JP2010255966A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】HFO−1234yfの冷媒を使用した空気調和機であって、室内熱交換器配管途中に除湿弁を兼ね備えた構成の空気調和機において、室内熱交換器の配管内冷媒圧力損失および室内サイクルと室外サイクルを接続する配管内の圧力損失を低減し、冷房運転時の室内熱交換性能を向上させ、エネルギー効率の高い空気調和機を提供する。
【解決手段】作動流体としてHFO−1234yf単体冷媒又はHFO−1234yfと他の冷媒とを混合した混合冷媒を循環させて、冷房,暖房及び除湿運転を行う空気調和機であって、冷房運転時に第1室内熱交換器の下流側で且つ除湿弁の上流側に気液分離器を配置し、気液分離器により気液分離されたガス冷媒を流量調整弁を介して圧縮機の吸込側に流入させる。これにより、室内熱交換器内および接続配管内を流れる冷媒の圧力損失を低減し、冷房性能を向上させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は地球温暖化係数(GWP)が低いHFO−1234yf単体又はHFO−1234yfと既存の他の冷媒を組み合わせた混合冷媒を使用したヒートポンプ式空気調和機に関する。
一般家庭で多く使用されている空気調和機としては、室内機と室外機が別体で構成されており、室内機内には空気と冷媒を熱交換させるための熱交換器と空気を送り出す送風機が設置されており、室外機内には空気と冷媒を熱交換させるための熱交換器と送風機、冷媒を循環させる圧縮機および冷媒を減圧する減圧機等が設置されている。これらの室内機と室外機の間に接続配管を用いて冷媒流路を接続することで、室内機と室外機の間を冷媒が行き来して冷凍サイクルが成り立っている。
この構成の空気調和機において、冷媒流路切替え弁等により冷媒の流れ方向を変えることで冷房運転,暖房運転および除湿運転を行っており、これらの各運転条件に関してこれまでも省エネルギー化を図るための研究が盛んに行われている。
一方、近年地球環境保護の一環として、空気調和機において地球温暖化係数(GWP)の低い冷媒に切り替える検討を空調業界全体で取り組んでいる。その中で、近年地球温暖化係数の低い次世代冷媒としてHFO−1234yfが開発された。この冷媒は従来カーエアコンでも使用されてきたHFC−134aと熱物性が近いこともあり、欧州の自動車工業会等で検討され実用化されつつある。
この流れを受けカーエアコン以外の空気調和機、すなわちルームエアコンや業務用エアコンにおいても、現在使用している地球温暖化係数の高いR410A,R407C等の代替冷媒として使用することができるか、各空調メーカーで見極めを行っているところである。
しかしながら、この冷媒はルームエアコンや業務用エアコンで使用してきたR410A等の冷媒に比べ動作圧力が低い冷媒であり、特に熱交換器内部や室内サイクルと室外サイクルをつなぐ接続配管内等での冷媒の圧力損失が性能に与える影響が大きく、従来の機器に冷媒だけを入れ替えた試験(ドロップイン試験)の結果によると、冷房性能が従来比で半減するという結果も出ている。この時の室内熱交換器の圧力損失はR410A比で2〜3倍程度になり、さらに圧力全体が低いことから、損失割合が大きくなってしまう結果となっている。
このようにHFO−1234yfの冷媒を作動流体として用いた場合、ルームエアコン等ではこの低圧冷媒に対して、大幅な機器構成の改善を行う必要がある。特に冷媒の特性を考慮して、熱交換器内あるいは接続配管での圧力損失の低減を図る大幅な改善対策が必要である。
これまでルームエアコン等の製品開発を行っていく中で、運転中の冷媒の圧力損失を低減させる有効な手段として、熱交換器を多パス化して冷媒の流速を低減することで圧力損失の低減を図ってきた。しかし、熱交換器において冷媒流を多パス化する場合、その多くはガス冷媒と液冷媒が混在する二相流冷媒の状態で各流路に分流させることになる。この時問題となるのは液冷媒の偏流や各流路に分かれたあとの熱交換量のバランスが崩れることによる性能低下があった。これまでの製品開発においても各メーカー共に様々な検討を行ってきたが、完全には解決されていないのが実状である。
熱交換器を蒸発器として使用する場合の、冷媒圧力損失を低減させる方式として例えば特許文献1がある。この特許では、熱交換器の入口から出口に至る冷媒配管途中に気液分離器を設け、圧力損失を増加させる要因のひとつであるガス成分を抽出して熱交換器出口配管にバイパスさせることにより、蒸発器としての性能を向上させる方式をとっている。
また、特許文献2のように、蒸発器となる熱交換器に流入する前に気液分離器を設け、同じく圧力損失を増加させる要因のひとつであるガス成分をバイパスして、圧力損失を低減することによる性能向上を図った例がある。
特開2008−175433号公報 特開2003−50060号公報
しかしながら、特許文献1では室外熱交換器を対象としており、近年のルームエアコンでは暖房性能向上のため冷媒偏流のリスクはあるが、多パス化を行っている。この状態で気液分離器を使用するには一度分流させた冷媒流路を合流させる必要があり、この時に圧力損失が増加する可能性がある。この構成では暖房性能に関して圧力損失低減による性能向上に関して若干の効果はあると推定できるが、気液分離器の効果を有効に取り込むにはさらに配管構成などの工夫が必要である。
また特許文献2では室内熱交換器に流入する前に室外機内で気液分離をさせることで、室内熱交換器入口から出口までの圧力損失を低減すると共に、熱交換器入口において多パス化することなく圧力損失の低減を図ることができる点においては冷房性能及び暖房性能を向上させる方式として有効であるが、気液分離する際の冷媒の乾き度としては、液冷媒が多い状態での分離となるためガス冷媒除去の効果が少なくなってしまう。また、本公知例では室内熱交換器の冷媒入口から冷媒出口に至る配管経路途中に第2流量調整弁を用いており、この構成では除湿弁下流側の熱交換器にて分流させる際、ガス冷媒が多い状態での分流となることから冷媒の分流バランスが不安定になることが想定できる。
さらに、HFO−1234yfに関してドロップイン試験を行った結果、圧縮機やインバータ効率が同等の仮定の下で、冷房能力4kW相当の性能について暖房運転時はR410A比で約10%程度COP減少、冷房運転時においては圧縮機吸込み密度の低下のため能力が目標の4kWまで到達できず、約60%程度の能力しか出ない状態であった。また、その時のR410Aと同一能力時のCOP比としては、約50%減少という結果を得た。この状態で冷媒圧力損失を比較すると、R410Aに対して室内熱交換器内では2.5倍程度、室内熱交換器出口から圧縮機入口までの圧力損失は約9倍にもなることが分かった。このことから、HFO−1234yfに関しては冷房性能に関して大幅な改善が必要であり、特に室内サイクルと室外サイクルをつなぐ接続配管内での圧力損失の低減が大きな課題であることが分かった。
そこで本発明は前記事情を考慮したものであり、請求項1では、圧縮機と、四方弁と、室外熱交換器と、膨張弁と、除湿運転時に凝縮器となる第1室内熱交換器及び蒸発器となる第2室内熱交換器と、除湿運転時に第1熱交換器の下流側で且つ第2室内熱交換器の上流側に位置して冷媒を減圧する除湿弁と、を備え、圧縮機,四方弁,室外熱交換器,膨張弁,第1室内熱交換器,第2室内熱交換器、及び除湿弁を冷媒配管で接続して冷媒回路を形成し、作動流体としてHFO−1234yf単体冷媒又はHFO−1234yfと他の冷媒とを混合した混合冷媒を循環させて、冷房,暖房及び除湿運転を行う空気調和機であって、冷房運転時に第1室内熱交換器の下流側で且つ除湿弁の上流側に気液分離器を配置し、気液分離器により気液分離されたガス冷媒を流量調整弁を介して圧縮機の吸込側に流入させることを特徴とする。
また、請求項2では、請求項1の特徴に加え、冷房運転時に、除湿弁の下流側で且つ第2室内熱交換器の上流側に冷媒を複数流路に分流させる分岐管又はディストリビュータを配置し、第2室内熱交換器の出口側で複数流路に分流させた冷媒を合流させることを特徴とする。
さらに、請求項3では、請求項1又は2の特徴に加え、混合冷媒が地球温暖化係数(GWP)が150を超えないようなHFO−1234yfと他の冷媒との混合比であることを特徴とする。
本発明にかかる請求項1記載の効果としては、作動流体としてHFO−1234yf単体冷媒又はHFO−1234yfと他の冷媒とを混合した混合冷媒を循環させて、冷房,暖房及び除湿運転を行う空気調和機であって、冷房運転時に第1室内熱交換器の下流側で且つ除湿弁の上流側に気液分離器を配置し、気液分離器により気液分離されたガス冷媒を流量調整弁を介して圧縮機の吸込側に流入させるので、冷房運転時に前記第1室内熱交換器から流出するガス冷媒比が多い状態の二相流冷媒を前記気液分離器でガス冷媒と液冷媒に分流させ、気液分離器で分離したガス冷媒はそのまま室外サイクルの圧縮機吸込み配管と合流させ、液冷媒は除湿弁をとおり第2室内熱交換器へ流入させる。
これによる第1の効果としては除湿弁を通過させる冷媒を液冷媒のみにすることで除湿弁通過時の冷媒圧力損失の低減を図ることができる。また、第2の効果としては、除湿弁を通過した後に従来は液・ガス混合の状態で分流させていたが、量産時の分流器取り付けのバラツキや形状のバラツキで、液冷媒の偏りによる熱交換量のバラツキを生じ、熱交換器出口部での冷媒温度の差が生じ最終的には量産品により熱交換器の性能にバラツキを生じていた。そこで気液分離器を使用することにより分流する際のガス冷媒を除去することで、分流させるときの冷媒を概ね液冷媒とすることができるため、液・ガス混合で分流させるときに対し分流割合を安定させることができると共に、熱交換器を多パスに分流させた時の分流バランスをコントロールし易くなる。第3の効果としては気液分離器によりガス冷媒を除去した液冷媒を第2室内熱交換器に流入させることで、第2室内熱交換器の冷媒圧力損失の低減を図ることができる。また、第4の効果としては、気液分離器により抽出したガス冷媒を圧縮機吸込み部へ送るための接続配管と気液分離器により分離した液冷媒が第2室内熱交換器を通過して室外サイクルへ送る配管の2系統の戻り接続配管にすることにより、接続配管の圧力損失を低減でき、これらにより室内熱交換器および接続配管の冷媒圧力損失低減により冷房性能向上が図れる。
また、請求項2の効果としては、冷房運転時に、除湿弁の下流側で且つ第2室内熱交換器の上流側に冷媒を複数流路に分流させる分岐管又はディストリビュータを配置し、第2室内熱交換器の出口側で複数流路に分流させた冷媒を合流させるので、前述したとおり除湿弁から流出する冷媒は液冷媒なので、複数パスにしても分流割合を安定させることができる。また、この時第1室内熱交換器に対し、第2室内熱交換器を構成する配管を細径にした場合においても分流割合を安定させながら、より多くのパス構成にすることで圧力損失を低減しつつ、性能向上を図ることができる。また、分流させるときに特殊な分岐管を使う必要がないことから原価低減も図ることができる。
また、請求項3の効果としては、混合冷媒が地球温暖化係数(GWP)が150を超えないようなHFO−1234yfと他の冷媒との混合比であるので、高圧力冷媒であるHFC−32を低圧力冷媒であるHFO−1234yfに混合することで、運転状態における冷凍サイクルの動作圧力を全体的に上げることができ、圧力損失による性能低下割合を緩和させることができる。但し、この場合は前述したとおり、地球温暖化係数(GWP)が150というガイドラインを超えることが無いように混合比を調整することで、地球環境保護の効果を得ることができる。
本発明に係る空気調和機の実施方法を示した説明図である。 家庭用空気調和機の構成を示した説明図である。 従来の空気調和機の構成を示した説明図である。 従来のサイクルのモリエル線図である。 本発明に係る他の空気調和機の実施方法を示した説明図である。 本発明に係る空気調和機の実施方法を示した説明図である。 本発明に係る他の空気調和機の実施方法を示した説明図である。
本発明を実施するための最良の形態は、圧縮機と、四方弁と、室外熱交換器と、膨張弁と、除湿運転時に凝縮器となる第1室内熱交換器及び蒸発器となる第2室内熱交換器と、除湿運転時に第1熱交換器の下流側で且つ第2室内熱交換器の上流側に位置して冷媒を減圧する除湿弁と、を備え、圧縮機,四方弁,室外熱交換器,膨張弁,第1室内熱交換器,第2室内熱交換器、及び除湿弁を冷媒配管で接続して冷媒回路を形成し、作動流体としてHFO−1234yf単体冷媒又はHFO−1234yfと他の冷媒とを混合した混合冷媒を循環させて、冷房,暖房及び除湿運転を行う空気調和機であって、冷房運転時に第1室内熱交換器の下流側で且つ除湿弁の上流側に気液分離器を配置し、気液分離器により気液分離されたガス冷媒を流量調整弁を介して圧縮機の吸込側に流入させる。これにより、冷房運転時に前記第1室内熱交換器から流出するガス冷媒比が多い状態の二相流冷媒を前記気液分離器でガス冷媒と液冷媒に分流させ、気液分離器で分離したガス冷媒はそのまま室外サイクルの圧縮機吸込み配管と合流させ、液冷媒は除湿弁をとおり第2室内熱交換器へ流入させる。第1の効果としては除湿弁を通過させる冷媒を液冷媒のみにすることで除湿弁による冷媒圧力損失の低減を図ることができる。また、第2の効果としては、除湿弁を通過した後に従来は液・ガス混合の状態で分流させていたが、量産時の分流器取り付けのバラツキや形状のバラツキで、液冷媒の偏りによる熱交換量のバラツキを生じ、熱交換器出口部での冷媒温度の差が生じ最終的には量産品により熱交換器の性能にバラツキを生じていた。そこで気液分離器を使用することにより分流する際のガス冷媒を除去することで、分流させるときの冷媒を概ね液冷媒とすることができるため、液・ガス混合で分流させるときに対し分流割合を安定させることができると共に、熱交換器を多パスに分流させた時の分流バランスをコントロールし易くなる。第3の効果としては気液分離器によりガス冷媒を除去した液冷媒を第2室内熱交換器に流入させることで、第2室内熱交換器の冷媒圧力損失の低減を図ることができる。また、第4の効果としては、気液分離器により抽出したガス冷媒を圧縮機吸込み部へ送るための接続配管と気液分離器により分離した液冷媒が第2室内熱交換器を通過して室外サイクルへ送る配管の2系統の戻り接続配管にすることにより、接続配管の圧力損失を低減でき、これらにより室内熱交換器および接続配管の冷媒圧力損失低減により冷房性能を向上させるという目的を実現した。
図2は一般的な家庭用空気調和機の構成を示した図である。室内機20内部には室内熱交換器7と室内ファン8が組み込まれており、室内熱交換器7は少ないスペースを有効に使うため、室内ファン8を取り囲むように配置しており、室内ファン8を回転させることにより図示した空気流方向に風が流れる。この時流入した空気は室内熱交換器7により熱交換を行い、冷房運転時は流入した空気を冷却し、暖房運転時は流入した空気を暖めて吹出すようになっている。また、室外機21内には作動流体である冷媒を高温・高圧にするための圧縮機1、冷房と暖房の冷媒流路方向を切り替えるための四方弁2、図示はしていないが室外熱交換器,室外熱交換器に風を送るための室外ファン4,冷媒を減圧するための膨張弁5等を備え、室外ファン4を回転させることで室外熱交換器内を流れる冷媒と空気を熱交換させ、冷房運転時には冷媒を冷却し、暖房運転時は冷媒を暖めるようになっている。これら室内サイクルと室外サイクルを接続配管6および9にて接続し、内部には作動流体として冷媒が封入されている。これらを簡易的なサイクル構成図で示したものが図3である。
図3を冷房運転時の冷媒の流れ方向にて説明すると、圧縮機1にて高温・高圧ガスにされた冷媒は四方弁2を介して室外熱交換器3に流入し、室外熱交換器3において室外ファン4により送られる空気と熱交換し液冷媒に凝縮され、膨張弁5により低温・低圧二相流冷媒になる。そして,低温・低圧となった二相流冷媒は細径接続配管6を介して室内機20内の室内熱交換器7に流入し、室内ファン8により送られる空気と熱交換した後、太径接続配管9及び四方弁2を介して再び圧縮機1に戻る。これをさらに理論モリエル線図で表したものが図4である。
図4を説明すると、図4の縦軸は圧力、横軸は比エンタルピを表しており、図中の(1)から(2)は圧縮機1にて冷媒が圧縮される工程である。この時通常は、圧縮前の冷媒の状態が(1)の時(2)へは等エントロピ線に沿って圧縮される。(2)から(3)は熱交換器内の冷媒とファンにより送られる空気が熱交換していく状態を示しており、(2)の高温・高圧冷媒が放熱しながら二相流冷媒となりさらに過冷却状態となり(3)に至る。(3)から(4)は膨張弁にて冷媒が減圧している状態である。この時(3)の冷媒は等エンタルピ変化で(4)の状態となる。(4)から(1)へは熱交換器内の冷媒とファンにより送られてくる空気が熱交換し、冷媒は暖められ、空気は冷却される。このようなサイクルを繰り返すことで、冷凍サイクルが構成されている。この時、実際の冷凍サイクルは(4)から熱交換する際に圧力損失を伴うために(1)′のように圧力が理論に対し下がる。また、(1)の状態から圧縮された冷媒は、実際圧縮機の効率により(2)′のように理論値よりもずれる。したがって実際に運転した場合の冷凍サイクルは図4の破線のようになる。
このような基本構成の冷凍サイクルにおいて、本発明による冷凍サイクルは図1に示すような構成となっている。図1について冷房運転時の冷媒の流れ方向にて順に説明をすると、圧縮機1にて高温・高圧となった冷媒は四方弁2を介して室外機内部の室外熱交換器3に流入する。室外熱交換器3で冷媒は室外ファン4にて送られてくる空気と熱交換し、膨張弁5に至る。膨張弁5では等エンタルピ変化で冷媒は減圧され細径接続配管6に至る。細径接続配管6内を冷媒が通過して室内熱交換器7に流入し、室内ファン8により送られる空気と熱交換した後、太径接続配管9および四方弁2を介して再び圧縮機1に戻る。
ここで、室内熱交換器7は、除湿運転の際に冷媒を減圧することのできる除湿弁10により第1室内熱交換器11と第2室内熱交換器12に分割されており、除湿運転時には除湿弁10を絞ることで、除湿弁10を挟んで冷媒の流れ方向に対して上流側の第1室内熱交換器11は凝縮器となり、下流側の第2室内熱交換器12は蒸発器となる。
このとき室内熱交換器7内では、前記除湿弁10の冷媒上流側に気液分離器13を設置すると共に、気液分離器13の冷媒下流側に位置する除湿弁10及び第2室内熱交換器12を冷媒配管でつなぎ、さらに気液分離器13から圧縮機吸込み配管16へ流量調整弁15を介してバイパスする第2接続配管17を設置する構成とする。
このような構成の空気調和機において、冷房運転時に圧縮機回転数により流量調整弁15の開度を調整することで冷媒は除湿弁10前にて、気液分離器13に流入し内部で液冷媒とガス冷媒に分離される。その後、概ね液状態となった冷媒は第2室内熱交換器12に流入し熱交換を行いながら出口配管14に至る。一方、気液分離器13にて分離したガス冷媒は第2接続配管17により第2室内熱交換器12に流入することなく、流量調整弁15を介して圧縮機1の吸込み配管16に導かれる。
冷媒HFO−1234yfは前述したとおり、従来から使われているR410A等の冷媒に対して動作圧力が低く、冷媒の圧力損失に対する性能への影響が大きい。また、冷媒そのものに関しても圧力損失が大きい特性を持っており、圧力損失が如何に少ないサイクル構成にするかで、この冷媒を用いた場合のサイクル性能が決まる。
従来技術でも述べたように、冷媒の圧力損失を低減させるためには多パス化が有効な手段であるが、安易に多パス化すると分流比が不安定になると共に、サイクル配管が複雑になり作業性も低下する。
また、膨張弁から熱交換器入口に至る配管経路途中に気液分離器を設け、冷媒の圧力損失低減を図った公知例もあるが、膨張弁直後の二相流冷媒にはガス成分が少ないため入口での分離の効果は少ないと推定できる。
また、本発明の構成のように現在では一般的に使用されている室内熱交換器7が除湿弁10をはさんで第1室内熱交換器11と第2室内熱交換器12に分割している場合についても、R410A等の冷媒ではそれほど性能低下の影響の無かった除湿弁10の冷媒圧力損失も大きな性能低下要因となる。
さらに、冷房運転時の室内サイクルから室外サイクルへの太径接続配管9の圧力損失がR410A比で約9倍になる点については従来の配管接続方式では改善できる範囲ではない。例えば接続配管を太くすると配管が曲げにくく据付性が低下する。また、状況によっては折れる危険もある。
これらを総合して考えた場合、従来では考えなかった室内熱交換器7の途中であって冷房運転時の除湿弁10の上流に気液分離器13を配置し、気液分離器13にて分離したガス冷媒を第2接続配管17にあるように、従来の室内熱交換器7からの戻りの太径接続配管9と別経路で圧縮機1に戻すことで接続配管の冷媒圧力損失低減や除湿弁10の直前での気液分離によるガス成分除去に伴う除湿弁冷媒圧力損失の低減、および室内熱交換器7の冷媒圧力損失低減を図ることができる。
図5は第2太径接続配管9′を追加した例であり、このような構成にすることでさらに接続配管での圧力損失を低減でき、性能改善を図ることができる。
図6は請求項2に関する実施例であり、冷房運転時の冷媒の流れ方向にて順に説明をすると、圧縮機1にて高温・高圧となった冷媒は四方弁2を介して室外機内部の室外熱交換器3に流入する。室外熱交換器3で冷媒は室外ファン4にて送られてくる空気と熱交換し、膨張弁5に至る。膨張弁5では等エンタルピ変化で冷媒は減圧され細径接続配管6に至る。細径接続配管6内を冷媒が通過して室内熱交換器7に流入し、室内ファン8により送られる空気と熱交換した後、太径接続配管9および四方弁2を介して再び圧縮機1に戻る。
ここで、室内熱交換器7は、除湿運転の際に冷媒を減圧することのできる除湿弁10により第1室内熱交換器11と第2室内熱交換器12に分割されており、除湿運転時には除湿弁10を絞ることで、除湿弁10を挟んで冷媒の流れ方向に対して上流側の第1室内熱交換器11は凝縮器となり、下流側の第2室内熱交換器12は蒸発器となる。
このとき室内熱交換器7内では、前記除湿弁10の冷媒上流側に気液分離器13を設置すると共に、気液分離器13の冷媒下流側に位置する除湿弁10及び第2室内熱交換器12を冷媒配管でつなぎ、さらに気液分離器13から圧縮機吸込み配管16へ流量調整弁15を介してバイパスする第2接続配管17を設置する構成とする。
このような構成の空気調和機において、冷房運転時に圧縮機回転数により流量調整弁の開度を調整することで冷媒は除湿弁10前にて、気液分離器13に流入し内部で液冷媒とガス冷媒に分離される。その後、概ね液状態となった冷媒は第2室内熱交換器12に流入し熱交換を行いながら出口配管14に至る。一方、気液分離器13にて分離したガス冷媒は第2接続配管17により第2室内熱交換器12に流入することなく、流量調整弁15を介して圧縮機1の吸込み配管16に導かれる。
この時第2室内熱交換器12は分岐管18により多パスに分流されているが、除湿弁10の冷媒上流でガス成分を除去し、分流時点ではほぼ液状態で分流するため、分流割合を安定させつつ多パス化による第2室内熱交換器12の冷媒圧力損失を低減でき、性能向上を図ることができる。
また、図7は気液分離器内で多パスにした例であり、入口配管22から流入した冷媒が気液分離器13にて液冷媒とガス冷媒に分離し、ガス冷媒はガス冷媒出口配管23から流出し、液冷媒は液冷媒出口配管24a,24bのように複数の配管を内部に挿入させることで分岐管を使わずに分流させることができるため、原価低減を図ることができる。
本発明にかかる第3の請求項の実施例としては、冷凍サイクルを構成する空気調和機の内部を流れる作動流体を、HFO−1234yfと既存冷媒であるHFC−32との混合冷媒とし、地球温暖化係数(GWP)が150を超えることの無いように混合比を配合した冷媒を使用したことを特徴としており、HFO−1234yfとHFC−32の地球温暖化係数は表1に記載したとおりとなっている。
Figure 2010255966
ここで、HFC−32を選択した理由としては、比較的地球温暖化係数が低く、かつ、高圧冷媒であること、また、R410A(HFC−125:50%/HFC−32:50%)での実績があることが上げられる。
HFO−1234yfと混合するHFC−32の割合を、地球温暖化係数(GWP)が150を超えることが無いようにしつつ高圧冷媒であるHFC−32の混合割合を多くする、すなわち、動作圧力を高めることにより、冷媒の圧力損失による性能低下割合を緩和させることができ、冷凍サイクル性能を向上させることができる。表1には地球温暖化係数(GWP)が150を超えないレベルで高圧冷媒化するときの混合比の例である。
1 圧縮機
2 四方弁
3 室外熱交換器
4 室外ファン
5 膨張弁
6 細径接続配管
7 室内熱交換器
8 室内ファン
9 太径接続配管
9′ 第2太径接続配管
10 除湿弁
11 第1室内熱交換器
12 第2室内熱交換器
13 気液分離器
14 出口配管
15 流量調整弁
16 圧縮機吸込み配管
17 第2接続配管
18 分岐管
20 室内機
21 室外機
22 気液分離器入口配管
23 気液分離器ガス冷媒出口配管
24a,24b 気液分離器液冷媒出口配管

Claims (3)

  1. 圧縮機と、四方弁と、室外熱交換器と、膨張弁と、除湿運転時に凝縮器となる第1室内熱交換器及び蒸発器となる第2室内熱交換器と、除湿運転時に前記第1熱交換器の下流側で且つ前記第2室内熱交換器の上流側に位置して冷媒を減圧する除湿弁と、を備え、
    前記圧縮機,前記四方弁,前記室外熱交換器,前記膨張弁,前記第1室内熱交換器,前記第2室内熱交換器、及び除湿弁を冷媒配管で接続して冷媒回路を形成し、作動流体としてHFO−1234yf単体冷媒又はHFO−1234yfと他の冷媒とを混合した混合冷媒を循環させて、冷房,暖房及び除湿運転を行う空気調和機であって、
    冷房運転時に前記第1室内熱交換器の下流側で且つ前記除湿弁の上流側に気液分離器を配置し、前記気液分離器により気液分離されたガス冷媒を流量調整弁を介して前記圧縮機の吸込側に流入させることを特徴とする空気調和機。
  2. 請求項1において、冷房運転時に、前記除湿弁の下流側で且つ前記第2室内熱交換器の上流側に冷媒を複数流路に分流させる分岐管又はディストリビュータを配置し、前記第2室内熱交換器の出口側で複数流路に分流させた前記冷媒を合流させることを特徴とする空気調和機。
  3. 請求項1又は2において、前記混合冷媒が、地球温暖化係数(GWP)が150を超えないような前記HFO−1234yfと前記他の冷媒との混合比であることを特徴とする空気調和機。
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