JP2010262187A - レンズ部材及び光学ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】 レンズ部材及び光学ユニットにおいて、入射した光の利用効率を飛躍的に高めると共に出射する光の分布を整えること。
【解決手段】 仮想レンズの入射面を複数の同心円状の分割領域に分割してこれらに対応した複数のプリズム部13からなるフレネルレンズ部14を入射面に有するレンズ部材10であって、仮想レンズが、光源からの光を内部に入射させる凹状レンズ部と、該凹状レンズ部から入射された光を全反射させる凸状レンズ部と、を有し、プリズム部13が、凹状レンズ部の分割領域に対応したプリズム入射面13aと凸状レンズ部の分割領域に対応したプリズム反射面13bとで構成され、フレネルレンズ部14が、凸状レンズ部のうち外側の分割領域のプリズム部13ほど内側に配置され、内側の分割領域に対応するプリズム部13ほど外側に配置されて構成されている。
【選択図】図2
【解決手段】 仮想レンズの入射面を複数の同心円状の分割領域に分割してこれらに対応した複数のプリズム部13からなるフレネルレンズ部14を入射面に有するレンズ部材10であって、仮想レンズが、光源からの光を内部に入射させる凹状レンズ部と、該凹状レンズ部から入射された光を全反射させる凸状レンズ部と、を有し、プリズム部13が、凹状レンズ部の分割領域に対応したプリズム入射面13aと凸状レンズ部の分割領域に対応したプリズム反射面13bとで構成され、フレネルレンズ部14が、凸状レンズ部のうち外側の分割領域のプリズム部13ほど内側に配置され、内側の分割領域に対応するプリズム部13ほど外側に配置されて構成されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えばLED照明等に用いられるレンズ部材及び光学ユニットに関する。
一般に、照明、プロジェクター、フラッシュ、自動車等のヘッドライト及びテールランプ等のLEDを光源として用いたLED光学製品や、狭指向性LED等の基礎光デバイス等には、LEDから出射された光を集光又はコリメートさせるレンズが使用されている。
このようなレンズは、通常、凸状の屈折レンズが使用されているが、低背化・薄型化を図るためにフレネルレンズを採用することも提案されている。
このようなレンズは、通常、凸状の屈折レンズが使用されているが、低背化・薄型化を図るためにフレネルレンズを採用することも提案されている。
従来、例えば特許文献1には、内面の光軸近傍の中央部に格子状屈折系プリズム部を形成すると共に、該格子状屈折系プリズム部の周辺部に格子状反射系プリズム部が形成された灯具のレンズが提案されている。また、特許文献2には、入射面であるフレネルレンズ面のプリズムのうちの一部を、入射した光線の一部が非レンズ面で全反射したのち出射面へ出射するように形成したフレネルレンズが提案されている。さらに、特許文献3には、レンズ体を光軸の中心部に設けた屈折レンズ部と、反射体部とから構成され、反射体部が、内側の面部から光線を入射させると共に放物面状をなす反射面で全反射して平行光線に変換する光学装置が提案されている。
しかしながら、上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、上記特許文献1から3のレンズでは、入射した光の一部が反射面に達せずロスが生じてしまい、光の利用効率を最大とすることが難しいという不都合があった。例えば、特許文献3では、入射面と屈折レンズ部との間に、入射した光が反射面に到達しない部分があるため、この部分を透過した光が損失となっている。
また、LEDを光源として使用した場合、放射光は放射角度が大きくなるほど光強度が小さくなる配光分布を有しているため、図3に示すように、従来のTIR(Total Internal Reflection)レンズ1を使用したとき、光源2に対向して配置されたTIRレンズ1の凹状レンズ部3の入射面から入射された光は、外側の凸状レンズ部4の反射面で全反射されるが、比較的光強度の強い中央部周辺の光L2が凸状レンズ部4の外周側の反射面で反射されることになる。したがって、このTIRレンズ1では、中心付近の光度が高いが、中間付近の光度が低くなると共に外側の光度が高くなってしまう。そのため、このTIRレンズ1を従来の手法でフレネルレンズ化しても、出射された光に光軸を中心としたリング状のフレアが発生して見栄えが悪くなってしまう。
さらに、特許文献3のレンズでは、反射レンズ部の入射面及び出射面が共に非球面となっているため、加工も難しくコストも高くなってしまう問題がある。
すなわち、上記特許文献1から3のレンズでは、入射した光の一部が反射面に達せずロスが生じてしまい、光の利用効率を最大とすることが難しいという不都合があった。例えば、特許文献3では、入射面と屈折レンズ部との間に、入射した光が反射面に到達しない部分があるため、この部分を透過した光が損失となっている。
また、LEDを光源として使用した場合、放射光は放射角度が大きくなるほど光強度が小さくなる配光分布を有しているため、図3に示すように、従来のTIR(Total Internal Reflection)レンズ1を使用したとき、光源2に対向して配置されたTIRレンズ1の凹状レンズ部3の入射面から入射された光は、外側の凸状レンズ部4の反射面で全反射されるが、比較的光強度の強い中央部周辺の光L2が凸状レンズ部4の外周側の反射面で反射されることになる。したがって、このTIRレンズ1では、中心付近の光度が高いが、中間付近の光度が低くなると共に外側の光度が高くなってしまう。そのため、このTIRレンズ1を従来の手法でフレネルレンズ化しても、出射された光に光軸を中心としたリング状のフレアが発生して見栄えが悪くなってしまう。
さらに、特許文献3のレンズでは、反射レンズ部の入射面及び出射面が共に非球面となっているため、加工も難しくコストも高くなってしまう問題がある。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、入射した光の利用効率を飛躍的に高めると共に出射する光の分布を整えることができるレンズ部材及び光学ユニットを提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明のレンズ部材は、光源に対向配置される仮想レンズの入射面を前記光源の光軸を中心とした複数の同心円状の分割領域に分割してこれらに対応した屈折角の異なる複数のプリズム部からなるフレネルレンズ部を入射面に有するレンズ部材であって、前記仮想レンズが、前記光軸の周囲に配され前記光源からの光を内部に入射させる凹状レンズ部と、該凹状レンズ部の周囲に配され前記凹状レンズ部から入射された光を表面で出射面側へ全反射させる凸状レンズ部と、を有し、前記プリズム部が、前記凹状レンズ部の分割領域に対応したプリズム入射面と該分割領域から入射された前記光を全反射させる前記凸状レンズ部の分割領域に対応したプリズム反射面とで構成され、前記フレネルレンズ部が、前記凸状レンズ部のうち外側の前記分割領域に対応する前記プリズム部ほど内側に配置され、内側の前記分割領域に対応する前記プリズム部ほど外側に配置されて構成されていることを特徴とする。
このレンズ部材では、フレネルレンズ部が、凸状レンズ部のうち外側の分割領域に対応するプリズム部ほど内側に配置され、内側の分割領域に対応するプリズム部ほど外側に配置されて構成されているので、比較的光強度の強い中央部周辺の光が内側のプリズム部の入射面から入射されると共に該プリズム部の反射面で全反射されることになる。したがって、従来のTIRレンズでは外側で出射していた強い光を、本発明では内側の中間付近で出射させることができる。これにより、中心から外側に向かって徐々に光度が下がって中心が明るく外側が暗い輝度分布が得られ、リング状のフレアの発生を抑制し、見栄えを改善することができる。
また、互いに対応した入射面と反射面とが稜線を介して連続して各プリズム部を構成しているので、入射面から入射された光が全て反射面に到達して全反射され、光の利用効率を飛躍的に向上させることができる。
なお、フレネルレンズ部においてフレネル化する際に分割数を多くすることで、より集光性を高めることも可能である。
また、互いに対応した入射面と反射面とが稜線を介して連続して各プリズム部を構成しているので、入射面から入射された光が全て反射面に到達して全反射され、光の利用効率を飛躍的に向上させることができる。
なお、フレネルレンズ部においてフレネル化する際に分割数を多くすることで、より集光性を高めることも可能である。
また、本発明のレンズ部材では、前記光軸上に、入射する前記光を集光する中央凸レンズ部を有していることを特徴とする。
すなわち、このレンズ部材では、光軸上に、入射する光を集光する中央凸レンズ部を有しているので、さらに中央部の光度を高めることができる。
すなわち、このレンズ部材では、光軸上に、入射する光を集光する中央凸レンズ部を有しているので、さらに中央部の光度を高めることができる。
また、本発明のレンズ部材では、前記プリズム反射面が、平面で構成されていることを特徴とする。
すなわち、このレンズ部材では、プリズム反射面が、平面で構成されているので、加工が非常に容易になり、安価に作製することができる。
すなわち、このレンズ部材では、プリズム反射面が、平面で構成されているので、加工が非常に容易になり、安価に作製することができる。
また、本発明のレンズ部材では、前記プリズム入射面が、前記光軸に対して傾斜して前記光源側に向けられていることを特徴とする。
すなわち、このレンズ部材では、プリズム入射面が、光軸に対して傾斜して光源側に向けられているので、光が入射し易いと共に、プリズム入射面と光軸とが平行でないため、成形する際に離型性を向上させることができ、品質の良いレンズ部材を得ることができる。
すなわち、このレンズ部材では、プリズム入射面が、光軸に対して傾斜して光源側に向けられているので、光が入射し易いと共に、プリズム入射面と光軸とが平行でないため、成形する際に離型性を向上させることができ、品質の良いレンズ部材を得ることができる。
また、本発明のレンズ部材では、前記フレネルレンズ部の反対側の出射面に、出射される前記光の広がりを制御する微細な凹凸が形成されていることを特徴とする。
すなわち、このレンズ部材では、フレネルレンズ部の反対側の出射面に、出射される光の広がりを制御する微細な凹凸が形成されているので、フレネルレンズ部で可能な限り集光させた光を、出射面の凹凸により所望の指向性で出射させることが容易になる。
すなわち、このレンズ部材では、フレネルレンズ部の反対側の出射面に、出射される光の広がりを制御する微細な凹凸が形成されているので、フレネルレンズ部で可能な限り集光させた光を、出射面の凹凸により所望の指向性で出射させることが容易になる。
本発明の光学ユニットは、LEDである光源と、上記本発明のレンズ部材と、を備えていることを特徴とする。
すなわち、この光学ユニットでは、LEDである光源に対向配置された上記本発明のレンズ部材を備えているので、LEDから出射された光の利用効率が高いと共に見栄えの良好な照明、プロジェクター、フラッシュ、自動車のヘッドランプ・テールランプ等のLED光学製品などを得ることができる。
すなわち、この光学ユニットでは、LEDである光源に対向配置された上記本発明のレンズ部材を備えているので、LEDから出射された光の利用効率が高いと共に見栄えの良好な照明、プロジェクター、フラッシュ、自動車のヘッドランプ・テールランプ等のLED光学製品などを得ることができる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るレンズ部材及び光学ユニットによれば、フレネルレンズ部が、凸状レンズ部のうち外側の分割領域に対応するプリズム部ほど内側に配置され、内側の分割領域に対応するプリズム部ほど外側に配置されて構成されているので、出射される光の見栄えを改善することができると共に、光の利用効率を飛躍的に向上させることができる。
すなわち、本発明に係るレンズ部材及び光学ユニットによれば、フレネルレンズ部が、凸状レンズ部のうち外側の分割領域に対応するプリズム部ほど内側に配置され、内側の分割領域に対応するプリズム部ほど外側に配置されて構成されているので、出射される光の見栄えを改善することができると共に、光の利用効率を飛躍的に向上させることができる。
以下、本発明に係るレンズ部材及び光学ユニットの一実施形態を、図1から図10に基づいて説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
本実施形態におけるレンズ部材10は、図1から図4に示すように、LEDである光源2に対向配置される仮想レンズ11の入射面を光源2の光軸AXを中心とした複数の同心円状の分割領域3a〜3c,4a〜4cに分割してこれらに対応した屈折角の異なる複数のプリズム部13,13A〜13Cからなるフレネルレンズ部14を入射面に有するTIRレンズである。
なお、このレンズ部材10は、アクリル樹脂などの光透過性材料で一体成形されたものである。
なお、このレンズ部材10は、アクリル樹脂などの光透過性材料で一体成形されたものである。
このレンズ部材10は、上記仮想レンズ11が、光軸AXの周囲に配され光源2からの光を内部に入射させる凹状レンズ部3と、該凹状レンズ部3の周囲に配され凹状レンズ部3から入射された光を表面で出射面側へ全反射させる凸状レンズ部4と、を有しているTIRレンズと仮定して、プリズム部13,13A〜13Cが、凹状レンズ部3の分割領域3a〜3cに対応したプリズム入射面13aと該分割領域3a〜3cから入射された光を全反射させる凸状レンズ部4の分割領域4a〜4cに対応したプリズム反射面13bとで構成されている。
すなわち、図3及び図4に示すように、仮想レンズ11の凹状レンズ部3において中央部周辺の内側の分割領域3aと該分割領域3aから入射した光が全反射される凸状レンズ部4の外周部周辺の外側の分割領域4aとは、フレネルレンズ化により、本実施形態のレンズ部材10の中央部周辺のプリズム部13Aのプリズム入射面13aと該プリズム部13Aのプリズム反射面13bとに相当する。
また、仮想レンズ11の凹状レンズ部3において凸状レンズ部4に近い外側の分割領域3cと該分割領域3cから入射した光が全反射される凸状レンズ部4の内周部周辺の内側の分割領域4cとは、本実施形態のレンズ部材10の外周部周辺のプリズム部13Cのプリズム入射面13aと該プリズム部13Cのプリズム反射面13bとに相当する。
このように上記フレネルレンズ部14は、凸状レンズ部4のうち外側の分割領域4a〜4cに対応するプリズム部13ほど内側に配置され、内側の分割領域4a〜4cに対応するプリズム部13ほど外側に配置されて構成されている。したがって、各プリズム部13は、光源2との相対的な位置によって頂角が変化している。
また、本実施形態のレンズ部材10は、仮想レンズ11の中央に形成された中央凸レンズ部11aに対応して、入射する光を集光する中央凸レンズ部12を光軸AX上に有している。すなわち、円環状のフレネルレンズ部14の中央に中央凸レンズ部12が設けられている。この中央凸レンズ部12は、例えば非球面で構成された凸状の屈折レンズである。
上記プリズム反射面13bは、平面又は放物面・双曲面・楕円面などの2次曲面で構成されているが、加工性を考慮すると平面で構成されることが好ましい。
上記プリズム入射面13aは、光軸AXに対して傾斜して光源2側に向けられている。また、プリズム入射面13aは、平面又は凸状の2次曲面で構成されているが、加工性を考慮すると平面で構成されることが好ましい。
なお、フレネルレンズ部14の反対側の出射面は、平坦面であるが、出射される光の広がりを制御する微細な凹凸(図示略)を形成しても構わない。
上記プリズム入射面13aは、光軸AXに対して傾斜して光源2側に向けられている。また、プリズム入射面13aは、平面又は凸状の2次曲面で構成されているが、加工性を考慮すると平面で構成されることが好ましい。
なお、フレネルレンズ部14の反対側の出射面は、平坦面であるが、出射される光の広がりを制御する微細な凹凸(図示略)を形成しても構わない。
次に、本実施形態のレンズ部材10において、光源2からの光の入射及び出射について説明する。
例えば、図3に示す仮想レンズ11を図4に示すようにフレネル化した本実施形態のレンズ部材10では、仮想レンズ11と同様に、光源2から直上方向に出射された最も光強度の強い光L1は、光源2の光軸AX上にある中央凸レンズ部12で集光されて反対側の出射面中央から出射される。
例えば、図3に示す仮想レンズ11を図4に示すようにフレネル化した本実施形態のレンズ部材10では、仮想レンズ11と同様に、光源2から直上方向に出射された最も光強度の強い光L1は、光源2の光軸AX上にある中央凸レンズ部12で集光されて反対側の出射面中央から出射される。
また、仮想レンズ11では、光源2から光軸AXに対してやや斜め方向に出射された比較的光強度の強い中央部周辺の光L2は、内側の凹状レンズ部3の入射面(分割領域3a)から入射されると共に凸状レンズ部4の外側の反射面(分割領域4a)で全反射され、出射面の外周部近傍から出射される。
これに対して本実施形態のレンズ部材10では、光源2から光軸AXに対してやや斜め方向に出射された比較的光強度の強い中央部周辺の光L2は、内側のプリズム部13Aのプリズム入射面13aから入射されると共に該プリズム部13Aのプリズム反射面13bで全反射され、出射面の中央部近傍から出射される。
これに対して本実施形態のレンズ部材10では、光源2から光軸AXに対してやや斜め方向に出射された比較的光強度の強い中央部周辺の光L2は、内側のプリズム部13Aのプリズム入射面13aから入射されると共に該プリズム部13Aのプリズム反射面13bで全反射され、出射面の中央部近傍から出射される。
さらに、仮想レンズ11では、光源2から光軸AXに対して大きく斜め方向に出射された比較的光強度の弱い光L3は、内側の凹状レンズ部3の入射面(分割領域3c)から入射されると共に凸状レンズ部4の内側の反射面(分割領域4c)で全反射され、出射面の中央部近傍から出射される。
これに対して本実施形態のレンズ部材10では、光源2から光軸AXに対して大きく斜め方向に出射された比較的光強度の弱い光L3は、外側のプリズム部13Cのプリズム入射面13aから入射されると共に該プリズム部13Cのプリズム反射面13bで全反射され、出射面の外周部近傍から出射される。
これに対して本実施形態のレンズ部材10では、光源2から光軸AXに対して大きく斜め方向に出射された比較的光強度の弱い光L3は、外側のプリズム部13Cのプリズム入射面13aから入射されると共に該プリズム部13Cのプリズム反射面13bで全反射され、出射面の外周部近傍から出射される。
次に、本実施形態の光学ユニット20は、図5及び図6に示すように、LEDである上記光源2と、上記レンズ部材10と、これらを収納する筐体21と、を備えている。
上記筐体21は、上面部の中央に光源2が設置された半球状部22と、レンズ部材10を収納していると共に半球状部22の上面部に設置される略円筒状のレンズ支持枠部23と、を備えている。該レンズ支持枠部23は、互いに中心軸を合わせてレンズ部材10を光源2に対向状態にし、半球状部22の上面部に設置される。
上記筐体21は、上面部の中央に光源2が設置された半球状部22と、レンズ部材10を収納していると共に半球状部22の上面部に設置される略円筒状のレンズ支持枠部23と、を備えている。該レンズ支持枠部23は、互いに中心軸を合わせてレンズ部材10を光源2に対向状態にし、半球状部22の上面部に設置される。
次に、本実施形態のレンズ部材10について、輝度特性に関してシミュレーションした結果を、図7から図9を参照して説明する。
まず、仮想レンズ11を、図7の(a)に示すように、従来のTIRレンズと同形状とした場合、出射面での輝度分布をシミュレーションすると、図8の(a)に示すように、リング状のフレアが発生していると共に、断面輝度分布のシミュレーション結果では、図10の(a)に示すように、輝度の落ち込みが生じていることがわかる。
これに対して、図7の(b)に示すように、本実施形態のレンズ部材10について、出射面での輝度分布をシミュレーションすると、図8の(b)に示すように、リング状のフレアが無いと共に、断面輝度分布のシミュレーション結果では、図9の(b)に示すように、中心から外側に向かって徐々に光度が低く、見栄えが向上していることがわかる。なお、上記輝度特性は、指向性の半値幅内におけるシミュレーションである。
このように本実施形態のレンズ部材10では、フレネルレンズ部14が、凸状レンズ部4のうち外側の分割領域3a〜3cに対応するプリズム部13ほど内側に配置され、内側の分割領域3a〜3cに対応するプリズム部13ほど外側に配置されて構成されているので、比較的光強度の強い中央部周辺の光が内側のプリズム部13のプリズム入射面13aから入射されると共に該プリズム部13のプリズム反射面13bで全反射されることになる。
したがって、従来のTIRレンズやフレネルレンズでは外側で出射していた強い光を、本実施形態のレンズ部材10では内側の中間付近で出射させることができる。
また、光軸AX上に、入射する光を集光する中央凸レンズ部12を有しているので、さらに中央部の光度を高めることができる。
これにより、本実施形態のレンズ部材10では、中心から外側に向かって徐々に光度が下がって中心が明るく外側が暗い輝度分布が得られ、リング状のフレアの発生を抑制し、見栄えを改善することができる。
また、光軸AX上に、入射する光を集光する中央凸レンズ部12を有しているので、さらに中央部の光度を高めることができる。
これにより、本実施形態のレンズ部材10では、中心から外側に向かって徐々に光度が下がって中心が明るく外側が暗い輝度分布が得られ、リング状のフレアの発生を抑制し、見栄えを改善することができる。
また、互いに対応した入射面と反射面とが稜線を介して連続して各プリズム部13を構成しているので、入射面から入射された光が全て反射面に到達して全反射され、光の利用効率を飛躍的に向上させることができる。
なお、フレネルレンズ部14においてフレネル化する際に分割数を多くすることで、より集光性を高めることも可能である。
なお、フレネルレンズ部14においてフレネル化する際に分割数を多くすることで、より集光性を高めることも可能である。
また、プリズム反射面13bが、平面で構成されているので、加工が非常に容易になり、安価に作製することができる。
さらに、プリズム入射面13aが、光軸AXに対して傾斜して光源2側に向けられているので、光が入射し易いと共に、プリズム入射面13aと光軸AXとが平行でないため、成形する際に離型性を向上させることができ、品質の良いレンズ部材10を得ることができる。
さらに、プリズム入射面13aが、光軸AXに対して傾斜して光源2側に向けられているので、光が入射し易いと共に、プリズム入射面13aと光軸AXとが平行でないため、成形する際に離型性を向上させることができ、品質の良いレンズ部材10を得ることができる。
また、フレネルレンズ部14の反対側の出射面に、出射される光の広がりを制御する微細な凹凸を形成することにより、フレネルレンズ部14で可能な限り集光させた光を、出射面の凹凸により所望の指向性で出射させることが容易になる。
したがって、このレンズ部材10を備えた光学ユニット20では、LEDの光源2から出射された光の利用効率が高いと共に見栄えの良好な照明、プロジェクター、フラッシュ、自動車のヘッドランプ・テールランプ等のLED光学製品などを得ることができる。
したがって、このレンズ部材10を備えた光学ユニット20では、LEDの光源2から出射された光の利用効率が高いと共に見栄えの良好な照明、プロジェクター、フラッシュ、自動車のヘッドランプ・テールランプ等のLED光学製品などを得ることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、本実施形態の他の例として、上記とは異なる形状の凹状レンズ部及び凸状レンズ部を有する仮想レンズに対応して、図10の(a)(b)(c)に示すように、上記と異なる曲面の中央凸レンズ部12と異なる分割数などのフレネルレンズ部14とでレンズ部材10A,10B,10Cを構成しても構わない。
例えば、本実施形態の他の例として、上記とは異なる形状の凹状レンズ部及び凸状レンズ部を有する仮想レンズに対応して、図10の(a)(b)(c)に示すように、上記と異なる曲面の中央凸レンズ部12と異なる分割数などのフレネルレンズ部14とでレンズ部材10A,10B,10Cを構成しても構わない。
2…光源、3…凹状レンズ部、3a〜3c…凹状レンズ部の分割領域、4…凸状レンズ部、4a〜4c…凸状レンズ部の分割領域、10,10A〜10C…レンズ部材、11…仮想レンズ、12…中央凸レンズ部、13,13A〜13C…プリズム部、13a…プリズム入射面、13b…プリズム反射面、14…フレネルレンズ部、20…光学ユニット、AX…光源の光軸
Claims (6)
- 光源に対向配置される仮想レンズの入射面を前記光源の光軸を中心とした複数の同心円状の分割領域に分割してこれらに対応した屈折角の異なる複数のプリズム部からなるフレネルレンズ部を入射面に有するレンズ部材であって、
前記仮想レンズが、前記光軸の周囲に配され前記光源からの光を内部に入射させる凹状レンズ部と、該凹状レンズ部の周囲に配され前記凹状レンズ部から入射された光を表面で出射面側へ全反射させる凸状レンズ部と、を有し、
前記プリズム部が、前記凹状レンズ部の分割領域に対応したプリズム入射面と該分割領域から入射された前記光を全反射させる前記凸状レンズ部の分割領域に対応したプリズム反射面とで構成され、
前記フレネルレンズ部が、前記凸状レンズ部のうち外側の前記分割領域に対応する前記プリズム部ほど内側に配置され、内側の前記分割領域に対応する前記プリズム部ほど外側に配置されて構成されていることを特徴とするレンズ部材。 - 請求項1に記載のレンズ部材において、
入射する前記光を集光する中央凸レンズ部を前記光軸上に有していることを特徴とするレンズ部材。 - 請求項1又は2に記載のレンズ部材において、
前記プリズム反射面が、平面で構成されていることを特徴とするレンズ部材。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載のレンズ部材において、
前記プリズム入射面が、前記光軸に対して傾斜して前記光源側に向けられていることを特徴とするレンズ部材。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載のレンズ部材において、
前記フレネルレンズ部の反対側の出射面に、出射される前記光の広がりを制御する微細な凹凸が形成されていることを特徴とするレンズ部材。 - LEDである光源と、
請求項1から5のいずれか一項に記載のレンズ部材と、を備えていることを特徴とする光学ユニット。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009114065A JP2010262187A (ja) | 2009-05-09 | 2009-05-09 | レンズ部材及び光学ユニット |
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