JP2010263091A - 配線基板の製造方法及び配線基板の検査方法 - Google Patents

配線基板の製造方法及び配線基板の検査方法 Download PDF

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禎胤 加藤
Tetsuya Fujisawa
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Abstract

【課題】 配線基板に於ける配線層の不良の検出を容易化し、もって当該配線基板の製造歩留りを高める。
【解決手段】 絶縁性基板と、前記絶縁性基板の一方の主面に配設された配線層と、前記絶縁性基板の他方の主面に配設された配線層と、を具備し、前記一方の主面に配設された前記配線層と前記他方の主面に配設された前記配線層が、前記絶縁性基板を貫通する孔を介して接続される配線基板の製造方法において、前記絶縁性基板に、前記配線層と共に、検査用配線層を形成する工程を具備することを特徴とする配線基板の製造方法を提供することにより上記課題を解決する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、配線基板の製造方法及び配線基板の検査方法に関する。
電子機器に搭載されるところの所謂マザーボード、或いは半導体装置などの機能素子を形成する際の支持基板として、絶縁基板(コア)の主面に、導電層と層間絶縁膜を交互に複数層積層し、当該層間絶縁膜に貫通孔(スルーホール)を形成し、当該スルーホール内に充填された導電物質を介して前記導電層を電気的に接続してなる多層配線基板(多層プリント基板)が多用されている。
当該多層配線基板は、コアとなる絶縁基版の主面上に、例えば銅(Cu)からなる導電層を形成しこれを所定のパターンに形成して配線層を形成する。導電層は、メッキ法スパッタリング法、或いは真空蒸着等によって被着・形成することができる。またそのパターニングは、所謂フォトエッチング法が適用される。
一方、前記導電層上に層間絶縁層を形成し、層間絶縁層に対し貫通孔を形成する。当該貫通孔は、所謂フォトエッチング法、或いはレーザー光の選択的照射により形成される。そして当該貫通孔内に、メッキ法等により銅(Cu)などの導電材料を充填する。
この様に、導電層ならびに層間絶縁層を交互に形成し、各導電層間を、貫通孔内に充填された導電材料により相互に接続することにより、多層配線基板が形成される。
かかる多層配線基板は、電子機器に於けるところの所謂マザーボードなどの大形の配線基板をはじめ、当該マザーボードなどに搭載される半導体装置に於けるところの半導体素子搭載用配線基板など、小形の配線基板にも適用されている。
多層配線基板の、従来の製造方法について、図1を用いて説明する。
先ず、製造設備のチェックを行う。(ステップ1(S1))
この段階で、製造設備に異常がある場合には、製造設備の調整または製造設備の修理等が行われ、異常が無いことが確認されれば、多層配線基板の製造が開始される。
即ち、CCL(Copper Clad Laminate)が準備される。(ステップ2(S2))
CCLとは、配線基板用材料の一種であり、ガラス布等の基材に絶縁樹脂を含浸させてなる絶縁基板の表面に、銅(Cu)箔を貼り合わせて積層したものである。
次に、当該コア材或いは層間絶縁膜に対し貫通孔を形成する。(ステップ3(S3))
基板を構成するコア材に対しては、ドリル等による孔開け加工が施され、層間絶縁膜に対しては、レーザー光の照射或いは所謂フォトエッチング法が適用されて、貫通孔が形成される。
次いで、コア材或いは層間絶縁膜に対し銅メッキ処理を行い、銅(Cu)層を形成する。(ステップ4(S4))当該銅メッキは所謂無電解メッキ法により行われる。
次に、CCL上にドライフィルムをラミネートする。(ステップ5(S5))当該ドライフィルムは、感光性レジストフィルムからなる。
次いで、前記ドライフィルムレジストに対し、露光処理及び現像処理を行う。(ステップ6(S6))これにより、当該ドライフィルムのレジストパターンが形成される。
次に、前記ドライフィルムレジストをマスクとして、選択エッチング処理を行う。(ステップ7(S7))このエッチング処理により、前記銅(Cu)層を選択的に除去する。
そして、前記ドライフィルムレジストを剥離・除去する。(ステップ8(S8))これにより前記配線層が表出される。
次いで、前記配線層上を含む基板上に感光性ソルダーレジストを被着する。(ステップ9(S9))
そして、当該ソルダーレジストに対して、露光処理及び現像処理を行う。(ステップ10(S10))これにより、ソルダーレジスト層が選択的に形成される。
次に、前記銅(Cu)層上にニッケル(Ni)/金(Au)メッキ(鍍金)処理を行う。(ステップ11(S11))当該メッキ処理は、電解メッキ法により行われる。
次いで、当該多層配線基板を、ダイシングソー等により切断し所望の外形寸法を有する配線基板に分割する。(ステップ12(S12))
しかる後、分割され例えば短冊状を有する多層配線基板に対して、検査が行われる。(ステップ13(S13))
即ち、外観検査ならびに電気的試験がなされ、外観不良、電気的不良の多層配線基板は除去される。
当該多層配線基板を、半導体装置に於けるところの半導体素子搭載用配線基板に適用する場合には、例えば、次の方法がとられる。
即ち、一方の主面に半導体素子搭載領域が複数個形成された大判の配線基板を準備する。
当該大判の配線基板に対して分割処理を行ない、短冊状の配線基板を形成する。
短冊状とされた配線基板に対して、外観検査ならびに電気的試験を行なう。
そして、良品と判断された短冊状配線基板の一方の主面に於ける個々の半導体素子搭載領域に半導体素子を搭載した後、当該半導体素子の電極と配線基板上の電極端子とを接続する。
次いで、当該半導体素子が搭載された配線基板の主面を樹脂封止する。
そして、当該配線基板の他方の主面に外部接続用端子を配設した後、当該配線基板ならびに封止用樹脂をその厚さ方向に切断することにより、個々の半導体装置を形成する。
前述の如き、多層配線基板の製造工程に於いては、設備のチェックは、通常、新たな製造ロットを流す際に行われるのみである。
また、製造工程に於いては、通常、複数の多層配線基板を製造した後に、抜き取り検査により検査が行われる。
従って、多層配線基板としての不良品を製造してしまう可能性がある。このため、テストピースを製品に入れ込むことにより、工程の不具合を早期に発見をする技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
また、多層配線基板に於ける各々の層毎に不良確認パットを設けることにより、製造工程に於いて、不良箇所を特定していく不良の特定方法が開示されている(例えば、特許文献2)。
特開2001−230554号公報 特開2008−16766号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている方法では、テストピースを製品が製造されるべき領域となる製品枠に入れ込む必要があるため、その領域に於いては製品を製造することができなくなり、絶縁基板一枚に於ける生産数量が減少し、結果的にコストアップを招来してしまう。
また、特許文献2に開示される方法では、パッケージエリア外のテストパットとパッケージ内部の配線層を接続させるため、配線の引き回しに制約が生じてしまい、小形化等への対応が困難となる。また、パッケージエリア外にテストパットを設ける構造なので、基板を有効的に使用することができないという問題点も有している。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、半導体素子搭載用基板(例えば、回路基板、配線基板等)の形成工程に於いて、この半導体素子搭載用基板に於ける導電層の形成状態をチェックする工程を含む配線基板の製造方法及びかかる配線基板の検査方法を提供する。
本発明における一観点によれば、絶縁性基板と、前記絶縁性基板の一方の主面に配設された配線層と、前記絶縁性基板の他方の主面に配設された配線層と、を具備し、前記一方の主面に配設された前記配線層と前記他方の主面に配設された前記配線層が、前記絶縁性基板を貫通する孔を介して接続される配線基板の製造方法において、前記絶縁性基板に、前記配線層と共に、検査用配線層を形成する工程を具備する配線基板の製造方法が提供される。
また、他の一観点によれば、基板上に、所定の配線層と共に検査用配線層を形成し、当該検査用配線層における抵抗値を測定して、前記所定の配線層の形成状態を検知する配線基板の検査方法が提供される。
本発明によれば、製造歩留りを高めることができる配線基板の製造方法及び検査方法を提供することができる。
従来の多層配線基板の製造工程を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に於ける多層配線基板を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に於ける多層配線基板の要部平面図及び断面図である。 本発明の第1の実施の形態に於ける多層配線基板の製造工程ならびに検査工程を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に於ける製造工程に従う、多層配線基板を示す平面図(その1)である。 本発明の第1の実施の形態に於ける製造工程に従う、多層配線基板を示す平面図(その2)である。 図6に示された多層配線基板の要部平面図である。 本発明の第1の実施の形態に於ける製造工程に従う、多層配線基板を示す平面図(その3)である。 本発明の第1の実施の形態に於ける製造工程に従う、多層配線基板を示す平面図(その4)。 本発明の第1の実施の形態に於ける製造工程に従う、多層配線基板を示す平面図(その5)である。 本発明の第1の実施の形態における半導体装置の構成を示す平面図である。 多層配線基板の貫通孔部に形成される配線層を示す断面図である。 検査用電気配線の抵抗値と貫通孔部に形成される配線層の良否の関係を示す図である。 本発明の第2の実施の形態(その1)に於ける多層配線基板を示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態(その2)に於ける多層配線基板を示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態(その3)に於ける多層配線基板を示す平面図である。 本発明の第3の実施の形態に於ける多層配線基板の製造工程ならびに検査工程を示すフローチャートである。
〔第1の実施の形態〕
本実施の形態に於いて対象とされる配線基板の構成について説明する。
本実施形態における配線基板の一例を、図2ならびに図3に示す。尚、図3に示す配線基板101は、図2に示す大形(大判)の配線基板100について、破線31及び破線32に従って切断した状態を示している。
即ち、大形(大判)の配線基板100を、当該破線31ならびに破線32に従って、9枚の短冊状に切段・分離したところの1枚が配線基板101であって、平面形状は矩形状(長方形)を有する。
当該配線基板101にあっては、図に於いて二点鎖線33及び二点鎖線34により区画された8個の半導体装置形成用基板領域11が設けられており、また各半導体装置形成用基板領域11の一方の主面には、それぞれ半導体素子(図示せず)の電極が接続される電極端子12が設けられている。
当該半導体装置形成用基板領域11は、当該二点鎖線33及び34に従って切断・分離されて、それぞれが半導体装置に於ける配線基板(支持基板、インターポーザーとも称される)となる。
図2に示される大形(大判)の配線基板100にあっては、配線基板101が9枚一体に形成されていることから、最多72個の半導体装置形成用基板領域11が形成される。
図3(a)に示される様に、当該配線基板101にあっては、半導体装置形成用基板領域11は、基板の長手方向に沿って4つの領域が2列に並び配設されている。そして、当該配線基板101の表面には、かかる2列の配列の間に於ける領域101s(破線34−1と破線34−2との間の領域)に、2本の検査用配線層14、15を平行して配設している。
当該検査用配線層14ならびに検査用配線層15は、矩形状配線基板101に於ける対向する隅部にその端部が配置され、検査用配線層14の両端には端子14a、14bが、検査用配線層15の両端には端子15a、15bが配設されている。即ち、当該端子は、配線基板101の対向する隅部の近傍に位置している。
図3(b)は、図3(a)に於けるA1−A2断面、即ち検査用配線層15の配設部に於ける断面を示している。
当該図3(b)に示される如く、当該配線基板101(即ち配線基板100)は、所謂両面配線基板(両面プリント板)構造を有し、絶縁性基板(コア材)41の表裏両面に、当該絶縁性基板41に選択的に設けられたところの貫通孔(スルーホール)42部に形成された導電層43及びその表面に形成されたメッキ層44をもって、相互に接続された配線層45が形成されている。
そして、当該配線層ならびに配線基板101の露出部表面を覆って、ソルダーレジスト層46が配設されている。勿論、当該配線基板101は、必要に応じて多層化が行なわれ、所謂多層配線基板が形成される。
本実施の形態にあっては、一つに、検査用配線層14、ならびに検査用配線層15の有する抵抗値を測定することにより、前記貫通孔内に形成される配線層等の膜厚を推測して、当該配線基板の検査・評価を行う。
この為、配線基板101の全体に於いて配線層等の形成状態をできるだけ正確に把握することができるように、配線基板101の長手方向中央部に、検査用配線層14、検査用配線層15が配設される。勿論、当該検査用配線層14、15は、半導体装置形成用基板領域11に於ける配線、電極端子の形成工程と同時に、平行して形成される。
図3(b)に示される如く、検査用配線層15は、配線基板101の一方の主面(上面)に於いて、その長手方向に延在配設され、配線基板101に設けられた貫通孔42−1を介して配線基板101の他方の主面(裏面)に導出される。
そして、配線基板101の裏面に於いてその長手方向に所定の長さ延在して配設された後、配線基板101に設けられた貫通孔42−2を介して、配線基板101の前記一方の主面(上面)に導出される。
そして、配線基板101の一方の主面(上面)に於いて、その長手方向に所定の長さ延在配設された後、貫通孔42−3を介して、再び配線基板101の他方の主面(裏面)に導出される。
そして、配線基板101の裏面に於いてその長手方向に所定の長さ延在して配設された後、配線基板101に設けられた貫通孔42−4を介して、再度配線基板101の一方の主面(上面)に導出される。
この様に、検査用配線層15は、配線基板101の表裏両面に、当該配線基板の長手方向に交互に配設され、且つ貫通孔42を介して接続、延在されている。当該検査用配線層15に平行して配設される検査用配線層14も同様の構成を有する。
但し、貫通孔42の配設される位置を、検査用配線層15に於ける貫通孔の位置とは、前記配線基板101の長手方向に沿って異ならしめている。即ち、当該貫通孔42は、配線基板101の複数に配置されることとなり、当該配線基板101に於ける、形成される配線層の膜厚の分布もチェックも可能となる。
この様に、配線基板101の表裏両面に交互に配設され、且つ複数の貫通孔42を介して連続して形成された検査用配線層15に対して、その両端部に配設された端子15aと端子15bとの間に検査装置を接続し、当該検査用配線層15の有する抵抗値を測定する。
かかる抵抗値測定において、その抵抗値が所定の値よりも大である場合には、前記貫通孔42内に於ける導電層の形成状態が不十分、即ちメッキ層の厚さ(膜厚)が十分でないことが推測さる。
複数ある貫通孔の何れか1箇所に於ける導電層の形成状態が不十分であれば、所定の値よりも大なる抵抗値が示され、複数箇所に於いて導電層の形成状態が不十分であれば、所定の値よりもより大なる抵抗値が示される。そして、何れかの貫通孔に於いて破断が生じていれば、抵抗値は無限大を示すこととなる。
また、配線基板101の表裏両面の平坦部に配設された配線部分に於いて、その幅方向或いは厚さ方向の痩せが生ずれば、同様に抵抗値が増加する。
この様な、当該検査用配線層15に於ける抵抗値の大小をもって、半導体装置形成用基板領域11に於ける電極端子の形成状態を推測することができる。
従って、当該検査用配線層15に於ける抵抗値が所定値よりも大なる場合には、当該配線基板101に於ける半導体装置形成用基板領域11、少なくとも当該検査用配線層15に近接する半導体装置形成用基板領域11の、製品への適用を停止する。
同様に、検査用配線層14に於ける抵抗値の大小をもって、半導体装置形成用基板領域11に於ける電極端子の形成状態を推測することができる。
従って、当該検査用配線層14に於ける抵抗値が所定値よりも大なる場合には、当該配線基板101に於ける半導体装置形成用基板領域11、少なくとも当該検査用配線層14に近接する半導体装置形成用基板領域11の、製品への適用を停止する。
また、前記検査用配線層14の端子と検査用配線層15の端子との間に検査装置を接続して、当該検査用配線層14の端子と検査用配線層15との間に於ける電流(漏れ電流)の有無を検出することにより、当該配線基板101に於ける絶縁性をチェックすることができる。
即ち、検査用配線層14と検査用配線層15とは、基板表面に於いて離間して配設されており、またそれぞれの検査用線層に於ける貫通孔42が離間して配設されていることからして、両配線間に漏れ電流がある場合には、半導体装置形成用基板領域11に於ける絶縁性も十分ではないことが推測される。
かかる場合にも、当該半導体装置形成用基板領域11の、製品への適用を停止する。
前述の如く、検査用配線層14ならびに検査用配線層15が、配線基板101の対向する隅部に迄、平行して延在配置されることにより、その絶縁性をチェックする対象領域が広められている。
従って、当該配線基板101に於ける絶縁性を、高い信頼性をもってチェックすることができる。
尚、此処では、所謂両面プリント構造の配線基板であって、その表裏2層の配線層に対する検査を行なうことを示している。
当該配線基板が4層配線構造など、より多層化される場合には、次の様な検査用配線層を配設する。
即ち、一方の主面(上面)に於ける配線層(最上層の配線層)を、貫通孔を介してその下層の配線層(第1の下層配線)に接続し、当該第1の下層配線層を所定長延在させた後、貫通孔を介して更にその下の配線層(第2の下層配線)に接続するという構成を繰り返して、最下層即ち他方の主面に於ける最上層の配線層に接続する。そして、当該最下層即ち他方の主面(下面・裏面)に於ける最上層の配線層を所定長延在させた後、貫通孔を介してその上層の配線層(前記第2の下層配線)に接続し、当該配線層を所定長延在させた後、貫通孔を介して更にその上の配線層(前記第1の下層配線)に接続するという構成を繰り返して、最上層即ち前記一方の主面に於ける配線層に接続するという構成からなる検査用配線層を形成する。
配線層数が増加すれば、一つの配線層を、貫通孔を介して、その下層あるいは上層の配線層に接続し、当該下層あるいは下層の配線層を所定長延在させた後、貫通孔を介して、更にその下層あるいは上層の配線層に接続するという構成が追加される。
そして、当該一方の主面に於ける配線層の両端の間に於ける抵抗値を測定する。
これにより、3層以上の多層配線構造を有する配線基板にあっても、配線層の形成状態をチェックすることができる。勿論、二本の検査用配線層を並設し、両検査用配線層間の漏れ電流の有無を検出することにより、当該配線基板の絶縁性についてもチェックすることができる。
次に、本実施の形態に於ける多層配線基板の製造方法及び検査方法について説明する。本実施の形態に於ける多層配線基板の製造工程を、図4に示す。
本実施の形態に於ける多層配線基板の製造方法にあっては、先ず多層配線基板の製造に
適用される製造設備のチェックを行う。(ステップ101(S101))
製造設備に異常がある場合には、当該製造設備の調整または修理等が行われる。
当該製造設備に異常が無いことが確認されたならば、多層配線基板の製造が開始される。
配線基板材料として、CCL(Copper Clad Laminate)からなる配線基板を準備する。(ステップ102(S102))
当該CCLは、ガラス布等の基材に絶縁樹脂を含浸させ、これに銅(Cu)箔を貼り合わせて積層したものである。
当該配線基板に対し、選択的に貫通孔(スルーホール)42を形成する。(ステップ103(S103))
かかる状態を、図5に示す。即ち、配線基板100は、大形(大判)であって、実線31ならびに実線32に従って短冊状に切断・分離される9枚の配線基板101を含んでいる。
個々の配線基板101は、それぞれ8個の半導体素子搭載領域11を具備している。同図に於いて、二点鎖線により囲繞された略正方形の領域が当該半導体素子搭載領域11である。
8個の半導体素子搭載領域11のそれぞれにあっては、半導体素子搭載領域11が4個連続して並び列状とされ、基板の長手方向に沿って所定の間隔を於いて2列に配設されている。
そして、前記貫通孔42は、個々の半導体素子搭載領域11に於いて、半導体素子の電極と接続される電極端子の直下又は近傍に形成される。
また、当該貫通孔42は、2つの半導体素子搭載領域11の配列の間に於ける領域101sに於いても、互いに離間して配設される。
これらの貫通孔42は、基板に於けるコア材41に対して、ドリル或いはレーザー等を用いた孔開け加工により形成される。
次いで、当該基板100の両主面(表裏両面)ならびに前記貫通孔42の内側面に対し、銅(Cu)メッキ(鍍金)処理を施し、当該表面ならびに各貫通孔42の内側面に銅被覆層を形成する。(ステップ104(S104))
当該の銅メッキは、無電解メッキ法により行われる。
次に、前記銅被覆層上に、ドライフィルムのラミネート処理を行う。(ステップ105(S105))
当該ドライフィルムは、感光性レジストフィルムからなる。
次に、前記レジストフィルムに対し所定のパターンをもって露光処理し、更に現像処理を行う。(ステップ106(S106))
即ち、当該レジストフィルムに対し、マスクを介して紫外光を選択的に照射し、しかる後現像する。
そして、当該レジストフィルムをマスクとして用い、前記銅被覆層の選択エッチングを行う。(ステップ107(S107))
しかる後、前記レジストフィルムを除去する。(ステップ108(S108))
これにより、配線基板の主面には、無電解メッキ法により被着された銅(Cu)からな
り、所望のパターンを有する電極、配線層が形成される。当該電極、配線層は、必要に応じて、前記貫通孔42を介して適宜接続されている。かかる状態を、図6に示す。
即ち、9個の配線基板101のそれぞれに於けるところの、8個の半導体素子搭載領域11のそれぞれに於いて、半導体素子の電極端子に対応した電極端子が複数個、当該半導体素子の搭載領域に対応して矩形状をなして配列されている。
一方、9個の配線基板101のそれぞれに於けるところの、2列の半導体素子搭載領域11配列の間に於ける領域101sには、検査用配線層14ならびに検査用配線層15が配設されている。
尚、当該図6乃至図10にあっては、領域101sに於いて、前記貫通孔42の中心と検査用配線層の配設位置が一致していないが、これは両者の接続位置関係を示すためのものであって、両者が重畳される位置関係とされるのが通常である。
また、部位61は、当該配線基板101に半導体素子を搭載した状態に於いてなされる樹脂モールド処理工程に於いて、樹脂注入ゲート部を構成する金属被覆であって、例えば金(Au)層から形成されている。当該配線基板101の一つを拡大して、図7に示す。
これは、前記図6に示す大形(大判)の配線基板100について、同図に示す実線31及び実線32に従って切断した状態を示している。即ち、当該配線基板101にあっては、4つの半導体装置形成用基板領域11が列をなし、当該列が、帯状の領域101sを挟んで2列に配設されている。
個々の半導体素子搭載領域11のそれぞれに於いて、半導体素子の電極端子に対応した電極端子12が複数個、当該半導体素子の搭載領域に対応して矩形状をなして配列されている。
そして、配線基板101の表面には、かかる2列の配列の間に於ける領域101s(破線34−1と破線34−2との間の領域)に、当該配線基板101の長手方向に沿って、2本の検査用配線層14、15が平行して配設されている。
当該検査用配線層14ならびに検査用配線層15はそれぞれ、複数の貫通孔42を介して表裏両面に交互に連続して延在して配設されている。
また、その端部は、矩形状配線基板101に於ける対向する端部(隅部)にその端部が配置され、検査用配線層14の両端には端子14a、14bが、検査用配線層15の両端には端子15a、15bが配設されている。即ち、当該端子は、配線基板101の対向する端部(隅部)近傍に位置している。
尚、要すれば、前記電極、配線層を覆って絶縁層を形成し、当該絶縁層に開通孔を配設して後、当該絶縁層上に電気,配線層を形成することもできる。
本実施の形態にあっては、かかる状態に於いて、前記検査用配線層14に於ける抵抗値の測定を行う。(ステップ109(S109))
即ち、検査用配線層14の両端に配された端子14aと14bに、試験装置の端子を接触させ、当該検査用配線層14に於ける抵抗値の測定を行う。この抵抗値の測定により、特に前記貫通孔42の内側面に於けるメッキ層43の形成状態、即ちメッキ層の厚さの適否を推測することができる。測定された検査用配線層14に於ける抵抗値が、許容範囲内にあるか否かの判断がなされる。
前述の如く、検査用配線層14を多層配線基板11の長手方向に亘って配設していることにより、個々の半導体素子搭載領域11に於ける配線層の膜厚等をより正確に推測することができる。
また、他方の検査用配線層15に於ける電極となる端子15aと15bに試験装置の端子を接触させ、当該検査用配線層15に於ける抵抗値の測定を行うことにより、同様の検査を行なうことができる。
更に、検査用配線層14に於ける端子14a又は14bと、検査用配線層15に於ける端子15a又は15bとの間に試験装置を接続して、両検査用配線層間に於ける漏れ電流の有無、電気的短絡の有無を検査する。かかる漏れ電流の有無、電気的短絡の有無の検査は、必要に応じて行なうことができる。
前記検査用配線層14に於ける抵抗値が、許容範囲内にあるものと判断された場合、即ち配線基板101に無電解メッキ法により形成された配線・電極に於いて、貫通孔内も含めて欠陥が無いと判断された場合には、次の製造工程へ進む。許容範囲内ではないと判断された場合には、ステップ101(S101)へ移行する。
即ち、配線基板101に無電解メッキ法により形成された配線・電極に於いて、貫通孔内も含めて欠陥が無いと判断された場合には、当該電極、配線層を含む配線基板100の表面に、感光性ソルダーレジスト層を被覆する。(ステップ110(S110))
そして、当該感光性ソルダーレジスト層に対して、選択的に露光し、更に現像処理を行う。(ステップ111(S111))
これにより、当該配線基板100の表面にはソルダーレジストからなるマスク層71が形成される。かかるソルダーレジストからなるマスク層71は、前記貫通孔42部を含む電極、配線層を表出する形態をもって形成される。かかる状態を、図8に示す。
次いで、ソルダーレジストからなるマスク層71を利用して、前記貫通孔42部を含む電極、配線層の表面に、ニッケル(Ni)/金(Au)メッキ処理を施す。(ステップ112(S112))
当該ニッケル(Ni)/金(Au)メッキは、電解メッキ法により行われる。当該メッキ処理により、貫通孔42部を含む電極、配線層の表面にメッキ層44が被覆形成される。
この時、前記検査用配線層14ならびに検査用配線層14に於いても、貫通孔42部を含んでニッケル(Ni)/金(Au)メッキ層が形成される。かかる状態を、図9に示す。
本実施の形態にあっては、かかる状態に於いて、前記検査用配線層14に於ける抵抗値の測定を行う。(ステップ113(S113))
即ち、前記ステップ109(S109)に於けると同様に、検査用配線層14の両端に配された端子14aと14bに、試験装置の端子を接触させ、当該検査用配線層14に於ける抵抗値の測定を行う。この抵抗値の測定により、特に前記貫通孔42の内側面に於けるメッキ層の形成状態、即ちメッキ層の厚さの適否を推測することができる。測定された検査用配線層14に於ける抵抗値が、許容範囲内にあるか否かの判断がなされる。
前述の如く、検査用配線層14を多層配線基板11の長手方向に亘って配設していることにより、個々の半導体素子搭載領域11に於ける配線層の膜厚等をより正確に推測することができる。
また、他方の検査用配線層15に於ける電極となる端子15aと15bに試験装置の端子を接触させ、当該検査用配線層15に於ける抵抗値の測定を行うことにより、同様の検査を行なうことができる。
更に、検査用配線層14に於ける端子14a又は14bと、検査用配線層15に於ける端子15a又は15bとの間に試験装置を接続して、両検査用配線層間に於ける漏れ電流の有無、電気的短絡の有無を検査する。かかる漏れ電流の有無、電気的短絡の有無の検査は、必要に応じて行なうことができる。
前記検査用配線層14に於ける抵抗値が、許容範囲内にあるものと判断された場合、即ち配線基板101に形成されている配線・電極に対する電解メッキ処理が、貫通孔内も含めて必要な厚さ以上に施されていると判断された場合には、次の製造工程へ進む。許容範囲内ではないと判断された場合には、ステップ101(S101)に移行する。
即ち、この様な検査用配線層14ならびに検査用配線層15を用いての検査に於いて、配線層の抵抗値が許容範囲内にあると判断された大形(大判)の配線基板100は、良品と判断される。
そして、良品である大形(大判)の配線基板100は、例えばダイシングソーを用いて切断分離され、図10に示される様に、9枚の短冊状配線基板101に分割される。(ステップ114(S114))
しかる後、個々の配線基板101について、外観検査ならびに電気的検査を行なう。(ステップ115(S115))
外観検査、電気的検査の何れか一方に欠陥が認められた場合には、当該配線基板101の、製品ヘの適用は阻止される。
この様にして形成されたところの、良品である配線基板101の一方の主面には、個々の半導体素子搭載部に半導体素子が搭載され、当該半導体素子の電極と配線基板101上の電極との間は、ボンディングワイヤを介して、或いは直接に接続される。
そして、当該配線基板101の半導体素子搭載部を、一括して(一体的に)樹脂封止する。
次いで、当該配線基板101の他方の主面(裏面)に、個々の半導体素子搭載部に於ける電極に対応して、例えばはんだボールからなる外部接続用端子を配設する。
しかる後、前記封止用樹脂と配線基板101をその積層方向に従って切断し、図11に示すところの、個片化された半導体装置200を得る。
同図に於いて、201は配線基板を示し、また、202は半導体素子を、203は配線基板201上に形成された電極端子を示す。これらは樹脂被覆されていることから、点線をもって示している。
尚、前記配線基板101上への半導体素子の搭載乃至半導体装置への個片化処理工程については、図示することを省略する。
また、前記ステップ109(S109)ならびにステップ113(S113)に於いて、
検査用電気配線14に於ける抵抗値が許容範囲内ではないものと判断された場合には、ステップ101(S101)に移行し、製造設備のチェックが行われ、製造設備の調整又は修理等が行われる。
この様な本実施形態における配線基板の製造方法及び配線基板の検査方法に於いて、対象とする検査用配線層14ならびに検査用配線層15に於ける抵抗値の測定について説明する。
配線基板100(配線基板101)に於いて、絶縁性コア材41に穿孔形成された貫通孔(スルーホール)42と、当該貫通孔42の内周面を含み当該コア材41の両主面に配設された導電層を図12に示す。
当該導電層は、前記コア材41の表面に無電解メッキ法により被着された銅(Cu)層と、当該無電解メッキ銅(Cu)層の表面に電解メッキ法により被着されたニッケル(Ni)層/金(Au)層を具備する。
前記ステップ109(S109)に於けるところの検査用電気配線の抵抗測定は、無電解メッキ法により被着された銅(Cu)層の形成状態をチェックするものである。
当該無電解メッキ法により形成された銅(Cu)層の厚さ、特に貫通孔42の内周面に於ける厚さが不均一であると、かかる貫通孔42内に於いて当該銅(Cu)層の表面に被着される電解メッキ層(ニッケル(Ni)層/金(Au)層)の厚さをも不均一なものしてしまい、電気的導通がなされない状態を生ずる可能性が高まる。
従って、当該無電解メッキ銅(Cu)層が所定の厚さ以上の厚さを有することを、当該銅(Cu)層の抵抗値をもって検出することにより、チェックしておく必要がある。
一方、前記ステップ113(S113)に於けるところの検査用電気配線の抵抗測定は、電解メッキ法により被着されたニッケル(Ni)層/金(Au)層の形成状態をチェックするものである。
当該電解メッキ法により形成されたニッケル(Ni)層/金(Au)層の厚さ、特に貫通孔42の内周面に於ける厚さが不均一であると、電気的導通がなされない状態或いは電気的短絡(ショート)を生ずる可能性が高まる。
例えば、図12(a)に示される様に、貫通孔42内に於いて当該ニッケル(Ni)層/金(Au)層44の厚さが十分でないと、時間の経過のともに当該ニッケル(Ni)層/金(Au)層44の破断を生じ易い。
また、図12(b)に示される様に、貫通孔42内に於いて当該ニッケル(Ni)層/金(Au)層44の厚さが過剰に厚いと、当該配線基板100(101)の他の領域に於いて、配線間或いは配線−電極間の短絡を生ずる可能性が、時間の経過のともに高まる。
これに対し、図12(b)に示される様に、貫通孔42内に於ける当該ニッケル(Ni)層/金(Au)層44の厚さを適切なものとすることにより、当該配線基板100(101)の信頼性を高めることができる。
即ち、検査用配線層14ならびに検査用配線層15に於ける抵抗値の測定は、当該検査用配線層と同一の工程をもって形成される電極・配線層の形成状態を反映するものであることから、当該検査用配線層に於ける抵抗値が所定範囲内(正常範囲内)であることを確認した後に工程を進めることが必要である。
これにより、将来的に不良が発生する蓋然性を低下させることができる。
当該抵抗値の測定結果が所定範囲内(正常範囲内)にあるか否かのチェックは、例えば図13に示される方法を採ることができる。
即ち、正常な抵抗値を50Ωとし、正常範囲として許諾される範囲を48Ω〜52Ωに設定した場合、図13(a)、(b)、(c)に示す結果は、正常領域内にあり、将来不良となる恐れが低い良品である。
一方、図13(d)に示す結果は、正常領域を越えた高い抵抗値であり、貫通孔42内に於ける配線層42及び表面メッキ43は、図12(a)に示される肉薄状態になっていると考えられ、オープン不良となる可能性が高い。
また、図13(e)に示す結果は、正常領域よりも低い抵抗値であり、貫通孔42内に於ける配線層42及び表面メッキ43は、図12(b)に示される肉厚状態になっていると考えられ、電気的短絡を生ずる可能性が高い。
この様に、配線層、特に貫通孔42内に於ける配線層の厚さが、所定の厚さに対して異なることは、製造設備に異常が生じたことによるものと考えられる。
従って、検査用配線層14に於ける抵抗値が、許容範囲内ではないと判断された場合には、ステップ101に移行し、製造設備のチェックを行ない、当該製造設備の調整又は修理等を行なうことを要する。
〔第2の実施の形態〕
本実施の形態は、配線基板の検査方法を実施するために、当該配線基板に配設される検査用配線層の配設構成について、前記第1の実施の形態とは異なる配設構成を開示するものである。
尚、此処では、大形(大判)の配線基板100から分割される配線基板に於ける配設構成を示す。
(第2の実施の形態−その1)
当該第2の実施の形態−その1にかかる配線基板111を、図14に示す。
当該配線基板111にあっては、半導体素子搭載領域11の2列の配列の間に、検査用配線層を配設する専用の領域が設けられておらず、検査用配線層114、115は、当該半導体素子搭載領域11中に配設されている。即ち、列状に並ぶ半導体素子搭載領域11間に跨がって連続して配設されている。
半導体素子搭載領域11内に於いて、配線基板101の表裏両面に交互に配設され、且つ複数の貫通孔42を介して連続して形成された検査用配線層114に対して、その両端部に配設された端子114aと端子114bとの間に検査装置を接続し、当該検査用配線層14の有する抵抗値を測定する。検査用配線層115に於いても同様である。
この様に、検査用配線層114、115を半導体素子搭載領域11内に配設することにより、当該半導体素子搭載領域11に於ける電極・配線の形成状態を掴むことができると共に、ダイシングソー等による切断加工の工数を減らすことができる。
更に、検査用配線層を配設する専用の領域に相当する面積の配線基板を有効に活用することができる。
(第2の実施の形態−その2)
当該第2の実施の形態−その2にかかる配線基板112を、図15に示す。
当該配線基板112にあっては、2列の半導体素子搭載領域11配列の間に設けられたところの検査用配線層配設領域101sに於いて、1本の検査用配線層214が配設されているのみである。
前記第1の実施の形態に於いて適用した漏れ電流の検出、即ち2本の検査用配線間の絶縁性のチェックを行なうことが不要である場合には、この様に、1本の検査用配線層214を配設して、抵抗値の検出を行なうことで足りる。
当該一つの検査用配線層114を、前記第2の実施の形態−その1の如く、半導体素子搭載領域11内に配設することも勿論可能である。
(第2の実施の形態−その3)
当該第2の実施の形態−その3にかかる配線基板113を、図16に示す。
本実施の形態にあっては、前記検査用配線層を、矩形状配線基板113に於いて対角線上で対向する位置に在る二つの隅部に配設している。
一方の検査用配線層は、2本の配線層314A,314Bが当該配線基板113の一方の主面(上面)に平行して配設され、その一方の端部に設けられた貫通孔342を介して当該配線基板113の他方の主面(下面)に導出され、当該他方の主面に於いて配線層314Cをもって相互に接続されて構成されている。
そして、2本の配線層314A,314Bの他端には、それぞれ電極314a,314bが配設されている。即ち、当該検査用配線層314は、配線基板113の表裏両面に於いて、折り返し型配線を形成している。
当該電極間に測定器を接続して、当該検査用配線層の抵抗値を測定する。他方の検査用配線層315も同様の構成を有し、同様に抵抗値の測定がなされる。
配線基板の製造にあっては、当該基板の隅部に於ける不良個所の発生の度合いが、当該基板の中央部に於ける不良の発生に比して多い。
従って、配線基板の隅部に配置される配線層に於ける抵抗値をチェックすることにより、
当該配線基板の製造歩留りを高めることができる。
尚、当該折り返し型配線からなる検査用配線層を、当該配線基板の隅部の何れか一箇所に配設することにより、当初の目的を達成することができる場合がある。
また、当該検査用配線層を複数の隅部のそれぞれに配設し、それぞれに於いて抵抗値の測定を行なうことも勿論可能である。
何れの場合も、折り返し型配線構造であることから、その占有面積は小さく、配線基板を有効に活用することができる。
更に、当該検査用配線層を当該配線基板の隅部にのみ配設することにより、前記第1の実施の態様の如く、2列の半導体素子搭載領域11配列の間に検査用配線層を配設する専用の領域101sを設定することを必要としない場合がある。
かかる場合には、前記第2の実施の形態−その1と同様に、ダイシングソー等による切断加工の工数を減らすことができるとともに、配線基板を有効に活用することができる。
〔第3の実施の形態〕
本実施の形態は、4層以上の多層構造を有する配線基板の検査方法及び測定方法に関する。
本実施の形態に於ける多層配線基板の製造方法及び検査方法の工程は、前記第1の実施の形態と同様である。
図18に、本実施の形態に於ける多層配線基板の製造方法のフローチャートを示す。
本実施の形態に於ける多層配線基板の製造方法にあっても、先ず多層配線基板の製造に
適用される製造設備のチェックがなされる。(ステップ201(S201))
製造設備に異常がある場合には、当該製造設備の調整または修理等が行われる。当該製造設備に異常が無いことが確認されたならば、多層配線基板の製造が開始される。
一方、配線基板材料として、CCL(Copper Clad Laminate)からなる配線基板を準備する。(ステップ202(S202))
前述の如く、当該CCLは、ガラス布等の基材に絶縁樹脂を含浸させ、これに銅(Cu)箔を貼り合わせて積層したものである。
当該配線基板に対し、選択的に貫通孔(スルーホール)を形成する。(ステップ203(S203))
当該貫通孔は、基板に於けるコア材に対して、ドリル或いはレーザーを用いた孔開け加工により形成される。
次いで、当該基板両主面(表裏両面)ならびに前記貫通孔の内側面に対し、銅メッキ(鍍金)処理を施し、当該表面ならびに各貫通孔の内側面に銅(Cu)被覆層を形成する。(ステップ204(S204))
当該の銅メッキは、無電解メッキ法により行われる。
次に、前記銅(Cu)被覆層上に、ドライフィルムのラミネート処理を行う。(ステップ205(S205))
当該ドライフィルムは、感光性レジストフィルムからなる。
次に、前記レジストフィルムに対し所定のパターンをもって露光処理し、更に現像処理を行う。(ステップ206(S206))
即ち、当該レジストフィルムに対し、マスクを介して紫外光を選択的に照射し、しかる後現像する。
そして、当該レジストフィルムをマスクとして用い、前記銅(Cu)被覆層の選択エッチングを行う。(ステップ207(S207))
しかる後、前記ドライフィルムを除去する。(ステップ208(S208))
これにより、配線基板の主面には、無電解メッキ法により被着された銅(Cu)からな
り、所望のパターンを有する電極、配線層が形成される。当該電極、配線層は、必要に応じて、前記貫通孔を介して適宜接続されている。
本実施の形態にあっては、かかる配線層として、少なくとも一つの検査用配線層を含んでいる。当該検査用配線層は、前記貫通孔を介して配線基板の表裏両面に連続して形成されている。
当該検査用配線層の抵抗値の測定を行う。(ステップ209(S209))
この抵抗値の測定により、特に前記貫通孔の内側面に於けるメッキ層の形成状態、即ちメッキ層の厚さの適否を推測することができる。
測定された検査用配線層に於ける抵抗値が、許容範囲内にあるか否かの判断がなされる。前記検査用配線層に於ける抵抗値が、許容範囲内にあるものと判断された場合、即ち配線基板に無電解メッキ法により形成された配線・電極に於いて、貫通孔内も含めて欠陥が無いと判断された場合には、次の製造工程へ進む。
許容範囲内ではないものと判断された場合には、ステップ201に移行する。
尚、前記検査用配線層を複数配設し、当該配線層間に於ける漏れ電流の有無を検出することにより、配線基板に於ける絶縁性をチェックすることができる。
本実施の形態にあっては、次いで、前記配線層を含む配線基板上に、絶縁層を被覆形成する。(ステップ210(S210))
当該絶縁層は、塗布法、或いは気相成長法などにより被着され、所謂層間絶縁層を構成する。
そして、当該層間絶縁層に対し、層間接続用開孔(ビア)を形成する。(ステップ211(S211))
当該層間接続用開孔は、層間絶縁層に対する所謂フォトエッチング処理により形成される。
次いで、無電解メッキ法を用い、前記層間絶縁層表面に銅(Cu)層を形成する。(ステップ212(S212))
かかるメッキ処理により形成される銅(Cu)層は、前記層間接続用開孔を通して前記銅配線層と接続される。
次いで、前記銅(Cu)層の表面に、感光性ドライフィルムを被着する。(ステップ213(S213))
そして、当該感光性ドライフィルムに対し、選択的露光、ならびに現像処理を施して、当該感光性ドライフィルムを所定のパターンに形成する。(ステップ214(S214))
しかる後、当該ドライフィルムをマスクとして用いた電気メッキ処理により、前記銅(Cu)層の表面に、銅(Cu)パターン層を所定の厚さに形成する。(ステップ215(S215))
この時、層間絶縁層表面に形成されている銅(Cu)層は、所謂シード層として機能する。
次いで、前記ドライフィルムを剥離除去する。(ステップ216(S216))
そして、前記、前記銅(Cu)層の表面に、所謂フラッシュエッチング処理を施し、前記ドライフィルムにより被覆されていた銅(Cu)層(シード層)を除去する。(ステップ217(S217))
これにより、前記銅(Cu)パターン層は独立した配線層を形成する。
かかるステップ212(S212)乃至ステップ217(S217)の工程を、当該配線基板の両主面に対して実施することにより、当該配線基板は4層の配線層を具備することとなる。
かかる工程にあっては、前記層間接続用開孔を介して、前記配線基板の主面に形成されている検査用配線層に連続する検査用配線層が、層間絶縁層上に形成される。
本実施の形態にあっては、当該検査用配線層の抵抗値の測定を再び行う。(ステップ218(S218))
この抵抗値の測定により、特に前記層間絶縁層に於ける層間接続用開孔の内側面に於けるメッキ層の形成状態、即ちメッキ層の厚さの適否を推測することができる。
測定された検査用配線層に於ける抵抗値が、許容範囲内にあるか否かの判断がなされる。前記検査用配線層に於ける抵抗値が、許容範囲内にあるものと判断された場合、即ち配線基板に無電解メッキ法により形成された配線・電極に於いて、貫通孔内も含めて欠陥が無いと判断された場合には、次の製造工程へ進む。
許容範囲内ではないものと判断された場合には、ステップ201に移行する。
尚、更に多くの配線層を形成しようとする場合には、前記ステップ212(S212)乃至ステップ217(S217)に示す製造工程、及びステップ218(S218)に於ける抵抗値の測定を、繰り返し実行する。
配線基板101に形成された配線・電極に於いて、貫通孔内も含めて欠陥が無いと判断された場合には、当該電極、配線層を含む配線基板の表面に、感光性ソルダーレジスト層を被覆する。(ステップ219(S219))
そして、当該感光性ソルダーレジスト層に対して、選択的に露光し、更に現像処理を行う。(ステップ220(S220))
これにより、当該配線基板の表面にはソルダーレジストからなるマスク層が形成される。
かかるソルダーレジストからなるマスク層は、前記貫通孔部を含む電極、配線層を表出する形態をもって形成される。
次いで、ソルダーレジストからなるマスク層を利用して、前記貫通孔部を含む電極、配線層の表面に、ニッケル(Ni)/金(Au)メッキ処理を施す。(ステップ221(S221))
当該ニッケル(Ni)/金(Au)メッキは、電解メッキ法により行われる。当該メッキ処理により、貫通孔部を含む電極、配線層の表面にメッキ層が被覆形成される。
この時、前記検査用配線層に於いても、貫通孔部を含んでニッケル(Ni)/金(Au)メッキ層が形成される。
本実施の形態にあっては、かかる状態に於いて、前記検査用配線層に於ける抵抗値の測定を行う。(ステップ222(S222))
この抵抗値の測定により、特に前記層間絶縁層に於ける層間接続用開孔の内側面に於けるニッケル(Ni)/金(Au)メッキ層の形成状態、即ち当該メッキ層の厚さの適否を推測することができる。
測定された検査用配線層に於ける抵抗値が、許容範囲内にあるか否かの判断がなされる。許容範囲内ではないものと判断された場合には、前記ステップ201に移行する。
即ち、この様な検査用配線層を用いての検査に於いて、多層配線層の抵抗値が許容範囲内にあると判断された大形(大判)の配線基板は、良品と判断される。
そして、良品である大形(大判)の配線基板は、例えばダイシングソーを用いて切断分離され、短冊状の配線基板に分割される。(ステップ223(S223))
しかる後、個々の短冊状配線基板について、外観検査ならびに電気的検査を行なう。(ステップ224(S224))
外観検査、電気的検査の何れか一方に欠陥が認められた場合には、当該短冊状配線基板の、製品ヘの適用は阻止される。
この様にして形成されたところの短冊状配線基板(良品)の一方の主面には、個々の半導体素子搭載部に半導体素子が搭載され、当該半導体素子の電極と配線基板上の電極との間は、ボンディングワイヤを介して、或いは直接に接続される。
そして、当該短冊状配線基板の半導体素子搭載部を、一括して(一体的に)樹脂封止する。
次いで、当該短冊状配線基板の他方の主面(裏面)に、個々の半導体素子搭載部に於ける電極に対応して、例えばはんだボールからなる外部接続用端子を配設する。
しかる後、前記封止用樹脂と配線基板をその積層方向に従って切断して、個片化された半導体装置を得る。
100,101 配線基板
11 半導体素子搭載領域
12 電極端子
14、15 検査用配線層
101s 検査用配線層の配設領域
31、32、33、34 基板切断部
41 基板コア
42 貫通孔(スルーホール)
43 メッキ層
44 メッキ層
45 配線層

Claims (6)

  1. 絶縁性基板と、前記絶縁性基板の一方の主面に配設された配線層と、前記絶縁性基板の他方の主面に配設された配線層と、を具備し、
    前記一方の主面に配設された前記配線層と前記他方の主面に配設された前記配線層が、前記絶縁性基板を貫通する孔を介して接続される配線基板の製造方法において、
    前記絶縁性基板に、前記配線層と共に、検査用配線層を形成する工程を具備することを特徴とする配線基板の製造方法。
  2. 基板の一方の主面に配設された配線層と、前記配線層上に形成された絶縁層上に配設された上層の配線層と、を具備し、
    前記配線層と前記上層の配線層が、前記絶縁層を貫通する孔を介して接続される配線基板の製造方法において、
    前記絶縁層に、前記上層の配線層と共に、検査用配線層を形成する工程を有することを特徴とする配線基板の製造方法。
  3. 前記検査用配線層の有する抵抗を測定して、所定の配線層の形成状態を検知し、当該検知結果に基づき次の製造工程を実施することを特徴とする請求項1或いは請求項2記載の配線基板の製造方法。
  4. 基板上に、所定の配線層と共に検査用配線層を形成し、当該検査用配線層における抵抗値を測定して、前記所定の配線層の形成状態を検知することを特徴とする配線基板の検査方法。
  5. 絶縁性基板或いは絶縁層上に、所定の配線層と共に複数の検査用配線層を形成し、当該複数の検査用配線層間における漏れ電流を測定して、前記絶縁性基板或いは絶縁層の絶縁性を検知することを特徴とする配線基板の検査方法。
  6. 前記所定の配線層は、絶縁性基板或いは絶縁層に設けられた貫通孔を介して接続されるものであることを特徴とする請求項4或いは請求項5記載の配線基板の検査方法。
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