から見たとき、前記第1の開口と第3の開口は、位置および/または形状が異なっていても良い。
また、本発明による方法において、各セグメント板の厚さは、1mm〜5mmの範囲にあっても良い。
また、本発明による方法は、さらに、
(4)前記成形空間を構成する壁の少なくとも一部に、固着抑制材を設置するステップを有しても良い。
また、本発明による方法において、前記成形空間は、螺旋状であっても良い。
さらに、本発明では、前述のような特徴を有する成形型を使用して製造された、複雑形状の中空セラミック製品が提供される。
さらに、本発明では、複雑形状の中空セラミック製品を製造する方法であって、
成形空間を有する成形型を製作するステップと、
前記成形型の成形空間で、成形体を成形するステップと、
前記成形体を、前記成形型と一体焼成するステップと、
を有し、
前記成形型は、前述のいずれかの製造方法を用いて製作されることを特徴とする方法が提供される。
なお、本願において、「複雑形状(の製品)」とは、製品を自然落下させることにより、製品を型から取り外すことの可能な形状以外の形状を意味する。例えば、単純な板状、ブロック状、および円筒状等のような形状の製品は、単一型またはいわゆる割型のような分割型から、自然落下させて取り外すことができるため、「複雑形状」には当たらない。複雑形状(の製品)」には、例えば、螺旋状、および円管の表面に放射状に突起部を有する形状等が含まれる。
本発明では、製品との一体焼成が可能であり、複雑形状の製品を製作することが可能な成形型を提供することができる。また、そのような成形型の製造方法を提供することが可能となる。さらに、本発明では、そのような成形型を使用して、複雑形状の中空セラミックス製品を提供すること、およびそのようなセラミックス製品を製造する方法を提供することが可能になる。
本発明による成形型の断面構造の一例を模式的に示した図である。 本発明の成形型の一部を構成する2枚のセグメント板を模式的に示した斜視図である。 セグメント板に形成される貫通孔の仕様を定める際の概念図を模式的に示した図である。 本発明による成形型を製造する際の一製造フローを示した図である。 窒化珪素(SiN)で構成されたラジアントチューブ500の概略的な外観を示した図である。 複雑形状のセラミックス製品を製造する際の一製造フローを示した図である。 実施例において製作される製品の形状を模式的に示した側面図である。 図7の製品を製作するために想定された成形型の概略的な側断面図である。 図7の製品を製作する際に使用される実際の成形型の概略的な側断面図である。
以下、図面により本発明の形態を説明する。
図1には、本発明による成形型の断面構造の一例を模式的に示す。また、図2には、本発明の成形型の一部を構成する2枚のセグメント板の斜視図を模式的に示す。さらに、図3には、セグメント板の貫通孔を定める際の概念図を模式的に示す。
図1を参照すると、本発明による成形型100は、成型空間110を有する。この成形空間は、螺旋状の構造となっており、従って、この成形型100により成形体を成形し、これを焼成した場合、螺旋形状の製品が製造されることになる。なお、この成型空間110は、複雑形状の一例に過ぎず、本発明による他の成形型を用いて、他のいかなる複雑形状の製品を成形しても良いことは、明らかである。
本発明による成形型100は、例えば、セラミックスで構成される。セラミックス材料としては、特に限られないが、例えば、窒化珪素(SiC)、窒化ホウ素(BN)、炭化珪素(SiC)のうちの少なくとも一つを含む材料であっても良い。
図1に示した例では、成形型100は、同一の外形寸法(縦と横の長さ、および厚さ)を有する、複数のセグメント板120(120−1、120−2...120−I...120−N)を積層方向(Z方向)に沿って、積層することにより構成される。例えば、図1に示す例では、N=105、すなわち105枚のセグメント板120を積層することにより構成されている。ただし、Nは、例えば3以上、好ましくは10以上の、いかなる数であっても良い。なお、図1には示されていないが、実際の使用の際には、成形型100は、各セグメント板120が相互に対して動かないようにするため、積層方向(Z方向)の上下側から、固定手段によって固定されている。
なお、各セグメント板120の外形寸法は、相互に異なっていても良い。
図2を参照すると、あるセグメント板120−Iは、貫通孔130Aを有し、この貫通孔130Aは、セグメント板120−Iの第1の表面140Aに設けられた開口145Aと、第2の表面150Aに設けられた開口155Aとをつないでいる。この貫通孔130A、および開口145A、155Aは、後述する方法で、位置および形状が定められる。
セグメント板120−Iの第2の表面150Aの下側には、別のセグメント板120−(I+1)が、第1の表面140Bの側がセグメント板120−Iに近接するようにして設置される。別のセグメント板120−(I+1)の第1の表面140Bは、貫通孔130Bに接続された開口145Bを有する。貫通孔130Bの反対側は、別のセグメント板120−(I+1)の第2の表面150Bに設けられた開口155Bと接続されている。
セグメント板120−Iの第2の表面150Aに設けられた第1の開口155Aと、別のセグメント板120−(I+1)の第1の表面140Bに設けられた第2の開口145Bとは、セグメント板120−Iおよび120−(I+1)を重ね合わせた際に、位置が対応または一致するように構成されている。従って、セグメント板120−Iおよび120−(I+1)を重ね合わせた際には、貫通孔130A、130Bが連通される。同様に、セグメント板120−Iの第1の表面140Aの上側には、さらに別のセグメント板120−(I−1)(図示されていない)が設置され、この際には、このセグメント板120−(I−1)に設けられた貫通孔130Cが、セグメント板120−Iの貫通孔130Aと連通される。
このようにして、各セグメント板120を順次積層することにより、成形型100のZ方向上部から下部にわたって、各セグメント板120に形成された貫通孔130が連通され、これにより、所望の形状の成型空間110が形成される。なお、最上部のセグメント板120−1に設けられた開口は、入口開口160を構成し、最下部のセグメント板120−Nに設けられた開口は、出口開口170を構成する。
図3には、セグメント板120−Iに設置される貫通孔130A(さらには、開口145A、155A)の形状、寸法および位置を定める際の概念図を模式的に示す。この図3には、セグメント板120−Iと、本発明による成形型100の成形空間110(すなわち、成形型100によって製作される製品200の形状でもある)とが同時に示されている。
この図3および前述の図2に示すように、セグメント板120−Iの第1の開口145Aは、セグメント板120−Iの第1の表面140AのZ座標(z)において、製品200をXY平面に沿ってスライスした際に、該XY平面と製品200との重なり合う部分として定められる。同様に、セグメント板120−Iの第2の開口155Aは、セグメント板120−Iの第2の表面150AのZ座標(z)において、製品200をXY平面に沿ってスライスした際に、該XY平面と製品200との重なり合う部分として定められる。さらに、セグメント板120−Iの貫通孔130Aは、第1の開口145Aと第2の開口155Aをつなぐ空間として定めることができる。
なお、このような操作は、例えば、コンピュータ上でのCADの使用、あるいは他のソアプリケーションフトウェアの使用により、容易に行うことができる。
このような操作により、全てのセグメント板120において、製品200の形状に対応するようにして、貫通孔130の形状、寸法および位置を適正に定めることができる。また、これにより、各セグメント板120を適正な順番で積層した際に、成形型100内に、製品200の形状に対応した適正な寸法の成形空間110を構成することができる。
なお、図3の操作において、スライスのメッシュ、すなわち、1枚のセグメント板120の厚さ(zとzの差の絶対値)が大きくなりすぎると、貫通孔130の精度が低下するおそれがある。従って、通常の場合、各セグメント板120の厚さの最大値は、5mm以下、例えば1mm〜3mm程度が適当である。ただし、本発明による成形型100を、精度があまり要求されない製品の製造に適用する場合、各セグメント板120の厚さの最大値は、より大きくても良い。また、セグメント板120の厚さは、製品(すなわち成形空間)の形状が複雑な箇所では、薄くし、形状が単純な箇所では、厚くするなど、Z軸上のZ座標に応じて、変化させても良い。
(効果)
次に、このような構成を有する本発明による成形型100の利点について、説明する。
従来、セラミックス製品は、次の工程を経て製造する方法が一般的であった。
(A)石膏型のような成形型に、セラミックス製品の原料となる粉末を含むスラリーが注入される。その後、スラリーが成形型内で乾燥、固化されることにより、成形体が得られる。
(B)次に、得られた成形体が成形型から脱型される。さらにこの成形体は、次工程のため、セッターと呼ばれる耐熱部材の上に置載され、または収容される。
(C)次に、成形体は、セッターとともに加熱装置内に配置され、所定の温度で焼成される。以上の工程により、所望の形状のセラミックス製品が提供される。
しかしながら、このような従来の製造方法では、(B)の工程において、成形体が形成された後、成形型からこの成形体を取り出すという脱型工程が必要となる。このような脱型工程が介在すると、ハンドリング操作が煩雑となり、製造工程全体の効率化を図ることが難しくなるという問題がある。
また、通常の場合、成形体のハンドリング操作を容易にするため、スラリー中には、有機バインダが添加される。この有機バインダは、この目的のみのために添加されるにも関わらず、最終的には、環境中に(CO等として)排出され、環境負荷に大きな影響を及ぼす。従って、このような有機バインダの使用は、できる限り使用しないことが好ましい。
さらに、薄肉および/または中空のセラミックス製品では、スラリー中に有機バインダを添加したとしても、強度が比較的弱いため、脱型すること自身が難しく、脱型工程の際に、セラミックス製品が破損する危険性が高くなる。
なお、このような問題に対処するため、耐熱性を有する成形型を使用し、この成形型に成形体を収容した状態のまま、両者を一体焼成する技術がこれまでに提案されている。
しかしながら、そのような耐熱性を有する成形型を使用しても、例えば、螺旋型などの複雑な形状のセラミックス製品を製作することは、依然として難しいという問題がある。
一方、本発明では、成形型は、複数のセグメント板を積層することにより構成される。また、本発明では、各セグメント板に貫通孔が設置され、これにより、成形型内に成型空間が構成される。従って、本発明では、各セグメント板の適正位置に、適正形状の貫通孔を形成するだけで、複雑形状の薄肉セラミックス製品を、比較的容易に製作することができる。セグメント板の枚数、さらには厚さは、製造される製品の複雑性に応じて、自由に調整することができる。
また、(セグメント板の厚さが一定の場合、)セグメント板の枚数を増加するだけで、大型の製品にも、容易に対応することができる。
また、本発明による成形型は、製品用の成形体を含んだ状態で、成形体とともに一体焼成することができる。従って、従来の離型工程が不要となり、薄肉構造のセラミックス製品を、安定に製作することができる。
さらに、前述のように、本発明による成形型は、セラミックス製品用の成形体を含んだ状態で、一体焼成することができる。従って、本発明による成形型を使用した場合、セラミックス製品用のスラリー中に、成形体のハンドリング性を向上させるために、有機バインダーを添加する必要がなくなる。従って、セラミックス製品の製造時に、排出される有機物の量が抑制され、低環境負荷で製品を製造することができる。
(本発明による成形型のその他の特徴)
本発明による成形型100において、成形空間110(すなわち、各セグメント板120の貫通孔130)を構成する壁の少なくとも一部には、固着抑制材が設置されても良い。これにより、焼成後の製品とセグメント板120との間の強固な密着を軽減することができ、成形型100からの製品の取り出しが容易となる。固着抑制材としては、例えば、窒化ホウ素(BN)が使用されても良い。
また、本発明による成形型100は、吸水性を有しても良い。吸水性を有する成形型の場合、製品用のスラリーから、容易に成形体を形成することができる。スラリー中に含まれる水分は、成形型を介して、容易に成形型外部にまで排出されるため、スラリーの脱水が容易になるからである。なお、このような吸水性は、例えば、成形型を多孔質セラミックスで構成することにより、容易に発現させることができる。
また、本発明による成形型100は、製品との一体焼成処理の前後で、寸法変化が小さいことが好ましい。例えば、成形型100を、窒化珪素、窒化ホウ素、炭化珪素等を含む材料で構成した場合、約1400℃以下の焼成温度では、成形型の寸法変化を有意に抑制することができる。
なお、前述の例では、主として、成形型としてセラミックス製の成形型を使用し、これによりセラミックス製品を製作する場合を想定して説明した。ただし、本発明は、これに限られるものではなく、成形型として、例えば金属製の成形型を使用しても良い。また、製品は、セラミックス製品に限られず、金属、樹脂等であっても良い。すなわち、本発明では、成形型は、セグメント板を積層して構成される限り、いかなる材質で構成されても良く、この成形型を用いて製造される製品もまた、いかなる材質であっても良いことに留意する必要がある。
(本発明による成形型の製造方法)
次に、図4を参照して、本発明による成形型の製造方法について説明する。図4は、本発明による成形型の製造フローの一例を概略的に示したものである。
本発明による成形型の製造方法は、最終的に得られる成形型の成形空間と対応するように、各セグメント板に形成される貫通孔の位置および形状を定めるステップ(S410)と、定められた貫通孔を有する各セグメント板を製作するステップ(S420)と、製作された各セグメント板を、所定の順番に積層するステップ(S430)と、を有する。また、本発明による成形型の製造方法は、さらに、任意で、成形空間を形成する壁の少なくとも一部に、固着防止材を設置するステップ(S440)を有しても良い。
以下、各ステップについて、詳しく説明する。
(ステップS410)
ステップS410では、まず最初に、成型される製品寸法と形状に基づいて、成形型を構成するセグメント板の仕様、特に、セグメント板の形状、寸法、枚数等が定められる。
セグメント板の形状は、特に限られないが、取扱の容易性の観点から、通常は、正方形または長方形状のような矩形状とされる。また、必ずしも全てのセグメント板の形状は、等しくする必要はないが、取扱の容易性の観点から、通常は、各セグメントの形状は、実質的に同一にされる。
セグメント板の寸法(例えば矩形状の場合、縦、横、厚さ)は、特に限られない。ただし、成形型は、使用材料量の抑制の観点から、成型される製品よりも一回り大きな寸法とすることが好ましい。よって、各セグメント板の寸法も、これに従って設計されることが望ましい。例えば、成形型の縦横の長さが、それぞれ、XおよびYの場合、矩形状のセグメント板の縦および横の寸法も、XおよびYとされる。なお、各セグメント板の厚さは、成形型の高さと、使用セグメント板の枚数に基づいて選定される。一般に、各セグメント板の厚さは、1mm〜5mmの範囲である。前述のように、各セグメント板の厚さが5mmを超えると、製品が極めて微細で複雑な形状の場合、成形型がこの形状に対応できなくなるおそれがある。ただし、製品形状がそれ程複雑ではない場合、各セグメント板の厚さは、5mmを超えても良い。
なお、必ずしも全てのセグメント板の寸法を、等しくする必要はないが、取扱の観点から、少なくとも厚さ以外の寸法は、統一することが好ましい。また、厚さも、前述のような必要性、すなわち、形状がより複雑な箇所では、薄くし、形状がより単純な箇所では、厚くするなどの必要が特になければ、実質的に等しくすることが好ましい。
次に、各セグメント板に形成する貫通孔の位置、形状および寸法が定められる。各セグメント板の貫通孔は、最終的に得られる成形型の成型空間の一部に対応するように定められる。換言すれば、各セグメント板の貫通孔は、各セグメント板を積層して、成形型を構成した際に、各貫通孔が連通されることにより、成型空間が形成されるように設計される。
このような設計は、CADまたは他のコンピュータソフトウェア等を使用することにより、容易に行うことができる。
例えば、前述の図3に示すような配置、すなわち、Z座標軸のある2点(例えばz、z)を通る2つのXY平面による製品200の断面形状を仮定する。この2つのXY平面は、ある1枚のセグメント板120−Iの第1の表面140Aおよび第2の表面150Aに相当する。すなわち、|z−z|=t(セグメント板120−Iの厚さ)である。また、2つのXY平面上の製品200の断面形状は、それぞれ、第1および第2の開口に相当する。従って、この断面形状をつなぎ合わせることで、対応するセグメント板120−Iの貫通孔の位置、寸法および形状が定められる。
(ステップS420)
このステップS420では、前述のステップS410で定められた形状の貫通孔を有する各セグメント板が実際に製造される。
セグメント板の製造方法は、特に限られない。例えば、セグメント板がセラミックス製の場合、各セグメント板は、セラミックス粉末をプレス成形して形成しても良い。その後、得られたプレス成形体は、適正な寸法となるように外寸法が整えられ、機械加工等の一般的な加工方法により、所定の位置に、貫通孔が形成される。その後、成形体が焼成処理され、セグメント板が製作される。
あるいは、セグメント板は、この板を成型するためのモールド型中に、セグメント板を構成する材料の粉末を含むスラリー等を注入して、成形しても良い。成形体の乾燥固化後、成形体が焼成され、これによりセグメント板が製作される。
なお、セグメント板がセラミックスで構成される場合、セラミックスの材料は、特に限られない。ただし、セグメント板を、粉末のプレス成形を経て製作する場合、セグメント板は、窒化珪素(SiN)、および窒化ホウ素(BN)、および炭化珪素(SiC)の少なくとも一つの材料を含むことが好ましい。これらの材料は、機械加工性に優れ、貫通孔が複雑な形状であっても、より容易に貫通孔を形成することができるためである。
これらのセラミックスを使用する場合、セグメント板の焼成温度は、例えば1400℃〜1600℃程度である。なお、窒化珪素(SiN)については、珪素(Si)粉末を原料とし、これを、例えば0.1MPa〜10MPaの範囲の窒素雰囲気中で反応焼結させることにより、形成しても良い。反応焼結処理を利用した場合、焼成後の寸法変化が有意に抑制されるため、ステップS410で設計した寸法形状のセグメント板を、比較的容易に製作することができる。
(ステップS430)
このステップでは、ステップS420で製作されたセグメント板が所定の順番に積層される。また、これにより、各貫通孔が連通され、製品の形状に適合した成形空間を内部に有する成形型が構成される。なお、各セグメント板を積層した後に、各セグメント板が相互にずれないように、固定手段を用いて、この積層体(すなわち成形型)を固定しても良い。
(ステップS440)
本発明による成形型の製造方法は、必要な場合、ステップS430の後に、成形型の成形空間(すなわち、セグメント板の貫通孔)を形成する壁の少なくとも一部に、固着抑制材を設置するステップを有しても良い。これにより、焼成後の製品とセグメント板との間の強固な密着を軽減することができ、成形型の分解、および成形型からの製品の取り出しが容易となる。固着抑制材としては、例えば、窒化ホウ素(BN)が使用されても良い。
なお、このステップは、必ずしもこの段階で実施する必要はない。すなわち、このステップ440は、各またはいずれかのセグメント板の貫通孔の少なくとも一部に、固着抑制材を設置することにより、実施しても良く、このステップは、セグメント板が製造された後であれば、いかなる段階で実施しても良い。
このように、本発明による製造方法では、複雑形状製品を製造することが可能な成形型を、比較的容易に得ることができる。
(セラミックス製品およびその製造方法)
次に、本発明による別の態様について説明する。本発明では、前述の成形型を使用することにより、複雑形状のセラミックス製品、およびそのような製品を製造する方法が提供される。
本発明によるセラミックス製品は、例えば、螺旋形状を有する熱交換器またはラジアントチューブのような、中空の薄肉複雑形状部品である。
このような複雑形状のセラミックス部品は、従来の方法では、製造することは難しい。また、仮に製造することができたとしても、その精度は、極めて低く、極めて小さな部材に限定される可能性が高い。
しかしながら、前述のような特徴を有する本発明による成形型を使用すれば、これまでに得ることのできなかった複雑形状部品を、比較的容易に製造することが可能になる。また、大型の複雑形状セラミックス部品を製造することも可能になる。
図5には、本発明によるセラミックス製品の一例として、窒化珪素(SiN)で構成されたラジアントチューブ500の外観を示す。ラジアントチューブ500の全長Lは、900mmであり、螺旋のピッチPは、150mmであり、巻き部の直径Wは、300mmφであり、チューブの直径Dは、50mmφであり、チューブの肉厚は、3mmである。
本発明では、このような複雑形状のセラミックス製品を、比較的容易に製造することができる。
以下、図6を参照して、そのような複雑形状のセラミックス製品を製造する方法について、説明する。
図6は、本発明による複雑形状のセラミックス製品を製造する際の製造フローの一例を示した図である。本発明による方法は、成形空間を有する成形型を製作するステップ(S610)と、前記成形型の成形空間を構成する壁の少なくとも一部に、固着抑制材を設置するステップ(S620)と、前記成形型の成形空間で、成形体を成形するステップ(S630)と、前記成形体を、前記成形型と一体焼成するステップ(S640)と、を有する。なお、ステップS620は、任意のステップであり、不要な場合は、実施しなくても良い。以下、各ステップについて、説明する。
(ステップS610)
このステップでは、前述の特徴を有する、セラミックス製の成形型が製作される。成形型は、耐熱性を有することが好ましく、例えば、窒化珪素(SiN)、および窒化ホウ素(BN)、および炭化珪素(SiC)の少なくとも一つを含む材料で構成されても良い。
成形型は、多孔質体であることが好ましい。成形型が多孔質体である場合、以降のステップS630において、成形型にスラリーを注入した際に、スラリー中の水分が成形空間の壁から「吸水」されるようになるため、スラリーを、比較的容易に乾燥、固化させることができる。また、薄肉かつ中空の製品を、比較的容易に製造することができる。
なお、成形型の基本的な製造方法は、前述の通りであり、成形型は、貫通孔を有する複数のセグメント板を積層することにより構成される。
(ステップS620)
次に、任意で、成形型の成形空間を構成する壁の少なくとも一部に、固着抑制材が設置される。成形型の製品用スラリーと接触する箇所に、固着抑制材を設置することにより、製品の焼成処理後に、成形型から製品を、より確実に取り外すことができる。
固着抑制材の材料としては、例えば、窒化ホウ素(BN)等が使用される。ただし、成形型自身が窒化ホウ素(BN)を含む場合、このステップは、省略しても良い。
(ステップS630)
次に、成形型の成形空間に、製品用のスラリーが注入される。このスラリーは、成形空間を構成する壁に接触した状態で、乾燥、固化されるため、成形型の成形空間に対応した形状を有する成形体が得られる。換言すれば、成形型の成形空間、すなわち、セグメント板の貫通孔を適正に設計することにより、薄肉、中空、大型、および/または複雑形状の成形体を、自在に形成することが可能になる。
スラリーは、基本的に、水のような分散媒体と、最終製品に含まれるセラミックス粒子とを含む。なお、従来のような、成形体を脱型してから焼成する場合、スラリー中には、成形体のハンドリング性を高めるため、有機バインダが添加される。しかしながら、本発明による方法では、以降のステップS640において、成形体は、成形型に収容したまま、成形型と一体焼成される。従って、本発明では、スラリー中に、有機バインダを添加する必要はない。また、これにより、製品の製造中に、有機物が環境側に排出されることを回避することができる。
(ステップS640)
次に、成形空間に成形体を収容した状態で、成形型と成形体が一体焼成される。その後、セラミックス製品が成形型から取り外される。
以上の工程により、例えば、図5に示したような、薄肉の複雑形状のセラミックス製品が得られる。
以下、本発明の実施例について、詳しく説明する。ただし、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
以下の方法により、図1に示す構造の成形型を製作した。
まず、製品形状として、図7に示すような中空の螺旋状管製品700を想定した。この螺旋状管製品700の全長Lは、900mmとし、管の直径Dは、50mmφとした。また、螺旋のピッチPは、150mmとし、巻き部分の直径Wは、300mmφとし、巻き回数Mは、5とした。なお、焼成の際の収縮は、ゼロと仮定した。
次に、図8に示すような立方柱状の成形型800を想定した。この成形型800は、螺旋状管製品700の全長Lと同じ全長L’と、螺旋状管製品700の巻き部分の直径Wよりも一回り大きな幅W’(W’=400mm)とを有する。また成形型800は、内部に、成形空間810を有し、この成形空間810は、螺旋状管製品700と同一の寸法および形状を有する。
次に、成形型800が、外形寸法が同一の(縦400mm×横400mm)300枚のセグメント板820で構成されると仮定し、図9に示すように、Z方向に沿って、成形型800を実質的に均等に300分割した。この場合、各セグメント板820は、3mmの厚さを有する。なお、図9では、明確化のため、成形型800は、300よりも少ない分割数で分割されていることに留意する必要がある。
次に、CADを用いて、前述の方法により、各セグメント板820を積層した際に成形空間810が得られるように、各セグメント板820に構成される貫通孔の位置、形状および寸法を算定した。
次に、以下の方法により、このような操作により定形された貫通孔を有する300枚の各セグメント板を、実際に製造した。
窒化ホウ素粉(平均粒度1μm)と、珪素粉(平均粒度1.5μm)と、炭化珪素粉(平均粒度30μm)とを混合して、混合粉末を得た。各成分の重量比(wt%)は、BN:Si:SiC=10:30:60である。次に、この混合粉末をプレス成形し、シート状素材を作製した。さらに、このシート状素材を、所定の形状に機械加工後、0.9MPaの窒素雰囲気中、1450℃で反応焼結処理した。この反応焼結処理により、混合粉末中のシリコンは、窒化珪素(SiN)に変化した。その後、この焼成体を研磨処理し、最終仕上げを行うことにより、所望の位置に貫通孔を有する、前述のセグメント板(合計300枚)を得た。
これらのセグメント板を所定の順番で積層し、積層方向の上下から、積層体をボルト締めすることにより、図1に示す形状の成形型が得られた。以下、この成形体を、「実施例1に係る成形型」と称する。
(実施例2)
実施例1に係る成形型を用いて、セラミックス製品の製造試験を行った。製造試験は、実施例1に係る成形型を用いて、実際に螺旋状の窒化珪素製品を製造した後、製品の外観および寸法を評価することにより行った。
まず、珪素粉末(平均粒度1.5μm)と、水とを、40:100の割合(重量比)で混合して、製品用のスラリーを調製した。
次に、このスラリーを実施例1に係る成形型の上部開口から注入した。この状態でしばらく放置し、スラリーを乾燥、固化させた。
その後、成形型を電気炉に入れ、0.9MPaの窒素雰囲気、1450℃で8時間反応焼結処理した。この処理により、珪素は、窒化珪素に変化する。
その後、成形型を構成する各セグメント板を分離して、窒化珪素製の螺旋状製品を得た。得られた製品の肉厚は、約3mmであった。また得られた製品には、外観上、特にワレやクラックは、認められなかった。螺旋状製品において、螺旋管の全長Lは、900mmであり、巻き部分の直径Wは、300mmφであり、ピッチPは、150mmであり、螺旋管の直径は、50mmφであった。すなわち、螺旋状製品は、所定の寸法を有しており、収縮はほとんど生じなかった。
(実施例3)
実施例2と同様の方法により、製品の製造試験を行った。ただし、実施例3では、製品用のスラリーとして、珪素粉末(平均粒度1.5μm)、アルミナ粉末(平均粒度1μm)、およびイットリア粉末(平均粒度1μm)、を水中に分散させた液体を使用した。各粉末の割合(重量比)は、Si:Al:Y=90:3:5とした。また、混合粉末と水の割合(重量比)は、40:100とした。
次に、このスラリーを実施例1に係る成形型の上部開口から注入した。この状態でしばらく放置し、スラリーを乾燥、固化させた。
その後、成形型を電気炉に入れ、3MPaの窒素雰囲気、1450℃で10時間反応焼結した。これにより、成形体中の珪素は、窒化珪素に変化する。
その後、成形型を構成する各セグメント板を分離して、螺旋状製品を得た。得られた製品の肉厚は、約3mmであった。また得られた製品には、外観上、特にワレやクラックは、認められなかった。セラミックス製品において、螺旋管の全長Lは、885mmであり、巻き部分の直径Wは、298mmφであり、ピッチPは、149mmであり、螺旋管の直径は、49.5mmφであった。また、肉厚は、3mmであった。
(実施例4)
実施例3と同様の方法により、製品の製造試験を行った。ただし、この実施例4では、得られた螺旋状製品を用いて、さらに、後熱処理を実施した。
後熱処理は、螺旋状製品を、0.93MPaの窒素雰囲気下、1800℃で4時間保持することにより実施した。
これにより、螺旋状製品がより緻密化し、螺旋状製品の強度(3点曲げ強度)は、後熱処理前の200MPaから、480MPaまで上昇した。
本発明は、例えば、薄肉かつ複雑形状のセラミックス製品または金属製品等の製造に利用することができる。
100 本発明による成形型
110 成形空間
120 セグメント板
120−1、120−2、120−I セグメント板
130A、130B 貫通孔
140A、140B 第1の表面
145A、145B 第1の開口
150A、150B 第2の表面
155A、155B 第2の開口
160 入口開口
170 出口開口
200 製品
500 本発明によるセラミックス製品
700 製品
800 成形型
810 成形空間
820 セグメント板。

Claims (18)

  1. 耐熱性を有し、最終的に製品となる成形体を収容したまま焼成することができる成形型であって、
    当該成形型は、複数のセグメント板を積層方向に積層することにより構成され、
    各セグメント板は、貫通孔を有し、各セグメント板を積層した際に、前記貫通孔が連通され、前記成形体を収容する成形空間が構成されることを特徴とする成形型。
  2. 第1のセグメント板は、第1および第2の開口をつなぐ第1の貫通孔を有し、
    前記第1のセグメント板と隣接する第2のセグメント板は、第3および第4の開口をつなぐ第2の貫通孔を有し、
    前記第1および第2の貫通孔は、前記第2および第3の開口が対面されることにより、前記成形空間の一部を構成し、
    前記第1のセグメント板と前記第2のセグメント板を、前記積層方向に平行な方向から見たとき、前記第1の開口と第3の開口は、位置および/または形状が異なっていることを特徴とする請求項1に記載の成形型。
  3. 各セグメント板の厚さは、1mm〜5mmの範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載の成形型。
  4. 各セグメント板の外形寸法は、実質的に等しいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の成形型。
  5. 前記セグメント板は、多孔質であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の成形型。
  6. 前記セグメント板は、セラミックス製であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の成形型。
  7. 前記セグメント板は、窒化珪素(SiN)、炭化珪素(SiC)、および窒化ホウ素(BN)のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の成形型。
  8. 前記成形空間を構成する壁の少なくとも一部には、固着抑制材が設置されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の成形型。
  9. 前記固着抑制材は、窒化ホウ素(BN)を含むことを特徴とする請求項8に記載の成形型。
  10. 前記成形空間は、螺旋状であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一つに記載の成形型。
  11. 前記製品は、セラミックス製または金属製であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一つに記載の成形型。
  12. 耐熱性を有し、最終的に製品となる成形体を収容したまま焼成することができる成形型の製造方法であって、
    前記成形型は、前記成形体を形成する成形空間を有し、
    当該製造方法は、
    (1)前記成形型を、貫通孔を有する複数のセグメント板を積層方向に積層することにより構成すると仮定した際に、前記成形空間と対応するように、各セグメント板の貫通孔の位置および形状を定めるステップと、
    (2)前記ステップ(1)により定められた貫通孔を有する各セグメント板を製作するステップと、
    (3)前記ステップ(2)で製作された各セグメント板を積層するステップであって、各セグメント板に設置された前記貫通孔が連通されることにより、前記成形型内に、前記成形空間が形成されるステップと、
    を有することを特徴とする製造方法。
  13. 第1のセグメント板は、第1および第2の開口をつなぐ第1の貫通孔を有し、
    前記第1のセグメント板と隣接する第2のセグメントは、第3および第4の開口をつなぐ第2の貫通孔を有し、
    前記第1および第2の貫通孔は、前記第2および第3の開口が対面されることにより、前記成形空間の一部を構成し、
    前記第1のセグメント板と前記第2のセグメント板を、前記積層方向に平行な方向から見たとき、前記第1の開口と第3の開口は、位置および/または形状が異なっていることを特徴とする請求項12に記載の製造方法。
  14. 各セグメント板の厚さは、1mm〜5mmの範囲にあることを特徴とする請求項12または13に記載の製造方法。
  15. さらに、
    (4)前記成形空間を構成する壁の少なくとも一部に、固着抑制材を設置するステップを有することを特徴とする請求項12乃至14のいずれか一つに記載の製造方法。
  16. 前記成形空間は、螺旋状であることを特徴とする請求項12乃至15のいずれか一つに記載の製造方法。
  17. 前記請求項1乃至10のいずれか一つに記載の成形型を使用して製造された、複雑形状の中空セラミック製品。
  18. 複雑形状の中空セラミック製品を製造する方法であって、
    成形空間を有する成形型を製作するステップと、
    前記成形型の成形空間で、成形体を成形するステップと、
    前記成形体を、前記成形型と一体焼成するステップと、
    を有し、
    前記成形型は、請求項12乃至16のいずれか一つに記載の製造方法を用いて製作されることを特徴とする方法。
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