JP2010256160A - 電子時計および携帯用電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】新たに特別な温度センサを設けることなくしかも実際に機器が置かれている地域または環境の温度に応じた振動子の温度特性の補正値に基づいた正確な時刻を計時が可能な電子時計および時計機能を有する携帯用電子機器を提供する。
【解決手段】メモリ(ROM)内に位置情報に対応する時刻別の平均気温と当該時刻別の平均気温に対応する振動子の温度特性の補正値とを対応付けて複数組記憶しておき、位置情報が取得された際に、この取得された位置情報と計時された時刻情報とに基づいて、対応する時刻別の平均気温に対応する振動子の温度特性の補正値をメモリ35より読み出し(S3)、この読み出された補正値に基づいて発振信号の周波数を補正する(S4)。
【選択図】図4

Description

本発明は、周波数補正制御機能を備えた電子時計および携帯用電子機器に関する。
一般に、電子時計は、計時用基準発振信号を生成するため振動子として水晶振動子を使用した発振回路を備えている。この発振回路の水晶振動子は、周囲温度によって発振周波数(固有振動数)が変化する温度特性を有していることが知られており、従来の電子時計においては、季節による温度の変化に伴う水晶振動子の発振周波数変動に起因する時刻の誤差を補正するために、幾つかの技術が提案されている。
温度変化に伴う発振周波数変動に起因する時刻の誤差を補正する代表的な技術としては、例えば発振回路の近傍に温度センサを設けて実際の周囲温度に応じて補正する方法(特許文献1)や、振動子の温度変化に応じた誤差補正量を地域別、月別にメモリに格納しておいて地域情報および日時情報に応じて補正値を決定して補正する方法(特許文献2,3)がある。
特開平11−65694号公報 特開昭57−59191号公報 特開2003−240884号公報
特許文献1に記載されているような、温度センサを設けて補正する方法にあっては、正確な補正が行なえるという利点があるものの別途温度センサが必要になるため、コストアップを招き、小型化を阻害する要因になるという課題がある。
一方、特許文献2,3に記載されているような、誤差補正量を地域別、月別にメモリに格納しておいて地域情報および日時情報に応じて補正値を決定して補正する方法にあっては、補正量はあくまでも設定された地域での平均気温(通常は屋外)に対応するものであるため、使用する温度が必ずしも当該機器(時計)がおかれている環境の温度と一致するとは限らないので、正確な補正が行えないという課題がある。
ところで、近年においては、電波受信回路を内蔵させ、標準電波を受信して、該標準電波に含まれる時刻情報に合わせて内部時刻を自動的に修正する機能を備えた電波時計が実用化されている。電波時計にあっては、振動子の温度特性によって時刻誤差が生じたとしても修正することができる。しかし、電波時計の場合、屋内等電波の届かない場所に長期間放置されると誤差が次第に蓄積されて時刻ずれが大きくなってしまうという課題がある。
この発明は上記のような課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、新たに特別な温度センサを設けることなくしかも実際に機器が置かれている地域または環境の温度に応じた振動子の温度特性の補正値に基づいた正確な時刻を計時が可能な電子時計および時計機能を有する携帯用電子機器を提供することにある。
この発明の他の目的は、電波の届かない場所に長期間放置されたとしても振動子の温度特性による時刻誤差が大きくならないようにすることができ、正確な時刻を計時が可能な電子時計および時計機能を有する携帯用電子機器を提供することにある。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、
振動子を備え所定周波数の発振信号を生成する発振手段、前記発振手段により生成された発振信号に基づいて時刻を計時する計時手段、および、前記計時手段により計時された時刻に基づいた時刻表示を行なう時刻表示手段を備えた電子時計において、
GPS信号を受信可能な受信手段と、
前記受信手段により受信したGSP信号に基づいて位置情報を得る位置情報取得手段と、
位置情報に対応する時刻別の平均気温と当該時刻別の平均気温に対応する振動子の温度特性の補正値とを対応付けて複数組記憶している記憶手段と、
この位置情報取得手段により位置情報が取得された際に、この取得された位置情報と前記計時手段により計時された時刻情報とに基づいて、対応する時刻別の平均気温に対応する振動子の温度特性の補正値を前記記憶手段より読み出し、この読み出された補正値に基づいて前記発振信号の周波数を補正する周波数補正制御手段と、
を備えることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子時計において、
前記記憶手段は、位置情報に対応する地域の屋外温度別補正値および屋内温度別補正値を更に記憶しており、
前記周波数補正制御手段は、
前記受信手段によりGPS信号が受信できたかできないかを判断する受信可否判断手段と、
この受信可否判断手段により前記受信手段によりGPS信号が受信できないと判断した場合には、前記位置情報取得手段により取得された位置情報に対応する地域の屋外温度別補正値および屋内温度別補正値を前記記憶手段から読み出し、この読み出された屋外温度別補正値および屋内温度別補正値に基づいて前記発振信号の周波数を補正する周波数補正手段と、
を備えていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の電子時計において、
内部回路が消費する電力を補う光電変換手段と、
前記光電変換手段の出力の大きさを検出する検出手段とを更に備え、
前記表示制御手段は、前記検出手段により検出された前記光電変換手段の出力が所定値よりも大きいと判断した場合には、前記記憶手段から屋外温度に対応した補正値を読み出して前記発振信号の周波数を補正することを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の電子時計において、
前記表示制御手段は、前記検出手段により検出された前記光電変換手段の出力が所定値よりも大きいと判断した場合には、前記記憶手段から屋外温度に対応した補正値を読み出して前記発振信号の周波数を補正することを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の電子時計において、
前記表示制御手段は、前記受信手段により受信したGPS信号に含まれる時刻情報に基づいて前記計時手段の時刻を修正する時刻修正手段を有することを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、
振動子を備え所定周波数の発振信号を生成する発振手段と、前記発振手段により生成された発振信号に基づいて時刻を計時する計時手段と、前記計時手段により計時された時刻に基づいた時刻表示を行なう時刻表示手段と、GPS信号を受信可能な受信手段と、前記受信手段により受信したGSP信号に基づいて位置情報を得る位置情報取得手段と、内部回路が消費する電力を補う光電変換手段と、前記光電変換手段の出力の大きさを検出する検出手段とを備えた携帯用電子機器において、
世界各地域の平均気温と前記振動子の温度特性の補正値との関係を示す情報と、前記位置情報に応じた地域の屋外温度に対応した補正値および屋内温度に対応した補正値とを記憶している記憶手段と、
予め設定された地域の時刻に代えて前記位置情報取得手段により取得された位置情報に応じた地域の時刻を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記位置情報取得手段により取得された位置情報と前記計時手段により計時された時刻情報とに応じた情報を前記記憶手段から読み出して前記発振信号の周波数を補正する第1の温度補正手段と、
前記検出手段により検出された前記光電変換手段の出力が所定値よりも小さいか大きいかを判断し、小さいと判断した場合には、前記記憶手段から屋内温度に対応した補正値を読み出して前記発振信号の周波数を補正する第2の温度補正手段と、
を備えていることを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の携帯用電子機器において、
前記表示制御手段は、前記検出手段により検出された前記光電変換手段の出力が所定値よりも大きいと判断した場合には、前記記憶手段より屋外温度に対応した補正値を読み出して前記発振信号の周波数を補正することを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、振動子を備え所定周波数の発振信号を生成する発振手段と、前記発振手段により生成された発振信号に基づいて時刻を計時する計時手段と、前記計時手段により計時された時刻に基づいた時刻表示を行なう時刻表示手段と、GPS信号を受信可能な受信手段と、前記受信手段により受信したGSP信号に基づいて位置情報を得る位置情報取得手段と、内部回路が消費する電力を補う光電変換手段と、前記光電変換手段の出力の大きさを検出する検出手段とを備えた携帯用電子機器において、
世界各地域の平均気温と前記振動子の温度特性の補正値との関係を示す情報と、前記位置情報に応じた地域の屋外温度に対応した補正値および屋内温度に対応した補正値とを記憶している記憶手段と、
予め設定された地域の時刻に代えて前記位置情報取得手段により取得された位置情報に応じた地域の時刻を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記位置情報取得手段により取得された位置情報と前記計時手段により計時された時刻情報とに応じた情報を前記記憶手段から読み出して前記発振信号の周波数を補正する第1の温度補正手段と、
前記受信手段によりGPS信号が受信できたかできないかを判断し、受信できないと判断した場合には、前記記憶手段から屋内温度に対応した補正値を読み出して前記発振信号の周波数を補正する第2の温度補正手段と、
を備えていることを特徴としている。
請求項9に記載の発明は、請求項1に記載の電子時計において、
予め設定された地域の時刻に代えて前記位置情報取得手段により取得された位置情報に応じた地域の時刻を前記表示手段に表示させる表示制御手段を更に備えていることを特徴としている。
請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の携帯用電子機器において、
予め設定された地域の時刻に代えて前記位置情報取得手段により取得された位置情報に応じた地域の時刻を前記表示手段に表示させる表示制御手段を更に備えていることを特徴としている。
本発明によれば、新たに特別な温度センサを設けることなくしかも実際に機器が置かれている地域または環境の温度に応じた振動子の温度特性の補正値に基づいた正確な時刻を計時が可能な電子時計および時計機能を有する携帯用電子機器を実現できる。
また、本発明によれば、電波の届かない場所に長期間放置されたとしても振動子の温度特性による時刻誤差が大きくならないようにすることができ、正確な時刻を計時が可能な電子時計および時計機能を有する携帯用電子機器を実現できるという効果がある。
本発明を適用した電子時計の第1の実施例を示すブロック構成図である。 水晶振動子の発振周波数の温度特性を示す特性図である。 世界の各都市(地域)の月別平均気温の変化を示すグラフである。 第1の実施例の電子時計における制御処理の手順を示すフローチャートである。 本発明を適用した電子時計の第2の実施例を示すブロック構成図である。 第2の実施例の電子時計における制御処理の手順を示すフローチャートである。 ROMのうち、位置情報、月別平均気温、振動子の温度特性の補正値、屋外用補正値(α)および屋内用の補正値(β)を保持した構成例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
図1には、本発明を適用した電子時計の第1の実施例のブロック構成図が示されている。
本実施例の電子時計は、時刻表示を行う液晶パネルなどからなる表示部10と、電池を内蔵し電源電圧を各部へ供給する電源部20と、電子時計全体の制御を行う制御部となるCPU(マイクロプロセッサ)35と、このCPU35が実行する制御プログラムや制御データを格納したROM(読出し専用メモリ)36と、CPU35に作業用のメモリ空間を提供するRAM(随時読出し書込み可能なランダムアクセスメモリ)37とを備える。この実施例では、後述の水晶振動子XTALの温度補正値を保持するテーブルは、ROM36内に格納されている。ただし、CPU35が実行する制御プログラムも格納されているROM36とは別個のメモリ(例えばEEPROM等)にテーブルを格納するようにしても良い。。
また、電子時計は、水晶振動子XTALを備え現在時刻を計時するためのクロックを形成する発振回路38および分周回路39と、この発振回路38および分周回路39からの信号に従って計時を行う計時回路40と、GPS(衛星測位システム)信号を受信して取り込むアンテナ41と、このアンテナ41を介してGPS信号を受信する、フィルタや検波回路などからなる受信回路42と、時計表示部10を照らす照明部43および照明駆動回路44と、CPU35に対して指令を入力する操作スイッチなどの入力部45等を備える。
計時回路40には、日付を含む時刻を計時する時刻カウンタが設けられ、この時刻カウンタが分周回路39からのクロックによりカウントアップされて現在日時の計時が行われていく。受信回路42により受信したGPS信号には時刻情報が含まれており、この時刻情報の値と計時回路40内の時刻カウンタの値とが一致していない場合にはカウンタの値(現在時刻)を修正するようになっている。これにより、正確な時刻の表示が可能となる。
ここで、上記ROM36に格納されている水晶振動子の温度補正値を保持するテーブルについて説明する。
計時用基準発振信号を生成するための水晶振動子は、周囲温度によって発振周波数(固有振動数)が変化する例えば図2に示すような温度特性を有している。図2において、横軸は温度、縦軸は周波数偏差量(ppm)を表わしている。時計用の水晶振動子は一般に25℃付近で周波数偏差が0となるようにされている。そのため、時計が使用される環境の温度が25℃からずれると、時刻誤差を生じ、補正をしない場合にはその誤差は温度の変化が大きいほど大きくなる。
一方、世界の各都市(地域)の平均気温は季節によって変化し、月別平均気温は図3のように、各都市(地域)によって変化が異なる。従って、時刻誤差を小さくするには、時計を使用する都市(地域)および月日に応じて補正値を変える必要がある。
そこで、本実施例では、使用している水晶振動子の温度特性を示す値もしくは温度補正値を保持するテーブルと、世界の都市(地域)の位置および月別平均気温を保持するテーブルとをROM内に格納しておいて、都市(地域)の位置情報および日付情報を用いて発振周波数の補正を行えるように構成されている。
なお、GPS信号には、時刻情報が含まれているので、図1の実施例のようにGPS信号受信機能を有する時計にあっては、その時刻情報に基づいて時刻を修正することが可能であり、それによって表示時刻の正確さを高めることができる。ただし、屋内等GPS信号が受信できない場合があり、そのような状況が長く続くと次第に時刻誤差が大きくなってしまうので、時刻修正機能を有するものにおいても上述したような温度補正値を保持するテーブルを用いた補正が有効である。
次に、上述したような構成を有する電子時計における第1の実施例の制御処理の手順を、図4のフローチャートを参照しながら説明する。なお、ここでは、一例として世界各都市の現地時刻を表示可能なワールドタイム機能を有する電子時計について説明する。
この実施例においては、電源投入されると、CPU35によって図4のフローチャートに従った制御処理が開始され、まず、ホーム都市の設定処理が行なわれる(ステップS1)。この設定処理は、例えばユーザが時計本体に設けられている入力部45としての操作ボタンを用いてホーム都市を指定することで行なわれる。そして、ホーム都市が指定されると、CPU35がその設定都市をRAM37内に記憶する。次に、ユーザによる入力もしくはGPS信号に含まれる時刻情報に基づいてホーム都市の日付および時刻合わせを行なう(ステップS2)。
その後、CPU35は、ROM36内の前記テーブルを参照して、設定都市と日付とから温度補正値を取得する(ステップS3)。そして、取得した補正値を用いて、水晶振動子の温度補正を行う(ステップS4)。
具体的には、発振周波数の補正は、例えば水晶振動子XTALに印加する電圧を変えることで行なうことができる。従って、上記温度補正値は、水晶振動子の印加電圧補正値とすることができる。補正値をテーブルに格納しておく代わりに、水晶振動子の温度特性を示す式をプログラムに格納しておいて、設定都市と日付とから推定した温度を上記式に入れて温度補正値を算出するように構成しても良い。
温度補正処理(ステップS4)が終了すると、CPU35は、計時回路40からの情報に基づいて日付が変わったか否か判定する(ステップS5)。 そして、日付が変わったと判定されたときはステップS3へ戻り上記処理を繰り返す。一方、日付が変わっていないと判定されたときはステップS6へ移行してGPS信号を受信したか判定し、受信したと判定されたときは受信したGPS信号に基づいて算出した位置情報(緯度および経度)から、自身の現在の所在地域が既に設定されているホーム都市と合致しているか否か、すなわちワールドタイム切替えを行なうか否かを判定する(ステップS7)。
ここで、都市(地域)が合っていた場合およびステップS6でGPS信号を受信しなかったと判定された場合には、ステップS5へ戻り上記処理を繰り返す。位置も日付も変化していない場合には温度補正値を変える必要がないとともに、GPS信号を受信できなかった場合には都市(地域)が変わったか否かの判定ができないためである。
一方、現在の所在地域が既に設定されているホーム都市と合致せず、ステップS7でワールドタイム切替えを行なうと判定した場合には、GPS信号に含まれる位置情報に基づいてROM36内のテーブルを参照して、演算等によって最も近いあるいは最適な都市を見つける処理を行い、その都市をワールドタイム表示の都市として設定してRAM37に記憶する(ステップS8)。しかる後、新たな設定都市に応じて表示時刻の切替え(ステップS9)を行ないステップS3へ戻る。
そして、ステップS3では、新たな設定都市と日付に応じた温度補正値を取得し、次のステップS4で水晶振動子の温度補正を行う。上記処理を繰り返すことで、旅行や出張で地域が変わる移動がなされた場合にも、自動的にその地域に応じた現地時間の表示が行えるとともに、移動先の環境に適した温度補正値が選択されて、水晶振動子の発振周波数の補正がなされ、時刻のずれが小さくされるようになる。
以上説明したように、第1の実施例では、新たに特別な温度センサを設けることなくしかも実際に機器が置かれている地域または環境の温度に応じた振動子の温度特性の補正値に基づいた正確な時刻を計時が可能な電子時計および時計機能を有する携帯用電子機器を実現できる。
また、第1の実施例では、電波の届かない場所に長期間放置されたとしても振動子の温度特性による時刻誤差が大きくならないようにすることができ、正確な時刻を計時が可能な電子時計および時計機能を有する携帯用電子機器を実現できるという効果がある。
さらに、第1の実施例では、予め設定された地域の時刻に代えて、GPSにて取得された位置情報に応じた地域の時刻を表示部に表示させることができ、正確な時刻を計時が可能な電子時計および時計機能を有する携帯用電子機器を実現できるという効果がある。
(第2実施例)
図5には、本発明を適用した電子時計の第2の実施例のブロック構成図が示されている。
この実施例の電子時計は、図1の実施例の構成に加えて、文字板もしくは時計本体等の表面に設けられた光電変換用のソーラーパネル21と、電池を内蔵するとともにソーラーパネル21からの電力を受けて電源電圧を生成し各部へ供給する電源部20と、ソーラーパネル21の発電量を検出する発電量検出部32と、発電量検出部32の検出信号をデジタル化して取り込むADコンバータ31とを追加したものである。他の構成は第1の実施例と同様であるので、詳しい説明は省略する。
気象庁等から発表されている世界各都市や地域での平均気温は屋外で観測されたデータに基づくものである。第1の実施例においてROM36内の補正テーブルに格納されている温度特性を示す値もしくは補正値は、各都市の屋外の月別平均気温に基づいて決定された値である。しかし、据え置き型の時計は屋外とは常に温度の差ある屋内に置かれているとともに、腕時計にあっても使用者は屋外と屋内とを往復しており、使用者の職業によっては屋内にいる時間の方が屋外よりも長い場合がある。一般に屋外と屋内の温度差は5℃〜10℃程度あり、季節や地域によっては20℃以上の温度差がある場合もある。
従って、温度による水晶振動子の発振周波数の補正を行う場合には、屋外と屋内の温度差をも考慮した方がより精度の高い補正が行えることになる。そこで、この実施例では、ROM36内に、図7のように屋外用補正値(α)と屋内用の補正値(β)を保持したテーブルを格納しておくとともに、GPS信号を受信できたかできないかで屋外にあるか屋内にあるのかを時計自身が判断し、その結果に応じて使用する補正値を選択するようにしている。GPS信号は一般に屋内の方が屋外よりも受信強度が低くビル内などでは受信できない場合が多いためである。
このように、GPS信号を受信したかしないかで屋外と屋内の判断をしてその結果に応じて補正値を変えているので、何ら新たなセンサを設けることなく最適な温度補正を行うことができる。補正値αとβは、実際の観測データや統計データ等から適宜決定すればよい。なお、図7においては、αとβが各都市に対して1つずつ示されているが、αとβは各月毎に設けることができ、その場合、夏と冬では、逆方向の値となる。屋内では、夏には冷房を、また冬には暖房を行うので、屋外と屋内の温度関係が逆になるためである。
ただし、屋内であっても窓際等に置かれている場合には、屋外と変わらない程度にGPS信号を受信できることもある。そこで、この第2の実施例では、さらに、ソーラーパネル21の発電量に基づいて当該電子時計が屋内で使用されているのか屋外で使用されているのかを判別して、補正値を選択するようにした。
具体的には、ソーラーパネル21の発電量がある所定値以上の場合に屋外と判断し、所定値以下の場合に屋内と判断する。なお、図7には、月別平均気温の欄に温度を表わす数値が入っているが、ROM36内の補正値テーブルには温度の代わりにその温度に対応する補正値を格納するようにしてもよい。
図6には、第2の実施例の電子時計における制御処理の手順のフローチャートが示されている。この実施例のフローチャートは、第1の実施例の制御処理の手順を示す図4のフローチャートと共通している処理が多いので、同一の処理についての重複した説明は省略する。
図4のフローチャートとの違いは、以下の3点である。第1は、ステップS3の次にソーラーパネルの発電量の大小に基づいて屋内か屋外かを判別するステップS3aを設けている点、第2は、ROM36内のテーブル(図7)を参照して水晶振動子の温度補正値(屋外用)を選択して水晶振動子の周波数補正を行うステップS4の他に、ステップS3aでの判別結果が屋内であった場合に、設定都市情報と日付とに応じて屋内用の水晶振動子の温度補正値を選択して周波数の補正を行うステップS4aを設けている点である。また、第3に、ステップS6でGPS信号を受信できなかった場合には、時計の周囲環境が屋内であると判断してステップS4aへ移行し、屋内用の水晶振動子の温度補正値を選択して周波数の補正を行うようにしている点である。
以上説明したように、第2の実施例では、水晶振動子の温度特性に関し、各都市(地域)毎に屋外用の水晶振動子の温度補正値と屋内用の水晶振動子の温度補正値の2つを用意しておいて、GPS信号の受信状態や、ソーラーパネルの発電量に基づいて時計が屋外にあるのか屋内にあるのかを判別して適切な水晶振動子の温度補正値を選択するようにしているので、より精度の高い周波数補正が可能となり、時刻ずれをより小さくすることができるという利点がある。
以上本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。例えば前記実施例では、水晶振動子の温度特性を示す値もしくは温度補正値を保持する第1のテーブルと、都市別の月別平均気温を保持する第2のテーブルをROMに格納しておくと説明したが、各都市毎の月別平均気温の代わりに補正値を入れたテーブルをROMに格納しておくようにしても良い。
さらに、前記実施例では、月毎に補正値を変えるようにしているが、気温の補間演算を行う演算式をCPUのプログラムに持たせて、周波数の補正を行う際に演算によって日別気温を求めて日単位で補正値を決定するように構成しても良い。
また、前記実施例においては、時刻表示部として液晶パネルを使用したものを示したが、時針および分針等の針の回転により時刻表示を行うアナログ式の表示部を有する電子時計に適用することも可能である。また、実施例では、振動子として水晶振動子を使用した場合を説明したが、セラミック振動子等の他の振動子を使用する場合にも本発明を適用することができる。
さらに、前記実施例においては、入力部45を備え該入力部により指定された地域をホーム都市として設定しその地域の時刻を表示するように構成されたものを説明したが、入力部45による指定がなくGPS信号に基づいて得られた位置情報から自動的にホーム都市を設定しその地域の時刻を表示するように構成することも可能である。
さらに、以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野である時計に適用した場合について説明したが、本発明は、携帯電話機やPDA(パーソナル・デジタル・アシスタンツ)その他時計機能を内蔵した携帯用電子機器に広く適用することができ、それによって携帯用電子機器においても移動先の地域の環境に応じた最適な温度補正が行えるようになる。
なお、特許請求の範囲における「時刻」はこの実施態様、すなわち発明の詳細な説明において「日付」で説明しているが、これに限定されず、「朝、昼、夜」のような予め定められている時間帯および「月」を包含する概念である。よって、たとえば、位置情報が取得された際に、この取得された位置情報と計時された時刻情報である「日付」、「朝、昼、夜」の時間帯および「月」のいずれかとに基づいて、対応する時刻別の平均気温に対応する振動子の温度特性の補正値をメモリ35より読み出し(S3)、この読み出された補正値に基づいて発振信号の周波数を補正する(S4)ようにしてもよい。
10 表示部
20 電源部
21 ソーラーパネル(光電変換手段)
32 発電量検出部(検出手段)
35 制御回路
36 ROM
38 発振回路
40 計時回路
42 受信回路

Claims (10)

  1. 振動子を備え所定周波数の発振信号を生成する発振手段、前記発振手段により生成された発振信号に基づいて時刻を計時する計時手段、および、前記計時手段により計時された時刻に基づいた時刻表示を行なう時刻表示手段を備えた電子時計において、
    GPS信号を受信可能な受信手段と、
    前記受信手段により受信したGSP信号に基づいて位置情報を得る位置情報取得手段と、
    位置情報に対応する時刻別の平均気温と当該時刻別の平均気温に対応する振動子の温度特性の補正値とを対応付けて複数組記憶している記憶手段と、
    この位置情報取得手段により位置情報が取得された際に、この取得された位置情報と前記計時手段により計時された時刻情報とに基づいて、対応する時刻別の平均気温に対応する振動子の温度特性の補正値を前記記憶手段より読み出し、この読み出された補正値に基づいて前記発振信号の周波数を補正する周波数補正制御手段と、
    を備えることを特徴とする電子時計。
  2. 前記記憶手段は、位置情報に対応する地域の屋外温度別補正値および屋内温度別補正値を更に記憶しており、
    前記周波数補正制御手段は、
    前記受信手段によりGPS信号が受信できたかできないかを判断する受信可否判断手段と、
    この受信可否判断手段により前記受信手段によりGPS信号が受信できないと判断した場合には、前記位置情報取得手段により取得された位置情報に対応する地域の屋外温度別補正値および屋内温度別補正値を前記記憶手段から読み出し、この読み出された屋外温度別補正値および屋内温度別補正値に基づいて前記発振信号の周波数を補正する周波数補正手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電子時計。
  3. 内部回路が消費する電力を補う光電変換手段と、
    前記光電変換手段の出力の大きさを検出する検出手段とを更に備え、
    前記周波数補正制御手段は、前記検出手段により検出された前記光電変換手段の出力が所定よりも小さいか大きいかを判断し、小さいと判断した場合には、前記記憶手段から屋内温度に対応した補正値を読み出して前記発振信号の周波数を補正することを特徴とする請求項1または2に記載の電子時計。
  4. 前記周波数補正制御手段は、前記検出手段により検出された前記光電変換手段の出力が所定値よりも大きいと判断した場合には、前記記憶手段から屋外温度に対応した補正値を読み出して前記発振信号の周波数を補正することを特徴とする請求項3に記載の電子時計。
  5. 前記周波数補正制御手段は、前記受信手段により受信したGPS信号に含まれる時刻情報に基づいて前記計時手段の時刻を修正する時刻修正手段を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子時計。
  6. 振動子を備え所定周波数の発振信号を生成する発振手段と、前記発振手段により生成された発振信号に基づいて時刻を計時する計時手段と、前記計時手段により計時された時刻に基づいた時刻表示を行なう時刻表示手段と、GPS信号を受信可能な受信手段と、前記受信手段により受信したGSP信号に基づいて位置情報を得る位置情報取得手段と、内部回路が消費する電力を補う光電変換手段と、前記光電変換手段の出力の大きさを検出する検出手段とを備えた携帯用電子機器において、
    世界各地域の平均気温と前記振動子の温度特性の補正値との関係を示す情報と、前記位置情報に応じた地域の屋外温度に対応した補正値および屋内温度に対応した補正値とを記憶している記憶手段と、
    予め設定された地域の時刻に代えて前記位置情報取得手段により取得された位置情報に応じた地域の時刻を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
    前記位置情報取得手段により取得された位置情報と前記計時手段により計時された時刻情報とに応じた情報を前記記憶手段から読み出して前記発振信号の周波数を補正する第1の温度補正手段と、
    前記検出手段により検出された前記光電変換手段の出力が所定値よりも小さいか大きいかを判断し、小さいと判断した場合には、前記記憶手段から屋内温度に対応した補正値を読み出して前記発振信号の周波数を補正する第2の温度補正手段と、
    を備えていることを特徴とする携帯用電子機器。
  7. 前記周波数補正制御手段は、前記検出手段により検出された前記光電変換手段の出力が所定値よりも大きいと判断した場合には、前記記憶手段より屋外温度に対応した補正値を読み出して前記発振信号の周波数を補正することを特徴とする請求項6に記載の携帯用電子機器。
  8. 振動子を備え所定周波数の発振信号を生成する発振手段と、前記発振手段により生成された発振信号に基づいて時刻を計時する計時手段と、前記計時手段により計時された時刻に基づいた時刻表示を行なう時刻表示手段と、GPS信号を受信可能な受信手段と、前記受信手段により受信したGSP信号に基づいて位置情報を得る位置情報取得手段と、内部回路が消費する電力を補う光電変換手段と、前記光電変換手段の出力の大きさを検出する検出手段とを備えた携帯用電子機器において、
    世界各地域の平均気温と前記振動子の温度特性の補正値との関係を示す情報と、前記位置情報に応じた地域の屋外温度に対応した補正値および屋内温度に対応した補正値とを記憶している記憶手段と、
    予め設定された地域の時刻に代えて前記位置情報取得手段により取得された位置情報に応じた地域の時刻を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
    前記位置情報取得手段により取得された位置情報と前記計時手段により計時された時刻情報とに応じた情報を前記記憶手段から読み出して前記発振信号の周波数を補正する第1の温度補正手段と、
    前記受信手段によりGPS信号が受信できたかできないかを判断し、受信できないと判断した場合には、前記記憶手段から屋内温度に対応した補正値を読み出して前記発振信号の周波数を補正する第2の温度補正手段と、
    を備えていることを特徴とする携帯用電子機器。
  9. 予め設定された地域の時刻に代えて前記位置情報取得手段により取得された位置情報に応じた地域の時刻を前記表示手段に表示させる表示制御手段を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の電子時計。
  10. 予め設定された地域の時刻に代えて前記位置情報取得手段により取得された位置情報に応じた地域の時刻を前記表示手段に表示させる表示制御手段を更に備えていることを特徴とする請求項8に記載の携帯用電子機器。
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