WO2018138840A1 - 回転圧縮機 - Google Patents

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Abstract

回転圧縮機は、密閉容器の内周側に固定されたシリンダと、シリンダの内周面に沿って偏芯回転するローリングピストンと、シリンダに形成されたベーン溝に進退自在に収容され、シリンダの内周面とローリングピストンの外周面との間の空間を圧縮室と吸入室とに仕切るベーンと、を備え、ベーンには、ベーン溝の一方の側壁と対向する第1側面と、ベーン溝の他方の側壁と対向する第2側面と、ローリングピストンの外周面に当接する先端面と、が形成されており、ベーンは、先端面の全体と第1側面とを含む第1部材と、第2側面を含む第2部材と、を有しており、第1部材及び第2部材は、ベーンの板厚方向で互いに摺動自在に組み合わされている。

Description

回転圧縮機
 本発明は、ベーンを備えた回転圧縮機に関するものである。
 特許文献1には、ロータリ圧縮機が記載されている。このロータリ圧縮機は、ローリングピストンと、ローリングピストンを収納するシリンダと、シリンダに形成されたベーン溝と、ベーン溝内を往復摺動するベーンと、を備えている。
特開2015-105574号公報
 ベーンとベーン溝との間には、所定の隙間が形成されている。この隙間が広すぎると、圧縮中の高圧ガスが圧縮室からシリンダの外部に漏れたり、密閉容器の内部の高圧ガスが吸入室に流入したりする場合があるため、圧縮機の効率が低下してしまう。逆に、この隙間が狭すぎると、ベーンとベーン溝との間に潤滑油が十分に供給されなくなるため、摺動部の焼付きにより圧縮機が運転不能になるおそれがある。したがって、ベーンとベーン溝との間の隙間は、適切な値に設定される必要がある。
 圧縮機の製造工程において、シリンダは、溶接等によって密閉容器の内周側に固定される。密閉容器に固定された後のシリンダには、応力によって微少の変形が生じ、それに伴いベーン溝にもひずみが生じる。これにより、シリンダが密閉容器に固定された後におけるベーンとベーン溝との間の隙間は、シリンダが密閉容器に固定される前の隙間に対して変化してしまう。
 シリンダに生じる応力は、溶接電流値、シリンダの形状のばらつき、シリンダの材料特性のばらつき、密閉容器の形状のばらつき、及び密閉容器の材料特性のばらつき等の様々な要因で変動する。このため、ベーン溝のひずみを事前に予測することは非常に困難である。したがって、従来の圧縮機では、ベーンとベーン溝との間の隙間を適切な値に設定するのが困難であるという課題があった。
 本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、圧縮機効率の低下及び摺動部の焼付きを防ぐことができる回転圧縮機を提供することを目的とする。
 本発明に係る回転圧縮機は、密閉容器の内周側に固定されたシリンダと、前記シリンダの内周面に沿って偏芯回転するローリングピストンと、前記シリンダに形成されたベーン溝に進退自在に収容され、前記シリンダの内周面と前記ローリングピストンの外周面との間の空間を圧縮室と吸入室とに仕切るベーンと、を備え、前記ベーンには、前記ベーン溝の一方の側壁と対向する第1側面と、前記ベーン溝の他方の側壁と対向する第2側面と、前記ローリングピストンの外周面に当接する先端面と、が形成されており、前記ベーンは、前記先端面の全体と前記第1側面とを含む第1部材と、前記第2側面を含む第2部材と、を有しており、前記第1部材及び前記第2部材は、前記ベーンの板厚方向で互いに摺動自在に組み合わされているものである。
 本発明によれば、第1部材及び第2部材をベーンの板厚方向で相対的に移動させることができるため、ベーンとベーン溝との間の隙間を適切な値に保つことができる。したがって、圧縮機効率の低下及び摺動部の焼付きを防ぐことができる。
本発明の実施の形態1に係る回転圧縮機100の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る回転圧縮機100の圧縮機構部10の構成を示す横断面図である。 本発明の実施の形態1に係る回転圧縮機100のベーン13の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る回転圧縮機100のベーン13の構成を示す断面図である。
実施の形態1.
 本発明の実施の形態1に係る回転圧縮機について説明する。図1は、本実施の形態に係る回転圧縮機100の概略構成を示す断面図である。図2は、本実施の形態に係る回転圧縮機100の圧縮機構部10の構成を示す横断面図である。本実施の形態では、回転圧縮機100として、ローリングピストン方式の回転圧縮機を例示している。回転圧縮機100は、空気調和機又は冷蔵庫等の冷凍サイクル装置の構成要素の1つとなるものである。回転圧縮機100は、冷凍サイクル装置の冷媒回路を循環する低圧冷媒を吸入して圧縮し、高温高圧の冷媒として吐出する流体機械である。なお、明細書中における各構成部材同士の位置関係(例えば、上下関係等)は、原則として、回転圧縮機100が使用可能な状態に設置されたときのものである。
 図1及び図2に示すように、回転圧縮機100は、冷媒を圧縮する圧縮機構部10と、圧縮機構部10の上方に配置され、圧縮機構部10を駆動する電動機20と、電動機20の駆動力を圧縮機構部10に伝達するクランク軸30と、圧縮機構部10、電動機20及びクランク軸30を収容する密閉容器40と、を有している。密閉容器40の底部には、回転圧縮機100の各摺動部を潤滑する潤滑油が貯留されている。回転圧縮機100は、密閉容器40内の内部空間41が高圧雰囲気となる高圧シェル型である。
 電動機20は、固定子21と回転子22とを有している。固定子21は、密閉容器40の内周側に固定されている。回転子22は、固定子21の内周側に配置されている。回転子22には、クランク軸30が同軸に固定されている。
 クランク軸30は、圧縮機構部10の上方に位置し回転子22の内周側に固定された主軸部31と、圧縮機構部10の下方に位置する副軸部32と、主軸部31と副軸部32との間に形成された偏芯部33と、を有している。偏芯部33は、クランク軸30の回転軸からずれた位置に中心軸を有している。
 圧縮機構部10は、円筒状の内部空間を有するシリンダ11と、偏芯部33の外周側に回転自在に装着されるとともにシリンダ11の内周側に配置される円筒形状のローリングピストン12と、シリンダ11の内周面とローリングピストン12の外周面との間の空間を圧縮室51と吸入室52とに仕切る板状のベーン13と、を有している。
 シリンダ11は、溶接又は焼嵌め等によって密閉容器40の内周側に固定されている。シリンダ11には、シリンダ11の内周面から径方向外側に向かってベーン溝14が形成されている。ベーン溝14には、ベーン13が進退自在に収容されている。ベーン13は、ベーン溝14の一方の側壁14aと対向する平面状の第1側面13aと、ベーン溝14の他方の側壁14bと対向する平面状の第2側面13bと、ローリングピストン12の外周面に当接する円筒面状の先端面13cと、先端面13cの反対側となる背面側に位置する後端面13dと、を有している。ベーン13の詳細な構成については、図3を用いて後述する。
 ベーン溝14内におけるベーン13の背面側の空間は、密閉容器40の内部空間41と連通している。このため、ベーン13の後端面13dには吐出圧が作用する。ベーン13の背面側と先端側との差圧による押圧力によって、ベーン13の先端面13cは、ローリングピストン12の外周面に押し付けられる。これにより、ベーン13は、ローリングピストン12の偏芯回転に追従してベーン溝14内を往復運動する。ベーン溝14内には、ベーン13をローリングピストン12の外周面に常に押し付けるベーンスプリングが設けられていてもよい。
 また、シリンダ11には、密閉容器40外部から吸入室52に低圧冷媒を導く吸入ポート15が形成されている。
 シリンダ11の上端には、主軸受16が取り付けられている。主軸受16には、摺動のための隙間を介して、クランク軸30の主軸部31が嵌入されている。これにより、主軸部31は、主軸受16によって回転自在に支持される。主軸受16は、シリンダ11の内部空間の上端面を閉塞する上端板を兼ねている。主軸受16には、吐出マフラ18が取り付けられている。主軸受16と吐出マフラ18との間には、圧縮機構部10で圧縮されて吐出された冷媒の脈動を低減させる吐出マフラ室が形成されている。
 シリンダ11の下端には、副軸受17が取り付けられている。副軸受17には、摺動のための隙間を介してクランク軸30の副軸部32が嵌入されている。これにより、副軸部32は、副軸受17によって回転自在に支持される。副軸受17は、シリンダ11の内部空間の下端面を閉塞する下端板を兼ねている。
 密閉容器40の外側には、密閉容器40に隣接してアキュムレータ42が設けられている。アキュムレータ42は、例えば冷媒回路の蒸発器側から流入した低圧冷媒を貯留するとともに当該冷媒を気液分離する機能を有している。アキュムレータ42とシリンダ11に形成された吸入ポート15との間は、吸入連結管43によって連結されている。これにより、アキュムレータ42内の低圧のガス冷媒が吸入室52に導入される。密閉容器40の上部には、圧縮機構部10で圧縮されて内部空間41に吐出された高圧冷媒を密閉容器40の外部(例えば、冷媒回路の凝縮器側)に吐出する吐出管44が取り付けられている。
 このように構成された回転圧縮機100では、固定子21への通電により回転子22が回転すると、回転子22に嵌入されたクランク軸30が回転する。これにより、クランク軸30の偏芯部33に回転自在に装着されたローリングピストン12は、シリンダ11の内周面に沿って偏芯回転する。ベーン13は、ベーン溝14内を往復運動することによりローリングピストン12の外周面に常時当接する。
 ローリングピストン12の偏芯回転運動とベーン13の往復運動とによって、シリンダ11内の吸入室52及び圧縮室51の容積は徐々に変化する。吸入室52の容積変化により、吸入室52内には、吸入連結管43及び吸入ポート15を介して低圧ガス冷媒が吸入される。また、圧縮室51の容積変化により、吸入された低圧ガス冷媒が圧縮室51内で圧縮される。圧縮された高圧ガス冷媒は、主軸受16に設けられた吐出弁(図示せず)から、吐出マフラ室を経由して密閉容器40内の内部空間41に吐出される。内部空間41の高圧ガス冷媒は、吐出管44を介して密閉容器40の外部に吐出され、冷媒回路に送り出される。
 図3は、本実施の形態に係る回転圧縮機100のベーン13の構成を示す断面図である。図3に示すように、ベーン13は、当該ベーン13の板厚方向で2つの部材に分割された構成を有している。ベーン13は、先端面13cの全体と第1側面13aとを含む第1部材60と、第2側面13bを含む第2部材70と、を有している。すなわち、ベーン13のうちの先端部分は第1部材60のみによって構成されており、他の部分は第1部材60及び第2部材70によって構成されている。第1部材60及び第2部材70は、ベーン13の板厚方向で互いに摺動自在となるように組み合わされている。第1部材60及び第2部材70は、互いに組み合わされた状態でベーン溝14(図3では図示せず)内に収容されている。
 第1部材60は、第1側面13aを含む平板部61と、先端面13cを含む先端部62と、からなるL字状の断面形状を有している。ベーン13の板厚方向において、先端部62の厚さはt0であり、平板部61の厚さはt1である(t1<t0)。平板部61のうちの第1側面13aとは反対側の面は、板厚方向で第2部材70と対向する第1対向面60aとなっている。第1対向面60aは、第1側面13aと平行な平面状に形成されている。また、先端部62のうちの先端面13cとは反対側の面(すなわち、後端面13d側の面)は、板厚方向で第2部材70と摺動する第1摺動面60bとなっている。第1摺動面60bは、例えば、板厚方向と平行に、又は第1対向面60aと垂直に形成されている。第1部材60には、第1対向面60aと第1摺動面60bとによって、第2部材70が収容される段差状の凹部が形成されている。
 第2部材70は、I字状の断面形状を有する平板状の部材である。ベーン13の板厚方向において、第2部材70の厚さはt2である。第2部材70は、隙間80を介して板厚方向で第1対向面60aと対向する平面状の第2対向面70aと、第1摺動面60bと対向し板厚方向で第1摺動面60bと相対的に摺動する第2摺動面70bと、を有している。
 第1部材60の平板部61の厚さt1と第2部材70の厚さt2との和は、ベーン溝14の幅(すなわち、側壁14aと側壁14bとの間隔)よりも十分に小さくなっている。これにより、ベーン溝14内に収容された第1部材60及び第2部材70は、ベーン13の板厚方向での相対的な移動が許容される。
 本実施の形態では、平板部61の厚さt1と第2部材70の厚さt2とが同一になっているが(t1=t2)、厚さt1と厚さt2とは異なっていてもよい。また、本実施の形態では、平板部61の厚さt1と第2部材70の厚さt2との和が、先端部62の厚さt0よりも薄くなっているが(t1+t2<t0)、厚さt1と厚さt2との和は厚さt0と同一又はそれより厚くなっていてもよい。
 また、本実施の形態では、第1部材60が吸入室52側に位置し、第2部材70が圧縮室51側に位置するように、第1部材60及び第2部材70が配置されている。すなわち、ベーン13の第1側面13aは、吸入室52に面している。これにより、ベーン13における第1部材60の第1摺動面60bと第2部材70の第2摺動面70bとの間の継ぎ目81は、低圧空間となる吸入室52側ではなく、高圧空間となる圧縮室51側に位置している。
 回転圧縮機100が動作すると、ベーン13には、図3中の太矢印で示すように吐出圧が作用する。本実施の形態の構成では、第1対向面60aと第2対向面70aとの間の微少な隙間80も密閉容器40の内部空間41と連通しているため、ベーン13の後端面13dだけでなく、第1対向面60a及び第2対向面70aにも吐出圧が作用する。これにより、第1部材60及び第2部材70は、吐出ガスの圧力によって、互いに引き離される方向の力を受ける。
 回転圧縮機100の製造工程において、シリンダ11は、溶接又は焼嵌め等によって密閉容器40の内周側に固定される。固定された後のシリンダ11には、事前に予測困難なひずみが生じる。シリンダ11にひずみが生じると、ベーン溝14の幅が変化してしまう場合がある。しかしながら、本実施の形態では、回転圧縮機100が動作すると、吐出ガスの圧力により第1部材60及び第2部材70が互いに引き離される方向に摺動し、ベーン13全体の幅(第1側面13aと第2側面13bとの距離)は、ベーン溝14の幅に合わせて広がる。このため、製造工程においてベーン溝14の幅が変化してしまったとしても、少なくとも回転圧縮機100の動作中には、ベーン13とベーン溝14との間の隙間が適切な値に保たれる。
 例えば、シリンダ11のひずみによってベーン溝14の幅が広くなってしまった場合、回転圧縮機100が動作すると、第1部材60及び第2部材70が互いに引き離される方向に摺動する。これにより、ベーン13全体の幅は、ベーン溝14の幅に合わせてより大きく広がる。このため、回転圧縮機100の動作中には、ベーン13とベーン溝14との間の隙間が適切な値に保たれる。
 また、本実施の形態では、ローリングピストン12に当接するベーン13の先端面13cは、板厚方向で2つの部材に分割されておらず、第1部材60のみによって構成されている。これにより、圧縮室51と吸入室52とを仕切るベーン13の機能が低下してしまうのを防ぐことができるため、圧縮機効率の低下を防ぐことができる。仮に、先端面13cまでが第1部材60と第2部材70とに分割されているとすると、第1部材60と第2部材70との間の隙間を介して、圧縮室51の高圧ガスが漏れる経路、又は、密閉容器40内の高圧ガスが吸入室52に流れ込む経路が形成されてしまうため、効率が低下してしまう。
 さらに、本実施の形態では、第1部材60と第2部材70との継ぎ目81が吸入室52側でなく圧縮室51側に位置している。これにより、継ぎ目81が吸入室52に露出してしまうのを防ぐことができる。したがって、隙間80に導入される高圧ガスが継ぎ目81を介して吸入室52に流れ込むのを防ぐことができるため、圧縮機効率の低下を防ぐことができる。
 以上説明したように、本実施の形態に係る回転圧縮機100は、密閉容器40の内周側に固定されたシリンダ11と、シリンダ11の内周面に沿って偏芯回転するローリングピストン12と、シリンダ11に形成されたベーン溝14に進退自在に収容され、シリンダ11の内周面とローリングピストン12の外周面との間の空間を圧縮室51と吸入室52とに仕切るベーン13と、を備えている。ベーン13には、ベーン溝14の一方の側壁14aと対向する第1側面13aと、ベーン溝14の他方の側壁14bと対向する第2側面13bと、ローリングピストン12の外周面に当接する先端面13cと、が形成されている。ベーン13は、先端面13cの全体と第1側面13aとを含む第1部材60と、第2側面13bを含む第2部材70と、を有している。第1部材60及び第2部材70は、ベーン13の板厚方向で互いに摺動自在に組み合わされている。
 この構成によれば、第1部材60及び第2部材70をベーン13の板厚方向で相対的に移動させ、ベーン13全体の幅をベーン溝14の幅に合わせて広げることができる。このため、製造工程中においてベーン溝14の幅が変化してしまったとしても、ベーン13とベーン溝14との間の隙間を適切な値に保つことができる。したがって、本実施の形態によれば、圧縮機効率の低下及び摺動部の焼付きを防ぐことができるため、高効率で信頼性の高い回転圧縮機100が得られる。
 また、本実施の形態に係る回転圧縮機100において、第1部材60と第2部材70との間の隙間80には、密閉容器40内の吐出圧が導入される。
 この構成によれば、回転圧縮機100の動作中には、吐出圧によって第1部材60及び第2部材70を互いに離れる方向に移動させることができる。このため、製造工程中においてベーン溝14の幅が変化してしまったとしても、ベーン13とベーン溝14との間の隙間を適切な値に保つことができる。
 また、本実施の形態に係る回転圧縮機100において、第1側面13aは、吸入室52に面している。
 この構成によれば、第1部材60と第2部材70との継ぎ目81が吸入室52に露出してしまうのを防ぐことができる。これにより、高圧ガスが継ぎ目81を介して吸入室52に流れ込むのを防ぐことができるため、圧縮機効率の低下を防ぐことができる。
 また、本実施の形態に係る回転圧縮機100において、圧縮室51で圧縮される冷媒として、分子構造中に二重結合を有するフッ化炭化水素(HFO)からなる単一冷媒、又は分子構造中に二重結合を有するフッ化炭化水素を含む混合冷媒が用いられるようにしてもよい。また、本実施の形態に係る回転圧縮機100において、圧縮室51で圧縮される冷媒として、炭化水素(HC)からなる単一冷媒、又は炭化水素を含む混合冷媒が用いられるようにしてもよい。
 分子構造中に二重結合を有するフッ化炭化水素は、潤滑油との相溶性が高い。このため、分子構造中に二重結合を有するフッ化炭化水素を含む冷媒が用いられる場合、潤滑油の粘度が低下しやすくなる。これにより、潤滑油でシールされるべき隙間から冷媒が漏れやすくなるため、漏れ損失が増大してしまう。したがって、分子構造中に二重結合を有するフッ化炭化水素を含む冷媒が用いられる場合、圧縮機効率の低下を防止できる本実施の形態に係る回転圧縮機100を適用すると効果的である。
 同様に炭化水素は、潤滑油との相溶性が高い。したがって、炭化水素を含む冷媒が用いられる場合、上記と同様の理由で、圧縮機効率の低下を防止できる本実施の形態に係る回転圧縮機100を適用すると効果的である。
実施の形態2.
 本発明の実施の形態2に係る回転圧縮機について説明する。図4は、本実施の形態に係る回転圧縮機100のベーン13の構成を示す断面図である。本実施の形態は、第1部材60の第1対向面60a及び第2部材70の第2対向面70aの構成において実施の形態1と異なっている。なお、実施の形態1と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
 図4に示すように、第1部材60の第1対向面60aには凹部63が形成されており、第2部材70の第2対向面70aには凹部73が形成されている。凹部63及び凹部73は、例えば互いに対向する位置に形成されている。これにより、第1対向面60aと第2対向面70aとの間に吐出圧を導入するのが容易になるため、第1部材60及び第2部材70に対し、互いに離れる方向の力を加えやすくなる。したがって、ベーン13とベーン溝14との間の隙間をより確実に適切な値に保つことができる。
 本実施の形態では、第1対向面60a及び第2対向面70aにそれぞれ凹部63及び凹部73が形成されているが、第1対向面60a又は第2対向面70aの一方のみに凹部が形成されていてもよい。
 以上説明したように、本実施の形態に係る回転圧縮機100において、第1部材60及び第2部材70は、ベーン13の板厚方向で互いに対向する第1対向面60a及び第2対向面70aをそれぞれ有している。第1対向面60a及び第2対向面70aの少なくとも一方には、凹部63、73が形成されている。
 この構成によれば、第1部材60と第2部材70との間に吐出圧を導入するのが容易になるため、第1部材60及び第2部材70に互いに離れる方向の力を加えやすくなる。このため、製造工程中においてベーン溝14の幅が変化してしまったとしても、ベーン13とベーン溝14との間の隙間を適切な値に保つことができる。
 10 圧縮機構部、11 シリンダ、12 ローリングピストン、13 ベーン、13a 第1側面、13b 第2側面、13c 先端面、13d 後端面、14 ベーン溝、14a、14b 側壁、15 吸入ポート、16 主軸受、17 副軸受、18 吐出マフラ、20 電動機、21 固定子、22 回転子、30 クランク軸、31 主軸部、32 副軸部、33 偏芯部、40 密閉容器、41 内部空間、42 アキュムレータ、43 吸入連結管、44 吐出管、51 圧縮室、52 吸入室、60 第1部材、60a 第1対向面、60b 第1摺動面、61 平板部、62 先端部、63 凹部、70 第2部材、70a 第2対向面、70b 第2摺動面、73 凹部、80 隙間、81 継ぎ目、100 回転圧縮機。

Claims (6)

  1.  密閉容器の内周側に固定されたシリンダと、
     前記シリンダの内周面に沿って偏芯回転するローリングピストンと、
     前記シリンダに形成されたベーン溝に進退自在に収容され、前記シリンダの内周面と前記ローリングピストンの外周面との間の空間を圧縮室と吸入室とに仕切るベーンと、
     を備え、
     前記ベーンには、前記ベーン溝の一方の側壁と対向する第1側面と、前記ベーン溝の他方の側壁と対向する第2側面と、前記ローリングピストンの外周面に当接する先端面と、が形成されており、
     前記ベーンは、前記先端面の全体と前記第1側面とを含む第1部材と、前記第2側面を含む第2部材と、を有しており、
     前記第1部材及び前記第2部材は、前記ベーンの板厚方向で互いに摺動自在に組み合わされている回転圧縮機。
  2.  前記第1部材と前記第2部材との間の隙間には、前記密閉容器内の吐出圧が導入される請求項1に記載の回転圧縮機。
  3.  前記第1側面は、前記吸入室に面している請求項1又は請求項2に記載の回転圧縮機。
  4.  前記第1部材及び前記第2部材は、前記ベーンの板厚方向で互いに対向する第1対向面及び第2対向面をそれぞれ有しており、
     前記第1対向面及び前記第2対向面の少なくとも一方には、凹部が形成されている請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の回転圧縮機。
  5.  前記圧縮室で圧縮される冷媒として、分子構造中に二重結合を有するフッ化炭化水素からなる単一冷媒、又は分子構造中に二重結合を有するフッ化炭化水素を含む混合冷媒が用いられる請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の回転圧縮機。
  6.  前記圧縮室で圧縮される冷媒として、炭化水素からなる単一冷媒、又は炭化水素を含む混合冷媒が用いられる請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の回転圧縮機。
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JPH05240178A (ja) * 1992-02-26 1993-09-17 Daikin Ind Ltd ロータリー圧縮機

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