JP2010261347A - 密閉型圧縮機と冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、2シリンダタイプであり、圧縮能力可変をなすことを前提として、動作不良を阻止して信頼性の向上を図れる密閉型圧縮機と、この密閉型圧縮機を備えて冷凍サイクル効率の向上化を得られる冷凍サイクル装置を提供する。
【解決手段】密閉型圧縮機Rは、第2のシリンダ6Bに第2のブレード室10bの圧力を吐出圧と吸込み圧に切換える圧力切換え弁Hを備え、この圧力切換え弁は、吸込み連通路26と吐出連通路28およびブレード室連通路27を有する弁本体21と、一端開口部が第2のシリンダに設けられ他端閉止部が密閉容器1を貫通して外部に突出される円筒部材31と、この円筒部材内に収容されるスライダ24と連結部材Dを介して連結される磁性部材23および、この磁性部材と円筒部材閉止端面との間に介在される圧縮ばね35と、円筒部材の閉止端外周面に取付けられ磁性部材に磁気影響を及ぼす電磁コイル22とを具備し、上記連結部材は、スライダと磁性部材に対して軸方向に芯ズレ可能に連結される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圧縮能力の切換えが可能な密閉型圧縮機と、この密閉型圧縮機を備えて冷凍サイクルを構成する冷凍サイクル装置に関する。
第1の圧縮機構部を構成する第1のシリンダと、第2の圧縮機構部を構成する第2のシリンダのそれぞれにシリンダ室を備えた密閉型圧縮機が多用される。この種の圧縮機において、2つのシリンダ室で同時に圧縮作用を行う、もしくはいずれか一方のシリンダ室での圧縮作用を中断して圧縮仕事を低減する、いわゆる能力可変ができれば有利である。
たとえば、[特許文献1]には、少なくとも一方のシリンダに、シリンダ内における圧縮状態を非圧縮状態に切換える切換え機構と、この切換え機構の切換え動作タイミングを、電動機部の運転周波数を一旦、最低運転周波数に低下させた後にとるよう制御する制御手段を備えた発明が開示されている。
具体的には、切換え機構を構成するスライダを移動させて吸込み通路を開放し、ブレード室と吸込み管が連通すると、ブレード室が低圧となる。ブレードはばね部材で引っ張られ、このブレード室と連設されるシリンダ室では圧縮作用が行われないが、他方のシリンダ室では圧縮運転をなす。したがって、圧縮能力を半減した運転が可能となる。
スライダを逆方向へ移動し吸込み連通路を閉成すると、シリンダと密閉容器との間から吐出圧のガスがブレード室へ導かれる。上記ブレード室は高圧となり、ブレードが押圧付勢されて上記シリンダ室で圧縮作用が行われる。他方のシリンダ室では通常の圧縮作用をなし、2室同時の運転である、全圧縮能力運転となる。
特開平5−256286号公報
[特許文献1]における電磁コイルは、密閉容器に突設される円筒部材の端部外周に取付けられ、円筒部材内部にはスライダが収容される。スライダは、円筒部材端部に軸方向に移動自在に収容される円柱状の磁性部材と、この磁性部材と棒状のロッドを介して連結され、シリンダのガイド凹部に移動自在に収容される円柱状の小ピストンとからなる。
このような構造によれば、円筒部材を密閉容器に取付けたときに、円筒部材の傾きが発生する虞れがあり、そのため、円筒部材とシリンダに設けられるガイド凹部との芯ズレ発生につながり易い。上述の芯ズレの値が許容値を越えると、円筒部材に収容されるスライダに傾きが生じて動作不良が多発し、信頼性を損ねる。
円筒部材およびガイド凹部に対するスライダの傾きの影響を緩和するには、円筒部材およびガイド凹部とスライダとの間のクリアランスを大きくすればよい。その結果、スライダは円滑に往復移動することとなるが、吐出圧から吸込み圧へのリークが多くなってしまい、圧縮性能の低下が確実となる。
本発明は上記事情にもとづきなされたものであり、その目的とするところは、2シリンダタイプであり、圧縮能力可変をなすことを前提として、動作不良を阻止して信頼性の向上を図れる密閉型圧縮機と、この密閉型圧縮機を備えて冷凍サイクル効率の向上化を得られる冷凍サイクル装置を提供しようとするものである。
上記目的を満足するため本発明の密閉型圧縮機は、密閉容器内に電動機部および圧縮機構部を収容し、圧縮機構部は、中間仕切り板を介在して設けられシリンダ室とブレード室を備えた第1のシリンダおよび第2のシリンダと、それぞれのシリンダ室に収容される偏心部を有し電動機部に連結される回転軸と、偏心部に嵌合される第1の偏心ローラおよび第2の偏心ローラと、ブレード室に移動自在に収容されシリンダ室を区画する第1のブレードおよび第2のブレードとを具備し、
上記第2のブレードは、第2のブレード室に導かれる吐出圧によって第2の偏心ローラに接触するよう押圧付勢され、第2のブレード室に導かれる吸込み圧によって第2の偏心ローラから離間保持され、第2のブレード室の圧力を吐出圧と吸込み圧に切換える圧力切換え弁を設け、
上記圧力切換え弁は、吸込み連通路と吐出連通路およびブレード室連通路を有する弁本体と、この弁本体に一端開口部が設けられ他端閉止部が密閉容器を貫通して外部に突出される円筒部材と、この円筒部材内に収容され移動位置に応じて弁本体の各連通路を開閉するスライダと、このスライダと連結部材を介して連結される磁性部材と、円筒部材の閉止端外周面に取付けられ磁性部材に磁気影響を及ぼす電磁コイルとを具備し、上記連結部材は、スライダと磁性部材に対して軸方向に芯ズレ可能に連結される。
本発明によれば、2シリンダタイプで、圧縮能力の可変をなすことを前提として、動作不良を阻止して信頼性の向上を図れる密閉型圧縮機と、この密閉型圧縮機を備えて冷凍サイクル効率の向上化を得られる冷凍サイクル装置を提供できる。
本発明における実施の形態に係る、密閉型圧縮機の一部省略した縦断面図と、冷凍サイクル装置の冷凍サイクル構成図。 同第1の実施の形態に係る、圧力切換え弁を備えた密閉型圧縮機の一部縦断面図。 同実施の形態に係る、圧力切換え弁の異なる状態を示す密閉型圧縮機の一部縦断面図。 同第2の実施の形態に係る、圧力切換え弁を備えた密閉型圧縮機の一部縦断面図。 本発明の変形例に係る、圧力切換え弁を構成するスライダの形態を示す図と、作用を説明する図。
以下、本発明の実施の形態を、図面にもとづいて説明する。
図1は、密閉型圧縮機Rの一部を省略した断面構造と、この密閉型圧縮機Rを備えた冷凍サイクル装置の冷凍サイクル構成を示す図である。(なお、図面上の煩雑さを避けるために、説明しても符号を付していない部品がある。以下同)
はじめに密閉型圧縮機Rから説明すると、1は密閉容器であって、この密閉容器1内の下部には中間仕切り板2を介して第1の圧縮機構部3Aと、第2の圧縮機構部3Bが設けられ、上部には電動機部4が設けられる。これら第1の圧縮機構部3Aおよび第2の圧縮機構部3Bは、回転軸5を介して電動機部4に連結される。
第1の圧縮機構部3Aは第1のシリンダ6Aを備え、第2の圧縮機構部3Bは第2のシリンダ6Bを備えている。第1のシリンダ6Aの上面部に主軸受具7が取付け固定され、第2のシリンダ6Bの下面部に副軸受具8が取付け固定される。上記回転軸5は、各シリンダ6A、6B内部を貫通するとともに、略180°の位相差をもって形成される第1の偏心部aと第2の偏心部bを一体に備えている。
各偏心部a、bは互いに同一直径をなし、各シリンダ6A、6Bの内径部に位置するように組立てられる。第1の偏心部aの周面には、第1の偏心ローラ9aが嵌合され、第2の偏心部bの周面には、第2の偏心ローラ9bが嵌合される。
上記第1のシリンダ6Aの内径部に第1のシリンダ室Saが形成され、第2のシリンダ6Bの内径部に第2のシリンダ室Sbが形成される。各シリンダ室Sa、Sbは互いに同一直径および高さ寸法に形成され、上記偏心ローラ9a、9bの周壁一部が各シリンダ室Sa、Sbの周壁一部に線接触しながら偏心回転自在に収容される。
第1のシリンダ6Aには、第1のシリンダ室Saと連通する第1のブレード室10aが設けられ、第1のブレード11aが移動自在に収容される。第2のシリンダ6Bには、第2のシリンダ室Sbと連通する第2のブレード室10bが設けられ、第2のブレード11bが移動自在に収容される。
第1、第2のブレード11a、11bの先端部は平面視で半円状に形成されており、対向するシリンダ室Sa、Sbに突出して平面視で円形状の上記第1、第2の偏心ローラ9a、9b周壁に、この回転角度にかかわらず線接触できる。
上記第1のシリンダ6Aのみ、第1のブレード室10aと、このシリンダ6Aの外周面とを連通する横孔が設けられ、圧縮ばねであるばね部材14が収容される。ばね部材14は第1のブレード11aの後端部端面と密閉容器1内周壁との間に介在され、このブレード11aに弾性力(背圧)を付与する。
上記第2のシリンダ6Bに設けられる第2のブレード室10bには、第2のブレード11bと、後述する圧力切換え弁Kが設けられている。上記圧力切換え弁Kの切換え動作に応じて第2のブレード11bに吐出圧(高圧)もしくは吸込み圧(低圧)の背圧を付与し、先端縁を偏心ローラ9b周面に接触し、もしくは離間させることができる。
上記密閉容器1の内底部には、潤滑油を集溜する油溜り部15が形成される。図1において、上記主軸受具7のフランジ部を横切る破線は潤滑油の液面を示していて、第1の圧縮機構部3Aのほとんど全部と、第2の圧縮機構部3Bの全部が、上記油溜り部15の潤滑油中に浸漬される。なお、第1の圧縮機構部3Aは、第1の偏心ローラ9aと第1のブレード11aとが一体形成された形式のものであっても良い。
このようにして構成される密閉型圧縮機Rであり、上記密閉容器1の上端部に吐出管Pが接続されていて、吐出管Pは、凝縮器17と、膨張装置18および蒸発器19を介してアキュームレータ20の上端部に接続される。アキュームレータ20の下端部には第1の吸込み管Paおよび第2の吸込み管Pbが接続され、上記密閉型圧縮機Rに連通する。
上記第1の吸込み管Paは、密閉型圧縮機Rを構成する密閉容器1を貫通し、第1のシリンダ室Saに連通している。上記第2の吸込み管Pbは、密閉容器1を貫通し、第2のシリンダ室Sbに連通している。
以上説明した密閉型圧縮機Rと、凝縮器17と、膨張装置18と、蒸発器19およびアキュームレータ20を順次配管接続することで、冷凍サイクル装置Sが構成される。
つぎに、上記圧力切換え弁Kについて詳述する。
図2と図3は、第1の実施の形態における、互いに異なる状態の圧力切換え弁Kを拡大して示す密閉型圧縮機R要部の縦断面図である。
圧力切換え弁Kを除く密閉型圧縮機R要部の構成は先に図1に示したものと同一であるので、ここでは図1を適用し、同じ構成部品については同番号を付して、新たな説明は省略する。
上記圧力切換え弁Kは、弁本体21と、この弁本体21に一端開口部が取付けられる円筒部材31と、円筒部材31の内部に収容されるスライダ24、連結部材D、磁性部材23の一体連結物と、磁性部材23と円筒部材31閉止端面との間に介在される圧縮ばね35と、円筒部材31の閉止端部外周面に取付けられる電磁コイル22とから構成される。
上記弁本体21は、上記第2のシリンダ6Bの下面に、第2のブレード室10bの下側開放面を閉成するよう取付けられる。弁本体21の左右両端面間に亘ってスライダ用孔25が貫通して設けられ、このスライダ用孔25に上記スライダ24が摺動自在に嵌め込まれる。
上記スライダ用孔25の図の左側端面は密閉容器1内である油溜り部15に対して開口され、この開口部をもって吐出連通路28が形成される。スライダ用孔25と第2のブレード室10bとは、弁本体21に設けられる連通孔であるブレード室連通路27で連通される。
第2のシリンダ室Sbに接続される第2の吸込み管Pbとスライダ用孔25とは、弁本体21と第2のシリンダ6Bに亘って設けられる連通孔である吸込み連通路26で連通される。
ここでは、吸込み連通路26の直径は最も小さく形成され、ブレード室連通路27の直径は吸込み連通路26の直径よりも大に形成され、吐出連通路28の直径はブレード室連通路27の直径よりも大に形成される。
上記弁本体21の吐出連通路28側端部とは反対側の端部で、かつスライダ用孔25周面に沿って嵌合用孔32が設けられ、上記円筒部材31の開口端部が嵌合固着される。嵌合用孔32の半径とスライダ用孔25の半径との差が円筒部材31の肉厚分に設定されており、スライダ用孔25直径と円筒部材31内径は同一寸法である。
円筒部材31は非磁性材から形成され、上記開口端部が密閉容器1に設けられる挿通用孔33に密閉容器1外部から挿通される。挿通用孔33周部と円筒部材31周面はロウ付け加工により完全にシールされる。円筒部材31の他端閉止端部は、密閉容器1外部に突出し、この閉止端部の外周面に上記電磁コイル22が嵌め込まれる。
上記スライダ24は、切欠き部30を挟んで、この切欠き部30の両側に摺接部eが一体に連設されてなり、これら摺接部eが上記スライダ用孔25にスライド自在に嵌め込まれる。上記切欠き部30は摺接部eの直径よりも小さく形成され、切欠き部30周面とスライダ用孔25周面との間に狭小の隙間を有する。
上記磁性部材23は、円筒部材31内周面に対してスライド自在な直径に形成される。磁性部材23の位置が円筒部材31の閉止端部側であり、かつ円筒部材31が非磁性材から構成されるところから、円筒部材31の閉止端部外周面に取付けられる電磁コイル22による磁気影響を受けるようになっている。
すなわち、電磁コイル22に通電することで、磁性部材23は圧縮ばね35の弾性力に抗して磁気吸引される。実際には、図2に示すように磁性部材23は、円筒部材31の閉止端面に接近するようスライド付勢される。
この状態で、磁性部材23と連結部材Dを介して一体に連結されるスライダ24は、切欠き部30が吸込み連通路26と対向し、かつスライダ24先端部はブレード室連通路27および吐出連通路28を開放する位置に後退する。
切欠き部30の両側部にある摺接部eがスライダ用孔25と円筒部材31内周面に密に嵌め込まれているところから、切欠き部30と対向する吸込み連通路26は閉成され、ブレード室連通路27と吐出連通路28とが連通されることとなる。このときのスライダ24の位置を、「第1の動作位置」と呼ぶ。
また、電磁コイル22を断電することで、磁気影響が無くなり、磁性部材23は圧縮ばね35の弾性力を受ける。実際には、図3に示すように磁性部材23は円筒部材31の閉止端面から離間するよう弾性的に押圧付勢される。
この状態で、上記スライダ24の先端部は吐出連通路28に嵌り込んで、これを閉塞する。その一方で、切欠き部30がブレード室連通路27および吸込み連通路26に対向し、これらブレード室連通路27と吸込み連通路26が互いに連通状態になる。このときのスライダ24の位置を、「第2の動作位置」と呼ぶ。
なお、上記連結部材Dは、この直径が上記スライダ24の切欠き部30の直径と略同一に設定されている。したがって、スライダ24が第1の動作位置と、第2の動作位置のいずれにあっても、またこれら動作位置間を移動中であっても、連結部材D周面が円筒部材31の内周面に接触することはない。
上記連結部材Dとして、たとえばコイルスプリングやピアノ線等の弾性部材(弾性変形が可能な部材)からなる。
このことから、円筒部材31が弁本体21に傾いて取付けられた等の理由により、連結部材Dの両側端に設けられるスライダ24と磁性部材23の中心軸がズレる、芯ズレのある状態のままで移動しても、連結部材Dが柔軟に変形して負荷を吸収できるようになっている。
一方、弁本体21端面と密閉容器1内周壁とは狭小の間隙が形成され、円筒部材31一部が露出する。この円筒部材31の露出部分に複数の小孔からなる油孔34が設けられ、円筒部材31の外面側と内部とが連通する。したがって、油孔34から円筒部材31内に潤滑油が導かれ、後述するようにスライダ24の円滑な移動を確保する。
しかも、スライダ24の位置移動に係らず円筒部材31に設けられる油孔34はスライダ24によって閉成されることなく、常に開放状態にある。
以上述べたような圧力切換え弁Kを内蔵した密閉型圧縮機Rと、この密閉型圧縮機Rを備えた冷凍サイクル装置において、圧力切換え弁Kの作用により通常運転(全能力運転)と、休筒運転(能力半減運転)との切換え選択が可能である。
すなわち、通常運転を選択すると、圧力切換え弁Kの電磁コイル22に通電され、磁性部材23が電磁コイル22に磁気的に吸引されて、スライダ24と連結部材Dおよび磁性部材23との一体連結物が圧縮ばね35の弾性力に抗して移動する。
スライダ24は、図2に示す第1の動作位置に移動変位され、ブレード室連通路27と吐出連通路28が連通して、第2のブレード室10Bと油溜り部15が圧力切換え弁Kを介して連通される。
電動機部4に運転信号が送られ、回転軸5が回転駆動されて、第1のシリンダ室Saにおいて圧縮作用が行われる。密閉容器1内には圧縮されたガス冷媒が充満し、密閉容器1内が高圧化する。さらに、密閉容器1内に充満する圧縮ガスは、密閉型圧縮機Rから吐出管Pへ吐出されて冷凍サイクルを構成する。
アキュームレータ20で気液分離された低圧のガス冷媒は、第1の吸込み管Paとともに、第2の吸込み管Pbを介して第2のシリンダ室Sbに導かれる。第2のシリンダ室Sbに低圧のガス冷媒が充満して、吸込み圧(低圧)雰囲気となる。
その一方で、圧力切換え弁K内のスライダ24が第1の動作位置に保持され、密閉容器1内に充満する高圧の圧縮ガスの影響を受けた油溜り部15の潤滑油は、圧力切換え弁Kの吐出連通路28からブレード室連通路27に導かれる。そして、第2のブレード室10bに充満して、第2のブレード11bに吐出圧(高圧)の背圧を付与する。
第2のブレード11bは、先後端部で差圧が存在し、この差圧の影響で、ブレード11bの先端部が偏心ローラ9b周壁に摺接するように押圧付勢される。第1のシリンダ室Saと全く同様の圧縮作用が第2のシリンダ室Sbでも行われ、結局、第1のシリンダ室Saおよび第2のシリンダ室Sbとの両方で圧縮作用が行われる、全能力運転となる。
休筒運転を選択すると、電磁コイル22に対する通電が遮断され、磁性部材23とスライダ24が圧縮ばね35の弾性力を受ける。スライダ24は、図3に示す第2の動作位置にあって切欠き部30を介してブレード室連通路27と吸込み連通路26が連通され、第2のブレード室10bと第2の吸込み管Pbが連通される。
アキュームレータ20で気液分離された低圧のガス冷媒は、第1の吸込み管Paとともに、第2の吸込み管Pbを介して第2のシリンダ室Sbに導かれる。第2のシリンダ室Sbに低圧のガス冷媒が充満して、吸込み圧(低圧)雰囲気となる。
圧力切換え弁Ka内のスライダ24が第2の動作位置に保持され、第2の吸込み管Pbと第2のブレード室10bとが連通しているので、第2のブレード室10bには低圧のガス冷媒が導かれて充満し、低圧の雰囲気下にある。すなわち、第2のブレード11bに吸込み圧(低圧)の背圧を付与する。
第2のブレード11bは後端部が吸込み圧(低圧)下にある一方で、先端部は第2のシリンダ室Sbの低圧雰囲気下にある。したがって、第2のブレード11bの先後端部で差圧が存在せず、偏心ローラ9bは空回転する。結局、第1のシリンダ室Saのみで圧縮作用が行われ、第2のシリンダ室Sbでは行われない能力半減運転となる。
上述のように、運転切換えを可能とする圧力切換え弁Kであるが、構造上、円筒部材31は、一端開口部が弁本体21に取付けられ、円筒部材31の他端部である閉止端部は密閉容器1から外部に突出した部位にある。円筒部材31の開口端近傍部位が密閉容器1に挿通され固着されているが、円筒部材31はほとんど片持ち状態で支持される。
しかも、円筒部材31の突出端部に電磁コイル22が取付けられ、ある程度の重量が円筒部材31の閉止端部にかかっている。スライダ24が弁本体21に収容され、磁性部材23が円筒部材31の閉止端部側に収容される。すなわち、スライダ24と磁性部材23は連結部材Dの両端部に設けられ、連結部材Dの全長分だけ離間している。
この種の構造によれば、円筒部材31を密閉容器1に取付けたときに、円筒部材31に傾きが発生する虞れがあり、そのため、円筒部材31とスライダ24との間に芯ズレが発生し易いこととなる。芯ズレの発生値が許容値を越えると、円筒部材31に収容されるスライダ24に傾きが生じて動作不良が多発し、信頼性が損なわれる。
そのままでは、スライダ24と磁性部材23との芯ズレにともない、これらを連結する連結部材Dに負荷が生じて応力の発生するところとなり、少なくともスライダ24と磁性部材23のいずれか一方が、円滑な移動を妨げられる。
しかしながら、ここではスライダ24と磁性部材23を連結する連結部材Dを、所定の強度を有する弾性部材から構成したから、連結部材Dはスライダ24と磁性部材23に対して軸方向に芯ズレ可能に連結される。スライダ24と磁性部材23は、互いに芯ズレがあっても円滑に移動し、圧力切換え弁Kとしての動作信頼性を確保する。
図4は、本発明における第2の実施の形態での連結部材Daを備えた圧力切換え弁Kaを示している。
連結部材Da以外の構成部品は、先に第1の実施の形態(図2、図3)で説明したものと何ら変りがないので、ここでは同番号を付して新たな説明は省略する。
連結部材Daは自在継手を構成し、剛性を有する棒体d1と、この棒体d1の一端部に設けられる球状体d2からなる。棒体d1の他端部は磁性部材23に連結されていて、磁性部材23と棒体d1とは中心軸が互いに一致するよう調整される。棒体d1の一端部に設けられる球状体d2は、スライダ24の端部に設けられる球状体取付け用孔に嵌め込まれている。
このことから、スライダ24と磁性部材23が自在継手を構成する連結部材Daで連結される。磁性部材23の中心軸と、スライダ24の中心軸に芯ズレがあっても、球状体d2に対するスライダ24の回動範囲内で芯ズレの吸収をなす。スライダ24と磁性部材23は円滑に移動して、圧力切換え弁Kaとしての動作信頼性を確保する。なお、自在継手としては他の形式であっても良い。
図5(A)は、スライダ24Aの変形例であり、図5(B)はスライダ24Aの往動もしくは復動を説明する図である。
上記スライダは、切欠き部30を介して、この両側端部に摺接部eが設けられる構造となっていて、電磁コイル22に通電する、もしくは断電することで軸方向に沿って往動もしくは復動する。
図5(A)に示すように、先端側の摺接部e1先端側の摺接面角部faに対して曲面状の面取り加工を施す。棒体d1が接続される後端側の摺接部e2における後端側の摺接面角部fbも、曲面状の面取り加工を施す。換言すれば、スライダ24Aの移動方向に対する端部で、かつ弁本体21との摺接面角部fa,fbに曲面状の面取り加工を施す。
図5(B)に示すように、弁本体21と円筒部材31の芯ズレが原因で、スライダ24Aが傾いたまま弁本体21内を往復移動する場合がある。このとき、スライダ24を構成する先端側と後端側の摺接部e1,e2における先、後端側端面の摺接面角部fa,fbが弁本体21のスライダ用孔25に摺接する状態で移動する。
しかしながら、上記各周部fa,fbに曲面状の面取り加工が施されているので、各摺接面角部fa,fbがスライダ用孔25周面に引っ掛る等の不安がなく、安定した状態でスライダ24Aは往動もしくは復動をなす。
さらに、特に図示していないが、上記スライダ24と磁性部材23の少なくとも一方は、それぞれの表面に摩擦係数を低下させる表面処理を施してなる。具体的には、スライダ24と磁性部材23の少なくとも一方の表面に、摩擦係数を低下させる表面処理として、たとえばテフロン(登録商標)コーティングやDLC(ダイヤモンドライクカーボン)皮膜処理等の耐油性、耐冷媒性を有する表面処理が望ましい。
したがって、上述したようにスライダ24と磁性部材23が軸方向に芯ズレがあっても、スライダ24はスライダ用孔25に沿って、より円滑に移動し、磁性部材23は円筒部材31内部に沿って、より円滑に移動することとなる。
本発明は上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。そして、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。
1…密閉容器、4…電動機部、3A…第1の圧縮機構部、3B…第2の圧縮機構部、2…中間仕切り板、Sa…第1のシリンダ室、Sb…第2のシリンダ室、10a…第1のブレード室、10b…第2のブレード室、6A…第1のシリンダ、6B…第2のシリンダ、a…第1の偏心部、b…第2の偏心部、5…回転軸、9a…第1の偏心ローラ、9b…第2の偏心ローラ、11a…第1のブレード、11b…第2のブレード、K…圧力切換え弁、21…弁本体、31…円筒部材、24…スライダ、D…連結部材、23…磁性部材、35…圧縮ばね、22…電磁コイル、d1…棒体、d2…球体(自在継手)、R…密閉型圧縮機、17…凝縮器、18…膨張装置、19…蒸発器。

Claims (6)

  1. 密閉容器内に、電動機部および圧縮機構部を収容し、
    上記圧縮機構部は、
    中間仕切り板を介在して設けられ、それぞれの内径部にシリンダ室が形成されるとともに、シリンダ室に連通するブレード室を備えた第1のシリンダおよび第2のシリンダと、
    上記それぞれのシリンダ室に収容される偏心部を有し、上記電動機部に連結される回転軸と、
    この回転軸の偏心部に嵌合される第1の偏心ローラおよび第2の偏心ローラと、
    上記ブレード室に移動自在に収容され、シリンダ室を区画する第1のブレードおよび第2のブレードと、
    を具備した密閉型圧縮機において、
    上記第2のブレードは、上記第2のブレード室に導かれる吐出圧によって上記第2の偏心ローラに接触するよう押圧付勢され、第2のブレード室に導かれる吸込み圧によって第2の偏心ローラから離間保持され、
    第2のブレード室の圧力を吐出圧と吸込み圧に切換える圧力切換え弁を設け、
    上記圧力切換え弁は、
    吸込み連通路と吐出連通路およびブレード室連通路を有する弁本体と、
    この弁本体に一端開口部が設けられ、他端閉止部が上記密閉容器を貫通して外部に突出される円筒部材と、
    この円筒部材内に収容され移動位置に応じて弁本体の上記各連通路を開閉するスライダと、このスライダと連結部材を介して連結される磁性部材と、
    上記円筒部材の閉止端部外周面に取付けられ、上記磁性部材に磁気影響を及ぼす電磁コイルと、を具備し、
    上記連結部材は、上記スライダと磁性部材に対して軸方向に芯ズレ可能に連結される
    ことを特徴とする密閉型圧縮機。
  2. 上記連結部材は、弾性部材から構成することにより、上記スライダと磁性部材に対して軸方向に芯ズレ可能としたことを特徴とする請求項1記載の密閉型圧縮機。
  3. 上記連結部材は、自在継手であることにより、スライダと磁性部材に対して軸方向に芯ズレ可能としたことを特徴とする請求項1記載の密閉型圧縮機。
  4. 上記スライダの移動方向に対する端部で、かつ上記円筒部材との摺接面角部は、曲面状の面取り加工が施されることを特徴とする請求項1記載の密閉型圧縮機。
  5. 上記スライダと磁性部材の少なくとも一方は、その表面に、摩擦係数を低下させる表面処理を施したことを特徴とする請求項1記載の密閉型圧縮機。
  6. 上記請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の密閉型圧縮機と、凝縮器と、膨張装置と、蒸発器を備えて冷凍サイクルを構成する
    ことを特徴とする冷凍サイクル装置。
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