JP2010257656A - 燃料電池システム、及び燃料電池システムの運転方法 - Google Patents

燃料電池システム、及び燃料電池システムの運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】冷却水系及び改質系に水供給するポンプ数を従来よりも低減化するとともに、運転中に冷却水不足により運転停止となる可能性が低減される燃料電池システムを提供すること。
【解決手段】水素生成装置1と、燃料電池2と、冷却水タンク5と、回収水タンク7と、回収水タンク7と改質器とを接続する第1の水経路8と、第1の水経路8より分岐して冷却水タンク5と接続する第2の水経路9と、分岐箇所Pよりも上流の第1の水経路8に設けられた水送出器10と、回収水タンク7からの水の供給先を水素生成装置1と冷却水タンク5との間で切替える切替器12と、制御器13とを備え、制御器13は、水素生成装置1の燃料ガス生成運転中において、水送出器10を動作させたまま、切替器12を水素生成装置1側と冷却水タンク5側との間で交互に繰返し切替えて、冷却水タンク5に冷却水を補給する第1の冷却水補給動作を実行する、燃料電池システムである。
【選択図】図1

Description

本発明は、都市ガス、LPガス、メタノール等の少なくとも炭素及び水素から構成される有機化合物を含む原料と水蒸気とを用いて、水素リッチな燃料ガスを生成する水素生成装置と、水素リッチな燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池とを備えた燃料電池システムに関する。
燃料電池システムは、都市ガスやLPガス等の原料を水蒸気改質して水素リッチな燃料ガスを生成する改質器を含む水素生成装置と、水素生成装置で生成された燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により、発電を行う燃料電池とを備える。改質器には、改質水が供給され、改質水は、改質器内部で水蒸気となり、原料の改質に用いられる。また、燃料電池には発電時に発熱した燃料電池を一定温度に保つために、冷却水が供給される。そして、これら改質水、冷却水としては、通常、燃料電池より排出される燃料ガス及び酸化剤ガスとから回収された水(以下、回収水と呼ぶ)が利用される。
ここで、燃料電池から排出される未反応のガスから回収された回収水をイオン交換樹脂等の浄化器で浄化して貯え、この貯えられた水を別個のポンプでそれぞれ水素生成装置の改質水及び燃料電池の冷却水として送出する燃料電池システムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−243623号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている燃料電池システムでは回収水を冷却水系と改質系とに供給するために2つのポンプが必要である(段落(0053)参照)。このことが、システムのコンパクト化、低コスト化にとっては課題となる。
また、上記冷却水系については、燃料電池システムの発電運転中において冷却水不足により運転が停止する可能性が低減するよう、適宜、水補給を行うことが求められる。
本発明は、従来の燃料電池システムの課題を鑑みてなされたものであり、冷却水系及び改質系に水供給するポンプ数を従来よりも低減化するとともに、運転中に冷却水不足により運転停止となる可能性が低減される燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の本発明の燃料電池システムは、原料と水蒸気から水素を含む燃料ガスを生成する改質器を含む水素生成装置と、前記水素生成装置から供給される燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電する燃料電池と、前記燃料電池を冷却するための冷却水が流れる冷却水経路と、前記冷却水を貯える冷却水タンクと、前記燃料電池から排出される燃料ガス及び酸化剤ガスの少なくとも一方から回収される水を貯える回収水タンクと、前記回収水タンクと前記改質器とを接続し、前記回収水タンクから前記改質器へ水が流れる第1の水経路と、前記第1の水経路より分岐して前記冷却水タンクと接続する第2の水経路と、前記分岐箇所よりも上流の前記第1の水経路に設けられた水送出器と、前記回収水タンクからの水の供給先を前記水素生成装置と前記冷却水タンクとの間で切替える切替器と、制御器とを備え、前記制御器は、前記水素生成装置の前記燃料ガス生成運転中において、前記水送出器を動作させたまま、前記切替器を前記水素生成装置側と前記冷却水タンク側との間で交互に繰返し切替えて、前記冷却水タンクに前記冷却水を補給する第1の冷却水補給動作を実行する、ことを特徴とする。
又、第2の本発明の燃料電池システムは、前記制御器は、前記燃料電池の連続発電時間が第1の閾値以上である場合に、前記第1の冷却水補給動作を実行する、ことを特徴とする。
又、第3の本発明の燃料電池システムは、前記制御器は、前記燃料電池の連続発電時における累積発電量が、第2の閾値以上になった場合に、前記第1の冷却水補給動作を実行する、ことを特徴とする。
又、第4の本発明の燃料電池システムは、前記冷却水タンクの水位を検知する水位検知器を備え、前記制御器は、前記水位検知器で検知される水位が第3の閾値以下である場合に、前記第1の冷却水補給動作を実行することを特徴とする。
又、第5の本発明の燃料電池システムは、前記制御器は、前記第1の冷却水補給動作時において、前記第1の冷却水補給動作前よりも前記水送出器の操作量を増加させるよう制御する、ことを特徴とする。
又、第6の本発明の燃料電池システムは、前記制御器は、前記冷却水補給量が第4の閾値以上である場合に、前記第1の冷却水補給動作を停止し、前記切替器を制御して前記回収水タンクからの水の供給先を前記水素生成装置に維持する、ことを特徴とする。
又、第7の本発明の燃料電池システムは、前記制御器は、前記水位検知器で検知される水位が第5の閾値以上になった場合に、前記第1の冷却水補給動作を停止し、前記切替器を制御して前記回収水タンクからの水の供給先を前記水素生成装置に維持する、ことを特徴とする。
又、第8の本発明の燃料電池システムは、前記第1の閾値を設定する第1の閾値設定器を備え、前記制御器は、前記水素生成装置が燃料ガス生成運転を停止してから次回の前記燃料ガス生成運転を開始するまでの間に、前記水送出器及び前記切替器を制御して前記回収水タンクからの水が前記冷却水タンクのみに補給される第2の冷却水補給動作を実行するよう構成されており、前記第1の閾値設定器は、前記第2の冷却水補給動作による冷却水補給量に応じて、前記第1の閾値を更新する、ことを特徴とする。
又、第9の本発明の燃料電池システムは、前記第2の閾値を設定する第2の閾値設定器を備え、前記制御器は、前記水素生成装置が燃料ガス生成運転を停止してから次回の前記燃料ガス生成運転を開始するまでの間に前記水送出器及び前記切替器を制御して前記回収水タンクからの水が前記冷却水タンクのみに補給される第2の冷却水補給動作を実行するよう構成されており、前記第2の閾値設定器は、前記第2の冷却水補給動作による冷却水補給量に応じて、前記第2の閾値を更新する、ことを特徴とする。
又、第10の本発明の燃料電池システムは、前記冷却水タンクの水位を検知する水位検知器を備え、前記制御器は、前記水素生成装置が燃料ガス生成運転を停止してから次回の前記燃料ガス生成運転を開始するまでの間に前記水送出器及び前記切替器を制御して前記回収水タンクからの水が前記冷却水タンクのみに補給される第2の冷却水補給動作を実行するよう構成されており、前記水位検知器を利用して、前記第2の冷却水補給動作を停止する、ことを特徴とする。
又、第11の本発明の燃料電池システムは、前記制御器は、前記水素生成装置が前記燃料ガス生成運転を停止してから次回の前記燃料ガス生成運転を開始するまでの間に前記水送出器及び前記切替器を制御して前記回収水タンクからの水が前記冷却水タンクのみに補給される第2の冷却水補給動作を実行するよう構成されており、前記水位検知器を利用して、前記第2の冷却水補給動作を停止する、ことを特徴とする。
又、第12の本発明の燃料電池システムの運転方法は、原料と水蒸気から水素を含む燃料ガスを生成する改質器を含む水素生成装置と、前記水素生成装置から供給される燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電する燃料電池と、前記燃料電池を冷却するための冷却水が流れる冷却水経路と、前記冷却水を貯える冷却水タンクと、前記燃料電池から排出される燃料ガス及び酸化剤ガスの少なくとも一方から回収される水を貯える回収水タンクと、前記回収水タンクと前記改質器とを接続し、前記回収水タンクから前記改質器へ水が流れる第1の水経路と、前記第1の水経路より分岐して前記冷却水タンクと接続する第2の水経路と、前記分岐箇所よりも上流の前記第1の水経路に設けられた水送出器と、前記回収水タンクからの水の供給先を前記水素生成装置と前記冷却水タンクとの間で切替える切替器とを備えた燃料電池システムの運転方法であって、前記水素生成装置の前記燃料ガス生成運転中において、前記水送出器を動作させたまま、前記切替器を前記水素生成装置側と前記冷却水タンク側との間で交互に繰返し切替えて、前記冷却水タンクに前記冷却水を補給する第1の冷却水補給工程を備えた、ことを特徴とする。
本発明によれば、冷却水系及び改質系に水供給するポンプ数を従来よりも低減化するとともに、運転中に冷却水不足により運転停止となる可能性が低減される燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法を提供することが出来る。
本発明の実施の形態1における燃料電池システムを示す構成図 本発明の実施の形態1における燃料電池システムの運転状態に応じた改質水供給制御、冷却水補給動作制御の制御フロー図 本発明の実施の形態1における水素生成装置の燃料ガス生成運転中の改質水供給制御及び第1の冷却水補給動作の制御フロー図 本発明の実施の形態1における燃料電池システムにおいて各閾値と冷却水タンクの水位との関係を説明するための図 本発明の実施の形態1における水素生成装置が燃料ガス生成運転を停止してから次回の燃料ガス生成運転を開始するまでの間における第2の冷却水補給動作、及び第1の閾値更新制御の制御フロー図 本発明の実施の形態2における燃料電池システムを示す構成図 本発明の実施の形態2における水素生成装置の燃料ガス生成運転中の改質水供給動作及び第1の冷却水補給動作の制御フロー図 本発明の実施の形態2における水素生成装置が燃料ガス生成運転を停止してから次回の燃料ガス生成運転を開始するまでの間における第2の冷却水補給動作、及び第2の閾値更新制御の制御フロー図 本発明の実施の形態3における燃料電池システムを示す構成図 本発明の実施の形態3における水素生成装置の燃料ガス生成運転中の改質水供給動作及び第1の冷却水補給動作の制御フロー図 本発明の実施の形態3における水素生成装置が燃料ガス生成運転を停止してからを開始してから次回の燃料ガス生成運転を開始するまでの間における第2の冷却水補給動作の制御フロー図
本発明の燃料電池システムについて、以下に説明する。
第1の本発明の燃料電池システムは、原料と水蒸気から改質反応により水素を含む燃料ガスを生成する改質器を含む水素生成装置と、水素生成装置から供給される燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電する燃料電池と、燃料電池を冷却するための冷却水が流れる冷却水経路と、冷却水を貯える冷却水タンクと、燃料電池から排出される燃料ガス及び酸化剤ガスの少なくとも一方から回収される水を貯える回収水タンクと、回収水タンクと改質器とを接続し、回収水タンクから改質器へ水が流れる第1の水経路と、第1の水経路より分岐して冷却水タンクと接続する第2の水経路と、分岐箇所よりも上流の第1の水経路に設けられた水送出器と、回収水タンクからの水の供給先を水素生成装置と冷却水タンクとの間で切替える切替器と、制御器とを備え、制御器は、水素生成装置の燃料ガス生成運転中において、水送出器を動作させたまま、切替器を水素生成装置側と冷却水タンク側との間で交互に繰返し切替えて、冷却水タンクに冷却水を補給する第1の冷却水補給動作を実行する、ことを特徴とする。
これにより、水送出器から冷却水系と改質系とに水供給する水送出器が共通化され、従来よりも水送出器数が低減するとともに、燃料ガス生成運転中において冷却水系に水が供給されるので、燃料ガス生成運転中において冷却水不足により運転停止となる可能性が低減され、省エネ性、商品性が向上する。
ここで、「改質反応」は、原料ガスと水蒸気を用いる改質反応であれば、いずれのタイプの改質反応であってもよく、例えば、水蒸気改質反応やオートサーマル反応等が採用される。
ここで、「燃料電池」は、燃料電池のタイプはいずれであっても構わず、例えば、固体高分子形燃料電池、りん酸形燃料電池、または固体酸化物形燃料電池等が採用される。
ここで、「水送出器」は、本実施の形態では、例えばポンプを用いることが出来る。
ここで、「切替器」は、第1の水経路と第2の水経路を切替可能であればいずれの構成であってもよく、例えば、本実施の形態では、分岐箇所より下流側の第1の水経路に設けられた開閉弁(第1弁12A)と、第2の水経路に設けられた開閉弁(第2弁12B)とから構成される形態を採用したが、分岐箇所に三方弁を設ける構成を採用しても構わない。
ここで、「制御器」は、単独の制御器から構成される形態、または分散配置された複数の制御器から構成され、それらが協働して燃料電池システムを制御する形態のいずれも含む。
ここで、「切替器」による上記「繰返し切替え」は、「切替器」が、上記第1弁及び第2弁から構成される形態の場合、第1弁及び第2弁の開閉状態を同時に切替える形態だけでなく、各弁の開閉状態の切替タイミングが前後する形態も含むものとして定義される。
また、第2の本発明の燃料電池システムは、制御器が、燃料電池の連続発電時間が第1の閾値以上である場合に、上記第1の冷却水補給動作を実行する、ことを特徴とする。
これにより、連続発電時間が第1の閾値以上になった場合に、つまり、冷却水量が低下し、冷却水の補給が必要なタイミングで、第1の冷却水補給動作を実行することで、燃料ガス生成運転中において冷却水不足により運転停止となる可能性が低減される。
さらに、連続発電時間とは関係なく、発電中に第1の冷却水補給動作を行う場合に比べ、以下のような2つの優位性がある。
まず第1に、水素生成装置内の改質触媒の劣化、及びその劣化に伴う耐久性・信頼性の低下の可能性を低減することが出来る。水素生成装置では、供給される水蒸気中の水分子と原料中に含まれる炭素原子数との比S/Cを所定値(例えばS/C=3)に安定的に維持する必要がある。仮にS/Cが目標値に対して小さい方にずれると、改質触媒に炭素が析出して、触媒劣化を招く危険性があがる。また、燃料電池での発電に必要な水素量を生成することが出来ずに、燃料電池システムが停止することも想定される。つまり、本発明のように、切替器を交互に切替えた場合、切替前に比べて改質水量は低下するため、改質触媒劣化を招く危険性があがる。したがって、第1の冷却水補給動作における第1の水経路と第2の水経路との間の切替を連続発電により冷却水量が低下した場合にのみ行うことで、改質触媒の劣化、及び劣化に伴う耐久性・信頼性低下の可能性を低減することが出来る。
第2に、冷却水の水温の変動が抑制され、燃料電池の発電運転の安定性が向上する。これは、回収水は燃料電池のオフガス等を冷却した際に生成した凝縮水であるから、一般的に、回収水温度は冷却水温度よりも低い。従って、回収水が補給されると冷却水温度が低下し、ひいては燃料電池の温度が低下することで、燃料電池のガス流路内の液水の量が増加し、フラッディングが発生する可能性が増加する。しかしながら、上記発明のように連続運転時間が第1の閾値以上の場合に、上記第1の冷却水補給動作を実行するよう構成することで、燃料電池の温度低下の発生が抑制され、燃料電池の発電安定性が向上する。
ここで、「燃料電池の連続発電時間」は、直接的な燃料電池の連続発電時間及び間接的な燃料電池の連続発電時間のいずれも含むものとして定義される。ここで、「直接的な燃料電池の連続発電時間」とは、燃料電池の連続発電時間自体そのものであり、「間接的な燃料電池の連続発電時間」とは、燃料電池の連続発電時間に相関する物理量を意味する。「燃料電池の連続発電時間に相関する物理量」としては、例えば、燃料電池の発電開始後の酸化剤ガスを供給する装置の連続動作時間、水素生成装置への水蒸気または水を供給する装置の燃料電池の発電開始後の連続動作時間、又は水素生成装置へ原料を供給する装置の燃料電池の発電開始後の連続動作時間等が挙げられる。
また、第3の本発明の燃料電池システムは、制御器が、燃料電池の連続発電時における累積発電量が、第2の閾値以上になった場合に、第1の冷却水補給動作を実行する、ことを特徴とする。
これにより、第2の本発明の燃料電池システムと同様の効果を得ることができる。
ここで、「燃料電池の連続発電時における累積発電量」は、直接的な燃料電池の連続発電時における累積発電量及び間接的な燃料電池の連続発電時における累積発電量のいずれも含むものとして定義される。ここで、「直接的な燃料電池の連続発電における累積発電量」とは、燃料電池の連続発電時における累積発電量自体そのものであり、「間接的な燃料電池の連続発電時間」とは、燃料電池の連続発電時における累積発電量に相関する物理量を意味する。「燃料電池の連続発電時における累積発電量に相関する物理量」としては、例えば、連続発電時における燃料電池への酸化剤ガスの累積供給量、連続発電時における水素生成装置への原料の累積供給量、又は連続発電時における水素生成装置への水の累積供給量等が例示される。
また、第4の本発明の燃料電池システムは、冷却水タンクの水位を検知する水位検知器を備え、水位検知器で検知される水位が第3の閾値以下である場合に、第1の冷却水補給動作を実行する、ことを特徴とする。
これにより、第2または第3の本発明の燃料電池システムと同様の効果が得られるとともに、冷却水タンク内の水位を直接的に検知して冷却水を補給するため、第2または第3の本発明の燃料電池システムに比べより適切なタイミングで冷却水を補給することが可能になる。
ここで「水位検知器」としては、例えば、上限水位と下限水位の2点を計測可能なフロート式水位センサなどを用いることが出来るが、これに限らず、要するに水位を検知することが可能であればいずれの水位センサであってもよい。
また、第5の本発明の燃料電池システムは、制御器は、第1の冷却水補給動作時において、第1の冷却水補給動作前よりも水送出器の操作量を増加させるよう制御することを特徴とする。
第1の冷却水補給動作では冷却水系側に切替える期間で水素生成装置側への水供給が断たれ、水の供給量が低下するが、上記のように構成することで、第1冷却水補給動作期間全体における水素生成装置に供給する改質水量の低下が抑制され、改質触媒の劣化、及び劣化に伴う水素生成装置の耐久性・信頼性低下の可能性を低減することが出来る。
また、第6の本発明の燃料電池システムは、制御器は、冷却水補給量が第4の閾値以上である場合に、第1の冷却水補給動作を停止し、切替器を制御して回収水タンクからの水の供給先を水素生成装置に維持する、ことを特徴とする。
ここで、「冷却水補給量が第4の閾値以上である場合」とは、冷却水補給量自体が第4の閾値以上であるという直接的な場合だけでなく、第1の冷却水補給動作を実行している時間が、冷却水補給量自体が第4の閾値以上であると推定されるという間接的な場合も含む。
第1の冷却水補給動作期間中においては、水素生成装置への水供給が間欠的であるため不安定な状態になるが、上記構成によりその期間が制限され、水素生成装置の不安定な状態が抑制される。
また、第7の本発明の燃料電池システムは、制御器は、水位検知器で検知される水位が第5の閾値以上になった場合に、第1の冷却水補給動作を停止し、切替器を制御して回収水タンクからの水の供給先を水素生成装置に維持する、ことを特徴とする。
これにより、上記第6の本発明の燃料電池システムと同様の効果を得ることができるとともに、冷却水タンク内の水位を直接的に検知して冷却水を補給するため、第6の本発明の燃料電池システムに比べより適切なタイミングで冷却水の補給を停止することが可能になる。
また、第8の本発明の燃料電池システムは、第1の閾値を設定する第1の閾値設定器を備え、制御器は、水素生成装置が燃料ガス生成運転を停止してから次回の燃料ガス生成運転を開始するまでの間に水送出器及び切替器を制御して回収水タンクからの水が冷却水タンクのみに補給される第2の冷却水補給動作を実行するよう構成されており、第1の閾値設定器は、第2の冷却水補給動作による冷却水補給量に応じて、第1の閾値を更新する、ことを特徴とする。
ここで、「冷却水補給量」は、冷却水の補給量そのものである場合だけでなく、第2の冷却水補給動作を実行している時間である場合も含む。
また、「水素生成装置が燃料ガス生成運転を停止」するとは、改質器への燃料ガス生成に必要な反応ガスの供給を停止することとして定義される。例えば、改質反応が、水蒸気改質反応である場合、改質器への原料及び水蒸気(水)の供給の少なくともいずれか一つを停止することであり、オートサーマル法である場合、改質器への原料の供給と水蒸気及び空気の供給との少なくともいずれか一つを停止することである。
また、「燃料ガス生成運転を開始する」とは、改質器への燃料ガス生成に必要な反応ガスの供給を開始することとして定義される。例えば、改質反応が、水蒸気改質反応である場合、改質器への原料及び水蒸気(水)の供給が開始されることであり、オートサーマル法である場合、改質器への原料、水蒸気及び空気の供給が開始されることである。
また、第9の本発明の燃料電池システムは、第2の閾値を設定する第2の閾値設定器を備え、制御器は、水素生成装置が燃料ガス生成運転を停止してから次回の燃料ガス生成運転を開始するまでの間に水送出器及び切替器を制御して回収水タンクからの水が冷却水タンクのみに補給される第2の冷却水補給動作を実行するよう構成されており、第2の閾値設定器は、第2の冷却水補給動作による冷却水補給量に応じて、第2の閾値を更新する、ことを特徴とする。
ここで、「冷却水補給量」は、冷却水の補給量そのものである場合だけでなく、第2の冷却水補給動作を実行している時間である場合も含む。
これにより、第2の冷却水補給動作の動作時間に応じて、第1の閾値、あるいは第2の閾値を更新することで、連続発電開始時の冷却水量に応じた第1の冷却水補給動作を実行することができる。
また、第10の本発明の燃料電池システムは、冷却水タンクの水位を検知する水位検知器を備え、制御器は、水素生成装置が燃料ガス生成運転を停止してから次回の燃料ガス生成運転を開始するまでの間に水送出器及び切替器を制御して回収水タンクからの水が冷却水タンクのみに補給される第2の冷却水補給動作を実行するよう構成されており、水位検知器を利用して、第2の冷却水補給動作を停止する、ことを特徴とする。
また、第11の本発明の燃料電池システムは、制御器は、水素生成装置が燃料ガス生成運転を停止してから次回の燃料ガス生成運転を開始するまでの間に水送出器及び切替器を制御して回収水タンクからの水が冷却水タンクのみに補給される第2の冷却水補給動作を実行するよう構成されており、水位検知器を利用して、第2の冷却水補給動作を停止する、ことを特徴とする。
これにより、確実に冷却水タンクに十分な量の冷却水が満たされた状態とすることが出来る。
また、第12の本発明の燃料電池システムの運転方法は、原料と水蒸気から水素を含む燃料ガスを生成する改質器を含む水素生成装置と、水素生成装置から供給される燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電する燃料電池と、燃料電池を冷却するための冷却水が流れる冷却水経路と、冷却水を貯える冷却水タンクと、燃料電池から排出される燃料ガス及び酸化剤ガスの少なくとも一方から回収される水を貯える回収水タンクと、回収水タンクと改質器とを接続し、回収水タンクから改質器へ水が流れる第1の水経路と、第1の水経路より分岐して冷却水タンクと接続する第2の水経路と、分岐箇所よりも上流の第1の水経路に設けられた水送出器と、回収水タンクからの水の供給先を水素生成装置と冷却水タンクとの間で切替える切替器とを備えた燃料電池システムの運転方法であって、水素生成装置の燃料ガス生成運転中において、水送出器を動作させたまま、切替器を水素生成装置側と冷却水タンク側との間で交互に繰返し切替えて、冷却水タンクに冷却水を補給する第1の冷却水補給工程を備えている、ことを特徴とする。
これにより、水送出器から冷却水系と改質系とに水供給する水送出器が共通化され、従来よりも水送出器数が低減するとともに、燃料ガス生成運転中において冷却水系に水が供給されるので、燃料ガス生成運転中において冷却水不足により運転停止となる可能性が低減され、省エネ性、商品性の向上を図れる。
以下、本発明の好ましい実施の形態の燃料電池システムを、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における燃料電池システムの構成図である。
図1に示すように、本実施の形態1における燃料電池システムは、都市ガス等の少なくとも炭素及び水素から構成される有機化合物を有する原料と水蒸気から水素を含む燃料ガスを生成する改質器1aを含む水素生成装置1と、水素生成装置1から供給される燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電する燃料電池2とを備えている。この水素生成装置1には、原料が供給される原料ガス供給経路15と、水が供給される第1の水経路8が接続されている。そして、水素生成装置1によって生成された燃料ガスが燃料電池2に供給される燃料ガス供給経路16が設けられている。また、原料ガス供給経路15には、原料ガス供給器30が設けられている。この原料ガス供給器30は、例えば、ブースターポンプとし、例えば入力する電流パルス、入力電力等を制御して流量調節できる構成とする。
また、燃料電池2に酸化剤ガス供給経路17を介して酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給器3が設けられており、酸化剤ガス供給経路17上には、酸化剤ガス供給器3により吸入された空気を一定量の水蒸気で加湿する加湿器18が設けられ、加湿された酸化剤ガスが燃料電池2のカソード(図示せず)に供給される。なお、酸化剤ガス供給器3は、吸入口が大気開放されているブロワを用いたが、シロッコファンなどのファン類を用いる構成としてもよい。
又、水素生成装置1には、都市ガスなどの原料を供給する原料ガス供給経路15が接続されている。また、水素生成装置1は、原料と水蒸気とから水蒸気改質反応によって改質ガスを生成する改質器1aを内蔵している。改質器1aは、水蒸気改質反応を促進するため、改質触媒(図示せず)を備え、改質触媒への反応熱供給用の熱供給手段としてバーナ14を備えている。この改質触媒としては、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)等の貴金属系及びニッケル(Ni)系等の触媒が用いられる。
なお、本実施の形態においては、水素生成装置1内に改質器1aのみを備える形態を採用したが、改質器1aより送出された水素含有ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)を低減するためにシフト反応によりCOを低減する変成器(図示せず)や酸化反応によりCOを低減するCO除去器(図示せず)を設ける形態を採用しても構わない。なお、この場合、変成器は、変成触媒を備え、この変成触媒としては、Pt、Ru、Rh等の貴金属系、銅(Cu)−亜鉛(Zn)系及び鉄(Fe)−クロム(Cr)系等の触媒を用いられる。また、CO除去器は、酸化触媒を備え、この酸化触媒としては、Pt系触媒又はRu系触媒等が用いられる。
また、燃料電池2を冷却するための冷却水が流れる冷却水経路4と、冷却水を貯える冷却水タンク5と、冷却水経路4を通じて冷却水タンク5の水を燃料電池2に供給する冷却水ポンプ6が設けられている。冷却水経路4は、冷却水タンク5から燃料電池2へと向かう冷却水往路4Aと、燃料電池2から伝熱されて冷却水タンク5へと戻る冷却水復路4Bから構成されている。すなわち、冷却水往路4Aの上流端は、冷却水タンク5に接続され、その下流端は燃料電池2に接続されている。また、冷却水復路4Bの上流端は、燃料電池2に接続され、その下流端は冷却水タンク5に接続されている。
この冷却水復路4Bの途中には、熱交換器24が設けられており、この熱交換器24により燃料電池2で発生する熱を回収し、燃料電池2内を適切な温度に維持することが出来る。尚、本実施の形態1では、図示されていないが、熱交換器24に熱媒体経路を介して熱媒体を流し、燃料電池2からの発熱量を回収する構成となっている。熱交換器24で冷却水から熱回収した熱媒体は、蓄熱器(図示せず)に貯えられ、給湯、暖房用としてユーザーに利用される。更に、冷却水タンク5には、タンク内の水位を検知するための水位検知器29が設けられている。この水位検知器29としては、上限水位と下限水位に達したことを検知可能なフロート等が用いられる。
又、燃料電池2の内部で消費されず排出される未反応の燃料ガス(以下、排出燃料ガスと呼ぶ)及び燃料電池2の内部で消費されず排出される未反応の酸化剤ガス(以下、排出酸化剤ガスと呼ぶ)中に含まれる水蒸気を分離するための水凝縮器19が設けられており、水凝縮器19によって回収される水を、回収水経路22を介して貯える回収水タンク7が設けられている。この水凝縮器19によって水分が除去された排出燃料ガスをバーナ14に送る排出燃料ガス経路20が設けられており、水凝縮器19によって水分が除去された排出酸化剤ガスをシステム外へと排出する排出酸化剤ガス経路21が設けられている。更に、回収水タンク7には、過剰に貯えられた回収水をシステム外へと排出する排水経路23が設けられている。
この回収水タンク7と水素生成装置1内の改質器1aとを接続し、回収水タンク7から改質器1aへ水が流れる第1の水経路8と、第1の水経路8より分岐して冷却水タンク5に接続する第2の水経路9が設けられている。又、第2の水経路9への分岐箇所(図中P参照)よりも上流の第1の水経路8に水送出器10が設けられ、水送出器10よりも上流の第1の水経路8に浄化器11が設けられている。又、冷却水タンク5中の過剰な冷却水を回収水タンク7へと戻す水戻し経路25が設けられている。
又、回収水タンク7からの水の供給先を水素生成装置1と冷却水タンク5との間で切替える切替器12が設けられている。この切替器12は、本発明の実施の形態1では、具体的には、第2の水経路9との分岐箇所Pより下流の第1の水経路8に設けられた第1弁12Aと、第2の水経路9に設けられた第2弁12Bとで構成されている。なお、ここでは、第1弁12Aと第2弁12Bの二つの電磁弁で切替器12を構成しているが、水送出器10からの水の供給先を水素生成装置1側と冷却水タンク5側とで切替可能な機能を有する構成であればよく、例えば、第1の水経路8から第2の水経路9への分岐箇所Pに3方弁等を用いた構成としてもよい。
また、本発明の実施の形態1では、回収水タンク7から改質器1aへと水が流れる第1の水経路8において、水送出器10よりも上流に浄化器11を設けたが、浄化器11で浄化された回収水が水素生成装置1及び冷却水タンク5に供給される構成であればよく、例えば、第1の水経路8において、水送出器10よりも下流に浄化器11を設けるような構成としてもよい。
又、上述した各構成の制御を行う制御器13が設けられている。本実施の形態1では、この制御器13内部には、後述する第1の閾値設定器26が設けられている。なお、制御器13とは、単独の制御器だけでなく、複数の制御器が協働して燃料電池システムの制御を実行する制御器群をも意味する。このため、制御器13は、単独の制御器から構成される必要はなく、複数の制御器が分散配置され、それらが協働して燃料電池システムを制御するように構成されていてもよい。
次に、本実施の形態1における燃料電池システムの動作について説明する。尚、燃料電池システムの全体の動作について説明した後に、改質器1aへの改質水補給動作及び冷却水タンク5への冷却水補給動作について詳しく説明する。
本実施の形態1の燃料電池システムは、制御器13からの運転開始の制御信号により起動する。具体的には、水送出器10及び第1弁12Aに作動指令が出される。
そして、原料ガス供給経路15を介して原料供給器30から供給される都市ガス等の少なくとも炭素及び水素から構成される有機化合物を有する原料と、回収水タンク7から第1の水経路8を介して供給される水(以下、改質水と呼ぶ)は、改質器1aにおける水蒸気改質反応によって水素を含む燃料ガスに改質される。このとき、燃料ガスには、改質反応に供された水蒸気が一定量含まれているが、さらに一定量の水蒸気を加湿するような構成としてもよい。
そして、水素生成装置1で生成された水素リッチな燃料ガスは、燃料ガス供給経路16を介して、燃料電池2のアノード(図示せず)に供給される。一方、酸化剤ガス供給器3にも作動指令が出され、酸化剤ガス供給経路17を介して供給される酸化剤ガスは、加湿器18によって加湿されて燃料電池2のカソード(図示せず)に供給される。
燃料電池2では、水素生成装置1から供給された水素リッチな燃料ガスと、酸化剤ガス供給器3から供給された酸化剤ガスとの電気化学反応により、電気と熱と水が発生する。
このため、制御器13は、冷却水ポンプ6に作動指令を出し、冷却水を冷却水タンク5と燃料電池2との間で循環させ、燃料電池2内を反応に適した温度に保つように制御する。尚、冷却水が燃料電池2から受け取った熱は、熱交換器24にて熱媒体に伝熱される。そして、上述したように熱媒体が蓄熱されて、給湯、暖房用して利用される。
また、燃料電池2において未反応で排出された排出燃料ガス中に含まれる水蒸気は、水凝縮器19で排出燃料ガスと分離されて、水に凝縮される。水蒸気を除去された排出燃料ガスは、排出燃料ガス経路20を介してバーナ14に供給される。バーナ14では、排出燃料ガスと空気供給器(図示せず)から供給された空気とが混合されて、燃焼が行われ、水素生成装置1での水蒸気改質反応に必要な熱が供給される。
また、排出酸化剤ガス中に含まれる水蒸気も、水凝縮器19で排出酸化剤ガスと分離されて、水に凝縮される。水蒸気を除去された排出酸化剤ガスは、排出酸化剤ガス経路21を介してシステム外へ排出される。
水凝縮器19にて排出燃料ガス及び排出酸化剤ガスから分離された水は、回収水経路22を介して回収水タンク7に貯えられる。なお、回収水タンク7に過剰に貯えられた回収水は、排水経路23を介してシステム外へ排水される。なお、ここでは、排出燃料ガス及び排出酸化剤ガスから水を回収しているが、どちらか一方の排出ガスから水を回収する構成としても良い。
そして、制御器13からの運転停止の制御信号が出力されると、停止動作が行われ、停止動作が完了すると、燃料電池システムは停止する。
次に、本発明の実施の形態1の燃料電池システムにおける改質水供給方法、及び冷却水補給動作方法について説明する。
改質水を水素生成装置1に供給する際、制御器13は、水送出器10と第1弁12Aとを作動させ、第1の水経路8を介して、水蒸気改質反応に必要な水蒸気が供給される。供給される水蒸気は、第1の水経路8上に設けられている浄化器11を通って、導電性イオン等の不純物が取り除かれる。
また、冷却水タンク5に冷却水を補給する際は、制御器13は、水送出器10と第2弁12Bとを作動させ、第1の水経路8、分岐箇所P、及び第2の水経路9を介して、燃料電池2の冷却に必要な冷却水が補給される。なお、冷却水補給動作時に過剰に供給された冷却水は水戻し経路25を介して、回収水タンクに供給される。
制御器13は、システムの運転状態に応じて、改質水供給、あるいは冷却水補給動作を行う。水素生成装置1の燃料ガス生成運転中には、制御器13は、水素生成装置1に水が供給されるように水送出器10及び切替器12を制御する。具体的には、第1弁12Aにのみ開指令を出し、第2弁12Bは閉状態のまま水送出器10を作動させることによって、改質反応の水蒸気源として必要な改質水を水素生成装置1に供給し、水素リッチな燃料ガスが生成する。これにより、燃料電池2での発電が実現される。発電中、冷却水は70〜80℃程度になり、蒸発した冷却水は、水戻し経路25を介して冷却水タンク5から失われていく。
そこで、制御器13は、水素生成装置1が燃料ガス生成運転を停止してから次回の燃料ガス生成運転を開始するまでの間に、回収水タンク7の水が冷却水タンク5に供給されるように水送出器10及び切替器12を制御する。具体的には、第2弁12Bにのみ開指令を出し、第1弁12Aは閉状態のまま水送出器10を作動させ、発電中の蒸発により減少した冷却水を補給する。このような水素生成装置1が燃料ガス生成運転を停止してから次回の燃料ガス生成運転を開始するまでの間に行う本冷却水補給動作を、第2の冷却水補給動作と呼ぶ。これにより、燃料電池2の冷却に必要な冷却水の補給が可能となる。
しかしながら、燃料電池システムの運転が連続発電仕様である場合や、ユーザーの電力需要、給湯需要量が常時あり、燃料電池がその需要に応じて連続発電している場合には、蒸発により冷却水が減少しているにもかかわらず第2の冷却水補給動作を実行することができない。
そのため、本発明の実施の形態1では、連続発電時間が第1の閾値以上になった場合に、冷却水タンク5内における冷却水量が補給の必要な量まで低下したと推定し、水素生成装置1の燃料ガス生成運転中に、切替器12が水素生成装置1側と冷却水タンク5側との間で交互に繰り返し切替えられるように制御が行われる。この制御により水素生成装置1に改質反応の水蒸気源として必要な改質水が供給されながら、同時に冷却水タンク5にも冷却水が補給される。このような発電中に行う本冷却水補給動作を、第1の冷却水補給動作と呼ぶ。これにより、冷却水補給の為に燃料電池システムを停止させる必要がなく、商品性の向上、省エネ性の向上を図ることが出来る。
なお、上記において「水素生成装置が燃料ガス生成運転を停止」するとは、改質器への燃料ガス生成に必要な反応ガスの供給を停止することとして定義される。例えば、改質反応が、水蒸気改質反応である場合、改質器への原料及び水蒸気(水)の供給の少なくともいずれか一つを停止することであり、オートサーマル法である場合、改質器への原料の供給と水蒸気及び空気の供給との少なくともいずれか一つを停止することである。また、上記において「燃料ガス生成運転を開始する」とは、改質器への燃料ガス生成に必要な反応ガスの供給を開始することとして定義される。例えば、改質反応が、水蒸気改質反応である場合、改質器への原料及び水蒸気(水)の供給が開始されることであり、オートサーマル法である場合、改質器への原料、水蒸気及び空気の供給が開始されることである。
図2は、システムの運転状態に応じた改質水供給制御、冷却水補給動作制御の制御フロー図である。
まず、制御器13は、システムに運転指令があるか否かを判断する(S1)。なお、本発明の実施の形態1では、お客様の電力需要、給湯需要量を計測する需要量計測器(図示せず)が設けられており、制御器13が需要計測器の信号に基づき、需要がある場合に、運転指令があると判断する。
運転指令がある場合は、システムに停止指令があるまでの間、水素生成装置1での水蒸気改質反応に必要な改質水を供給する改質水供給動作、及び第1の冷却水補給動作が実行される(S2、S3)。ここで、システム停止指令ありとは、制御器13が需要計測器の信号に基づき、需要がないと判断した場合に相当する。
S3にて、制御器13は、システム停止指令があると判断した場合、システムを停止させ(S4)、冷却水補給の為、第2の冷却水補給動作を実行する(S5)。
次に、システムの発電運転中(換言すれば、水素生成装置の燃料ガス生成運転中)の改質水供給動作及び第1の冷却水補給動作について、図3のフロー図に基づいて説明する。図3は、本実施の形態1の燃料電池システムにおける水素生成装置1の燃料ガス生成運転中の改質水供給動作及び第1の冷却水補給動作に関する制御フローを示す図である。
まず、制御器13は、S6にて第1弁12Aに開指令を出し、S7にて水送出器10に運転指令を出す。ここで、水送出器10により水素生成装置1に供給される改質水量は、水素生成装置1に供給される改質水中の水分子と原料中に含まれる炭素原子数との比S/Cが所定値になるように供給される。S/Cが目標値に対して小さい方にずれると、改質触媒に炭素が析出して、触媒劣化を招く危険性があがり、また、目標に対して大きい方にずれると、水蒸気にするための熱量が増加するため、効率が低下する。また、水素生成装置1に供給される水蒸気量が頻繁に変動すると、生成される燃料ガス中の水分つまり露点も変動する。その結果、燃料電池2が固体高分子型燃料電池である場合、燃料ガスの露点が変動し、固体高分子膜が乾きすぎた場合には、イオン伝導性が十分に発揮されず電力低下を招く。また、反対に濡れ過ぎた場合には、ガスの拡散が阻害され、フラッディング等の問題が生じ、燃料電池システムが停止するという事態が想定される。
したがって、改質水流量制御において、S/Cが所定値になるように供給することは、燃料電池システムの信頼性、耐久性を維持向上させるには非常に重要な要素である。ここでは、S/C=3.0となるように、水送出器10の操作量(出力)を制御したが、必ずしもS/C=3.0である必要はなく、水素生成装置1の信頼性、耐久性を維持できる値であればよい。
そして、S8にて、連続発電時間が第1の閾値以上であると判断した場合は、第1の冷却水補給動作が実行される(S9、S10)。一方、S8にて、連続発電時間が第1の閾値未満であるときは、S/C=3.0狙いで水送出器10が制御される。ここで、第1の閾値とは、連続発電時に発電時間に比例する蒸発量と冷却水タンク5の容量とから算出され、発電継続の為に冷却水タンクに冷却水を補給する必要がある量にまで、冷却水が減少する時間として設定される。本実施の形態では、例えば、第1の閾値は、その初期値として、冷却水が、冷却水タンク5の上限水位の量から冷却水補給が必要となる量までの蒸発にかかる時間に設定されている。ここで、図4は、冷却水タンク5内における水位と各閾値の関係を示す図である。水位検知器29は、冷却水タンク5内の上限水位の冷却水量と下限水位の冷却水量を検知することが出来る。この上限水位の冷却水量(レベルA)とは、冷却水タンク5の水戻し経路25との接続部5aより若干下側に設定されているが、接続部5aと一致していても良い。また、下限水位の冷却水量(レベルC)とは、必ず冷却水を補給しなければならない冷却水量である。一方、第1の閾値に達するまでの時間蒸発することによって想定される冷却水量(レベルB)は、余裕をみて下限水位の冷却水量(レベルC)よりも多く設定されている。
第1の冷却水補給動作として、まず、制御器13は、水送出器10の操作量(出力)をそれまでのS/C=3.0狙いの1.2倍と成るように制御する(S9)。次に、第1弁12Aと第2弁12Bとを制御し、水送出器10により供給される水が水素生成装置1側と冷却水タンク5側とに交互に供給されるように制御する(S10)。具体的には、第1弁12Aに開指令、第2弁12Bに閉指令を与えた状態で4sec保持する動作と、第1弁12Aに閉指令、第2弁12Bに開指令を与えた状態を1sec保持する動作とを繰り返す。第1の冷却水補給動作を実行する場合、水素生成装置1に供給していた改質水の一部を冷却水タンク5に供給するため、水送出器10の操作量に変化がない場合、水素生成装置1に供給される改質水量が低下する。そこで、改質水量がS/C=3.0一定になるように、水送出器10の操作量を増加させる必要がある。このS9、10が、本発明の第1の冷却水補給工程の一例に相当する。
なお、本発明の実施の形態1では、S9にて、1.25倍となるように制御したが、必ずしも1.25倍である必要はなく、S10における水素生成装置1側と冷却水タンク5側との切替比に応じて、S/Cが一定になるような値であればよい。また、本発明の実施の形態1では、水送出器10の操作量(出力)を増加させ、S/Cが一定になるように制御したが、水素生成装置1の信頼性、耐久性を維持できる範囲であれば、水送出器10の操作量は増加させずに、S/Cが低下した状態で運転してもかまわない。
また、S/Cの低下を防ぐ為には、水素生成装置1側に供給する時間が、冷却水タンク5側に供給する時間より長く設定されていることが望ましい。本発明の実施の形態1では、水素生成装置1側に4sec、冷却水タンク5側に1secとしたが、必ずしも保持時間はこの値である必要はなく、水素生成装置1の信頼性、耐久性を維持できる範囲であればかまわない。また、水素生成装置1側への保持時間と冷却水タンク5側への保持時間との切替比(本発明の実施の形態1では水素生成装置1側:冷却水タンク5側=4:1)は同じでも、切替の頻度(ピッチ)は早い方が望ましい。ピッチが遅い分、水素生成装置1に改質水が供給されない時間が長くなるため、水素生成装置1の信頼性、耐久性が低下するためである。さらには、水素生成装置1内での蒸発量の変動も大きくなることから、燃料電池2に供給される燃料ガス流量の変動も大きくなり、一時的に、発電に必要な燃料ガスを燃料電池2に供給できなくなり、発電停止に至る可能性があるためでもある。
本発明の実施の形態1では、S8にて連続発電時間が第1の閾値以上になった際に、第1の冷却水補給動作を実行したが、これは、発電中に常時第1の冷却水補給動作を行う場合に比べて、以下のようなメリットがある。
まず第1に、水素生成装置内の改質触媒の劣化、及びその劣化に伴う耐久性・信頼性の低下の可能性を低減することが出来る。水素生成装置では、供給される水蒸気中の水分子と原料中に含まれる炭素原子数との比S/Cを所定値(例えばS/C=3)に安定的に維持する必要がある。S/Cが目標値に対して小さい方にずれると、改質触媒に炭素が析出して、触媒劣化を招く危険性があがる。また、燃料電池での発電に必要な水素量を生成することが出来ずに、燃料電池システムが停止することも想定される。つまり、本発明のように、切替器を交互に切替えた場合、切替前に比べて改質水量は低下するため、改質触媒劣化を招く危険性があがる。したがって、切替を行うのは、連続発電により冷却水量が低下した場合のみ切替を行うことで、改質触媒の劣化、及び劣化に伴う耐久性・信頼性低下の可能性を低減することが出来る。
第2に、冷却水の水温を一定に保つことが容易になり、燃料電池の効率低下の可能性を低減することができる。一般的に、固体高分子型燃料電池の場合は、冷却水温度は70〜80℃程度であり、回収水は燃料電池のオフガス等を冷却した際に生成した凝縮水であるから、回収水温度は冷却水温度よりも低い。したがって、回収水を冷却水タンクに供給すると、冷却水温度が低下し、前述のように燃料電池の効率低下を招く。また、水温を一定に保つために、冷却水温度制御仕様や、冷却水経路構成への要求仕様が複雑になる可能性がある。
以上2つの優位性から、連続発電により冷却水量が低下した時のみ冷却水補給を行うことで、燃料電池システムとしての信頼性・耐久性向上を図ることが出来る。
次に、S11にて、第1の冷却水補給動作時間が第4の閾値以上になったか否かが判断される。S11にて、第1の冷却水補給動作時間が第4の閾値未満と判断されたときは、制御器13は、第1の冷却水補給動作を継続する。一方、第1の冷却水補給動作時間が第4の閾値以上になったと判断した場合、制御部13は、第1弁12Aに開指令、第2弁12Bに閉指令を出し、切替器12を水素生成装置1側に固定する(S12)。一方、そして、水送出器10の操作量(出力)をそれまでの第1の冷却水補給動作時の0.8倍とし(S13)、S/C=3.0狙いで水送出器10を制御する(S14)。これにより、システムの発電運転中(換言すれば、水素生成装置1の燃料ガス生成運転中)にも冷却水補給動作を実行することが可能となる。ここで、第4の閾値とは、冷却水タンクの水位が冷却水を補給する必要がない水位になるために必要な補給量として設定される。例えば、冷却水タンクの水位が上限水位以上になるのに必要な補給量として設定出来る。なお、上記上限水位とは、冷却水タンクが空の状態から冷却水タンクに水張りを行う際に、水張りが完了する水位である。本実施の形態では、第4の閾値は、図4に示すように、第1の閾値まで連続発電を行った結果、蒸発して減少した冷却水量から、冷却水タンク5の上限水位の量(レベルA)まで冷却水を補給される時間に設定されている。すなわち、第4の閾値になるまでの間、第1の冷却水補給動作を行うことによって、冷却水量が図4のレベルAとなる。
尚、燃料電池の連続発電時間は、第1の冷却水補給動作終了後に一旦リセットされ、S14から再びカウントされる。そして、システムの発電運転停止までの間に、再び第1の閾値に達した場合には、S8〜S14のステップが繰り返される。又、第1の冷却水補給動作中にシステム停止指令があった場合、本実施の形態1では、第1の冷却水補給動作の動作時間が第4の閾値に達するまでは、システムの発電運転が停止されないように制御が行われる。
次に、システムの発電運転を停止(換言すれば、水素生成装置1が燃料ガス生成運転を停止)してから次回の燃料ガス生成運転を開始するまでの間における第2の冷却水補給動作、及び第1の閾値更新制御について図5のフロー図に基づいて説明する。図5は、本実施の形態1の燃料電池システムにおいて、水素生成装置1が燃料ガス生成運転を停止してから次回の燃料ガス生成運転を開始するまでの間の第2の冷却水補給動作、及び第1の閾値更新制御に関する制御フローを示す図である。なお、上記「システムの発電運転を停止」とは、燃料電池システムにおいて燃料電池の発電を停止するとともに水素生成装置の燃料ガス生成運転を停止することを意味する。
まず、制御器13は、第2弁12Bに開指令を出し、切替器12を冷却水タンク5側に固定する(S15)。そして、S16にて、水送出器10にduty=100%での運転指令を出す。これにより、第2の冷却水補給動作を実行し、発電中に蒸発により減少した冷却水を補給することが可能となる。また、第2の冷却水補給動作を実行することは、停止時に毎回、浄化器11を介したフレッシュな水を冷却水タンク5に供給できる為、冷却水中の導電率低減効果も有する。なお、本発明の実施の形態1では、冷却水を出来るだけ早く供給できるように水送出器10の操作量を100%としたが、冷却水を補給できれば操作量はいくらであってもかまわない。
次に、S17にて、制御器13は、水位検知器29の検知水位が第5の閾値以上であるか否かを判断する。制御器13は、S17にて、水位が第5の閾値に達したと判断した場合、水送出器10の操作量を0%にし、運転を停止し、第2弁12Bに閉指令を出す(S19、S20)。ここで、第5の閾値とは、冷却水タンクの水位が冷却水を補給する必要がない水位として設定される。例えば、この水位として、冷却水タンクが空の状態から冷却水タンクに水張りを行う際に、水張りが完了する水位(上限水位)が設定される。本実施の形態では、図4に示すレベルAに設定されている。
そして、S21において制御器13の内部に設けられている第1の閾値設定器26が、第1の閾値を初期値に設定する。尚、第1の閾値が予め初期値になっている場合には、更新を行わなくても良い。
一方、検知水位が第5の閾値未満で、かつシステム運転指令がない場合は、制御器13は、第2の冷却水補給動作を継続する(S17、S18)。また、検知水位が第5の閾値未満であっても、システム運転指令がある場合は、第2の冷却水補給動作が停止される(S17、S18、S19)。これにより、ユーザーの電力需要、給湯需要があり、即座にシステムを運転させたい場合にも、対応可能であり、システムとしての商品性を向上することが出来る。
そして、検知水位が第5の閾値未満であっても、システム運転指令があり、第2の冷却水補給動作を停止した場合、制御器13の内部に設けられている第1の閾値設定器26が、第1の冷却水補給動作終了後の連続発電時間及び第2の冷却水補給動作の動作時間に応じて、第1の閾値を更新する(S21)。
すなわち、図3に示す第1の冷却水補給動作によってレベルA(図4参照)に達した冷却水量が、その後、システムの発電運転を終了するまでの発電時間分蒸発する。この蒸発した後の冷却水量を例えば、レベルDとして図4に示す。第5の閾値未満であっても、第2の冷却水補給動作を停止した場合には、蒸発した冷却水量分(A―D)を補充できていないため、次に連続運転した際には、冷却水の補給が必要な冷却水量であるレベルBに達する時間が早くなる。
そのため、第1の冷却水補給動作が終了した後、システムの発電運転終了までの間の連続発電時間による蒸発量と、第2の冷却水補給動作による冷却水の補給量と、レベルAにおける冷却水量とから、発電継続の為に冷却水補給が必要となる第1の閾値を更新することが可能となる。いいかえると、システムの発電運転停止時(換言すれば、水素生成装置の燃料ガス生成運転の停止時)における冷却水タンク5内の冷却水量が、第1の冷却水補給動作後の連続発電時間によって推定され、システムの発電運転停止時の推定冷却水量と第2の冷却水補給動作時間とから、第2の冷却水補給動作停止後の冷却水量が推定される。そして、推定した第2の冷却水補給動作停止後の冷却水量に基づいて、第1の閾値が更新されることになる。
次に、具体的な数値を設定して、各閾値について説明する。
図4に示すレベルAを5Lとし、燃料電池発電中における冷却水タンク5内の冷却水の蒸発量を0.05L/hourとする。また、第1の冷却水補給動作における冷却水タンク5への冷却水の補給量を0.1L/min、第2の冷却水補給動作における冷却水タンク5への冷却水の補給量を0.5L/minとする。又、冷却水を必ず補給する必要があるとされるレベルCでの冷却水量を1Lとする。また、図3におけるスタート時点での冷却水タンク5内の冷却水量を5Lとする。
このように設定すると、第1の閾値の初期値は、(5―1)/0.05=80となり、約80時間と設定される。そして、第4の閾値は、(5−1)L分を補給されるまで、第1の冷却水補給動作を継続するため、(5−1)/0.1=40分と設定される。また、第5の閾値は、レベルAの5Lと設定される。
次に、第1の閾値の更新について説明する。
例えば、図3における第1の冷却水補給動作終了後、システムの発電運転終了までの燃料電池の連続発電時間を30時間と設定すると、冷却水タンク5内の冷却水は、30×0.05=1.5L分蒸発していると推定される。従って、システムの発電運転停止時の冷却水タンク5内の冷却水量は、3.5Lと推定されることになる。
次に、検知水位が第5の閾値に達する前に、システム運転指令がある場合(S18)、第2の冷却水補給動作の時間が、例えば2分であったとすると、冷却水が2×0.5L=1L分、冷却水タンク5内に補給されたと推定される。すなわち、冷却水タンク5内には、3.5+1=4.5Lの冷却水が貯留されていると推定される。
このように、冷却水タンク5内に冷却水が4.5Lしか貯留されていないため、レベルAから蒸発するよりも(5―4.5)/0.05=10時間分はやく、レベルCに達することになる。
そこで、第1の閾値設定器26は、第1の閾値を、80時間から、70時間に更新する(S21)。
なお、水位が第5の閾値になるまで、第2の冷却水補給動作が実行された場合には、第1の閾値は、初期値である80時間に設定される。
このように、本発明の実施の形態1における燃料電池システムでは、水素生成装置1が燃料ガス生成運転中に、切替器12を水素生成装置1側と冷却水タンク5側との間で交互に繰り返し切替えることで、水素生成装置1に改質反応の水蒸気源として必要な改質水を供給しながら、同時に冷却水タンク5にも冷却水を補給することが可能となる。
その結果、冷却水補給の為に燃料電池システムを停止させる必要がなく、省エネ性、商品性の向上を図れる。更に、連続発電により冷却水量が低下した場合のみ、水素生成装置1側と冷却水タンク5側とに同時に供給することによって、改質触媒の劣化、及び劣化に伴う水素生成装置の耐久性・信頼性低下の可能性を低減し、及び冷却水水温の変動抑制を実現し、燃料電池システムとしての信頼性・耐久性向上を図ることが可能となる。
又、本実施例では、水位検知器29によって下限値が検知されたときに、第1の冷却水補給動作を行うことも可能であるが、水位検知器29は上限水位と下限水位の2種類しか検知出来ず、燃料電池システムの安全面を考慮して、レベルCは最低レベルの冷却水量に設定されているため、レベルCで冷却水補給動作を行うと安定を欠く場合がある。そのため、本実施例では、連続発電時間を用いて、レベルCよりも冷却水量が多いレベルBを推定し、第1の冷却水補給動作を行うことによって、燃料電池システムの安定した円滑な運転を実行することが可能となる。
尚、本実施の形態1では、図5のS17において、水位検知器29による検知水位が第5の閾値に達したときに第2の冷却水補給動作を停止しているが、水位検知器29を用いず、第2の冷却水補給動作の動作時間が第6の閾値に達すると第2の冷却水補給動作を停止するように制御が行われても良い。
この第6の閾値としては、固定値が用いられても良く、冷却水タンク5が空の状態からレベルAに達するまで冷却水が補給される時間に設定されてもよい。
このように第6の閾値を設定して制御が行われた場合、システム運転指令がない限り、燃料電池システムの発電運転終了時における冷却水タンク5の水位がどのようなレベルであっても、第6の閾値に達するまでの時間、第2の冷却水補給動作が行われる。例えば、実施の形態1において具体的に設定された数値を用いて説明すると、第6の閾値としては、5L分の冷却水補給動作を行う時間が設定されているため(5/0.5)=10分に設定されている。すなわち、システムの発電運転停止時に冷却水タンク5内に残っている冷水量が3.5Lとしても5L分供給されることになる。そして、冷却水タンク5から溢れた冷却水(約1.5L)は、水戻し経路25から回収水タンク7へと戻される。
又、第6の閾値に達する前に、システム運転指令が入った場合には、第1の冷却水補給動作終了後、システムの発電運転停止までの連続発電時間による蒸発量と、第2の冷却水補給動作を行った時間とを考慮して、実施の形態1と同様に第1の閾値が更新される。
尚、第6の閾値を、冷却水タンク5が空の状態からレベルAに達するまで冷却水が補給される時間としているが、レベルB又はCからレベルAに達するまでの時間としても良いし、空、レベルC又はレベルBの状態から、確実に冷却水が溢れるまでの時間としても良い。この溢れた水は、水戻し経路25内を通って回収水タンク7に戻ることになる。
一方、第6の閾値を変動値として、図3に示す第1の冷却水補給動作の後から、システムの発電運転停止までの間の連続発電時間による蒸発量に従って、第2の冷却水補給動作後の冷却水量がレベルAになるように第6の閾値が変更されても良い。
すなわち、第1の冷却水補給動作の後から、システムの発電運転停止までの間の連続発電時間が短い場合には、第6の閾値も短く設定されることになる。例えば、実施の形態1において具体的に設定された数値を用いて説明すると、第1の冷却水補給動作終了後、システムの発電運転停止までの燃料電池の連続発電時間を30時間と設定した場合、冷却水タンク5内の冷却水は、30×0.05=1.5L分蒸発していると推定される。この1.5L分の冷却水を補給出来ればよいため、第6の閾値は、(1.5/0.5)=3分と設定される。
また、第1の冷却水補給動作終了後、システムの発電運転停止までの燃料電池の連続発電時間を10時間と設定した場合、冷却水タンク5内の冷却水は、10×0.05=0.5L分蒸発していると推定される。この0.5L分の冷却水を補給出来ればよいため、第6の閾値は、(0.5/0.5)=1分と設定される。
そして、第6の閾値に達する前に、システム運転指令が入った場合には、第1の冷却水補給動作終了後、システムの発電運転停止までの連続発電時間による蒸発量と、第2の冷却水補給動作を行った時間とを考慮して、上記実施の形態1と同様に第1の閾値が更新される。
また、本実施例では、システムの発電運転停止時における冷却水タンク5内の冷却水量(第2の冷却水補給動作前の冷却水量)について推定し、更に第2の冷却水動作時間を加味して、第1の閾値を更新するように制御が行われているが、システムの発電運転停止時における冷却水タンク5内の冷却水量が推定されていなくても良い。
このような場合、検知水位が第5の閾値に達する前にシステム運転指令があっても、システムの発電運転停止時における冷却水タンク5内の冷却水量が推定されていないため、第2の冷却水補給動作終了後の冷却水タンク5内の冷却水量が推定できない。そこで、発電中に冷却水がなくなるという事態を回避するため、安全面を考慮して、第1の閾値が例えば1秒等の短い値に設定される。そして、燃料電池の発電が開始されると、すぐに第1の冷却水補給動作が実行され、冷却水タンク5内に冷却水が補給される。一方、水位が第5の閾値に達した場合には、第1の閾値は、初期値に設定される。
又、本実施の形態1では、第1の冷却水補給動作時間が第4の閾値以上になった場合、第1の冷却水補給動作を終了しているが、第2の水経路9に流量計を設けて供給流量が所定の閾値以上になった場合に第1の冷却水補給動作を終了するように制御が行われてもよい。
又、本実施の形態1では、第4の閾値が想定する冷却水量を、水位検知器29の上限水位(レベルA)と同じに設定されているが、レベルAよりも低い位置に設定しても良いし、冷却水タンク5から冷却水が溢れて水戻し経路25に流入する量に設定してもよい。
尚、本実施の形態1では、第1の冷却水補給動作中にシステム停止指令があった場合、第1の冷却水補給動作の動作時間が第4の閾値に達するまでは、システムの発電運転が停止されないように制御が行われていたが、途中で停止されても良い。但し、この場合、図4で示した第1の閾値更新制御では、第1の冷却水補給動作を実行した時間及び第2の冷却水補給動作を実行した時間に応じて第1の閾値の更新を行う必要がある。
(実施の形態2)
以下に、本発明にかかる実施の形態2の燃料電池システムについて説明する。本実施の形態2の燃料電池システムは、実施の形態1と基本的な構成は同じであるが、加湿器の構成と、第1の冷却水補給動作の実行を判定する構成が異なっている。そのため、本相違点を中心に説明する。
図6は、本発明の実施の形態2における燃料電池システムの構成図である。図6において、図1と同一又は相当部には同一符号を付して、その説明を省略する。
図6に示すように、本発明の実施の形態2における燃料電池システムは、実施の形態1と異なり、酸化剤ガス供給経路17に設けられた加湿器27が冷却水を用いて酸化剤ガスを加湿する構成になっている。したがって、冷却水が加湿用としても消費され、その消費量は、酸化剤ガスの供給量、つまり燃料電池2の発電量に比例することなる。冷却水量の低下について、蒸発量ではなく、発電量に応じた消費量が支配的である場合、連続発電時間による冷却水低下量を考慮しなくても構わない。
そこで、以下に示すように、燃料電池発電中における冷却水量の低下を連続発電時における累積発電量で定義して推測することが望ましい。また、制御器13内部には、下記に述べる第2の閾値を設定する第2の閾値設定器28が設けられている。
システム運転状態に応じた改質水供給制御、冷却水補給動作制御の制御フローは図2と同様である為、説明を省略する。
図7は、システムの発電運転中(換言すれば、水素生成装置の燃料ガス生成運転中)における改質水供給動作及び第1の冷却水補給動作の制御フローを示す図である。図7において、図3と同じものには同一符号を付して、その説明を省略する。
図7に示すように、本発明の実施の形態2における燃料電池システムでは、制御器13は、S22にて、連続発電時における累積発電量が第2の閾値以上と判断した場合、第1の冷却水補給動作を実行する。一方、連続発電時における累積発電量が第2の閾値未満である場合は、制御器13はS/C=3.0狙いで水送出器10を制御する。ここで、第2の閾値とは、発電量に比例して消費される冷却水量と冷却水タンク5容量とから算出され、冷却水タンクに冷却水を補給する必要がある量にまで、冷却水が減少する連続発電時における燃料電池の累積発電量として設定される。本実施の形態では、例えば、実施の形態1で述べた第1の閾値と同様に、レベルAからレベルBになるまでの時間を初期値と設定することが出来る。尚、本実施の形態2では累積発電量を用いているため、第2の閾値は、例えば、1ワット当たりに消費される冷却水の量0.5mL/hour・Wから(5−1)/0.0005=8kWのように設定することが出来る。
また、図8は、システムの発電運転を停止(換言すれば、水素生成装置の燃料ガス生成運転を停止)してから次回の燃料ガス生成運転を開始するまでの間における第2の冷却水補給動作、及び第2の閾値更新の制御フローを示す図である。図8において、図5と同じものには同一符号を付して、その説明を省略する。
図8に示すように、本発明の実施の形態2における燃料電池システムでは、S23にて、制御器13内の第2の閾値設定器28が、第1の冷却水補給動作終了後から、システム運転終了までの間の連続発電における累積発電量と、第2の冷却水補給動作の動作時間に応じて、前記第2の閾値を更新する。
すなわち、第1の冷却水補給動作によってレベルA(図4参照)に達した冷却水量は、その後、システムの発電運転を停止するまでの間の連続発電における累積発電量分減少する。この減少した後の冷却水量を例えば、レベルDとして図4に示す。第5の閾値未満であっても、第2の冷却水補給動作を停止した場合には、減少した冷却水量分(A―D)を補充できていないため、次に連続運転した際には、レベルBに達する時間が早くなる。
そのため、第1の冷却水補給動作が終了した後、システムの発電運転停止までの間の連続発電における累積発電量と、第2の冷却水補給動作による冷却水の補給量と、レベルAにおける冷却水量とから、発電継続の為に冷却水補給が必要となる第2の閾値を更新することが可能となる。
このように、本発明の実施の形態2における燃料電池システムでは、連続発電時における累積発電量に応じて、第1の冷却水補給動作を行うことにより、冷却水量が発電量に応じて低下するようなシステムにおいても、発電時に必要な冷却水量を補給することが可能となる。
又、本実施の形態2では、燃料電池の連続発電における累積発電量のみに着目して第2の閾値が設定されているが、実施の形態1で説明した蒸発量も加味して第2の閾値が設定されてもよい。
又、本実施の形態2においても、実施の形態1において説明したのと同様に、検知水位による判断の代わりに、第2の冷却水動作時間が第6の閾値以上になったときに第2の冷却水補給動作を終了するように制御が行われても良い。
更に、実施の形態1で説明したのと同様に、システムの発電運転停止時における冷却水タンク5内の冷却水量が推定されていなくてもよい。
(実施の形態3)
本実施の形態3の燃料電池システムは、実施の形態1と基本的な構成は同じであるが、第1の冷却水補給動作の実行を判定する構成が異なっている。上記実施の形態1では、連続発電時間に基づいて第1の冷却水補給動作が行われていたが、本実施の形態3では、連続発電時間をカウントせず、水位検知器の検知によって第1の冷却水補給動作が行われる点が異なっている。そのため、本相違点を中心に説明する。
図9は、本発明の実施の形態3における燃料電池システムの構成図である。図9において、図1と同一又は相当部には同一符号を付して、その説明を省略する。
図9に示すように、本発明の実施の形態3における燃料電池システムは、制御器13に第1の閾値設定器26が設けられていない以外は、実施の形態1と同様の構成である。
又、システム運転状態に応じた改質水供給制御、冷却水補給動作制御の制御フローは図2と同様である為、説明を省略する。
図10は、システムの発電運転中(換言すれば、水素生成装置の燃料ガス生成運転中)の改質水供給動作及び第1の冷却水補給動作フロー図である。図10において、図3と同じものには同一符号を付して、その説明を省略する。
図10に示すように、本発明の実施の形態3における燃料電池システムでは、制御器13は、S24にて、水位検知器29の検知水位が第3の閾値以下になったと判断した場合、第1の冷却水補給動作を実行する。一方、検知水位が第3の閾値より大きい場合、制御器13は、S/C=3.0狙いで水送出器10を制御する。ここで、第3の閾値とは、冷却水タンクに冷却水を補給する必要がある水位として設定される。本実施の形態では、例えば図4に示したレベルBに設定される。本実施の形態3では、実施の形態1のように第1の閾値が設定されておらず、水位検知器29による検知によって、第1の冷却水補給動作が行われる。そのため、安全面をみて水位検知器29によって検知される下限量が、実施の形態1のレベルCよりも高いレベルBに設定されている(図4参照。)。
また、S25にて、制御器13は、水位検知器29の検知水位が第5の閾値以上になったと判断した場合、第1の冷却水補給動作を停止する。一方、検知水位が第5の閾値未満である場合、制御器13は、第1の冷却水補給動作を継続する。
図11は、システムの発電運転が停止(換言すれば、水素生成装置が燃料ガス生成運転を停止)してから次回の燃料ガス生成運転を開始するまでの間における第2の冷却水補給動作フロー図を示す。図11において、図5と同じものには同一符号を付して、その説明を省略する。
図11に示すように、本発明の実施の形態3における燃料電池システムでは、制御器13は、S17にて、水位検知器29の検知水位が第5の閾値以上になったと判断した場合、第2の冷却水補給動作を停止する。一方、検知水位が第5の閾値未満で、かつ運転指令がない場合は、制御器13は第2の冷却水補給動作を継続する(S17、S18)。また、第5の閾値未満であっても、運転指令がある場合は、制御器13は、第2の冷却水補給動作を停止する(S17、S18、S19)。
本発明の実施の形態3に置ける燃料電池システムは、水位検知器29で検知される上限水位及び下限水位を用いて第1の冷却水補給動作及び第2の冷却水補給動作を行っているため、実施の形態1、2のように冷却水の水位低下を推測する閾値の設定は必要なく、閾値の更新の必要もないため、制御を簡易にすることが出来る。
このように、本発明の実施の形態3における燃料電池システムでは、水位検知器29の検知信号に応じて、第1の冷却水補給動作を行うことにより、発電時に必要な冷却水量を補給することが可能となる。
本発明の燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法は、冷却水系及び改質系に水供給するポンプ数を従来よりも低減化するとともに、運転中に冷却水不足により運転停止となる可能性が低減される燃料電池システムを提供することが出来る効果を有し、家庭用等で用いられる燃料電池システム等として有用である。
1 水素生成装置
2 燃料電池
3 酸化剤ガス供給器
4 冷却水経路
4A 冷却水往路
4B 冷却水復路
5 冷却水タンク
6 冷却水送出器
7 回収水タンク
8 第1の水経路
9 第2の水経路
10 水送出器
11 浄化器
12 切替器
12A 第1弁
12B 第2弁
13 制御器
14 バーナ
15 原料ガス供給経路
16 燃料ガス供給経路
17 酸化剤ガス供給経路
18 加湿器
19 水凝縮器
20 排出燃料ガス経路
21 排出酸化剤ガス経路
22 回収水経路
23 排水経路
24 熱交換器
25 水戻し経路
26 第1の閾値設定器
27 加湿器
28 第2の閾値設定器
29 水位検知器
30 原料供給器

Claims (12)

  1. 原料と水蒸気から水素を含む燃料ガスを生成する改質器を含む水素生成装置と、
    前記水素生成装置から供給される燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池を冷却するための冷却水が流れる冷却水経路と、
    前記冷却水を貯える冷却水タンクと、
    前記燃料電池から排出される燃料ガス及び酸化剤ガスの少なくとも一方から回収される水を貯える回収水タンクと、
    前記回収水タンクと前記改質器とを接続し、前記回収水タンクから前記改質器へ水が流れる第1の水経路と、
    前記第1の水経路より分岐して前記冷却水タンクと接続する第2の水経路と、
    前記分岐箇所よりも上流の前記第1の水経路に設けられた水送出器と、
    前記回収水タンクからの水の供給先を前記水素生成装置と前記冷却水タンクとの間で切替える切替器と、
    制御器とを備え、
    前記制御器は、前記水素生成装置の前記燃料ガス生成運転中において、前記水送出器を動作させたまま、前記切替器を前記水素生成装置側と前記冷却水タンク側との間で交互に繰返し切替えて、前記冷却水タンクに前記冷却水を補給する第1の冷却水補給動作を実行する、燃料電池システム。
  2. 前記制御器は、前記燃料電池の連続発電時間が第1の閾値以上である場合に、前記第1の冷却水補給動作を実行する、請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記制御器は、前記燃料電池の連続発電時における累積発電量が、第2の閾値以上になった場合に、前記第1の冷却水補給動作を実行する、請求項1記載の燃料電池システム。
  4. 前記冷却水タンクの水位を検知する水位検知器を備え、
    前記制御器は、前記水位検知器で検知される水位が第3の閾値以下である場合に、前記第1の冷却水補給動作を実行する、請求項1記載の燃料電池システム。
  5. 前記制御器は、前記第1の冷却水補給動作時において、前記第1の冷却水補給動作前よりも前記水送出器の操作量を増加させるよう制御する、請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池システム。
  6. 前記制御器は、前記冷却水補給量が第4の閾値以上である場合に、前記第1の冷却水補給動作を停止し、前記切替器を制御して前記回収水タンクからの水の供給先を前記水素生成装置に維持する、請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池システム。
  7. 前記制御器は、前記水位検知器で検知される水位が第5の閾値以上になった場合に、前記第1の冷却水補給動作を停止し、前記切替器を制御して前記回収水タンクからの水の供給先を前記水素生成装置に維持する、請求項4記載の燃料電池システム。
  8. 前記第1の閾値を設定する第1の閾値設定器を備え、
    前記制御器は、前記水素生成装置が前記燃料ガス生成運転を停止してから次回の前記燃料ガス生成運転を開始するまでの間に、前記水送出器及び前記切替器を制御して前記回収水タンクからの水が前記冷却水タンクのみに補給される第2の冷却水補給動作を実行するよう構成されており、
    前記第1の閾値設定器は、前記第2の冷却水補給動作による冷却水補給量に応じて、前記第1の閾値を更新する、請求項2記載の燃料電池システム。
  9. 前記第2の閾値を設定する第2の閾値設定器を備え、
    前記制御器は、前記水素生成装置が前記燃料ガス生成運転を停止してから次回の前記燃料ガス生成運転を開始するまでの間に前記水送出器及び前記切替器を制御して前記回収水タンクからの水が前記冷却水タンクのみに補給される第2の冷却水補給動作を実行するよう構成されており、
    前記第2の閾値設定器は、前記第2の冷却水補給動作による冷却水補給量に応じて、前記第2の閾値を更新する、請求項3記載の燃料電池システム。
  10. 前記冷却水タンクの水位を検知する水位検知器を備え、
    前記制御器は、
    前記水素生成装置が前記燃料ガス生成運転を停止してから次回の前記燃料ガス生成運転を開始するまでの間に前記水送出器及び前記切替器を制御して前記回収水タンクからの水が前記冷却水タンクのみに補給される第2の冷却水補給動作を実行するよう構成されており、
    前記水位検知器を利用して、前記第2の冷却水補給動作を停止する、請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池システム。
  11. 前記制御器は、
    前記水素生成装置が前記燃料ガス生成運転を停止してから次回の前記燃料ガス生成運転を開始するまでの間に前記水送出器及び前記切替器を制御して前記回収水タンクからの水が前記冷却水タンクのみに補給される第2の冷却水補給動作を実行するよう構成されており、
    前記水位検知器を利用して、前記第2の冷却水補給動作を停止する、請求項4記載の燃料電池システム。
  12. 原料と水蒸気から水素を含む燃料ガスを生成する改質器を含む水素生成装置と、
    前記水素生成装置から供給される燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池を冷却するための冷却水が流れる冷却水経路と、
    前記冷却水を貯える冷却水タンクと、
    前記燃料電池から排出される燃料ガス及び酸化剤ガスの少なくとも一方から回収される水を貯える回収水タンクと、
    前記回収水タンクと前記改質器とを接続し、前記回収水タンクから前記改質器へ水が流れる第1の水経路と、
    前記第1の水経路より分岐して前記冷却水タンクと接続する第2の水経路と、
    前記分岐箇所よりも上流の前記第1の水経路に設けられた水送出器と、
    前記回収水タンクからの水の供給先を前記水素生成装置と前記冷却水タンクとの間で切替える切替器とを備えた燃料電池システムの運転方法であって、
    前記水素生成装置の前記燃料ガス生成運転中において、前記水送出器を動作させたまま、前記切替器を前記水素生成装置側と前記冷却水タンク側との間で交互に繰返し切替えて、前記冷却水タンクに前記冷却水を補給する第1の冷却水補給工程を備えた、燃料電池システムの運転方法。
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