JP2010256516A - 電気泳動表示装置 - Google Patents

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彰展 岩子
Yasushi Kaneko
金子  靖
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Abstract

【課題】周囲温度の上昇による焼き付き現象及び残像現象の発生を抑制し、表示パネルの視認性を維持しつつ動作寿命を延ばして信頼性に優れた電気泳動表示装置を提供する。
【解決手段】帯電粒子の移動によって表示を行うメモリ性を有する表示パネルと、表示データを入力して表示パネルの電極に駆動電圧を印加する駆動手段と、を備える表示装置であって、駆動手段は、表示データに基づいて表示パネルの表示を書き換える表示反転パルス発生手段と、表示パネルの表示を上書きする上書きパルス発生手段と、上書きパルス発生手段を周囲温度を測定する温度センサからの温度情報によって制御する制御手段と、を備える構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、帯電粒子の移動によって表示を行うメモリ性を有する表示パネルを備えた低消費電力の表示装置に関するものである。
従来から薄型の表示装置としては、液晶表示装置が各種の電子機器に広く使用されており、近年ではコンピュータやテレビジョン等の大型カラーディスプレイとしても使用されるようになっている。また、テレビジョンの大型カラーディスプレイとしては、プラズマディスプレイも使用されている。しかし、液晶表示装置やプラズマディスプレイはCRT表示装置に比べれば格段に薄型になったとはいえ、まだ用途によっては充分に薄くはないし、曲げることは出来ない。また、携帯機器のディスプレイとして使用する場合には消費電力の更なる低減が望まれている。
そこで、更なる薄型化と低消費電力化を実現する表示装置として、電気泳動表示素子を用いた電子ペーパーとも称される表示パネルが開発され、電子ブックや電子新聞、電子広告看板や案内表示板などへの利用が試みられている。この電気泳動表示素子を用いた表示パネル(表示装置)は、対向する面にそれぞれ電極を有する一対の基板間に帯電粒子が封入された画像表示層を設け、その一対の基板の電極間に印加される電圧の極性に応じて帯電粒子が電気泳動により移動して表示を行うように構成されている。
この電気泳動表示パネルは、電極間に印加される駆動電圧を取り去っても、帯電粒子が移動しないのでメモリ性を有しており、駆動電力が零でも表示状態を保つことが出来る。この表示状態が保たれる表示期間は、数秒から数時間、あるいは数ヶ月も継続する場合もある。このため、この電気泳動表示パネルは、極めて僅かな電力で駆動することが出来るので、低消費電力を必要とする携帯電話などの携帯機器用表示装置として有望である。
ここで、公知ではあるが本発明を理解する助けとなるので、電気泳動表示パネルの構成と動作について図18〜図21に基づいてその概略を以下説明する。図18は本発明の電気泳動表示装置に用いられる表示パネルの断面の一例である。この表示パネル50は帯電粒子が電気泳動によって移動する電気泳動型表示パネルである。
この表示パネル50は、透明な樹脂基板51の裏面全体にITO(酸化インジューム錫)膜による透明な共通電極(コモン電極)COMを形成し、その上に電子インクとも称されるマイクロカプセル表示層53が形成されている。このマイクロカプセル表示層53の表面に画素毎のセグメント電極SEGが形成されたフレキシブルプリント基板(以下FPCと略す)55が接着剤層54によって接着され構成される。
そして、マイクロカプセル表示層53は、バインダや界面活性剤、増粘剤、純水等の混合体中に直径が数十μm程度の微小なマイクロカプセル60が多数分散している。すなわち、表示パネル50は、透明な樹脂基板51とFPC55が一対の基板として配設され、その対向面の一方に共通電極COMが形成され、他方の面にセグメント電極SEGが形成され、その間にマイクロカプセル60が封入されている。
次に、図19に基づいて表示パネル50の動作原理を説明する。図19において、マイクロカプセル60は、透明なメタクリル樹脂等からなるカプセル殻61の内部に、帯電粒子として酸化チタン等からなる白色粒子63aとカーボンブラック等からなる黒色粒子63bが、シリコーンオイル等の粘性の高い透明な分散媒62に分散された状態で封入され
ている。そして、白色粒子63aは負に帯電され、黒色粒子63bは正に帯電されている。
そして、このマイクロカプセル表示層53を挟むように配置された電極のうち、一方の全面一体の共通電極COMを接地し、他方のFPC55上のセグメント電極SEGに負電圧を印加した部分では、その電界によってマイクロカプセル60内の負に帯電した白色粒子63aが透明な共通電極COM側へ、正に帯電した黒色粒子63bはセグメント電極SEG側へ移動するので、視認側(矢印Aの方向)から見ると白く見える。一方、セグメント電極SEGに正電圧を印加した部分では、その逆向きの電界によってマイクロカプセル60内の正に帯電した黒色粒子63bが透明な共通電極COM側へ、負に帯電した白色粒子63aはセグメント電極SEG側へ移動するので、視認側から見ると黒く見える。
また、図19における中央のマイクロカプセル60のように、負電圧が印加されたセグメント電極SEGと正電圧が印加されたセグメント電極SEGとに跨った位置のマイクロカプセル60内では、白色粒子63aの一部は共通電極COM側へ、残りはセグメント電極SEG側へ移動し、黒色粒子63bの一部はセグメント電極SEG側へ移動し、残りは共通電極COM側へ移動するので、マイクロカプセル60の直径よりも、細かい表示も可能である。
したがって、表示パネル50は、共通電極COMとセグメント電極SEGとの間に印加する電圧の極性によって、白又は黒に表示状態を変化させることができる。このとき白色粒子63aと黒色粒子63bは分散媒62中を電気泳動によって移動するが、分散媒62の粘度が高いので、電圧を印加して表示状態を変化させた後、その電圧の印加を停止しても、それぞれの粒子の分子間力により、その表示状態を保持するメモリ性効果を持つことが出来る。これにより、表示パネル50は、表示を変化させる時だけ駆動電圧を印加すればよいので、消費電力が極めて少ないことが大きな特徴である。
次に図20は、前述した表示パネル50で数字等のキャラクタを表示するようにした一例を示している。図20において、表示パネル50は、セグメントS0〜S6によって成るセブンセグメントキャラクタSCを1桁表す表示体で構成されている。また、そのセグメントS0〜S6の周囲領域S7はセブンセグメントキャラクタSCの背景領域を表している。
この表示パネル50は電極として1個の共通電極COMと8個のセグメント電極を有している。この8個のセグメント電極とは、セグメントS0からセグメントS6に対応するセグメント電極SEG0からSEG6、及び周囲領域S7に対応するセグメント電極SEG7である。また、表示パネル50の下部より出ている9本の線はそれぞれ、共通電極COMおよび8個のセグメント電極SEG0〜SEG7に接続されたリード線であり、それぞれのリード線は、接続される各セグメント電極と同一の名称を付して示している。そして、それぞれのリード線は後述する駆動手段に接続される。
次に図21は、図20に示した表示パネル50によるセブンセグメントキャラクタSCを(A)の数字「2」を表示した状態から(B)の数字「3」を表示する状態へ変化させる場合を示している。図21において、最初の(A)の表示状態では、セグメントS0、S1、S3、S4及びS6が黒であり、セグメントS2,S5及び周囲領域S7が白である。そして、変化後の(B)の表示状態では、セグメントS0、S1、S2、S3及びS6が黒となり、セグメントS4、S5及び周囲領域S7が白となる。
ここで実際に表示する駆動方法として、セブンセグメントキャラクタSCの表示状態を変化させるには、まず、(A)の数字「2」を表示させるために、共通電極COMは常に
接地(すなわち0V)とし、セグメント電極SEG0、SEG1、SEG3、SEG4、SEG6には一時的に正の駆動電圧を印加する。また、セグメント電極SEG2、SEG5、及び周囲領域のセグメント電極SEG7には一時的に負の電圧を印加し、その後、全てのセグメント電極は共通電極COMと同電位の0Vとする。
次に、(B)の数字「3」に表示を変化させるために、共通電極COMは常に接地(すなわち0V)とし、白から黒に変化するセグメント電極SEG2に一時的に正の駆動電圧を印加し、黒から白に変化するセグメント電極SEG4には一時的に負の電圧を印加する。そしてその後、セグメント電極SEG2とSEG4は共通電極COMと同電位の0Vに戻すと共に、変化しないセグメント電極SEG0、SEG1、SEG3、SEG5、SEG6、及び周囲領域のセグメント電極SEG7は、0Vの印加を継続する。
このように、黒、又は白に書き換えるセグメント電極には、一時的に正、又は負の電圧を印加し、表示が変化しない他のセグメント電極には共通電極COMと同電位の0Vを継続するのは、前述したように表示パネル50はメモリ性を有するため、前回の表示状態をそのまま保持することが出来るからである。
しかし、このような電気泳動型の表示パネルは、駆動電圧を印加して表示を黒、又は白とした後、長時間、電圧無印加状態を続けると、表示層における帯電粒子に僅かながら自由な流動が生じて、白又は黒の表示濃度が変化して灰色に近づく傾向があり、表示のコントラストが次第に低下して視認性が悪くなるという問題がある。また、コントラストが低下して、セグメントの表示濃度が変化したときに、駆動電圧をそのセグメント電極に印加すると、正規の黒又は白の濃度の表示がなされなくなって表示濃度にばらつきが生じ、表示品質が低下する問題もある。このような現象は残像現象と呼ばれ、電気泳動表示パネルのひとつの問題点である。
ここで図22は、この電気泳動表示パネルの残像現象の一例を示したグラフである。図22において横軸は経過時間であり、縦軸は表示パネルの光反射率である。ここで、電気泳動表示パネルのセグメント電極に負の電圧を印加して白表示(光反射率大)とし、また、他のセグメント電極に正の電圧を印加して黒表示(光反射率小)とし、その後、駆動電圧を零(すなわち電圧無印加状態)としてからの経過時間による光反射率の変化を測定した。
この図22によって明らかなように、駆動電圧の印加直後は、たとえば、白表示の光反射率は40%程度あるが、経過時間に沿って低下し、10時間後の光反射率は30%近くまで低下している。また、黒表示の光反射率は当初5%以下であるが、経過時間に沿って上昇し、10時間後の光反射率は10%近くまで上昇している。ここで、白表示と黒表示の光反射率の比がコントラストであるので、時間と共にコントラストが低下していることが理解できる。この経過時間によるコントラストの低下は、表示パネルの表示品質を悪化させるものであるので、改善が求められている。
このような背景から、電気泳動型表示パネルにコントラストの低下による表示品位劣化時間より短く設定されるリフレッシュ周期毎にリフレッシュ信号(上書きパルスとも呼ばれる)を印加する表示装置が開示されている(例えば特許文献1参照)。
以下、この特許文献1の概略動作を説明する。図23は、特許文献1に示される7セグメント表示パネル(図20参照)を駆動する駆動電圧のタイミングチャートである。図23において、7セグメントに“2”を表示するためにセグメントS0、S1、S3、S4、S6にプラス電圧が印加され、その後、“5”を表示するため、また、“3”を表示するために、それぞれのセグメントにプラス又はマイナスの駆動電圧が印加される。
そして、コントラストの低下による表示品位劣化時間より短く設定したリフレッシュ周期Tr毎に、駆動電圧と同極性のリフレッシュ信号が印加される。これにより、コントラストの低下によって表示パターンの消失や表示パターンが消失しかけて表示品位が低下することを防ぐことが示されている。
特許第2854065号公報(第4頁、第2図)
しかし、特許文献1のような駆動方法では、表示が書き換えられなくても継続して表示パネルに電圧が印加されるので、リフレッシュ信号が印加されることによって、電気泳動表示パネルの劣化を早めてしまう恐れがある。すなわち、電気泳動表示パネルは、駆動電圧を繰り返し継続的に印加すると、印加電圧が積算されて表示部の劣化が生じてコントラストが低下し、駆動電圧の印加によって表示を書き換えてもコントラストが回復しない状態になることが知られている。この継続的な電圧の印加による劣化は一般に焼き付き現象と呼ばれ、この焼き付き現象は、パネルの周囲温度に依存し、高温時において劣化が早まる傾向にある。
図24は、発明者が行った実験を元にして電気泳動表示パネルの焼き付き現象を模式的に示したグラフである。図24において、横軸は電気泳動表示パネルに所定の駆動電圧を継続的に印加した駆動時間であり、縦軸は表示パネルのコントラストである。なお、コントラストは前述したように白表示と黒表示における光反射率の比である。このグラフから理解できるように、電気泳動表示パネルは、常温であっても駆動電圧の継続的な印加によってコントラストは徐々に低下するが、周囲温度が40℃以上になると、温度上昇に伴って焼き付き現象が著しく発生し、コントラストの低下が増加する。そして、この焼き付き現象によるコントラスト低下は回復しないので、高温状態で電気泳動表示パネルを継続的に駆動し続けることは、パネル寿命を短くすることになる。
また、発明者が実施した別の実験によれば、先に記述した長時間、電圧無印加状態を続けた場合に発生する電気泳動表示パネルの残像現象にも温度依存性があり、常温で電圧無印加状態を続けた場合、表示のコントラスト低下は少ないが、周囲温度が上昇すると残像現象が顕著になって、コントラストの低下が増大することが判明した。
図25は、発明者が実施した実験を元にして電気泳動表示パネルの残像現象の温度依存性を模式的に示したグラフである。図25において、横軸は電気泳動表示パネルに所定の駆動電圧を印加した後の電圧無印加時間であり、縦軸は表示パネルのコントラストである。なお、コントラストは前述したように白表示と黒表示における光反射率の比である。このグラフから電気泳動表示パネルは、常温におけるコントラスト低下は比較的少ないが、周囲温度が40℃以上になると、温度上昇に伴って残像現象が著しく発生し、コントラストの低下が増大することが理解できる。このため、このような電圧無印加状態を続けた場合に発生する残像現象の軽減するためにも、温度依存性を考慮する必要がある。
しかしながら、従来の特許文献1のような駆動方法は、温度に対する考慮がまったくなされていない。すなわち、従来の残像現象の対策は、一義的にリフレッシュ周期を決めてリフレッシュ信号を表示パネルに印加しているので、たとえば、常温時においてはリフレッシュ信号の印加回数が必要以上に多すぎて、無駄な電力を消費することになる。また、必要以上のリフレッシュ信号を印加することによって、電気泳動表示パネルに焼き付き現
象と呼ばれる劣化が発生してパネルの寿命が短くなる問題もある。また、周囲温度が高温時においては、残像現象の増加に対してリフレッシュ信号の印加回数が少なすぎて、コントラストの低下をほとんど改善できない問題がある。
ここで、電気泳動表示パネルの特性をまとめると、電気泳動表示パネルには、電圧無印加状態によって現れる残像現象と、駆動電圧を継続して印加することで発生する周囲温度に依存した焼き付き現象が存在する。よって、温度条件を加味した最適なリフレッシュ周期を見極める必要が生じた。
本発明の目的は上記課題を解決し、周囲温度の上昇による焼き付き現象の発生を抑制し、表示パネルの視認性を維持しつつ動作寿命を延ばして信頼性に優れた電気泳動表示装置を提供することである。また、他の目的は、周囲温度の上昇による残像現象の増加を抑制して、温度変化に影響されずに表示パネルの優れた視認性を維持する電気泳動表示装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の電気泳動表示装置は、下記記載の構成を採用する。
本発明の電気泳動表示装置は、対向する面にそれぞれ電極を有する一対の基板間に帯電粒子が封入され、この帯電粒子の移動によって表示を行うメモリ性を有する表示パネルと、表示データを入力して前記表示パネルの電極に駆動電圧を印加する駆動手段と、を備える表示装置であって、駆動手段は、表示データに基づいて表示パネルの表示を書き換える表示反転パルスを生成する表示反転パルス発生手段と、表示パネルの表示を上書きする上書きパルスを生成する上書きパルス発生手段と、上書きパルス発生手段を温度センサが測定する周囲温度の温度情報に基づいて制御する制御手段とを備えることを特徴とする。また、温度情報が所定温度以下のときは、表示が書き換わる電極に表示反転パルスが出力されるのと同じタイミングで、表示が書きかわらない電極にも、上書きパルスが出力され、温度情報が所定温度を越えたときは、温度センサからの温度情報に基づいて、駆動手段は、上書きパルスの出力を間引く、または出力を追加するように上書きパルス発生手段を制御することを特徴とする。
また、表示反転パルスの発生は、温度情報が所定温度以下において、分単位以下で発生し、温度センサからの温度情報が所定温度を越えたときは、上書きパルスを所定の間隔で間引くように、制御手段は、上書きパルス発生手段を制御することを特徴とする。また、制御手段は、温度情報に基づいて上書きパルスの間引き率を変更することを特徴とする。また、制御手段は、前記温度情報の上昇に応じて、その上書きパルスの間引き率を増加させることを特徴とする。
あるいは、表示反転パルスの発生は、温度情報が所定温度以下において、1時間単位以上で発生し、前記温度センサからの前記温度情報が所定温度を越えたときは、上書きパルスの出力を所定の間隔で追加するように、制御手段は、前記上書きパルス発生手段を制御することを特徴とする。また、制御手段は、温度情報に基づいて上書きパルスの出力の間隔を変更することを特徴とする。また、制御手段は、温度情報の上昇に応じて、前記上書きパルスの出力を追加し、出力の間隔を短くすることを特徴とする。
上記の如く本発明によれば、周囲温度の上昇に応じて上書きパルスの間隔を制御できるので、効果的に上書きパルスの印加が行われることになり、焼き付き現象や残像現象の発生を抑制することが可能となる。例えば、頻繁に上書きパルスを印加するような場合には、上書きパルスの間引き率を増加させることによって、電気泳動表示パネルに印加される
電圧の積算値が減少するので、高温動作での焼き付き現象の発生を抑制でき、表示パネルの動作寿命を延ばして、信頼性に優れた電気泳動表示装置を提供することができる。
また、頻繁に上書きパルスを印加しないような場合では、周囲温度に応じて上書きパルスの間隔を制御し調整することで、高温時における電気泳動表示パネルの残像現象の増加を抑制でき、温度変化に影響されずに視認性に優れた電気泳動表示装置を提供することが出来る。また、常温では上書きパルスの出力が制限されるので、常温において、極めてわずかな消費電力で動作することが出来ると共に、電気泳動表示パネルの長寿命動作を実現できる。
このように、周囲温度の上昇に応じて、上書きパルスの間隔を制御するので、残像現象の抑制と焼き付き現象の抑制を両立でき、表示パネルとしての視認性を維持しつつ長い動作寿命を備えた高性能な電気泳動表示装置を実現できる。これにより、優れた視認性と高温動作での信頼性が求められる自動車搭載用表示装置や、屋外での使用が前提となる携帯型電子機器用表示装置として利用範囲を拡大することが可能となる。また、使用温度範囲が広く、視認性に優れ、低消費電力で長寿命の電気泳動表示装置を提供することが出来る。
本発明の第1の実施形態の電気泳動表示装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態の電気泳動表示装置の基本動作の一例を説明するフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の電気泳動表示装置の間引き制御動作を説明するフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の電気泳動表示装置の駆動電圧の基本波形の一例を説明するタイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態の電気泳動表示装置の常温における駆動波形の一例を説明するタイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態の電気泳動表示装置の40℃における駆動波形の一例を説明するタイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態の電気泳動表示装置の50℃における駆動波形の一例を説明するタイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態の電気泳動表示装置の60℃における駆動波形の一例を説明するタイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態の電気泳動表示装置による焼き付き現象の改善の一例を模式的に示すグラフである。 本発明の第2の実施形態の電気泳動表示装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態の電気泳動表示装置の基本動作の一例を説明するフローチャートである。 本発明の第2の実施形態の電気泳動表示装置の上書きパルス制御動作を説明するフローチャートである。 本発明の第2の実施形態の電気泳動表示装置の常温における駆動波形の一例を説明するタイミングチャートである。 本発明の第2の実施形態の電気泳動表示装置の40℃における駆動波形の一例を説明するタイミングチャートである。 本発明の第2の実施形態の電気泳動表示装置の50℃における駆動波形の一例を説明するタイミングチャートである。 本発明の第2の実施形態の電気泳動表示装置の60℃における駆動波形の一例を説明するタイミングチャートである。 本発明の第2の実施形態の電気泳動表示装置による残像現象の改善の一例を模式的に示すグラフである。 本発明の電気泳動表示装置で使用される電気泳動表示パネルを説明する断面図である。 本発明の電気泳動表示装置で使用される電気泳動表示パネルの動作原理を説明する拡大断面図である。 本発明の電気泳動表示装置で使用される電気泳動表示パネルの数字キャラクタを表示する一例を示す平面図である。 本発明の電気泳動表示装置で使用される電気泳動表示パネルに数字「2」を表示した状態から数字「3」を表示する状態へ変化させる場合の説明図である。 従来の電気泳動表示パネルの白表示及び黒表示における光反射率の変化の一例を示すグラフである。 従来の電気泳動表示パネルを駆動する駆動装置の動作を説明するタイミングチャートである。 従来の電気泳動表示パネルの焼き付き現象の一例を模式的に示すグラフである。 従来の電気泳動表示パネルの残像現象の一例を模式的に示すグラフである。
以下図面により本発明の実施の形態を詳述する。
本発明の第1の実施形態は、周囲温度の上昇による焼き付き現象の発生を抑制する電気泳動表示装置を説明する。
[本発明の第1の実施形態の電気泳動表示装置の構成説明:図1]
本発明の電気泳動表示装置の概略構成を図1に基づいて説明する。図1において、1は本発明の第1の実施形態の電気泳動表示装置である。電気泳動表示装置1は、帯電粒子の移動によって表示を行う表示パネル50と、この表示パネル50を駆動する駆動手段とし
ての駆動IC10と、周囲温度を測定する温度センサ40によって構成される。ここで、表示パネル50は、前述の図18〜図21で示した表示パネル50と同様な構成であるので、図1においても同一番号を付す。
すなわち、表示パネル50は、透明な樹脂基板51とFPC55による一対の基板の対向面に形成される共通電極COMとセグメント電極SEGの間に帯電粒子63が封入され、共通電極COMとセグメント電極SEGに印加される電圧の極性に応じて帯電粒子63が電気泳動によって移動する電気泳動型表示パネルである。尚、帯電粒子63は、図19で前述したように、マイクロカプセル60の中に封入された白色粒子63aと黒色粒子63bによって構成され、マイクロカプセル60は、マイクロカプセル表示層53の中に多数分散しているが、詳細な説明は、ここでは省略する。
次に駆動IC10は、制御部11、波形パラメータ12、パルス発生部20、出力ドライバ30等によって構成される。また、クロック信号CLKを発生するクロック回路や、正電圧+Vと負電圧−Vを生成する電源回路等も設けられているが、特別な回路ではないので図示を省略している。
ここで、制御手段としての制御部11は、図示しないが内部にレジスタや演算回路を有し、外部から表示データP1と、外部に設けられる温度センサ40からの温度情報である温度データP2を入力し、駆動電圧を制御するための制御信号P3を出力する。また、スタート信号STを出力する。
波形パラメータ12はレジスタ群であり、制御部11からの制御信号P3を入力し、駆動IC10が出力する駆動電圧のパラメータ情報を記憶して、波形パラメータ信号P4、P5を出力する。この波形パラメータ信号P4、P5は、出力する駆動電圧の各期間の時間情報と各期間の電圧極性情報とを含んでいる。
パルス発生部20は、上書きパルス発生手段としての上書きパルス発生部21と、表示反転パルス発生手段としての表示反転パルス発生部22とによって構成される。上書きパルス発生部21は波形パラメータ信号P4を入力し、表示反転パルス発生部22は波形パラメータ信号P5を入力する。また、それぞれクロック信号CLKとスタート信号STを入力する。そして、上書きパルス発生部21は、後述する駆動電圧の上書きパルスを生成する回路であり、上書きパルスの波形データP6を出力し、表示反転パルス発生部22は、後述する駆動電圧の表示反転パルスを生成する回路であり、表示反転パルスの波形データP7を出力する。
ここで、上書きパルス発生部21と表示反転パルス発生部22は、制御部11からのスタート信号STにより起動され、内部カウンタ(図示せず)でクロック信号CLKを計数して波形パラメータ信号P4、P5に基づいた波形データP6とP7をそれぞれ出力する。
すなわち、パルス発生部20は、波形パラメータ信号P4、P5の情報から駆動電圧の各期間の時間と各期間の電圧極性を決定し、コード化された波形データP6、P7を順次出力する。これにより、制御部11が波形パラメータ12で記憶している波形パラメータ信号P4、P5を変更することによって、パルス発生部20からの波形データP6、P7を変更することが出来る。そして、後述する上書きパルスの間引き動作は、制御部11が波形パラメータ12に記憶する波形パラメータ信号P4を操作することによって実施される。
次に出力ドライバ30は、出力端子数に相当する数のレベルシフト回路(図示せず)を
有しており、波形データP6、P7を入力して、正電圧+V、0V、負電圧−Vの3値によって構成される駆動電圧を出力する複数の出力端子OUTを備えている。ここで、出力端子の本数は駆動する表示パネルに応じて任意に設定されるが、本実施例では、前述した表示パネル50の8本のセグメント電極を駆動することを例として8本の出力端子OUT1〜OUT8を備える。
そして、出力端子OUT1〜OUT8は、一部図示を省略しているが表示パネル50の各セグメント電極SEGに接続される。また、出力端子OUTCは、表示パネル50の共通電極COMに接続される出力であり、共通電極COMは常に0Vに接地されるので、出力端子OUTCは駆動IC10の内部で0Vに接続される。
なお、温度センサ40は、駆動IC10の外付けとして構成しているが、この構成に限定されず、駆動IC10の内部に半導体による温度センサを設けても良い。また、パルス発生部20には、後述する前置反転パルスを生成する前置反転パルス発生部が含まれるが、ここでの図示を省略している。
また、駆動IC10の内部構成は図1に限定されず、たとえば、制御部11は駆動IC10の外部に配設されても良い。この場合は、温度センサ40からの温度データP2は、外付けの制御部11に接続され、また、駆動IC10には、制御部11からの制御信号P3を入力するインターフェース回路(図示せず)が設けられる。
[本発明の電気泳動表示装置の基本動作説明:図1、図2]
次に、本発明の第1の実施形態の電気泳動表示装置1の基本動作を図2のフローチャートに基づいて説明する。尚、電気泳動表示装置1の構成は図1を参照として、動作の一例として、1分ごとに表示データが更新する分単位の時刻を表示する表示装置、つまり、表示データが更新された電極を除いて、同じ表示データが続いて表示され、上書きパルスが頻繁に、例えば分単位、あるいは秒単位以下で電圧が印加される表示装置を前提とする。図2において、駆動IC10の制御部11は、表示データP1を入力して内容が更新されたかを判定する(ステップST1)。ここで、肯定判定(表示データが更新された)であれば、次のステップST2へ進み、否定判定(表示データ更新せず)であれば、ステップST1を繰り返す。なお前述したように、分単位の時刻を表示する表示装置であれば、表示内容は全てのセグメント電極において、1分ごとに更新されることになる。
次に制御部11は、ステップST1で肯定判定がなされたならば、入力した表示データP1に基づいて表示反転パルスのパラメータ情報を制御信号P3として出力し、波形パラメータ12は、このパラメータ情報を内部に記憶する(ステップST2)。
次に制御部11は、温度センサ40を動作させて現在の周囲温度を測定し、温度データP2を入力する(ステップST3)。
次に制御部11は、入力した温度データP2に基づいて上書きパルスの間引き率を決定し、上書きパルスのパラメータ情報を設定する(ステップST4)。なお、ステップST4の詳細は後述する。
次に制御部11は、各セグメントに印加する上書きパルスの回数をカウントし、ステップST4で決定された間引き率に従って上書きパルスを出力するか否かを判定して、その結果としてのパラメータ情報を制御信号P3として出力し、波形パラメータ12は、この上書きパルスのパラメータ情報を内部に記憶する(ステップST5)。
次に波形パラメータ12は、入力したパラメータ情報である制御信号P3に基づいて、
上書きパルスの波形パラメータ信号P4と表示反転パルスの波形パラメータ信号P5をそれぞれ出力する。そして、上書きパルス発生部21は、波形パラメータ信号P4に基づいて上書きパルスを生成して波形データP6を出力し、表示反転パルス発生部22は、波形パラメータ信号P5に基づいて表示反転パルスを生成して波形データP7を出力する(ステップST6)。
次に出力ドライバ30は、波形データP6、P7を入力して内部のレベルシフト回路(図示せず)によって正電圧+V、0V、負電圧−Vの3値で構成されるセグメント駆動電圧VSを生成し、それぞれ出力する(ステップST7)。なお、セグメント駆動電圧VSの詳細は後述する。このステップST7が終了すると、制御部11の制御はステップST1へ戻り、再び表示データP1が更新されるまでステップST1で待機する。
[本発明の電気泳動表示装置の間引き制御動作説明:図1、図3]
次に、本発明の電気泳動表示装置の上書きパルスの間引き制御ルーチン(ステップST4)の詳細を図3のフローチャートに基づいて説明する。図3において、制御部11は、入力した温度データP2が常温であるかを判定する(ステップST41)。なお、常温の定義は任意で良いが、例えば、40℃未満の温度を常温と定義すれば、温度が40℃未満であるかを判定する。ここで、肯定判定であればステップST44に進み、否定判定であればステップST42に進む。
次に制御部11は、ステップST41が否定判定であれば、入力した温度データP2が40℃以上50℃未満であるかを判定する(ステップST42)。ここで、肯定判定であればステップST45に進み、否定判定であればステップST43に進む。
次に制御部11は、ステップST42が否定判定であれば、入力した温度データP2が50℃以上60℃未満であるかを判定する(ステップST43)。ここで、肯定判定であればステップST46に進み、否定判定であればステップST47に進む。
また、制御部11はステップST41が肯定判定であれば、温度は常温であるので、上書きパルスの間引き制御は行わず、間引き無しの上書きパルスのパラメータ情報を設定し、間引き制御ルーチンを終了する(ステップST44)。
また、制御部11はステップST42が肯定判定であれば、温度は40℃以上50℃未満であるので、上書きパルスの間引き率を一例として1/10に決定して上書きパルスのパラメータ情報を設定し、間引き制御ルーチンを終了する(ステップST45)。
また、制御部11はステップST43が肯定判定であれば、温度は50℃以上60℃未満であるので、上書きパルスの間引き率を一例として1/5に決定して上書きパルスのパラメータ情報を設定し、間引き制御ルーチンを終了する(ステップST46)。
また、制御部11はステップST43が否定判定であれば、温度は60℃以上であるので、上書きパルスの間引き率を一例として1/3に決定して上書きパルスのパラメータ情報を設定し、間引き制御ルーチンを終了する(ステップST47)。このように、間引き制御ルーチンであるステップST4(ステップST41〜ST47)は、制御部11により周囲温度に応じて上書きパルスの間引き率を決定する動作を行う。
すなわち、制御部11は間引き制御ルーチンによって、周囲温度が所定温度以下のときは上書きパルスを間引くことなく周期的に発生させ、また、周囲温度が所定温度を越えたときは上書きパルスを所定の間隔で間引くように制御する。そして、制御部11は周囲温度に応じて上書きパルスの間引き率を変更し、具体的には、周囲温度の上昇に応じて上書
きパルスの間引き率を増加させる。
この結果、温度上昇に応じて電気泳動表示パネルに周期的に印加される上書きパルスによる電圧の積算値が減少するので、表示パネルの高温動作での焼き付き現象の発生が抑制されて、表示パネルの動作寿命を延ばすことが出来る。このように、温度に応じた上書きパルスの間引き率制御が本発明の大きな特徴である。
[本発明の電気泳動表示装置の駆動電圧の基本波形の説明:図1、図4]
次に本発明の電気泳動表示装置が出力する駆動電圧の基本波形を図4のタイミングチャートに基づいて説明する。なお、電気泳動表示装置1の構成は図1を参照とし、表示パネル50を駆動することを前提とする。
図4において、4種類のセグメント駆動電圧VSは表示パネル50のセグメント電極SEGに印加される駆動電圧であり、表示セグメントを白→白、黒→黒、白→黒、黒→白と変化させるための駆動電圧の一例を示している。そして、これらのセグメント駆動電圧VSは、表示データに対応して表示反転パルスを印加するための表示反転期間T3と、その表示反転パルスの印加を止めて現在の表示状態を維持するための表示期間T0と、表示が変化しないときに上書きパルスを印加するための上書き期間T2と、上書きパルスと表示反転パルスの前に出力される前置反転パルスを印加するための前置反転期間T1の4つの期間で構成されている。なお、表示パネル50の共通電極COMは、常に0Vの駆動電圧が印加されているので図示は省略する。
ここで、セグメント駆動電圧VS(白→白)は、表示が白状態のままで変化しないときに出力される駆動電圧である。このセグメント駆動電圧VS(白→白)は、正電圧+Vの前置反転パルスが前置反転期間T1に出力され、続いて負電圧−Vの上書きパルスPw´が上書き期間T2に出力され、その後の表示反転期間T3と表示期間T0は、共通電極COMと同電位の0Vが印加される。
また、セグメント駆動電圧VS(黒→黒)は、表示が黒状態のままで変化しないときに出力される駆動電圧である。このセグメント駆動電圧VS(黒→黒)は、負電圧−Vの前置反転パルスが前置反転期間T1に出力され、続いて正電圧+Vの上書きパルスPb´が上書き期間T2に出力され、その後の表示反転期間T3と表示期間T0は、共通電極COMと同電位の0Vが印加される。すなわち、セグメント駆動電圧VS(白→白)とVS(黒→黒)は、共に表示状態に変化がないので、前置反転期間T1と上書き期間T2を除いた表示期間T0と表示反転期間T3は、0Vを印加して現在の表示状態を継続している。
また、セグメント駆動電圧VS(白→黒)は、表示が白状態から黒状態に変化するときに出力される駆動電圧である。このセグメント駆動電圧VS(白→黒)は、負電圧−Vの前置反転パルスが前置反転期間T1に出力され、続いて表示を黒とするために正電圧+Vの表示反転パルスPbが上書き期間T2を含めて表示反転期間T3に出力され、その後の表示期間T0は、共通電極COMと同電位の0Vが印加される。
また、セグメント駆動電圧VS(黒→白)は、表示が黒状態から白状態に変化するときに出力される駆動電圧である。このセグメント駆動電圧VS(黒→白)は、正電圧+Vの前置反転パルスが前置反転期間T1に出力され、続いて表示を白とするために負電圧−Vの表示反転パルスPwが上書き期間T2を含めて表示反転期間T3に出力され、その後の表示期間T0は、共通電極COMと同電位の0Vが印加される。
ここで、表示状態に変化がないときに出力される上書きパルスPw´、Pb´は、前述したように、メモリ性を有する電気泳動表示パネルの特性である電圧無印加状態を続けた
場合に白又は黒の表示濃度が変化して灰色に近づき、表示のコントラストが次第に低下する残像現象を低減させることを目的としている。
すなわち、セグメントが白を保持していて次第に白から灰色に近づいたとき、白となる負電圧−Vの上書きパルスPw´を再び印加することによって、表示状態は正規の白の濃度に戻るのでコントラストの低下を低減させることが出来る。また同様に、セグメントが黒を保持していて次第に黒から灰色に近づいたとき、黒となる正電圧+Vの上書きパルスPb´を再び印加することによって、表示状態は正規の黒の濃度に戻るのでコントラストの低下を低減させることが出来る。このため、表示状態が変化しない場合のセグメント駆動電圧VS(白→白)とVS(黒→黒)に、上書きパルスPw´、Pb´を周期的に加えることで残像現象を低減させることが出来る。
また、前置反転期間T1に出力される前置反転パルスについて説明すると、セグメント駆動電圧VS(白→白)の前置反転パルスは正電圧+Vであって、そのあとに出力される上書きパルスPw´は負電圧−Vである。ここで、電気泳動表示パネルに周期的に負電圧−Vの上書きパルスPw´が印加されると、パネルに負電圧−Vの直流分が僅かずつ積算され、長期的に見て電気泳動表示パネルが劣化し、信頼性が低下する問題がある。しかし、上書きパルスの印加の前に反対極性である前置反転パルスを瞬間的に印加することにより、電気泳動表示パネルの電極間に逆向きの電流が流れて直流分の印加が低減される。
これにより、電気泳動表示パネルは交流化駆動に近い駆動が行われるので、劣化を防いで信頼性に優れた表示パネルを実現することが出来る。同様に、他のセグメント駆動電圧VSにおいても、上書き期間T2の前に反対極性の前置反転パルスを印加して電気泳動表示パネルの劣化を防いでいる。なお、前置反転パルスは、表示パネルの信頼性を向上させるものであって、場合によっては無くても良い。また、各期間の実時間は一例として、前置反転期間T1が約4mS、上書き期間T2が約16mS、表示反転期間T3が約300mS以下である。
[本発明の電気泳動表示装置の常温での駆動電圧の説明:図5]
次に本発明の電気泳動表示装置が出力する常温での駆動電圧の一例を図5のタイミングチャートに基づいて説明する。本形態の電気泳動表示装置は、分単位に表示データが更新する表示装置である。本実施形態の表示装置は、分単位に表示データが更新される電極を有するため、全ての電極に、表示反転パルスPw、Pbまたは上書きパルスPw´、Pb´が、分単位で印加されることになる。表示データが白→黒、黒→白と変化する電極には、前述したように、表示反転パルスPw、Pbが印加される。表示データが書き変わらない電極にも、表示反転パルスPw、Pbの印加タイミングと同期して、上書きパルスPw´、Pb´が印加される。
ここで、周囲温度は常温であるので、前述したように間引き制御ルーチンにおいて、制御部11が間引き無しの上書きパルスのパラメータ情報を設定したことを前提とする。なお、図5〜図8で示す駆動電圧は表示反転パルスと上書きパルスのみを示し、前置反転パルスは省略する。また、タイム0〜タイム11は時間経過を示し、その間隔Tsは前述したように、1分ごとに表示が更新する分単位の時刻を表示する表示装置を前提とするならば1分間隔であるが、これに限定されず、1分より短い時間でも良く、また1分より長い時間でも良い。
図5において、セグメント駆動電圧VS1は白表示を継続する駆動電圧の一例であり、タイム0において、表示を白とするために負電圧−Vの表示反転パルスPwが表示反転パルス発生部22によって出力され、その後、タイム1以降、負電圧−Vの上書きパルスPw´が上書きパルス発生部21によって間隔Tsごとに周期的に繰り返し出力される。こ
れにより、表示は白表示が継続され、また、上書きパルスPw´によって、表示のコントラストが次第に低下する残像現象をある程度低減させることが出来る。
また、セグメント駆動電圧VS2は、黒表示を継続する駆動電圧の一例であり、タイム0において、表示を黒とするために正電圧+Vの表示反転パルスPbが出力され、その後、タイム1以降、正電圧+Vの上書きパルスPb´が間隔Tsごとに周期的に繰り返し出力される。これにより、表示は黒表示が継続され、また、上書きパルスPb´によって、表示のコントラストが次第に低下する残像現象をある程度低減させることが出来る。
次にセグメント駆動電圧VS3は、白表示のあとに黒表示とする駆動電圧の一例であり、タイム0において表示を白とするために負電圧−Vの表示反転パルスPwが出力され、その後、タイム1からタイム6までの期間は継続して負電圧−Vの上書きパルスPw´が間隔Tsごとに繰り返し出力される。そして、タイム7において表示を黒とするために正電圧+Vの表示反転パルスPbが出力され、その後、タイム8以降、継続して正電圧+Vの上書きパルスPb´が繰り返し出力される。これにより、表示はタイム0からタイム7までの期間が白状態となり、タイム7以降は黒状態となる。また、上書きパルスPw´とPb´が継続して出力されるので、ある程度残像現象を低減させることが出来る。
次にセグメント駆動電圧VS4は、黒表示のあとに白表示とする駆動電圧の一例であり、タイム0において表示を黒とするために正電圧+Vの表示反転パルスPbが出力され、その後、タイム1からタイム4までの期間は継続して正電圧+Vの上書きパルスPb´が間隔Tsごとに繰り返し出力される。そして、タイム5において表示を白とするために負電圧−Vの表示反転パルスPwが出力され、その後、タイム6以降、継続して負電圧−Vの上書きパルスPw´が繰り返し出力される。これにより、表示はタイム0からタイム5までの期間が黒状態となり、タイム5以降は白状態となる。また、上書きパルスPb´とPw´が継続して出力されるので、残像現象を低減させることが出来る。
このように、周囲温度が常温であるとき、制御部11は表示反転パルスPw、Pbに続く上書きパルスPw´、Pb´の間引きを実施せず、上書きパルスPw´、Pb´は継続して周期的に出力される。これにより、電圧無印加状態によって現れる残像現象を抑制することが出来る。
[本発明の電気泳動表示装置の40℃での駆動電圧の説明:図6]
次に本発明の電気泳動表示装置が出力する40℃でのセグメント駆動電圧VS41〜VS44を図6のタイミングチャートに基づいて説明する。なお、セグメント駆動電圧VS41〜VS44は、図5で示した常温での駆動電圧VS1〜VS4と基本波形はそれぞれ同じであるので、重複する説明は一部省略する。そして、周囲温度が40℃である場合は、前述した上書きパルスの間引き制御ルーチンの例に準じて、制御部11が上書きパルスの間引き率を1/10に設定したことを前提とする。
図6において、セグメント駆動電圧VS41は白表示を継続する駆動電圧であり、タイム0において表示を白とするために負電圧−Vの表示反転パルスPwが出力し、その後、タイム1以降、継続して負電圧−Vの上書きパルスPw´が間隔Tsごとに繰り返し出力される。ここで、前述したように上書きパルスの間引き率が1/10に設定されているので、上書きパルス発生部21は、上書きパルスPw´の出力が開始されたタイム1から数えて10番目のタイム10において、図示するように上書きパルスを間引きして出力しない。
そして、次のタイム11から再び上書きパルスPw´は出力され、以降、図示しないが10番目毎の上書きパルスが間引きされる。なお、図示しないが、前述の前置反転パルス
が上書きパルスの前に出力されているならば、上書きパルスの間引きに合わせて前置反転パルスも間引きされる。
また、セグメント駆動電圧VS42は、黒表示を継続する駆動電圧であり、タイム0において表示を黒とするために正電圧+Vの表示反転パルスPbが出力し、その後、タイム1以降、継続して正電圧+Vの上書きパルスPb´が繰り返し出力される。そして、前述したように上書きパルスの間引き率が1/10に設定されているので、上書きパルス発生部21は、上書きパルスPb´の出力が開始されたタイム1から数えて10番目のタイム10において、上書きパルスを間引きして出力しない。そして、次のタイム11から再び上書きパルスPb´は出力され、以降、図示しないが10番目毎の上書きパルスが間引きされる。
また、セグメント駆動電圧VS43は、白表示のあとに黒表示とする駆動電圧であり、常温でのセグメント駆動電圧VS3と同様である。ここで、白を上書きする上書きパルスPw´は、タイム1〜タイム6まで継続して出力され、また、黒を上書きする上書きパルスPb´は、タイム8から継続して出力されるが、間引き率が1/10に設定されているので、上書きパルス発生部21は、上書きパルスPw´の出力が開始されるタイム1から数えて10番目となるタイム11において、図示するように上書きパルスを間引きして出力しない。
また、セグメント駆動電圧VS44は、黒表示のあとに白表示とする駆動電圧であり、常温でのセグメント駆動電圧VS4と同様である。ここで、黒を上書きする上書きパルスPb´は、タイム1〜タイム4まで継続して出力され、また、白を上書きする上書きパルスPw´はタイム6から継続して出力されるが、間引き率が1/10に設定されているので、上書きパルス発生部21は、上書きパルスPb´の出力が開始されるタイム1から数えて10番目となるタイム11において、図示するように上書きパルスを間引きして出力しない。
このように、周囲温度が40℃程度である場合は、上書きパルスの間引き率が1/10に設定されるので、上書きパルスが10回連続して出力される毎に、10回に1回の割合で上書きパルスが間引きされる。これは、周囲温度が40℃程度では、図24で示すように、焼き付き現象によるコントラストの低下は、常温動作と比較してそれほど大きな差ではないので、上書きパルスをわずかに間引くことで、焼き付き現象を常温動作と同程度に改善することが出来るからである。なお、制御部11は上書きパルスを間引くためのカウントを行うが、表示反転パルスPw、Pbはカウントされず、上書きパルスPw´、Pb´だけがカウントされる。
[本発明の電気泳動表示装置の50℃での駆動電圧の説明:図7]
次に、本発明の電気泳動表示装置が出力する50℃でのセグメント駆動電圧VS51〜VS54を図7のタイミングチャートに基づいて説明する。なお、セグメント駆動電圧VS51〜VS54は、図5で示した常温でのセグメント駆動電圧VS1〜VS4と基本波形はそれぞれ同じであるので、重複する説明は一部省略する。そして、周囲温度が50℃である場合は、前述した上書きパルスの間引き制御ルーチンの例に準じて、制御部11が上書きパルスの間引き率を1/5に設定したことを前提とする。
図7において、セグメント駆動電圧VS51は白表示を継続する駆動電圧であり、タイム0において表示を白とするために負電圧−Vの表示反転パルスPwが出力し、その後、タイム1以降、継続して負電圧−Vの上書きパルスPw´が間隔Tsごとに繰り返し出力される。ここで、前述したように上書きパルスの間引き率が1/5に設定されているので、上書きパルス発生部21は、上書きパルスPw´の出力が開始されたタイム1から数え
て5番目のタイム5において、図示するように上書きパルスを間引きして出力しない。また、次のタイム6から数えて5番目のタイム10において、上書きパルスを再び間引きして出力しない。以降、図示しないが5番目毎の上書きパルスが間引きされる。
また、セグメント駆動電圧VS52は、黒表示を継続する駆動電圧であり、タイム0において表示を黒とするために正電圧+Vの表示反転パルスPbが出力し、その後、タイム1以降、継続して正電圧+Vの上書きパルスPb´が間隔Tsごとに繰り返し出力される。ここで、前述したように上書きパルスの間引き率が1/5に設定されているので、上書きパルス発生部21は、上書きパルスPb´の出力が開始されたタイム1から数えて5番目のタイム5において、上書きパルスを間引きして出力しない。また、次のタイム6から数えて5番目のタイム10において、上書きパルスを再び間引きして出力しない。以降、図示しないが5番目毎の上書きパルスが間引きされる。
また、セグメント駆動電圧VS53は、白表示のあとに黒表示とする駆動電圧であり、常温での駆動電圧VS3と同様である。ここで、白を上書きする上書きパルスPw´はタイム1〜タイム6まで出力され、黒を上書きする上書きパルスPb´はタイム8から継続して出力されるはずであるが、間引き率が1/5に設定されているので、上書きパルス発生部21は、タイム1の上書きパルスPw´から数えて5番目のタイム5と、タイム6の上書きパルスPw´から数えて5番目のタイム11の上書きパルスを間引きして出力しない。
また、セグメント駆動電圧VS54は、黒表示のあとに白表示とする駆動電圧であり、常温での駆動電圧VS4と同様である。ここで、黒を上書きする上書きパルスPb´は、タイム1〜タイム4まで出力され、白を上書きする上書きパルスPw´はタイム6から継続して出力されるはずであるが、間引き率が1/5に設定されているので、上書きパルス発生部21は、タイム1の上書きパルスPb´から数えて5番目のタイム6と、タイム7の上書きパルスPw´から数えて5番目のタイム11の上書きパルスを間引きして出力しない。
このように、周囲温度が50℃程度である場合は、上書きパルスの間引き率が1/5に設定されるので、上書きパルスが5回連続して出力される度に、5回に1回の割合で上書きパルスが間引きされる。これは、図24で示すように、周囲温度50℃では周囲温度40℃よりも焼き付き現象によるコントラストの低下が大きいので、上書きパルスの間引き率を増やして印加電圧を減らし、焼き付き現象を改善するためである。
[本発明の電気泳動表示装置の60℃での駆動電圧の説明:図8]
次に、本発明の電気泳動表示装置が出力する60℃でのセグメント駆動電圧VS61〜VS64を図8のタイミングチャートに基づいて説明する。なお、セグメント駆動電圧VS61〜VS64は、図5で示した常温でのセグメント駆動電圧VS1〜VS4と基本波形はそれぞれ同じであるので、重複する説明は一部省略する。そして、周囲温度が60℃である場合は、前述した上書きパルスの間引き制御ルーチンの例に準じて、制御部11が上書きパルスの間引き率を1/3に設定したことを前提とする。
図8において、セグメント駆動電圧VS61は、白表示を継続する駆動電圧であり、タイム0において表示を白とするために負電圧−Vの表示反転パルスPwが出力し、その後、タイム1以降、継続して負電圧−Vの上書きパルスPw´が間隔Tsごとに繰り返し出力される。ここで、前述したように上書きパルスの間引き率が1/3に設定されているので、上書きパルス発生部21は、上書きパルスPw´の出力が開始されたタイム1から数えて3番目のタイム3において、図示するように上書きパルスを間引きして出力しない。また、次のタイム4以降、図示するように3番目毎のタイム6、9の上書きパルスが間引
きされる。
また、セグメント駆動電圧VS62は、黒表示を継続する駆動電圧であり、タイム0において表示を黒とするために正電圧+Vの表示反転パルスPbが出力し、その後、タイム1以降、継続して正電圧+Vの上書きパルスPb´が間隔Tsごとに繰り返し出力される。ここで、前述したように上書きパルスの間引き率が1/3に設定されているので、上書きパルス発生部21は、上書きパルスPb´の出力が開始されたタイム1から数えて3番目のタイム3において、上書きパルスを間引きして出力しない。また、次のタイム4以降、図示するように3番目毎のタイム6、9の上書きパルスが間引きされる。
また、セグメント駆動電圧VS63は、白表示のあとに黒表示とする駆動電圧であり、常温での駆動電圧VS3と同様である。ここで、白を上書きする上書きパルスPw´はタイム1〜タイム6まで出力され、黒を上書きする上書きパルスPb´はタイム8から継続して出力されるはずであるが、間引き率が1/3に設定されているので、上書きパルス発生部21は、タイム1の上書きパルスPw´から数えて3番目毎のタイム3、タイム6、タイム10の上書きパルスを間引きして出力しない。
また、セグメント駆動電圧VS64は、黒表示のあとに白表示とする駆動電圧であり、常温での駆動電圧VS4と同様である。ここで、黒を上書きする上書きパルスPb´は、タイム1〜タイム4まで出力され、白を上書きする上書きパルスPw´はタイム6から継続して出力されるはずであるが、間引き率が1/3に設定されているので、上書きパルス発生部21は、タイム1の上書きパルスPb´から数えて3番目毎のタイム3、タイム7、タイム10の上書きパルスを間引きして出力しない。
このように、周囲温度が60℃程度である場合は、上書きパルスの間引き率が1/3に設定されるので、上書きパルスが3回連続して出力される毎に、3回に1回の割合で上書きパルスが間引きされる。これは、図24で示すように、周囲温度60℃では周囲温度50℃よりも焼き付き現象によるコントラストの低下が更に大きいので、上書きパルスの間引き率を更に増やして印加電圧を減らし、焼き付き現象を更に改善するためである。
なお、図5〜図8において、上書きパルスPw´、Pb´のタイミングと表示反転パルスPw、Pbのタイミングとは一致しているが、これに限定されず、特に一致する必要はない。
[本発明の電気泳動表示装置によるコントラスト改善の説明:図9、図24]
次に図9は、本発明の電気泳動表示装置による電気泳動表示パネルの焼き付き現象の改善を模式的に示したグラフである。図9において、横軸は電気泳動表示パネルを本発明の電気泳動表示装置によって温度に応じて上書きパルスを間引いて駆動した駆動時間であり、縦軸は表示パネルのコントラストである。この図9と前述の図24を比較して明らかなように、本発明の電気泳動表示装置は、焼き付き現象によるコントラストの低下は依然としてあるが、その程度は大きく改善されており、周囲温度の上昇によって、焼き付き現象が著しく増加する状態を抑制している。
以上のように本発明は、電気泳動表示パネルが周囲温度の上昇によって焼き付き現象が増加することに着目し、残像現象を抑制するために印加される上書きパルスを周囲温度の上昇に応じて間引くことにより、電気泳動表示パネルに周期的に印加される電圧の積算値を減少し、高温動作での焼き付き現象の発生を抑制してコントラストの低下を防ぐことが出来る。
これにより、残像現象の抑制と焼き付き現象の抑制を両立できるので、表示パネルとし
ての優れた視認性を維持しつつ長期間に渡る動作寿命を備えた高性能な電気泳動表示装置を提供することが出来る。この結果、優れた視認性と高温動作での信頼性が求められる自動車搭載用表示装置や、屋外での使用が前提となる携帯型電子機器用表示装置として好適である。
なお、本実施形態において間引き率の切り替えを温度に応じて3段階としているが、これに限定されず、間引き率の切り替えは特性に応じて更に細かくしても良いし、粗くしても良い。また、各温度での上書きパルスの間引き率は限定されるものではなく、残像現象の抑制と焼き付き現象の抑制のバランスを考慮して任意に決めることが出来る。
また、本実施形態では、頻繁に表示データが切り替わるセグメント電極を備えた表示装置を例として、全てのセグメント電極に、表示反転パルスまたは上書きパルスを1分ごとに印加した。これは、頻繁に電圧印加が行われるセグメント電極と同様に、他のセグメント電極に対しても、上書きパルスを印加することによって、頻繁に電圧印加が行われるセグメント電極と、その他のセグメント電極との間で発生する焼き付き現象を同状態とするためである。このように、頻繁に表示データが切り替わるような表示装置では、全ての画素に頻繁に上書きパルスを印加することを基準とし、その上で、温度によって、上書きパルスを間引くことを行う。よって、本実施形態は、頻繁に表示データが書き換わる表示装置に対して特に有効である。
本発明の第2の実施形態は、周囲温度の上昇による残像現象の増加を抑制する電気泳動表示装置を説明する。また、本実施形態は、表示データが頻繁に書き換わるものではなく、広告などの表示や、電子棚札など、数日に1回、または数時間で1回など、1時間単位以上で表示データの更新が行われるような表示装置を対象とする。
[本発明の第2の実施形態の電気泳動表示装置の構成説明:図10]
本発明の第2の実施形態の電気泳動表示装置の概略構成を図10に基づいて説明する。図10において、100は本発明の第2の実施形態の電気泳動表示装置である。なお、第2の実施形態の構成は第1の実施形態と基本的に同一であるので、構成及び駆動波形等の同一要素には同一番号を付し重複する説明は一部省略する。
ここで、本実施の形態では、制御手段としての制御部11に、後述する上書きパルスを所定の間隔で出力するためのタイマ11aを内蔵する。このタイマ11aは、一例として1分ごとに1カウント加算される機能を備えている。
また、駆動IC10の波形パラメータ12、パルス発生部20、出力ドライバ30、及び温度センサ40は、第1の実施形態と同様であるので、説明は省略する。
[本発明の電気泳動表示装置の基本動作説明:図10、図11]
次に、本発明の第2の実施形態の電気泳動表示装置100の基本動作を図11のフローチャートに基づいて説明する。尚、電気泳動表示装置100の構成は図10を参照として、動作の一例として、本発明の電気泳動表示装置がスーパーマーケット等で使用される電子棚札端末の表示装置に用いられることを前提とする。なお、電子棚札端末は、表示内容が必要に応じてある程度の間隔をおいて更新されるような使用例である。
図11において、駆動IC10の制御部11は表示を開始するために内蔵する各レジスタを初期化し、また、上書きパルスの出力間隔を制御するタイマ11aの初期化を実施する(ステップST50)。ここで、タイマ11aは初期化後に、一例として1分毎に1カウントずつ加算動作が行われるが、後述するタイマリセット動作でカウント零にリセット
されて、その時点から再び加算動作が開始される。
次に制御部11は、表示データP1が更新されたかを判定する(ステップST51)。ここで、肯定判定(表示データが更新された)であれば、次のステップST52へ進み、否定判定(表示データ更新せず)であれば、ステップST60の上書きパルス制御ルーチンへ進む。なお前述したように、本発明の電気泳動表示装置100が電子棚札端末の表示装置であるならば、表示データの更新は通常であれば頻繁に起きるものではなく、多くても1日に数回程度であるので、ステップST51の肯定判定は、頻繁に発生するものではない。また、ステップST51での否定判定による上書きパルス制御ルーチン(ステップST60)の詳細は後述する。
次に制御部11は、ステップST51で肯定判定がなされたならば、入力した表示データP1に基づいて、表示を反転する各セグメントに対応した表示反転パルスのパラメータ情報を制御信号P3として出力し、波形パラメータ12は、このパラメータ情報を内部に記憶する(ステップST52)。
次に制御部11は、入力した表示データP1に基づいて、表示を反転しない各セグメントに対応した上書きパルスのパラメータ情報を制御信号P3として出力し、波形パラメータ12は、このパラメータ情報を内部に記憶する(ステップST53)。
次に波形パラメータ12は、入力した制御信号P3によるパラメータ情報に基づいて、上書きパルスの波形パラメータ信号P4と表示反転パルスの波形パラメータ信号P5をパルス発生部20にそれぞれ出力する。そして、パルス発生部20の上書きパルス発生部21は、波形パラメータ信号P4に基づいて上書きパルスを生成して波形データP6を出力する。また、表示反転パルス発生部22は、波形パラメータ信号P5に基づいて表示反転パルスを生成して波形データP7を出力する(ステップST54)。
次に出力ドライバ30は、波形データP6、P7を入力して内部のレベルシフト回路(図示せず)によって正電圧+V、0V、負電圧−Vの3値で構成されるセグメント駆動電圧VSを生成し、それぞれ出力する(ステップST55)。なお、セグメント駆動電圧VSの詳細は後述する。
次に制御部11は、内蔵するタイマ11aをリセットし、ステップST51に戻る(ステップST56)。このタイマ11aのリセットにより、表示反転パルスと上書きパルスの出力後、タイマ11aはカウント零となり、この時点から再びタイマの加算が開始される。また、制御部11の制御はステップST51へ戻るので、再び表示データP1が更新されたかの判定が行われる。
[本発明の電気泳動表示装置の上書きパルス制御動作の説明:図10、図12]
次に、本発明の電気泳動表示装置の上書きパルス制御ルーチン(ステップST60)の詳細を図12のフローチャートに基づいて説明する。なお、この上書きパルス制御ルーチンは、周囲温度に応じて上書きパルスの出力間隔を制御するものであり、本発明の重要な特徴を実施するルーチンである。
図10の駆動IC10の制御部11は、上書きパルス制御ルーチンの最初のステップとして、温度センサ40を動作させて現在の周囲温度を測定し、温度データP2を入力する(ステップST61)。
次に制御部11は、入力した温度データP2が常温であるかを判定する(ステップST62)。なお、常温の定義は任意で良いが、例えば、40℃未満の温度を常温と定義すれ
ば、温度が40℃未満であるかを判定する。ここで、肯定判定(常温)であれば、上書きパルスは、この上書きパルス制御ルーチンによって出力されないので、上書きパルス制御ルーチンを終了する。また、否定判定(40℃以上)であればステップST63に進む。
次に制御部11は、ステップST62が否定判定であれば、入力した温度データP2が40℃以上50℃未満であるかを判定する(ステップST63)。ここで、肯定判定であればステップST64に進み、否定判定であればステップST67に進む。
次に制御部11は、ステップST63が肯定判定であれば、制御部11に内蔵するタイマ11aのカウントが一例として60分経過したかを判定する(ステップST64)。この60分経過の意味は、表示反転パルスの出力から60分経過したか、または、前回の上書きパルスの出力から60分経過したかのどちらかである。ここで、肯定判定であれば、上書きパルスを出力するために次のステップST65に進み、否定判定であれば、上書きパルスは出力されないので上書きパルス制御ルーチンを終了する。
次に制御部11は、ステップST64が肯定判定であれば、各セグメントに対応する上書きパルスのパラメータ情報を制御信号P3として出力し、波形パラメータ12は制御信号P3によるパラメータ情報に基づいて上書きパルスの波形パラメータ信号P4を出力し、上書きパルス発生部21は上書きパルスを生成して波形データP6を出力する。そして、出力ドライバ30は、波形データP6を入力してセグメント駆動電圧VSを生成し、これによって駆動IC10から、各セグメントに上書きパルスを含んだセグメント駆動電圧VSが出力する(ステップST65)。なお、ステップST65は、後述するステップST68とST69の肯定判定によっても実施される。
次に制御部11は、タイマ11aをリセットし、上書きパルス制御ルーチンを終了する(ステップST66)。このタイマ11aのリセットにより、上書きパルスの出力後、タイマ11aはカウント零となり、この時点から再びタイマの加算が開始される。
また制御部11は、ステップST63が否定判定であれば、入力した温度データP2が50℃以上60℃未満であるかを判定する(ステップST67)。ここで、肯定判定であればステップST68に進み、否定判定であればステップST69に進む。
次に制御部11は、ステップST67が肯定判定であれば、タイマ11aのカウントが一例として30分経過したかを判定する(ステップST68)。この30分経過の意味は、表示反転パルスの出力から30分経過したか、または、前回の上書きパルスの出力から30分経過したかのどちらかである。ここで、肯定判定であれば、ステップST65に進んで上書きパルスが出力され、否定判定であれば、上書きパルスは出力されないので上書きパルス制御ルーチンを終了する。
また制御部11は、ステップST67が否定判定であれば、タイマ11aのカウントが一例として20分経過したかを判定する(ステップST69)。この20分経過の意味は、表示反転パルスの出力から20分経過したか、または、前回の上書きパルスの出力から20分経過したかのどちらかである。ここで、肯定判定であれば、ステップST65に進んで上書きパルスが出力され、否定判定であれば、上書きパルスは出力されないので上書きパルス制御ルーチンを終了する。
このように、上書きパルス制御ルーチンであるステップST60(ステップST61〜ST69)は、制御部11により周囲温度に応じて上書きパルスを出力する間隔をタイマ11aのカウント値によって順次切り替える動作を行う。
すなわち、制御部11は上書きパルス制御ルーチンによって、周囲温度が所定温度以下のときは、タイマ制御による上書きパルスを出力せず、また、周囲温度が所定温度を越えたときは上書きパルスをタイマ制御によって所定の間隔で出力し、周囲温度の上昇に応じて上書きパルスを出力する間隔を順次短くするように動作する。
具体的には、図12で示すフローチャートの例で説明したように、上書きパルス制御ルーチンは周囲温度が40℃未満では常温であるとして、上書きパルスを出力しない。また、周囲温度が40℃以上50℃未満では、60分の間隔で上書きパルスを出力し、周囲温度が50℃以上60℃未満では、30分の間隔で上書きパルスを出力し、また、周囲温度が60℃以上では、20分の間隔で上書きパルスを出力する。
この結果、周囲温度に応じて電気泳動表示パネルに印加される上書きパルスの出力回数が増減するので、温度依存性を有する残像現象が抑制されて温度に影響されずに視認性に優れた電気泳動表示装置を提供することが出来る。このように、本実施形態は、表示データが頻繁に書き換わるものではなく、広告などの表示や、電子棚札など、数日に1回、または時間単位で、表示データの更新が行われるような表示装置を対象とし、温度に応じて上書きパルスの出力間隔を調整することが本実施形態の大きな特徴である。なお、第2の実施形態における温度の切り替えポイントと、各温度における上書きパルスの間隔は一例であって、電気泳動表示パネルの特性に合わせて任意に決めることが出来る。
また、図12で示す上書きパルス制御ルーチンでは、温度が常温の場合、上書きパルスは出力されないが、この動作に限定されず、たとえば、タイマ制御によって2時間毎や3時間毎など長時間の間隔で上書きパルスを出力するようにしても良い。
[本発明の第2の実施形態の電気泳動表示装置の駆動電圧の基本波形の説明]
第2の実施形態の駆動電圧の基本波形は、前述の第1の実施形態の基本波形(図4参照)と同様であるので、説明は省略する。
[本発明の第2の実施形態の電気泳動表示装置の常温での駆動電圧の説明:図13]
次に本発明の電気泳動表示装置が出力する駆動電圧の各温度での波形の一例を図13〜図16で説明する。ここで、前述したように電気泳動表示装置が、表示データの更新が、数十分ごとに、あるいは、数時間ごとに行われる電子棚札端末に用いられる表示装置であることを前提とする。表示データが白→黒、黒→白と変化する電極には、前述したように、表示反転パルスPw、Pbが印加される。表示データが書き変わらない電極にも、表示反転パルスPw、Pbの印加タイミングと同期して、上書きパルスPw´、Pb´が印加される。よって、本実施形態の表示装置は、数十分ごとに表示データが更新される電極を有するため、全ての電極に、表示反転パルスPw、Pbまたは上書きパルスPw´、Pb´が、同時に印加されることになる。
図13には、一例として表示データが初めの0分で更新され、その後、110分後に再び更新される表示装置を説明する。なお、図13〜図16で示す駆動電圧は表示反転パルスと上書きパルスのみを示し、前置反転パルスは省略する。また、図示する時間は0分から110分までであるが、この時間範囲は便宜上のもので、実際の動作時間は限定されない。
まず、常温での駆動電圧の一例を図13のタイミングチャートに基づいて説明する。ここで、周囲温度は常温であるので、前述したように上書きパルス制御ルーチンにおいて、タイマ制御による上書きパルスの出力は行われないものとする。
図13において、セグメント駆動電圧VS1は、セグメントを白表示から所定の経過時
間後に黒表示とする駆動電圧の一例であり、時間0分において、表示を白とするために負電圧−Vの表示反転パルスPwが表示反転パルス発生部22によって生成されて駆動IC10から出力され、その後、時間110分に表示を黒とするために正電圧+Vの表示反転パルスPbが表示反転パルス発生部22によって生成されて駆動IC10から出力される。
また、セグメント駆動電圧VS2は、セグメントを黒表示から所定の経過時間後に白表示とする駆動電圧の一例であり、時間0分において、表示を黒とするために正電圧+Vの表示反転パルスPbが表示反転パルス発生部22によって生成されて駆動IC10から出力され、その後、時間110分に表示を白とするために負電圧−Vの表示反転パルスPwが表示反転パルス発生部22によって生成されて駆動IC10から出力される。
また、セグメント駆動電圧VS3は、白表示を継続する駆動電圧の一例であり、時間0分において、セグメント駆動電圧VS1の表示反転パルスPwとセグメント駆動電圧VS2の表示反転パルスPbのタイミングに同期して負電圧−Vの上書きパルスPw´が上書きパルス発生部21によって生成されて駆動IC10から出力され、また、時間110分において、セグメント駆動電圧VS1の表示反転パルスPbとセグメント駆動電圧VS2の表示反転パルスPwのタイミングに同期して再び負電圧−Vの上書きパルスPw´が出力される。
また、セグメント駆動電圧VS4は、黒表示を継続する駆動電圧の一例であり、時間0分において、セグメント駆動電圧VS1の表示反転パルスPwとセグメント駆動電圧VS2の表示反転パルスPbのタイミングに同期して正電圧+Vの上書きパルスPb´が上書きパルス発生部21によって生成されて駆動IC10から出力され、また、時間110分において、セグメント駆動電圧VS1の表示反転パルスPbとセグメント駆動電圧VS2の表示反転パルスPwのタイミングに同期して再び正電圧+Vの上書きパルスPb´が出力される。
このように、周囲温度が常温であるとき、駆動IC10は表示反転パルスPw、Pbに同期して、表示が反転しないセグメントには上書きパルスPw´、Pb´を出力し、電圧無印加状態によって現れる残像現象を抑制することが出来る。しかし、周囲温度が常温では、前述したように、残像現象によるコントラストの低下は比較的少ないので、表示反転信号Pw、Pbを出力するとき以外は、上書きパルスPw´、Pb´を出力することはない。これにより、必要以上に表示パネル50に上書きパルスPw´、Pb´を印加して、消費電力が増えることを防ぐことが出来る。また、必要以上の上書きパルスPw´、Pb´の印加によって表示パネル50が劣化し、パネル寿命が短くなる現象をも防ぐことが出来る。
[本発明の電気泳動表示装置の40℃での駆動電圧の説明:図14]
次に本発明の電気泳動表示装置が出力する40℃でのセグメント駆動電圧VS41〜VS44を図14のタイミングチャートに基づいて説明する。なお、セグメント駆動電圧VS41〜VS44は、図13で示した常温での駆動電圧VS1〜VS4と基本波形はそれぞれ同じであるので、重複する説明は一部省略する。そして、周囲温度が40℃である場合は、前述した上書きパルス制御ルーチンの例に準じて、上書きパルスが60分の間隔で出力されることを前提とする。
図14において、セグメント駆動電圧VS41は、前述のセグメント駆動電圧VS1と同様にセグメントを白表示から所定の経過時間後に黒表示とする駆動電圧の一例である。ここで、時間0分において、表示を白とするために負電圧−Vの表示反転パルスPwが出力されるが、その60分後に、前述の上書きパルス制御ルーチンによって同極性である負
電圧−Vの上書きパルスPw´が追加出力される。そしてその後、時間110分に表示を黒とするために正電圧+Vの表示反転パルスPbが出力される。
また、時間110分の表示反転パルスPbのあとは、図示しないが、その60分後である時間170分に表示反転パルスPbと同極性の正電圧+Vの上書きパルスPb´が出力され、以降、表示反転パルスが出力されなければ、60分毎の間隔で上書きパルスPb´が継続して出力される。
また、セグメント駆動電圧VS42は、前述のセグメント駆動電圧VS2と同様にセグメントを黒表示から所定の経過時間後に白表示とする駆動電圧の一例である。ここで、時間0分において、表示を黒とするために正電圧+Vの表示反転パルスPbが出力されるが、その60分後に、前述の上書きパルス制御ルーチンによって同極性である正電圧+Vの上書きパルスPb´が追加出力される。そしてその後、時間110分に表示を白とするために負電圧−Vの表示反転パルスPwが出力される。また、時間110分の表示反転パルスPwのあとは、図示しないが、セグメント駆動電圧VS41と同様に60分毎の間隔で上書きパルスPw´が継続して追加出力される。
また、セグメント駆動電圧VS43は、前述のセグメント駆動電圧VS3と同様に白表示を継続する駆動電圧の一例である。ここで、時間0分において、セグメント駆動電圧VS41の表示反転パルスPwとセグメント駆動電圧VS42の表示反転パルスPbのタイミングに同期して負電圧−Vの上書きパルスPw´が出力されるが、その60分後に、前述の上書きパルス制御ルーチンによって同極性である負電圧−Vの上書きパルスPw´が出力される。そしてその後、時間110分において、セグメント駆動電圧VS41の表示反転パルスPbとセグメント駆動電圧VS42の表示反転パルスPwのタイミングに同期して再び負電圧−Vの上書きパルスPw´が出力される。
また、時間110分の上書きパルスPw´のあとは、図示しないが、その60分後である時間170分に同極性の負電圧−Vの上書きパルスPw´が追加出力され、以降、表示反転パルスが出力されなければ、60分毎の間隔で上書きパルスPw´が継続して追加出力される。
また、セグメント駆動電圧VS44は、前述のセグメント駆動電圧VS4と同様に黒表示を継続する駆動電圧の一例である。ここで、時間0分において、セグメント駆動電圧VS1の表示反転パルスPwとセグメント駆動電圧VS2の表示反転パルスPbのタイミングに同期して正電圧+Vの上書きパルスPb´が出力されるが、その60分後に、前述の上書きパルス制御ルーチンによって同極性である正電圧+Vの上書きパルスPb´が出力される。そしてその後、時間110分において、セグメント駆動電圧VS1の表示反転パルスPbとセグメント駆動電圧VS2の表示反転パルスPwのタイミングに同期して再び正電圧+Vの上書きパルスPb´が出力される。また、時間110分の上書きパルスPb´のあとは、図示しないが、セグメント駆動電圧VS43と同様に60分毎の間隔で上書きパルスPb´が継続して追加出力される。
このように、周囲温度が40℃以上50℃未満であるとき、駆動IC10は表示反転パルスPw、Pbに同期して、表示が反転しないセグメントには上書きパルスPw´、Pb´を出力すると共に、その後、電圧無印加期間が継続した場合は、一例として60分周期で同極性の上書きパルスPw´または上書きパルスPb´を追加出力する。これにより、周囲温度の上昇によって残像現象が顕著になってコントラストが低下することを、上書きパルスの印加で抑制することが出来る。
尚、60分周期の上書きパルスは間隔が長いが、これは、前述の図25で示したように
40℃程度の温度では、残像現象がそれほど顕著に現れてはいないので、上書きパルスの印加頻度を大きくする必要が無いからである。また、上書きパルスPw´、Pb´は、もし、時間110分の表示反転パルスPw、Pbが出力されなければ、図示しないが、時間120分、時間180分・・・と、60分間隔で継続して追加出力される。
[本発明の電気泳動表示装置の50℃での駆動電圧の説明:図15]
次に本発明の電気泳動表示装置が出力する50℃でのセグメント駆動電圧VS51〜VS54を図15のタイミングチャートに基づいて説明する。なお、セグメント駆動電圧VS51〜VS54は、図13で示した常温での駆動電圧VS1〜VS4と基本波形はそれぞれ同じであるので、重複する説明は一部省略する。そして、周囲温度が50℃である場合は、前述した上書きパルス制御ルーチンの例に準じて、上書きパルスが30分の間隔で追加出力されることを前提とする。
図15において、セグメント駆動電圧VS51は、前述のセグメント駆動電圧VS1と同様にセグメントを白表示から所定の経過時間後に黒表示とする駆動電圧の一例である。ここで、時間0分において、表示を白とするために負電圧−Vの表示反転パルスPwが出力され、その後、時間110分に表示を黒とするために正電圧+Vの表示反転パルスPbが出力される。そして、時間0分から時間110分までの期間は、表示反転パルスが出力されないので、時間0分で出力された表示反転パルスPwと同極性である負電圧−Vの上書きパルスPw´が、前述の上書きパルス制御ルーチンによって30分間隔毎に追加出力される。すなわち、上書きパルスPw´は、図示するように、時間30分、時間60分、時間90分に順次出力される。
また、セグメント駆動電圧VS52は、前述のセグメント駆動電圧VS2と同様にセグメントを黒表示から所定の経過時間後に白表示とする駆動電圧の一例である。ここで、時間0分において、表示を黒とするために正電圧+Vの表示反転パルスPbが出力され、その後、時間110分に表示を白とするために負電圧−Vの表示反転パルスPwが出力される。そして、時間0分から時間110分までの期間は、表示反転パルスが出力されないので、時間0分で出力された表示反転パルスPbと同極性である正電圧+Vの上書きパルスPb´が、前述の上書きパルス制御ルーチンによって30分間隔毎に追加出力される。すなわち、上書きパルスPb´は、図示するように、時間30分、時間60分、時間90分に順次出力される。
また、セグメント駆動電圧VS53は、前述のセグメント駆動電圧VS3と同様に白表示を継続する駆動電圧の一例である。ここで、時間0分において、セグメント駆動電圧VS51の表示反転パルスPwとセグメント駆動電圧VS52の表示反転パルスPbのタイミングに同期して負電圧−Vの上書きパルスPw´が出力され、その後、時間110分において、セグメント駆動電圧VS51の表示反転パルスPbとセグメント駆動電圧VS52の表示反転パルスPwのタイミングに同期して再び負電圧−Vの上書きパルスPw´が出力される。
そして、時間0分から時間110分までの期間は、表示反転パルスが出力されないので、時間0分で出力された上書きパルスPw´と同極性である負電圧−Vの上書きパルスPw´が、前述の上書きパルス制御ルーチンによって30分間隔毎に出力される。すなわち、セグメント駆動電圧VS53の上書きパルスPw´は、図示するように、時間0分、時間30分、時間60分、時間90分、時間110分に順次出力される。
また、セグメント駆動電圧VS54は、前述のセグメント駆動電圧VS4と同様に黒表示を継続する駆動電圧の一例である。ここで、時間0分において、セグメント駆動電圧VS51の表示反転パルスPwとセグメント駆動電圧VS52の表示反転パルスPbのタイ
ミングに同期して正電圧+Vの上書きパルスPb´が出力され、その後、時間110分において、セグメント駆動電圧VS51の表示反転パルスPbとセグメント駆動電圧VS52の表示反転パルスPwのタイミングに同期して再び正電圧+Vの上書きパルスPb´が出力される。
そして、時間0分から時間110分までの期間は、表示反転パルスが出力されないので、時間0分で出力された上書きパルスPb´と同極性である正電圧+Vの上書きパルスPb´が、前述の上書きパルス制御ルーチンによって30分間隔毎に追加出力される。すなわち、セグメント駆動電圧VS54の上書きパルスPb´は、図示するように、時間0分、時間30分、時間60分、時間90分、時間110分に順次出力される。なお、時間110分以降の駆動電圧は、上書きパルスの間隔は異なるが40℃におけるセグメント駆動電圧VS41〜VS44と同様であるので、説明は省略する。
このように、周囲温度が50℃以上60℃未満であるとき、駆動IC10は表示反転パルスPw、Pbに同期して、表示が反転しないセグメントには上書きパルスPw´、Pb´を出力すると共に、その後、電圧無印加期間が継続した場合は、一例として30分周期で同極性の上書きパルスPw´または上書きパルスPb´を出力する。これにより、周囲温度の上昇によって残像現象が顕著になってコントラストが低下することを、上書きパルスの印加で抑制することが出来る。
そして、周囲温度が50℃以上60℃未満であるときの上書きパルスの間隔(30分)を40℃以上50℃未満であるときの上書きパルスの間隔(60分)より短くする理由は、図25で前述したように、周囲温度が40℃より50℃のほうが、残像現象が顕著になってコントラストの低下が増大するので、上書きパルスの出力間隔を短くして、そのコントラスト低下の増大を抑制するためである。
[本発明の電気泳動表示装置の60℃での駆動電圧の説明:図16]
次に本発明の電気泳動表示装置が出力する60℃でのセグメント駆動電圧VS61〜VS64を図16のタイミングチャートに基づいて説明する。なお、セグメント駆動電圧VS61〜VS64は、図13で示した常温での駆動電圧VS1〜VS4と基本波形はそれぞれ同じであるので、重複する説明は一部省略する。そして、周囲温度が60℃である場合は、前述した上書きパルス制御ルーチンの例に準じて、上書きパルスが20分の間隔で出力されることを前提とする。
図16において、セグメント駆動電圧VS61は、前述のセグメント駆動電圧VS1と同様にセグメントを白表示から所定の経過時間後に黒表示とする駆動電圧の一例である。ここで、時間0分において、表示を白とするために負電圧−Vの表示反転パルスPwが出力され、その後、時間110分に表示を黒とするために正電圧+Vの表示反転パルスPbが出力される。そして、時間0分から時間110分までの期間は、表示反転パルスが出力されないので、時間0分で出力された表示反転パルスPwと同極性である負電圧−Vの上書きパルスPw´が、前述の上書きパルス制御ルーチンによって20分間隔毎に追加出力される。すなわち、上書きパルスPw´は、図示するように、時間20分、時間40分、時間60分、時間80分、時間100分に順次出力される。
また、セグメント駆動電圧VS62は、前述のセグメント駆動電圧VS2と同様にセグメントを黒表示から所定の経過時間後に白表示とする駆動電圧の一例である。ここで、時間0分において、表示を黒とするために正電圧+Vの表示反転パルスPbが出力され、その後、時間110分に表示を白とするために負電圧−Vの表示反転パルスPwが出力される。そして、時間0分から時間110分までの期間は、表示反転パルスが出力されないので、時間0分で出力された表示反転パルスPbと同極性である正電圧+Vの上書きパルス
Pb´が、前述の上書きパルス制御ルーチンによって20分間隔毎に追加出力される。すなわち、上書きパルスPb´は、図示するように、時間20分、時間40分、時間60分、時間80分、時間100分に順次出力される。
また、セグメント駆動電圧VS63は、前述のセグメント駆動電圧VS3と同様に白表示を継続する駆動電圧の一例である。ここで、時間0分において、セグメント駆動電圧VS61の表示反転パルスPwとセグメント駆動電圧VS62の表示反転パルスPbのタイミングに同期して負電圧−Vの上書きパルスPw´が出力され、その後、時間110分において、セグメント駆動電圧VS61の表示反転パルスPbとセグメント駆動電圧VS62の表示反転パルスPwのタイミングに同期して再び負電圧−Vの上書きパルスPw´が出力される。
そして、時間0分から時間110分までの期間は、表示反転パルスが出力されないので、時間0分で出力された上書きパルスPw´と同極性である負電圧−Vの上書きパルスPw´が、前述の上書きパルス制御ルーチンによって20分間隔毎に追加出力される。すなわち、セグメント駆動電圧VS63の上書きパルスPw´は、図示するように、時間0分、時間20分、時間40分、時間60分、時間80分、時間100分、時間110分に順次出力される。
また、セグメント駆動電圧VS64は、前述のセグメント駆動電圧VS4と同様に黒表示を継続する駆動電圧の一例である。ここで、時間0分において、セグメント駆動電圧VS61の表示反転パルスPwとセグメント駆動電圧VS62の表示反転パルスPbのタイミングに同期して正電圧+Vの上書きパルスPb´が出力され、その後、時間110分において、セグメント駆動電圧VS61の表示反転パルスPbとセグメント駆動電圧VS62の表示反転パルスPwのタイミングに同期して再び正電圧+Vの上書きパルスPb´が出力される。
そして、時間0分から時間110分までの期間は、表示反転パルスが出力されないので、時間0分で出力された上書きパルスPb´と同極性である正電圧+Vの上書きパルスPb´が、前述の上書きパルス制御ルーチンによって20分間隔毎に追加出力される。すなわち、セグメント駆動電圧VS64の上書きパルスPb´は、図示するように、時間0分、時間20分、時間40分、時間60分、時間80分、時間100分、時間110分に順次出力される。
このように、周囲温度が60℃以上であるとき、駆動IC10は表示反転パルスPw、Pbに同期して、表示が反転しないセグメントには上書きパルスPw´、Pb´を出力すると共に、その後、電圧無印加期間が継続した場合は、一例として20分周期で同極性の上書きパルスPw´または上書きパルスPb´を追加出力する。これにより、周囲温度の上昇によって残像現象が顕著になってコントラストが低下することを、上書きパルスの印加で抑制することが出来る。
そして、周囲温度が60℃以上であるときの上書きパルスの間隔(20分)を50℃以上60℃未満であるときの上書きパルスの間隔(30分)より短くする理由は、図25で前述したように、周囲温度が50℃より60℃のほうが、残像現象が更に顕著になってコントラストの低下が増大するので、上書きパルスの間隔を更に短くして、そのコントラスト低下の増大を抑制するためである。
なお、図13〜図16において、上書きパルスPw´、Pb´のタイミングと表示反転パルスPw、Pbのタイミングとは一致しているが、これに限定されず、特に一致する必要はない。
[本発明の電気泳動表示装置によるコントラスト改善の説明:図17、図25]
次に図17は、本発明の電気泳動表示装置による残像現象の改善を模式的に示したグラフである。図17において、横軸は本発明の電気泳動表示装置によって表示パネルに表示反転パルスを印加後、温度に応じて上書きパルスの間隔を調整して駆動した経過時間であり、縦軸は表示パネルのコントラストである。この図17と前述の図25を比較して明らかなように、本発明の電気泳動表示装置は、残像現象によるコントラストの低下は依然としてあるが、その程度は大きく改善されており、周囲温度の上昇によって、コントラストが著しく低下する状態を抑制している。
以上のように、表示データが頻繁に書き換わるものではなく、広告などの表示や、電子棚札など、数日に1回、または数時間で1回など、1時間単位以上で表示データの更新が行われるような表示装置において、電気泳動表示パネルが周囲温度の上昇によって残像現象が増加することに着目し、残像現象を抑制するために印加される上書きパルスを追加するなど、上書きパルスの間隔を周囲温度に応じて調整することを行った。これにより、温度上昇による残像現象の増加を抑制してコントラストの低下を防ぐことが出来る。
また、温度上昇に応じて、上書きパルスの出力間隔を細かく切り替えることで、残像現象によるコントラストの低下の抑制と、消費電力の増加やパネル寿命の低下をバランス良く調整出来るので、電気泳動表示パネルの両方の問題をバランス良く改善することが出来る。
また、温度変化に影響されずに視認性に優れた電気泳動表示装置を提供することが出来ると共に、常温では上書きパルスの間隔を長くするので、常温における消費電力を低減出来、また、表示パネルへの印加電圧を削減できるので、電気泳動表示パネルの長寿命動作を実現できる。この結果、使用温度範囲が広く、視認性に優れ、低消費電力で長寿命の電気泳動表示装置を実現できるので、様々な用途に適応される電気泳動表示装置を提供することが出来る。また、表示の書き換えが頻繁に行われない表示装置の場合は、残像現象の改善が重要であるので、実施形態の中で示したような電子棚札端末などの表示装置として本発明は好適である。
なお、実施形態において上書きパルスの間隔の切り替えを温度に応じて3段階としているが、これに限定されず、間隔の切り替えは表示パネルの特性に応じて更に細かくしても良いし、粗くしても良い。また、実施形態においては、温度に応じて上書きパルスの出力間隔を切り替えているが、これに限定されず、たとえば間隔は一定にして、上書きパルスのパルス幅を温度変化に応じて切り替えて、残像現象の抑制を行っても良い。すなわち、温度上昇に応じて上書きパルスのパルス幅を広くして残像現象の増加を抑制しても良い。
また、本発明の実施形態で示したブロック図、フローチャート、駆動波形等は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を満たすものであれば、任意に変更してよい。
1 電気泳動表示装置
10 駆動IC
11 制御部
11a タイマ
12 波形パラメータ
20 パルス発生部
21 上書きパルス発生部
22 表示反転パルス発生部
30 出力ドライバ
40 温度センサ
50 表示パネル
51 樹脂基板
55 フレキシブルプリント基板(FPC)
60 マイクロカプセル
63 帯電粒子
COM 共通電極
SEG セグメント電極
P1 表示データ
P2 温度データ
P3 制御信号
P4、P5 波形パラメータ信号
P6、P7 波形データ
Pw、Pb 表示反転パルス
Pw´、Pb´ 上書きパルス

Claims (8)

  1. 対向する面にそれぞれ電極を有する一対の基板間に帯電粒子が封入され、この帯電粒子の移動によって表示を行うメモリ性を有する表示パネルと、表示データを入力して前記表示パネルの電極に駆動電圧を印加する駆動手段と、を備える表示装置であって、
    前記駆動手段は、前記表示データに基づいて前記表示パネルの表示を書き換える表示反転パルスを生成する表示反転パルス発生手段と、
    前記表示パネルの表示を上書きする上書きパルスを生成する上書きパルス発生手段と、
    前記上書きパルス発生手段を温度センサが測定する周囲温度の温度情報に基づいて制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする電気泳動表示装置。
  2. 前記温度情報が所定温度以下のときは、表示が書き換わる前記電極に前記表示反転パルスが出力されるのと同じタイミングで、表示が書きかわらない前記電極にも、前記上書きパルスが出力され、
    前記温度情報が所定温度を越えたときは、前記温度センサからの温度情報に基づいて、前記駆動手段は、前記上書きパルスの出力を間引く、または出力を追加するように前記上書きパルス発生手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示装置。
  3. 前記表示反転パルスの発生は、前記温度情報が所定温度以下において、分単位以下で発生し、前記温度センサからの前記温度情報が所定温度を越えたときは、前記上書きパルスを所定の間隔で間引くように、前記制御手段は、前記上書きパルス発生手段を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の電気泳動表示装置。
  4. 前記制御手段は、前記温度情報に基づいて前記上書きパルスの間引き率を変更することを特徴とする請求項3に記載の電気泳動表示装置。
  5. 前記制御手段は、前記温度情報の上昇に応じて、前記上書きパルスの間引き率を増加させることを特徴とする請求項4に記載の電気泳動表示装置。
  6. 前記表示反転パルスの発生は、前記温度情報が所定温度以下において、時間単位以上で発生し、前記温度センサからの前記温度情報が所定温度を越えたときは、前記上書きパルスの出力を所定の間隔で追加するように、前記制御手段は、前記上書きパルス発生手段を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の電気泳動表示装置。
  7. 前記制御手段は、前記温度情報に基づいて前記上書きパルスの出力の間隔を変更することを特徴とする請求項6に記載の電気泳動表示装置。
  8. 前記制御手段は、前記温度情報の上昇に応じて、前記上書きパルスの出力を追加し、出力の間隔を短くすることを特徴とする請求項7に記載の電気泳動表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113763891A (zh) * 2021-09-06 2021-12-07 江西兴泰科技有限公司 一种残影自动清除的电子纸驱动方法
CN115719584A (zh) * 2022-11-21 2023-02-28 奇新光电股份有限公司 一种彩色电子纸模组白色波形调试方法

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