JP2010254447A - 用紙搬送装置および画像形成装置 - Google Patents

用紙搬送装置および画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010254447A
JP2010254447A JP2009107702A JP2009107702A JP2010254447A JP 2010254447 A JP2010254447 A JP 2010254447A JP 2009107702 A JP2009107702 A JP 2009107702A JP 2009107702 A JP2009107702 A JP 2009107702A JP 2010254447 A JP2010254447 A JP 2010254447A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
paper
fixing
roller pair
roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009107702A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironori Daigo
宏典 醍醐
Ryoji Nishimura
亮二 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Mita Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Mita Corp filed Critical Kyocera Mita Corp
Priority to JP2009107702A priority Critical patent/JP2010254447A/ja
Publication of JP2010254447A publication Critical patent/JP2010254447A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)

Abstract

【課題】直列に並設された3対のローラ対間で互いに連携しながら用紙搬送速度が適正に制御されるようにする。
【解決手段】転写ニップ部N1において用紙Pを搬送するべく駆動ローラ125aに駆動力を与える第1駆動モータ71と、定着ニップ部N2において用紙Pを搬送するべく加圧ローラ60に駆動力を与える第2駆動モータ72と、導出ニップ部N3において用紙Pを搬送するべく導出ローラ対81に駆動力を与える第3駆動モータ73とがそれぞれ設けられ、第1〜第3駆動モータ71,72,73の駆動を制御する制御部90は、撓みセンサ84が所定量以上の撓みを検出したとき、定着ニップ部N2の用紙搬送速度f2が転写ニップ部N1の用紙搬送速度f1に近づくように第2駆動モータ72を制御するとともに、導出ニップ部N3の用紙搬送速度f3を定着ニップ部N2の用紙搬送速度f2に追随させるように第3駆動モータ73を制御するようになされている。
【選択図】図4

Description

用紙を搬送するために複数のローラ対が直列に並設されてなる用紙搬送装置およびこの用紙搬送装置が適用された画像形成装置に関するものである。
従来、特許文献1に記載されているような定着装置に係る用紙搬送装置(引用文献1ではシート搬送機構)を備えた画像形成装置が知られている。
前記用紙搬送装置は、用紙搬送方向の上流側に位置する第1ユニットと下流側に位置する第2のユニットとの間に配置され、第1ユニットから第2ユニットへ用紙(特許文献1ではシート)を搬送する搬送手段と、用紙に予め撓みを形成させる撓み形成部(特許文献1では弛み形成部)とを備えている。
撓み形成部は、具体的には第1および第2ユニット間に設けられた用紙を案内するためのガイド部材によって形成されている。このガイド部材は、第1ユニットを通過する際の用紙搬送速度と第2ユニットを通過する際の用紙搬送速度との速度差が所定範囲外になったとき、速度差により生じる撓み量変化を吸収するべく用紙が通る搬送路から退避して設けられている。これにより用紙は、第1ユニットと第2ユニットとの間で適正に撓むことができる。
かかる用紙搬送装置が適用された画像形成装置は、用紙上にトナー像を転写する前記第1ユニットとしての転写手段と、加熱ローラおよび加圧ローラからなる定着ローラ対を備えた前記第2ユニットしての定着装置とを備えている。
定着装置の直上流側には、搬送手段により搬送されてくる用紙を定着ローラ対のニップ部に案内するガイド部材としての定着進入ガイドが設けられている。この定着進入ガイドは、前記撓み形成部としての機能を有している。従って、転写手段の用紙搬送速度の方が定着ローラ対の用紙搬送速度よりも速いことによって用紙に撓みが生じても、その撓みを定着進入ガイドが吸収するため、用紙は適正に搬送される。従って、用紙が上下方向に向けて蛇行し、これにより転写処理および定着処理に悪影響を与えるような不都合の発生を有効に防止することができる。
特開2006−219273号公報
ところで、特許文献1に記載の画像形成装置に適用された用紙搬送装置にあっては、転写手段と定着ローラ対との間の用紙の状態についてのみ制御されているが、定着装置の直下流側に配設された搬送ローラ対の用紙搬送速度と、定着ローラ対の用紙搬送速度との間の関係については特に俎上に挙げられておらず問題視されていない。
しかしながら、用紙の撓みを制御するべく、定着ローラ対の用紙搬送速度が変更されたとき、搬送ローラ対は、定着装置から搬出された用紙の速度に追随することができなくなる場合があり、結果として用紙を定着装置から適正に搬出し得なくなることがある。
そして、搬送ローラ対の搬送速度が定着ローラ対の搬送速度を上回ったような場合、用紙が引っ張られることから定着ローラ対のニップ部でスリップが起こり、これによって適正な定着処理が行われ難くなって画像不良が生じる虞があるばかりか、逆に搬送ローラ対の搬送速度が定着ローラ対の搬送速度を下回ったような場合、用紙が撓んで搬送路を構成するガイドプレートと摺接し、これによって画像不良が生じる虞があるという問題点を有している。
本発明は、従来のかかる問題点を解消するべくなされたものであって、直列に並設された3対のローラ対間で互いに連携しながら用紙搬送速度が適正に制御されることで各ローラ対が適正にその機能を果たすことができる用紙搬送装置およびこの用紙搬送装置が適用された画像形成装置を提供することを目的としている。
かかる目的を達成するべくなされた本発明に係る用紙搬送装置は、搬送されつつある用紙に対し第1ニップ部で第1の機能を果たす用紙搬送速度がf1の第1ローラ対と、前記第1ローラ対の下流側に設けられて前記用紙に対し第2ニップ部で第2の機能を果たす用紙搬送速度がf2の第2ローラ対と、前記第2ローラ対の下流側に設けられて前記用紙に対し第3ニップ部で第3の機能を果たす用紙搬送速度がf3の第3ローラ対と、前記第1〜第3ローラ対に駆動力を与える第1〜第3駆動手段と、前記第1ローラ対と前記第2ローラ対との間に配設され、前記用紙の撓みを検出する撓みセンサと、第1〜第3駆動手段の駆動を制御する制御部と、が備えられ、前記制御部は、前記撓みセンサが所定量以上の撓みを検出したとき、f2がf1に近づくように第2駆動手段を制御するとともに、f3をf2に追随させるように第3駆動手段を制御することを特徴とするものである。
かかる構成によれば、何らかの理由によって第1および第2ニップ部間の撓み量が所定量を超えたことが撓みセンサによって検出されたときには、制御部から第2および第3駆動手段への制御信号出力によって第2ローラ対の用紙搬送速度f2が第1ローラ対の用紙搬送速度f1に近づくように制御されるとともに、第3ローラ対の用紙搬送速度f3がf2に追随される。
従って、第1および第2ニップ部間で用紙が撓みすぎで搬送不良が生じるような不都合が生じることがない。また、第2および第3ニップ部間でも用紙が撓みすぎたり引っ張られたりするような不具合が生じることはない。
かかる発明において、前記第1〜第3ローラ対は、上下方向に配列されていることが好ましい。このような第1〜第3ローラ対が上下方向に向けて配設されていた場合には、用紙が過度に撓んだ場合、当該用紙が搬送路の壁面に摺接し易くなるが、上記のような用紙搬送装置の構造を採用することでこれを避けることができ、その作用を効果的に発揮させることができる。
さらに、上記の発明において、前記撓みセンサは、第1ローラ対と第2ローラ対との間の用紙搬送路を形成する部分に設けられていることが好ましい。こうすることで用紙の撓みを的確に検出することができる。
そして、本発明に係る画像形成装置は、所定の画像形成処理により形成されたトナー像を用紙に転写したのち用紙にトナー像の定着処理を施すように構成された請求項1乃至3のいずれかに記載の搬送装置が適用されるものであって、前記第1ローラ対は、所定の画像形成処理によって形成されたトナー画像を用紙に転写させる画像転写用ローラ対として適用され、前記第2ローラ対は、トナー像が転写された用紙に対して当該トナー像の定着処理を施す定着処理用ローラ対として適用され、前記第3ローラ対は、定着処理後の用紙を排出するための排出用ローラ対として適用されていることを特徴とするものである。
かかる構成の画像形成装置によれば、用紙の撓みが大きすぎることによって当該用紙が搬送路の壁面に摺接し、これによって定着処理前の用紙上のトナー画像が乱れて画像不良が生じるような不都合の発生が有効に防止される。
また、第2ニップ部を抜け出た用紙は、第3ニップ部において用紙を同一の用紙搬速度で搬送するため、第2および第3ニップ部間で搬送されつつある用紙の搬送状態が安定し、定着処理が実行されつつある用紙上のトナー画像に悪影響が及ぶことはない。
本発明に係る用紙搬送装置によれば、第1および第2ローラ対の第1および第2ニップ部間に跨った状態で搬送されつつある用紙は、常に適正に撓ませられるように制御部によって制御されるため、用紙がピンと張られていることで第1および第2ローラ対が果たす第1および第2の機能に悪影響を及ぼすような不都合の発生を有効に防止することができる。
また、第3ローラ対の用紙搬送速度f3は、第2ローラ対の用紙搬送速度f2に追随されるため、第2ローラ対で第2機能が果たされた用紙は安定した状態で用紙搬送装置から排出される。
このように、制御部によって第1〜第3ローラ対のそれぞれが常に適正な用紙搬送速度になるように制御されるため、従来のように、直列に配設された3つのローラ対の内の2つの間でしか搬送速度についての制御が行われていなかった場合に比較し、より安定した状態で用紙に各ローラ対の機能を付与することができる。
本発明に係る画像形成装置によれば、当該画像形成装置を用紙搬送装置が有する作用効果を享受し得るものにすることができ、トナー像が転写された用紙に対し常に適正な定着処理を施すことができる。
本発明の一実施形態に係る用紙搬送装置が適用された画像形成装置の一例を示す外観視の斜視図である。 図1に示す画像形成装置の内部構造の概略を説明するための正面断面視の説明図である。 定着装置の一実施形態の概要を示す側面視の断面図である。 図3に示す定着装置のIV−IV線断面図である。 撓み許容空間における用紙の撓み量を適正に設定するべく行われる制御部による制御を説明するためのブロック図である。 制御部により行われる用紙搬送装置の制御を説明するためのフローチャートである。
図1は、本発明の一実施形態に係る用紙搬送装置が適用された画像形成装置の一例を示す外観視の斜視図であり、図2は、その内部構造の概略を説明するための正面断面視の説明図である。なお、図1および図2において、X方向を左右方向、Y方向を前後方向といい、特に−Xを左方、+Xを右方、−Yを前方、+Yを後方という。
まず、図1に示すように、画像形成装置10は、いわゆる胴内排紙型と称される複写機であり、装置本体11に画像形成部12と、定着部13と、用紙貯留部14と、用紙排出部15と、画像読取部16と、操作部17とが設定されて構成されている。そして、特に前記用紙排出部15は、画像読取部16の下部で装置本体11の一部が凹没されることによって形成され、これによって当該画像形成装置10が胴内排紙型と称されている。
前記装置本体11は、外観視で直方体状を呈した下部本体111と、この下部本体111の上方に対向配置された扁平な直方体状を呈する上部本体112と、この上部本体112と前記下部本体111との間に介設された連結部113とを備えている。前記連結部113は、下部本体111と上部本体112との間に用紙排出部15を形成させた状態で両者を互いに連結するための構造物であり、下部本体111の左部および後部から立設され、平面視でL字状を呈している。前記上部本体112は、その左部および後部がかかる連結部113の上端部に支持されている。
そして、前記下部本体111には、画像形成部12、定着部13および用紙貯留部14が内装されているとともに、前記上部本体112には画像読取部16が装着されている。前記操作部17は、本実施形態においては、上部本体112の前縁部から前方に向かって突設されている。
前記用紙貯留部14は、装置本体11に対して挿脱可能の用紙トレイ141を有している。この用紙トレイ141には用紙束P1(図2)が貯留されている。そして、画像形成処理が行われるに際し、この用紙束P1から用紙Pが1枚ずつ繰り出され、画像形成部12へ送り込まれて当該用紙Pに印刷処理が施される。本実施形態では、用紙トレイ141は1段で設けられているが、2段以上設けてもよい。
前記用紙排出部15は、下部本体111と上部本体112との間に形成されている。かかる用紙排出部15は、下部本体111の上面に形成された胴内排紙トレイ151を有し、画像形成部12からのトナー画像が転写された用紙Pは、定着部13で定着処理が施された後に連結部113の下部からこの胴内排紙トレイ151へ向けて排出される。
前記画像読取部16は、上部本体112の上面開口に装着された、原稿を載置するためのコンタクトガラス161と、このコンタクトガラス161に載置された原稿を押さえる開閉自在の原稿押さえカバー162と、コンタクトガラス161に載置された原稿の画像を走査して読み取る走査機構163(図2)とを備えている。
そして、走査機構163によって読み取られた原稿画像のアナログ情報は、デジタル信号に変換された後に後述する露光装置124へ向けて出力され、画像形成部12での画像形成処理に供される。
前記操作部17は、画像形成処理に関する処理情報を入力操作するためのものであり、用紙Pの処理枚数を入力するためのテンキー171やその他の各種の操作キー、さらにはタッチ入力を行うためのLCD(Liquid crystal display)172等が設けられている。
また、下部本体111の右面の下方位置には手差しトレイ142が設けられている。この手差しトレイ142は、下部が支持軸142a(図2)回りに回動可能に軸支され、手差しの給紙口を閉止するべく起立した閉止姿勢(図1)と、右方へ向かって開かれた開放姿勢(図2)との間で姿勢変更可能とされている。かかる手差しトレイ142は、開放姿勢に姿勢設定された状態で1枚ずつの用紙Pの手差し給紙に供される。
また、前記下部本体111の前面には、開閉可能なメンテナンス用のメンテナンスドアー19が設けられている。搬送中の用紙Pが詰まったとき(すなわち、ジャムが発生したとき)などには、このメンテナンスドアー19が開放されてジャム解消のための作業が実行される。
以下、図2を基に画像形成装置10の内部構造についてその概要を説明する。前記画像形成部12は、用紙貯留部14から給紙された用紙Pにトナー画像を形成させるものである。画像形成装置10には、上流側(図1の紙面の右方)から下流側へ向けて順次配設された、マゼンタ色のトナーを用いるマゼンタ用ユニット12Mと、シアン色のトナーを用いるシアン用ユニット12Cと、イエロー色のトナーを用いるイエロー用ユニット12Yと、ブラック色のトナーを用いるブラック用ユニット12Kとが備えられている。
そして、前記各ユニット12M,12C,12Y,12Kには、感光体ドラム121と、当該感光体ドラム121へトナーを供給する現像装置122とがそれぞれ備えられている。感光体ドラム121は、周面に静電潜像およびこの静電潜像に沿ったトナー像(可視像)を形成させるためのものである。
各感光体ドラム121は、図2において反時計方向へ向けて回転しつつ対応した現像装置122からトナーの供給を受け、その周面に静電潜像に沿ったトナー像が形成される。各現像装置122には、前記胴内排紙トレイ151と後述する中間転写ベルト125との間の空間に配設されたトナーカートリッジ127から図略のトナー補給ダクトを介してトナーが補給される。
各感光体ドラム121の直下位置には帯電装置123がそれぞれ設けられているとともに、各帯電装置123の下方位置に露光装置124が設けられている。そして、各感光体ドラム121は、前記帯電装置123によって周面が一様に帯電され、画像読取部16で読み取られた画像データに基づく各色に対応したLED(light emitting diode)光が前記露光装置124から帯電後の感光体ドラム121の周面に照射されることにより、各感光体ドラム121の周面に静電潜像が形成される。この感光体ドラム121の周面の静電潜像に現像装置122から供給されたトナーが積層されることにより、当該感光体ドラム121の周面にトナー像が形成される。
各感光体ドラム121の上方位置には、中間転写ベルト125が配置されている。中間転写ベルト125は、図2における左側の駆動ローラ125aと同右側の従動ローラ125bとの間に張設され、この下側の部分(図1において矢印で示すように左方へ向けて移動する部分)が各感光体ドラム121の周面に当接している。この中間転写ベルト125は、その外周面に像担持面が設定され、各感光体ドラム121に対応して設けられた転写ローラ126によって感光体ドラム121の周面に押し付けられた状態で各感光体ドラム121と同期しながら駆動ローラ125aと従動ローラ125bとの間を周回する。
また、本実施形態においては、駆動ローラ125aと従動ローラ125bとの間であって、従動ローラ125b側へ寄った位置にテンションローラ125cが設けられている。このテンションローラ125cは、中間転写ベルト125に張力を与えるものであり、図略の付勢部材の付勢力で上方へ向かって付勢されている。これにより中間転写ベルト125が弛むような不都合が生じることがない。
そして、中間転写ベルト125が周回することによりその表面に対しマゼンタ用ユニット12Mの感光体ドラム121によるマゼンタトナーのトナー像の転写が行なわれ、ついで中間転写ベルト125の同一位置にシアン用ユニット12Cの感光体ドラム121によるシアントナーのトナー像の転写が重ね塗り状態で行なわれ、ついで中間転写ベルト125の同一位置にイエロー用ユニット12Yの感光体ドラム121によるイエロートナーのトナー像の転写が重ね塗り状態で行なわれ、最後のブラック用ユニット12Kの感光体ドラム121によるブラックトナーのトナー像の転写が重ね塗り状態で行なわれ、これらによって中間転写ベルト125の表面にカラーのトナー像が形成される。この中間転写ベルト125の表面に形成されたカラーのトナー像が用紙貯留部14から搬送されてきた用紙Pに転写されることになる。
また、各感光体ドラム121の図2における左方位置には当該感光体ドラム121の周面の残留トナーを除去して清浄化するドラムクリーニング装置128が設けられている。このドラムクリーニング装置128によって清浄化処理された感光体ドラム121の周面は、新たな帯電処理のために帯電装置123へ向かうことになる。
ドラムクリーニング装置128により感光体ドラム121の周面から取り除かれた廃トナーは、所定の経路を通って画像形成部12の前方(図2の紙面の表側)位置に形成されたトナー中継・貯留装置T(図2に二点鎖線で表示)内の回収容器に回収される。
画像形成部12の図2における左方位置には、上下方向に延びる用紙搬送路110が形成されている。この用紙搬送路110には、適所に複数対の搬送ローラ対116が設けられている。用紙貯留部14から給紙された用紙Pは、これらの搬送ローラ対116の駆動で駆動ローラ125aに掛け回されている中間転写ベルト125へ向けて搬送される。
かかる用紙搬送路110には、駆動ローラ125aと対向した位置に中間転写ベルト125の表面と当接した第2転写ローラ115が設けられている。そして、用紙搬送路110を搬送されつつある用紙Pは、中間転写ベルト125と第2転写ローラ115とに押圧挟持され、これによって中間転写ベルト125上のトナー像が当該用紙Pに転写される。
前記定着部13は、画像形成部12で転写された用紙上のトナー像に対し定着処理を施す部分である。かかる定着部13には、後に詳述する定着装置20が設けられている。定着装置20は、内部に加熱源であるハロゲンランプ等の通電発熱体を備えた加熱ローラ30と、加熱ローラ30の左方で当該加熱ローラ30と対向配置された定着ローラ40と、この定着ローラ40および前記加熱ローラ30間に張設された定着ベルト50と、この定着ベルト50を介して前記定着ローラ40と対向配置された加圧ローラ60とを備えている。
そして、中間転写ベルト125のトナー像が転写された後に定着部13へ供給された用紙P上のトナー像は、当該用紙Pが加圧ローラ60と高温の定着ベルト50との間を通過しつつある間に定着ベルト50からの熱を得て定着処理される。
定着処理の完了したカラー印刷済みの用紙Pは、定着部13の上部から延設された排紙搬送路114を通って装置本体11の頂部に設けられた胴内排紙トレイ151へ向けて排出される。
前記用紙貯留部14は、装置本体11内における露光装置124より下方位置に挿脱可能に装着された用紙束P1を貯留するための用紙トレイ141と、装置本体11の図2における右側壁に開閉自在に設けられた手差しトレイ142とを備えている。
前記用紙トレイ141は、上面が全面開口の箱体を備えて構成され、複数枚の用紙Pが積層されてなる用紙束P1が貯留可能になっている。かかる用紙トレイ141に貯留された用紙束P1の最上位の用紙Pは、下流端(図2における左端)の上面がピックアップローラ143の駆動で用紙搬送路110へ向けて繰り出される。
そして、用紙トレイ141から1枚ずつ繰り出された用紙Pは、搬送ローラ対116の駆動で用紙搬送路110を通って画像形成部12における第2転写ローラ115と中間転写ベルト125との間のニップ部へ向けて送り込まれることになる。
前記手差しトレイ142は、用紙Pを1枚ずつ手差し操作で画像形成部12へ向けて給紙するためのものであり、普段は図1に示すように装置本体11の右壁面に収納されている。そして、手差しで給紙するときのみ、図2に示すように、壁面から引き出されて手差し給紙に供される。
本実施形態においては、二次転写(中間転写ベルト125の下側面上のカラー画像が駆動ローラ125aの位置における中間転写ベルト125と第2転写ローラ115とのニップ部で用紙Pに転写されること)が行われた後の中間転写ベルト125上に残留している残留トナーを取り除いて清浄化するための、ベルトクリーニング装置129が、前記従動ローラ125bに対応した位置に設けられている。
そして、本実施形態においては、下部本体111内であって感光体ドラム121や中間転写ベルト125等の画像形成部12の各構成要素より前方位置に前記トナー中継・貯留装置T(図2に二点差線で表示)が配設されている。このトナー中継・貯留装置Tは、各トナーカートリッジ127から中間転写ベルト125より下方位置に配設された各現像装置122へ向けて供給されるべきトナーを中継するとともに、各感光体ドラム121に対応して設けられた複数のドラムクリーニング装置128および中間転写ベルト125に対応して設けられた1つのベルトクリーニング装置129からそれぞれ回収された廃トナーを貯留する機能を備えている。
図3は、本発明に係る用紙搬送装置70の一実施形態が適用された定着装置20の一実施形態を示す斜視図であり、図4は、そのIV−IV線断面図である。なお、図3および図4においてX方向を左右方向、Y方向を前後方向といい、特に−Xを左方、+Xを右方、−Yを前方、+Yを後方という。
図3および図4に示すように、定着装置20は、箱形を呈した筐体80に、加熱ローラ30と、この加熱ローラ30に対向配置された定着ローラ40と、この定着ローラ40および前記加熱ローラ30間に張設された定着ベルト50と、前記定着ローラ40を介してこの定着ベルト50と対向配置された加圧ローラ60とが内装されることによって構成されている。
前記筐体80の底板には、図4における左右方向の中央部より若干左方に寄った位置に用紙搬送路110を通して送り込まれた用紙Pを定着装置20内に導入するための前後方向に長尺の導入開口21が設けられている。一方、筐体80の天板における前記導入開口21と対向した位置には、定着処理済みの用紙Pを導出するための導出開口22が設けられている。
前記加熱ローラ30は、筐体80内の図4における右方位置に用紙搬送方向と直交する用紙幅方向に延びるように設けられている。かかる加熱ローラ30は、筐体80に回動自在に支持されたアルミニウム製あるいは鉄製の円筒状の筒軸31を備えている。この筒軸31の周面には、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等によるフッ素樹脂加工が施されることによって形成したフッ素樹脂層32がコーティング処理により形成されている。なお、コーティング処理に代えて筒軸31にフッ素樹脂チューブを被せるようにしてもよい。かかる筒軸31の内部には熱源としてのハロゲンランプ33が設けられている。
前記定着ローラ40は、筐体80内において回転中心が前記導入開口21より若干右側に寄った位置で周面が右側の加熱ローラ30の周面と対向するように設けられている。かかる定着ローラ40は、アルミニウム合金やメッキを施した鉄等の金属材料からなる心金41と、この心金41に同心で一体的に外嵌された円筒状の発泡性シリコンゴム等の発泡性合成樹脂からなる弾性筒体42とを備えている。
前記定着ベルト50は、加熱ローラ30の筒軸31と定着ローラ40の弾性筒体42との間に所定の緊張状態で張設されている。かかる定着ベルト50は、本実施形態においては、芯材としてのニッケル電鋳ベルトと、このニッケル電鋳ベルトの表面側に積層されたシリコンゴム層とを備えている。
前記加圧ローラ60は、筐体80内において回転中心が前記導入開口21より若干左側に寄った位置で周面が前記定着ローラ40の周面と定着ベルト50を介して当接するように配設されている。かかる加圧ローラ60は、アルミニウム合金製あるいはメッキが施された鉄製の筒体からなる加圧ローラ本体61と、この加圧ローラ本体61に同心で一体的に外嵌されたシリコンゴム製の円筒状の弾性筒体62と、この弾性筒体62の周面に被覆されたPFA等からなるフッ素樹脂層63とを備えている。加圧ローラ本体61には、熱源としてのハロゲンランプ64が内装され、用紙P上のトナーは、このハロゲンランプ64からの熱によっても定着処理が施される。
また、前記定着ニップ部N2の直上位置における定着ローラ40側には、下端縁部と定着ベルト50の表面との間の隙間寸法が精密に極めて小さく設定された剥離板51が設けられている。この剥離板51は、定着ニップ部N2を通過して定着ベルト50の表面に付着した状態の用紙Pを定着ベルト50から剥離するためのものである。
定着装置20はこのように構成されているため、前記第2転写ローラ115(図2)と、駆動ローラ125aに掛け回された中間転写ベルト125との間を通過することによりトナー像の転写処理が施された用紙Pは、導入開口21を介して定着ローラ40と定着ローラ40に張設された定着ベルト50との間の定着ニップ部N2に供給され、加圧ローラ60の回転および定着ベルト50の周回でこの定着ニップ部N2を通過することにより、定着ベルト50の熱が用紙P表面のトナー像に伝熱され、これによる加熱処理で当該用紙Pに定着処理が施される。
定着処理後の用紙Pは、加圧ローラ60の軸心回りの回転およびこれに従動する定着ベルト50の周回により導出開口22を介して筐体80外に導出され、排紙搬送路114を通って胴内排紙トレイ151(図1)へ排出されることになる。
このような定着装置20には、適正な転写処理および適正な定着処理を確保しつつ用紙Pを搬送する用紙搬送装置70が設けられている。以下、用紙搬送装置70ついて、図3および図4を基に、必要に応じて他の図面も参照しながら説明する。用紙搬送装置70は、定着装置20の直下位置に設けられた転写ニップ部(第1ニップ部)N1と、定着装置20内で定着ローラ40と加圧ローラ60との間に定着ベルト50を介して形成された前記定着ニップ部(第2ニップ部)N2と、定着装置20の前記導出開口22に配設された導出ニップ部(第3ニップ部)N3とを備えて構成されている。
前記転写ニップ部N1は、前記駆動ローラ125aと前記第2転写ローラ115との間に前記中間転写ベルト125を介して形成されている。駆動ローラ125aと第2転写ローラ115とで本発明に係る第1ローラ対が形成されている。
また、前記定着ローラ40と加圧ローラ60との間には、定着ベルト50を介して本発明に係る第2ローラ対が形成されている。
さらに、筐体80内における導出開口22が設けられた位置には、図3および図4に示すように、定着処理済みの用紙Pを定着装置20から外部に導出するための導出ローラ対(第3ローラ対)81が設けられている。前記導出ニップ部N3は、この導出ローラ対81によって形成されている。
そして、本発明に係る第1ニップ部(転写ニップ部N1)の第1作用は、中間転写ベルト125の表面に形成されたカラーのトナー画像を用紙Pに転写することであり、本発明に係る第2ニップ部(定着ニップ部N2)の第2作用は、用紙Pに転写されたトナー像に定着処理を施すことであり、本発明に係る第3ニップ部(導出ニップ部N3)の第3作用は、定着処理が施された用紙Pを定着装置20から円滑に導出させることである。
前記転写ニップ部N1と定着ニップ部N2との間には、その左方位置に用紙搬送路110の左側面に沿うように左方ガイド板82が設けられているとともに、同右方位置に用紙搬送路110の右側面に沿うように右方ガイド板83が設けられ、転写ニップ部N1を通過した用紙Pは、これら左右のガイド板82,83間に形成された撓み許容空間V内を上昇する。これら左右のガイド板82,83は、いずれも左方に向かって先上がりに傾斜して形成されている。従って、用紙Pは、転写ニップ部N1と定着ニップ部N2とに架設された状態では、状況に応じて左方側に向けて撓むことができる。
また、左方ガイド板82の上下方向および前後方向の略中央位置に用紙Pの撓みを検出する撓みセンサ84が設けられている。この撓みセンサ84は、いわゆるフォトセンサであり、用紙Pに向けて照射した光の反射光を受光するまでの時間を計測することで用紙Pの撓み量を検出するためのものである。
また、駆動ローラ125aには、第1駆動モータ(第1駆動手段)71の駆動力が伝達され、加圧ローラ60には、第2駆動モータ(第2駆動手段)72の駆動力が伝達され、導出ローラ対81には、第3駆動モータ(第3駆動手段)73の駆動力が伝達される。これら第1〜第3駆動モータ71,72,73は、後述する制御部90による制御で所定の条件に従い互いに連携して駆動する。
本実施形態においては、制御部90による制御によって転写ニップ部N1の用紙搬送速度f1は、定着ニップ部N2の用紙搬送速度f2より若干速めに設定されるとともに、導出ニップ部N3の用紙搬送速度f3は、常に定着ニップ部N2の用紙搬送速度f2と同一に設定される。
そして、特に撓みセンサ84が予め設定された所定量以上の用紙Pの撓みを検出したとき、制御部90は、定着ニップ部N2の用紙搬送速度f2が転写ニップ部N1の用紙搬送速度f1に近づくように第2駆動モータ72の駆動を制御するとともに、導出ニップ部N3の用紙搬送速度f3を定着ニップ部N2の用紙搬送速度f2に追随させるように第3駆動モータ73の駆動を制御するように構成されている。
以下、図5に基づき第1〜第3駆動モータ71,72,73の駆動を制御することにより行われる撓み許容空間V内での用紙Pの撓み量Bの制御について説明する。図5は、撓み許容空間Vにおける用紙Pの撓み量Bを適正に設定するべく行われる制御部90による制御を説明するためのブロック図である。
図5に示すように、制御部90は、演算処理装置であるCPU(central processing unit)91と、このCPU91に付設された読み出し専用のROM(read only memory)92と、同読み書き自在のRAM(random access memory)93とを備えた基本構成を有している。
ROM92には、本制御を実行するためのプログラムが記憶されており、画像形成装置10に電源が入れられる都度、当該プログラムがCPU91に読み込まれ、以後このプログラムに基づき撓み許容空間V内における用紙Pの撓み量Bの制御が実行される。これに対し、RAM93は、制御動作において、一時的に用いられる各種のデータを一時的に書き込んだり読み出したりする領域として使用されるものである。
前記CPU91は、撓みセンサ84の検出結果に基づき転写ニップ部N1と定着ニップ部N2との間にある用紙Pの撓み量Bが、予め設定された上限撓み量Bmaxを超えているか否かを判別する用紙撓み量判別部911と、この用紙撓み量判別部911の判別結果に基づき各所に制御信号を出力する制御信号出力部912とを備えている。
前記撓みセンサ84は、転写ニップ部N1および定着ニップ部N2間の用紙搬送路110中に用紙Pが存在するときは、照射した光の反射光を受けることができるため、検出信号を出力することができる。これに対し両ニップ部N1,N2間の用紙搬送路110中に用紙Pが存在しないときには、撓みセンサ84は、用紙Pからの反射光を得ることができないため、検出信号を出力しない。
前記用紙撓み量判別部911は、撓みセンサ84からの検出信号に基づき、撓み許容空間V内で撓んでいる用紙Pの撓み量Bが、上限撓み量Bmaxを超えているのか否かを判別する。この判別を行うためにRAM93は、タイマ931を有し、撓みセンサ84が最初に用紙Pを検出したときをスタート時点としてタイマ931が起動され、所定の時間(具体的には、用紙Pの先端が定着ニップ部N2に到達するまでの時間)が経過した後の検出信号が判別のための撓み量Bとして採用される。
また、ROM92には、上限撓み量Bmaxおよび下限撓み量Bminの値がそれぞれ記憶されている。そして、用紙撓み量判別部911は、撓みセンサ84が用紙Pを検出してから前記所定の時間が経過したことをタイマ931からの信号によって認識し、現に入力された検出信号による撓み量Bと、ROM92が記憶している上限撓み量Bmaxとを比較し、撓み量Bの方が上限撓み量Bmaxを超えている(B>Bmax)場合に、第2駆動モータ72および第3駆動モータ73の駆動回転の回転数を変更させるように制御信号を出力させるための指令が出される。
この指令を受けた制御信号出力部912は、第2駆動モータ72に対して定着ニップ部N2の用紙搬送速度f2を転写ニップ部N1の用紙搬送速度f1に近づけるための制御信号を出力する。これによって定着ニップ部N2の用紙搬送速度f2は、転写ニップ部N1の用紙搬送速度f1より遅い速度であることを前提として、現状よりも速い速度に変更されるため、用紙Pの撓み量Bは、上限撓み量Bmax以下に修正される。
なお、用紙Pの撓み量Bが下限撓み量Bmin未満になったときは、制御信号出力部912は、第2駆動モータ72に対し定着ニップ部N2の用紙搬送速度f2を速めるための制御信号を出力する。これにより撓み量Bは、常に下限撓み量Bminと上限撓み量Bmaxとの間になるように制御される。
かかる制御が行われることにより撓み量Bが大きすぎることで撓み許容空間V中を搬送されつつある用紙Pが左方ガイド板82に接触し、これによる振動などで転写ニップ部N1での用紙Pに対する転写処理や、定着ニップ部N2での用紙Pに対する定着処理に悪影響を及ぼすような不都合の発生が有効に防止される。
図6は、制御部90により行われる用紙搬送装置70の制御を説明するためのフローチャートである。以下、このフローチャートに基づき本実施形態に係る用紙搬送装置70の作用について説明する。まず、ステップS1で撓み許容空間Vに用紙Pが存在するか否かが撓みセンサ84の検出結果に基づき判別される。そして、用紙Pが検出されると(ステップS1でYES)、所定時間が経過したか否かが問われ(ステップS2)、所定時間が経過すると(ステップS2でYES)、撓みセンサ84が用紙Pの撓み量Bを検出する(ステップS3)。
ついで、ステップS4で検出された撓み量Bが上限撓み量Bmaxを超えているか否かが判別される。そして、用紙Pの撓み量Bが上限撓み量Bmaxを超えている(B>Bmax)場合(ステップS4でYES)には、定着ニップ部N2の用紙搬送速度f2が転写ニップ部N1の用紙搬送速度f1に近づくように、第2駆動モータ72の回転数が上げられるとともに、第3駆動モータ73の回転数が第2駆動モータ72の回転数に追随させられる(ステップS5)。引き続きステップS6へ移る。
これに対し、ステップS4で用紙Pの撓み量Bが上限撓み量Bmaxを超えていない場合(ステップS4でNO)には、ステップS5がスキップされてステップS6が実行される。ステップS6では、当該ジョブの画像形成処理が終了したか否かが問われ、終了している場合(ステップS6でYES)には当該制御はエンドとなる。ジョブが終了していない場合(ステップS6でNO)には、ステップS1へスキップされる。
そして、ステップS6で第2駆動モータ72の駆動回転数がアップされるため、定着ニップ部N2の用紙搬送速度f2が速くなって撓み量Bが少なくなり、用紙Pの左方ガイド板82への接触が解消される。
以上詳述したように、本実施形態に係る画像形成装置10に適用された用紙搬送装置70は、転写ニップ部N1において用紙Pを搬送するべく駆動ローラ125aに駆動力を与える第1駆動モータ71と、定着ニップ部N2において用紙Pを搬送するべく加圧ローラ60に駆動力を与える第2駆動モータ72と、導出ニップ部N3において用紙Pを搬送するべく導出ローラ対81に駆動力を与える第3駆動モータ73とをそれぞれ有している。
また、転写ニップ部N1と定着ニップ部N2との間の撓み許容空間Vには、用紙Pの撓みを検出する撓みセンサ84が設けられている。
そして、第1〜第3駆動手段の駆動を制御する制御部90は、撓みセンサ84が所定量以上の撓みを検出したとき、定着ニップ部N2の用紙搬送速度f2が転写ニップ部N1の用紙搬送速度f1に近づくように第2駆動モータ72を制御するとともに、導出ニップ部N3の用紙搬送速度f3を定着ニップ部N2の用紙搬送速度f2に追随させるように第3駆動モータ73を制御するようになされている。
かかる構成によれば、普段は、転写ニップ部N1と定着ニップ部N2との間において、用紙Pは定常的に所定の撓み量Bが存在した状態になるため、転写ニップ部N1および定着ニップ部N2間で用紙Pに張力が生じるようなことは起こらず、これにより張力に起因した用紙Pに対する転写不良や定着不良が生じる等の不具合の発生を有効に防止することができる。
この状態で何らかの理由により転写ニップ部N1および定着ニップ部N2間の用紙Pの撓み量Bが所定量を超えたことが撓みセンサ84によって検出されたときには、制御部90から第2駆動モータ72へ向けた制御信号の出力によって第2駆動モータ72の駆動回転数が抑えられ、これにより定着ニップ部N2の用紙搬送速度f2転写ニップ部N1の用紙搬送速度f1に近づくように制御されるとともに、導出ローラ対81の用紙搬送速度f3が定着ニップ部N2の用紙搬送速度f2に追随される。
従って、用紙Pの撓み量Bが大きすぎることによって当該用紙Pが撓み許容空間Vの左方ガイド板82に摺接し、これによって定着処理前の用紙P上のトナー画像が乱れて画像不良が生じるような不都合の発生を有効に防止することができる。
また、定着ニップ部N2を抜け出た用紙Pの用紙搬送速度f3は、当該定着ニップ部N2の用紙搬送速度f2と同一になるように制御されるため、定着ニップ部N2および導出ニップ部N3間で搬送されつつある用紙Pの搬送状態が安定し、用紙Pの定着処理に悪影響が及ぶことはない。
また、本実施形態においては、転写ニップ部N1、定着ニップ部N2および導出ニップ部N3は、上下方向に配列されているため、撓み許容空間Vで用紙Pが過度に撓んだ場合、当該用紙Pが左方ガイド板82に摺接し易くなるが、上記のような用紙搬送装置70の構造を採用することでこれを避けることができ、その作用を最大限に効果的に発揮させることができる。
そして、このような用紙搬送装置70を有する定着装置20を備えた画像形成装置10によれば、当該画像形成装置10は、当該用紙搬送装置70が有する作用効果を享受し得るものになり、用紙P上のトナー像の定着処理時に、用紙Pに不要なストレスが掛かることで適正な定着処理が行えずに画像不良が生じてしまうような不都合の発生を有効に防止することができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
(1)上記の実施形態においては、画像形成装置10として複写機を例に挙げて説明したが、画像形成装置10が複写機であることに限定されるものではなく、プリンタであってもよいし、ファクシミリ装置であってもよい。
(2)上記の実施形態においては、画像形成装置10としてカラー印刷用のものを例に挙げて説明したが、カラー印刷用のものに代えてモノクロ印刷用の画像形成装置であってもよい。
(3)上記の実施形態においては、定着装置20として、加熱ローラ30、定着ローラ40、これらの間に張設される定着ベルト50およびこの定着ベルト50を介して定着ローラ40と対向配置される加圧ローラ60を備えてなるものが採用されているが、加熱ローラ30および定着ベルト50を省略し、内部に熱源を備えた定着ローラ40とこの定着ローラ40に対向配置された加圧ローラ60とで定着装置を構成してもよい。
10 画像形成装置 11 装置本体
110 用紙搬送路 111 下部本体
112 上部本体
113 連結部 114 排紙搬送路
115 転写ローラ(第1ローラ対の一方側)
116 搬送ローラ対 12 画像形成部
12M マゼンタ用ユニット 12C シアン用ユニット
12Y イエロー用ユニット 12K ブラック用ユニット
121 感光体ドラム 122 現像装置
123 帯電装置 124 露光装置
124a 照射面 125 中間転写ベルト
125a 駆動ローラ(第1ローラ対の他方側)
125b 従動ローラ 125c テンションローラ
126 転写ローラ 127 トナーカートリッジ
128 ドラムクリーニング装置
129 ベルトクリーニング装置
13 定着部 14 用紙貯留部
141 用紙トレイ 142 手差しトレイ
142a 支持軸 143 ピックアップローラ
15 用紙排出部
151 胴内排紙トレイ 16 画像読取部
161 コンタクトガラス 162 原稿押さえカバー
163 走査機構 17 操作部
171 テンキー 19 メンテナンスドアー
20 定着装置 21 導入開口
22 導出開口 30 加熱ローラ
31 筒軸 32 フッ素樹脂層
33 ハロゲンランプ 40 定着ローラ(第2ローラ対の一方側)
41 心金 42 弾性筒体
50 定着ベルト 51 剥離板
60 加圧ローラ(第2ローラ対の他方側)
61 加圧ローラ本体 62 弾性筒体
63 フッ素樹脂層 64 ハロゲンランプ
70 用紙搬送装置
71 第1駆動モータ(第1駆動手段)
72 第2駆動モータ(第2駆動手段)
73 第3駆動モータ(第3駆動手段)
80 筐体 81 導出ローラ対(第3ローラ対)
82 左方ガイド板 83 右方ガイド板
84 撓みセンサ 90 制御部
91 CPU 911 用紙撓み量判別部
912 制御信号出力部 92 ROM
93 RAM 931 タイマ
B 撓み量 Bmax 上限撓み量
Bmin 下限撓み量
N1 転写ニップ部(第1ニップ部)
N2 定着ニップ部(第2ニップ部)
N3 導出ニップ部(第3ニップ部)
P 用紙 P1 用紙束
T 貯留装置 V 許容空間
f1 転写ニップ部の用紙搬送速度
f2 定着ニップ部の用紙搬送速度
f3 導出ニップ部の用紙搬送速度

Claims (4)

  1. 搬送されつつある用紙に対し第1ニップ部で第1の機能を果たす用紙搬送速度がf1の第1ローラ対と、
    前記第1ローラ対の下流側に設けられて前記用紙に対し第2ニップ部で第2の機能を果たす用紙搬送速度がf2の第2ローラ対と、
    前記第2ローラ対の下流側に設けられて前記用紙に対し第3ニップ部で第3の機能を果たす用紙搬送速度がf3の第3ローラ対と、
    前記第1〜第3ローラ対に駆動力を与える第1〜第3駆動手段と、
    前記第1ローラ対と前記第2ローラ対との間に配設され、前記用紙の撓みを検出する撓みセンサと、
    第1〜第3駆動手段の駆動を制御する制御部と、が備えられ、
    前記制御部は、前記撓みセンサが所定量以上の撓みを検出したとき、f2がf1に近づくように第2駆動手段を制御するとともに、f3をf2に追随させるように第3駆動手段を制御することを特徴とする用紙搬送装置。
  2. 前記第1〜第3ローラ対は、上下方向に配列されていることを特徴とする請求項1記載の用紙搬送装置。
  3. 前記撓みセンサは、第1ローラ対と第2ローラ対との間の用紙搬送路を形成する部分に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の用紙搬送装置。
  4. 所定の画像形成処理により形成されたトナー像を用紙に転写したのち用紙にトナー像の定着処理を施すように構成された請求項1乃至3のいずれかに記載の搬送装置が適用される画像形成装置であって、
    前記第1ローラ対は、所定の画像形成処理によって形成されたトナー画像を用紙に転写させる画像転写用ローラ対として適用され、
    前記第2ローラ対は、トナー像が転写された用紙に対して当該トナー像の定着処理を施す定着処理用ローラ対として適用され、
    前記第3ローラ対は、定着処理後の用紙を排出するための排出用ローラ対として適用されていることを特徴とする画像形成装置。
JP2009107702A 2009-04-27 2009-04-27 用紙搬送装置および画像形成装置 Pending JP2010254447A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009107702A JP2010254447A (ja) 2009-04-27 2009-04-27 用紙搬送装置および画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009107702A JP2010254447A (ja) 2009-04-27 2009-04-27 用紙搬送装置および画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010254447A true JP2010254447A (ja) 2010-11-11

Family

ID=43315843

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009107702A Pending JP2010254447A (ja) 2009-04-27 2009-04-27 用紙搬送装置および画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010254447A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10845745B2 (en) 2017-10-24 2020-11-24 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Paper feeding device

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002040865A (ja) * 2000-07-28 2002-02-06 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2006072253A (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Canon Inc 画像形成装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002040865A (ja) * 2000-07-28 2002-02-06 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2006072253A (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Canon Inc 画像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10845745B2 (en) 2017-10-24 2020-11-24 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Paper feeding device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9170548B2 (en) Sheet discharge device, and image forming apparatus provided with the same
JP5409676B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
US11112740B2 (en) Image forming apparatus
JP6711049B2 (ja) 画像形成装置および搬送制御方法
JP4493477B2 (ja) 画像形成装置、その補充用紙表示方法及びその方法をコンピュータに実行させるためのプログラム
JP6094814B2 (ja) 画像形成装置
JP2010254447A (ja) 用紙搬送装置および画像形成装置
JP2013092680A (ja) 画像形成装置
JP5492829B2 (ja) 画像形成装置
JP5496125B2 (ja) シート搬送装置、画像形成装置
JP6733348B2 (ja) 画像形成装置
US11119429B2 (en) Image forming apparatus
JP5358171B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5568536B2 (ja) 画像形成装置
JP2008216804A (ja) 画像形成装置
JP5538332B2 (ja) 画像形成装置
JP2017227713A (ja) 画像形成装置
JP2008281881A (ja) 画像形成装置
JP5815103B2 (ja) 画像形成装置
JP2016128886A (ja) 画像形成装置
JP5894950B2 (ja) 画像形成装置
JP5762366B2 (ja) 画像形成装置
JP5643254B2 (ja) 画像形成装置
JP5832390B2 (ja) 画像形成装置
JP2012128246A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110822

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121113

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130312