JP2010261402A - 内燃機関の可変動弁機構およびこれを用いた内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単、軽量および低価格でバルブの開弁期間の可変制御を行う内燃機関の可変動弁機構を提供する。
【解決手段】内燃機関の可変動弁機構1の回転カム4は固定カム4aおよび可動カム4bを有している。固定カム4aはカムシャフト2の軸方向および軸を中心とした回転方向に対して固定であるが、可動カム4bは軸方向および回転方向に対して可動であり、固定カム4aおよび可動カム4bの各々のカム山4sの位置を回転方向にずらした状態で固定することができる。バルブリフト時において、固定カム4aおよび可動カム4bの各々のカム山の位置を回転方向にずらすことにより回転カム4によるロッカーアーム7の押し下げ期間を変えてバルブ3の開弁期間を変えるようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の可変動弁機構およびこれを用いた内燃機関に関し、更に詳しくは、簡単、軽量、低価格でバルブの開弁期間の可変制御が行える内燃機関の可変動弁機構およびこれを用いた内燃機関に関する。
内燃機関の運転状態(回転数や負荷等)に応じて、吸・排気バルブの位相やバルブリフト量を連続的に可変とする可変動弁機構が種々提案されている。
図10〜図12の可変動弁機構の構成では、カムシャフト60のリフトを、コントロールシャフト61にヘリカルギアで固定されているローラーアーム62で受け、同様にスプラインで固定されているアーム63がバルブ64を押し下げる。コントロールシャフト61を軸方向に移動させると、ローラーアーム62のみヘリカルギアに沿って回転しアーム63との相対角が変わることにより、バルブリフトや作用角(バルブの開弁期間)を可変としている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。
この構造では、1気筒につき、コントロールシャフト61に2つのアーム63と1つのローラーアーム62とを装着し、その内側にスプラインまたはヘリカルギアを持ったシャフトがあり、さらに、その内側に軸方向に移動させるシャフトを持った三重構造となっている。このため、構造が複雑で、重量も増え、価格が高くなるという問題がある。
また、カムがロッカーアームに作用する期間を可変として、バルブリフトを変えるため、小リフト時は作用期間も短くなる。ガソリン機関においては、部分負荷域の吸入空気の少ない領域で、吸気弁のリフトを小さくし、作用期間を短くし、吸気弁を早く閉じる。このとき、吸気絞り弁を開けることにより、ポンピングロスを低減し低燃費を得る。しかし、絞り弁によるポンピングロスの小さいディーゼル機関では、その効果が著しく低減してしまう。
特開2004−60497号公報 特開2001−263015号公報
また、図13〜図15は、公知とされたものではないが、本発明者が提案した可変動弁機構70であり、回転カム71を固定カム71aと可動カム71bとで構成し、この固定カム71aと可動カム71bとの間隔を変えることで、ローラ72の押し下げ量を変えてバルブ73のリフト量dを変えている。
この構造では、図10〜図12の可変動弁機構と同様に、吸気早閉じと吸気絞り開とを組み合わせたものであり、最適な吸排気効率を得ることができるが、吸気絞りの無いディーゼル機関ではガソリン機関ほどの大きな効果を得ることができないという問題がある。
さらに、上記したように、吸気弁を早く閉じ、絞り弁を全開にし、ポンピングロスを低減する方法の他に、吸気弁を遅く閉じ、膨張行程に対して圧縮行程を短くして吸排気効率を向上させる方法もあるが、その場合、その方法を如何に簡単な構造で実現するかが課題となっている。
本発明の目的は、簡単、軽量および低価格でバルブの開弁期間の可変制御を行うことが可能な内燃機関の可変動弁機構を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、吸気弁の遅閉じを簡単な構造で実現することが可能な内燃機関を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、燃費および排気ガスを低減することが可能な内燃機関を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の内燃機関の可変動弁機構は、クランクシャフトにより回転駆動するカムシャフトの回転トルクをバルブに伝達し、前記バルブの開閉を制御する可変動弁機構において、前記カムシャフトに設けられた回転カムと、前記カムシャフトから離れた位置に設けられたコントロールシャフトと、前記カムシャフトおよび前記コントロールシャフトから離れた位置に揺動可能に軸支され、前記回転カムの回転動作に連動するロッカーアームと、前記ロッカーアームに接続された前記バルブとを備え、前記回転カムは、第1カムおよび第2カムの一対のカムを有しており、前記第1カムは、前記カムシャフトに固定されており、前記カムシャフトの軸方向および前記カムシャフトの軸を中心とする回転方向に対して固定であり、前記第2カムは、前記コントロールシャフトに連動して前記カムシャフトの軸方向に移動すると、その移動量に応じて前記カムシャフトの軸を中心とする回転方向に回転し、前記第2カムのカム山の位置が前記第1カムのカム山の位置に対して前記回転方向にずれるように構成され、前記バルブの開弁動作に際して、前記第1カムのカム山と前記第2カムのカム山との前記回転方向の位置ずれ量に応じて前記ロッカーアームの押し下げ期間を変えて前記バルブの開弁期間を変えるものである。
また、上記の内燃機関の可変動弁機構において、前記コントロールシャフトを軸方向に移動する移動手段と、前記コントロールシャフトの軸方向の移動を前記第2カムの回転に変換する変換手段とを備え、前記コントロールシャフトを前記移動手段によって軸方向に移動すると、前記第1カムは固定されたままの状態で、前記第2カムが前記変換手段によって回転することにより、前記第1カムのカム山と前記第2カムのカム山との前記回転方向の位置のずれ量を変えるものである。
また、上記の内燃機関の可変動弁機構において、前記第2カムの軸に垂直な面の面積は、前記第1カムの軸に垂直な面の面積と同じかまたはそれよりも小さいものである。
また、上記の内燃機関の可変動弁機構において、前記第2カムを前記第1カムに対して前記クランクシャフトの回転角度の遅角側に回転させたものである。
また、上記の目的を達成するための本発明の内燃機関は、前記可変動弁機構を有するものである。
また、上記の目的を達成するための本発明の内燃機関は、前記可変動弁機構を吸気弁側に用いたものである。
本発明の内燃機関の可変動弁機構によれば、回転カムの第1、第2カムのカム山の回転位置ずれ量の調整によりバルブの開弁期間の可変制御を行うことができるので、簡単、軽量および低価格でバルブの開弁期間の可変制御を行うことができる。
また、可変動弁機構を内燃機関の吸気弁側に用いることにより、吸気弁の遅閉じを簡単な機構で実現することができる。吸気弁を遅く閉じることにより吸気絞りの無い内燃機関でも低負荷域では吸気を減らし圧縮仕事を低減でき、また、膨張行程に対して圧縮行程を短くし、サイクル内図示仕事を向上させることができる。これにより、内燃機関の燃費および排気ガスを低減することができる。
本発明の実施の形態である可変動弁機構の構成図である。 図1のI−I線の断面図である。 可動カムのカム山を固定カムのカム山に対してずらした状態の回転カムの平面図である。 図3の回転カムの斜視図である。 回転カムの固定カムおよび可動カムの各々のカム山が回転方向にずれた状態でバルブリフトを行った場合のリフトカーブのグラフ図である。 図1の可変動弁機構におけるコントロールシャフトとこれを駆動する移動手段との接続関係を示した要部断面図である。 バルブの閉弁時の図1の可変動弁機構の構成図である。 バルブの開弁時の図1の可変動弁機構の構成図である。 図1の可変動弁機構を搭載したエンジンの要部断面図である。 従来の可変動弁機構の一例の要部断面図である。 図10の可変動弁機構の構成要素の要部斜視図である。 図10の構成要素の一部を破断して示した要部斜視図である。 本発明者が検討した可変動弁機構の閉弁時の構成図である。 本発明者が検討した可変動弁機構の開弁時の構成図である。 図13の可変動弁機構の要部断面図である。
以下、本発明の実施の形態の可変動弁機構およびこれを用いたエンジン(内燃機関)について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施の形態の可変動弁機構1の構成図、図2は図1のI−I線の断面図である。
本実施の形態の可変動弁機構1は、車両のエンジンのクランクシャフトにより回転駆動するカムシャフト2の回転トルクをバルブ3に伝達し、バルブ3の開閉を制御する機構であり、上記カムシャフト2およびバルブ3の他に、回転カム4と、コントロールシャフト5と、ロッカーシャフト6と、ロッカーアーム7とを有している。
カムシャフト2は、図2に示すように、複数の軸受け10に回転可能な状態で軸支されている。軸受け10は、カムシャフト2の軸方向に沿って所定の間隔ごとに並んで配置されている。
カムシャフト2は、軸受け10毎に分割されており、軸受け10の位置に配置されたカムシャフト軸受け2aと、軸受け10の隣接間に配置されたカムシャフト主部2bとを有している。カムシャフト主部2bの両端は、カムシャフト軸受け2aに圧入、溶着されてしっかりと固定されている。これにより、カムシャフト軸受け2aおよびカムシャフト主部2bは軸を中心として共に回転する。
最も外側(図2の左側)のカムシャフト軸受け2aには、タイミングギア11が接合され固定されている。このタイミングギア11によりクランクシャフトからの回転駆動力がカムシャフト2に伝達される。
カムシャフト2のカムシャフト主部2bには、その軸方向に沿って複数の回転カム4が設置されている。軸受け10の隣接間には、バルブ数に対応した数の回転カム4が設置されている。回転カム4の外周一部には中心から径方向への距離が部分的に長いカム山(ノーズ)4sが形成されており、回転カム4の全体断面形状(カムシャフト2に垂直な断面)は略卵形に形成されている。
カムシャフト2およびコントロールシャフト5から離れた位置には、図1に示すように、ロッカーアーム7が、その長手方向一端に配置されたロッカーシャフト6に軸支され揺動可能な状態で設置されている。このロッカーアーム7の上面には、タペットセンタ13が設置されている。タペットセンタ13は、回転カム4が直接接する部分である。回転カム4は、その外周がタペットセンタ13に接した状態で設置されている。そして、回転カム4がカム回転方向P1に沿って回転すると、それに連動してロッカーアーム7が揺動動作する。
また、ロッカーアーム7の長手方向の他端側にはバルブ3が接続されている。バルブ3は、ポペットバルブが使用されており、ヘッド部3a、フェース部3b、ステム部3cおよびステムエンド部3dを有している。ここでは、バルブ3が閉じており、バルブ3のフェース部3bがエンジンのバルブガイド12に接触している。
ところで、本実施の形態の可変動弁機構1の回転カム4は、固定カム(第1カム)4aおよび可動カム(第2カム)4bの一対のカムを有している。
固定カム4aは、上記したタペットセンタ13に位置合わせされた状態で、カムシャフト主部2bに圧入、溶着されしっかりと固定されている。すなわち、固定カム4aは、カムシャフト2の軸方向P2およびカムシャフト2の軸を中心とした回転方向に対して固定されている。したがって、固定カム4aは、カム回転方向P1に沿ってカムシャフト主部2bと共に回転する。
一方、可動カム4bは、ヘリカルギア(変換手段)14を介してカムシャフト主部2bに設置されている。すなわち、可動カム4bは、カムシャフト主部2bの外周に形成された螺旋状の歯車に、可動カム4bの螺旋状の歯車を噛み合わせた状態で螺合されている。ここでは、固定カム4aと可動カム4bとが接触する位置で両者のカムプロファイル(形状)が一致するように調整されている。
このような構成により、可動カム4bは、カムシャフト2の軸方向P2およびカムシャフト2の軸を中心とする回転方向に可動となる。すなわち、可動カム4bは、可動カム4bを軸方向P2に移動すると、その移動方向および移動量に応じて、カムシャフト2の軸を中心とする回転方向に回転する。その結果、可動カム4bのカム山4sの位置が、固定カム4aのカム山4sの位置に対して、カムシャフト2の軸を中心とする回転方向にずれる。
図3は可動カム4bのカム山4sを固定カム4aのカム山4sに対してずらした状態の回転カム4の平面図、図4は図3の回転カム4の斜視図である。固定カム4aおよび可動カム4bの各々のカム山4sの位置がカムシャフト2の軸を中心とする回転方向にずれている。バルブリフト(バルブ3の開弁動作)に際して、回転カム4は、固定カム4aおよび可動カム4bの各々のカム山4sの位置がずれた状態でカム回転方向P1に沿ってカムシャフト主部2bと共に回転する。
図5は、固定カム4aおよび可動カム4bの各々のカム山4sが回転方向にずれた状態でバルブリフトを行った場合のリフトカーブを示したグラフ図である。バルブ3は、回転カム4がロッカーアーム7を押し下げることでリフトする。このとき、バルブリフトは、固定カム4aのリフトカーブL1(破線)と、可動カム4bのリフトカーブL2(破線)とにより位相がずれた分だけ、長い作用期間を持つ回転カム4のリフトカーブL(実線)を得る。このように本実施の形態においては、バルブリフト3に際して、固定カム4aのカム山4sと可動カム4bのカム山4sとの回転方向の位置をずらし、その位置ずれ量に応じてロッカーアーム7の押し下げ期間を変えてバルブ3の開弁期間(作用角)を変える。
可動カム4bにおいてカムシャフト2の軸に垂直な面の面積は、固定カム4aのカムシャフト2の軸に垂直な面の面積と同じかまたはそれよりも小さい。可動カム4bの当該面積を、固定カム4aの当該面積より小さくすることにより、可動カム4bによるバルブリフト量を、固定カム4aによるバルブリフト量よりも小さくすることができる。
可動カム4bにおいてカムシャフト2の軸方向端部は、図2に示すように、カムシャフト2の外周との間に適度な隙間を持たせた状態で、カムシャフト2の外周を取り囲むように形成されている。これにより、可動カム4bが移動するときにガタやブレ等が生じるのを抑制または防止することができる。
この可動カム4bの軸方向端部には、ジョイント部16aを介してスライダ17の一端が接続されている。このジョイント部16aは、可動カム4bの軸方向端部の外周に形成された突起が、スライダ17の溝に嵌め合わされることで形成されている。この突起および溝は、カムシャフト2の軸を中心として回転方向に沿って延在形成されている。これにより、可動カム4bをカムシャフト2の軸方向P2に移動させるときは可動カム4bとスライダ17とが固定される一方で、可動カム4bをカム回転方向P1に回転させるときは可動カム4bの回転がスライダ17によって阻止されないようになっている。
スライダ17の他端には、ジョイント部16bを介してコントロールシャフト5の一端が接続されている。ジョイント部16bの構成は、ジョイント部16aの構成と同じである。
コントロールシャフト5は、カムシャフト2から離れた位置にカムシャフト2の軸方向P2に沿って設けられている。このコントロールシャフト5は、ネジ構造部18を介して軸受け部10と係合され回転可能な状態で軸受け10に軸示されている。これにより、コントロールシャフト5が併進運動するときにガタやブレ等が生じるのを抑制または防止することができるとともに、寸法精度の高い移動を実現することができる。
このようなコントロールシャフト5が軸を中心として回転すると、その回転方向および回転量に応じて、コントロールシャフト5の一端がネジ構造部18の作用により軸方向P2に沿って併進運動する。この併進運動は、スライダ17を介して可動カム4bに伝えられる。可動カム4bは、ヘリカルギア14に沿って動き、固定カム4aのカム山4sの位置に対する可動カム4bのカム山4sの位置の回転ずれ量が予め決められた量となったところで固定される。
図6は、コントロールシャフト5とこれを駆動する移動手段との接続関係を示している。ここでは、可動カム4bが固定カム4aから離間する方向(図6の右方向)に移動した状態を示している。
コントロールシャフト5の他端は、接続シャフト20を介して直流モータ(移動手段)21に接続されている。直流モータ21のハウジング21a内には、中空状のロータコイル21bが収容され、その外周には、ステータマグネット21cが配置されている。ロータコイル21bの中空内には、回転軸21dのウォーム歯車部分が収容されている。ロータコイル21bは、ブラシ21eを通じてエンジンの制御装置(図示せず)に電気的に接続されている。
この直流モータ21の回転軸21dには、接続シャフト20が接続されており、これを介してコントロールシャフト5が接続されている。すなわち、直流モータ21の回転軸21dの回転動作を、ウォーム歯車部分およびネジ構造部18により軸方向P2の移動(併進運動)に変換することで、これに接続されたコントロールシャフト5をその軸方向P2に移動させて可動カム4bの回転角度(回転ずれ量)を調整する(変える)。
接続シャフト20の軸方向途中には、接続シャフト20の直径が軸方向に沿って次第に細くなるようなテーパ部20aが部分的に形成されており、そのテーパ部20aにセンサ22が配置されている。センサ22は、コントロールシャフト5の軸方向の実際のストロークを検出するためのものであり、例えばテーパ部20aの外周を取り囲むように配置されたピックアップコイルにより形成されている。
次に、本実施の形態の可変動弁機構1の動作について図7および図8を参照しながら説明する。図7はバルブ3の閉弁時の図1の可変動弁機構1の状態を示し、図8はバルブ3の開弁時の図1の可変動弁機構1の状態を示している。固定カム4aおよび可動カム4bの各々のカム山4sの位置が、カムシャフト2の回転方向にずれている。このため、回転カム4は、1つの回転カム4に2つのカム山4sが形成されているような状態になっている。
図7の段階では、固定カム4aおよび可動カム4bのカム山4sがタペットセンタ13の外周には接していない。このため、通気口23は閉じており、バルブ3のフェース部3bがエンジンのバルブガイド12に接している。
続いて、図8に示すように、回転カム4をカム回転方向P1(図8の右回り)に沿って回転すると、固定カム4aおよび可動カム4bの各々のカム山4sがタペットセンタ13の外周に接するようになり、ロッカーアーム7が下方側に押される。その結果、ロッカーアーム7の一端側が下方に下がる(エンジン本体側に近づく)ので、バルブ3も押し下げられ、バルブ3のフェース部3bがバルブガイド12から離れ通気口23が開く。
このとき、本実施の形態においては、固定カム4aおよび可動カム4bの各々のカム山4sの位置を回転方向にずらしたことにより、固定カム4aのカム山4sと、可動カム4bのカム山4sとで、タペットセンタ13を押圧する期間がずれるので、従来の単独構成の回転カムに比べてバルブ3の開弁期間を延ばすことができる。
このように本実施の形態の可変動弁機構1によれば、固定カム4aおよび可動カム4bの回転位置ずれ量を調整することによりバルブの開弁期間の可変制御を行うことができる。すなわち、回転カム4とロッカーアーム7との間にバルブの開弁期間を可変制御する他の運動部材を設けない簡単な構造でバルブ3の開弁期間を可変制御できるので、図10〜図12で説明した構造に比べて、簡単、軽量および低価格でバルブ3の開弁期間の可変制御を行うことができる。
次に、バルブ3の開弁期間の可変制御方法について説明する。
車両の動作時において、エンジンの制御装置は、エンジンの回転数と負荷に応じたバルブ3の開弁期間になるように、直流モータ21に制御信号を連続的に送る。エンジンの回転数については、例えばエンジンの燃料噴射制御装置の制御用データから通信により取得し、負荷については、例えば制御装置のROM(Read Only Memory)に記録された既存の計算値等により取得する。
直流モータ21は、エンジンの制御装置からの制御信号に基づいて、一対の固定カム4aおよび可動カム4bの回転ずれ量がエンジンの回転数や負荷に適したずれ量になるように、すなわち、バルブ3の開弁期間がエンジンの回転数や負荷に最適な値になるように、コントロールシャフト5を移動する。この時、エンジンの制御装置は、センサ22で検出されたコントロールシャフト5の実際の移動量と、目標とした移動量とを比較し、その値にずれがある場合は、直流モータ21にコントロールシャフト5の移動量を補正するための制御信号を送る。
このように本実施の形態の可変動弁機構1によれば、バルブの開弁期間を連続的に最適な値に設定することができる。また、コントロールシャフト5の実際のストローク値を検出してそれに基づいてコントロールシャフト5の移動量(すなわち、一対の固定カム4aおよび可動カム4bの回転位置ずれ量)を補正できるので、バルブ3の開弁期間を高精度に設定することができる。
次に、図9は、本実施の形態の可変動弁機構1を搭載したエンジン25の要部断面図である。ここでは、本実施の形態の可変動弁機構1をディーゼルエンジンに適用した場合について説明する。
エンジン25のシリンダ26内のピストン27は、コネクティングロッド28を通じてクランクシャフト29に接続されている。ピストン27の往復運動(図9の上下動)は、クランクシャフト29により回転運動に変換される。
ここでは、可変動弁機構1がエンジン25の吸気口22a側に設置されている場合が例示されている。シリンダ26の燃焼室26aは、吸気口22aを通じて吸気管30aに接続される。
可動カム4bは、固定カム4aに対してクランクシャフト29の回転角度の遅角側に回転された状態で固定されており、固定カム4aのカム山4sの位置と、可動カム4bのカム山4sの位置とを回転方向にずらしている。この状態でバルブリフトを行うことにより、吸気口22a側のバルブ3の開弁期間を長くすることができる。すなわち、吸気弁の遅閉じを簡単な機構で実現することができる。そして、吸気弁を遅く閉じることにより吸気絞りの無いディーゼルエンジンでも低負荷域では吸気を減らし圧縮仕事を低減でき、また、膨張行程に対して圧縮行程を短くすることができるので、サイクル内図示仕事を向上させることができる。
一方、エンジン25の排気口22b側には、従来技術の可変動弁機構31が設置されている。従来技術の可変動弁機構31は、回転カム4が一対のカムを持たない単独構成となっている。燃焼室26aは、排気口22bを通じて排気管30bに接続される。符号32は、バルブ3に閉じる力を与えているバルブスプリングであり、33は、燃焼室26内に燃料を噴射する燃料噴射装置(インジェクタ)である。
このように本実施の形態のエンジン25によれば、可変動弁機構1をエンジン25の吸気弁側に用いることにより、吸気弁の遅閉じを簡単な機構で実現することができるので、吸気絞りの無いディーゼルエンジンでも、低負荷域での図示仕事を向上させることができる。その結果、EGR(Exhaust Gas Recirculation)の増加とともに、排気ガスおよび燃費を低減することができる。
また、回転カム4とロッカーアーム7との間に他の運動部材が介在されないので、他の運動部材が介在される可変動弁機構を用いたエンジンに比べてエネルギーロスを低減できる分、燃費を低減できる。
また、本実施の形態のエンジン25においては、回転カム4とロッカーアーム7との間に他の運動部材が介在されないので、他の運動部材が介在される可変動弁機構を用いたエンジンに比べて、エンジン25の全高を低く抑えることができる。これにより、車両搭載性に優れたエンジン25となる。
図9では、本実施の形態の可変動弁機構1を吸気口22a側に配置した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、可変動弁機構1を排気口22b側のみに設置しても良いし、吸気口22a側および排気口22b側の両方に設置しても良い。
本発明の内燃機関の可変動弁機構およびこれを用いた内燃機関は、回転カムの第1、第2カムのカム山の回転位置ずれ量の調整によりバルブの開弁期間の可変制御を行うことができるので、自動車搭載等の内燃機関の可変動弁機構および自動車の内燃機関に利用できる。
1 可変動弁機構
2 カムシャフト
3 バルブ
4 回転カム
4a 固定カム(第1カム)
4b 可動カム(第2カム)
4s カム山
5 コントロールシャフト
6 ロッカーシャフト
7 ロッカーアーム
14 ヘリカルギア(変換手段)
21 直流モータ(移動手段)
22a 吸気口
25 エンジン(内燃機関)

Claims (6)

  1. クランクシャフトにより回転駆動するカムシャフトの回転トルクをバルブに伝達し、前記バルブの開閉を制御する内燃機関の可変動弁機構において、
    前記カムシャフトに設けられた回転カムと、
    前記カムシャフトから離れた位置に設けられたコントロールシャフトと、
    前記カムシャフトおよび前記コントロールシャフトから離れた位置に揺動可能に軸支され、前記回転カムの回転動作に連動するロッカーアームと、
    前記ロッカーアームに接続された前記バルブとを備え、
    前記回転カムは、第1カムおよび第2カムの一対のカムを有しており、
    前記第1カムは、前記カムシャフトに固定されており、前記カムシャフトの軸方向および前記カムシャフトの軸を中心とする回転方向に対して固定であり、
    前記第2カムは、前記コントロールシャフトに連動して前記カムシャフトの軸方向に移動すると、その移動量に応じて前記カムシャフトの軸を中心とする回転方向に回転し、前記第2カムのカム山の位置が前記第1カムのカム山の位置に対して前記回転方向にずれるように構成され、
    前記バルブの開弁動作に際して、前記第1カムのカム山と前記第2カムのカム山との前記回転方向の位置ずれ量に応じて前記ロッカーアームの押し下げ期間を変えて前記バルブの開弁期間を変える内燃機関の可変動弁機構。
  2. 前記コントロールシャフトを軸方向に移動する移動手段と、
    前記コントロールシャフトの軸方向の移動を前記第2カムの回転に変換する変換手段とを備え、
    前記コントロールシャフトを前記移動手段によって軸方向に移動すると、前記第1カムは固定されたままの状態で、前記第2カムが前記変換手段によって回転することにより、前記第1カムのカム山と前記第2カムのカム山との前記回転方向の位置のずれ量を変える請求項1記載の内燃機関の可変動弁機構。
  3. 前記第2カムの軸に垂直な面の面積は、前記第1カムの軸に垂直な面の面積と同じかまたはそれよりも小さい請求項1または2記載の内燃機関の可変動弁機構。
  4. 前記前記第2カムを前記第1カムに対して前記クランクシャフトの回転角度の遅角側に回転させた請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の可変動弁機構。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の可変動弁機構を用いた内燃機関。
  6. 前記可変動弁機構を内燃機関本体の吸気弁に用いた請求項5記載の内燃機関。
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