JP2010254169A - ゴムクローラの分離装置 - Google Patents
ゴムクローラの分離装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010254169A JP2010254169A JP2009107765A JP2009107765A JP2010254169A JP 2010254169 A JP2010254169 A JP 2010254169A JP 2009107765 A JP2009107765 A JP 2009107765A JP 2009107765 A JP2009107765 A JP 2009107765A JP 2010254169 A JP2010254169 A JP 2010254169A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rubber crawler
- wire rope
- rubber
- small
- holding member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/56—Reuse, recycling or recovery technologies of vehicles
Landscapes
- Automobile Manufacture Line, Endless Track Vehicle, Trailer (AREA)
Abstract
【課題】ループ状のロープのみの簡素な構成で、確実にゴム体と芯金との分離ができるゴムクローラの分離装置の提供。
【解決手段】本発明のゴムクローラの分離装置は、基台の固定装置9に位置決めされた小片ゴムクローラ7の凹部14に、ワイヤロープ11を係合させ、上面側から下面側に亘って環状をなし巻き掛ける。このワイヤロープの端部を調整保持装置12に連結する。調整保持装置に固定されている駆動装置27で適正に張り調整された各々のワイヤロープを同時に対向する方向に引っ張る。これによりゴム体5は芯金2より強制的に剥離し分離する。
【選択図】図3
【解決手段】本発明のゴムクローラの分離装置は、基台の固定装置9に位置決めされた小片ゴムクローラ7の凹部14に、ワイヤロープ11を係合させ、上面側から下面側に亘って環状をなし巻き掛ける。このワイヤロープの端部を調整保持装置12に連結する。調整保持装置に固定されている駆動装置27で適正に張り調整された各々のワイヤロープを同時に対向する方向に引っ張る。これによりゴム体5は芯金2より強制的に剥離し分離する。
【選択図】図3
Description
本発明は、農業機械、土木・建設機械等で使用されるゴムクローラの分離装置に関する。更に詳しくは、ゴムクローラのゴム体と金属部である芯金とを分離するゴムクローラの分離装置に関する。
ゴム製のクローラ(無限軌道)であるゴムクローラは、農業機械、土木・建設機械等の車両の無端走行体として使用されるものであり、表側のゴム体とこのゴム体を被覆した芯金で環状に構成されている。このゴムクローラは、公道を走行することもあるので、路面の損傷を防止する等を考慮して地面との接触部をゴム製にしたものである。ゴム製にしたことで、農業機械においては、田畑等の農地における走行部の軽量化による接地圧の低減になり、又ラグを付することにより湿田走行性がよくなり改善される。
更に、このゴムクローラには、接地する地面側にゴムクローラの張力を保持するため補強用のスチールコード(又はスチールワイヤとも称す。)が芯金同様にゴム体内に被覆された状態で一体となって埋め込まれている。このスチールコードは、ピアノ線等の束から構成されている。このゴムクローラは、表面がゴム体であり絶えず地面に接地することから、走行中に磨耗、損傷等を受け消耗する。
従って、ゴムクローラ自体は消耗品である。このため、ある程度走行し消耗してきたゴムクローラは、新しいゴムクローラと交換しなければならない。使用された後の古いゴムクローラは産業廃棄物として廃棄処理される。この廃棄処理において、従来は、産業廃棄物としてそのままの形態で廃棄されていたり、又、ゴム体と金属を分離しないで、焼却炉等でゴム体のみを焼却して、残った芯金を再利用するようなことがなされている。さらに、使用済みのゴムクローラを鉄屑や石灰石とともに金属溶解用電気炉に入れて処理することも行われている。
このゴムクローラの廃棄処理は、最近は資源有効利用、環境汚染の観点からゴム体と芯金を分離して、それぞれを処理することが好ましいとされている。又、このための法規制等の規制もされるようになった。例えば、芯金は鍛造鋼等の金属体であり、溶融して再利用が可能である。しかしながら、ゴム体は一部は再利用されているものの、大半が焼却処分されている。ゴムクローラは、その構成である芯金、スチールコード及びゴム体が強固に一体化されており、廃棄処理段階で金属部分とゴム部分に容易に分離することができない。このため、不法投棄されることが多く、また資源の有効利用の点で問題視されている。
農業機械用については、農村地域から個別に、かつ散在的に排出される状況の中で、重量物であるゴムクローラは効率的な収集運搬が困難であること、又、ゴムクローラ中の鉄比率が建設機械用よりも低く、中間処理施設等での磁力搬送に適さないこと等のため、これらの施設での受け入れが敬遠されている。このため建設機械用に比べ更に再資源化率は低いものになっている。いずれにしても、消耗品として廃棄対象のゴムクローラの量は膨大である。
このようなことから、使用済みゴムクローラの発生現場から処理場までの搬送、及びその後の焼却処理における焼却炉への投入や効率的な燃焼、さらには埋め立て処理要件を満たすためには、嵩物を用途に応じた大きさに切断処理する必要がある。このため、再利用するためゴム部と金属部との分離を行って処理されており、その関係の技術が種々提案されている。
環状形状、或いは帯形状の使用済みゴムクローラは、そのままの形態で分離されるには処理が困難である。そのため通常は、処理しやすい形態に切断して処理がなされている。即ち、ゴムクローラの発生現場から処理場までの搬送、及びその後の焼却処理における焼却炉への投入や効率的な燃焼、更にはは埋め立て処理要件を満たすためには、法規に準拠して行わねばならない。ゴムクローラは、廃棄物の処理、及び清掃に関する法律によると廃プラスチック類に該当し、15cm角以内に切断処理されたものでなければ埋め立てられない。
即ち、芯金長が15cmを越えるものを内包したゴムクローラは、芯金を切断できない以上現行法においては埋め立てることができないのである。ゴムクローラは、そのままの形態であると大きく、又、嵩張るので取り扱いが困難である。このため廃棄処理を行なうに当たっては、どうしても切断の上小さくし分離することが必要となる。しかし、前述のように、ゴムクローラ内には連続的に連なってスチールコードが埋設されている。これをゴム体とともに切断する必要もある。
ゴムクローラの分離装置はこのようにして切断された小片のゴムクローラを対象にしており、ゴム体と芯金を分離する装置である。この分離に関しては、種々の技術と装置が提案されている。例えば、物理的作用を利用した技術においては、ゴムクローラを何らかの方法で加熱し、ゴム体と芯金との接着部を柔らかくして分離し易い状態にし、強制的に力を加えて分離するものも提案されている。又、加熱分解の作用とは反対に液体窒素の利用や、古タイヤではあるが南極への搬送によりゴム体を冷凍し素材を脆弱にして打壊分離させるものも提案されている。
更に、ノズルから高圧水を噴射して、金属芯からゴム体を剥離するものも提案されている。その他、化学的作用を利用したもの、生物的作用を利用したもの等が知られている。本出願人も、前述の従来の技術背景を考慮して、創案した装置を提案している(特許文献1参照)。この装置は、小片ゴムクローラに対し、一対の把持装置を小片ゴムクローラの凹部に係合させ、油圧駆動でゴム体を強制的に芯金より引き剥がし分離する装置である。
しかしながら、本出願人の提案になる前述の装置は、それなりにゴム体を芯金から分離するにおいては有効であるが、小片ゴムクローラの中央部分の芯金部分にゴム体の残存部分が生じる場合があり完全なものではなかった。即ち、一対の剥ぎ取り装置の押圧部分でない部位、即ち当接されていない部分の部位においては、必ずしもゴム体が一体的に完全に剥ぎ取られていない場合があった。本発明はこのような現状を改善するための提案である。
基本的にこの分離装置は、ゴム体と芯金を完全に引き剥がすのみのものであればよい。一対の引っ張り装置で引き剥がす際、ゴム体は延ばされた状態になり、容易には切れず一体状態を保つことができる。従って、ゴム体の一部が剥がれると、他の部位も一体となって、共剥ぎの状態になるのである。しかし、現状は必ずしも共剥ぎの状態にならず、どうしてもゴム体は途中で切れ残存するゴム体が生じてしまう場合がある。このため、分離装置としては、更に分離能力の確実性を求め安全で簡素で、人手で容易に操作のできる構成にし、残存ゴム体も取り除くことが出来るようにし、ゴム体の剥ぎ取られた芯金を規定値以下のゴム残存のものにすることが求められている。
分離後は特に芯金の方を再利用し、ゴム体は大半が焼却処分される。分離された芯金は溶解されることが多いので、分離のとき付着している少量のゴム体は溶解で除かれる。しかし、ゴム体の付着量が限界を越えて多く残存していると、後の処理に支障が生じ溶解芯金の純度が低下するので、このためゴム体残存量の規定値が設定されている。従って、残存するゴム体の量を出来るだけ少なくする分離装置の開発が望まれているのである。このため、従来以上に簡素で安全にしかも人手で安定して確実に短時間に分離でき、低コストの装置にすることが望まれている。
このような装置は移設がしやすい構成とし、例えば、車両に積載が可能に小型化され、廃棄処理を行なう現場に容易に運搬ができ設置し使用することが理想である。本発明は、前述の技術背景のもとになされたものであり、従来提案の装置の利点を生かし、ゴム体を芯金から確実に分離する装置としたものであって、下記の目的を達成する。
本発明の目的は、安定し確実にゴム体と芯金との分離ができ、芯金のゴム付着の少ない分離のできるゴムクローラの分離装置の提供にある。本発明の他の目的は、簡素で低コストの構成により分離処理を容易に短時間で行えるゴムクローラの分離装置の提供にある。
本発明の目的は、安定し確実にゴム体と芯金との分離ができ、芯金のゴム付着の少ない分離のできるゴムクローラの分離装置の提供にある。本発明の他の目的は、簡素で低コストの構成により分離処理を容易に短時間で行えるゴムクローラの分離装置の提供にある。
本発明は、前記目的を達成するために次の手段をとる。
本発明1のゴムクローラの分離装置は、
帯形状のゴムクローラが所定の大きさに切断された小片ゴムクローラにおいて、この小片ゴムクローラのゴム体と芯金とを分離する装置であって、基台の所定位置に、両側壁に凹部を有する前記小片ゴムクローラを位置決め固定する固定装置と、前記凹部に係合し、上面側から下面側に亘って環状をなし巻き掛けられ、端部が前記小片ゴムクローラの一端側に引き出される第1ワイヤロープと、この第1ワイヤロープの端部側に設けられ、この端部を固定保持するための第1保持部材と、前記小片ゴムクローラの一端側の基台に設けられ、前記第1ワイヤロープに引っ張り力を加えて前記ゴム体を前記芯金から分離するため前記第1保持部材を分離方向に移動させる第1駆動装置と、前記凹部に係合し、上面側から下面側に亘って環状をなし巻き掛けられ、端部が前記小片ゴムクローラの他端側に引き出される第2ワイヤロープと、この第2ワイヤロープの端部側に設けられ、この端部を固定保持するための第2保持部材と、前記小片ゴムクローラの他端側の基台に設けられ、前記第2ワイヤロープに引っ張り力を加えて前記ゴム体を前記芯金から分離するため前記第2保持部材を分離方向に移動させる第2駆動装置とからなる。
本発明1のゴムクローラの分離装置は、
帯形状のゴムクローラが所定の大きさに切断された小片ゴムクローラにおいて、この小片ゴムクローラのゴム体と芯金とを分離する装置であって、基台の所定位置に、両側壁に凹部を有する前記小片ゴムクローラを位置決め固定する固定装置と、前記凹部に係合し、上面側から下面側に亘って環状をなし巻き掛けられ、端部が前記小片ゴムクローラの一端側に引き出される第1ワイヤロープと、この第1ワイヤロープの端部側に設けられ、この端部を固定保持するための第1保持部材と、前記小片ゴムクローラの一端側の基台に設けられ、前記第1ワイヤロープに引っ張り力を加えて前記ゴム体を前記芯金から分離するため前記第1保持部材を分離方向に移動させる第1駆動装置と、前記凹部に係合し、上面側から下面側に亘って環状をなし巻き掛けられ、端部が前記小片ゴムクローラの他端側に引き出される第2ワイヤロープと、この第2ワイヤロープの端部側に設けられ、この端部を固定保持するための第2保持部材と、前記小片ゴムクローラの他端側の基台に設けられ、前記第2ワイヤロープに引っ張り力を加えて前記ゴム体を前記芯金から分離するため前記第2保持部材を分離方向に移動させる第2駆動装置とからなる。
本発明2のゴムクローラの分離装置は、本発明1において、
前記第1保持部材及び前記第2保持部材は、前記第1ワイヤロープ及び前記第2ワイヤロープの張り状態を調整する調整装置を有していることを特徴とする。
前記第1保持部材及び前記第2保持部材は、前記第1ワイヤロープ及び前記第2ワイヤロープの張り状態を調整する調整装置を有していることを特徴とする。
本発明3のゴムクローラの分離装置は、本発明1において、
前記第1ワイヤロープ及び前記第2ワイヤロープは、前記小片ゴムクローラの上面部位にコイルバネを嵌め込めて接触していることを特徴とする。分離時にコイルバネはゴム体に食い込む状態になるので、確実に分離する上で好ましい。
前記第1ワイヤロープ及び前記第2ワイヤロープは、前記小片ゴムクローラの上面部位にコイルバネを嵌め込めて接触していることを特徴とする。分離時にコイルバネはゴム体に食い込む状態になるので、確実に分離する上で好ましい。
本発明4のゴムクローラの分離装置は、本発明1において、
前記第1ワイヤロープ又は前記第2ワイヤロープの環状外側に延在して環状部を有し前記凹部に係合し、前記小片ゴムクローラの上面側から下面側に亘って巻き掛けられ、端部が前記第1保持部材又は前記第2保持部材に固定保持される第3ワイヤロープを設けたことを特徴とする。この構成は、残存ゴム体を取り除くのに有効である。
前記第1ワイヤロープ又は前記第2ワイヤロープの環状外側に延在して環状部を有し前記凹部に係合し、前記小片ゴムクローラの上面側から下面側に亘って巻き掛けられ、端部が前記第1保持部材又は前記第2保持部材に固定保持される第3ワイヤロープを設けたことを特徴とする。この構成は、残存ゴム体を取り除くのに有効である。
本発明5のゴムクローラの分離装置は、本発明1において、
前記小片ゴムクローラの上面中央部位を押圧するための押圧装置を前記基台に設けたことを特徴とする。ゴム体剥離時の小片ゴムクローラの姿勢を安定させることができる。
前記小片ゴムクローラの上面中央部位を押圧するための押圧装置を前記基台に設けたことを特徴とする。ゴム体剥離時の小片ゴムクローラの姿勢を安定させることができる。
以上詳記したように、本発明のゴムクローラの分離装置は、ゴムクローラを確実に把持してゴム体を芯金から分離できる構成にした。ワイヤロープを使用することにより、ゴムクローラを安定して確実に把持しながら、把持部分の環状部をゴム体とともに芯金から干渉することなく引きぬける構成にした。このためゴムクローラのゴム部分の形状がどのような形態であっても、芯金から確実にゴム体を剥ぎ取る構成になり、安定してゴム体と芯金の分離を行うことができるようになった。
この結果、高コストの設備を要することなく、市販のワイヤロープの使用による簡素な構成なので、人手で容易にゴムクローラを芯金とゴム体に分離することができるようになった。又、分離処理も迅速に行えるようになった。更に、ゴムクローラの形式や大きさが変わっても、そのまま装置の構成を変えることなくすぐ対処することができるようになった。更に、安定し確実にゴム体と芯金との分離ができ、芯金のゴム付着を少なくする目的のゴムクローラの分離装置を簡素で低コストで実現できた。
以下、本発明のゴムクローラの分離装置の実施の形態を、図面に従って説明する。
〔実施の形態1〕
図1から図13に基づきゴムクローラの分離装置の実施の形態1の構成を詳細に説明する。ゴムクローラは、一般に芯金入りタイプと芯金無しタイプに大別されるが、本実施の形態の対象とするゴムクローラは芯金入りタイプである。芯金入りタイプは農業機械と建設機械とではその形式も異なるが、本実施の形態1のものは何れにも適用できるものである。ゴムクローラは、コンバイン等の各種農業機械の走行部に使用されている。先ずゴムクローラの構成そのものについて説明する。
〔実施の形態1〕
図1から図13に基づきゴムクローラの分離装置の実施の形態1の構成を詳細に説明する。ゴムクローラは、一般に芯金入りタイプと芯金無しタイプに大別されるが、本実施の形態の対象とするゴムクローラは芯金入りタイプである。芯金入りタイプは農業機械と建設機械とではその形式も異なるが、本実施の形態1のものは何れにも適用できるものである。ゴムクローラは、コンバイン等の各種農業機械の走行部に使用されている。先ずゴムクローラの構成そのものについて説明する。
図1、図2はゴムクローラ1の構成を示す例図である。図1は帯状のゴムクローラ1の部分平面図であり、図2は図1のX−X断面図を示すものである。複数の芯金2が所定間隔毎にゴムクローラ1内に配置されている。芯金2の間に厚さ方向の貫通孔である転輪孔3が一定間隔に形成され配置さている。又、スチールコード4は、ゴムクローラの地面側に無端で幅方向の両側にゴムクローラの全長に亘って配置されている。ゴムクローラ1の構成は、外れ防止突起2aを外方へ突き出した状態で、内部に芯金2がゴム体5に埋設されている。又、ゴム体5内には、前述したように地面走行側に環状のスチールコード4がゴムクローラ1全長に亘って内部に埋設されている。
芯金2は図示しない農業機械、建設機械等の走行駆動装置のスプロケットからの駆動力をアイドラー、転輪を介して噛み合い張力を間接的にスチールコード4に伝えている。又、機体の自重を支え、外力を支えるので、ゴムクローラ1はその形態を保持して機体から外れることなく走行する。芯金2の材質は、ダクタイル鋳鉄、鍛造鋼製で、中には高合金鋼、マンガン鋼等も使用される。スチールコード4は、スプロケットを通じて機体から芯金2に伝えられた駆動力をゴムクローラ1の他の部位へ伝達するもので、ゴムクローラ1に外部から受ける張力に耐える機能を有する。
このスチールコード4は、0.3mm径以下程度の高炭素鋼製の素線、いわゆるピアノ線を数本から数十本撚り合せた構造を持ちバンド状になっている。ゴム体5と熱融着させるため、このスチールコード4には真鍮鍍金が施されている。又、ゴムクローラ1の地面走行側の外側にはスチールコード4の保護、牽引力の伝達、入力振動の低減等のためにラグ6が設けられている。このラグ6の形式も多くの種類があるが、図1に示すラグ6の配置形状は、千鳥状のパターンのものである。このパターン形式は、主に運搬用の走行体に適用される。
このように構成されるゴムクローラ1は、使用後廃棄処分されるが、処分直前は無端で環状状態にある。この状態では処理するのに扱い難いので、先ず一部を切断し帯状にする。図1は、この帯状になったものを部分的に示す。この帯状のゴムクローラ1は長く、このままでは分離処理が困難であるので、転輪孔3を含むようにして図1に示す各A位置で切断する。この切断されたゴムクローラ1の切片が、本発明のゴムクローラの分離装置による処理対象であり、処理するための単位である小片ゴムクローラ7である。このゴムクローラ1は、転輪孔3の略中央部で切断するので、切断後は各々が幅方向の両側壁に凹部を有する小片ゴムクローラ7を構成する。
この切断は、帯状のゴムクローラ1の長手方向の直角方向に芯金2を避けた位置、即ち転輪孔3の略中央の位置Aでスチールコード4を含めて切断する。この切断されたゴムクローラ1の切片は、小片ゴムクローラ7として一個の芯金2をその内部に埋設したものとなる。逆にいうと、一個の芯金2を含む小片ゴムクローラ7の長さになるように切断する。小片ゴムクローラ7の切断は図示しない切断装置で行われる。この小片ゴムクローラ7の芯金2周囲はゴム体5を形成し、転輪孔3の切断部分が凹部を形成することになる。
次に、この切断された小片ゴムクローラ7をゴム体5と芯金2とに分離するが、その分離装置8について説明する。図3は分離装置8の平面図、図4はその正面図、図5はその側面図である。これらの図において、分離装置8は鋼板構成のフレーム体8a上に、分離装置8の本体である基本構成をなす装置が搭載されている。又、この分離装置8には、キャスターが付いていて、この分離装置8を所望の設置板に容易に移動させることが可能な構成になっている。更に、フレーム体8aの内部には、後述する剥ぎ取り装置10のワイヤロープを引っ張り駆動するための油圧ユニット8bが内蔵されている。ワイヤロープは、保持装置を介して引っ張られる。又、このフレーム体8aの操作側には、分離装置8の各操作を行うための操作盤8cが取り付けられている。
フレーム体8aの中央部に、小片ゴムクローラ7の固定台9が配置されていて、搬入された小片ゴムクローラ7を所定位置に位置決め固定する。この固定は、基本的に位置ずれのないようにするためのものである。図示していないがバネ、或いは油圧シリンダ、又は機械的な方法等により固定するものである。この固定台9には、小片ゴムクローラ7の芯金2の外れ防止突起2aがずれないように嵌まり込み固定されるようになっている。
この固定台9を挟んで対称位置に、2つの剥ぎ取り装置10が、即ち、2つのワイヤロープの各々環状部の一部が小片ゴムクローラ7の上面側から下面側に亘って巻かれ、この小片ゴムクローラ7の凹部に係合し、かつ端部側に這うように、そして端部が引き出される形で掛け渡される。このワイヤロープの一端は、保持部材を介して油圧シリンダのピストンロッドの先端に連結され、この油圧シリンダの駆動で引っ張られ小片ゴムクローラ7のゴム体5を芯金2から剥離し分離するようになっている。切断された小片ゴムクローラ7は、固定台9に位置決め固定されているが、この小片ゴムクローラ7の取り付け姿勢は、図2に示すように芯金2のはずれ防止突起2aを下にした姿勢になっている。
次に、このワイヤロープ式の剥ぎ取り装置10の詳細について、図6から図13に基づき説明する。図6は部分平面図で、図7はその側面図でともに模式的に示した説明図である。図8は、図7のY−Y断面図である。図9〜図13は、調整保持装置を示す図で、図9は断面図を、図10は平面図を示す。図11は、図9のZ−Z断面図で、ラチェット機構がかみ合った状態を示す。図12は、図9のZ−Z断面図で、ラチェット機構がかみ合っていない状態を示す。図13は、図11のW−W断面図である。
剥ぎ取り装置10は、小片ゴムクローラ7を把持するための鋼線製のワイヤロープと、このワイヤロープを分離方向に引っ張るための駆動装置とから構成されている。この剥ぎ取り装置10は、小片ゴムクローラ7を挟んで両側対向位置に対称形をなし2つ設けられているが、各々の構成は同じであるので一方の側の構成についてのみ説明する。
第1ワイヤロープ11は、第1油圧シリンダ(第1駆動装置)27の駆動で往復移動可能である。又、剥ぎ取り装置10は、第1ワイヤロープ11の張り状態を適切にするための第1調整保持装置12を有している。第1ワイヤロープ11は、環状部13を構成し、第1ワイヤロープ11の両端部が一体化し、第1調整保持装置12に連結されている。この環状部13は、小片ゴムクローラ7の凹部14に差込まれ、この凹部14の側面を分離方向に押圧するように設置される。又、この環状部13の外縁部にはコイルバネ15が嵌め込まれている。コイルバネ15は、環状部13を摩擦等から保護するためのものである。
この凹部14は、前述の転輪孔3の半切り欠き部である。第1ワイヤロープ11は、コイルバネ15の嵌め込まれた環状部13が小片ゴムクローラ7の上面側に跨り、凹部14を介してこの小片ゴムクローラ7の下面側に這うようにして巻き掛けられている。第1ワイヤロープ11の端部は、第1ワイヤロープ11の両端を束ね、小径の2つの引っ掛け部16を構成している。束ね構成は、ワイヤロープを締結するようにしており、その締結部分は環状部13側寄りの束ね17と引っ掛け部16側寄りの束ね18の2箇所としている。
一方、第1調整保持装置12は、図9〜図13に示すように、第1ベース部19を介して一端が第1油圧シリンダ27のピストンロッド28と係合しており、分離方向へ進退可能な構成のものである。図において、この第1油圧シリンダ27は、第1ベース部19の外側に配置されているが、第1ベース部19の内側、即ち第1ワイヤロープ11側に配置してもよい。この場合、ピストンロッド28の動作は、第1油圧シリンダ27から離れる方向に移動することで、第1ベース部19を押圧し、ゴム体5を芯金2から分離することになる。
これらの構造は、小片ゴムクローラ7を中央に、対称的に配置された第2ワイヤロープ40においても同様である(図3参照)。この構造は、駆動機構であるシリンダが外側に張り出ることがないので、分離装置の床面積を小さくすることができる効果がある。いずれの構造も設計上の問題であって分離機能が変わるものではない。この第1調整保持装置12の第1ベース部19には、2本の案内バー20が設けられ、この案内バー20に跨って支持体21が進退移動するようになっている。
図9に示すように、この支持体21には、第1ワイヤロープ11の小径の引っ掛け部16を引っ掛けるロープ支持体22と、このロープ支持体22に隣接して第1ワイヤロープ11の張り状態を調整する位置調整部材23が設けられている。この位置調整部材23は、ラチェット爪25が複数のラチェット溝26の適正位置にはまり込むことにより、位置を調整する部材である。2つのラチェット爪25a,25bは、ロープ支持体22に回動自在に支持されていて、この各ラチェット爪25a,25bは、フォーク部とプランジャ押当て部を有している。又、支軸24の上部にはノブ24aが設けられ、下部にはカム24bが設けられている。
カム24bは、筒状のもので、長辺と短辺で対称的な略楕円形状のものである。手動の回転用のハンドルであるノブ24aとカム24bは、キー等により支軸24と一体になっているので、手動によりこのノブ24aを回すことにより、支軸24を回転させカム24bを回動させることができる。一方、第1ベース部19の側壁には、対向して2つのラチェット溝26a,26bが設けられていて、各ラチェット爪25a,25bがそれぞれ噛み合い係合するようになっている。更に詳述すると、第1ベース部19の両壁に対向する形で2つのラチェット爪25a,25bが、即ち、上方壁には上方ラチェット溝26aが、下方壁には下方ラチェット溝26bが設けられている。
一方、これに対応する形で、ロープ支持体22に2段構成で2つのラチェット爪25a,25bが、即ちロープ支持体22の上方に、上方ラチェット溝26aに対応する上方ラチェット爪25aが、又、この上方ラチェット爪25aの下に下方ラチェット溝26bに対応する形で、下方ラチェット爪25bがそれぞれ揺動自在に設けられている。又、ベース部19の対向する両壁には、各ラチェット爪25a,25bを押圧する各プランジャ33a,33bが設けられている。
即ち、上方ラチェット爪25aを押圧する上方プランジャ33aが、上方ラチェット溝26aの反対側の第1ベース部19の壁面に設けられており、同様に、下方ラチェット爪25bを押圧する下方プランジャ33bが、下方ラチェット溝26bの反対側の第1ベース部19の壁面に設けられている。これらの各プランジャ33a,33bは、常時各ラチェット爪25a,25bを各ラチェット溝26a,26b方向に噛み合うようにそれぞれ押圧している。上方ラチェット爪25aと下方ラチェット爪25bは、支軸24側にフォーク部を張り出しレバー状に構成している。
即ち、支軸24に設けられたカム24bに、上方ラチェット爪25aの上方フォーク部25c及び下方ラチェット爪25bの下方フォーク部25dが係合している。位置調整装置23の構成は、以上のようになっているが、次にその調整動作を説明する。図12は、2つのラチェット溝26にラチェット爪25がかみ合わせていない状態を示しており、カム24bは長辺側のカム面が両フォーク部、即ち上方フォーク部25c及び下方フォーク部25dと接触していて、カム24bの回動により強制的にラチェット爪25をラチェット溝26から外すようにしている。この状態のとき、支持体21を移動させ位置を調整することになる。
第1ワイヤロープ11を引っ張り、位置調整部材23の位置が定まり、ノブ24aを手動で回しカム24bを回動させると、図11に示すようにカム24bの短辺側のカム面を各フォーク部25c,25dに係合させることになる。これにより、各ラチェット爪25a,25bは各プランジャ33a,33bの押圧動作で各ラチェット溝26a,26bに係合する。この動作を上方ラチェット爪25a、及び下方ラチェット爪25bに同時に適用させる。
即ち、第1ワイヤロープ11の張り状態が適正になったところで、この支軸24をノブ24aにより回転させることにより、カム24bを回動させ、カム面を短辺側に位置させる。これにより各フォーク部25c,25dは、支軸24側に寄るので、各プランジャ33a,33bの動作で各ラチェット爪25a,25bを各ラチェット溝26a,26bに噛み合わせることができる。これにより、第1ワイヤロープ11は逆移動することなく保持される。
又、分離処理が完了した後、支持体21を元の位置に戻す場合は、前述と逆の操作を行い、支軸24を回転させカム24bの長辺側のカム面を再び各フォーク部25c,25dに接するようにして、各ラチェット爪25a,25bを各ラチェット溝26a,26bから離脱させることができる。即ち、第1ワイヤロープ11の張り状態を適正な状態にするためには、各ラチェット爪25a,25bを各ラチェット溝26a,26bから外した状態で、支持体21を案内バー20に沿って手動で分離方向に進退移動させ適正位置で止める。このように上下2つの対向するラチェット機構を施したことで、分離動作はバランスよく安定して行うことができる。
適正位置になったことで、前述のように次にノブ24aを手動で回転し、各ラチェット爪25a,25bを各ラチェット溝26a,26bに噛み合わせる。この状態になったとき、第1ワイヤロープ11は分離方向の逆方向には移動不可となるので、第1ワイヤロープ11は小片ゴムクローラ7から外れることのなく保持された状態となる。第1ベース部19は第1油圧シリンダ27のピストンロッド28と連結しているので、この状態でピストンロッド28を進退移動させると、第1ベース部19もピストンロッド28の動作で矢印のように一体で進退移動する。
第1ワイヤロープ11を引っ張るときは、ピストンロッド28の駆動力が第1ベース部19の各ラチェット溝26a,26b、各ラチェット爪25a,25b、支軸24、支持体21を介してロープ支持体22に伝わる。この構成により、ロープ支持体22を移動させることで、第1ワイヤロープ11を分離方向に強制的に引っ張り、小片ゴムクローラ7の芯金2からゴム体5を分離する。このとき、コイルバネ15はゴム体5に食い込み外れないで強固に把持することになり、分離の確実性が増す。更に、第1ワイヤロープ11の環状部13にコイルバネ15を巻くことにより、第1ワイヤロープ11の環状部13の磨耗を防止することができる。
第1ワイヤロープ11を直接ゴム体5に接触させると、擦りが生じどうしても磨耗してしまうおそれがあるが、コイルバネ15はそれを防止できる。分離した後は、第1ワイヤロープ11を元の取り付け位置に戻し、新しい小片ゴムクローラ7を設置して同様の動作を繰り返せばよい。この構成で、ほぼゴム体5は芯金2より分離することはできるが、より確実にするため、図7に示すように凹部の略中央部分に切刃装置29を配置するようにすれば尚よい。
この切刃装置29の刃を芯金の位置まで切り込みを入れるようにすると、この切込み位置を境にして両側にゴム体5を分離しやすくできる。この切刃装置29は図示していないが、手動で揺動させながら切り込むようにしてもよい。この一連の装置は、小片ゴムクローラ7の分離方向反対側においても同様構成で、第2ワイヤロープ40、第2調整保持装置41、第2油圧シリンダ(第2駆動装置)42を設け同時動作を行わせる。
即ち、第1ワイヤロープ11及び第2ワイヤロープ40が適正な張り状態で相互の分離方向に同時に引っ張ると、各々のワイヤロープ11,40は小片ゴムクローラ7の上面側のゴム体5に食い込み絞り込む状態で、ゴム体5は強制的に芯金2より両方向に引き剥がされる。これによりゴム体5はほぼ芯金2より剥がすことができる。
〔実施の形態2〕
図14は、実施の形態2の構成を示す図であって、第3ワイヤロープによる残存ゴム体を剥ぎ取る状態の剥ぎ取り装置を模式的に示す部分平面図である。
小片ゴムクローラ7の中央部にラグ6がある場合においては、ワイヤロープの環状部分はラグ6上に巻き掛けられるので、ゴム体の剥離後に、この中央部にゴム体5の一部が残存する場合がある。この場合は、剥離後残存部を手動でかきとる必要がある。この作業は体力を要し、量が多い場合には工程を多く要し能率のよい作業とはいえない。従って、この残存部を前述の剥離工程で同時に行えると能率的である。次に中央部の残存ゴム体30も同時に分離する構成を説明する。
図14は、実施の形態2の構成を示す図であって、第3ワイヤロープによる残存ゴム体を剥ぎ取る状態の剥ぎ取り装置を模式的に示す部分平面図である。
小片ゴムクローラ7の中央部にラグ6がある場合においては、ワイヤロープの環状部分はラグ6上に巻き掛けられるので、ゴム体の剥離後に、この中央部にゴム体5の一部が残存する場合がある。この場合は、剥離後残存部を手動でかきとる必要がある。この作業は体力を要し、量が多い場合には工程を多く要し能率のよい作業とはいえない。従って、この残存部を前述の剥離工程で同時に行えると能率的である。次に中央部の残存ゴム体30も同時に分離する構成を説明する。
図14に示す構成は、残存ゴム体30の取り除き部分の構成を部分的に示したものである。分離装置8の基本形態は、前述の構成と全く同じであるので共用の他の構成は省略して図示しているが、第1ワイヤロープ11で芯金2からゴム体5を分離する途中の過程で、残存ゴム体30を剥離する状態を模式的に示している。この構成は、前述した第1ワイヤロープ11、又は第2ワイヤロープ40の環状部分の外側に、第3ワイヤロープ31の環状部分32を設けるようにしたものである。
図14は第1ワイヤロープ11の外側に設けた形態を示している。この第3ワイヤロープ31は、第1ワイヤロープ11側または第2ワイヤロープ40側のいずれかに設ければよい。この第3ワイヤロープ31も前述同様に、環状部を小片ゴムクローラ7の上面側に巻き掛け、凹部14に係合させ下面側に這わせて、図示していないが端部を束ね調整保持部材12に固定する。
このようにすることで、第3ワイヤロープ31においても前述の第1ワイヤロープ11、及び第2ワイヤロープ40と同様の引っ張り動作を第1油圧シリンダ(第1駆動装置)又は第2油圧シリンダ(第2駆動装置)によって同時に行う。第1ワイヤロープ11及び第2ワイヤロープ40での分離動作の過程で、もし中央部にゴム体5の残存ゴム体30があると、この残存ゴム体30に第3ワイヤロープ31の環状部32が巻き掛けられ、この残存ゴム体30を剥ぎ取る。
この第3ワイヤロープ31においても、環状部32にはコイルバネ15が嵌め込まれている。図14の状態は、分離途中の過程を示しているが、ピストンロッド28が更に進行すると、第1ワイヤロープ11によるゴム体5及び第3ワイヤロープ31による残存ゴム体30は、第2ワイヤロープ40によるゴム体5とともに完全に芯金2より分離することになる。
〔実施の形態3〕
図15は、小片ゴムクローラ7の上面を押さえるように構成した実施の形態3を部分的に示す正面図である。小片ゴムクローラ7の両側のゴム体5を2つのワイヤロープ11,40で分離する際、いずれか一方のゴム体5に他方と異なる力が働くと、小片ゴムクローラ7の一方の端部がそり上がってしまうおそれがある。このような状態では両端のゴム体5をスムースに剥離することはできない。このため、この状態を防止することで、小片ゴムクローラ7の中央部分、即ちワイヤロープの取り付け部分を避けた部位の上面を押圧するようにしたものである。
図15は、小片ゴムクローラ7の上面を押さえるように構成した実施の形態3を部分的に示す正面図である。小片ゴムクローラ7の両側のゴム体5を2つのワイヤロープ11,40で分離する際、いずれか一方のゴム体5に他方と異なる力が働くと、小片ゴムクローラ7の一方の端部がそり上がってしまうおそれがある。このような状態では両端のゴム体5をスムースに剥離することはできない。このため、この状態を防止することで、小片ゴムクローラ7の中央部分、即ちワイヤロープの取り付け部分を避けた部位の上面を押圧するようにしたものである。
この実施の形態3の構成は、分離装置8の側壁に押圧装置43を取り付けた構成にしている。この押圧装置43は、分離装置8の側壁に取り付けられた支持柱44と、この支持柱44に上下方向に移動自在の押し部材45と、この押し部材45を駆動するためのもので支持柱44に固定されたシリンダ46とからなっている。押し部材45の先端部分が小片ゴムクローラ7の中央部分を押圧する。この押圧部材45の動作は、シリンダ46の駆動により上下方向に移動可能とする動作で行っている。小片ゴムクローラ7の段取り時には、この押し部材45は上方に退避しており、押圧するときは分離動作直前に下降し小片ゴムクローラ7の上面を押圧する。この構成は、専用の押圧装置として説明したが、図7で示す切刃装置29を押圧装置を兼ねた構成の装置であってもよい。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されないことはいうまでもない。
1…ゴムクローラ
2…芯金
3…転輪孔
4…スチールコード
5…ゴム体
6…ラグ
7…小片ゴムクローラ
8…分離装置
10…剥ぎ取り装置
11…第1ワイヤロープ
12…第1調整保持装置
15…コイルバネ
27…第1油圧シリンダ(第1駆動装置)
31…第3ワイヤロープ
40…第2ワイヤロープ
41…第2調整保持装置
42…第2油圧シリンダ(第2駆動装置)
2…芯金
3…転輪孔
4…スチールコード
5…ゴム体
6…ラグ
7…小片ゴムクローラ
8…分離装置
10…剥ぎ取り装置
11…第1ワイヤロープ
12…第1調整保持装置
15…コイルバネ
27…第1油圧シリンダ(第1駆動装置)
31…第3ワイヤロープ
40…第2ワイヤロープ
41…第2調整保持装置
42…第2油圧シリンダ(第2駆動装置)
Claims (5)
- 帯形状のゴムクローラが所定の大きさに切断された小片ゴムクローラ(7)において、この小片ゴムクローラのゴム体(5)と芯金(2)とを分離する装置であって、
基台(8a)の所定位置に、両側壁に凹部(14)を有する前記小片ゴムクローラを位置決め固定する固定装置(9)と、
前記凹部に係合し、上面側から下面側に亘って環状をなし巻き掛けられ、端部が前記小片ゴムクローラの一端側に引き出される第1ワイヤロープ(11)と、
この第1ワイヤロープの端部側に設けられ、この端部を固定保持するための第1保持部材(12)と、
前記小片ゴムクローラの一端側の基台に設けられ、前記第1ワイヤロープに引っ張り力を加えて前記ゴム体を前記芯金から分離するため前記第1保持部材を分離方向に移動させる第1駆動装置(27)と、
前記凹部に係合し、上面側から下面側に亘って環状をなし巻き掛けられ、端部が前記小片ゴムクローラの他端側に引き出される第2ワイヤロープ(40)と、
この第2ワイヤロープの端部側に設けられ、この端部を固定保持するための第2保持部材(41)と、
前記小片ゴムクローラの他端側の基台に設けられ、前記第2ワイヤロープに引っ張り力を加えて前記ゴム体を前記芯金から分離するため前記第2保持部材を分離方向に移動させる第2駆動装置(42)と
からなるゴムクローラの分離装置。 - 請求項1に記載のゴムクローラの分離装置において、
前記第1保持部材及び前記第2保持部材は、前記第1ワイヤロープ及び前記第2ワイヤロープの張り状態を調整する調整装置(23)を有している
ことを特徴とするゴムクローラの分離装置。 - 請求項1に記載のゴムクローラの分離装置において、
前記第1ワイヤロープ及び前記第2ワイヤロープは、前記小片ゴムクローラの上面部位にコイルバネ(15)を嵌め込めて接触している
ことを特徴とするゴムクローラの分離装置。 - 請求項1に記載のゴムクローラの分離装置において、
前記第1ワイヤロープ又は前記第2ワイヤロープの環状外側に延在して環状部を有し前記凹部に係合し、前記小片ゴムクローラの上面側から下面側に亘って巻き掛けられ、端部が前記第1保持部材又は前記第2保持部材に固定保持される第3ワイヤロープ(31)を設けた
ことを特徴とするゴムクローラの分離装置。 - 請求項1に記載のゴムクローラの分離装置において、
前記小片ゴムクローラの上面中央部位を押圧するための押圧装置(43)を前記基台に設けた
ことを特徴とするゴムクローラの分離装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009107765A JP2010254169A (ja) | 2009-04-27 | 2009-04-27 | ゴムクローラの分離装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009107765A JP2010254169A (ja) | 2009-04-27 | 2009-04-27 | ゴムクローラの分離装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010254169A true JP2010254169A (ja) | 2010-11-11 |
Family
ID=43315600
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009107765A Pending JP2010254169A (ja) | 2009-04-27 | 2009-04-27 | ゴムクローラの分離装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010254169A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010254170A (ja) * | 2009-04-27 | 2010-11-11 | National Agriculture & Food Research Organization | ゴムクローラの分離装置 |
CN102653052A (zh) * | 2011-03-03 | 2012-09-05 | 辽阳亚星工矿液压设备有限公司 | 装甲车辆履带胶块拆装设备 |
JP2021181238A (ja) * | 2020-05-18 | 2021-11-25 | 有限会社千堀機工 | ゴムクローラの廃棄処理方法および廃棄処理装置 |
-
2009
- 2009-04-27 JP JP2009107765A patent/JP2010254169A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010254170A (ja) * | 2009-04-27 | 2010-11-11 | National Agriculture & Food Research Organization | ゴムクローラの分離装置 |
CN102653052A (zh) * | 2011-03-03 | 2012-09-05 | 辽阳亚星工矿液压设备有限公司 | 装甲车辆履带胶块拆装设备 |
CN102653052B (zh) * | 2011-03-03 | 2014-06-25 | 辽阳亚星工矿液压设备有限公司 | 装甲车辆履带胶块拆装设备 |
JP2021181238A (ja) * | 2020-05-18 | 2021-11-25 | 有限会社千堀機工 | ゴムクローラの廃棄処理方法および廃棄処理装置 |
JP7011855B2 (ja) | 2020-05-18 | 2022-01-27 | 有限会社千堀機工 | ゴムクローラの廃棄処理方法および廃棄処理装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2010254169A (ja) | ゴムクローラの分離装置 | |
JP5294205B2 (ja) | ゴムクローラの分離装置 | |
JP4446074B2 (ja) | ゴムクローラの分離装置とその分離方法 | |
JP4952999B2 (ja) | ゴムクローラの切断装置 | |
KR20200006146A (ko) | 무한궤도의 고무트랙 및 고무트랙 내부에 구비된 심금 분리방법 | |
CN204453946U (zh) | 一种在线皮带更换打捆装置 | |
JP2003227297A (ja) | コンクリート締固め方法およびその装置 | |
CN209856344U (zh) | 一种方便维修的链轮 | |
US7217065B2 (en) | Modular pipe breaking assembly and method | |
JP4817945B2 (ja) | 鉄筋籠の変形防止方法、該方法に用いられる固定用金具、鉄筋籠、及び鉄筋籠の建込方法 | |
JP2006231490A (ja) | ゴムクローラ用切断刃 | |
CN218232926U (zh) | 一种轧辊钢绳吊具绕圈剥索穿索机 | |
JP3301659B2 (ja) | ゴムクローラ廃棄処理方法およびその装置 | |
JPH10296226A (ja) | 金属・ゴム複合体廃棄物の車載型分離処理装置および同装置を用いた金属・ゴム複合体廃棄物の分離処理方法 | |
CN210146606U (zh) | 履带及履带行走装置 | |
JPH09225443A (ja) | 走行用履帯の廃棄処理装置 | |
JP3397262B2 (ja) | ゴムクローラの分別回収装置 | |
CN114572320B (zh) | 一种用于双节车的履带连接机构 | |
JP4616143B2 (ja) | ゴムクローラの廃棄処理装置 | |
CN214903749U (zh) | 一种用于烟草切丝机铜排链拆装的牵引装置 | |
CN211670548U (zh) | 一种电缆支架用的放缆滚轮装置 | |
KR100601021B1 (ko) | 절단 슬래그 부착방지장치 | |
JP2006044076A (ja) | キャタピラのゴム金属分離装置及びゴム金属分離方法 | |
JP2006224785A (ja) | 覆帯用ゴムパッド | |
KR20120122551A (ko) | 폐비닐 수거기 |