JP2010263024A - タップ選択器 - Google Patents

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博 田島
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Abstract

【課題】集電接点の材料費及び加工費を抑えられるようにすると共に絶縁油中でも長期に亘って接触抵抗を維持できるローラコンタクト装置付きタップ選択器の提供。
【解決手段】集電接点2、タップ切換支援接点3及び固定接点4を同じ厚みに形成しながらも、ローラコンタクト装置5が滑りながら転がるようにしたこと。具体的には、上下対称構造の上側では、固定接点用接触部23の接触点A及び集電接点用接触部25の接触点Cを通過する直線L3が絶縁回転軸1の軸線L1と交差する一点Pを、ローラ軸12の軸線L2が不通過となる状態にその向きを合わせると共に、その不通過となる状態を維持する大きさに固定接点用接触部23、タップ切換支援接点用接触部24及び集電接点用接触部25の各接触点A、B、Cにおける直径を形成してあるタップ選択器。
【選択図】 図1

Description

本発明は、変圧器や電圧調整器の一部品である負荷時タップ切換器のタップ選択器に関する。
上述したタップ選択器としては、次のものが公知となっている(特許文献1)。これは、図7に示すように、絶縁回転軸81を中心にして外側に向かって順に集電接点82、タップ切換支援接点83及び固定接点84を配置してある。このうち内周側の集電接点82は図8に示すようにP字状の平板のうちのリング状部分であって、その外周にタップ切換支援接点83を一体に連続してある。そして、タップ切換支援接点83は、円周方向に沿って切換支援接点本体部83aとそれより薄肉の非接触部分83bを交互に複数設けてある。そして、各非接触部分83bの外周近傍に固定接点84が、円周方向に間隔をおいて設けてある。
また、図7に示すように絶縁回転軸81には、これら各接点を挟持可能なローラコンタクト装置85が固定してある。ローラコンタクト装置85は上下対称構造であって、各接点を上下から挟持する上下のローラ86を保持している。各ローラ86はその中心に挿通されたローラ軸87に回転可能に支持されている。ローラ軸87は絶縁回転軸81側から放射状に延長しており、ローラ軸87の基部は絶縁回転軸81に固定したボディ88に収容されている。また、上側のローラ軸87の中間部には加圧具89が固定され、加圧具89がローラ86の上方を覆っている。上側の加圧具の上面には嵌合溝89aが形成され、この嵌合溝89aには上側の板バネ91の先端部が屈曲して嵌り込んでいる。一方、上側の板バネ91の基部は、ボディ88に固着されている。そして、上側及び下側の加圧具89をそれぞれ板バネ91で上下から抑えることにより、上下のローラ86で各接点を挟む力を与えている。
各ローラ86は集電接点用、タップ切換支援接点用及び固定接点用の各接触部92、93、94を有している。各接触部の直径は、固定接点用接触部94>タップ切換支援接点用接触部93>集電接点用接触部92の大小関係に形成してある。一方、上下のこれら各接触部に挟まれる各接点の肉厚を、固定接点84<支援接点本体部83a<集電接点82の大小関係に形成してある。このような大小関係にすることによって、常時少なくとも2つの接点を上下のローラ86で挟み、ローラ86が水平なまま接点の上を滑ることなく転がってタップが切り換わるものである。
ところが、従来のものは、上下のローラ86に挟まれる接点の肉厚を、絶縁回転軸81に近づくほど厚くしてある。このため、集電接点82は、材料の板厚が最も厚く且つ質量も重くなり、材料費が増大することになった。定格通過電流の観点から言えば、集電接点82の肉厚は、固定接点のそれと同じで十分である。
また、集電接点82とそれより薄肉のタップ切換支援接点83とは連続する一体物であること、及びタップ切換支援接点83がタップ切換支援接点本体部83aとそれより薄肉の非接触部分83bを円周方向に交互に設けていることから、一体物の集電接点82及びタップ切換支援接点83が3次元の複雑な形状となり、加工費が増大することになった。
本出願人は、この問題を解決するために次の特許出願をしている(特許文献2)。これは、図9に示すように、各接点の肉厚を同じにしながらも、ローラ86が一定の傾斜状態のまま接点の上を滑ることなく転がってタップが切り換わるものである。そのために、固定接点用接触部94の接触点A及び集電接点用接触部92の接触点Cを通過する直線L3と、絶縁回転軸81の軸線L1とが交差する一点Pを、ローラ軸87の軸線L2が通過するように、ローラ軸87の軸線L2を一定の傾斜状態とし、この傾斜状態を維持する大きさに、固定接点用接触部94、タップ切換支援接点用接触部93及び集電接点用接触部92の各接触点A、B、Cにおける直径を形成したものである。
ところで、タップ選択器の各接点等は周囲に充填された絶縁油または絶縁ガスの絶縁媒体により周囲との絶縁が確保されている。上述した特許文献1、2のようにローラが各接点に点接触しながら転がる方式のタップ選択器は、通常、絶縁ガスの雰囲気中で使用される。一方、タップ選択器には、可動接点が固定接点に面接触しながら滑る(摺動する)方式もあり(特許文献3)、これは絶縁油中で使用される。
特開2007−115919号公報 特願2009−101872号 特開2001−23836号公報
前述した特許文献1、2のようなローラコンタクト装置を用いたタップ選択器を絶縁ガスの雰囲気中で使用する場合には問題がないが、絶縁油中で使用する場合には、ローラと各接点との接触箇所における電気の接触抵抗が次第に増大することがある。
この原因としては、次の2つが推測される。一つ目は、板バネの接触圧により、油中に含まれる不純物がローラと固定接点の間、並びにローラと集電接点の間で圧接され、絶縁皮膜となって蓄積されることである。二つ目は、過電流等により接触箇所の温度が高温となり、絶縁油が分解されて発生したスラッジなどが絶縁皮膜を生成し、これが蓄積することである。
本発明は上記実情を考慮してなされたもので、その目的は集電接点の材料費及び加工費を抑えられるようにすると共に絶縁油中でも長期に亘って接触抵抗を維持できるローラコンタクト装置付きのタップ選択器を提供することである。
本発明の請求項1は、中心となる絶縁回転軸を基準にしてその外周をリング状の集電接点、複数のタップ切換支援接点及び複数の固定接点で順番に取り囲み、筒状とした上下のローラを備えるローラコンタクト装置を絶縁回転軸に固定し、絶縁油中で常時、ローラコンタクト装置が一定の上下対称構造を維持しながら、タップ定常状態の場合には集電接点と選択した固定接点を、タップ切換状態の場合には一時的に前記した3つの接点を上下のローラでそれぞれ挟持するものであって、上下対称構造のローラコンタクト装置の上側では、各ローラに集電接点用接触部、タップ切換支援接点用接触部及び固定接点用接触部を設け、絶縁回転軸に固定するボディの上側には収容穴をあけ、収容穴にローラ軸の基部を収容すると共に、ローラ軸の先部を固定接点の上に向かって延長し、筒状のローラをローラ軸の先部にベアリングを介して回転可能に支持し、ローラに下向きの接触圧を与える加圧具をローラ軸の中間部に固定し、加圧具を介してローラ軸を下向きに押圧するバネ材をボディと加圧具に取り付け、バネ材によるローラ軸の加圧点が、集電接点用接触部の集電接点への接触点と固定接点用接触部の固定接点への接触点とを結ぶ直線の中間点の真上位置にあるタップ選択器を前提とする。
そして、上下対称構造のローラコンタクト装置の上側では、固定接点用接触部の接触点及び集電接点用接触部の接触点を通過する直線が絶縁回転軸の軸線と交差する一点を、ローラ軸の軸線が不通過となる状態にその向きを合わせると共に、その不通過となる状態を維持する大きさに固定接点用接触部、タップ切換支援接点用接触部及び集電接点用接触部の各接触点における直径を形成してあることを特徴とする。
本発明は、集電接点、タップ切換支援接点及び固定接点を同じ厚みに形成してあるので、従来に比べて集電接点の材料費及び加工費を抑えられる。
また、これら3つの接点を同じ厚みにしながらも、ローラ軸の軸線の向き及びローラの各接触部の各接触点における直径を上述したように形成してあるので、理論上、ローラが固定接点と集電接点に接する場合には、ローラが固定接点と集電接点の上を滑りながら転がる。従って、絶縁油中でありながらも固定接点又は集電接点とローラとが接する箇所では、絶縁皮膜ができず、その結果、これら接触箇所における電気の接触抵抗の良好な状態が長期に亘って持続する。このように、ローラが滑りながら転がるものであることから本発明は、従来の面接触する摺動方式と点接触して滑りなく転がる方式の双方の利点を活用したものと言える。
(イ)〜(ハ)図は、本発明を適用したタップ選択器の一部切欠側面図で、タップ定常状態、タップ切換中の3点が同時接触中の状態、タップ切換中の中間位置の導通断の状態を示す。 (イ)(ロ)図は、ローラコンタクト装置の分解図、組立図を示す。 (イ)(ロ)図は、ローラアッセンブリの分解図、組立図を示す。 集電接点が含まれるP字状の平板を示す斜視図である。 奇数側と偶数側のタップ選択器を示す斜視図である。 ローラコンタクト装置における円周方向及び遠心方向へのローラの拘束構造を示す平面図である。 (イ)〜(ハ)図は、従来のタップ選択器の一部切欠側面図で、タップ定常状態、タップ切換中の3点が同時接触中の状態、タップ切換中の中間位置の導通断の状態を示す。 従来のタップ選択器で用いられた、集電接点が含まれるP字状の平板を示す斜視図である。 従来のタップ選択の別例を示す側面図である。
タップ選択器は絶縁油中に浸漬され、図5に示すように、奇数タップ用T1と偶数タップ用T2とが左右に隣り合わせに設置されたものである。そして、奇数タップ用T1及び偶数タップ用T2のそれぞれについて次のように同様の構成としてある。つまり、中心となる絶縁回転軸1を基準にしてその外周の離れた位置を集電接点2で取り囲み、集電接点2の外周には円周方向に間隔をおいて複数のタップ切換支援接点3を放射状に突出して設けてある。また、隣り合うタップ切換支援接点3、3の間の空間部よりも外周の離れた位置に固定接点4の円周方向の大部分を配置してある。固定接点4の円周方向の端部分に対応する内周側には、タップ切換支援接点3の端部分が対向するように配置されている。従って、固定接点4とタップ切換支援接点3は円周方向に沿って千鳥状でありながらも、端部分が対向するように配列されている。このような配列がなされた上で、絶縁回転軸1にはローラコンタクト装置5を外向きに突出して固定してある。
集電接点2とタップ切換支援接点3は図1、図4又は図5に示すように、P字状の平板からなる一体物の部品としてある。これは、帯状の平板からP字状に切り出したものである。そして、P字状のうちC字状というかリング状の部分、即ち絶縁回転軸1を円周状に囲む部分のうち、内周部を集電接点2とし、円周状に囲む部分のうち外周部、すなわち円周方向に間隔をあけて配置する複数の円弧帯状部分をタップ切換支援接点3としてある。また、集電接点2の剛性を担保する補強部6がタップ切換支援接点3に連続して設けてある。補強部6は、タップ切換支援接点3から絶縁回転軸1を中心とする放射状方向に延長し、固定接点4とは非接触の絶縁状態を保ちながら、隣り合う固定接点4、4の間を通過している。
一方、P字状の平板のうち、そのリング状以外の部分(リング状部分から直線的に延びる部分)を、取付部7としてある。取付部7は集電端子でもある。このP字状の平板は、図5に示すように絶縁取付板8の上に配置され、取付部7と絶縁取付板8との間、並びに補強部6の先端部と絶縁取付板8との間にブロック状のスペーサ9をそれぞれ介在し、取付部7及び補強部6を絶縁取付板8にスペーサ9ごとそれぞれボルト止めしてある。なお、図示しないが、絶縁取付板8は負荷時タップ切換器全体のフレームシャフトに連結される。
固定接点4は図1に示すように集電接点2と同じ肉厚の平板である。そして、固定接点4は、その内周部分が正に固定接点4としての機能を果たす部分となり、その外周部分が取付部分となる。この取付部分を図5に示すように、集電接点2と同様にその下面にスペーサ9を介して絶縁取付板8に対してボルト止めしてある。
このように集電接点2、タップ切換支援接点3及び固定接点4は、同じ厚みとしてあり、しかも、絶縁回転軸1に対して直交する方向に一直線に並んでいる。
ローラコンタクト装置5は図1に示すように上下対称構造であって、集電接点2の内周側を回転領域とするボディ11を絶縁回転軸1に固定し、上下対称的に各種部品をボディ11に取り付けたものである。これ以降、対称的な部分は上側部分のみを説明する。図1、図2又は図5に示すようにボディ11の上側にはローラ軸12の基部を収容し、ローラ軸12の先部を固定接点4の上まで放射状に延長し、ローラ軸12の先部にベアリング14を介して筒状のローラ13を回転可能に支持してある。また、各ローラ軸12の中間部には加圧具15を固定してある。従って、ローラ軸12とローラ13とベアリング14と加圧具15が一体化されたローラアッセンブリとなっている。その上、バネ材である板バネ16の基部をボディ11の上面側にボルト止めし、板バネ16の先部を加圧具15に係止してある。これにより、板バネ16の下向きの押圧力を、ローラ軸12と一体化された加圧具15からローラ13に伝え、各接点に対する下向きの接触圧をローラ13に与えている。
ボディ11は図1、図2に示すようにブロック状で、上下に貫通する抜穴17に絶縁回転軸1を通して側面から止めネジ18で固定してある。また、ボディ11はその上面にはローラ軸12の基部を保持する収容穴19を形成してある。収容穴19は、絶縁回転軸1側から放射状に形成してあり、水平なローラ軸12の基部が嵌り込んでいる。その嵌り込み具合は、絶縁回転軸1を中心とする円周方向においては、遊びのある状態であり、上下方向(深さ方向)においては、その遊びよりも広い余裕がある。そして、このような収容穴19の上を塞ぐバネ材である板バネ16の基部をボディ11の上面に載せ、2枚重ねの板バネ16の基部をボディ11に、スプリングワッシャ22aを介してボルト22で止めてある。
各ローラ13は図1又は図3に示すように、筒状であり、3つの接点に対応する3つの接触部23、24、25が設けられている。つまり、絶縁回転軸1側に向かって順番に固定接点用接触部23、タップ切換支援接点用接触部24、集電接点用接触部25が設けられている。
図1(ロ)に示すように、固定接点用接触部23と集電接点用接触部25の外周面については、ローラ軸12から離れる方向に膨らむ形状のRが付いており、それぞれ接触点A、Cで固定接点4と集電接点2に点接触する。
また、タップ切換支援接点用接触部24の外周面については、その全長における中間部分にその両側よりも段差状に大径となる膨大部分が形成してある。この膨大部分はタップ切換支援接点3との接触点Bとなる。タップ切換支援接点用接触部24は、定格通過電流とは無関係であり、所望の接触圧を与える必要がないので、一点のみで点接触する必然性はない。従って、タップ切換支援接点用接触部24は、接触点Bを含む線分で接している。
ローラ13はタップ切換時に転がりながらも、固定接点用接触部23と集電接点用接触部25の各接触点A、Cで滑りが生じるように、ローラ軸12の軸線L2の向き及びローラ13の各接触点A、B、Cにおける直径を決定してある。
ローラ軸12の軸線L2の向きは、固定接点用接触部23の接触点Aと集電接点用接触部25の接触点Cを通過する直線L3が絶縁回転軸1の軸線L1と交差する一点Pを、通過しない向きである。通過すると、従来の図9で示す構造と同様に、滑りが生じない構造(転がりのみの構造)となるからである。図1では、ローラ軸12の軸線L2の向きは、水平状態であり、固定接点用接触部23の接触点Aと集電接点用接触部25の接触点Cを通過する直線L3と平行である。従って、ローラ軸12の軸線L2が絶縁回転軸1の軸線L1と交差する一点Qは、各接触点A、B、Cを通過する直線L3が絶縁回転軸1の軸線L1と交差する一点Pとは、異なる位置である。
また、ローラ軸12の軸線L2と各接触点A、B、Cを通過する直線L3とが平行な状態を維持するために、固定接点用接触部23、タップ切換支援接点用接触部24及び集電接点用接触部25の各接触点A、B、Cにおける直径を同一に形成してある。
タップ切換支援接点用接触部24の接触点Bは、固定接点用接触部23の接触点Aと集電接点用接触部25の接触点Cとを結ぶ直線の中間点になく、中間点よりも絶縁回転軸1側から遠い箇所にある。中間点の真上位置はバネ材16によるローラ軸12への加圧点Dである。加圧点Dに対して、タップ切換支援接点用接触部24の接触点Bは、両側の接触点A、Cよりも近いことから、中央部の接触点Bがタップ切換支援接点3に接するときは、両側の接触点A、Cが各接点に接しているか否かに関係なく、加圧点Dからの荷重の大半が中央部の接触点Bにかかる。従って、中央部の接触点Bでは転がるのみであるが、通電部ではないので、滑りによるクリーニング効果は不要である。一方、中央部の接触点Bがタップ切換支援接点3に接しておらず、両側の接触点A、Cのみが固定接点4及び集電接点2に接触するときは、固定接点用接触部23の接触点Aでは回転遅れによる滑りが、集電接点用接触部25の接触点Cでは回転進みによる滑りが生じる。このとき、加圧点Dが両側の接触点A、Cの中間点にあることに加え、摩擦するものの材質が全て同じ(銅)であるので、両側の接触点A、Cでの摩擦力及び滑り量が同一となり、これら接触点A、Cと固定定接点4及び集電接点2が均等に擦られる。従って、絶縁回転軸1を回すと、ローラ13には転がり摩擦だけでなく滑りによる摩擦も僅かに生じ、絶縁皮膜を生じさせないクリーニング効果が得られる。
また、ローラ13は、筒状となっており、その中央部に軸通し孔26がローラ軸12の先部を挿通するために設けてある。軸通し孔26は、タップ切換支援接点用接触部24の内側に相当する部分をローラ軸12よりも僅かに大径に形成し、固定接点用接触部23と集電接点用接触部25の内側に相当する部分をタップ切換支援接点用接触部24のそれより段差状に大径に形成して、ベアリング14をそれぞれ収容する。
ベアリング14は図1又は図3に示すように、ローラ軸12の先部に挿通され、ローラ軸12とローラ13の間に位置決めされた状態で収容される。固定接点用接触部23の内部に収容されるベアリング14は二つであり、ローラ軸12の軸線L2に沿って二つ並列して設けてある。絶縁回転軸1側にはニードルベアリング14aを、その反対側にはスラストベアリング14bを用いている。また、スラストベアリング14bは、その隣りの止め輪27によって位置決めされ、止め輪27がローラ軸12の先端部の溝に嵌められている。一方、集電接点用接触部25の内部に収容されるベアリング14はニードルベアリング14cであり、加圧具15により位置決めされ、加圧具15がローラ軸12の中間部に固定されている。
ところで、タップ切換中にローラ13に滑りが発生すると、ローラ軸12とローラ13との間に極めて大きなスラスト荷重が発生する。ちなみに、従来のような滑りが無い場合には殆どスラスト荷重が発生しない。滑りを発生させるために決定されるローラ13の固定接点用接触部23、タップ切換支援接点用接触部24、集電接点用接触部25における直径は寸法差が小さい方が材料費及び加工費において有利なので、ニードルベアリング14a、14cを用いている。しかし、ニードルベアリング14a、14cにはスラスト荷重を受け持つ機能はない。そこで、スラストベアリング14bは、絶縁回転軸1の中心から遠のく方向に発生するスラスト荷重を受け持つ為に用いている。スラストベアリング14bは鋼球を用いたものなのでスラスト荷重によるローラ13を回転させる負荷の増大は微々たるものである。
加圧具15は図1に示すように、ローラ軸12と同様に水平な状態になっている。また、加圧具15はブロック状であって、絶縁回転軸1に近いその基部をローラ軸用取付部28とし、絶縁回転軸1から遠いその先部をバネ材用係止部29としてある。
ローラ軸用取付部28は図1又は図3に示すように、ローラ軸12の基部を挿入する差込孔31を絶縁回転軸1側の面の横幅中央部に有すると共に、ローラ軸12に対して直交する方向に貫通するネジ孔32を上面に有する。一方、ローラ軸12にもネジ孔32に対向する面に位置決め穴33が凹んで形成されている。拘束ネジ34をネジ孔32からねじ込み、拘束ネジ34の先部を位置決め穴33に嵌め込むことにより、ローラ軸12に加圧具15が固定される。
また、バネ材用係止部29は図1又は図2に示すように、その底面には下向きに開口する凹溝部35を備えている。凹溝部35には、集電接点用接触部25とタップ切換支援接点用接触部24の基部側がその上方及び左右側方に隙間をあけて収容される。このようにして、集電接点用接触部25から固定接点用接触部23に向かう途中までの上方及び左右側方が覆われる。
前述したようにバネ材用係止部29は図1に示すように側面視して、ローラ軸12と同様に水平であり、その先端部上面には、局所的に膨らむ断面半円状の凸部29aを突出してある。この凸部29aの頂点が板バネ16によるローラ軸12の加圧点Dとなり、板バネ16の先端部の平らな内面に接触する。この加圧点Dを、固定接点用接触部23の接触点Aと集電接点用接触部25の接触点Cを結ぶ直線の中間点の真上位置に設けることによって、ローラ軸12がその中間点の真上位置で加圧されることになる。そして、タップ定常状態においては板バネ16による下向き荷重Wは等分されて外周側の接触点Aと内周側の接触点Cに1/2Wづつ作用し、一方、タップ切換え途中においては板バネ16による下向き荷重の大半はタップ切換支援接点用接触部24の接触点Bにそのまま作用する。従って、タップ定常状態においても、タップ切換え途中においても、上下のローラ13やローラ軸12は水平な状態が維持される。
バネ材用係止部29の上面は、図3に示すように加圧点Dを中心にして左右に間隔をあけて嵌合穴36を形成してある。各嵌合穴36に係止ピン(断面C字状のスプリングピン)37の下部が圧入され、上部がバネ材用係止部29から上方に突出した状態で係止ピン37は固着される。
バネ材である板バネ16はローラ13に接触圧を与えるためもので、図1に示すように、その基部を水平に形成し、その中間部を絶縁回転軸1から離れるにつれて上昇するように傾斜させ、その先部をほぼ水平に形成してある。板バネ16は、前述したようにその基部がボディ11に固着されている。この固着状態において、板バネ16は、その先端がバネ材用係止部29よりも絶縁回転軸1側から離れるように延長していると共に、その先部がバネ材用係止部29の先端上面によって少し上側に曲げられて全体として下向きの復元力が発生する状態となっている。また、板バネ16の先部には、各係止ピン37に対応する箇所に係止孔38が形成してある。係止孔38には、係止ピン37が遊びのある状態で嵌り込む。
上述したタップ選択器は次のようにしてタップを切り換える。図1(イ)に示すように、タップ定常状態においてはローラコンタクト装置5の上下のローラ13が集電接点2と選択した固定接点4の横幅中央を点接触の形態で挟持する。タップ定常状態から、タップを切換えるために絶縁回転軸1を回転させると、ローラコンタクト装置5が一緒に回転する。そしてローラコンタクト装置5の上下のローラ13で挟持する接点が次のように段階的に変更する。つまり、挟持する接点が、(イ)図のように集電接点2と切換前に選択した固定接点4の段階、(ロ)図のように切換前の固定接点4を含む3つの接点の段階、(ハ)図のように集電接点2とタップ切換支援接点3の段階、再び(ロ)図のように切換後の固定接点4を含む3つの接点の段階、最後に(イ)図のように集電接点2と切換後の固定接点4の段階のように変更しながら、タップが切り換わる。なお、タップ切換支援接点3の幾つかには補強部6が放射状に連続していることから、タップが切り換わるときに、ローラコンタクト装置5が集電接点2、タップ切換支援接点3及び補強部6の3点を挟持することもある。但し、補強部6は集電接点2と一体で、同電位であるので、問題はない。
タップ切換の際には図6に示すように、絶縁回転軸1の回転に伴ってローラコンタクト装置5が一緒に回転することからローラ13には各接点から回転方向とは反対方向の力及び遠心力がかかり、ローラ13を含むローラアッセンブリが移動しようとする。ところが、係止ピン37と係止孔38の遊び量の分だけローラアッセンブリが移動すると、係止ピン37と係止孔38が衝突し、板バネ16がそれ以上の移動を阻止し、絶縁回転軸1を中心とする円周方向及び遠心方向にローラアッセンブリを移動不能に拘束する。
本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、ローラコンタクト装置5は、上下のローラ13を一組保有する構造であったが、二組保有する構造であっても良い。この場合、ボディ11にローラ軸12を並列させて保持させればよい。
また、ローラ軸12は、水平でなく、傾斜している状態であってもよい。但し、傾斜しているローラ軸12の軸線L2は、絶縁回転軸1の軸線L1と各接触点A、B、Cを通過する直線L3との交差点Pから外れているものとする。つまり、従来の図9のような状態にならないようにする。そして、この場合、ローラ13の各接触部における接触点A、B、Cの直径は、異なるものとなる。
また、板バネ16と加圧具15との係止は、係止ピン37と係止孔38の関係に限らず、従来の図7のように、加圧具15の上面に嵌合溝を形成し、嵌合溝に嵌るように板バネ16の先端部を下向きに屈曲させるものとしても良い。
さらに、バネ材16によるローラ軸12の加圧点Dの位置も、ローラ13に対して上方位置に限らず、側方位置でも良い。図示しないがこの場合、加圧具には平面視してコ字状のものを、板バネにはネジリコイルバネをそれぞれ用いる。そして、コ字状の加圧具の中央片にローラ軸を挿通し、ネジで加圧具をローラ軸に固定することにより、コ字状の加圧具の内側にローラを配置する。また、コ字状の加圧具の左右側片の先端部を上向きに突出させ、この先端部をU字状としておく。その上で、ネジリコイルバネの中央の円筒コイル部をボディから側方に突出したバネ保持ピンに通して支持させる。ネジリコイルバネの円筒コイル部から加圧具に沿って延長する一端部を、先のU字状の先端部に係止する。一方、ネジリコイルバネの円筒コイル部からボディに沿って延長する他端部も同様にボディから突出したバネ保持ピンに係止させる。このようにしてネジリコイルバネで接触圧を発生させても良い。
1絶縁回転軸 2集電接点
3タップ切換支援接点 4固定接点
5ローラコンタクト装置 6補強部
7取付部 8絶縁取付板
9スペーサ
11ボディ 12ローラ軸
13ローラ 14ベアリング
14aニードルベアリング 14bスラストベアリング
14cニードルベアリング
15加圧具 16板バネ(バネ材)
17抜穴 18止めネジ
19収容穴
22ボルト 22aスプリングワッシャ
23固定接点用接触部 24タップ切換支援接点用接触部
25集電接点用接触部 26軸通し孔
27止め輪 28ローラ軸用取付部
29バネ材用係止部 29a凸部
31差込孔 32ネジ孔
33位置決め穴 34拘束ネジ
35凹溝部 36嵌合穴
37係止ピン 38係止孔
T1奇数タップ用 T2偶数タップ用
A接触点(固定接点に対応) B接触点(タップ切換支援接点に対応)
C接触点(集電接点に対応) D加圧点
L1軸線(絶縁回転軸に対応) L2軸線(ローラ軸に対応)
L3直線(3つの接点を通過するもの)
P一点(L1とL3の交差点) Q一点(L1とL2の交差点)

Claims (1)

  1. 中心となる絶縁回転軸(1)を基準にしてその外周をリング状の集電接点(2)、複数のタップ切換支援接点(3)及び複数の固定接点(4)で順番に取り囲み、筒状とした上下のローラ(13)を備えるローラコンタクト装置(5)を絶縁回転軸(1)に固定し、絶縁油中で常時、ローラコンタクト装置(5)が一定の上下対称構造を維持しながら、タップ定常状態の場合には集電接点(2)と選択した固定接点(4)を、タップ切換状態の場合には一時的に前記した3つの接点を上下のローラ(13)でそれぞれ挟持するものであって、上下対称構造のローラコンタクト装置(5)の上側では、各ローラ(13)に集電接点用接触部(25)、タップ切換支援接点用接触部(24)及び固定接点用接触部(23)を設け、絶縁回転軸(1)に固定するボディ(11)の上側には収容穴(19)をあけ、収容穴(19)にローラ軸(12)の基部を収容すると共に、ローラ軸(12)の先部を固定接点(4)の上に向かって延長し、筒状のローラ(13)をローラ軸(12)の先部にベアリング(14)を介して回転可能に支持し、ローラ(13)に下向きの接触圧を与える加圧具(15)をローラ軸(12)の中間部に固定し、加圧具(15)を介してローラ軸(12)を下向きに押圧するバネ材(16)をボディ(11)と加圧具(15)に取り付け、バネ材(16)によるローラ軸(12)の加圧点(D)が、集電接点用接触部(25)の集電接点(2)への接触点(C)と固定接点用接触部(23)の固定接点(4)への接触点(A)とを結ぶ直線の中間点の真上位置にあるタップ選択器において、
    集電接点(2)、タップ切換支援接点(3)及び固定接点(4)を同じ厚みに形成し、
    上下対称構造のローラコンタクト装置(5)の上側では、固定接点用接触部(23)の接触点(A)及び集電接点用接触部(25)の接触点(C)を通過する直線(L3)が絶縁回転軸(1)の軸線(L1)と交差する一点(P)を、ローラ軸(12)の軸線(L2)が不通過となる状態にその向きを合わせると共に、その不通過となる状態を維持する大きさに固定接点用接触部(23)、タップ切換支援接点用接触部(24)及び集電接点用接触部(25)の各接触点(A、B、C)における直径を形成してあることを特徴とするタップ選択器。
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