JP2010264338A - 浄化槽 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】浄化槽本体の内部に水処理空間を有し、その水処理空間を浄化槽長手方向に複数の空間に仕切る仕切壁を設け、仕切壁で仕切られた空間に、微生物担持体をその下側又は上側の少なくとも一方側で受止める受板を配設して、仕切壁における受板の端部が近接する面に、受板を上下方向に移動しないように支持する支持部28を設け、受板の端部が仕切壁の面から離間しないように、互いに係止し合う係止部と被係止部とを浄化槽本体の側壁と受板とに振り分けて設けてある。
【選択図】図1
Description
しかし、支持部を浄化槽本体に設けると、前記受板の上下支持位置を上下突合せフランジ部よりも高い位置あるいは低い位置にすることが出来ないという欠点があった。
そこで、前記仕切壁に支持部を設けることが考えられる。
この場合に、単に仕切壁に支持部を設けるだけでは、浄化槽長手方向で受板の中間部に上下方向の外力が作用したときに、図12(a)から(b)に示すように、受板が撓み変形してその受板の端部が、仕切壁から離れて支持部から外れてしまい支持されなくなるという問題が発生する。この現象を回避すべく、受板の端部をボルト等の締結具で仕切壁に固定することが考えられている(例えば、特許文献2参照)。
従って、たとえ受板に上下方向の外力が働いても、安定的に微生物担持体を受板で受止めて生物処理を良好に維持できる。
図1,図2は、生活排水(汚水)を被処理水として浄化処理する本発明による浄化槽1を示す。
尚、図1中の実線の矢印は、被処理水の移流方向を示しており、破線の矢印は、槽底部に溜まった固形分(汚泥等)の返送方向を示している。
図2は、図1におけるII−II線矢視図である。
また、沈殿槽Cの底部に沈殿した汚泥を第1エアーリフトポンプ58で被処理水と共に固液分離槽A1に返送する汚泥返送路59を設けてある。
また、好気槽Bの槽上部には、担体71流出防止用の多孔板75を設けてある。
嫌気性濾床13は、格子状に枠組みされた濾材設置部23aと脚部23bとを有する受板の一つである設置台23、嫌気性微生物を付着生息させる濾材26、及び格子状に枠組みされた受板の一つである濾材押え部材27を備えて構成されている。
また、カバー部材14は、嫌気処理槽A2における被処理水の水位よりも高い位置に延設されており、カバー部材14の下端側を通過した被処理水が嫌気性濾床13に流入して嫌気処理された後、第3仕切り壁5に設けてあるオーバーフロー口8からオーバーフローで好気槽Bに流入するように構成してある。
次に、嫌気処理槽A2の構成について、嫌気処理槽A2におけるカバー部材14と嫌気性濾床13の組み付け方法を交えて以下に詳述する。
また、図1及び図4に示すように、第1リブ30と第2リブ31によって上下方向に延びる溝32が形成されることとなり、各溝32には、凸部42がそれぞれ設けられており、各凸部42には、固液分離槽A1に通じる円形の貫通孔33(固定部)が形成されている。
カバー部材14の左右の側端縁部にはそれぞれ、フランジ部35が設けられており、さらにそのフランジ部35には、フランジ部35の板面と直交する向きに折り返し部36が連設されている。
カバー部材14の各係合部材37の先端頭部をそれぞれ、対応する第1仕切り壁3の貫通孔33に押し込みながら、図4に示すように、カバー部材14の左右の側端縁部をそれぞれ、第1仕切り壁3の各溝32に嵌合させる。
さらに、この2つの第1リブ30の作用によって、浄化槽運転中のカバー部材14の左右方向のがたつきが防止され得ると共に、第1仕切り壁3が反ったりしてカバー部材14と第1仕切り壁3の壁面3aとの間に隙間が生じたとしても、その隙間が、第1リブ30より塞がれ得る。その上、被処理水の水圧や内装部材の固定等により、カバー部材14が外側に拡がって変形するのを防止することができる。
図1〜図5に示すように、まず、設置台23を、その脚部23bを下にして嫌気処理槽A2内に入れ、嫌気処理槽A2の底面上に設置する。
設置台23の濾材設置部23aには、設置凹部43が形成されており、設置台23を嫌気処理槽A2内に設置すると、濾材設置部23aの設置凹部43が、カバー部材14の下端部の外周を囲むように嵌合し得ると共に、濾材設置部23aの設置凹部43以外の外周部が、第1仕切り壁3、嫌気処理槽A2の側壁44(図3参照)、及び第3仕切り壁5に当接するように構成されている。その結果、図1に示すように、カバー部材14の下部が、設置台23によって位置規制されることとなり、仕切り壁3から離間するのを防止する。
尚、図3〜図5に示すように、濾材押え部材27には、押え凹部45が形成されており、濾材押え部材27の端部が、支持部28によって支持されると、濾材押え部材27の押え凹部45が、カバー部材14の補強凸部34の外周を囲むように嵌合し得ると共に、濾材押え部材27の押え凹部45以外の外周部が、第1仕切り壁3、嫌気処理槽A2の側壁44、及び第3仕切り壁5に当接するように構成されている。
すなわち、凹部52の両側面において一方の側面から他方の側面にかけて仕切壁が係止され、さらに他方の側面が濾材押え部材27の被係止部と係止され、仕切壁の位置固定と濾材押え部材27の浄化槽1の長手方向への移動を防止する。この時、濾材押え部材27に外力が作用して撓んでも、撓みによる濾材押え部材27の仕切壁からの離間を仕切壁に近い位置で阻止するので、仕切壁に設けた支持部から濾材押え部材27が外れる虞がなくなる。
〔別実施形態〕
以下に他の実施の形態を説明する。
〈2〉 前記係止部は、浄化槽1の側壁44に図3に示すように凹部52を形成する以外に、図8に示すように、仕切壁を浄化槽本体に取付けるために、仕切壁固定用の一対のリブ55を設け、そのリブ55の一方が被係止部51と係止する係止部50と兼用してあっても良い。
〈3〉 図9に示すように、浄化槽1の側壁44に設けた仕切壁固定用の一対のリブ55とは別に、係止部50としてのリブ54を設けてあっても良い。この時、係止部50は仕切壁に近いほど、受板に外力が作用した際の撓みを阻止し、受板の端部が仕切壁から離間する距離を短くできるため、係止部50は仕切壁近傍の位置に設けるのが望ましい。つまり、受板が撓んだ際に仕切壁に設けた支持部から外れないように、受板の撓みによって受板の端部が仕切壁から離間する距離が、支持部高さよりも短くなる位置に係止部50を設けることが望ましい。
〈4〉 図10に示すように、第1仕切壁3の両側に受板を配置する場合には、側壁44の内側に一対のリブ56を設ける。その両リブ56間に第1仕切壁3の左右両側端縁部53をTの字状のフランジ部に形成して、嵌入させて固定する。その後、第1仕切壁3と一対のリブ56との間に形成される一対の凹部夫々に、受板を係止することで第1仕切壁3の両面側に受板を取付けできる。
〈5〉 図11(a)、(b)に示すように、受板を側壁44から遠ざかる方向に離間するのを防止すべく、係止する係止部57を仕切壁に設けると共に、その係止部57が係止する被係止部58を受板に設けても良い。
〈6〉 図示はしないが、浄化槽の内部空間側に突出するコルゲート状の凸部と、凸部に隣接して形成されるリブとで仕切壁を固定するとともに、当該凸部又はリブの何れか一方を係止部と兼用してあっても良い。
〈7〉 前記実施形態では、浄化槽1の内部を第1仕切壁3と第3仕切壁5とで仕切って、その間に嫌気性濾床13を設け、受板を両仕切壁に形成した支持部で支持した形態であったが、受板の両端の何れか一方はボルトなどの固定部材で仕切壁や他の内装部材に固定したものであっても良い。また、嫌気性濾床は外槽2と第1仕切壁3とで仕切られた空間に設けてもよく、この場合、受板の仕切壁側の端部以外は、外槽や他の内装部材に設けられた受板支持用のリブによって上下支持されたり、固定部材により外槽等に固定されていてもよい。
〈8〉 前記実施形態では、受板で受け止める微生物担持体は嫌気性濾床の例を示したが、これに限らず好気性の濾床や濾過を行う濾過床であっても良い。
5 第3仕切壁
27 濾材押え部材
28 支持部
44 側壁
50 係止部
51 被係止部
Claims (4)
- 浄化槽本体の内部に水処理空間を有し、
その水処理空間を浄化槽長手方向に複数の空間に仕切る仕切壁を設け、
前記仕切壁で仕切られた空間に、微生物担持体をその下側又は上側の少なくとも一方側で受止める受板を配設してある浄化槽であって、
前記仕切壁における前記受板の端部が近接する面に、前記受板を上下方向に移動しないように支持する支持部を設け、
前記受板の端部が仕切壁の面から離間しないように、互いに係止し合う係止部と被係止部とを前記浄化槽本体の側壁と前記受板とに振り分けて設けてある浄化槽。 - 前記側壁に設けられる係止部は、前記仕切壁近傍に配置してある請求項1に記載の浄化槽。
- 前記側壁に、前記仕切壁を前記浄化槽本体に位置固定するための凹部又はリブを形成し、当該凹部又はリブが前記係止部を兼ねている請求項2に記載の浄化槽。
- 前記受板は、対向する仕切壁の間に挟持され、前記浄化槽長手方向において、前記受板の両端部夫々に前記被係止部を設け、前記浄化槽本体の側壁で前記受板の両端部夫々に対応する位置に前記係止部を設けてある請求項2又は3に記載の浄化槽。
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