JP2010261090A - 銀ナノワイヤーの製造方法及び銀ナノワイヤー - Google Patents

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Abstract

【課題】フロー式粒子像分析装置を用いた画像解析による測定において、平均(最大垂直長/最大長)比が0.65程度以下になるような形状を有する異方性の銀ナノワイヤーの製造方法及び銀ナノワイヤーを提供する。
【解決手段】塩化銀を含む前駆体と、単糖類からなる還元剤とを、水媒体中において、130〜200℃の温度で加熱処理する銀ナノワイヤーの製造方法であって、前記の塩化銀を含む前駆体が、濃度0.01〜0.10モル/Lの銀塩水溶液と、濃度0.10〜0.70モル/Lの塩素含有物水溶液とを、銀塩と塩素含有物のモル比が1:1〜1:7になるように用い、かつ、前記の銀塩水溶液と塩素含有物水溶液との合計量に対して、新たに水媒体を3〜10体積倍加えることにより得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、銀ナノワイヤーの製造方法及びその製造方法により得られた銀ナノワイヤーに関する。さらに詳しくは、塩化銀を含む前駆体と、単糖類からなる還元剤と、水媒体とを用いたハイドロサーマル法により、フロー式粒子像分析装置を用いた画像解析による測定において、平均(最大垂直長/最大長)比が0.65程度以下の形状を有する異方性の銀ナノワイヤーを効率よく製造する方法に関するものである。
複合材料におけるフィラーの添加は、各種性能面で重要であるが、性能を発揮するには十分な添加量が必要であり、特に導電性や熱伝導性、電磁波シールド性材料などでは導電フィラーによるネットワーク形成が重要である。したがって、マトリックス成分の性能を損なうことなく、十分な性能を発揮するためには、できるだけ少ない添加量でネットワークを形成することが必要である。そこで、異方性ナノフィラーは、サイズ効果による比表面積の増大と、高アスペクト比による接触面積の増大により少ない添加量でネットワークを形成することができることから、このような異方性ナノフィラーとして、カーボンナノチューブや金属ナノワイヤーが現在多く研究されている。
従来、金属ナノワイヤーの製造方法としては、主として、鋳型(テンプレート)法が用いられている。このテンプレート法は、カーボンナノチューブ、ポーラスな(多孔質)シリカやアルミナ、界面活性剤、あるいはブロック共重合体をテンプレートとするものであるが、いずれも多数の工程や数〜数十時間におよぶ反応時間を必要とする複雑なものである。また、得られる金属ナノワイヤーは、必ずしも好適な太さと長さを有するものではなかった。カーボンナノチューブを使用したテンプレート法については、例えば特許文献1に開示されている。
また、鋳型に依らない方法として、電子線照射方法(例えば、特許文献2参照)や、紫外線照射方法(例えば特許文献3参照)が提案されているが、これらの方法は操作が煩雑で、コスト的にも不利である。
近年、鋳型に依らない金属ナノワイヤーの製造方法として、操作が簡単な化学還元法による方法の研究が行なわれており、その中でも、有機錯体を多価アルコールで還元することにより単分散ナノ粒子やナノワイヤーの合成を行うポリオール法が盛んに研究されている。
このポリオール法の多くは、前駆体として硝酸銀、分散剤にポリビニルピロリドン、溶媒且つ還元剤としてエチレングリコールを使用する(例えば、特許文献4、非特許文献1参照)。これら配合の中で特に分散剤であるポリビニルピロリドンの分子量が金属結晶の成長に依存することで、異方性のある金属ナノワイヤーが生成されるということが報告されている(例えば、非特許文献2参照)。これらの研究は、分散剤として比較的分子量の高いポリマーを使用しており、且つ有機溶媒であるエチレングリコールを使用している。また、塩化銀を前駆体としたハイドロサーマル法による銀ナノワイヤーの合成も報告されている(例えば、非特許文献3参照)。
特開2004−269987号公報 特開2002−67000号公報 特開2007−239055号公報 特開2007−146279号公報
Chemical Physics Letters 380(2003)146−169 Materials Letters 60(2006)834−838 Chem.Eur.J.2005,11,160−163
前記非特許文献3の方法においては、塩化銀を含む前駆体を硝酸銀水溶液と塩化ナトリウム水溶液とを用いて調製する際に、使用する塩化ナトリウム水溶液の濃度が0.02モル/Lと低いために、径が細く長い形状を有する異方性の銀ナノワイヤーが得られにくいという問題がある。
本発明は、このような状況下になされたもので、フロー式粒子像分析装置を用いた画像解析による測定において、平均(最大垂直長/最大長)比が、0.65程度以下になるような形状を有する異方性の銀ナノワイヤーを効率よく製造する方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の方法で得られた塩化銀を含む前駆体と、単糖類からなる還元剤とを、水媒体中において、所定の温度で加熱処理すること(ハイドロサーマル法とも云う)により、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)塩化銀を含む前駆体と、単糖類からなる還元剤とを、水媒体中において、130〜200℃の温度で加熱処理する銀ナノワイヤーの製造方法であって、前記の塩化銀を含む前駆体が、濃度0.01〜0.10モル/Lの銀塩水溶液と、濃度0.10〜0.70モル/Lの塩素含有物水溶液とを、銀塩と塩素含有物のモル比が1:1〜1:7になるように用い、かつ、前記の銀塩水溶液と塩素含有物水溶液との合計量に対して、新たに水媒体を3〜10体積倍加えることにより得られたものであることを特徴とする、銀ナノワイヤーの製造方法、
(2)銀塩水溶液が硝酸銀水溶液である、上記(1)項に記載の銀ナノワイヤーの製造方法、
(3)塩素含有物水溶液が、アルカリ金属塩化物水溶液又は塩酸水溶液である、上記(1)又は(2)項に記載の銀ナノワイヤーの製造方法、
(4)銀塩水溶液中の銀塩と単糖類とのモル比が1:1〜1:10である、上記(1)〜(3)項のいずれかに記載の銀ナノワイヤーの製造方法、
(5)得られる銀ナノワイヤーが、フロー式粒子像分析装置を用いた画像解析による測定において、最大長が1μm以上である粒子100個以上の平均(最大垂直長/最大長)比が0.65以下である形状を有する、上記(1)〜(4)項のいずれかに記載の銀ナノワイヤーの製造方法、
(6)単糖類がグルコース及び/又はフルクトースである、上記(1)〜(5)項のいずれかに記載の銀ナノワイヤーの製造方法、及び
(7)上記(1)〜(6)項のいずれかに記載の製造方法により得られたことを特徴とする銀ナノワイヤー、
を提供するものである。
本発明の銀ナノワイヤーの製造方法によれば、塩化銀を含む前駆体と、単糖類からなる還元剤と、水媒体とを用いたハイドロサーマル法により、フロー式粒子像分析装置を用いた画像解析による測定において、平均(最大垂直長/最大長)比が0.65程度以下の形状を有する異方性の銀ナノワイヤーを効率よく製造することができる。
本発明の方法で得られた異方性の銀ナノワイヤーは、特に導電性や熱伝導性、電磁波シールド性材料などにおいて、少量の添加でネットワークを形成し得るフィラーとして有用である。
実施例1で得られた銀ナノワイヤーのSEM写真図である。 実施例2で得られた銀ナノワイヤーのSEM写真図である。 実施例3で得られた銀ナノワイヤーのSEM写真図である。 実施例4で得られた銀ナノワイヤーのSEM写真図である。 実施例5で得られた銀ナノワイヤーのSEM写真図である。 実施例6で得られた銀ナノワイヤーのSEM写真図である。 比較例1で得られた銀ナノワイヤーのSEM写真図である。 比較例2で得られた銀ナノワイヤーのSEM写真図である。 比較例3で得られた銀ナノワイヤーのSEM写真図である。 比較例4で得られた銀ナノワイヤーのSEM写真図である。 比較例5で得られた銀ナノワイヤーのSEM写真図である。 銀ナノワイヤーのフロー式粒子像分析装置を用いた画像解析による二次元模式図である。
本発明の銀ナノワイヤーの製造方法においては、下記の方法で調製した塩化銀を含む前駆体と、単糖類からなる還元剤とを、水媒体中において、130〜200℃の温度で加熱処理する。
[塩化銀を含む前駆体の調製]
本発明の方法においては、まず以下に示す方法により、塩化銀を含む前駆体を調製する。
すなわち、濃度0.01〜0.10モル/Lの銀塩水溶液と、濃度0.10〜0.70モル/Lの塩素含有物水溶液とを、銀塩と塩素含有物のモル比が1:1〜1:7になるように用い、かつ前記の銀塩水溶液と塩素含有物水溶液との合計量に対して、新たに水媒体を3〜10体積倍加えることにより、塩化銀を含む前駆体を調製する。
本発明においては、前記の銀塩水溶液濃度、塩素含有物濃度、銀塩と塩素含有物のモル比、及び新たに加える水媒体の量の中のいずれか1つが前記範囲を逸脱すると、フロー式粒子像分析装置を用いた画像解析による測定において、平均(最大垂直長/最大長)比を0.65以下にすることが困難となり、径が細く長い形状の異方性の銀ナノワイヤーが得られない。なお、上記の平均(最大垂直長/最大長)比の測定方法については、後で詳述する。
前記銀塩水溶液としては、得られる銀ナノワイヤーにおける異方性などの性状の観点から、硝酸銀水溶液が好ましく、またその濃度は0.01〜0.05モル/Lの範囲が好ましい。
前記塩素含有物水溶液としては、得られる銀ナノワイヤーにおける異方性などの性状の観点から、アルカリ金属塩化物水溶液が好ましく、さらに塩化ナトリウムがより好ましく、また塩酸も好ましく用いられる。また、その濃度は、0.10〜0.5モル/Lの範囲が好ましい。
さらに、得られる銀ナノワイヤーにおける異方性などの性状の観点から、前記銀塩と塩素含有物のモル比は1:2〜1:5の範囲が好ましく、また、新たに加える水媒体の量は、前記の銀塩水溶液と塩素含有物水溶液との合計量に対して、4〜7体積倍が好ましい。
本発明においては、このようにしてコロイド状の塩化銀が生成された分散液が調製される。この分散液を前駆体とし、該前駆体液と、単糖類からなる還元剤とを、130〜200℃の温度で加熱処理すること(ハイドロサーマル法)により、異方性の銀ナノワイヤーを製造する。
[単糖類]
塩化銀に対する還元剤として用いられる単糖類としては特に制限はなく、例えばグルコース、フルクトース、キシロース、ソルボース、ガラクトースなどが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよいが、これらの中で、得られる銀ナノワイヤーにおける異方性などの性状の観点から、グルコース及び/又はフルクトースが好ましい。
また、当該単糖類の使用量は、還元剤としての効果の観点から、前記銀塩水溶液中の銀塩と当該単糖類とのモル比が1:1〜1:10になるような量が好ましく、1:1.5〜1:5になるような量がより好ましい。
[加熱処理条件]
本発明においては、前記のコロイド状塩化銀を含む前駆体液と単糖類からなる還元剤とを混合して、130〜200℃の温度で加熱処理する。この温度が130℃未満では、塩化銀の金属体への還元が進行しにくく、一方200℃を超えると還元された金属体の再融着が進行するため、得られる銀ナノワイヤーの径が大きくなる傾向がある。
好ましい加熱処理温度は、使用する単糖類の分解温度近辺であり、例えば単糖類としてグルコースを使用する場合には、150〜200℃の範囲の温度が好ましく、フルクトースを使用する場合には、130〜180℃の範囲の温度が好ましい。
反応装置としては、耐圧密閉容器を用い、反応圧力は自発圧力でよい。反応時間は反応温度などに左右され、一概に定めることはできないが、通常20〜72時間程度で充分である。
このようにして得られた反応液に、遠心分離などの固液分離手段を施したのち、固相を水洗処理することにより、目的の異方性の銀ナノワイヤーを取得することができる。
[銀ナノワイヤーの性状]
前述した本発明の方法においては、得られる銀ナノワイヤーとして、フロー式粒子像分析装置を用いた画像解析による測定において、最大長が1μm以上である粒子100個以上の平均(最大垂直長/最大長)比が、0.65以下になる形状を有する異方性の銀ナノワイヤーを製造することができる。
なお図12は、得られる銀ナノワイヤーについての前記フロー式粒子像分析装置を用いた画像解析による二次元模式図であり、前記最大垂直長及び最大長は、この図12に示すとおりである。
また、得られる異方性の銀ナノワイヤーの平均直径及び平均長さは、走査型電子顕微鏡(SEM)写真により求めることができ、平均直径は、通常100〜600nm程度、平均長さは、通常20〜100μmであり、平均アスペクト比(平均長さ/平均直径)は50〜250程度である。
また、得られるナノワイヤーが銀であることは、X線回折(XRD)により、確認することができる。
このような本発明の方法により、異方性の銀ナノワイヤーを、効率よく製造することができる。この異方性の銀ナノワイヤーは、導電性や熱伝導性、電磁波シールド性材料などのフィラーとして、添加量が少なくても、容易にネットワークを形成することができ、有用である。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例で得られた銀ナノワイヤーの性状は、下記の方法により求めた。
(1)平均(最大垂直長/最大長)比
フロー式粒子像分析装置[SYSMEX社製、機種名「FPIA−3000」]を使用し、明細書本文記載の方法に従って求めた。
(2)平均直径及び平均長さ
走査型電子顕微鏡(SEM)[日立製作所(株)社製、機種名「S−2380」]写真により、測定した。またこのデータを用い、平均アスペクト比(平均長さ/平均直径)を算出した。
(3)ナノワイヤーの材質の確認
X線回折装置[理学(株)社製、機種名「RU200B型」]を用いてX線回折(XRD)を行い、銀であることを確認した。
実施例1
テフロン製内筒へ30mlの脱イオン水を入れ、これに銀塩原料として0.02モル/L硝酸銀水溶液5mlと塩素含有物として0.2モル/L塩化ナトリウム水溶液1.0mlを滴下し、単糖の還元剤としてグルコースを0.4ミリモル添加した。その後、テフロン製内筒をステンレス製の耐圧反応器へ入れた後、160℃にて24時間反応させた。さらに、得られた反応液を遠心分離機[(株)久保田製作所社製、機種名「卓上小型遠心機」](40000rpm、40分間)により沈殿物を取り出して純水で洗浄し、遠心分離、洗浄の工程を3回繰り返した。
その後、得られた沈殿物をSEM観察にて確認したところ、直径50〜300nm程度(平均直径186nm)のナノワイヤー構造を有する物質を確認することができた。さらに得られた沈殿物のXRD回折を確認したところ、得られたものが銀であることが確認された。反応条件及び結果をそれぞれ第1表及び第2表に示す。
実施例2
実施例1において添加する塩化ナトリウム水溶液の量を2.5ml、グルコースの添加量を0.2ミリモル、反応温度を180℃に変更した以外は、実施例1と同様にして反応を行った。反応条件及び結果をそれぞれ第1表及び第2表に示す。
実施例3
実施例1において還元剤をフルクトース0.2ミリモルに変更し、さらに反応温度を140℃にした以外は、実施例1と同様にして反応を行った。反応条件及び結果をそれぞれ第1表及び第2表に示す。
実施例4
実施例1において、反応温度を180℃に変更した以外は、実施例1と同様にして反応を行った。反応条件及び結果をそれぞれ第1表及び第2表に示す。
実施例5
実施例1において、グルコースの添加量を0.2ミリモルに変更し、反応温度を180℃に変更した以外は、実施例1と同様にして反応を行った。反応条件及び結果をそれぞれ第1表及び第2表に示す。
実施例6
実施例1において、添加する塩素含有物を塩化ナトリウムから塩酸に変更し、添加する塩酸水溶液の量を0.5mlに変更した以外は、実施例1と同様にして反応を行った。反応条件及び結果をそれぞれ第1表及び第2表に示す。

比較例1
実施例1において、塩化ナトリウム水溶液を添加することなく、反応温度を180℃にした以外は、実施例1と同様にして、硝酸銀水溶液の還元を行った。反応条件及び結果をそれぞれ第1表及び第2表に示す。
比較例2
実施例1において、硝酸銀水溶液の濃度を0.1モル/L、塩化ナトリウム水溶液の濃度を0.1モル/L、反応温度を180℃に変更した以外は、実施例1と同様にして反応を行った。反応条件及び結果をそれぞれ第1表及び第2表に示す。
比較例3
実施例1において、還元剤としてフルクトース、反応温度を120℃に変更した以外は、実施例1と同様にして反応を行った。反応条件及び結果をそれぞれ第1表及び第2表に示す。
比較例4
実施例1において、還元剤であるグルコースを未添加にした以外は、実施例1と同様にして反応を行った。反応条件及び結果をそれぞれ第1表及び第2表に示す。
比較例5
実施例1において、塩化ナトリウム水溶液の濃度を0.02モル/L、添加量を5ml、還元剤であるグルコースの添加量を0.2ミリモル、反応温度を180℃に変更した以外は、実施例1と同様にして反応を行った。反応条件及び結果をそれぞれ第1表及び第2表に示す。
Figure 2010261090
Figure 2010261090
第2表から分かるように、銀ナノワイヤーのフロート式粒子像分析装置を用いた画像解析による測定において、平均(最大垂直長/最大長)比は、本発明の方法(実施例1〜6)で得られた銀ナノワイヤーにおいては、いずれも0.65未満であり、一方比較例1〜5で得られた銀ナノワイヤーにおいては、いずれも0.65より高い。
本発明の銀ナノワイヤーの製造方法は、異方性の銀ナノワイヤーを効率よく製造することができ、得られた異方性の銀ナノワイヤーは、導電性や熱伝導性、電磁波シールド性材料などのフィラーとして有用である。

Claims (7)

  1. 塩化銀を含む前駆体と、単糖類からなる還元剤とを、水媒体中において、130〜200℃の温度で加熱処理する銀ナノワイヤーの製造方法であって、前記の塩化銀を含む前駆体が、濃度0.01〜0.10モル/Lの銀塩水溶液と、濃度0.10〜0.70モル/Lの塩素含有物水溶液とを、銀塩と塩素含有物のモル比が1:1〜1:7になるように用い、かつ、前記の銀塩水溶液と塩素含有物水溶液との合計量に対して、新たに水媒体を3〜10体積倍加えることにより得られたものであることを特徴とする、銀ナノワイヤーの製造方法。
  2. 銀塩水溶液が硝酸銀水溶液である、請求項1に記載の銀ナノワイヤーの製造方法。
  3. 塩素含有物水溶液が、アルカリ金属塩化物水溶液又は塩酸水溶液である、請求項1又は2に記載の銀ナノワイヤーの製造方法。
  4. 銀塩水溶液中の銀塩と単糖類とのモル比が1:1〜1:10である、請求項1〜3のいずれかに記載の銀ナノワイヤーの製造方法。
  5. 得られる銀ナノワイヤーが、フロー式粒子像分析装置を用いた画像解析による測定において、最大長が1μm以上である粒子100個以上の平均(最大垂直長/最大長)比が0.65以下である形状を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の銀ナノワイヤーの製造方法。
  6. 単糖類がグルコース及び/又はフルクトースである、請求項1〜5のいずれかに記載の銀ナノワイヤーの製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法により得られたことを特徴とする銀ナノワイヤー。
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